JP3244425B2 - 光半導体集積回路 - Google Patents

光半導体集積回路

Info

Publication number
JP3244425B2
JP3244425B2 JP09545096A JP9545096A JP3244425B2 JP 3244425 B2 JP3244425 B2 JP 3244425B2 JP 09545096 A JP09545096 A JP 09545096A JP 9545096 A JP9545096 A JP 9545096A JP 3244425 B2 JP3244425 B2 JP 3244425B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
layer
isolation region
region
semiconductor layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09545096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09283787A (ja
Inventor
強 高橋
敏幸 大古田
智 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP09545096A priority Critical patent/JP3244425B2/ja
Publication of JPH09283787A publication Critical patent/JPH09283787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3244425B2 publication Critical patent/JP3244425B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体集積回路
に関するもので、光ビームを隣り合う光素子(光の量を
検出する)に照射することにより、この光ビームが所定
の位置にあるかどうかを判断するするために用いる光半
導体装置で、特にこの光素子を囲む分離領域の構造に関
するものである
【0002】
【従来の技術】例えば特開平07−073505号に
は、4つの光素子が2行2列でマトリックス状に配置さ
れている光ICPD1、PD2、PD3およびPD4が
開示されている。つまり図11は、光検出ICで半導体
基板にホトダイオードが作り込まれている。このフォト
ダイオードは、所定の電圧が逆バイアスで印加され、光
の照射を受けたとき、光の量に応じて光電流が流れるも
のである。つまりこの光電流の大きさや受けた量を知る
ことができる。
【0003】つまり光ビームスポット1が、この2行2
列のほぼ中央に位置し、4つの光フォトダイオードの出
力が同じであれば、中央に位置していることが確認でき
る。当然ずれれば、この4つの出力のバランスが崩れ、
位置がずれていることを確認できる。一方、光ICは、
ホトダイオード以外にTr等が組み込まれ、目的を達成
するために所定の回路を実現している。
【0004】一方、特開平02−142181号のよう
な1段エピタキシャル層の光IC(図12)が公知であ
る。つまり1層のエピタキシャル層2内にフォトダイオ
ード3とTr4が組み込まれていた。ここでフォトダイ
オード3の光感度を上げるためには、光の波長に応じて
エピタキシャル層の厚みを変える必要があった。ところ
が、厚くするためにフォトダイオード3のエピタキシャ
ル層2に空乏化しない部分が生じ、この空乏化しない所
に発生した光キャリアーは、走行時間が長くなり、応答
速度が遅くなる問題があった。またTr側は、コレクタ
抵抗の増大につながり、やはり応答速度が遅くなる問題
があった。
【0005】それを解決するために、図13のような構
造のものが開発された。つまりフォトダイオード3のエ
ピタキシャル層は、高比抵抗で厚くすることで、接合容
量を低減し、且つTr4の部分は、低比抵抗で薄くする
必要がある。つまり高比抵抗の2段のエピタキシャル層
5、6にすることで、光の波長に応じた充分な膜厚にで
きると同時に空乏化しない部分を無くすことができる。
一層目のエピタキシャル層5と2層目のエピタキシャル
層6の間に埋込み層7を設けることでコレクタ抵抗を低
減できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したが厚くしたた
めにフォトダイオードのエピタキシャル層に空乏化しな
い部分が生じ、この空乏化しない所に発生した光キャリ
アーは、走行時間が長くなり、応答速度が遅くなる問題
があるとコメントした。これは、空乏化していない部分
において、不純物濃度が高い領域は、光キャリアが不純
物に衝突しながら移動するためと考えられている。
【0007】一方、図13に図示したようにP型の分離
領域8があり、ここは一般的にグランドに接地するた
め、不純物濃度は高く設定してある。この分離領域は、
図11で考えると、4つの光素子の間にある領域(図で
は+の実線に該当する部分)で、ここに光が照射され発
生する光キャリア(発生するホールは、基板側に移動
し、電子は、4つのホトダイオードのいずれかへ移動
し、アノード電極へ流れる。)は、前述のようにその移
動度が遅くなる。従って分離領域の幅が広いとホトダイ
オードの応答速度が更に遅くなる問題がある。またこの
移動の最中にキャリアが消滅することも考えられる。図
15は、図11のフォトダイオードPD1とPD2上に
ビームスポット1を矢印の方向へ水平に走査したときの
出力を示したものである。つまりキャリアが消滅してい
るために波線のように出力が低下する。従ってこの出力
が低下するため、演算処理回路で誤動作を引き起こす問
題もあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は斯上した課題に
鑑みてなされ、第1に、第2層目の半導体層に於いて、
第2の分離領域の上向き拡散長を、この第2層目の半導
体層の層厚の1/2を越えるように設定し、前記第3の
分離領域を、前記第2の分離領域の先端で重畳すること
で解決するものである。
【0009】図14は、表面から深さ方向のSi基板に
於いて、光がどれだけ透過するかを調べたものである。
例えば635ナノメータの波長で見れば判るように、表
面でいっぱい吸収されて深くなるに従いその量は減少す
る。従って一番上の第3拡散領域の幅が短くなるように
すれば良く、当然その拡散深さは、その幅と同等(正確
には1/0.8倍)となる。従って第2層目の半導体層
において第2の分離領域を第2の半導体層の厚みの半分
を超える拡散長としておけば、第2の分離領域と第3の
分離領域はその先端で重畳させることができ、分離領域
としての機能も実現できる。
【0010】第2に、第1層目の半導体層に於いては、
第1の分離領域の上向き拡散長を、この第1層目の半導
体層厚の1/2を越えるように設定し、前記第2層目の
半導体層に於いては、第2の分離領域の上向き拡散長
を、この第2層目の半導体層の層厚の1/2を越えるよ
うに設定し、前記第1層目の半導体層に於いては、上向
きの第1の分離領域と下向きの第2の分離領域を先端で
重畳させ、前記第2層目の半導体層に於いては、前記第
3の分離領域を、前記第2の分離領域の先端で重畳させ
ることで解決するものである。
【0011】第1の手段と主旨は同じであるが、第1の
半導体層に於いて、第1の分離領域を第1の半導体層の
厚みの半分を超えるようにその拡散長を決め、第2の半
導体層に於いて、第2層目の半導体層の厚みの半分を超
えるように設定すれば、第2の分離領域も第3の分離領
域もその幅を短くできる。従って、両発明とも、表面の
分離領域の幅を短くできるので、光が入射されても、キ
ャリアの消滅が少ない状態で隣り合うフォトダイオード
の出力に寄与することになる。
【0012】更に、第2層目の半導体層を第1層目の半
導体層より薄くすることで、第3の分離領域の拡散深さ
を浅くできるため、その分横方向の拡散(幅)を短くで
き、更にキャリアの消滅が少なくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1の実施の形態
を図面を参照しながら詳細に説明する。図11のホトダ
イオードPD1、PD2、PD3およびPD4の近傍に
はこれらの出力を演算する手段が組み込まれている。つ
まり図1は、このPD1とPD2の断面図であり、また
図10では、演算回路の1要素、つまりTrがフォトダ
イオードと組み込まれたICの断面図を説明している。
PD1とPD2は、同じ構造であるため、まずは図10
でその構造を説明する。
【0014】同図において、20はP型の単結晶シリコ
ン半導体基板、21は基板20上に気相成長法により形
成した厚さ4〜5μm程度のI型(実質真性である)の
第1のエピタキシャル層、23は第1のエピタキシャル
層21上に気相成長法により形成した厚さ3μm程度の
I型(実質真性である)の第2のエピタキシャル層であ
る。ここで実質真性としたのは、本来真性でエピタキシ
ャル層を積層しても、基板のP型不純物が拡散されて非
常に低濃度のP型になったり、チャンバーの汚染具合に
よりP型或いはN型にもなる。しかし極めて低濃度であ
ればフォトダイオードの空乏層は広がるので実質問題で
はない。
【0015】基板20は一般的なバイポーラICのもの
(2〜4Ω・cm)より不純物濃度が低い40〜60Ω
・cmの比抵抗のものを用いる。第1のエピタキシャル
層21はノンドープで積層することにより、積層時で1
000〜1500Ω・cm、拡散領域を形成するための
熱処理を与えた後の完成時で200〜1500Ω・cm
の比抵抗を有する。第2のエピタキシャル層23も同様
に完成時で200〜1500Ω・cmの比抵抗を有す
る。通常のバイポーラICで用いるエピタキシャル層の
比抵抗は0.5〜2.0Ω・cmである。
【0016】第1と第2のエピタキシャル層21,23
は、両者を完全に貫通するP+型分離領域24によって
ホトダイオードPD形成部分とNPNTr形成部分とに
電気的に分離される。この分離領域24は、基板20表
面から上下方向に拡散した第1の分離領域25と、第1
と第2のエピタキシャル層21,23の境界から上下方
向に拡散した第2の分離領域26と、第2のエピタキシ
ャル層23表面から形成した第3の分離領域27から成
り、3者が連結することで第1と第2のエピタキシャル
層22,23を島状の領域に分離する。
【0017】ホトダイオードPD部の第2のエピタキシ
ャル層23表面には、ホトダイオードPDのカソード取
出しとなるN+型拡散領域28を略全面に形成する。第
2のエピタキシャル層23の表面は酸化膜で覆われ、酸
化膜を部分的に開孔したコンタクトホールを介してカソ
ード電極がN+型拡散領域28にコンタクトする。ま
た、分離領域24をホトダイオードPDのアノード側低
抵抗取り出し領域として、アノード電極が分離領域24
の表面にコンタクトする。
【0018】NPNTr部の第1と第2のエピタキシャ
ル層21,23の境界部には、N+型の埋め込み層29
が埋め込まれている。埋め込み層29上方の第2のエピ
タキシャル層23表面には、第2のエピタキシャル層2
3の比抵抗を低下しNPNTrのコレクタとなるN型の
コレクタ領域30が埋め込み層29と連結するように形
成されている。コレクタ領域30の表面にはNPNTr
のP型のベース領域31、N+型のエミッタ領域32、
およびN+型のコレクタコンタト領域33を形成する。
各拡散領域上にはAl電極(図示せず)がコンタクト
し、酸化膜上を延在するこのAl配線が各素子を連結す
ることにより、ホトダイオードPDが光信号入力部を、
NPNTrが他の素子と共に信号処理回路(演算回路)
を構成する。
【0019】斯る構造におけるホトダイオードPDは、
カソード電極に+5Vの如きVcc電位を、アノード電極
にGND電位を印加した逆バイアス状態で動作させる。
第1と第2のエピタキシャル層21,23をP型高比抵
抗層としたので、上記逆バイアスを与えるとN+カソー
ド領域28と第2のエピタキシャル層23との接合面か
ら空乏層が第1と第2のエピタキシャル層21,23内
に大きく拡がり、その厚みは第1と第2のエピタキシャ
ル層21,23の厚みの和に等しい程度の厚みに達す
る。この厚みについては後述する。
【0020】ホトダイオード部に波長635nmの如き
光入射があると、入射光はシリコン表面から10μ以上
の深さまで達する(図14参照)。この入射光により光
生成キャリアが発生し、キャリアの移動によって光電流
となる。前記光生成キャリアの発生は、空乏層内で発生
する空乏層内生成キャリアと空乏層外で発生する空乏層
外生成キャリアとに大別される。空乏層内生成キャリア
は電界に引かれることによって瞬時に移動できるが、空
乏層外生成キャリアは移動が拡散によるため応答が鈍く
なる。本願の構成によれば、第1と第2のエピタキシャ
ル層21,23全体に拡がる厚い空乏層で入射光を受け
るので、その殆どを空乏層内生成キャリアに変換でき、
ホトダイオードPDの高速応答を可能にできる。尚、N
+カソード領域28をエミッタ拡散による高濃度で浅い
(0.3〜1.0μ)領域で形成したので、カソード領
域28での空乏層外生成キャリアの発生量は少ない。し
かも、高濃度であることからカソード領域28で発生し
た光生成キャリアは即消滅し、または極めて短時間でカ
ソード電極に達することができる。よって拡散移動によ
る遅延電流は極めて小さい。
【0021】さらに、P+分離領域24をアノード取出
しとし、その分離領域24が基板20深部にまで拡散形
成されているので、アノード取出し抵抗が小さい。一方
のNPNTrは、第2のエピタキシャル層23に形成し
たコレクタ領域30によってコレクタに適した不純物濃
度に設定できるので、トランジスタ特性を満足させるこ
とができる。しかも2段エピタキシャルを用いることに
より第2のエピタキシャル層23のみをN型反転させれ
ば済むので、拡散熱処理時間が極端に長くならずに済
む。
【0022】従って本発明構造によれば、高速のホトダ
イオードPDとNPNTrとを一体化共存することがで
きるものである。次に図1および図2について説明す
る。両図ともに図10のPDを連ねたもので、前に説明
したので詳述はしないが、構造としては、第3の分離領
域27を浅くしたことにその特徴を有する。つまり第2
層目のエピタキシャル層23に於いて、第2の分離領域
26の上方拡散長を第2のエピタキシャル層23の厚み
の半分を超える長さに拡散すれば、第3の分離領域は、
エピタキシャル層23の厚みの半分未満になるため、そ
の分第3の分離領域27の横拡散を短くできる(T3<
<L2/2)。例えば図11のビームスポット1が図1
や図2の中央の分離領域24およびその近傍に照射され
ると、第3の分離領域27の幅が短いため、ここに照射
された光により発生するキャリアは、消滅されるものが
抑制され、隣接するフォトダイオードPD1、PD2に
流れるため、応答速度の遅延を抑制すると同時に図15
の実線のようにその出力を引き上げることができる。
【0023】以上は第3の分離領域27の横方向のみを
考えたが、図2は、更に第2の分離領域についても考慮
したものである。つまり第1の分離領域の上拡散長さを
第1のエピタキシャル層21の厚みL1の半分を越える
長さにし、第2の分離領域26の先端が第1の分離領域
25と重畳し、且つ第2のエピタキシャル層23の厚み
L2の半分を超えるようにすれば、第2の分離領域26
も第3の分離領域27の横方向の拡散長さも短くできる
為、両方の横幅を短くできる。図14を見ると、7μm
程度で光の90パーセントが吸収され、また表面から1
μm、1μmから2μm、2μmから3μmと深くなる
に連れ、その吸収は少なくなっている。従って分離領域
に於いて、表面ほど吸収は大きくその幅を短くすれば、
隣接するホトダイオードの出力に寄与するキャリアは、
消滅せずホトダイオードへと流れてゆく。
【0024】更には第1のエピタキシャル層の厚みL1
よりも第2のエピタキシャル層L2を薄くすれば、分離
領域26,27の横幅を更に短くできる。例えば、図1
の第1及び第2のエピタキシャル層の厚みL1,L2を
同じにし、第1の分離領域の上拡散長と第2の分離領域
の下拡散長を実質同じにした場合は、第2の分離領域の
横幅は、拡散孔の幅+2×0.8×L1/2程度とな
る。しかし図2のように、L2<L1で第1の分離領域
の上拡散長を第1のエピタキシャル層厚みL1の半分を
越えるように設定すれば、第2の分離領域の下拡散長
は、L1/2未満ですみ、このL1/2未満の第2の分
離領域が第2のエピタキシャル層23へ拡散し、第2の
エピタキシャル層23の厚みが第1のエピタキシャル層
の厚みよりも薄く、且つ第2のエピタキシャル層23の
厚みL2/2を越えれば、第2の分離領域26、第3の
分離領域27は、前述した拡散孔の幅+2×L1/2よ
りも更に短くなる。
【0025】例えば、L1(約3.5μm)+L2(約
3.5μm)をほぼ7μmとし、第1〜第3の分離領域
の拡散深さを約2μmとすれば、第3の分離領域の横幅
は、約4.2μmとなる。(ただし全ての拡散孔の幅を
1μmとする。)しかし、L1(約4μm)+L2(約
3μm)をほぼ7μmとし、第1の分離領域の上拡散を
2.6μm、第2の分離領域の上下拡散を2μm、第3
の分離領域の拡散深さを約1.5μmとすれば、第3、
第2および第1の分離領域の横幅は、約3.4、4.2
および5.2μmとなる。(ただし全ての拡散孔の幅を
1μmとする。) 図1、図2の構造は、以下のプロセスによって製造する
ことができる。図1のプロセスは、分離領域の拡散深さ
(上下)が実質異なるのみであるので、ここでは図2の
構造を図3〜図10をを参照しながら説明する。
【0026】図3を参照して、比抵抗が40〜60Ω・
cmのP型シリコン単結晶基板20を用意する。そして
基板20表面を熱酸化して酸化膜を形成し、この酸化膜
をホトエッチングする。ホトエッチングした酸化膜をマ
スクとして分離領域24の第1の分離領域25を形成す
るためのボロン(B)を選択拡散する。図4を参照し
て、前記酸化膜を除去して基板20表面を清浄した後、
基板20上に第1のエピタキシャル層21を形成する。
第1のエピタキシャル層21は、基板21を装置のサセ
プタ上に設置し、ランプ又は高周波加熱によって基板2
0を1140℃程度に加熱し、反応管内にSiH2Cl2
ガスとH2ガスを一定流量導入することにより、ノンド
ープで4μの厚みに形成する。エピタキシャル層をノン
ドープ成長させると、その工程中、エピタキシャル層は
基板20や第1の分離領域25、またはウェハの裏面か
ら雰囲気中に飛散したボロン(B)の供給を受け、シリ
コン原子とボロン原子が結合しながら成長する。その結
果、エピタキシャル層はイントリシックに極めて近いP
型層となる。電気的特性は完全にP型である。比抵抗は
全工程が終了した時点で200〜1500Ω・cmとな
る。
【0027】続いて、第1のエピタキシャル層21表面
を熱酸化して酸化膜を形成し、第1の分離領域を上方に
拡散する。この後この酸化膜をパターニングして選択マ
スクを形成し、NPNTrのN+型埋め込み層29を形
成するアンチモンを拡散する。この熱処理で第1の分離
領域25も少し拡散される。続いて、選択マスクを変更
し、分離領域24の第2の分離領域26を形成するボロ
ン(B)を拡散する。そして酸化膜付けを行いながら基
板20全体に熱処理を与え、第1と第2の分離領域2
5,26を拡散する。(図5参照) 結局、第1の分離領域25の方が、第2の分離領域26
よりも熱処理が加えられるので、最終的には第1の分離
領域25が第1のエピタキシャル層21の半分を超え、
第2の分離領域26の下拡散は、半分未満となる。
【0028】図6を参照して、選択拡散に用いた酸化膜
を全面除去した後、第1のエピタキシャル層21の上に
再びノンドープの第2のエピタキシャル層23を3μの
厚みに形成する。ここで再度基板全体を熱拡散しても良
い。続いて、第2のエピタキシャル層23の表面を熱酸
化して酸化膜を形成し、酸化膜の上からレジストマスク
により選択的にリン(P)をイオン注入してNPNTr
のコレクタ領域30を形成する。このイオン注入はドー
ズ量5×1012cm-2、加速電圧80keV程度で行
う。
【0029】図7を参照して、基板全体に1100〜1
200℃、2〜3時間の熱処理を加えることにより前記
コレクタ領域30を拡散する。この工程で第1と第2の
分離領域25,26も夫々上下方向に拡散され、コレク
タ領域30はN+埋め込み層29へ向かって拡散され
る。また第2の分離領域26は、第2のエピタキシャル
層層23の厚みの半分を越えるように拡散されている。
もしコレクタ拡散で足りないときは、このコレクタ拡散
の前に熱拡散工程が入っても良い。
【0030】図8を参照して、第2のエピタキシャル層
23表面の酸化膜をパターニングして選択マスクを形成
し、ボロン(B)を熱拡散することにより第3の分離領
域27を形成する。この工程で第1〜第3の分離領域2
5,26,27が連結されても良い。従って、図10の
エミッタ拡散までの熱処理工程を含めて考えなくては成
らないが、第3の分離領域27の先端が第2の分離領域
と重畳し、第2の分離領域の下拡散は、第1の分離領域
25と重畳し、第3の分離領域は、第3のエピタキシャ
ル層の半分未満、第2の分離領域の下拡散は、第1のエ
ピタキシャル層の半分未満となり、両者ともにその横幅
を短くできる。
【0031】図9を参照して、第2のエピタキシャル層
23の表面からボロン(B)を選択的にイオン注入す
る。そしてイオン注入したボロンを熱拡散してNPNT
rのベース領域29を形成する。続いて、図10のよう
に第2のエピタキシャル層23の表面にリン(P)を選
択的に熱拡散して、NPNTrのN+型エミッタ領域3
2とコレクタコンタクト領域33、およびホトダイオー
ドPDのN+型カソード領域28を同時形成する。その
後、Alの堆積とパターニングによって各領域上にAl
電極を形成することにより、図1の構造を得る。
【0032】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明によれば、
第2の分離領域を第2層目のエピタキシャル層の厚みの
半分を超えるように設定すれば、第3の分離領域は、第
2のエピタキシャル層表面から若干拡散すれば良く、そ
の結果、第3の分離領域の横幅を短くできる。つまり図
11の+型実線領域が、この分離領域であり、その横幅
が非常に短くでき、しかも図14のように表面ほど光の
吸収率が高いことを考えると、分離領域に入射したビー
ムスポットにより発生したキャリアは、その消滅が低減
され隣接するフォトダイオードPD1〜PD4にバラン
ス良く入り込みむ。そのためホトダイオードの出力電流
は、従来のものと比べ増大し、図15の実線のようにな
る。その結果、隣接する演算回路により比較されて、前
記ビームの位置を比較するわけであるが、その精度が向
上する。
【0033】第2に、第1の分離領域の上拡散を第1の
エピタキシャル層厚の半分を超えるようにし、第2の分
離領域の下拡散先端は、第1の分離領域の先端と重畳す
るようにすれば、第2の分離領域の横幅が短くでき、更
にはこの第2の分離領域の上拡散を第2のエピタキシャ
ル層厚の半分を超えるように設定すれば、第3の分離領
域は、更に短くできる。
【0034】特に、第2のエピタキシャル層厚を第1の
エピタキシャル層厚よりも薄くすれば、第2の分離領域
の拡散深さは、この薄い第2のエピタキシャル層の半分
を超えればよく、その分第3の分離領域の拡散深さもよ
り浅くて済む。従って第2の分離領域までその幅を狭く
でき、この領域までここに発生するキャリアの消滅を抑
制でき、隣接するフォトダイオードにキャリアを流すこ
とができ出力をより高く取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の光半導体集積回路
を説明する断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の光半導体集積回路
を説明する断面図である。
【図3】図2の製造方法を説明する第1の図面である。
【図4】図2の製造方法を説明する第2の図面である。
【図5】図2の製造方法を説明する第3の図面である。
【図6】図2の製造方法を説明する第4の図面である。
【図7】図2の製造方法を説明する第5の図面である。
【図8】図2の製造方法を説明する第6の図面である。
【図9】図2の製造方法を説明する第7の図面である。
【図10】図2の製造方法を説明する第8の図面であ
る。
【図11】従来例の光半導体集積回路を示す平面図であ
る。
【図12】従来の光半導体集積回路の断面図である。
【図13】従来の光半導体集積回路を説明する断面図で
ある。
【図14】Si表面から深さ方向に渡る光の吸収率を示
した図である。
【図15】図11の矢印方向にビームを走査したときの
出力を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−267561(JP,A) 特開 平4−271171(JP,A) 特開 平4−271173(JP,A) 特開 平3−23668(JP,A) 特開 平1−205564(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/10 - 31/119 H01L 27/14 - 27/15

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に2層の半導体層が積層さ
    れ、前記半導体層には少なくとも2つの光素子が組み込
    まれ、この2つの光素子間には、前記半導体基板から第
    2層目の半導体層まで到達する分離領域で囲まれて成
    り、 前記分離領域は、前記半導体基板と前記1層目の半導体
    層の境界から広がる第1の分離領域と、前記第1層目の
    半導体層と前記第2層目の半導体層の境界から広がる第
    2の分離領域と、前記第2層目の半導体層の表面から下
    層に広がる第3の分離領域を有する光半導体集積回路に
    於いて、前記第1および第2の半導体層はほぼ真性半導体から成
    り、前記第2層目の半導体層では、第2の分離領域の上
    向き拡散長はこの第2層目の半導体層の厚層の1/2を
    越えるように設定され、 前記第3の分離領域は前記第2の分離領域の先端で重畳
    することで、前記第2の半導体層表面に露出する前記第
    3の分離領域の横拡散領域幅を短く形成することを特徴
    とする光半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に2層の半導体層が積層さ
    れ、前記半導体層には少なくとも2つの光素子が組み込
    まれ、この2つの光素子間には、前記半導体基板から第
    2層目の半導体層まで到達する分離領域で囲まれて成
    り、 前記分離領域は、前記半導体基板と前記1層目の半導体
    層の境界から広がる第1の分離領域と、前記第1層目の
    半導体層と前記第2層目の半導体層の境界から広がる第
    2の分離領域と、前記第2層目の半導体層の表面から下
    層に広がる第3の分離領域を有する光半導体集積回路に
    於いて、前記第1および第2の半導体層はほぼ真性半導体から成
    り、前記第1層目の半導体層では、前記第1の分離領域
    の上向き拡散長は、この第1層目の半導体層厚の1/2
    を越えるように設定され、 前記第2層目の半導体層では、第2の分離領域の上向き
    拡散長は、この第2層目の半導体層の層厚の1/2を越
    えるように設定され、 前記第1層目の半導体層では上向きの第1の分離領域と
    下向きの第2の分離領域が先端で重畳することで、前記
    第2の半導体層表面に露出する前記第3の分離領域の横
    拡散領域幅を短く形成することを特徴とする光半導体集
    積回路。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の半導体層はほぼ全
    領域が空乏層形成領域であり、前記光素子では波長が8
    00nm以下の光を対象とすることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の光半導体集積回路。
JP09545096A 1996-04-17 1996-04-17 光半導体集積回路 Expired - Fee Related JP3244425B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09545096A JP3244425B2 (ja) 1996-04-17 1996-04-17 光半導体集積回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09545096A JP3244425B2 (ja) 1996-04-17 1996-04-17 光半導体集積回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09283787A JPH09283787A (ja) 1997-10-31
JP3244425B2 true JP3244425B2 (ja) 2002-01-07

Family

ID=14138040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09545096A Expired - Fee Related JP3244425B2 (ja) 1996-04-17 1996-04-17 光半導体集積回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3244425B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1951571B (zh) * 2002-08-02 2010-08-18 富士电机株式会社 电动吸尘设备

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001284632A (ja) 2000-04-03 2001-10-12 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2003092424A (ja) * 2001-07-12 2003-03-28 Sharp Corp 分割型受光素子および回路内蔵型受光素子および光ディスク装置
JP2004047569A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Sharp Corp 受光素子および回路内蔵型受光装置および光ディスク装置
JP4919370B2 (ja) 2005-03-31 2012-04-18 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体受光装置及び半導体受光装置の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1951571B (zh) * 2002-08-02 2010-08-18 富士电机株式会社 电动吸尘设备

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09283787A (ja) 1997-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2793085B2 (ja) 光半導体装置とその製造方法
KR0182270B1 (ko) 광 반도체 장치
KR100208646B1 (ko) 광 반도체 장치
WO1999039391A1 (fr) DISPOSITIF A SEMI-CONDUCTEUR RECEPTEUR DE LUMIERE COMPORTANT UN BiCMOS INTEGRE ET UNE PHOTODIODE A AVALANCHE
JPS6384066A (ja) 集積化光トリガ・光クエンチ静電誘導サイリスタ及びその製造方法
JP2800827B2 (ja) 光半導体装置およびその製造方法
JP4131059B2 (ja) 受光素子を有する半導体装置、光学ピックアップ装置、および受光素子を有する半導体装置の製造方法
JP4979513B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2003224253A (ja) 光半導体集積回路装置およびその製造方法
JP3244425B2 (ja) 光半導体集積回路
JP2002203965A (ja) 半導体装置
JP3918220B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH10284753A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH04271172A (ja) 光半導体装置
JP2940818B2 (ja) 光半導体装置とその製造方法
JPH09148617A (ja) 光半導体装置
JP2620655B2 (ja) 光半導体装置
JPH10284711A (ja) BiCMOS内蔵受光半導体装置
JP2003224252A (ja) 光半導体集積回路装置
JP3197592B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3553715B2 (ja) 光半導体装置
JPH0555538A (ja) 半導体受光装置
JP2557743B2 (ja) 光半導体装置の製造方法
JP2557744B2 (ja) 光半導体装置
JPH09283788A (ja) 光半導体集積回路

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071026

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131026

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees