JP3237227B2 - 紙塗工用樹脂及び紙塗工用組成物 - Google Patents

紙塗工用樹脂及び紙塗工用組成物

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JP3237227B2
JP3237227B2 JP23262992A JP23262992A JP3237227B2 JP 3237227 B2 JP3237227 B2 JP 3237227B2 JP 23262992 A JP23262992 A JP 23262992A JP 23262992 A JP23262992 A JP 23262992A JP 3237227 B2 JP3237227 B2 JP 3237227B2
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治香 平山
浩二 安藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ受理性、耐水性
及び耐ブリスター性の3性能をバランスよく向上させた
塗工紙を提供する紙塗工用樹脂及び該紙塗工用樹脂を含
有した紙塗工用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷用紙として広く用いられている塗工
紙は、従来より原紙にクレー、炭酸カルシウム等の顔料
やラテックス、デンプン等の接着剤を主成分とする組成
物を塗工することによって製造されている。近年、高速
化・精密化・多色化等に代表される印刷技術の目ざまし
い進歩に伴なって、この塗工紙により高度な印刷適性が
要求されるようになった。特に印刷時のインキの着肉状
態を示すインキ受理性、オフセット印刷時の湿し水に対
する耐水性、及びオフセット輪転印刷におけるインキ乾
燥の際に要求される耐ブリスター性の向上が強く要求さ
れている。
【0003】これに応えて従来、印刷時に必要な上記諸
性能を付与するために種々の樹脂が開発されてきたが、
それらの中に、ポリアルキレンポリアミン−尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂やポリアルキレンポリアミン−尿素−
ホルムアルデヒド樹脂とジアルデヒド類を併用すること
(例えば特開昭51−121041号公報参照)も提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術はいずれも、インキ受理性、耐水性及び耐ブ
リスター性の3性能をバランスよく向上せしめる点につ
いては十分ではなく、より優れた樹脂の開発が望まれて
いる。特に、インキ受理性と耐水性の双方をバランスよ
く改善することは極めて困難な課題である。たとえば、
湿し水の塗工層内部への浸透を促進してインキ受理性を
向上させようとすると、耐水化が不十分になるため塗工
層表面の一部がインキロールに剥ぎ取られ(所謂ウェッ
トピッキングが生じ)易くなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討の結果、ポリアルキレンポリア
ミン−尿素−アルデヒド樹脂にアルキル化剤と脂環式ア
ミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を導入する
ことにより目的が達成できることを見いだし本発明に到
達した。すなわち、本発明は、(a)ポリアルキレンポ
リアミンと(b)脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式
エポキシ化合物と(c)尿素類と(d)アルキル化剤と
必要により(e)ホルムアルデヒドもしくはジアルデヒ
ド類の1種又は2種以上との反応生成物からなる紙塗工
用樹脂、並びにこれらを含有する紙塗工用組成物を提供
するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明に用いられるポリアルキレンポリア
ミンとしては、分子中に少なくとも2個の第一アミノ基
と少なくとも1個の第二アミノ基とを有する化合物が好
ましい。その代表的な例を挙げると、ポリエチレンポリ
アミン、ポリプロピレンポリアミン、ポリブチレンポリ
アミンなどであるが、そのうちでもポリエチレンポリア
ミンが好ましく、さらに好ましくはジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ンである。
【0007】これらポリアルキレンポリアミンは一種類
のみでもよく、また、二種類以上の併用でもよい。ま
た、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミンなどのジアミンやジメチルアミン、モノ
エタノールアミン、ベンジルアミンなどのモノアミンを
ポリアルキレンポリアミン100モルに対して60モル
以下の範囲で併用することもできる。
【0008】本発明に用いられる尿素類としては、尿
素、チオ尿素、グアニル尿素、メチル尿素、ジメチル尿
素等があげられるが、特に尿素が好ましい。
【0009】本発明に用いられるアルキル化剤として
は、以下のものが使用できる。 (1) (R1 O)2 SOv(R1 は低級アルキル基
を、Vは1または2を示す。)で表されるジエチルサル
ファイト、ジメチルサルファイト等のジアルキルサルフ
ァイト、ジアルキルサルフェート等が挙げられる。
【0010】(2) X−R2 −Y(X:ハロゲン原
子、OTs(Tsはトシル基を表す)、またはOMs
(Msはメシル基を表す)、エポキシ基から選ばれた
基、R2 :低級アルキル基、アルケニル基、ベンジル
基、フェノキシエチル基から選ばれた基、Y:H、OR
(RはH、低級アルキル基、アルケニル基から選ばれた
基)、SO3 Na、ハロゲン原子、OTs(Tsはトシ
ル基を表す)、OMs(Msはメシル基を表す)、エポ
キシ基から選ばれた基)
【0011】例えば、塩化メチル、塩化エチル、塩化プ
ロピル、塩化アリル、塩化ベンジル、及びこれら塩化物
に対応する臭化物及びヨウ化物、メチルトシレート、エ
チルトシレート、メチルメシレート、エチルメシレー
ト、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、スチレンオキサイド、エピハロヒドリ
ンとしてエピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、モ
ノハロヒドリンとしてエチレンクロルヒドリン、エチレ
ンブロモヒドリン、プロピレンクロロヒドリン、プロピ
レンブロモヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノ
ール、2,3−ジクロロプロパノール、クロロプロパン
ジオールが挙げられる。
【0012】(3) ギ酸とホルマリン(Leucka
rt反応)
【0013】本発明に用いられる脂環式アミノ化合物と
しては、分子中に少なくとも1個の活性水素基を有する
脂環式アミノ化合物であり、例えばシクロヘキシルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、1,3−ジアミノシクロ
ヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4′
ジアミノ−3,3′−ジメチル−ジシクロヘキシルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロ
ヘキサン、4,4′−ビス(パラアミノシクロヘキシ
ル)メタン、イソホロンジアミン、1,3(または2,
4)−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、N−ア
ミノプロピルシクロヘキシルアミン、オクタハイドロ−
4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタ
ンアミン、2,2′−ビス−(4−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メ
タン、4,4′−オキシビス(シクロヘキシルアミ
ン)、4,4′−スルホンビス(シクロヘキシルアミ
ン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,
4′−または4、4′−ジアミノ−3,3′,5,5′
−テトラアルキルジシクロヘキシルアルカン等が挙げら
れる。
【0014】本発明に用いられる脂環式エポキシ化合物
としては、シクロヘキサン環に直接、間接にエポキシ基
が結合した化合物をいう。直接結合した具体例として、
シクロヘキセンオキサイド、ビニルシクロヘキセンジオ
キサイド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ア
ジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボキシレー
ト、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−
スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジ
オキサンなどが挙げられる。また、ここで間接とは、例
えばグリシジル基のようなエポキシ基をシクロヘキサン
環とともに含有することを表す。具体例として、ビス−
グリシジル−ヘキサヒドロ−フタレート、2,2−ビス
(4′−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパンな
どが挙げられる。
【0015】本発明に用いられるジアルデヒド類として
は、グリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げられ
る。本発明におけるポリアルキレンポリアミン−尿素−
脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物−
アルキル化剤(−アルデヒド樹脂)のポリアルキレンポ
リアミン、尿素類、脂環式アミノ化合物、脂環式エポキ
シ化合物の各反応成分の比率は、ポリアルキレンポリア
ミン1モルに対して、尿素類0.5〜10モル、脂環式
アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物0.02
〜5モル(併用の場合は両方の和)の範囲が好ましい。
【0016】また、アルキル化剤、ホルムアルデヒド、
もしくはジアルデヒド類の単独使用量としては、いずれ
もポリアルキレンポリアミン1モルに対して0.1〜3
モルが好ましく、2種以上を併用するときの使用量とし
ては0.1〜4モルが好ましい。
【0017】反応順序に関しては、ポリアルキレンポリ
アミン、尿素類、アルキル化剤、脂環式アミノ化合物、
脂環式エポキシ化合物は、任意の順序で反応させること
ができる。例えば、ポリアルキレンポリアミンとアルキ
ル化剤を20〜120℃で0.5〜10時間反応させ
て、さらに、脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポ
キシ化合物と尿素類を加えて80〜200℃で0.5〜
10時間脱アンモニア反応を行い、次に水で希釈した
後、必要であればホルムアルデヒドもしくはジアルデヒ
ド類の1種又は2種以上を公知の方法で任意の順序で反
応させて反応性基を導入する。
【0018】もしくは、ポリアルキレンポリアミン、尿
素類、脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化
合物を2度に分けて反応させることもできる。例えば、
ポリアルキレンポリアミンと、脂環式アミノ化合物又は
/及び脂環式エポキシ化合物と尿素類を80〜200℃
で0.5〜10時間脱アンモニア反応を行い、さらにポ
リアルキレンポリアミン又は/及び尿素類又は/及び脂
環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を加
え80〜200℃で0.5〜10時間反応を行う。次に
水に希釈した後、アルキル化剤を加えて20〜100℃
で0.5〜10時間反応を行い、さらに必要ならばホル
ムアルデヒドもしくはジアルデヒド類の1種又は2種以
上を公知の方法で任意の順序で反応させ反応性基を導入
する。
【0019】ポリアルキレンポリアミンと脂環式エポキ
シ化合物とアルキル化剤を反応させた後、尿素類を反応
させることもできる。例えば、ポリアルキレンポリアミ
ンと脂環式エポキシ化合物とアルキル化剤を60〜20
0℃で0.5〜5時間反応させた後、尿素類を加え80
〜200℃で0.5〜10時間脱アンモニア反応を行
う。次に水で希釈した後、必要であればホルムアルデヒ
ドもしくはジアルデヒド類の1種又は2種以上を公知の
方法で任意の順序で反応させ反応性基を導入する。
【0020】ポリアルキレンポリアミンと尿素類と脂環
式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を反応
させた後、アルキル化剤と脂環式アミノ化合物又は/及
び脂環式エポキシ化合物を反応させ、その後さらに尿素
を反応させることもできる。例えば、ポリアルキレンポ
リアミンと尿素類と脂環式アミノ化合物又は/及び脂環
式エポキシ化合物を80〜200℃で0.5〜10時間
脱アンモニア反応させた後、アルキル化剤と脂環式アミ
ノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を加え80〜
200℃で0.5〜5時間反応させ、さらに尿素類を加
えて80〜200℃で0.5〜5時間脱アンモニア反応
を行う。次に水で希釈した後、必要であればホルムアル
デヒドもしくはジアルデヒド類の1種又は2種以上を公
知の方法で任意の順序で反応させ反応性基を導入する。
【0021】さらには、ポリアルキレンポリアミンと尿
素類を反応させた後、脂環式アミノ化合物又は/及び脂
環式エポキシ化合物と尿素類を同時に反応させ、さらに
アルキル化剤を反応させることもできる。例えばポリア
ルキレンポリアミンと尿素類を80〜200℃で0.5
〜10時間反応させた後、脂環式アミノ化合物又は/及
び脂環式エポキシ化合物と尿素類を加え80〜200℃
で0.5〜10時間反応させる。ついで水で希釈した
後、アルキル化剤を加えて20〜100℃で0.5〜1
0時間反応を行い、さらに必要であればホルムアルデヒ
ドもしくはジアルデヒド類の1種又は2種以上を公知の
方法で任意の順序で反応させ反応性基を導入する。
【0022】本発明の樹脂は紙の塗工用に主として用い
られるが、その他紙薬品以外の用途にも使用することが
できる。本発明の紙塗工用樹脂は単独でも使用される
が、好ましくは顔料、接着剤及び必要によりその他の成
分を添加して紙塗工用組成物にして使用される。この場
合に用いられる顔料としては、クレー、タルク、重質炭
酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、サチンホワイト、
二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、亜
硫酸カルシウム、合成シリカ、酸化亜鉛等の無機顔料及
びスチレン系ポリマー、尿素系ポリマー等の有機顔料が
あり、これらのうち1種類または2種類以上を混合して
使用することができる。
【0023】また、接着剤としては澱粉、変性澱粉(酸
化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酵素変性澱
粉、アルファー化澱粉、カチオン化澱粉等)、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆タンパク、酵母タンパク、セルロー
ス誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース等)等の天然高分子化合物あるいはその
誘導体、及びスチレン−ブタジエン系樹脂、(メタ)ア
クリレート−ブタジエン系樹脂、(メタ)アクリレート
系樹脂、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル系樹脂、ア
クリルアミド系樹脂、スチレン−(メタ)アクリレート
系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル系樹脂等の合成高分子化合物が例示される。
【0024】本発明の紙塗工用組成物には、上記の顔
料、接着剤のほか分散剤、滑剤、増粘剤、減粘剤、消泡
剤、抑泡剤、防腐剤、防カビ剤、保水剤、蛍光増白剤、
染料、導電剤などの各種助剤も必要に応じて適宜配合す
ることができる。組成物中のそれぞれの配合量は顔料を
100重量部としたときに、紙塗工用樹脂が0.05〜
5重量部、接着剤が固形分として5〜50重量部の範囲
であることが好ましい。
【0025】本発明の紙塗工用組成物を製造するには、
例えば顔料を分散剤とともに水中に分散させ、これに接
着剤、及び必要に応じて粘度調節剤等の助剤を加え、こ
れに本発明の紙塗工用樹脂を加え攪拌し、そしてさらに
必要に応じて苛性ソーダ、及びアンモニア等でpHを調
節して調製する。もちろん、紙塗工用樹脂を添加する段
階は任意でよく、例えば顔料の後に添加することもでき
る。また、本発明の紙塗工用樹脂を、上記紙塗工用組成
物を構成する顔料、水性バインダー等の成分にあらかじ
め含有してもよく、これら紙塗工用樹脂をあらかじめ含
有した成分を使用して紙塗工用組成物を調製することが
できる。
【0026】本発明の紙塗工用組成物は、公知の方法で
原紙上に塗工される。すなわち、ブレードコーター、エ
アーナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、
サイズプレスコーター、ドクトルコーター、ブラシコー
ター、カーテンコーター、グラビアコーター、キャスト
コーター、チャンプレックスコーター等通常用いられる
方法で塗工され、オンマシンコーティング、オフマシン
コーティングのいずれであってもよい。また、一層塗工
であっても多層塗工であってもよく、さらに片面塗工、
両面塗工のいずれも可能である。
【0027】塗工後の乾燥は例えばガスヒーター、電気
ヒーター、蒸気加熱ヒーター、赤外線ヒーター、熱風加
熱ヒーター等の通常の方法で行われ、乾燥後は必要に応
じてスーパーカレンダー、水カレンダー、グロスカレン
ダー等の仕上げ工程によって光沢度を付与することが可
能であり、その他一般的な加工手段はいずれも使用可能
である。本発明の紙塗工用組成物は、填料として炭酸カ
ルシウム等を使用した中性抄造紙、タルク等を使用した
酸性抄造紙等の種々の紙、中性ないし酸性で抄造された
種々の板紙、その他無機質繊維等を含んだシート等に塗
工することができる。
【0028】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によって説明す
る。
【0029】実施例1 温度計、コンデンサー及び攪拌棒を備えた四つ口フラス
コにトリエチレンテトラミン292gを仕込み、ジエチ
ル硫酸46.3gを滴下した後70℃で1.5時間反応
させ、次いでイソホロンジアミン85.1gと尿素90
gを加え150℃で1.5時間脱アンモニア反応を行
い、更に尿素300gを加えて120℃で2.5時間脱
アンモニア反応を行った。その後、水290gを加えて
70%水溶液とした。この水溶液に37%ホルマリン1
21.6gを加え98%硫酸にてpH5に調整して80
℃で3時間反応させた。反応終了後28%アンモニア水
溶液にてpH7に調整し、水を加えて60%水溶液とし
た。以下、この水溶液を樹脂水溶液Aとする。
【0030】実施例2 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gとシクロヘキセンオキサイド68.6gを仕込
み、発熱に注意しながら120℃で1.5時間反応させ
た。ついで尿素60gを加えて160℃で1.5時間脱
アンモニア反応を行い、更に尿素300gを加えて12
0℃で3時間脱アンモニア反応を行なった後、水25
7.8gを加えて70%水溶液とした。この水溶液にジ
エチル硫酸123.4gを加えて60℃で2時間反応さ
せ、更に37%ホルマリン水溶液105.4gを加え、
50%硫酸を用いてpHを5.5に調整して80℃で3
時間反応させた後、水を加えて60%水溶液とした。以
下、この水溶液を樹脂水溶液Bとする。
【0031】実施例3 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6.4gとオクタハイドロー4,7−メタノインデン−
1(2),5(6)−ジメタンアミン58.2gと尿素
300gを仕込み、120℃で5時間脱アンモニア反応
を行なった後、水205.5gを加えて70%水溶液と
した。この水溶液に塩化ベンジル38gを加えて80℃
で3時間反応させ、更に37%ホルマリン水溶液81.
1gを加え、98%硫酸にてpHを5に調整して80℃
で3.5時間反応させた後、水を加えて60%水溶液と
した。以下、この水溶液を樹脂水溶液Cとする。
【0032】実施例4 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6.4gとジエチル硫酸30.8gを仕込み、80℃で
2時間反応させ、次いでオクタハイドロ−4,7−メタ
ノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン3
8.8gと尿素300gを加えて120℃で2.5時間
脱アンモニア反応を行った後、水204.9gを加えて
70%水溶液とした。この水溶液に37%ホルマリン水
溶液162.2gを加えて80で2時間反応させ、次い
で98%硫酸を用いてpHを5.5に調整して80で2
時間反応させた後、水を加えて60%水溶液とした。以
下、この水溶液を樹脂水溶液Dとする。
【0033】実施例5 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gとシクロヘキセンオキサイド68.8gを仕込
み、発熱に注意しながら120℃で1.5時間反応させ
た。次いで尿素60gを加え160℃で1.5時間脱ア
ンモニア反応を行い、更に尿素300gを加えて120
℃で3時間脱アンモニア反応を行った後、水257.8
gを加えて70%水溶液とした。この水溶液に88%蟻
酸104.7gと37%ホルマリン水溶液81.3gを
加えて95℃で2時間反応させ、更に37%ホルマリン
120.7gを加えて75℃にて4時間反応させた後、
水を加えて60%水溶液とした。以下、この水溶液を樹
脂水溶液Eとする。
【0034】実施例6 樹脂水溶液D165.9gにエピクロルヒドリン18.
5gを加え、70℃にて2.5時間反応させた後、水を
加え60%水溶液とした。この水溶液を樹脂水溶液Fと
する。
【0035】比較例1 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gと尿素60gを仕込み、150℃で2時間脱アン
モニア反応を行い、さらに尿素360gを加え120℃
で3時間脱アンモニア反応を行った。ついでこれに水を
加え60%水溶液とした。次に37%ホルマリン水溶液
122gを加え、98%硫酸にてpH6に調整し80℃
で3時間保持した。反応終了後30%水酸化ナトリウム
水溶液でpH8に調整し、水を加え固形分50%の水溶
性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Gと略記する。
【0036】比較例2 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gと尿素240gを仕込み、160℃で2時間脱アン
モニア反応を行い、反応終了後水を加えて60%の水溶
液とした。次に37%ホルマリン水溶液81gを加え、
98%の硫酸にてpH5に調整し、70℃で2時間保持
した。ついでこれに水を加え固形分50%の水溶性樹脂
を得た。以下、これを水溶性樹脂Hと略記する。
【0037】比較例3 比較例1で得た水溶性樹脂G75gとグリオキザール2
5gを混合して、水溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂
水溶液Iと略記する。
【0038】比較例4 比較例2で得た水溶性樹脂H50gとグリオキザール5
0gを混合して、水溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂
水溶液Jと略記する。
【0039】実施例7 実施例1〜6、比較例1〜4に示す樹脂A〜Jを用い下
記に示す紙塗工用組成物を調製し、さらに固形分濃度が
61%となるように水を加えた後、30%水酸化ナトリ
ウム水溶液によりpH9に調整して紙塗工用組成物を得
た。なお、樹脂水溶液を配合しない紙用塗工組成物(比
較例5)も同様に調製した。
【0040】 「ウルトラホワイト90」 60部 (米国エンゲルハルト・ミネラルズ社製クレー) 「カービタル90」 40部 (イー・シー・シー・ジャパン(株)製炭酸カルシウ
ム) オフ輪用ラテックス 12部 「MS−4600」 4部 (日本食品化工(株)製澱粉) 「アロン T−40」 0.2部 (東亞合成化学工業(株)製分散剤) 「カーボミュールS−10」 0.6部 (ディック・ハーキュレス(株)製滑剤) 樹脂A〜J 0.5部 なお、上記の「部」は固形分重量を示す。
【0041】この塗工組成物をワイヤーロッドを使用し
て坪量80g/m2 の上質紙に塗工量が15g/m2
なるように片面に塗布した。その後ただちに110℃で
30秒間熱風乾燥を行った(耐ブリスター性測定用塗工
紙については裏面にも同様に塗布乾燥を行った)。さら
にロール温度60℃、線圧75kg/cmなる条件で2
回カレンダー処理をした(耐ブリスター性測定用塗工紙
については裏面にも同様にカレンダー処理を行った)。
得られた塗工紙は、20℃65%RH(相対湿度)の条
件下で24時間コンディショニングを行った後、その塗
工紙のインキ受理性、ウェット・ピック、ドライ・ピッ
ク等のRI印刷適性試験を行った。さらに塗工組成物の
塗工時の粘度についても測定した。得られた両面塗工紙
は、片面塗工紙と同様の条件下で24時間コンディショ
ニングを行った後、耐ブリスター性の測定を行った。こ
れらの測定結果を表1に示す。なお、各試験方法は次の
通りである。
【0042】塗工液の粘度 B型粘度計(形式:BM型、東京計器製作所製)を用い
て、60rpm にて塗工液調製直後に25℃で測定した。 インキ受理性 RI印刷試験機(明製作所製)を使用し、コート面を給
水ロールで湿潤させた後、印刷をして、インキの受理性
を肉眼で観察し、優5〜劣1に至る等級を段階的に判定
した。 ウェット・ピック RI印刷試験機を使用し、コート面を給水ロールで湿潤
させた後、印刷をして、紙むけ状態を肉眼で観察し、優
5〜劣1に至る等級を段階的に判定した。
【0043】耐ブリスター性 RI印刷試験機を用いて、オフ輪用インキを両面コート
の両面に「ベタ刷り」した後、所定温度のシリコンオイ
ルを満たした恒温槽に3秒間浸漬した。このときのブリ
スターの発生状態を肉眼で観察し、優5〜劣1に至る等
級を段階的に判定した。 ウェット・ラブ コート紙表面上にイオン交換水約0.1mlを滴下し、
指先で3回、5回、10回、15回および20回摩擦し
て、それぞれの回数に応じた溶出部を黒紙に移動させ、
その際の溶出量を肉眼で観察し、耐水性優5〜劣1の判
定を行った。
【0044】上記の結果より、実施例のものはいずれ
も、インキ受理性,ウェットピック,耐ブリスター性,
ウェットラブに優れていることがわかる。これに比べア
ルキル化剤と脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポ
キシ化合物を含有しない比較例は、インキ受理性、ウェ
ットピック、耐ブリスター性、ウェットラブに劣ること
は明白である。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリアル
キレンポリアミン−尿素−アルデヒド樹脂にアルキル化
剤と脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合
物を導入した水溶性樹脂を紙用印刷適性向上剤として紙
用塗工組成物に使用することにより塗工紙のインキ受理
性、ウェットピック、耐ブリスター性、ウェットラブ等
の性能をバランス良く向上させることができ、その工業
的効果は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 治香 千葉県市原市八幡海岸通17番2 ディッ ク・ハーキュレス株式会社内 (72)発明者 安藤 浩二 千葉県市原市八幡海岸通17番2 ディッ ク・ハーキュレス株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−100996(JP,A) 特開 平4−333697(JP,A) 特開 平2−221498(JP,A) 特開 昭62−116619(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリアルキレンポリアミンと
    (b)脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化
    合物と(c)尿素類と(d)アルキル化剤と必要により
    (e)ホルムアルデヒドもしくはジアルデヒド類の1種
    又は2種以上との反応生成物からなる紙塗工用樹脂。
  2. 【請求項2】 顔料100重量部に対し請求項1記載の
    紙塗工用樹脂0.05〜5重量部、接着剤5〜50重量
    部(固形分として)を含む紙塗工用組成物。
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