JP3241814B2 - 2−アルキル−2−シクロペンテノンの製造法 - Google Patents
2−アルキル−2−シクロペンテノンの製造法Info
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Description
合成中間体として有用な2−アルキル−2−シクロペン
テノンの製法に関する。
性化により2−アルキル−2−シクロペンテノンを製造
する方法については、従来種々の方法が報告されてい
る。その中では、2−アルキリデンシクロペンタノンに
ハロゲン化水素を接触させて2−アルキル−2−シクロ
ペンテノンを製造する方法が優れており、その改良につ
いても種々検討されている(特開昭59−80625号
公報等)。
は低濃度の反応条件下でしか、高収率で目的物を得るこ
とが出来ず、工業化のためにさらなる改良が望まれてい
た。
ルキル−2−シクロペンテノンの製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
発明者らは鋭意研究を重ねた結果、異性化剤としてハロ
ゲン化水素に代えアミンのハロゲン化水素塩を用いるこ
とにより、反応条件が穏和になるため、副反応が起こり
にくくなり、2−アルキル−2−シクロペンテノンの収
率が著しく向上することを見出し、本発明を完成した。
る。
よく、それぞれ水素原子又は炭素数2〜8の直鎖もしく
は分岐鎖のアルキル基を示すか、又はRとR′が結合し
て隣接する炭素原子と共にシクロペンタン環もしくはシ
クロヘキサン環を形成してもよい。)
ロペンタノン(1)に、アミンのハロゲン化水素塩を反
応させることを特徴とする2−アルキル−2−シクロペ
ンテノン(2)の製造法に係るものである。
デンシクロペンタノン(1)は、従来公知の方法により
製造でき、例えばシクロペンタノンのエナミンとアルデ
ヒドを脱水・縮合させ、その生成物を酸で分解すること
により簡便に合成できる。
としては、2−ブチリデンシクロペンタノン、2−
(2′−メチルブチリデン)シクロペンタノン、2−ペ
ンチリデンシクロペンタノン、2−ヘキシリデンシクロ
ペンタノン、2−シクロペンチリデンシクロペンタノ
ン、2−シクロヘキシリデンシクロペンタノン、2−
(1′−メチルブチリデン)−シクロペンタノン等が挙
げられる。
用されるアミンのハロゲン化水素塩は、アミン中にハロ
ゲン化水素を通じることにより、又はメタノール等の低
級アルコールの存在下、アミンに塩化アセチル、臭化ア
セチル等のアシルハロゲン化物を添加することにより容
易に調製することができる。
水素又はヨウ化水素が、特に塩化水素又は臭化水素が好
ましい。また、アミンとしては、ハロゲン化水素と塩を
作るものであればよく、特に限定されないが、弱塩基で
ある芳香族アミン又は複素芳香環アミンが好ましく、具
体的には、アニリン、ジフェニルアミン、ピリジン、キ
ノリン、ポリビニルピリジン等が挙げられ、特にピリジ
ン、ジフェニルアミン及びキノリンが好ましい。
塩として調製されたものを用いる以外に、反応容器中に
アミンを入れておき、これにハロゲン化水素を通じる
か、濃度既知のハロゲン化水素のアルコール溶液を添加
するか、又はメタノール等の低級アルコールの存在下、
アシルハロゲン化物を当量添加することにより、反応系
中で発生させてもよい。
−アルキリデンシクロペンタノンに対して1〜50モル
%、特に2〜20モル%が好ましい。
行うのが好ましく、アルコール溶媒としては、例えば炭
素数1〜8の低級アルコール類、又はジオール類、トリ
オール類等が使用されるが、炭素数1〜8の低級アルコ
ール類が特に好ましい。具体例としては、メタノール、
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブ
タノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサ
ノール、エチレングリコール、1,8−オクタンジオー
ル、グリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げられ
る。溶媒使用量は、2−アルキリデンシクロペンタノン
に対し10重量倍以下、特に3重量倍以下が好ましい。
なお、反応溶媒は、使用する2−アルキリデンシクロペ
ンタノンの物性により適宜選択されるが、選択された溶
媒の沸点が反応温度以下である場合は、加圧下反応を行
えばよい。
180℃が好ましく、適当な時間反応させ、反応終了後
常法に従って後処理をすることにより、2−アルキル−
2−シクロペンテノンが得られる。
ロペンタノン、溶媒及びアミンのハロゲン化水素塩を同
時に仕込み反応させる方法、先に溶媒とアミンのハロゲ
ン化水素塩を仕込み、所定の温度で2−アルキリデンシ
クロペンタノンを滴下する方法等が挙げられるが、いず
れの方法を採用してもよい。これは本発明の製造法では
酸性のハロゲン化水素をアミンで中和した塩を異性化剤
として用いているため反応条件が穏和になり、副反応が
起こりにくいためである。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
及びピリジンの塩化水素塩11.6g(0.1mol )を
n−ブタノール400g(500ml)に溶かし、100
〜110℃に加熱した後、同温度で3時間加熱攪拌し
た。反応終了後、室温まで冷却し、塩化メチレン200
0mlを加え、飽和重炭酸ソーダ水及び飽和食塩水で有機
層を洗浄後、溶媒を減圧下留去した。残留物を減圧蒸留
することにより、2−ペンチル−2−シクロペンテノン
138gを得た。bp86〜89℃/5mmHg。収率91
%。
すように変更する以外は実施例1と同様にして2−ペン
チル−2−シクロペンテノンを得た。この結果を、実施
例1の結果と共に表1に示す。
をn−ブタノール400g(500ml)に溶かし、10
0〜110℃に加熱した後、塩化水素のn−ブタノール
溶液(濃度2.1N/l)100mlを1.5時間かけて
滴下した。その後、0.5時間同温度で加熱攪拌を行っ
た後、室温まで冷却し、比較例1と同様な反応後処理を
行うことにより2−ペンチル−2−シクロペンテノン1
38gを得た。収率91%。
すように変更する以外は比較例1と同様にして2−ペン
チル−2−シクロペンテノンを得た。この結果を、比較
例1の結果と共に表2に示す。
化水素塩、溶媒及びその他の反応条件を表3に示すよう
に変更する以外は実施例1と同様にして2−アルキル−
2−シクロペンテノンを得た。この結果を表3に示す。
のハロゲン化水素をアミンで中和した塩を用いているた
め、反応条件が穏和になり、副反応が起こりにくく、目
的物である2−アルキル−2−シクロペンテノンを高収
率で製造することができるので、工業的に極めて有用で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R及びR′は同一でも異なってもよく、それぞ
れ水素原子又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のア
ルキル基を示すか、又はRとR′が結合して隣接する炭
素原子と共にシクロペンタン環もしくはシクロヘキサン
環を形成してもよい。)で表わされる2−アルキリデン
シクロペンタノンに、アミンのハロゲン化水素塩を反応
させることを特徴とする、次の一般式(2) 【化2】 (式中、R及びR′は前記と同じ意味を示す。)で表わ
される2−アルキル−2−シクロペンテノンの製造法。 - 【請求項2】 アミンが、芳香族アミン又は複素芳香環
アミンである請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 アミンが、ピリジン、ジフェニルアミン
又はキノリンである請求項1又は2記載の製造法。 - 【請求項4】 ハロゲン化水素が塩化水素又は臭化水素
である請求項1〜3のいずれかに記載の製造法。 - 【請求項5】 無溶媒下又は炭素数1〜8のアルコール
中で反応を行う請求項1〜4のいずれかに記載の製造
法。
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JPH0680606A JPH0680606A (ja) | 1994-03-22 |
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Family Applications (1)
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JP23694992A Expired - Fee Related JP3241814B2 (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 2−アルキル−2−シクロペンテノンの製造法 |
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-
1992
- 1992-09-04 JP JP23694992A patent/JP3241814B2/ja not_active Expired - Fee Related
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