JP3272656B2 - 観察光学機器の防振光学系 - Google Patents
観察光学機器の防振光学系Info
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- JP3272656B2 JP3272656B2 JP00117498A JP117498A JP3272656B2 JP 3272656 B2 JP3272656 B2 JP 3272656B2 JP 00117498 A JP00117498 A JP 00117498A JP 117498 A JP117498 A JP 117498A JP 3272656 B2 JP3272656 B2 JP 3272656B2
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- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B27/00—Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
- G02B27/64—Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image
- G02B27/646—Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image compensating for small deviations, e.g. due to vibration or shake
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Description
【0001】
【技術分野】本発明は、防振機能を有する観察光学機器
に適した防振光学系に関する。
に適した防振光学系に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】双眼鏡、望遠鏡等の観察光
学機器の防振光学系として、例えば特開平6−4336
5号公報、特開平6−308431号公報に記載の光学
系が知られている。このうち、特開平6−43365号
では、対物レンズとプリズムの間に、加わる振動に応じ
て頂角を変化させる可変頂角プリズムを配置することに
より、防振性能の向上を計っている。しかし、この光学
系は、可変頂角プリズムが集光光束中にあるため、プリ
ズムの角度が変わると偏心コマ収差が発生してしまうと
いう欠点があった。
学機器の防振光学系として、例えば特開平6−4336
5号公報、特開平6−308431号公報に記載の光学
系が知られている。このうち、特開平6−43365号
では、対物レンズとプリズムの間に、加わる振動に応じ
て頂角を変化させる可変頂角プリズムを配置することに
より、防振性能の向上を計っている。しかし、この光学
系は、可変頂角プリズムが集光光束中にあるため、プリ
ズムの角度が変わると偏心コマ収差が発生してしまうと
いう欠点があった。
【0003】図13は、この光学系の具体例に示すもの
で、接合ダブレットレンズからなる対物光学系1、可変
頂角プリズム2、正立光学系3、及び接眼レンズ4を備
えている。図14と図15はそれぞれ、この防振光学系
の防振前、つまり可変頂角プリズム2が頂角を変える前
と、振れ角1°を補正するべく可変頂角プリズム2の角
度を変化させた防振1°の状態の軸上コマ収差を示して
いる。この図14と図15を比較すると、防振1°の軸
上コマ収差は、防振前よりも増大していることがわか
る。この例は、特定の設計例についてのものであるが、
可変頂角プリズムを用いた防振光学系は、一般的にこの
性質がある。
で、接合ダブレットレンズからなる対物光学系1、可変
頂角プリズム2、正立光学系3、及び接眼レンズ4を備
えている。図14と図15はそれぞれ、この防振光学系
の防振前、つまり可変頂角プリズム2が頂角を変える前
と、振れ角1°を補正するべく可変頂角プリズム2の角
度を変化させた防振1°の状態の軸上コマ収差を示して
いる。この図14と図15を比較すると、防振1°の軸
上コマ収差は、防振前よりも増大していることがわか
る。この例は、特定の設計例についてのものであるが、
可変頂角プリズムを用いた防振光学系は、一般的にこの
性質がある。
【0004】また、特開平6−308431号は、対物
レンズの前に防振アダプターを配置することにより、防
振を図っている。しかし、対物レンズの前に防振アダプ
ターを配置するため全体が大型化してしまうという問題
があった。
レンズの前に防振アダプターを配置することにより、防
振を図っている。しかし、対物レンズの前に防振アダプ
ターを配置するため全体が大型化してしまうという問題
があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、双眼鏡、望遠鏡等の観察光学
機器に適した防振光学系であって、安価で小型で、かつ
作りやすい観察光学機器の防振光学系を得ることを目的
とする。
機器に適した防振光学系であって、安価で小型で、かつ
作りやすい観察光学機器の防振光学系を得ることを目的
とする。
【0006】
【発明の概要】本発明の防振光学系は、物体側から順
に、対物光学系、正立光学系、及び観察光学系を有する
観察光学機器において、対物光学系は、物体側から順
に、正のパワーの1枚のレンズと負のパワーの1枚のレ
ンズの貼り合わせレンズからなる前群と、正のパワーの
少なくとも1面が非球面の1枚のレンズからなる後群と
で構成され、この後群が、観察光学機器に加わる振動に
応じて光軸と直交する方向に駆動する防振レンズを構成
し、さらに次の条件式(1)を満足することを特徴とす
る。 (1)−0.30<φC /φ1-3 <0 但し、 φ1-3 :対物光学系全系の合成パワー、 φC :対物光学系前群の正レンズと負レンズの貼合せ
面の面パワー、である。 対物光学系の前群の1枚の正レンズと1枚の負レンズの
前後の順序は問わない。
に、対物光学系、正立光学系、及び観察光学系を有する
観察光学機器において、対物光学系は、物体側から順
に、正のパワーの1枚のレンズと負のパワーの1枚のレ
ンズの貼り合わせレンズからなる前群と、正のパワーの
少なくとも1面が非球面の1枚のレンズからなる後群と
で構成され、この後群が、観察光学機器に加わる振動に
応じて光軸と直交する方向に駆動する防振レンズを構成
し、さらに次の条件式(1)を満足することを特徴とす
る。 (1)−0.30<φC /φ1-3 <0 但し、 φ1-3 :対物光学系全系の合成パワー、 φC :対物光学系前群の正レンズと負レンズの貼合せ
面の面パワー、である。 対物光学系の前群の1枚の正レンズと1枚の負レンズの
前後の順序は問わない。
【0007】また、本発明の防振光学系は、次の条件式
(2)及び(3)を満足することが好ましい。 (2)|φ1-2 /φ1-3 |<0.4 (3)0.8<hi /hx <1.4 但し、 φ1-2 :対物光学系前群の正レンズと負レンズの合成パ
ワー、 hi :対物光学系前群の最も物体側の面の近軸軸上光線
の高さ、 hx :対物光学系前群の最も観察光学系側の面の近軸軸
上光線の高さ、である。 『近軸軸上光線』とは、無限遠にある光軸上の物点から
の光線を意味する。
(2)及び(3)を満足することが好ましい。 (2)|φ1-2 /φ1-3 |<0.4 (3)0.8<hi /hx <1.4 但し、 φ1-2 :対物光学系前群の正レンズと負レンズの合成パ
ワー、 hi :対物光学系前群の最も物体側の面の近軸軸上光線
の高さ、 hx :対物光学系前群の最も観察光学系側の面の近軸軸
上光線の高さ、である。 『近軸軸上光線』とは、無限遠にある光軸上の物点から
の光線を意味する。
【0008】対物光学系の後群は、1枚の非球面レンズ
からなり、かつ光軸と直交する方向に駆動するレンズで
あるから、非球面の成形が容易で軽いプラスチックレン
ズから構成することが好ましい。
からなり、かつ光軸と直交する方向に駆動するレンズで
あるから、非球面の成形が容易で軽いプラスチックレン
ズから構成することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の防振光学系は、物体側か
ら順に、対物光学系、正立光学系、及び接眼光学系を有
する観察光学機器において、対物光学系を、物体側から
順に、正のパワーの1枚のレンズと負のパワーの1枚の
レンズの貼り合わせレンズからなる前群と、正のパワー
の少なくとも1面が非球面の1枚のレンズからなる後群
とから構成している。そして、この後群(非球面レン
ズ)を光軸と直交する方向に駆動して防振する。このよ
うに対物光学系の前群を貼り合わせレンズとすること
で、偏心感度やシフト感度などを分離タイプに比べて低
くすることができるので、結果的に低コストが達成でき
る。
ら順に、対物光学系、正立光学系、及び接眼光学系を有
する観察光学機器において、対物光学系を、物体側から
順に、正のパワーの1枚のレンズと負のパワーの1枚の
レンズの貼り合わせレンズからなる前群と、正のパワー
の少なくとも1面が非球面の1枚のレンズからなる後群
とから構成している。そして、この後群(非球面レン
ズ)を光軸と直交する方向に駆動して防振する。このよ
うに対物光学系の前群を貼り合わせレンズとすること
で、偏心感度やシフト感度などを分離タイプに比べて低
くすることができるので、結果的に低コストが達成でき
る。
【0010】条件式(1)は、対物光学系の前群の貼合
せに関する条件である。条件式(1)の上限を越える
と、貼合せレンズの屈折率差が小さくなり、また貼合せ
面のRが緩くなりすぎて、球面収差の補正が困難にな
る。条件式(1)の下限を超えると、相対的に対物光学
系の合成パワーが弱くて装置全体が大型化したり、貼合
せレンズの屈折率差が大きくなりガラス材のコストアッ
プになったり、貼合せ面のRがきつくなりすぎる。また
貼合せが分離してしまう(貼合せレンズとして成立しな
い)。
せに関する条件である。条件式(1)の上限を越える
と、貼合せレンズの屈折率差が小さくなり、また貼合せ
面のRが緩くなりすぎて、球面収差の補正が困難にな
る。条件式(1)の下限を超えると、相対的に対物光学
系の合成パワーが弱くて装置全体が大型化したり、貼合
せレンズの屈折率差が大きくなりガラス材のコストアッ
プになったり、貼合せ面のRがきつくなりすぎる。また
貼合せが分離してしまう(貼合せレンズとして成立しな
い)。
【0011】条件式(2)は、対物光学系の各レンズで
効果的に収差補正を行なうための条件である。収差補正
は、対物光学系の全系のパワーに対して、前群のパワー
(正レンズと負レンズの合成パワー)が小さい程有利で
ある。条件式(2)の上限を超えると、対物光学系の球
面収差、コマ収差の補正を十分に行なうことができな
い。
効果的に収差補正を行なうための条件である。収差補正
は、対物光学系の全系のパワーに対して、前群のパワー
(正レンズと負レンズの合成パワー)が小さい程有利で
ある。条件式(2)の上限を超えると、対物光学系の球
面収差、コマ収差の補正を十分に行なうことができな
い。
【0012】条件式(3)は、アフォーカル系のときの
角倍率に相当するもので、コストを下げるための条件で
ある。条件式(3)の上限を超えると、対物光学系の前
群の正レンズと負レンズが厚くなり過ぎて、コストアッ
プになる。条件式(3)の下限を越えると、前群貼合せ
レンズの像側のレンズと後群レンズ(非球面レンズ)の
径が大きくなる。
角倍率に相当するもので、コストを下げるための条件で
ある。条件式(3)の上限を超えると、対物光学系の前
群の正レンズと負レンズが厚くなり過ぎて、コストアッ
プになる。条件式(3)の下限を越えると、前群貼合せ
レンズの像側のレンズと後群レンズ(非球面レンズ)の
径が大きくなる。
【0013】対物光学系の後群レンズをプラスチックで
構成するのは、プラスチックは非球面の成形が容易であ
り、またガラスに比べ軽いので軽量化に有利であるから
である。
構成するのは、プラスチックは非球面の成形が容易であ
り、またガラスに比べ軽いので軽量化に有利であるから
である。
【0014】また、本発明の防振光学系は、次の条件式
(4)を満足することが好ましい。 (4)0.5<|tan1°/(φ1-3 −φ1-2 )|<
5 (単位mm) 但し、 φ1-2 :対物光学系前群の正レンズと負レンズの合成パ
ワー、 である。
(4)を満足することが好ましい。 (4)0.5<|tan1°/(φ1-3 −φ1-2 )|<
5 (単位mm) 但し、 φ1-2 :対物光学系前群の正レンズと負レンズの合成パ
ワー、 である。
【0015】この条件式(4)は、防振感度に関するも
ので、ブレ角1°を補正するときの後群レンズ(非球面
レンズ)のシフト量を規定している。条件式(4)の下
限を超えると、防振感度が高くなりすぎて、制御が困難
になる。上限を超えると、防振感度が低くなりすぎ、シ
フト量が大きくなって大型化する。
ので、ブレ角1°を補正するときの後群レンズ(非球面
レンズ)のシフト量を規定している。条件式(4)の下
限を超えると、防振感度が高くなりすぎて、制御が困難
になる。上限を超えると、防振感度が低くなりすぎ、シ
フト量が大きくなって大型化する。
【0016】以下、表および図面を用いて具体的な数値
実施例を説明する。表および図面中、Rは曲率半径、D
はレンズ厚またはレンズ間隔、Nd はd線の屈折率、ν
d はアッベ数を示す。また、諸収差図中、Bは射出光線
が光軸となす角度、d線、g線、C線は、それぞれの波
長における、球面収差によって示される色収差、倍率色
収差、Sはサジタル、Mはメリディオナルを示してい
る。
実施例を説明する。表および図面中、Rは曲率半径、D
はレンズ厚またはレンズ間隔、Nd はd線の屈折率、ν
d はアッベ数を示す。また、諸収差図中、Bは射出光線
が光軸となす角度、d線、g線、C線は、それぞれの波
長における、球面収差によって示される色収差、倍率色
収差、Sはサジタル、Mはメリディオナルを示してい
る。
【0017】また、回転対称非球面は次式で定義され
る。 x=Ch2/{1+[1-(1+K)C2h2]1/2}+A4h4+A6h6+A8h8 +A10h10・
・・ (C は曲率(1/r)、h は光軸からの高さ、K は円錐係
数、A4、A6、A8、 A10は非球面係数)。
る。 x=Ch2/{1+[1-(1+K)C2h2]1/2}+A4h4+A6h6+A8h8 +A10h10・
・・ (C は曲率(1/r)、h は光軸からの高さ、K は円錐係
数、A4、A6、A8、 A10は非球面係数)。
【0018】[実施例1]図1ないし図4は、本発明を
防振望遠鏡に適用した光学系の実施例を示す。図1はそ
のレンズ構成図であり、物体側から順に、対物光学系
I、正立光学系P及び接眼光学系IIより構成され、対物
光学系Iは、物体側から順に、正の第1レンズI−1と
負の第2レンズI−2の貼合せレンズからなる前群と、
正のパワーを持ち少なくとも1面が非球面の第3レンズ
I−3からなる後群から構成されている。接眼光学系II
は、物体側から順に、負の第4レンズII−4、正の第5
レンズII−5、負の第6レンズII−6と正の第7レンズ
II−7の接合レンズ及び正の第8レンズII−8より構成
されている。表1はその数値データである。図2は諸収
差図、図3は防振前の軸上コマ収差、図4は振れ角1°
を補正する防振1°での軸上コマ収差を示す。
防振望遠鏡に適用した光学系の実施例を示す。図1はそ
のレンズ構成図であり、物体側から順に、対物光学系
I、正立光学系P及び接眼光学系IIより構成され、対物
光学系Iは、物体側から順に、正の第1レンズI−1と
負の第2レンズI−2の貼合せレンズからなる前群と、
正のパワーを持ち少なくとも1面が非球面の第3レンズ
I−3からなる後群から構成されている。接眼光学系II
は、物体側から順に、負の第4レンズII−4、正の第5
レンズII−5、負の第6レンズII−6と正の第7レンズ
II−7の接合レンズ及び正の第8レンズII−8より構成
されている。表1はその数値データである。図2は諸収
差図、図3は防振前の軸上コマ収差、図4は振れ角1°
を補正する防振1°での軸上コマ収差を示す。
【0019】
【表1】 面 No. R D Nd νd 1 59.039 4.000 1.51633 64.1 2 -85.520 2.000 1.60342 38.0 3 109.137 27.630 - - 4 53.307 4.000 1.49176 57.4 5 * -1056.731 20.000 - - 6 ∞ 34.000 1.56883 56.3 7 ∞ 2.000 - - 8 ∞ 32.000 1.56883 56.3 9 ∞ 5.800 - - 10 -11.271 4.000 1.49176 57.4 11* -27.245 13.470 - - 12 23.936 6.770 1.49176 57.4 13* -10.075 0.700 - - 14 -11.190 2.000 1.58547 29.9 15 25.294 0.200 - - 16 24.157 6.200 1.49176 57.4 17 -15.260 0.500 - - 18 22.703 3.500 1.60311 60.7 19 -75.123 - - - *は回転対称非球面を表わす。 非球面データ(表示のない非球面係数は0である); No.5 ; K=0.00、 A4= 0.54040×10-6 No.11; K=0.00、 A4=-0.17120×10-3、 A6=-0.54020 ×10-6 No.13; K=-1、 A4=-0.46000×10-5
【0020】図3及び図4の軸上コマ収差図が示すよう
に、防振前と防振1°での軸上コマ収差はよく補正され
ており、特に防振後であっても、軸上コマ収差が大きく
発生することはない。
に、防振前と防振1°での軸上コマ収差はよく補正され
ており、特に防振後であっても、軸上コマ収差が大きく
発生することはない。
【0021】[実施例2]図5ないし図8は、本発明を
防振望遠鏡に適用した光学系の実施例を示す。図5はそ
のレンズ構成図であり、物体側から順に、対物光学系
I、正立光学系P及び接眼光学系IIより構成され、対物
光学系Iは、物体側から順に、正の第1レンズI−1と
負の第2レンズI−2の貼合せレンズからなる前群及び
正のパワーを持ち少なくとも1面が非球面の第3レンズ
I−3からなる後群から構成されている。接眼光学系II
は、物体側から順に、負の第4レンズII−4、正の第5
レンズII−5、負の第6レンズII−6と正の第7レンズ
II−7の接合レンズ及び正の第8レンズII−8より構成
されている。表2はその数値データである。図6はこの
光学系の諸収差図、図7は防振前の軸上コマ収差、図8
は振れ角1°を補正する防振1°での軸上コマ収差を示
す。
防振望遠鏡に適用した光学系の実施例を示す。図5はそ
のレンズ構成図であり、物体側から順に、対物光学系
I、正立光学系P及び接眼光学系IIより構成され、対物
光学系Iは、物体側から順に、正の第1レンズI−1と
負の第2レンズI−2の貼合せレンズからなる前群及び
正のパワーを持ち少なくとも1面が非球面の第3レンズ
I−3からなる後群から構成されている。接眼光学系II
は、物体側から順に、負の第4レンズII−4、正の第5
レンズII−5、負の第6レンズII−6と正の第7レンズ
II−7の接合レンズ及び正の第8レンズII−8より構成
されている。表2はその数値データである。図6はこの
光学系の諸収差図、図7は防振前の軸上コマ収差、図8
は振れ角1°を補正する防振1°での軸上コマ収差を示
す。
【0022】
【表2】 面 No. R D Nd νd 1 70.950 4.000 1.51633 64.1 2 -68.000 2.000 1.60342 38.0 3 202.339 6.220 - - 4 120.000 4.000 1.49176 57.4 5 * -237.774 37.000 - - 6 ∞ 34.000 1.56883 56.3 7 ∞ 2.000 - - 8 ∞ 32.000 1.56883 56.3 9 ∞ 16.000 - - 10 -680.500 4.000 1.49176 57.4 11* 35.849 9.230 - - 12 23.936 6.770 1.49176 57.4 13* -10.075 0.700 - - 14 -11.190 2.000 1.58547 29.9 15 25.294 0.200 - - 16 24.157 6.200 1.49176 57.4 17 -15.260 0.500 - - 18 22.703 3.500 1.60311 60.7 19 -75.123 - - - *は回転対称非球面を表わす。 非球面データ(表示のない非球面係数は0である); No.5 ; K=0.00、 A4= 0.22050×10-6 No.11; K=0.00、 A4=-0.17530×10-3 No.13; K=-1、 A4=-0.46000×10-5
【0023】図7及び図8の軸上コマ収差図が示すよう
に、防振前と防振1°での軸上コマ収差はよく補正され
ており、特に防振後であっても、軸上コマ収差が大きく
発生することはない。
に、防振前と防振1°での軸上コマ収差はよく補正され
ており、特に防振後であっても、軸上コマ収差が大きく
発生することはない。
【0024】[実施例3]図9ないし図12は、本発明
を防振望遠鏡に適用した光学系の実施例を示す。図9は
そのレンズ構成図であり、物体側から順に、対物光学系
I、正立光学系P及び接眼光学系IIより構成され、対物
光学系Iは、物体側から順に、負の第1レンズI−1と
正の第2レンズI−2の貼合せレンズからなる前群及び
正のパワーを持ち少なくとも1面が非球面の第3レンズ
I−3からなる後群から構成されている。接眼光学系II
は、物体側から順に、負の第4レンズII−4、正の第5
レンズII−5、負の第6レンズII−6と正の第7レンズ
II−7の接合レンズ及び正の第8レンズII−8より構成
されている。表3はその数値データである。図10はこ
の光学系の諸収差図、図11は防振前の軸上コマ収差、
図12は振れ角1°を補正する防振1°での軸上コマ収
差を示す。
を防振望遠鏡に適用した光学系の実施例を示す。図9は
そのレンズ構成図であり、物体側から順に、対物光学系
I、正立光学系P及び接眼光学系IIより構成され、対物
光学系Iは、物体側から順に、負の第1レンズI−1と
正の第2レンズI−2の貼合せレンズからなる前群及び
正のパワーを持ち少なくとも1面が非球面の第3レンズ
I−3からなる後群から構成されている。接眼光学系II
は、物体側から順に、負の第4レンズII−4、正の第5
レンズII−5、負の第6レンズII−6と正の第7レンズ
II−7の接合レンズ及び正の第8レンズII−8より構成
されている。表3はその数値データである。図10はこ
の光学系の諸収差図、図11は防振前の軸上コマ収差、
図12は振れ角1°を補正する防振1°での軸上コマ収
差を示す。
【0025】
【表3】 面 No. R D Nd νd 1 1520.979 2.000 1.62004 36.3 2 58.481 4.500 1.51633 64.1 3 -387.380 2.000 - - 4 67.614 4.000 1.49176 57.4 5 * -347.000 26.630 - - 6 ∞ 34.000 1.56883 56.3 7 ∞ 2.000 - - 8 ∞ 32.000 1.56883 56.3 9 ∞ 28.820 - - 10 48.800 4.000 1.49176 57.4 11* 31.605 15.590 - - 12 23.936 6.770 1.49176 57.4 13* -10.075 0.700 - - 14 -11.190 2.000 1.58547 29.9 15 25.294 0.200 - - 16 24.157 6.200 1.49176 57.4 17 -15.260 0.500 - - 18 22.703 3.500 1.60311 60.7 19 -75.123 - - - *は回転対称非球面を表わす。 非球面データ(表示のない非球面係数は0である); No.5 ; K=0.00、 A4= 0.21290×10-6、 A6=-0.53870 ×10-9、A8= 0.45150×10-11 No.11; K=0.00、 A4= 0.36130×10-4、 A6=-0.66150 ×10-6 No.13; K=-1、 A4=-0.46000×10-5
【0026】図11及び図12の軸上コマ収差図が示す
ように、防振前と防振1°での軸上コマ収差はよく補正
されており、特に防振後であっても、軸上コマ収差が大
きく発生することはない。
ように、防振前と防振1°での軸上コマ収差はよく補正
されており、特に防振後であっても、軸上コマ収差が大
きく発生することはない。
【0027】次に、実施例の条件式に対する値を表4に
示す。
示す。
【表4】 実施例1 実施例2 実施例3 条件式(1) −0.09 −0.14 −0.21条件式(2) 0.22 0.35 0.003 条件式(3) 1.03 1.03 1.00 条件式(4) 2.00 3.00 2.01
【0028】表4から明らかなように、各実施例の数値
は、条件式(1)ないし(3)を満足している。
は、条件式(1)ないし(3)を満足している。
【0029】以上の実施形態は、正立光学系の後方に、
観察光学系としての接眼レンズ系を配した望遠鏡または
双眼鏡に本発明を適用したものであるが、接眼レンズ系
に代えて、CCDなどの撮像素子と該撮像素子に結像さ
せる結像光学系とからなる観察光学系を用いる観察光学
機器にも本発明は適用可能である。
観察光学系としての接眼レンズ系を配した望遠鏡または
双眼鏡に本発明を適用したものであるが、接眼レンズ系
に代えて、CCDなどの撮像素子と該撮像素子に結像さ
せる結像光学系とからなる観察光学系を用いる観察光学
機器にも本発明は適用可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、安価で小型で作りやす
い、観察光学機器の防振光学系を得ることができる。
い、観察光学機器の防振光学系を得ることができる。
【図1】本発明の観察光学機器の防振光学系の実施例1
のレンズ構成図である。
のレンズ構成図である。
【図2】図1の防振光学系の諸収差図である。
【図3】図1の防振光学系の防振前の軸上コマ収差図で
ある。
ある。
【図4】図1の防振光学系の防振1°での軸上コマ収差
図である。
図である。
【図5】本発明の観察光学機器の防振光学系の実施例2
のレンズ構成図である。
のレンズ構成図である。
【図6】図5の防振光学系の諸収差図である。
【図7】図5の防振光学系の防振前の軸上コマ収差図で
ある。
ある。
【図8】図5の防振光学系の防振1°での軸上コマ収差
図である。
図である。
【図9】本発明の観察光学機器の防振光学系の実施例3
のレンズ構成図である。
のレンズ構成図である。
【図10】図9の防振光学系の諸収差図である。
【図11】図9の防振光学系の防振前の軸上コマ収差図
である。
である。
【図12】図9の防振光学系の防振1°での軸上コマ収
差図である。
差図である。
【図13】防振機能として可変頂角プリズムを用いた例
を示す図である。
を示す図である。
【図14】図13に示すレンズ構成での防振前の軸上コ
マ収差図である。
マ収差図である。
【図15】図13に示すレンズ構成での防振1°での軸
上コマ収差図である。
上コマ収差図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−39236(JP,A) 特開 平10−186228(JP,A) 特開 平10−68877(JP,A) 特開 平11−271609(JP,A) 特開 平11−194304(JP,A) 特開 平11−194262(JP,A) 特開 平11−109256(JP,A) 特開 平8−286225(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 9/00 - 17/08 G02B 21/02 - 21/04 G02B 25/00 - 25/04
Claims (3)
- 【請求項1】 物体側から順に、対物光学系、正立光学
系、及び観察光学系を有する観察光学機器において、 上記対物光学系は、物体側から順に、正のパワーの1枚
のレンズと負のパワーの1枚のレンズの貼り合わせレン
ズからなる前群と、正のパワーの少なくとも1面が非球
面の1枚のレンズからなる後群とで構成され、 上記後群は、観察光学機器に加わる振動に応じて光軸と
直交する方向に駆動される防振レンズを構成し、 下記条件式(1)を満足することを特徴とする防振光学
系。 (1)−0.30<φC /φ1-3 <0 但し、 φ1-3 :対物光学系全系の合成パワー、 φC :対物光学系前群の正レンズと負レンズの貼合せ
面の面パワー。 - 【請求項2】 請求項1記載の防振光学系において、下
記条件式(2)及び(3)を満足する防振光学系。 (2)|φ1-2 /φ1-3 |<0.4 (3)0.8<hi /hx <1.4 但し、 φ1-2 :対物光学系前群の正レンズと負レンズの合成パ
ワー、 hi :対物光学系前群の最も物体側の面の近軸軸上光線
の高さ、 hx :対物光学系前群の最も観察光学系側の面の近軸軸
上光線の高さ。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の防振光学系にお
いて、対物光学系の後群を構成する非球面を有するレン
ズは、プラスチックレンズである観察光学機器の防振光
学系。
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- 1998-12-30 US US09/222,914 patent/US6046853A/en not_active Expired - Fee Related
-
1999
- 1999-01-05 DE DE19900162A patent/DE19900162C2/de not_active Expired - Fee Related
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