JP4617173B2 - 防湿機能を有する光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、単眼鏡や双眼鏡などの光学機器に関するものである。
一般的に防水仕様である密閉式光学機器において、例えば特許文献1に開示されている水中カメラ等では、透明なハウジング部分や、あるいは透明な窓部を有している。このような防水仕様の光学機器においては、水分の浸入を防ぐことは勿論のこと、その用途から例えば低温度下での使用時等に、水蒸気の結露による曇りが発生してしまうと、上記した透明部分等を含む光学機器としての主たる機能が阻害される。そのため、常に内部の水上気圧が所定以上に上がらないように配慮する必要がある。
従来において、防水仕様の密閉式光学機器としては、上記した水中カメラの他、防水双眼鏡等が知られている。防水双眼鏡については、例えば特許文献2に開示されている。
このような防水双眼鏡は、外装部材が金属(アルミニウムやマグネシウム合金など)で構成され、水分(水蒸気も含めて)の透過を防止するとともに、組立時の環境下での水蒸気を含んだ空気を除外するために、窒素ガス等の不活性ガスを封入したものが一般的である。なお、近年の防水双眼鏡においては、防振機能を有するものに、外装部材を樹脂で構成したものも現れている。
また、水中カメラにおいては、概ね使用時に防水が達成されれば良く、使用後においては裏蓋を開けてフィルム交換時に水蒸気や水滴を除去できるので、水蒸気の透過性までは気を配らなくても事足りていた。これらは、近年におけるデジタルカメラも含めて、所謂水中ハウジングと称する、水中使用を目的とし透明窓を有する密閉式容器を併用したものにおいても同様である。
以上、従来の密閉式の光学機器においては、特に、使用者が機器を使用した後にメンテナンス(手入れ)をすることが殆どないので、常に機器内部の水蒸気の量が低く押えられていることが必要であり、防湿構造にも相応の注意を払う必要がある。
特開2002−122929号公報 特開平7−209589号公報
上述した従来の密閉式の光学機器においては、特に、使用者が機器を使用した後にメンテナンス(手入れ)をすることが殆どないので、常に機器内部の水蒸気の量が低く押えられていることが必要であり、防湿構造にも相応の注意を払う必要がある。
しかしながら、従来の密閉式光学機器の防湿構造は、上記したように外装部材に金属材料を用いて構成しているため、ガスバリア性に優れ、強度的にも丈夫に出来るものの、低コスト、軽量化の点で必ずしも満足のできるものではなく、このため一般への普及の妨げとなっていた。
また、外装部材に金属材料を用いて構成し、ガスバリア性に優れた外装部材を具備しても、機器の内部が保水性の材料を含んでいると、時間とともに水蒸気ガスが発生し、後述の計算例でも明らかなように低温下での飽和水蒸気量をあっさりと上回る水蒸気ガスの存在を許容することとなり、防湿性能の向上の妨げとなっていた。
また、金属の外装部材ではなく、樹脂を外装部材として構成した防水仕様の防振双眼鏡等においては、ガスバリア性が低く、使用後において短期間で防水性能が低下してしまうという問題を有している。更に、窒素ガス等の封入に関しても、そのための装置が大掛かりとなり、メンテナンスなどの実施できる場所に制限が生ずる等の問題が発生する。
本発明は、軽量で、低コスト化を図ることができ、簡便なメンテナンスが可能となる防湿機能を有する光学機器を提供するものである。
上記の目的を達成するために、本発明は、左右一対の光路を有し本体の内部が密閉構造とされた光学機器であって、
外界からの光入射する入射面をそれぞれ有し前記本体に前記各入射面と前記本体の内部と気密状態に保持された左右一対の対物レンズユニットと、前記本体内に収容され、それぞれ一致する前記対物レンズユニットからの光を受ける左右一対の正立プリズムユニットと、それぞれ一致する前記正立プリズムユニットを通過した光を受け、該光を外界に射出する射出面をそれぞれ有し、前記本体に前記射出面と前記本体の内部と気密状態に保持された左右一対の接眼光学系と、前記対物レンズユニットを収容し、樹脂材料よりなる外カバーと、前記外カバーの内側の面に形成されず前記外カバーの外側の面の全面に形成された金属メッキの気体遮断層と、前記本体内に配置された吸湿部材と、を備え、前記本体の内部に窒素ガスが充填されておらず、前記吸湿部材は、前記本体の内部に存在する保水量以上の吸湿量を有する構成とされている。
本発明によれば、軽量で、低コスト化を図ることができ、簡便なメンテナンスが可能となる防湿機能を有する光学機器を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により説明する。
[実施例1]
本発明の実施例は、上記した本発明の構成を適用したものであり、密閉構造を具備した防水機能を搭載し、且つ、像振れ補正のための所謂バリアングルプリズムを用いた防振機構(手ぶれ補正機構)を搭載した密閉式防振双眼鏡を構成したものである。
図1は本実施例における密閉式双眼鏡を上方から見た水平断面図であり、図2は本実施例における密閉式双眼鏡を側面から見た垂直断面図である。
これら図1及び図2には、後述するように、内部に吸湿材(吸湿シート33)が設置された本実施例の構成例が示されている。この吸湿材によって初期の水蒸気を吸湿できるので、防水式双眼鏡で一般的に行われている窒素ガスの充填は特に行わないが、カビの発生などを嫌う場合には窒素ガスを充填すれば効果的である。また、本実施例における密閉構造に関しては、外装部材の各々には、原則的に少なくとも外部に面する部分には気体遮断層として金属メッキが施され、気体遮断性を有する構成(気密状態)とされている。但し、外装部材の内面に関しては、金属メッキが充分に付着しないところも存在するが、少なくとも外部に面しているところは金属メッキが施され、気体(液体は勿論のこと)の透過が防止されている。
つぎに、その具体的構成を図1及び図2を用いて説明する。
図1、図2において、1R・1Lは左右一対の対物光軸(左右一対の光路)である。この左右一対の対物光軸1R・1L上には、光学系が物体(外界)側から順に、外界からの光を入射する入射面を有する第1の光学素子としての平行平板である保護ガラス2R・2Lが配置されている。また保護ガラス2R、2Lに一致して、対物鏡筒3R’・3L’に保持(収容)された第2の光学素子としての対物レンズユニット3R・3Lが配置されている。さらに、防振駆動制御基板4aを保持している防振機構(手ぶれ補正機構)4に具備されたバリアングルプリズム(以下VAP)素子ユニット5R・5L、これらを通過した光を受ける第3の光学素子としての接眼ユニット6R・6Lが左右一対の光路に一致してそれぞれ配置されている。
この接眼ユニット6R・6Lにはそれぞれ、正立プリズムユニット7R・7Lと光を射出する射出面を有する接眼光学系8R・8Lがそれぞれ図1のように所定の位置に配置されているとともに、前記それぞれの対物光軸1R・1Lを中心に接眼ユニット6Rと、接眼ユニット6L全体は定位置回転可能に接眼ベース9に保持されている。これは接眼光学系8R・8Lの光軸は、前記正立プリズムユニット7R・7Lの性質上により対物光軸1から平行シフトした所に配置されるようになるため(図2参照)、このように接眼ユニット6R・6Lをそれぞれ回転させることで、不図示の観察者の両眼の幅に、接眼光学系8R・8Lの幅を合わせることが出来るようにするためである。ここで、外装部品である接眼ベース9は、接眼ユニット6L・6Rを正確に保持する必要があり、撓みが発生すると左右の光学系の光軸ずれが起こってしまうため、アルミニウム材で作られている。従ってこの部分の透湿性は素材が金属であるので考慮しないでよい。
次に、本体機構の構成を中心に説明する。
接眼ベース9の前端面には、その厚みの中で凹部の溝が全周にわたり形成されており、その溝の中にはシールリング10が凹部の溝に沿って全周にわたり切れ目無く配置されている。
また、図2に示すように接眼ベース9後端の平面部のやや上には光軸と平行に嵌合穴9’が設けられており、嵌合穴9’には、フォーカスネジ12がOリング13とともに接眼ベース9において定位置回転可能に保持されている。そのため、フォーカスネジ12の後部にビス14’によってビス止めされたフォーカスダイアル14を回転操作する事で、対物レンズユニット3R・3Lを同時に光軸方向に移動可能とする不図示の対物連動機構に設けられたナット15が、フォーカスネジ12の前半部を形成しているネジ部と螺合し、光軸方向に移動が可能となって、最終的に、フォーカスダイアル14を回転させる事で、対物レンズユニット3R・3Lを同時に光軸方向に移動可能とし双眼鏡のピント合わせを実現できるように構成されている。
なお、接眼ユニット6R・6Lは、接眼ベース9に保持されるところで内部の空間が、本体側の空間と連続しているため、接眼ユニット6R・6Lの保持部にはOリング6R’・6L’が、中間部にはシールリング7R’・7L’が、接眼光学系8R・8Lに関わるところにはOリング8R’・8L’がそれぞれ配置されていて、これらの部分ではそれぞれ密閉性を保つことが可能となっている。
本体としての外カバー11は、樹脂材料からなり、後端部に全周つば部が形成されている。後端部の全周つば部がシールリング10と圧接するように、接眼ベース9の後方から不図示のビスによってビス止めされているためこの部分の密閉性を保つことが可能となっている。外カバー11は、図2に示すように、上側外カバー11Uと下側外カバー11Dの2部品に分かれており、お互いは略水平部分において強固に接着され一体化されている。
外カバー11は、図3に示すように、樹脂材料よりなるので、水蒸気等の気体の透過を防ぐために、部品のほぼ全面の少なくとも外側の面には、金属メッキPが全面に形成されている(但し、後述の電極25付近はマスキングによりメッキをしないで、その代わりに絶縁性のシール部材を充填しておく)。この金属メッキには、2種類以上の金属を用いるのが望ましい。
ここで、上側外カバー11Uは上面部に前後左右に広がる平面部11Uaを有しているとともに、その平面部11Uaの内面側もしくはその内面側の近傍には2つの凸形状部11Ub・11Ucが形成されている。
また、所定量の吸湿部材としての吸湿シート33が上側外カバー11Uの上面部の内面のほぼ中央に両面テープ等で接着保持されている(図3にも示す)。
また、下側外カバー11Dは、下面部に上側外カバー11Uの平面部11Ua同様に前後左右に広がる平面部11Daを有している。上側外カバー11Uの平面部11Daの後方には、三脚座取り付けネジ部材16が複数のビス17によってビス止めされている一方、平面部11Daの前方は電池18を2本収納可能とする電池収納部19が双眼鏡内部に上方に向かって一体的に成型されている。また、更にその最上部には2つの凹部11Db・11Dcが形成されて、上側外カバー11Uの内面側もしくはその内面側の近傍に形成された2つの凸形状部11Ub・11Ucと係合し、接着剤等によって強固に接合されている。
電池収納部19には下面の入り口を塞ぐ開閉式の電池蓋20があり、電池蓋20の周囲近傍には電池収納部19の下面入り口に接して、電池収納部19内を防水するためのOリング21が設けられている。
また、電池蓋20の中央には電池18を収納後、電池蓋20が閉じた状態を維持できるように、Oリング23を有した電池蓋開閉ダイアル22が設置されているとともに、電池蓋20の内側には2本の電池18に同時に接する共通電極24が設けられている。
また、電池収納部19の一番奥には2本の電池18にそれぞれ接して、電池収納部19の一番奥の子穴から内部に通電するための突出部26を設けた2個の電極25がビス27により固着されている。尚、前述のように電極25の近辺(例えば、電極25が下カバーに接する当たりや、前記電池収納部19の一番奥の子穴とビス27などの周囲も含んだ領域)は、電極25の突出部26と電池収納部19の一番奥の子穴の隙間には、密閉を保つための絶縁性のシール部材が充填されている。
左右一対の対物枠28R・28Lは、外カバー11の左右の先端部に螺合し、それぞれOリング29R・29Lを配置する事でこの部分での密閉性を保つことが可能となっている。又Oリング30R・30Lと平行平板である保護ガラス2R・2Lは、左右一対の対物枠28R・28Lの前面の内側には配置されるとともに、一対の押え環31R・31Lによってねじ込んで同時に圧接固定されるのでこの部分での密閉性が保たれる。
次に、防振機能の構成と動作を説明する。
電池収納部19に収納された2本の電池18からの電気は、それぞれの電極25を通じ、電池収納部19の一番奥の子穴から内部に導かれ、不図示のリード線等によって防振機構(手ぶれ補正機構)4に保持された防振駆動制御基板4aに通電供給されている。
一方、防振作動を開始するための、不図示の電気操作スイッチがONに操作されると、防振駆動制御基板4aは、通電がスタートするとともに、ここに搭載されている振動ジャイロなどの不図示の手ぶれセンサーの信号を処理しつつ、防振機構4に具備されたVAP素子ユニット5R・5Lを防振駆動する。このような手ぶれ補正機構に樹脂材を使し、しかもユニットに構成した場合などは、加熱などによる除湿が困難であるため、本実施例の密閉式双眼鏡の防湿構造がより有効である。
上記構成における本実施例の密閉式双眼鏡は、上述したように外装部品の合わせ目にはOリングやシールゴム、或いは絶縁性のシール部材の充填などが実施されており、完全密閉の構成となっている。又、電池収納部を密閉式双眼鏡外装部材の上下部の平面、或いは上下部の平面部に準ずる面どうしの内部で連結する補強部として設定したために、外装部材が樹脂部材主体であるにもかかわらず、丈夫な構造が達成でき、例えば、環境の変化により双眼鏡の内外の圧力差が発生しても、左右の光軸ずれなども最小限に抑えられた双眼鏡となっている。
次に、上側外カバー11Uの上面部の内面のほぼ中央に保持された所定量の吸湿材としての吸湿シート33の設定量に関して、以下に詳細に説明する。
本実施例の双眼鏡において、
(1)内部の空間の容積Vは、768立法センチメートルである。
(2)外装部材の外側のメッキ面の内側にある樹脂材料の重量Mjは外装部材とVAPユニットが、それぞれ、142グラム、50グラムあり、合計で192グラムある。これより、一般的な樹脂材の吸湿率を0.2%として、保水量はMj×0.002=0.384グラムである。
(3)組立時の環境を、温度25℃で、湿度50%とすると、このとき(1)の容積の空気が封じ込められ、公知の計算式より含有している保水量は、約0.009グラムである。
(4)従って、メッキ面の内側に予測される保水量Mtは、(2)+(3)=0.393グラムである。
(5)吸湿シート33として、品川化成株式会社製、商品名「ゼオシート(Zeo−sheet)」(吸湿率17%)を用いて、上記(4)に相当する重量を計算すると、
0.393÷0.17⇒2.31グラムが求まる。
つまり、本実施例において、本体内部に存在する予測される保水量とは、上記のMtのことであり、そのMtは、本体の密閉空間の内部及び密閉空間の壁面に使われている樹脂の重量の0.2%(計算を簡略化するために樹脂全体の重量の0.2%が放出される水分量と推定する)と、本体内部空間の容積が25℃で湿度50%の場合に含有する水分量との合計のことである。そして、本実施例の吸湿シート(吸湿材)は、その保水量以上の水分を吸水可能、より好ましくはその保水量の1.2倍以上の水分を吸水可能であることが望ましい。さらに好ましくは1.5倍以上の水分を吸水できると良い。
ここでは、吸湿シート33を上記(5)の計算値2.31グラム以上だけ用いれば、本実施例の双眼鏡の、気体遮断層であるガスバリア(水分を含むガスの行き来を防止する)膜である金属メッキの内側の保水量をすべて吸収する事が可能となり、水分を除去する目的での窒素ガス封入も省略できる。実際の吸湿シート33の重量としてはこの値を超える適当な量を決定すればよい。なお、前述のように安全率を1.2倍とすれば、2.31×1.2⇒2.77グラム以上の商品名「ゼオシート」(保水材、吸湿材)を用いればよい。
本実施例においては、密閉式双眼鏡の防湿構造において、外装部品を樹脂材で構成し、少なくとも外面側に不透湿のメッキを施すとともに、メッキ部分より内側部分の、予測される保水量以上の吸湿量を有する吸湿材を光学機器内に配置する構成としたため、軽くて安価な密閉式光学機器を構成でき、製造時には、特に特別な装置を必要とする、窒素ガスや、湿度の低い乾燥空気などの充填の必要が無くなり、より簡便に製造やメンテナンスが可能となる。
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について説明する。
実施例2は、上述の実施例1と同じ形状をし、密閉構造を具備して防水機能を搭載し、且つ、像振れ補正のための所謂バリアングルプリズムを用いた防振機構を搭載した密閉式防振双眼鏡であり、図4に示すように、外気に面する外装部材である外カバー11が、図4に示すように、金属材料で構成されているものである。外カバー11の内部には吸湿シート33が接着固定されている。
形状と構成等における実施例1と同じ部分の説明は省略する。
但し、実施例2では本体である外カバーの構造が異なるため、前記実施例1の(1)〜(5)に示す実施例の設定値に対応させて、以下に説明する。
本実施例の双眼鏡において、
(6)内部の空間の容積は、768立法センチメートルである。
(7)外装部材は金属であり保水しないとするが、機器内部に配置されたVAPユニットに含まれる樹脂材料の重量が、50グラムある。これより、一般的な樹脂材の吸湿率を0.2%として、保水量は0.1グラムである。
(8)実施例1と同様の組立時の環境下として、保水量は、約0.009グラムである。
(9)従って、機器内部に予測される保水量は、(7)+(8)=0.109グラムである。
(10)吸湿シート33として、品川化成株式会社製、商品名「ゼオシート(Zeo−sheet)」(吸湿率17%)を用いて、上記(9)に相当する重量を計算すると、
0.109÷0.17⇒0.64グラムが求まる。
従って、吸湿シート33を上記(10)の計算値0.64グラム以上だけ用いれば、実施例の双眼鏡の内部に存在する保水量を吸収する事が可能となる。安全率を1.2倍とすれば、0.64×1.2⇒0.77グラム以上用いればよい。
本体として金属材料を用いた本実施例2では、保水量が実施例1の約3.6分の1程度とすることができるため、吸湿シートを縮小できる効果がある。
従来の双眼鏡等の光学機器において、外装部材を金属材料で構成するとともに窒素ガスを充填するという防湿方式を採用した場合、初期の除湿はできるものの、上記(2)や(7)に記した所の、内部の樹脂等が保水している水分を吸水することはできない。これに対し、本実施例のように適切な吸水能力を有する吸湿シートを内部空間に配置すれば、従来よりも簡単で低コストに水分の除去を行うことができる。
[実施例3]
次に、本発明の実施例3について説明する。
図5は実施例3の密閉式防振双眼鏡を示す図である。実施例3において、図1の実施例1と同一の部材には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例3の双眼鏡では、本体である外カバー11の内部に、左右一対の対物光軸1R・1Lに沿って、吸湿シート53R、53Lを2箇所に接着固定している。ここで、2つの吸湿シート53R、53Lで、実施例1で用いた吸湿シート33と同等の吸湿量を有する構成としている。
[実施例4]
次に、本発明の実施例4について説明する。
図6は実施例4の密閉式防振双眼鏡を示す図である。実施例4において、図5の実施例3と同一の部材には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例4の双眼鏡では、防振機構(手ぶれ補正機構)64にシフトレンズユニット65R・65Lを用いた構成としている。シフトレンズユニット65R、65Lのシフ・チルト移動により手ぶれを補正する構成となっている。そして実施例4でも、本体である外カバー11の内部に、左右一対の対物光軸1R・1Lに沿って、吸湿シート53R、53Lを2箇所に接着固定している。
[実施例5]
次に、本発明の実施例5について説明する。
図7は実施例5の密閉式双眼鏡を示す図である。実施例5において、図6の実施例4と同一の部材には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例5の双眼鏡では、防振機構(手ぶれ補正機構)を省いた構成としている。そして実施例5でも、本体である外カバー11の内部に、左右一対の対物光軸1R・1Lに沿って、吸湿シート53R、53Lを2箇所に接着固定している。
上述した各実施例によれば、軽量で、低コスト化を図ることができ、簡便なメンテナンスが可能となる防湿機能を有する光学機器を実現することができる。
本発明の実施例1における密閉式双眼鏡を上方から見た水平断面図 本発明の実施例1における密閉式双眼鏡を側面から見た垂直断面図 実施例1の本体を示す断面図 実施例2の本体を示す断面図 実施例3の双眼鏡を上方から見た水平断面図 実施例4の双眼鏡を上方から見た水平断面図 実施例5の双眼鏡を上方から見た水平断面図
符号の説明
1R・1L 左右一対の対物光軸
2R・2L 保護ガラス
4 防振機構
9 接眼ベース
33 吸湿シート

Claims (4)

  1. 左右一対の光路を有し本体の内部が密閉構造とされた光学機器であって、
    外界からの光入射する入射面をそれぞれ有し前記本体に前記各入射面と前記本体の内部と気密状態に保持された左右一対の対物レンズユニットと、前記本体内に収容され、それぞれ一致する前記対物レンズユニットからの光を受ける左右一対の正立プリズムユニットと、それぞれ一致する前記正立プリズムユニットを通過した光を受け、該光を外界に射出する射出面をそれぞれ有し、前記本体に前記射出面と前記本体の内部と気密状態に保持された左右一対の接眼光学系と、前記対物レンズユニットを収容し、樹脂材料よりなる外カバーと、前記外カバーの内側の面に形成されず前記外カバーの外側の面の全面に形成された金属メッキの気体遮断層と、前記本体内に配置された吸湿部材と、を備え、
    前記本体の内部に窒素ガスが充填されておらず、前記吸湿部材は、前記本体の内部に存在する保水量以上の吸湿量を有することを特徴とする光学機器。
  2. 前記樹脂材料を使用し、前記対物レンズユニットからの光を受ける左右一対のバリアングルプリズム素子ユニットを具備する防振機構を前記気密状態に保持された前記本体の内部に備え、
    前記正立プリズムユニットは、前記防振機構からの光を受けることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記吸湿部材は、前記外カバーと防振機構との間で、前記外カバーに接着保持されていることを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
  4. 前記吸湿部材は左右一対の前記バリアングル素子ユニットに対して1つずつ設けられていることを特徴とする請求項3に記載の光学機器。
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