JP2636518B2 - 紙塗工用樹脂及び紙塗工用組成物 - Google Patents

紙塗工用樹脂及び紙塗工用組成物

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JP2636518B2
JP2636518B2 JP1602491A JP1602491A JP2636518B2 JP 2636518 B2 JP2636518 B2 JP 2636518B2 JP 1602491 A JP1602491 A JP 1602491A JP 1602491 A JP1602491 A JP 1602491A JP 2636518 B2 JP2636518 B2 JP 2636518B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ受理性、耐水性
及び耐ブリスター性の3性能をバランスよく向上させた
塗工紙を提供する紙塗工用樹脂及び該紙塗工用樹脂を含
有した紙塗工用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷用紙として広く用いられている塗工
紙は、従来より原紙にクレー、炭酸カルシウム等の顔料
やラテックス、デンプン等の接着剤を主成分とする組成
物を塗工することによって製造されている。近年、高速
化・精密化・多色化等に代表される印刷技術の目ざまし
い進歩に伴なって、この塗工紙により高度な印刷適性が
要求されるようになった。特に印刷時のインキの着肉状
態を示すインキ受理性、オフセット印刷時の湿し水に対
する耐水性、及びオフセット輪転印刷におけるインキ乾
燥の際に要求される耐ブリスター性の向上が強く要求さ
れている。
【0003】これに応えて従来、印刷時に必要な上記諸
性能を付与するために種々の樹脂が開発されてきたが、
それらの中に、ポリアルキレンポリアミン−尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂やポリアルキレンポアミン−尿素−
ホルムアルデヒド樹脂とジアルデヒド類を併用すること
(例えば特開昭51−121041号公報参照)も提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術はいずれも、インキ受理性、耐水性及び耐ブ
リスター性の3性能をバランスよく向上せしめる点につ
いては十分ではなく、より優れた樹脂の開発が望まれて
いる。特に、インキ受理性と耐水性の双方をバランスよ
く改善することは極めて困難な課題である。たとえば、
湿し水の塗工層内部への浸透を促進してインキ受理性を
向上させようとすると、耐水化が不十分になるため塗工
層表面の一部がインキロールに剥ぎ取られ(所謂ウェッ
トピッキングが生じ)易くなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討の結果、ポリアルキレンポリア
ミン−尿素−アルデヒド(エピハロヒドリン)樹脂に脂
環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を導
入することにより目的が達成できることを見いだし本発
明に到達した。すなわち、本発明は、ポリアルキレンポ
リアミンと脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキ
シ化合物と尿素類とホルムアルデヒド又はエピハロヒド
ンの1種又は2種以上との反応生成物からなる紙塗工
用樹脂、並びにこれらを含有する紙塗工用組成物を提供
するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明に用いられるポリアルキレンポリア
ミンとしては、分子中に少なくとも2個の第一アミノ基
と少なくとも1個の第二アミノ基とを有する化合物が好
ましい。その代表的な例を挙げると、ポリエチレンポリ
アミン、ポリプロピレンポリアミン、ポリブチレンポリ
アミンなどであるが、そのうちでもポリエチレンポリア
ミンが好ましく、さらに好ましくはジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ンである。
【0007】これらポリアルキレンポリアミンは一種類
のみでもよく、また、二種類以上の併用でもよい。ま
た、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミンなどのジアミンやジメチルアミン、モノ
エタノールアミン、ベンジルアミンなどのモノアミンを
ポリアルキレンポリアミン100モルに対して60モル
以下の範囲で併用することもできる。
【0008】本発明に用いられる尿素類としては、尿
素、チオ尿素、グアニル尿素、メチル尿素、ジメチル尿
素等があげられるが、特に尿素が好ましい。
【0009】本発明に用いられる脂環式アミノ化合物と
しては、分子中に少なくとも1個の活性水素基を有する
脂環式アミノ化合物であり、例えばシクロヘキシルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、1,3−ジアミノシクロ
ヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4′
ジアミノ−3,3′−ジメチル−ジシクロヘキシルメタ
ン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロ
ヘキサン、4,4′−ビス(パラアミノシクロヘキシ
ル)メタン、イソホロンジアミン、1,3(または2,
4)−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、N−ア
ミノプロピルシクロヘキシルアミン、オクタハイドロ−
4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタ
ンアミン、2,2′−ビス−(4−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メ
タン、4,4′−オキシビス(シクロヘキシルアミ
ン)、4,4′−スルホンビス(シクロヘキシルアミ
ン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,
4′−または4、4′−ジアミノ−3,3′,5,5′
−テトラアルキルジシクロヘキシルアルカン等が挙げら
れる。
【0010】本発明に用いられる脂環式エポキシ化合物
としては、シクロヘキサン環に直接、間接にエポキシ基
が結合した化合物をいう。直接結合した具体例として、
シクロヘキセンオキサイド、ビニルシクロヘキセンジオ
キサイド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ア
ジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボキシレー
ト、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−
スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジ
オキサンなどが挙げられる。また、ここで間接とは、例
えばグリシジル基のようなエポキシ基をシクロヘキサン
環とともに含有することを表す。具体例として、ビス−
グリシジル−ヘキサヒドロ−フタレート、2,2−ビス
(4′−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパンな
どが挙げられる。
【0011】本発明に用いられるエピハロヒドリンとし
ては、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリンが挙げ
られ、これらは単独または複数混合して使用される。
【0012】本発明におけるポリアルキレンポリアミン
−尿素−脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ
化合物−アルデヒド(エピハロヒドリン)樹脂のポリア
ルキレンポリアミン、尿素類、脂環式アミノ化合物、脂
環式エポキシ化合物の各反応成分の比率は、ポリアルキ
レンポリアミン1モルに対して、尿素類0.5〜10モ
ル、脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合
物0.02〜5モル(併用の場合は両方の和)の範囲が
好ましい。
【0013】また、ホルムアルデヒド又はエピハロヒド
ンの単独使用量としては、ポリアルキレンポリアミン
1モルに対して0.1〜3モルが好ましく、2種以上を
併用するときの使用量としては0.1〜4モルが好まし
い。
【0014】反応順序に関しては、ポリアルキレンポリ
アミン、尿素類、脂環式アミノ化合物、脂環式エポキシ
化合物は任意の順序で反応させることができる。例え
ば、ポリアルキレンポリアミンと、脂環式アミノ化合物
又は/及び脂環式エポキシ化合物と尿素類を80〜20
0℃で0.5〜10時間脱アンモニア反応を行い、次に
水で希釈した後、ホルムアルデヒド又はエピハロヒドリ
ンの1種又は2種以上を公知の方法で任意の順序で反応
させて反応性基を導入する。
【0015】もしくは、ポリアルキレンポリアミン、尿
素類、脂環式アミノ化合物及び脂環式エポキシ化合物を
2度に分けて反応させることもできる。例えば、ポリア
ルキレンポリアミンと、脂環式アミノ化合物又は/及び
脂環式エポキシ化合物と尿素類を80〜200℃で0.
5〜10時間脱アンモニア反応を行い、さらにポリアル
キレンポリアミン又は/及び尿素類又は/及び脂環式ア
ミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を加え80
〜200℃で0.5〜10時間反応を行う。つぎに水に
希釈した後、ホルムアルデヒド又はエピハロヒドリンの
1種又は2種以上を公知の方法で任意の順序で反応させ
反応性基を導入する。
【0016】ポリアルキレンポリアミンと脂環式エポキ
シ化合物を反応させた後、尿素類を反応させることもで
きる。例えば、ポリアルキレンポリアミンと脂環式エポ
キシ化合物を60〜200℃で0.5〜5時間反応させ
た後、尿素類を加え80〜200℃で0.5〜10時間
脱アンモニア反応を行う。次に水で希釈した後、ホルム
アルデヒド又はエピハロヒドリンの1種又は2種以上を
公知の方法で任意の順序で反応させ反応性基を導入す
る。
【0017】ポリアルキレンポリアミンと尿素類と脂環
式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を反応
させた後、脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキ
シ化合物を反応させ、その後さらに尿素を反応させるこ
ともできる。例えば、ポリアルキレンポリアミンと尿素
類と脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合
物を80〜200℃で0.5〜10時間脱アンモニア反
応させた後、脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポ
キシ化合物を加え80〜200℃で0.5〜5時間反応
させ、さらに尿素類を加えて80〜200℃で0.5〜
5時間脱アンモニア反応を行う。次に水で希釈した後、
ホルムアルデヒド又はエピハロヒドリンの1種又は2種
以上を公知の方法で任意の順序で反応させ反応性基を導
入する。
【0018】さらには、ポリアルキレンポリアミンと尿
素類を反応させた後、脂環式アミノ化合物又は/及び脂
環式エポキシ化合物と尿素類を同時に反応させることも
できる。例えばポリアルキレンポリアミンと尿素類を8
0〜200℃で0.5〜10時間反応させた後、脂環式
アミノ化合物又は/及び脂環式エボキシ化合物と尿素類
を加え80〜200℃で0.5〜10時間反応させる。
ついで水で希釈した後、ホルムアルデヒド又はエピハロ
ヒドリンの1種又は2種以上を公知の方法で任意の順序
で反応させ反応性基を導入する。本発明の樹脂は紙の塗
工用に主として用いられるが、その他紙薬品以外の用途
にも使用することができる。
【0019】本発明の紙塗工用樹脂は単独でも使用され
るが、好ましくは顔料、接着剤及び必要によりその他の
成分を添加して紙塗工用組成物にして使用される。この
場合に用いられる顔料としては、クレー、タルク、重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、サチンホワイ
ト、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、亜硫酸カルシウム、合成シリカ、酸化亜鉛等の無機
顔料及びスチレン系ポリマー、尿素系ポリマー等の有機
顔料があり、これらのうち1種類または2種類以上を混
合して使用することができる。
【0020】また、接着剤としては澱粉、変性澱粉(酸
化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酵素変性澱
粉、アルファー化澱粉、カチオン化澱粉等)、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆タンパク、酵母タンパク、セルロー
ス誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース等)等の天然高分子化合物あるいはその
誘導体、及びスチレン−ブタジエン系樹脂、(メタ)ア
クリレート−ブタジエン系樹脂、(メタ)アクリレート
系樹脂、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル系樹脂、ア
クリルアミド系樹脂、スチレン−(メタ)アクリレート
系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル系樹脂等の合成高分子化合物等の合成高分子化合
物が例示される。
【0021】本発明の紙塗工用組成物には、上記の顔
料、接着剤のほか分散剤、滑剤、増粘剤、減粘剤、消泡
剤、抑泡剤、防腐剤、防カビ剤、保水剤、蛍光増白剤、
染料、導電剤などの各種助剤も必要に応じて適宜配合す
ることができる。組成物中のそれぞれの配合量は顔料を
100重量部としたときに、紙塗工用樹脂が0.05〜
5重量部、接着剤が固形分として5〜50重量部の範囲
であることが好ましい。
【0022】本発明の紙塗工用組成物を製造するには、
例えば顔料を分散剤とともに水中に分散させ、これに接
着剤、及び必要に応じて粘度調節剤等の助剤を加え、こ
れに本発明の印刷適性向上剤を加え攪拌し、そしてさら
に必要に応じて苛性ソーダ、及びアンモニア等でpHを
調節して調製する。
【0023】本発明の紙塗工用組成物は、公知の方法で
原紙上に塗工される。すなわち、ブレードコーター、エ
アーナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、
サイズプレスコーター、ドクトルコーター、ブラシコー
ター、カーテンコーター、グラビアコーター、キャスト
コーター、チャンプレックスコーター等通常用いられる
方法で塗工され、オンマシンコーティング、オフマシン
コーティングのいずれであってもよい。また、一層塗工
であっても多層塗工であってもよく、さらに片面塗工、
両面塗工のいずれも可能である。
【0024】塗工後の乾燥は例えばガスヒーター、電気
ヒーター、蒸気加熱ヒーター、赤外線ヒーター、熱風加
熱ヒーター等の通常の方法で行われ、乾燥後は必要に応
じてスーパーカレンダー、水カレンダー、グロスカレン
ダー等の仕上げ工程によって光沢度を付与することが可
能であり、その他一般的な加工手段はいずれも使用可能
である。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によって説明す
る 実施例1 温度計、コンデンサー及び攪拌棒を備えた四つ口フラス
コにトリエチレンテトラミン292g、シクロヘキセン
オキサイド98g及び尿素300gを仕込み、120℃
で3時間脱アンモニア反応を行い、ついでこれに水を加
えて60%水溶液とした。次に37%ホルマリン水溶液
81gを加え50%硫酸水溶液にてpH5に調整し、8
0℃で3時間攪拌しながら保持した。反応終了後28%
アンモニア水にてpH7に調整し、水を加えて固形分5
0%の水溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂水溶液Aと
略記する。
【0026】実施例2 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gとオクタハイドロー4,7−メタノインデンー1
(2),5(6)−ジメタンアミン59gおよび尿素9
0gを仕込み、160℃で2時間脱アンモニア反応を行
い、さらに尿素120gを加え120℃で2.5時間脱
アンモニア反応を行った。ついでこれに水を加えて60
%の水溶液とした。次に37%ホルマリン水溶液122
gを加え98%硫酸にてpH6に調整し、80℃で5時
間攪拌しながら保持した。反応終了後30%水酸化ナト
リウム水溶液にてpH8に調整し、水を加えて固形分5
0%の水溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂水溶液Bと
略記する。
【0027】実施例3 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gと3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4
−エポキシシクロヘキサン−カルボキシレート76gを
仕込み、発熱に注意しながら120℃で1時間反応さ
せ、ついで尿素180gを加え160℃で3時間脱アン
モニア反応を行った。ついでこれに水を加えて60%の
水溶液とした。次に37%ホルマリン水溶液81gを加
え30%硫酸水溶液にてpH5.5に調整し、70℃で
3時間攪拌しながら保持した。反応終了後28%アンモ
ニア水にてpH8に調整し、水を加えて固形分50%の
水溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂水溶液Cと略記す
る。
【0028】実施例4 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gと尿素60gを仕込み、150℃で1.5時間脱
アンモニア反応させた後、尿素240gとN−アミノプ
ロピルシクロヘキシルアミン52gを加え120℃で4
時間脱アンモニア反応させた。ついでこれに水を加え6
0%水溶液とした。次に発熱に注意しながらエピクロロ
ヒドリン93gを滴下した。滴下終了後70℃で2時間
保持した。反応終了後これに水を加え固形分50%の水
溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂水溶液Dと略記す
る。
【0029】実施例5 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gとモノエタノールアミン61gとシクロヘキセンオ
キサイド49gを仕込み、120℃で2時間反応させた
後、尿素360gを加え120℃で3時間脱アンモニア
反応させた。ついでこれに水を加え60%の水溶液とし
た。次に37%ホルマリン水溶液162gを加え、98
%硫酸にてpH5に調整し、70℃で2時間保持した。
反応終了後水を加え50%の水溶性樹脂を得た。以下、
これを樹脂水溶液Eと略記する。
【0030】実施例6 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gとオクタハイドロー4,7−メタノインデン−1
(2),5(6)−ジメタンアミン98gとシクロヘキ
センオキサイド49gと尿素120gを仕込み、150
℃で2時間脱アンモニア反応させ、さらに尿素240g
を加え120℃で4時間脱アンモニア反応を行わさせ
た。ついでこれに水を加え60%の水溶液とした。次に
37%のホルマリン水溶液122gを加え98%硫酸に
てpH5に調整し、70℃で2時間保持した。反応終了
後これに水を加え28%アンモニア水にてpH7に調整
し、水を加え固形分50%の水溶性樹脂を得た。以下、
これを水溶性樹脂Fと略記する。
【0031】実施例7 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gとシクロヘキセンオキサイド98gを仕込み発熱
に注意しながら120℃で1.5時間保持した。その後
尿素60gを加え150℃で1.5時間脱アンモニア反
応を行った。さらに尿素240gを加えて120℃で、
1.5時間脱アンモニア反応を行った。ついでこれに水
を加え60%の水溶液とした。次に37%ホルマリン水
溶液81gを加え、98%硫酸にてpH5に調整し、7
0℃で2時間反応させた。その後エピクロロヒドリン4
6gを滴下し40℃で1時間保持した。反応終了後これ
に水を加え固形分50%の水溶性樹脂を得た。以下、こ
れを水溶性樹脂Gと略記する。
【0032】実施例8 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gと尿素240gを仕込み150℃で2時間脱アンモ
ニア反応を行い、さらにシクロヘキセンオキサイド49
gと尿素90gを加えて120℃で3時間反応を行っ
た。ついでこれに水を加え60%水溶液とした。次に3
7%ホルマリン水溶液81gを加え98%硫酸でpH5
に調整し、70℃で2時間反応させた。反応終了後これ
に水を加え固形分50%の水溶性樹脂を得た。以下、こ
れを水溶性樹脂Hと略記する。
【0033】実施例9 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gと尿素120gとオクタハイドロー4,7−メタ
ノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン98
gを仕込み160℃で2時間脱アンモニア反応を行い、
ついでシクロヘキセンオキサイド49gを加え120℃
で1.5時間反応させた。さらに尿素180gを加え1
20℃で2時間脱アンモニア反応を行った。ついでこれ
に水を加えて60%水溶液とした。次に37%ホルマリ
ン水溶液81gを加え98%硫酸でpH5に調整し、7
0℃で3時間反応させた。反応終了後これに水を加え固
形分50%の水溶性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹
脂Iと略記する。
【0034】比較例1 実施例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gと尿素60gを仕込み、150℃で2時間脱アン
モニア反応を行い、さらに尿素360gを加え120℃
で3時間脱アンモニア反応を行った。ついでこれに水を
加え60%水溶液とした。次に37%ホルマリン水溶液
122gを加え、98%硫酸にてpH6に調整し80℃
で3時間保持した。反応終了後30%水酸化ナトリウム
水溶液でpH8に調整し、水を加え固形分50%の水溶
性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Jと略記する。
【0035】比較例2 実施例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gと尿素240gを仕込み、160℃で2時間脱アン
モニア反応を行い、反応終了後水を加えて60%の水溶
液とした。次に37%ホルマリン水溶液81gを加え、
98%の硫酸にてpH5に調整し、70℃2時間保持し
た。ついでこれに水を加え固形分50%の水溶性樹脂を
得た。以下、これを水溶性樹脂Kと略記する。
【0036】比較例3 比較例1で得た水溶性樹脂J75gとグリオキザール2
5gを混合して、水溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂
水溶液Lと略記する。
【0037】比較例4 比較例2で得た水溶性樹脂K50gとグリオキザール5
0gを混合して、水溶性樹脂を得た。以下、これを樹脂
水溶液Mと略記する。
【0038】実施例10 実施例1〜9、比較例1〜4に示す樹脂A〜Mを用い下
記に示す紙塗工用組成物を調製し、さらに固形分濃度が
60%となるように水を加えた後、30%水酸化ナトリ
ウム水溶液によりpH10に調整して紙塗工用組成物を
得た。なお、樹脂水溶液を配合しない紙用塗工組成物
(比較例5)も同様に調製した。
【0039】 「ウルトラホワイト90」 60部 (米国エンゲルハルト・ミネラルズ社製クレー) 「カービタル90」 40部 (イー・シー・シー・ジャパン(株)製炭酸カルシウ
ム) 「JSR−0697」 12部 (日本合成ゴム(株)製ラテックス) 「MS−4600」 4部 (日本食品化工(株)製澱粉) 「アロン T−40」 0.2部 (東亞合成化学工業(株)製分散剤) 「カーボミュールS−10」 0.6部 (ディック・ハーキュレス(株)製滑剤) 樹脂A〜M 0.5部 なお、上記の「部」は固形分重量を示す。
【0040】この塗工組成物を日本精機(株)製ラボ用
ブレードコーターを使用して坪量95g/m2 の原紙に
塗工量が10g/m2 となるように片面に塗布した。そ
の後ただちに110℃で5秒間熱風乾燥し、ついで90
℃で5秒間シリンダー乾燥した(耐ブリスター性測定用
塗工紙については裏面にも同様に塗布乾燥を行った)。
さらにロール温度60℃、線圧75kg/cmなる条件
で2回カレンダー処理をした(耐ブリスター性測定用塗
工紙については裏面にも同様にカレンダー処理を行っ
た)。得られた片面塗工紙は、20℃65%RH(相対
湿度)の条件下で24時間コンディショニングを行った
後、その塗工紙のインキ受理性、ウェット・ピック、ド
ライ・ピック等のRI印刷適性試験、耐ブリスター性試
験およびウエットラブ試験を行った。さらに塗工組成物
の塗工時の粘度についても測定した。これらの測定結果
を表1に示す。なお、各試験方法は次の通りである。
【0041】塗工液の粘度 B型粘度計(形式:BM型、東京計器製作所製)を用い
て、60rpm にて塗工液調製直後に25℃で測定した。
【0042】インキ受理性 RI印刷試験機(明製作所製)を使用し、コート面を給
水ロールで湿潤させた後、印刷をして、インキの受理性
を肉眼で観察し、優5〜劣1に至る等級を段階的に判定
した。
【0043】ウェット・ピック RI印刷試験機を使用し、コート面を給水ロールで湿潤
させた後、印刷をして、紙むけ状態を肉眼で観察し、優
5〜劣1に至る等級を段階的に判定した。
【0044】耐ブリスター性 RI印刷試験機を用いて、オフ輪用インキを両面コート
の両面に「ベタ刷り」した後、所定温度のシリコンオイ
ルを満たした恒温槽に3秒間浸漬した。このときのブリ
スターの発生状態を肉眼で観察し、優5〜劣1に至る等
級を段階的に判定した。
【0045】ウェット・ラブ コート紙表面上にイオン交換水約0.1mlを滴下し、
指先で3回、5回、10回、15回および20回摩擦し
て、それぞれの回数に応じた溶出部を黒紙に移動させ、
その際の溶出量を肉眼で観察し、耐水性優5〜劣1の判
定を行った。
【0046】上記の結果より、実施例のものはいずれ
も、インキ受理性,ウェットピック,耐ブリスター性,
ウェットラブに優れていることがわかる。これに比べ脂
環式アミノ化合物、脂環式エポキシ化合物のいずれも含
有しない比較例は、インキ受理性、ウェットピック、耐
ブリスター性、ウェットラブに劣ることは明白である。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリアル
キレンポリアミン−尿素−アルデヒド(エピハロヒドリ
ン)樹脂に脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキ
シ化合物を導入した水溶性樹脂を紙用印刷適性向上剤と
して紙用塗工組成物に使用することにより塗工紙のイン
キ受理性、ウェットピック、耐ブリスター性、ウェット
ラブ等の性能をバランス良く向上させることができ、そ
の工業的効果は大きい。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアルキレンポリアミンと脂環式アミ
    ノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物と尿素類とホ
    ルムアルデヒド又はエピハロヒドリンの1種又は2種以
    上との反応生成物からなる紙塗工用樹脂。
  2. 【請求項2】 顔料100重量部に対し請求項1記載の
    紙塗工用樹脂0.05〜5重量部、接着剤5〜50重量
    部(固形分として)を含む紙塗工用組成物。
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