JPH1083007A - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JPH1083007A
JPH1083007A JP8260213A JP26021396A JPH1083007A JP H1083007 A JPH1083007 A JP H1083007A JP 8260213 A JP8260213 A JP 8260213A JP 26021396 A JP26021396 A JP 26021396A JP H1083007 A JPH1083007 A JP H1083007A
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JP
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unit
objective optical
optical
objective
optical system
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JP8260213A
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English (en)
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Haruhiko Yamauchi
晴比古 山内
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/64Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image
    • G02B27/646Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image compensating for small deviations, e.g. due to vibration or shake

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Telescopes (AREA)
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  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保持時のブレを補正する機能を有し、しかも
左右の光軸ズレを少なく抑えたり、焦点調節操作や視度
補正操作も可能な密閉化構造の低コスト及びコンパクト
な光学機器を提供すること。 【解決手段】 左右一対の対物レンズI・I’を光軸A
・Aと直交する方向に一体的にシフトさせる共通のレン
ズ枠1を備える対物光学系ユニット1Aを有し、この対
物光学系ユニット1Aを駆動する防振手段の駆動部14
を左右の対物レンズI・I’の中間に配置するようにし
て、像観察時における光学機器の保持時のブレ補正駆動
を行うように構成した。また、対物光学系ユニット1A
と防振手段の駆動部14を前群ユニット12としてユニ
ット化した。焦点調節は前群ユニット12を左右の対物
レンズI・I’の光軸A・A’方向に移動させることよ
り行い、左右の視度補正は前群ユニット12を左右の光
軸A・A’を含む平面上に揺動させることにより行う構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右一対の対物光
学系(対物レンズ)が形成する像を左右一対の接眼光学
系(接眼レンズ)により観察する光学機器、より詳しく
は、左右一対の対物光学系が形成する像を焦点面上で補
正移動させることによって保持時の観察像のブレを補正
する双眼鏡などの光学機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、保持時の手振れなどに起因して生
ずる観察像のブレ補正を可能とした双眼鏡としては、 (1):プリズム双眼鏡において、プリズムやミラー等
の正立光学系全体、或いは一部を本体固定部に対し相対
的に補正回転させることにより、焦点像を移動させて保
持時の観察像のブレ補正を行うもの(特開昭54−23
554号、特開平2−284113号)、又は、 (2):互いに回動自在に連結された左右のレンズ鏡筒
の各対物レンズの焦点面よりも物体側に頂角可変機能を
有するプリズムを配置し、このプリズムによる反射角や
屈折角を補正変化させて保持時の観察像のブレ補正を行
うもの(特開平7−84223号)、などが提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の正立光学系の補正回転を行う双眼鏡のうち、特
開昭54−23554号に提案されている双眼鏡は、正
立系としての左右一対のプリズムを本体固定部に対し一
体的に揺動させているので、プリズムの保持が大掛かり
になりコンパクト化には不向である。また、特開平2−
284113号に提案されている双眼鏡は、正立系とし
てのミラーの一部を左右で共通に使って偏心駆動させて
いるので、一対の対物光学系を通過した一対の光束を同
時に偏向制御できるという利点があるが、眼幅調整用に
専用のプリズムを必要としていた。また、これらの双眼
鏡は、何れもプリズムなどの正立光学系を構成要素とす
るものであり、正立光学系を持たない、例えばガリレイ
双眼鏡などには適用することができないという問題があ
った。
【0004】一方、(2)の特開平7−84223号に
提案されている双眼鏡は、双眼鏡として成立している光
学系の夫々に新たに光軸を曲げて焦点像をシフトさせる
ための光学部品(頂角可変機能を有するプリズム)を付
加する必要があってコスト及びサイズの点で問題がある
上、左右のレンズ鏡筒が互いに回動自在に連結されてい
るために、左右の光軸調整にも注意を払わなくてはなら
ないという問題があった。
【0005】本発明は、上記双眼鏡に上述の如き問題点
があったことに鑑みて為されたものであって、左右の光
軸調整の煩雑さを回避し得ると共に長期に亘り左右の光
軸の平行関係を維持しつゝ保持時の観察像のブレを補正
でき、しかも低コスト化及びコンパクト化を図ることの
できる光学機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光学機器にあっては、 〔1〕:左右一対の対物光学系が形成する像を左右一対
の接眼光学系により観察する光学機器において、上記両
対物光学系を一体的に含み当該両対物光学系の光軸と直
交する方向へ移動自在の対物光学系ユニットと、像観察
時における光学機器のブレを検出して当該ブレを打ち消
す方向へ上記対物光学系ユニットを動作させる防振手段
とを備えることを特徴としている。 特に、上記〔1〕
において、 〔1−2〕:前記防振手段は前記対物光学系ユニットを
ブレを打ち消す方向に動作させるための駆動部を有し、
この駆動部は前記対物光学系ユニットの両対物光学系の
光軸間の中央に配置されていることを特徴としている。
【0007】また、上記〔1−2〕において、 〔1−3〕:前記防振手段の駆動部は少なくとも前記対
物光学系ユニットと共に前群ユニットとしてユニット化
されていることを特徴としている。
【0008】そして、上記〔1−3〕において、 〔1−4〕:前記前群ユニットは前記対物光学系ユニッ
トの両対物光学系の光軸方向へ移動自在とされて観察像
の焦点調節を行う焦点調節手段に連結されていること、 〔1−5〕:前記前群ユニットは前記対物光学系ユニッ
トの両対物光学系の光軸回りの水平方向に揺動自在とさ
れて像観察時の視度補正を行う視度補正手段に連結され
ていること、 〔1−6〕:前記前群ユニットは前記対物光学系ユニッ
トの両対物光学系の光軸方向へ移動自在とされて対物光
学系の焦点調節を行う焦点調節手段に連結され、かつ前
記対物光学系ユニットの両対物光学系の光軸回りの水平
方向に揺動自在とされて像観察時の視度補正を行う視度
補正手段に連結されていることを、などを特徴としてい
る。
【0009】また、上記〔1〕において、 〔1−7〕:前記対物光学系ユニットの前記両接眼光学
系側の反対側には前記両対物光学系の光軸上に保護硝子
が配置されていることを特徴としている。
【0010】そして、上記〔1−5〕又は〔1−6〕に
おいて、 〔1−8〕:前記視度補正手段は前記前群ユニットに前
記対物光学系ユニットの両対物光学系の光軸回りの水平
方向と直交する垂直方向に偏心軸を有する回転自在の偏
心部材を介して連結されていることを特徴としている。
【0011】また、上記〔1−3〕において、 〔1−9〕:前記対物光学系ユニットは前記前群ユニッ
トに姿勢制御手段により前記両対物光学系の光軸と直交
する方向へ移動自在に支持されていることを特徴として
いる。
【0012】そして、上記〔1−9〕において、 〔1−10〕:前記姿勢制御手段は前記対物光学系ユニ
ットを前記前群ユニットに前記両対物光学系の光軸と直
交する方向へ移動自在に支持する弾性変形可能な姿勢制
御棒を有し、この姿勢制御棒は一端が前記前群ユニット
に取り付けられて前記対物光学系ユニットを前記両対物
光学系の光軸回りの水平方向に揺動自在に支持し、他端
が前記対物光学系ユニットを前記両対物光学系の光軸回
りの水平方向と直交する垂直方向へ移動自在に支持して
いることを特徴としている。
【0013】また、上記〔1−3〕において、 〔1−11〕:前記対物光学系ユニットは前記前群ユニ
ットに移動抑止手段を介して前記両対物光学系の光軸と
直交する方向へ移動自在に連繋されていることを特徴と
している。 そして、上記〔1−11〕において、 〔1−12〕:前記移動抑止手段は前記前群ユニットに
回転自在に取り付けられたロック部材と、前記対物光学
形ユニットに形成された角形の貫通穴とを備え、前記ロ
ック部材は一部に前記貫通穴に遊嵌し当該ロック部材の
回転により前記貫通穴に係止する角形のロック部を有
し、このロック部が貫通穴に係止した係止状態で前記対
物光学系ユニットにおける前記両対物光学系の光軸と直
交する方向への移動を禁止し、同ロック部が貫通穴に係
止しない非係止状態で前記対物光学系ユニットにおける
前記両対物光学系の光軸と直交する方向への移動を可能
とすることを特徴としている。
【0014】上記〔1〕の如き構成された本発明の光学
機器は、防振手段が像観察時における光学機器の保持時
のブレを検出して対物光学系ユニットをブレを打ち消す
方向へ動作させる。これにより各対物光学系が防振手段
によりブレを打ち消す方向へ動作されるので、像観察時
における光学機器の手振れなどに起因して生ずる各対物
光学系の像ブレが補正される。しかして、対物光学系ユ
ニットは、上述の如く、各対物光学系を一体的に含み防
振手段によりブレを打ち消す方向へ動作されるので、像
ブレ補正中に各対物光学系の光軸の平行関係が長期に亘
って維持されると共に左右の対物光学系の光軸調整も不
要となる。その上、光学機器が例えば上向きにブレた瞬
間での対物光学系ユニット動作方向は各対物光学系を下
向きに動作させる方向となり、それ故、光学機器のブレ
方向に対し各対物光学系を残す方向に、つまり、各対物
光学系を動作させるための駆動力を余り必要としない方
向に各対物光学系を動作させることとなるから、重量の
重い対物光学系への適用も容易に可能となる。
【0015】しかも、光学系は左右一対の対物光学系及
び左右一対の接眼光学系の基本光学系だけで構成されて
いるので、コストアップの要因となるプリズムやミラー
などの正立光学系を用いる必要がなく、その結果、低コ
スト化が図れる上、左右の光軸調整が簡単で経時変化が
少なくメンテナンスも容易である。
【0016】また、上記〔1−2〕の如く、防振手段の
駆動部を対物光学系ユニットの両対物光学系の光軸間の
中央に配置することにより、防振手段の駆動部の設置ス
ペースを無理なく確保できて光学機器自体のコンパクト
化を図れる。
【0017】しかも、防振手段の駆動部が対物光学系ユ
ニットを各対物光学系の光軸間の中央でブレを打ち消す
方向へ動作させるので、対物光学系ユニットの動作バラ
ンスが安定し、特に、左右の各対物光学系の光軸と直交
する垂直方向において左右の光軸のバランスが安定す
る。
【0018】また、上記〔1−3〕の如く、防振手段の
駆動部を少なくとも対物光学系ユニットと共に前群ユニ
ットとしてユニット化することより、精度を要求される
ブレ補正機構がユニット化されることから、対物光学系
ユニットや防振手段の駆動部を前群ユニットに簡易に、
かつ高精度に組付けすることができて観察像のブレ補正
精度が向上する。
【0019】また、上記〔1−4〕の如く、前群ユニッ
トを各対物光学系の光軸方向へ移動自在として焦点調節
手段に連結することにより、前群ユニットを焦点調節手
段により対物光学系ユニットの対物光学系の光軸方向へ
移動させることができ、よって、観察像の焦点調節が可
能となる。
【0020】また、上記〔1−5〕の如く、前群ユニッ
トを両対物光学系の光軸を含む水平方向へ揺動自在とし
て視度補正手段に連結することにより、前群ユニットを
視度補正手段により両対物光学系の光軸回りの水平方向
に揺動させることができ、よって、観察時の視度補正が
可能となる。
【0021】また、上記〔1−6〕の如く、前群ユニッ
トを各対物光学系の光軸方向へ移動自在として焦点調節
手段に連結し、かつ両対物光学系の光軸回りの水平方向
へ揺動自在として視度補正手段に連結することにより、
焦点調節手段又は視度補正手段を適宜選択することで観
察像の焦点調節や像観察時の視度補正を行うことができ
る。
【0022】また、上記〔1−7〕の如く、対物光学系
ユニットの各接眼光学系側の反対側に各対物光学系の光
軸上に保護硝子を配置することにより、対物光学系ユニ
ットを光学機器内に密閉化することが可能となって、防
水効果や防塵効果を得ることができる。
【0023】また、上記〔1−8〕の如く、視度補正手
段を前記前群ユニットに前記対物光学系ユニットの両対
物光学系の光軸を含む水平方向と直交する垂直方向に偏
心軸を有する回転自在の偏心部材を介して連結すること
により、像観察時の左右の視度補正範囲を大きく採るこ
とができる。
【0024】また、上記〔1−9〕及び〔1−10〕の
如く、対物光学系ユニットを姿勢制御手段の弾性変形可
能な姿勢制御棒を介して前群ユニットに対物光学系の光
軸と直交する方向へ移動自在に支持することにより、簡
単な構造の姿勢制御手段により対物光学系ユニットを対
物光学系の光軸と直交する方向へ移動自在な姿勢に維持
することができる。
【0025】また、上記〔1−11〕及び〔1−12〕
の如く、対物光学系ユニットをロック部材と貫通穴を備
える移動抑止手段を介して両対物光学系の光軸と直交す
る方向へ移動自在に連繋すれば、防振手段による防振機
能の使用時に、対物光学系ユニットにおける両対物光学
系の光軸と直交する方向への移動を可能としたり、或い
は防振手段による防振機能の不使用時や光学機器の収納
時には、対物光学系ユニットにおける両対物光学系の光
軸と直交する方向への移動を禁止したりすることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施の形態に基づいて、更に詳しく説明する。添付図面に
示す本発明の実施形態にあっては、正立プリズムを用い
たプリズム双眼鏡を例示しているが、この正立プリズム
は必ずしも必要なものではなく、左右一対の対物光学系
(以下、対物レンズという)と左右一対の接眼光学系
(以下、接眼レンズという)を備える、所謂、ガリレイ
双眼鏡の如き光学機器であっても本発明を適用すること
ができる。
【0027】なお、添付図面中、図1乃至図3は本発明
を適用したプリズム双眼鏡の第1実施形態を示し、図4
は本発明を適用したプリズム双眼鏡の第2実施形態を示
し、図5は本発明を適用したプリズム双眼鏡の第3実施
形態を示している。
【0028】〔第1実施形態〕図1乃至図3において、
図1は本発明を適用したプリズム双眼鏡の水平断面図、
図2は図1に示すプリズム双眼鏡の前群ユニットの要部
拡大図、図3は図1に示すプリズム双眼鏡の駆動部の要
部分解斜視図である。
【0029】図1において、I・I’は左右一対の対物
レンズ、II・II’は左右一対の正立プリズム、III・II
I’は左右一対の接眼レンズであって、これらの光学部
品によって本実施形態のプリズム双眼鏡の光学系が構成
されている。
【0030】前記対物レンズI・I’は、同図に示すよ
うに、左右に対応する一対の平行な光軸A・A’を夫々
有してレンズ枠1に一体的に嵌装され、当該レンズ枠1
と共に対物光学系ユニット1Aを構成している。前記正
立プリズムII・II’は、後述する後群鏡筒2・2’に対
して図示の如く保持部材3・3’によって夫々固定され
ている。前記接眼レンズIII・III’は、正立プリズムI
I,II’によって対物レンズI・I’の光軸A・A’と
非同軸とされて左右に対応する一対の平行な光軸B・
B’を有し、後群鏡筒2・2’に保持されている。
【0031】同図において、4・4’はゴムカバーであ
って後群鏡筒2・2’の外観部をカバーしている。この
後群鏡筒2・2’は夫々バヨネット嵌合摺動部2a・2
a’を有している。そして、前記正立プリズムII・I
I’、後群鏡筒2・2’、保持部材3・3’、接眼レン
ズIII・III’、及びゴムカバー4・4’は夫々ユニット
化されて後群鏡筒ユニット5・5’を構成している。
【0032】同図において、6は双眼鏡本体であってそ
の後端面6aには対物レンズI・I’の光軸A,A’を
中心とするバヨネット摺動穴6b・6b’が設けられて
いる。このバヨネット摺動穴6b・6b’には、前記後
群鏡筒2・2’のバヨネット嵌合摺動部2a・2a’が
嵌合挿入され、ストッパ6c・6c’により後群鏡筒ユ
ニット5・5’が双眼鏡本体6に対し上記光軸A・A’
回り方向へ回転可能に保持されている。そして、前記後
群鏡筒ユニット5・5’は、不図示の連動機構によって
対物レンズI・I’の光軸A・A’を中心に互いに反対
方向に回転可能に、しかも接眼レンズIII・III’の光軸
B・B’の幅が所定の範囲で調節自在に上記光軸A・
A’回り方向の回転角が制限されている。
【0033】前記双眼鏡本体6の前面(レンズ枠1の接
眼レンズIII・III’側の反対側)には、対物レンズI・
I’の光軸A・A’方向とその中心が合致する左右一対
の保護硝子7・7’が夫々固着されており、これにより
対物光学系ユニット1Aを双眼鏡本体6内に密閉して当
該対物光学系ユニット1Aへの防水効果や防塵効果を得
ている。
【0034】前記双眼鏡本体6の後端面6aの中央に
は、後述の定位置回転するように設定された焦点調節摘
み8(焦点調節手段)が回転可能に設けられており、ま
た、前記双眼鏡本体6の側面部には、保護カバー6dが
固着されている。
【0035】同図において、9は前群ユニットであって
前群ユニット本体10を基本部品として構成されてい
る。この前群ユニット本体10には、図1及び図2に示
すように、前方の左右対象の位置の二箇所に対物レンズ
II・II’の光軸A・A’方向に延びる直進穴10a・1
0a’が、この二箇所の直進穴10a・10a’の後方
中央部には同光軸A・A’方向に延びる直進穴10b
が、また、この直進穴10bの後方中央部には同光軸A
・A’回りの水平方向に延びる左右直進穴10cが夫々
設けられている。
【0036】前記前群ユニット本体10の二箇所の直進
穴10a・10a’には、夫々段付きコロ11・11’
の径の小さい部分(以下、小径部という)が係合してい
て、夫々の段付きコロ11・11’はビスによって双眼
鏡本体9に固定されている。また、前記段付きコロ11
・11’を軸として不図示のコイルバネが前記ビスによ
って共締めされ、これにより前記ユニット本体10は前
記双眼鏡本体6に押し付けられるようにして保持されて
いる。
【0037】上述の如き構成された直進ガイド機構を介
して双眼鏡本体9に取り付けられた前群ユニット本体1
0は、各段付きコロ11・11’の小径部を基準とし、
当該各段付きコロ11・11’に係合する前群ユニット
本体10の前方の左右対象の位置に設けられた二箇所の
直進穴10a・10a’をガイドとして、双眼鏡本体6
に押し付られながら前後方向(対物レンズII・II’の光
軸A・A’方向)に移動する。また、前記前群ユニット
本体10は、その前方に設けられた二箇所の直進穴10
a・10a’が左右対象の位置に設けられているため、
これら二箇所の直進穴10a・10a’と段付きコロ1
1・11’の小径部の微小な係合ガタの範囲で左右方向
(対物レンズII・II’の光軸A・A’回りの水平方向)
にごく僅かに揺動動作するようになっている。
【0038】因みに、上記括弧書きの対物レンズII・I
I’の光軸A・A’回りの水平方向とは、本実施形態に
おいては、対物レンズII・II’の光軸A・A’を含む平
面上の方向として定義している。
【0039】一方、前記前群ユニット本体10の後方中
央部の直進穴10bには、図1及び図2に示すように、
偏心部材としての段付き偏心コロ12の径の小さい部分
(以下、小径部という)が係合していて、前述と同様な
チャージ用のコイルバネ(図示せず)がビスによって前
記双眼鏡本体6に共締めされているが、前述の直進ガイ
ド機構と異なる点は、ビスは前記段付き偏心コロ12を
双眼鏡本体6に対して完全に固定するのではなく、前記
段付き偏心コロ12が若干回転可能になるように、例え
ば半締めのタッピングねじ等に設定されている点、及び
前記段付き偏心コロ12の小径部(偏心軸)が径の大き
い部分(大径部)に対し光軸A・A’回りの水平方向と
直交する垂直方向に延びるビス穴の中心(この2つは同
心)から若干偏心した状態に設定されている点にある。
そして、前記段付き偏心コロ12は不図示の連動部材に
よって外部から所定範囲で回転可能な不図示の視度補正
摘み(視度補正手段)に連結されている。
【0040】上述の如く構成された揺動ガイド機構を介
して双眼鏡本体6に取り付けられた前群ユニット本体1
0は、不図示の視度補正摘みの回転操作により前記対物
レンズII・II’の光軸A,A’回りの水平方向に揺動さ
れ、これに連れて同時に前群ユニット9全体も光軸A・
A’回りの水平方向に微小に揺動される。
【0041】前記前群ユニット本体10の左右直進穴1
0cには、焦点調節段付コロ13の小径部が係合してい
ると共に、更に延びて双眼鏡本体6の縦溝6eにも係合
している。前記焦点調節段付コロ13の径の大きい部分
(大径部)には、そのコロ軸と直角方向に後ろ向きに延
びるねじ棒13aがねじ込まれて固着されている。この
ねじ棒13aは、図示の如く、定位置回転するように設
定された前述の焦点調節摘み8に螺合されており、これ
により上記定位置回転するように設定された前記焦点調
節摘み8の後述する外観部材8bを回転操作して当該焦
点調節摘み8に対するねじ棒13aの螺入量を変えるこ
とにより、前述の前群ユニット本体10が光軸方向に移
動され、これに連れて同時に前群ユニット9全体も光軸
A・A’方向に移動される。
【0042】前述の定位置回転するように設定された焦
点調節摘み8の構造を詳述すれば(図1及び図2参
照)、この焦点調節摘み8はフランジ付のナット8aが
双眼鏡本体6の穴6fに係合していて、フランジを内側
にし外部に突出させた部分に図のように緩衝部材8cを
介して外観部材8bを被せ、後方より図のように前記フ
ランジ付のナット8aを引き込むようにビス止めするこ
とで、フリクションを有する上に定位置回転動作を可能
とした状態に前記双眼鏡本体6の後端面6aに取付けら
れている。前記フランジ付のナット8aの前方中央には
タップが切ってあり、このタップには前記ねじ棒13a
が螺合していて、外観部材8bを回転操作することによ
り、焦点調節摘み8に対するねじ棒13aの螺入量が変
わり、前述の如く前群ユニット9全体を光軸A・A’方
向に移動できるようにしている。
【0043】次に、防振手段の駆動部及び姿勢制御手段
を図2に基づいて説明する。図2において、14は防振
手段の駆動部であり、この駆動部によって前群ユニット
本体10に対してレンズ枠1及び当該レンズ枠1に保持
された対物レンズI・I’から成る対物光学系ユニット
1Aを光軸A・A’と直交する方向へ一体的に駆動可能
としている。前記レンズ枠1には、その高さ方向(上下
方向)に離れた不図示の一対の突片に穿設された穴1a
及び1bが、また当該各穴1a・1bと左右対象の位置
には同様に穴1a’及び1b’が夫々設けられている。
また、前記前群ユニット本体10には、水平視形状で
「コ」字状に形成されレンズ枠1に設けられた夫々の穴
1a・1bと1a’・1b’に対応する左右の間隔で上
下の面の対応位置に穴を有する左右一対の姿勢維持台1
5・15’がビス止めされている。
【0044】また、前記レンズ枠1に設けられた穴1a
・1b及び1a’・1b’と、前記姿勢維持台15・1
5’に設けられた穴15a・15b及び15a’・15
b’には、対物レンズI・I’の光軸A・A’と平行に
延びる弾性変形可能な姿勢維持棒16・16’の両端を
直角に曲げた部分が夫々貫通されている。
【0045】前記姿勢維持台15・15’には、その上
下の面の間にスペーサ17・17’が嵌挿されていて、
上下二つの穴15a・15b及び15a’・15b’の
間で姿勢維持棒16・16’の直角に曲げられた部分が
スペーサ17・17’を貫通している。そして、前記ス
ペーサ17・17’に図のようにセットビス18及び1
8’をねじ込むことより姿勢維持棒16・16’の一端
を姿勢維持台15・15’に固定している。
【0046】これにより姿勢維持棒16・16’は、上
下方向の遊びを規制されていながら、姿勢維持台15・
15’に設けられた穴15a・15b及び15a’・1
5b’を中心に水平方向に弾性変形して揺動するように
なっている。
【0047】また、姿勢維持棒16・16’の前記レン
ズ枠1に設けられた穴1a・1b及び1a’・1b’に
貫通された他端の上下方向の長さは、穴1a・1b及び
穴1a’・1b’の間隔よりも僅少に長くなっており、
これにより対物光学系ユニット1Aを対物レンズI・
I’の光軸A・A’と直交する垂直方向へ移動可能とす
ると共に、レンズ枠1が多少同方向に動いても外れない
ようにしている。
【0048】しかして、上述の如く構成された姿勢制御
手段により前群ユニット本体10に連結された対物光学
系ユニット1Aのレンズ枠1は、対物レンズI・I’の
光軸A・A’と直交する垂直方向には、レンズ枠1に設
けられた穴1a・1b及び1a’・1b’を摺動するよ
うに平行移動ができ、また、同光軸A・A’回りの水平
方向には、姿勢維持棒16・16’の長さに等しい半径
の軌跡上で同光軸A・A’に対し略直角の揺動運動がで
き、しかも常に同光軸A・A’と直角の姿勢を維持す
る。
【0049】次に、防振手段の駆動部14を図2及び図
3を参照して更に詳しく説明する。図2及び図3におい
て、19はヨウ方向駆動コイル、20はピッチ方向駆動
コイルであって、これらのヨウ方向駆動コイル19及び
ピッチ方向駆動コイル20は図のようにレンズ枠1に埋
め込まれている。
【0050】図2及び図3において、21は保持板であ
って、この保持板21にはレンズ枠1側の表面にヨウ方
向の磁石22a・23aがヨウ方向駆動コイル19の左
右の巻き線部と対面する位置で張り付けられている。前
記保持板21は、レンズ枠1が自由に移動可能となるよ
うな位置に配置されて前群ユニット本体10にビス止め
されている。22b・23bはヨウ方向の他の磁石であ
って、これらの磁石22b・23bは夫々上記磁石22
a・23aと対応する位置でヨウ方向駆動コイル19の
左右の巻き線部を挟むようにして前群ユニット本体10
の前部に上述の保持板21と対向するように設けられた
保持片10dに固着されている。保持板21に設けられ
た磁石22a・22bの着磁の方向は光軸方向(例えば
前向き)になされ、一方、前群ユニット本体10の保持
片10dに設けられた磁石23a・23bの着磁の方向
は上記磁石22a・22bの着磁の方向と180度(例
えば後向き)の向きに着磁されている。
【0051】また、ピッチ方向の磁石24a・24bと
25a・25bの組合せの配置も上述のヨウ方向の磁石
と同様にピッチ方向駆動コイル20の配置に基づいて設
定されている。即ち、前記保持板21のレンズ枠1側の
表面には磁石24a・25aを張り付け、ピッチ方向の
他の磁石24b・25bは夫々ピッチ方向駆動コイル2
0の上下の巻き線部を挟むようにして上記磁石24a・
25aと対応する位置で前群ユニット本体10の保持片
10dに固着されている。そして、保持板21に設けら
れた磁石24a・24bの着磁の方向は光軸方向(例え
ば前向き)になされ、一方、前群ユニット本体10に設
けられた磁石25a・25bの着磁の方向は上記磁石2
4a・24bの着磁の方向と180度(例えば後向き)
の向きに着磁されている。
【0052】なお、前記各駆動コイル19・20の両端
から引き出した不図示の引出線は不図示の駆動回路に接
続されていて、当該駆動回路は後述する不図示の制御回
路により制御される。 図2及び図3において、26は
マスクであってレンズ枠1に設けられた開口窓1cを閉
塞するように張り付けられている。前記マスク26に
は、図3に示すように、ヨウ方向位置検出用の赤外光線
が通過する縦スリット26aとピッチ方向位置検出用の
赤外光線が通過する横スリット26bが設けられてい
る。27・28は夫々ヨウ方向及びピッチ方向の位置検
出用の赤外光線を発光するIRED等の発光素子であ
り、27a・28aは発光素子27・28からの赤外光
線の受光位置によって出力が変化するPSD等の受光素
子である。前記発光素子27・28は夫々保持板21に
設けられた貫通穴21aより赤外光線を上記スリット2
6a・26bに照射し、検出用のスリット通過光は夫々
受光素子27a・28aにより受光されるようになって
いる。これら発光素子27・28、マスク26及び受光
素子27a・28aの組合せにより、前群ユニット本体
10に対する対物光学系ユニット1Aのレンズ枠1の位
置、延いては前群ユニット本体10に対する対物レンズ
I・I’の光軸A・A’に対して直交する垂直方向や水
平方向の位置を検出できる2次元の位置検出機構を構成
していて、その位置検出信号は前述の不図示の制御回路
で信号処理される。
【0053】次に、移動抑止手段を図2及び図3に基づ
いて説明する。図2及び図3において、29は移動抑止
手段を構成するロック部材としてのセンターロックピン
であって、対物レンズI・I’の光軸A・A’の略中央
に配置されている。前記センターロックピン29は、保
持板21に開設された穴21bにフランジ部29aとワ
ッシャ29bとによって回転自在に嵌合保持されている
と共に、先端部29cが円柱部に形成されて前群ユニッ
ト本体10の保持片10dに開設された穴10eにも嵌
合し、充分な横方向(径方向)の強度を備えている。
【0054】前記センターロックピン29の中間部(ロ
ック部)29dは、多角形の柱状(本実施形態にあって
は四角柱)に形成されて、前述のレンズ枠1の略中央で
上記中間部29dよりも大きい相似形に開設された貫通
穴(本実施形態にあっては四角穴)1dに貫装されてい
る。前記中間部(ロック部)29dは、センターロック
ピン29が回転されることにより貫通穴1dに係止する
ようになっている。
【0055】しかして、前記センターロックピン29
は、上記中間部29dと上記貫通穴1dの各辺が径方向
で平行する非係止状態のときは、対物光学形ユニット1
Aを前群ユニット本体10に対して中間部29dと貫通
穴1dの各辺の隙間分だけ光軸A・A’と直交する方向
(本実施形態にあっては上下方向及び左右方向)へ移動
可能とするロック解除状態とし、このロック解除状態か
らセンターロックピン29を所定角度(本実施形態にあ
っては45度)回転させて中間部29dの各角部を貫通
穴1dの各辺の部分に係止させることにより対物光学形
ユニット1Aを移動不能とするロック状態とする。
【0056】前記センターロックピン29のフランジ部
29aには、斜め方向にレバー30がビス止めされてい
る。このレバー30は、防振手段による防振機能を使用
する時には、前述した対物光学形ユニット1Aの移動を
可能とするロック解除状態を、また、防振手段による防
振機能の不使用時、或いは双眼鏡自体の収納時には、前
述した対物光学形ユニット1Aの移動を不能とするロッ
ク状態を夫々設定することのできる不図示の防振機能O
N−OFFスイッチ及び不図示の電源スイッチに連動し
ている。
【0057】また、双眼鏡自体のブレの検出は、図1に
示すように、前群ユニット本体10の適所に配置された
例えばピッチ用の振動ジャイロセンサS1及びヨウ用の
振動ジャイロセンサS2などによって検出される。前記
ピッチ用の振動ジャイロセンサS1及びヨウ用の振動ジ
ャイロセンサS2は前述の制御回路(図示せず)に接続
されて当該制御回路にブレ検出信号を出力する。
【0058】次に、第1実施形態のプリズム双眼鏡の動
作を説明する。先ず、防振機能を使用するために、不図
示の防振機能ON−OFFスイッチをONとすると、電
源スイッチが入り不図示の制御回路及び不図示の駆動回
路が作動すると共に、前述のようにセンターロックピン
29が所定角度回転して対物光学形ユニット1Aの移動
を可能とするロック解除状態となる。これによって対物
光学形ユニット1Aは前群ユニット本体10に対し移動
抑止手段の機構的な束縛から開放される。
【0059】前記対物光学形ユニット1Aがロック解除
状態となると、不図示の制御回路は、ピッチ用・ヨウ用
の振動ジャイロセンサS1,S2によって検出された像
観察時における双眼鏡保持時のブレ検出信号に応じて、
前述の2次元位置検出機構からの位置検出信号を基に前
群ユニット本体10に対する対物光学形ユニット1Aの
レンズ枠1のズレ量を算出して双眼鏡のブレを打ち消す
為の最適な駆動量を決定すると共に、その駆動信号を駆
動回路に出力し、当該駆動回路がその駆動量に応じた電
流をヨウ方向駆動コイル19及びピッチ方向駆動コイル
20に夫々流す。これにより、フレミングの左手の法則
に基く電磁力と共に対物光学形ユニット1Aが、即ち、
レンズ枠1及び対物レンズI・I’が前群ユニット本体
10に対して防振動作を行い、延いては双眼鏡本体6に
対して防振動作を行う。
【0060】以上、説明したように、対物光学形ユニッ
ト1Aは、レンズ枠1の略中央で前群ユニット本体10
に対してセンターロックピン29の回転動作により少な
くともロック時は一体的となる。しかし、ロック解除時
においては、対物光学形ユニット1Aは、その重量によ
り対物レンズI・I’の光軸A・A’と直交する上下方
向(垂直方向)に移動するので、ロック時の焦点面から
の上記光軸A・A’方向へのズレは無視できる。このこ
とから、前記焦点調節摘み8を回転操作し前群ユニット
9全体を対物レンズI・I’の光軸A・A’方向に移動
させることにより焦点調節が可能となり、また、不図示
の視度補正摘みを回転操作して段付き偏心コロ12を回
転動作することにより前群ユニット9全体を対物レンズ
I・I’の光軸A・A’回りの水平方向に微小に揺動さ
せることで左右の対物レンズI・I’による焦点像を右
眼用と左眼用に対してお互い逆方向に微小移動させるこ
とができ、また、前記焦点調節摘み8と併用しても左右
の視度補正を可能としている。
【0061】〔第2実施形態〕第2実施形態のプリズム
双眼鏡は、前述の第1実施形態のプリズム双眼鏡と対物
レンズI・I’の光学系のみが異なるものであって、そ
の他は第1実施形態のプリズム双眼鏡と同様に構成され
ている。即ち、第1実施形態の対物レンズI・I’は前
述した如く1つの群で構成されているが、本第2実施形
態では二つのレンズ群IV・IV’及びV・V’で対物レン
ズが構成されていて、ブレ補正に用いられる移動対象と
なす対物レンズはレンズ群IV・IV’である。以下、本第
2実施形態のうち第1実施形態からの変更部のみの説明
を行うこととする。
【0062】図4は第2実施態様のプリズム双眼鏡の水
平断面図であって、後群鏡筒ユニット105・105’
及び駆動部114は第1実施形態のプリズム双眼鏡と全
く同じに構成されている。
【0063】図4において、101Aは対物光学系ユニ
ット、101は当該対物光学系ユニットのレンズ枠であ
る。このレンズ枠101は移動対象となる対物レンズIV
・IV’が第1実施態様の移動対象とした対物レンズI・
I’と形状が異なるため、レンズ保持部の形状のみが若
干異なるだけである。また、この対物レンズIV・IV’を
含む対物光学系ユニット101Aを実装する前群ユニッ
ト109も第1実施形態の前群ユニット9と同等の機能
を備えている。このため、焦点調節手段、視度補正手段
及び姿勢制御手段も第1実施形態と全く同じ機能を備え
ている。
【0064】一方、移動対象としない対物レンズV・
V’は、対物光学系ユニット101Aと正立プリズムII
・II’の間に配置した固定枠151・151’に夫々保
持されている。この固定枠151・151’は図のよう
に双眼鏡本体6の所定の位置にビス止めされている。な
お、前群ユニット本体110は第1実施形態の前群ユニ
ット本体10と前述の移動対象としない対物レンズV・
V’の取付部分の逃げ形状が若干異なるのみである。
【0065】以上、述べたように、複数群の構成による
対物レンズの場合、一部のレンズを双眼鏡本体に固定
し、残りの対物レンズをブレ補正に使うような第2実施
形態の如き構成としても請求項1〜12に記載の光学機
器として成立する。
【0066】〔第3実施形態〕第3実施形態のプリズム
双眼鏡は、前述の第2実施形態のプリズム双眼鏡と同じ
光学系を用いているが、本第3実施形態では対物レンズ
群のうちレンズ群V・V’を前群ユニット本体210に
固定した点が第2実施形態と異なっている。
【0067】本第3実施形態では前述の第2実施形態と
同様に第1実施形態からの変更部のみの説明を行うこと
とする。
【0068】図5は第3実施態様のプリズム双眼鏡の水
平断面図である。前記対物レンズV・V’は、固定枠2
51・251’に夫々保持されていて、対物光学系ユニ
ット201Aと正立プリズムII・II’の間で図のように
前群ユニット本体210の所定の位置にビス止めされて
いる。このため、前記固定枠251・251’の取付部
の位置が第2実施形態と比較してブレ補正に用いられる
移動対象となす対物レンズのレンズ群IV・IV’の光軸A
・A’方向に若干前後移動する。なお、前記前群ユニッ
ト本体210は、第2実施形態の前群ユニット本体11
0に比べ上記対物レンズV・V’の取付部分の形状が若
干異なる他は、第2実施形態の前群ユニット本体110
と同等の機能を備えている。このため、焦点調節手段、
視度補正手段及び姿勢制御手段も第1実施形態と全く同
じ機能を備えている。なお、本第3実施形態にあって
は、第2実施形態と比較すると前群ユニット本体210
と一体に動作する光学系の構成が異なるため、焦点調節
時のレンズ移動量と視度補正時の前群ユニットの回転量
は第2実施形態のものと相違している。
【0069】以上、述べたように、複数群の構成による
対物レンズの場合、一部のレンズを前群ユニットに固定
し、残りの対物レンズをブレ補正に使うような第3実施
形態の如き構成としても請求項1〜12に記載の光学機
器として成立する。
【0070】以上のように、本実施形態のプリズム双眼
鏡にあっては、上述した如く、左右一対の対物レンズを
光軸と直交する方向に一体的にシフトさせる共通のレン
ズ枠を備える対物光学系ユニットを有し、この対物光学
系ユニットを駆動する防振手段の駆動部を左右の対物レ
ンズの中間に配置するようにして、像観察時における光
学機器の保持時のブレ補正駆動を行うような構成とする
と共に、対物光学系ユニットと防振手段の駆動部を前群
ユニットとしてユニット化したものである。また、焦点
調節は前群ユニットを左右の対物レンズの光軸方向に移
動させることより行い、左右の視度補正は前群ユニット
を左右の光軸を含む平面上に揺動させることにより行う
構成とし、更に、左右の対物レンズの前方には保護硝子
を配置したものである。
【0071】しかして、かゝる構成のプリズム双眼鏡に
あっては、双眼鏡保持時のブレ補正を行うレンズは対物
レンズであり、更に、ブレ補正を行うための対物レンズ
を一体的に構成し、尚且つ、これを光軸と直交する上下
方向や水平方向にシフトさせるように構成したので、ブ
レ補正するレンズが重い場合でも、レンズを補正駆動す
るための駆動力をあまり必要とせず、このため、レンズ
補正駆動のためのエネルギー供給手段として用いられる
電池の小型化及び長寿命化が可能となる。
【0072】また、光学系は双眼鏡としての基本光学系
(対物レンズ及び接眼レンズ)だけで構成できるので、
コストアップの要因となるプリズムやミラーなどの正立
光学系を用いる必要がなくなって低コスト化が図れ、し
かも左右の光軸調整が簡単で経時変化が少なくメンテナ
ンスも容易である等の効果がある。
【0073】また、双眼鏡保持時のブレ補正を行う左右
一体的になった対物光学系ユニットの中間部に当該対物
光学系ユニットを駆動する駆動部を配置したので、部品
配置及び構造が簡単になり、低コストに、かつコンパク
トに製作できるという効果がある。
【0074】また、少なくとも対物光学系ユニットと当
該対物光学系ユニットを駆動する駆動部を前群ユニット
としてユニット化したので、精度を要求されるブレ補正
のための機構がユニット化されて安定するという効果が
ある他、前群ユニットを光軸方向及び光軸回りの水平方
向に移動させるようにしたので、焦点調節や視度補正が
簡単に行えるという効果がある。 また、前群ユニット
を光軸方向に移動させることによって焦点調節を行うよ
うにしたので、焦点調節操作時は双眼鏡全体の外観形状
が変わらず、双眼鏡使用時に接眼鏡筒部を眼の回りやメ
ガネに押し付けてもピントズレが起こらず、良好な使用
感が得られるという効果がある。
【0075】また、前群ユニットを左右の光軸を含む平
面上に、即ち、左右の光軸回りの水平方向に揺動させる
ことによって左右の視度補正を行うようにしたので、双
眼鏡使用時に視度補正鏡筒部を眼の回りやメガネに押し
付けたり、或いは誤って触れて視度補正がずれたりする
ことがなく、良好な使用感が得られるという効果があ
る。
【0076】そして、対物レンズの前方の光軸上に保護
ガラスを配置したことで、防水・防塵化構造が達成さ
れ、良好な使用感が得られるという効果がある。
【0077】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、左右一対の対物光学系を一体的に含み当該両対物光
学系の光軸と直交する方向へ移動自在の対物光学系ユニ
ットを有し、この対物光学系ユニットを像観察時におけ
る光学機器のブレを検出して当該ブレを打ち消す方向へ
動作させるようにしたので、左右の光軸調整の煩雑さを
回避し得ると共に長期に亘り左右の光軸の平行関係を維
持しつゝ保持時の観察像のブレを補正することのできる
光学機器を提供することができる。
【0078】また、本発明の光学機器は、光学系として
左右一対の対物光学系と左右一対の接眼光学系のみを用
いて構成できるので、従来のようなプリズムやミラーな
どの正立光学系が不要となり、低コスト化及びコンパク
ト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学機器の第1実施形態を示すプリズ
ム双眼鏡の水平断面図である。
【図2】図1に示すプリズム双眼鏡の前群ユニットの要
部拡大図である。
【図3】図1に示すプリズム双眼鏡の駆動部の要部分解
斜視図である。
【図4】本発明の光学機器の第2実施形態を示すプリズ
ム双眼鏡の水平断面図である。
【図5】本発明の光学機器の第3実施形態を示すプリズ
ム双眼鏡の水平断面図である。
【符号の説明】
I・I’:対物レンズ III・III’:接眼レンズ 1A、101A、201A :対物光学系ユニット A・A’:光軸 14、114、214:駆動部(防振手段) 7・7’、107・107’、207・207’:保護
硝子 8、108、208:焦点調節摘み(焦点調整手段) 9、109、209:前群ユニット 12、102、202:段付き偏心コロ(段付部材) 16、106、206:姿勢制御棒(姿勢制御手段) 29、129、229:センターロックピン(移動抑止
手段のロック部材) 29d、129d、229d:中間部(移動抑止手段の
ロック部) 1d、101d、201d:貫通穴(移動抑止手段の貫
通穴)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の対物光学系が形成する像を左
    右一対の接眼光学系により観察する光学機器において、 上記両対物光学系を一体的に含み当該両対物光学系の光
    軸と直交する方向へ移動自在の対物光学系ユニットと、
    像観察時における光学機器のブレを検出して当該ブレを
    打ち消す方向へ上記対物光学系ユニットを動作させる防
    振手段とを備えることを特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記防振手段は前記
    対物光学系ユニットをブレを打ち消す方向に動作させる
    ための駆動部を有し、この駆動部は前記対物光学系ユニ
    ットの両対物光学系の光軸間の中央に配置されているこ
    とを特徴とする光学機器。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記防振手段の駆動
    部は少なくとも前記対物光学系ユニットと共に前群ユニ
    ットとしてユニット化されていることを特徴とする光学
    機器。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記前群ユニットは
    前記対物光学系ユニットの両対物光学系の光軸方向へ移
    動自在とされて観察像の焦点調節を行う焦点調節手段に
    連結されていることを特徴とする光学機器。
  5. 【請求項5】 請求項3において、前記前群ユニットは
    前記対物光学系ユニットの両対物光学系の光軸回りの水
    平方向に揺動自在とされて像観察時の視度補正を行う視
    度補正手段に連結されていることを特徴とする光学機
    器。
  6. 【請求項6】 請求項3において、前記前群ユニットは
    前記対物光学系ユニットの両対物光学系の光軸方向へ移
    動自在とされて対物光学系の焦点調節を行う焦点調節手
    段に連結され、かつ前記対物光学系ユニットの両対物光
    学系の光軸回りの水平方向に揺動自在とされて像観察時
    の視度補正を行う視度補正手段に連結されていることを
    特徴とする光学機器。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記対物光学系ユニ
    ットの前記両接眼光学系側の反対側には前記両対物光学
    系の光軸上に保護硝子が配置されていることを特徴とす
    る光学機器。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6において、前記視度補正
    手段は前記前群ユニットに前記対物光学系ユニットの両
    対物光学系の光軸回りの水平方向と直交する垂直方向に
    偏心軸を有する回転自在の偏心部材を介して連結されて
    いることを特徴とする光学機器。
  9. 【請求項9】 請求項3において、前記対物光学系ユニ
    ットは前記前群ユニットに姿勢制御手段により前記両対
    物光学系の光軸と直交する方向へ移動自在に支持されて
    いることを特徴とする光学機器。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記姿勢制御手段
    は前記対物光学系ユニットを前記前群ユニットに前記両
    対物光学系の光軸と直交する方向へ移動自在に支持する
    弾性変形可能な姿勢制御棒を有し、この姿勢制御棒は一
    端が前記前群ユニットに取り付けられて前記対物光学系
    ユニットを前記両対物光学系の光軸回りの水平方向に揺
    動自在に支持し、他端が前記対物光学系ユニットを前記
    両対物光学系の光軸回りの水平方向と直交する垂直方向
    へ移動自在に支持していることを特徴とする光学機器。
  11. 【請求項11】 請求項3において、前記対物光学系ユ
    ニットは前記前群ユニットに移動抑止手段を介して前記
    両対物光学系の光軸と直交する方向へ移動自在に連繋さ
    れていることを特徴とする光学機器。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記移動抑止手
    段は前記前群ユニットに回転自在に取り付けられたロッ
    ク部材と、前記対物光学形ユニットに形成された角形の
    貫通穴とを備え、前記ロック部材は一部に前記貫通穴に
    遊嵌し当該ロック部材の回転により前記貫通穴に係止す
    る角形のロック部を有し、このロック部が貫通穴に係止
    した係止状態で前記対物光学系ユニットにおける前記両
    対物光学系の光軸と直交する方向への移動を禁止し、同
    ロック部が貫通穴に係止しない非係止状態で前記対物光
    学系ユニットにおける前記両対物光学系の光軸と直交す
    る方向への移動を可能とすることを特徴とする光学機
    器。
JP8260213A 1996-09-09 1996-09-09 光学機器 Withdrawn JPH1083007A (ja)

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