JP3237236B2 - 紙塗工用樹脂および紙塗工用組成物 - Google Patents

紙塗工用樹脂および紙塗工用組成物

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JP3237236B2
JP3237236B2 JP27348592A JP27348592A JP3237236B2 JP 3237236 B2 JP3237236 B2 JP 3237236B2 JP 27348592 A JP27348592 A JP 27348592A JP 27348592 A JP27348592 A JP 27348592A JP 3237236 B2 JP3237236 B2 JP 3237236B2
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治香 平山
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ受理性、耐水性
及び耐ブリスター性の3性能をバランスよく向上させた
塗工紙を提供する紙塗工用樹脂及び該紙塗工用樹脂を含
有した紙塗工用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷用紙として広く用いられている塗工
紙は、従来より原紙にクレー、炭酸カルシウム等の顔料
やラテックス、デンプン等の接着剤を主成分とする組成
物を塗工することによって製造されている。近年、高速
化・精密化・多色化等に代表される印刷技術の目ざまし
い進歩に伴なって、塗工紙により高度な印刷適性が要求
されるようになった。特に印刷時のインキの着肉状態を
示すインキ受理性、オフセット印刷時の湿し水に対する
耐水性、及びオフセット輪転印刷におけるインキ乾燥の
際に要求される耐ブリスター性の向上が強く要求されて
いる。
【0003】これに応えて、従来、印刷時に必要な上記
諸性能を付与するためにポリアルキレンポリアミン−尿
素−アルデヒド樹脂やポリアルキレンポリアミン−尿素
−アルデヒド樹脂とジアルデヒド類を併用すること(特
開昭51−121041号公報)が提案されている。ま
た、発明者らは、以前よりポリアルキレンポリアミン−
尿素−アルデヒド樹脂とアミン−エピハロヒドリン樹脂
を併用(混合または反応)も試みてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術はいずれも、インキ受理性、耐水性及び耐ブ
リスター性の3性能をバランスよく向上せしめる点につ
いては十分ではなく、より優れた樹脂の開発が望まれて
いる。特に、インキ受理性と耐水性の双方をバランスよ
く改善することは極めて困難な課題である。たとえば、
湿し水の塗工層内部への浸透を促進してインキ受理性を
向上させようとすると、耐水化が不十分になるため塗工
層表面の一部がインキロールに剥ぎ取られ(所謂ウェッ
トピッキングが生じ)易くなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討の結果、ポリアルキレンポリア
ミン−尿素(−アルキル化剤(−アルデヒド))樹脂と
アミン−アルキル化剤樹脂の両方又はいずれかに脂環式
アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を導入
し、両者を反応させるか、又は混合することにより目的
が達成できることを見いだし本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、ポリアルキレンポリ
アミンと脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ
化合物と尿素類と必要によりホルムアルデヒドとジアル
デヒド類の1種又は2種以上との反応生成物からなる水
溶性樹脂(I)、ポリアルキレンポリアミンと尿素類と
必要によりホルムアルデヒドとジアルデヒド類の1種又
は2種以上との反応生成物からなる水溶性樹脂(II)、
ポリアルキレンポリアミンと脂環式アミノ化合物又は/
及び脂環式エポキシ化合物と尿素類とアルキル化剤と必
要によりホルムアルデヒドとジアルデヒド類の1種又は
2種以上との反応生成物からなる水溶性樹脂(III )、
ポリアルキレンポリアミンと尿素類とアルキル化剤と必
要によりホルムアルデヒドとジアルデヒド類の1種又は
2種以上との反応生成物からなる水溶性樹脂(IV)の以
上(I)〜(IV)から選ばれるポリアルキレンポリアミ
ン−尿素(−アルキル化剤(−アルデヒド))樹脂
(イ)と、アルキル化剤と脂肪族アミノ化合物と脂環式
アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物と必要に
より亜硫酸塩類又は/及び酸類との反応生成物である水
溶性樹脂(V)、又はアルキル化剤と脂肪族アミノ化合
物と必要により亜硫酸塩類又は/及び酸類との反応生成
物である水溶性樹脂(VI)のいずれかからなるアミン−
アルキル化剤樹脂(ロ)とを反応させて得た、脂環式化
合物残基を有する紙塗工用樹脂、及び水溶性樹脂(イ)
と(ロ)を混合して得た、脂環式化合物残基を少なくと
も(イ)、(ロ)のいずれかに有する紙塗工用樹脂、並
びにこれらを含有する紙塗工用組成物を提供するもので
ある。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるポリアルキレンポリアミンとしては、分子中
に少なくとも2個の第一アミノ基と少なくとも1個の第
二アミノ基とを有する化合物が好ましい。その代表的な
例を挙げると、ポリエチレンポリアミン、ポリプロピレ
ンポリアミン、ポリブチレンポリアミンなどであるが、
そのうちでもポリエチレンポリアミンが好ましく、さら
に好ましくはジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミンである。
【0008】これらポリアルキレンポリアミンは一種類
のみでもよく、また、二種類以上の併用でもよい。ま
た、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミンなどのジアミンやジメチルアミン、モノ
エタノールアミン、ベンジルアミンなどのモノアミンを
ポリアルキレンポリアミン100モルに対して60モル
以下の範囲で併用することもできる。
【0009】本発明に用いられる尿素類としては、尿
素、チオ尿素、グアニル尿素、メチル尿素、ジメチル尿
素等があげられるが、特に尿素が好ましい。
【0010】本発明に用いられる脂環式アミノ化合物と
しては、分子中に少なくとも1個の活性水素基を有する
脂環式アミノ化合物であり、例えばシクロヘキシルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、1,3−ジアミノシクロ
ヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’
−ジアミノ−3,3’−ジメチル−ジシクロヘキシルメ
タン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシク
ロヘキサン、4,4’−ビス(パラアミノシクロヘキシ
ル)メタン、イソホロンジアミン、1,3(または2,
4)−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、N−ア
ミノプロピルシクロヘキシルアミン、オクタハイドロ−
4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメタ
ンアミン、2,2’−ビス−(4−アミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メ
タン、4,4’−オキシビス(シクロヘキシルアミ
ン)、4,4’−スルホンビス(シクロヘキシルアミ
ン)、1,3,5−トリアミノシクロヘキサン、2,
4’−または4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’
−テトラアルキルジシクロヘキシルアルカン等が挙げら
れる。
【0011】本発明に用いられる脂環式エポキシ化合物
としては、シクロヘキサン環に直接、間接にエポキシ基
が結合した化合物をいう。直接結合した具体例として、
シクロヘキセンオキサイド、ビニルシクロヘキセンジオ
キサイド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ア
ジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボキシレー
ト、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−
スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジ
オキサンなどが挙げられる。
【0012】また、ここで間接とは、例えばグリシジル
基のようなエポキシ基をシクロヘキサン環とともに含有
することを表す。具体例として、ビス−グリシジル−ヘ
キサヒドロ−フタレート、2,2−ビス(4’−グリシ
ジルオキシシクロヘキシル)プロパンなどが挙げられ
る。
【0013】本発明に用いられるアルキル化剤として
は、以下のものが使用できる。 (1) (R1 O)2 SOv(R1 は低級アルキル基
を、Vは1または2を示す。)で表されるジエチルサル
ファイト、ジメチルサルファイト等のジアルキルサルフ
ァイト、ジアルキルサルフェート等が挙げられる。
【0014】(2) X−R2 −Y(X:ハロゲン原
子、OTs(Tsはトシル基を表す)、またはOMs
(Msはメシル基を表す)、エポキシ基から選ばれた
基、R2 :低級アルキル基、アルケニル基、ベンジル
基、フェノキシエチル基から選ばれた基、Y:H、OR
(RはH、低級アルキル基、アルケニル基から選ばれた
基)、SO3 Na、ハロゲン原子、OTs(Tsはトシ
ル基を表す)、OMs(Msはメシル基を表す)、エポ
キシ基から選ばれた基)。
【0015】例えば、塩化メチル、塩化エチル、塩化プ
ロピル、塩化アリル、塩化ベンジル、及びこれら塩化物
に対応する臭化物及びヨウ化物、メチルトシレート、エ
チルトシレート、メチルメシレート、エチルメシレー
ト、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、スチレンオキサイド、エピハロヒドリ
ンとしてエピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、モ
ノハロヒドリンとしてエチレンクロルヒドリン、エチレ
ンブロモヒドリン、プロピレンクロロヒドリン、プロピ
レンブロモヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノ
ール、2,3−ジクロロプロパノール、クロロプロパン
ジオールが挙げられる。
【0016】(3) ギ酸とホルマリン(Leucka
rt反応)。
【0017】本発明に用いられるジアルデヒド類として
は、グリオキザール、グルタルアルデヒドなどが挙げら
れる。
【0018】本発明に用いられる脂肪族アミノ化合物と
しては、アンモニアあるいは、第一アミノ基、第二アミ
ノ基又は第三アミノ基のいずれかを単数又は複数含む化
合物であり、アンモニアの他に例えばメチルアミン、ジ
メチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ブチ
ルアミン、エタノールアミン、3−エトキシプロピルア
ミン等のモノアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン等のジアミン及びジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の
ポリアミンがあげられる。
【0019】本発明に用いられる亜硫酸塩類としては、
例えば、亜硫酸塩(M1 2 SO3 、M1 は1価の金属、
以下同様)、亜硫酸水素塩(M1 HSO3 )、ピロ亜硫
酸塩(M1 2 2 5 )等が例示され、M1 としてはア
ルカリ金属が挙げられる。これらは単独又は複数使用さ
れ、これらから生成する亜硫酸イオン類としては、亜硫
酸金属イオンM1 SO3 - 、亜硫酸水素イオンHSO3
- 、ピロ亜硫酸イオンS2 5 2-、亜硫酸イオンSO3
- 、ピロ亜硫酸金属イオンM1 2 5 - 、ピロ亜硫酸
水素イオンHS2 5 - 等が挙げられる。具体的には亜
硫酸ナトリウム(Na2 SO3 )、亜硫酸水素ナトリウ
ム(NaHSO3 )、無水重亜硫酸ナトリウム(Na2
2 5 )等が例示される。
【0020】本発明に用いられる酸類とは、例えば硫
酸、塩酸、燐酸等の無機酸、ギ酸、酢酸等の有機酸があ
げられる。
【0021】亜硫酸塩類を使用すると、紙塗工用樹脂の
カオチン性を低下させ、紙塗工用組成物の増粘を防止す
ることができる。又、酸類を使用することでアミノ基の
一部あるいは全部をアミンの塩類にした後、アルキル化
剤と反応せしめることにより低分子量のアミン−アルキ
ル化剤樹脂を得ることができ、これにより紙塗工用組成
物の増粘を防止することができる。
【0022】本発明におけるポリアルキレンポリアミン
−尿素(アルキル化剤(−アルデヒド))樹脂のポリア
ルキレンポリアミン、尿素類、脂環式アミノ化合物、脂
環式エポキシ化合物の各反応成分の比率は、ポリアルキ
レンポリアミン1モルに対して、尿素類0.5〜10モ
ル、脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式アミノ化合物
0.02〜5モル(併用の場合は両方の和)の範囲が好
ましい。
【0023】また、アルキル化剤、ホルムアルデヒド、
ジアルデヒド類の単独使用量としては、ポリアルキレン
ポリアミン1モルに対して0.1〜3モルが好ましく、
2種以上を併用するときの使用量としては0.1〜4モ
ルが好ましい。反応順序に関しては、ポリアルキレンポ
リアミン、尿素類、脂環式アミノ化合物、脂環式エポキ
シ化合物、アルキル化剤は任意の順序で反応させること
ができる。反応生成物(III )については、例えば下記
(III )−1〜(III )−5により得ることができる。
【0024】(III )−1 ポリアルキレンポリアミン
とアルキル化剤を20〜120℃で0.5〜10時間反
応させ、次に脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポ
キシ化合物と尿素類を加えて80〜200℃で0.5〜
10時間脱アンモニア反応を行い、次に水で希釈した
後、さらに必要ならばホルムアルデヒドとジアルデヒド
類の1種又は2種以上を公知の方法で任意の順序で反応
させる。
【0025】(III )−2 ポリアルキレンポリアミ
ン、尿素類、脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポ
キシ化合物を2度に分けて反応させることもできる。例
えば、ポリアルキレンポリアミンと、脂環式アミノ化合
物又は/及び脂環式エポキシ化合物と尿素類を80〜2
00℃で0.5〜10時間脱アンモニア反応を行い、さ
らにポリアルキレンポリアミン又は/及び尿素類又は/
及び脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合
物を加え80〜200℃で0.5〜10時間反応を行
う。次に水で希釈した後、アルキル化剤を加えて20〜
100℃で0.5〜10時間反応を行い、さらに必要な
らばホルムアルデヒドとジアルデヒド類の1種又は2種
以上を公知の方法で任意の順序で反応させる。
【0026】(III )−3 ポリアルキレンポリアミン
と脂環式エポキシ化合物とアルキル化剤を反応させた
後、尿素類を反応させることもできる。例えば、ポリア
ルキレンポリアミンと脂環式エポキシ化合物とアルキル
化剤を60〜200℃で0.5〜5時間反応させた後、
尿素類を加え80〜200℃で0.5〜10時間脱アン
モニア反応を行う。次に水で希釈した後、必要ならばホ
ルムアルデヒドとジアルデヒド類の1種又は2種以上を
公知の方法で任意の順序で反応させる。
【0027】(III )−4 ポリアルキレンポリアミン
と尿素類と脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキ
シ化合物を反応させた後、アルキル化剤と脂環式アミノ
化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物を反応させ、そ
の後さらに尿素を反応させることもできる。例えば、ポ
リアルキレンポリアミンと尿素類と脂環式アミノ化合物
又は/及び脂環式エポキシ化合物を80〜200℃で
0.5〜10時間脱アンモニア反応させた後、アルキル
化剤と脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化
合物を加え80〜200℃で0.5〜5時間反応させ、
さらに尿素類を加え80〜200℃で0.5〜5時間脱
アンモニア反応を行う。次に水で希釈した後、必要なら
ばホルムアルデヒドとジアルデヒド類の1種又は2種以
上を公知の方法で任意の順序で反応させる。
【0028】(III )−5 ポリアルキレンポリミンと
尿素類を反応させた後、脂環式アミノ化合物又は/及び
脂環式エポキシ化合物と尿素類を同時に反応させ、さら
にアルキル化剤を反応させることもできる。例えば、ポ
リアルキレンポリアミンと尿素類を80〜200℃で
0.5〜10時間反応させた後、脂環式アミノ化合物又
は/及び脂環式エポキシ化合物と尿素類を加え80〜2
00℃で0.5〜10時間反応させる。ついで水で希釈
した後、アルキル化剤を加え20〜100℃で0.5〜
10時間反応させ、さらに必要ならばホルムアルデヒド
とジアルデヒド類の1種又は2種以上を公知の方法で任
意の順序で反応させる。
【0029】反応生成物(I)については、アルキル化
剤を使用しないこと以外は上記(III )−1〜(III )
−5と同様にして得ることができる。反応生成物(II)
については、アルキル化剤と脂環式アミノ化合物又は/
及び脂環式エポキシ化合物を使用しないこと以外は上記
(III )−1、(III )−2と同様にして得ることがで
きる。反応生成物(IV)については、脂環式アミノ化合
物又は/及び脂環式エポキシ化合物を使用しないこと以
外は上記(III )−1、(III )−2、(III )−4と
同様にして得ることができる。
【0030】本発明におけるアミン−アルキル化剤樹脂
(ロ)の脂肪族アミノ化合物、脂環式エポキシ化合物、
脂環式アミノ化合物、アルキル化剤、亜硫酸塩類、酸類
の各反応成分の比率は、脂肪族アミノ化合物のアミノ基
1モルに対し脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポ
キシ化合物0.01〜0.5モル、アルキル化剤0.0
5〜3モル、亜硫酸塩類0.03〜1.5モル、酸類
0.01〜0.5モルの範囲が好ましい。
【0031】反応順序に関しては、脂環式エポキシ化合
物、脂環式アミノ化合物、脂肪族アミノ化合物、アルキ
ル化剤、亜硫酸塩類及び酸類は、任意の順序で反応させ
ることができる。反応生成物(V)については、例えば
下記(V)−1ないし(V)−2により得られる。
【0032】(V)−1 脂環式エポキシ化合物又は/
及び脂環式アミノ化合物を含む脂肪族アミノ化合物と必
要ならば亜硫酸塩類又は/及び酸類にアルキル化剤を4
0℃以下で0.5〜3時間かけて滴下後、40〜80℃
で0〜4時間保持する。
【0033】(V)−2 脂肪族アミノ化合物と脂環式
エポキシ化合物又は/及び脂環式アミノ化合物を同時に
反応させず、分けて反応させることもできる。例えば、
脂肪族アミノ化合物と必要ならば亜硫酸塩類又は/及び
酸類にアルキル化剤を40℃以下で0.5〜3時間かけ
て滴下し、その後脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式
エポキシ化合物を加え40〜80℃で0.5〜4時間保
持する。
【0034】反応生成物(VI)については、例えば、脂
肪族アミノ化合物と必要ならば亜硫酸塩類又は/及び酸
類にアルキル化剤を40℃以下で0.5〜3時間かけて
滴下し、滴下終了後40〜80℃で0〜4時間保持する
ことで得ることができる。
【0035】上記のようにして得られたポリアルキレン
ポリアミン−尿素(−アルキル化剤(−アルデヒド))
樹脂(イ)とアミン−アルキル化剤樹脂(ロ)は、さら
に反応させるか、混合して使用される。また、両者を別
々に紙塗工用組成物に添加してもよい。両者を反応させ
るときは反応温度30〜90℃で20分〜10時間行わ
れる。また、(イ),(ロ)を反応および混合するとき
の(イ)と(ロ)の使用比率は任意である。なお、
(ロ)が多いほどインキ受理性、耐ブリスター性に優れ
るが、紙塗工用組成物の配合によっては紙塗工用組成物
の増粘が著しく好ましくない。
【0036】本発明の紙塗工用樹脂は単独でも使用され
るが、好ましくは顔料、接着剤及び必要によりその他の
成分を添加して紙塗工用組成物にして使用される。この
場合に用いられる顔料としては、クレー、タルク、重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、サチンホワイ
ト、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、亜硫酸カルシウム、合成シリカ、酸化亜鉛等の無機
顔料及びスチレン系ポリマー、尿素系ポリマー等の有機
顔料があり、これらのうち1種類または2種類以上を混
合して使用することができる。
【0037】また、接着剤としては澱粉、変性澱粉(酸
化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酵素変性澱
粉、アルファー化澱粉、カチオン化澱粉等)、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆タンパク、酵母タンパク、セルロー
ス誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース等)等の天然高分子化合物あるいはその
誘導体、及びスチレン−ブタジエン系樹脂、(メタ)ア
クリレート−ブタジエン系樹脂、(メタ)アクリレート
系樹脂、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル系樹脂、ア
クリルアミド系樹脂、スチレン−(メタ)アクリレート
系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル系樹脂等の合成高分子化合物が例示される。
【0038】本発明の紙塗工用組成物には、上記の顔
料、接着剤のほか分散剤、滑剤、増粘剤、減粘剤、消泡
剤、抑泡剤、防腐剤、防カビ剤、保水剤、蛍光増白剤、
染料、導電剤などの各種助剤も必要に応じて適宜配合す
ることができる。組成物中のそれぞれの配合量は顔料を
100重量部としたときに、紙塗工用樹脂が0.05〜
5重量部、接着剤が固形分として5〜50重量部の範囲
であることが好ましい。
【0039】本発明の紙塗工用組成物を製造するには、
例えば顔料を分散剤とともに水中に分散させ、これに接
着剤、及び必要に応じて粘度調節剤等の助剤を加え、こ
れに本発明の印刷適性向上剤を加え、攪拌し、そしてさ
らに必要に応じて苛性ソーダ、及びアンモニア等でpH
を調節して調製する。
【0040】本発明の紙塗工用組成物は、公知の方法で
原紙上に塗工される。すなわち、ブレードコーター、エ
アーナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、
サイズプレスコーター、ドクトルコーター、ブラシコー
ター、カーテンコーター、グラビアコーター、キャスト
コーター、チャンプレックスコーター等通常用いられる
方法で塗工され、オンマシンコーティング、オフマシン
コーティングのいずれであってもよい。また、一層塗工
であっても多層塗工であってもよく、さらに片面塗工、
両面塗工のいずれも可能である。
【0041】塗工後の乾燥は例えばガスヒーター、電気
ヒーター、蒸気加熱ヒーター、赤外線ヒーター、熱風加
熱ヒーター等の通常の方法で行われ、乾燥後は必要に応
じてスーパーカレンダー、水カレンダー、グロスカレン
ダー等の仕上げ工程によって光沢度を付与することが可
能であり、その他一般的な加工手段はいずれも使用可能
である。
【0042】本発明の紙塗工用組成物は、填料として炭
酸カルシウム等を使用した中性抄造紙、タルク等を使用
した酸性抄造紙等の種々の紙、中性ないし酸性で抄造さ
れた種々の板紙、その他無機質繊維等を含んだシート等
に塗工することができる。また、この紙塗工用樹脂は紙
薬品以外の用途にも使用することができる。
【0043】
【実施例】次に本発明を参考例、実施例、比較例によっ
て説明する。
【0044】参考例1 温度計、コンデンサー及び攪拌棒を備えた四つ口フラス
コにトリエチレンテトラミン292gとオクタハイドロ
−4,7−メタノインデン−1(2),5(6)−ジメ
タンアミン98gとシクロヘキセンオキサイド49gと
尿素120gを仕込み、150℃で2時間脱アンモニア
反応させ、さらに尿素240gを加えて120℃で4時
間脱アンモニア反応を行った。ついでこれに水を加えて
固形分70%の水溶液とした。次に37%ホルマリン1
22gを加え、98%硫酸にてpH5に調整して70℃
で2時間攪拌しながら保持した。ついで28%アンモニ
ア水にてpH7に調整し、水を加えて固形分60%の水
溶性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ−1)と
略記する。
【0045】参考例2 参考例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gと尿素120gとオクタハイドロー4,7−メタ
ノインデン−1(2),5(6)−ジメタンアミン98
gを仕込み、160℃で2時間脱アンモニア反応を行
い、ついでシクロヘキセンオキサイド49gを加えて1
20℃で1.5時間反応させた。さらに尿素180gを
加えて120℃で2時間脱アンモニア反応を行った。つ
いでこれに水を加えて固形分70%の水溶液とした。次
に37%ホルマリン81gを加え、98%硫酸にてpH
5に調整して70℃で3時間攪拌しながら保持した。つ
いでこれに水を加えて固形分60%の水溶性樹脂を得
た。以下、これを水溶性樹脂(イ−2)と略記する。
【0046】参考例3 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gとモノエタノールアミン61gとシクロヘキセンオ
キサイド49gを仕込み、120℃で2時間反応させた
後、尿素360gを加えて120℃で3時間脱アンモニ
ア反応を行った。ついでこれに水を加えて固形分60%
の水溶液とした。次に37%ホルマリン162gを加
え、98%硫酸にてpH5に調整して70℃で2時間攪
拌しながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分5
0%の水溶性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ
−3)と略記する。
【0047】参考例4 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gと尿素240gを仕込み、150℃で2時間脱アン
モニア反応を行い、さらにシクロヘキセンオキサイド4
9gと尿素90gを加えて120℃で3時間反応を行っ
た。ついでこれに水を加えて固形分60%の水溶液とし
た。次に37%ホルマリン81gを加え、98%硫酸に
てpH5に調整して70℃で2時間攪拌しながら保持し
た。ついでこれに水を加えて固形分50%の水溶性樹脂
を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ−4)と略記す
る。
【0048】参考例5 参考例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gと尿素60gを仕込み、150℃で2時間脱アン
モニア反応を行い、さらに尿素360gを加え120℃
で3時間脱アンモニア反応を行った。ついでこれに水を
加えて固形分70%の水溶液とした。次に37%ホルマ
リン122gを加え、98%硫酸にてpH6に調整して
80℃で3時間攪拌しながら保持した。ついでこれを3
0%水酸化ナトリウム水溶液にてpH7に調整し、水を
加えて固形分60%の水溶性樹脂を得た。以下、これを
水溶性樹脂(イ−5)と略記する。
【0049】参考例6 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gと尿素240gを仕込み、160℃で2時間脱アン
モニア反応を行い、ついでこれに水を加えて固形分70
%の水溶液とした。次に37%ホルマリン81gを加
え、98%硫酸にてpH5に調整して70℃で2時間攪
拌しながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分6
0%の水溶性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ
−6)と略記する。
【0050】参考例7 参考例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gを仕込み、発熱に注意しながらジエチル硫酸46
gを滴下し、70℃で1.5時間反応させた。ついでこ
れにイソホロンジアミン85gと尿素90gを加え、1
50℃で1.5時間脱アンモニア反応を行い、さらに尿
素300gを加えて120℃で2.5時間脱アンモニア
反応を行った。ついでこれに水を加えて固形分70%の
水溶液とした。ついでさらに37%ホルマリン121g
を加え、98%硫酸にてpH5に調整して80℃で3時
間攪拌しながら保持した。ついでこれを28%アンモニ
ア水にてpH7に調整し、さらに水を加えて固形分60
%の水溶性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ−
7)と略記する。
【0051】参考例8 参考例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gとシクロヘキセンオキサイド69gを仕込み、発
熱に注意しながら120℃で1.5時間反応させた。つ
いでこれに尿素60gを加えて160℃で1.5時間脱
アンモニア反応を行い、さらに尿素300gを加えて1
20℃で3時間脱アンモニア反応を行なった。ついでこ
れに水を加えて固形分70%の水溶液とした。この水溶
液にジエチル硫酸123gを加えて60℃で2時間反応
させ、さらに37%ホルマリン105gを加え、50%
硫酸にてpHを5.5に調整して80℃で3時間攪拌し
ながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分60%
の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ−8)と
する。
【0052】参考例9 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gとオクタハイドロー4,7−メタノインデン−1
(2),5(6)−ジメタンアミン58gと尿素300
gを仕込み、120℃で5時間脱アンモニア反応を行な
った後、水を加えて固形分70%の水溶液とした。この
水溶液に塩化ベンジル38gを加えて80℃で3時間反
応させ、さらに37%ホルマリン81gを加え、98%
硫酸にてpHを5に調整して80℃で3.5時間攪拌し
ながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分60%
の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ−9)と
略記する。
【0053】参考例10 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン20
6gを仕込み、ジエチル硫酸31gを発熱に注意しなが
ら滴下し、100℃で1時間反応させた。ついでこれに
オクタハイドロ−4,7−メタノインデン−1(2),
5(6)−ジメタンアミン39gと尿素330gを加え
て120℃で4時間脱アンモニア反応を行った後、水を
加えて固形分60%の水溶液とした。この水溶液に37
%ホルマリン162gを加え、98%硫酸にてpHを5
に調整して70℃で4時間攪拌しながら保持した。つい
でこれを28%アンモニア水にてpHを7に調整し、さ
らに水を加えて固形分50%の水溶液を得た。以下、こ
れを水溶性樹脂(イ−10)と略記する。
【0054】参考例11 水溶性樹脂(イ−10)にエピクロロヒドリン93gを
発熱に注意しながら滴下し、70℃で2.5時間攪拌し
ながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分50%
の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ−11)
と略記する。
【0055】参考例12 参考例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gと尿素432gを仕込み、120℃で3時間脱ア
ンモニア反応を行った後、水を加えて固形分60%の水
溶液とした。次にジエチル硫酸62gを滴下し、80℃
で1時間反応させた。これに37%ホルマリン146g
を加え、98%硫酸にてpH5に調整して80℃で2時
間攪拌しながら保持した。ついでこれに水を加えて固形
分50%の水溶性樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂
(イ−12)と略記する。
【0056】参考例13 参考例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン2
92gを仕込み、発熱に注意しながらジエチル硫酸31
gを滴下し、80℃で1時間反応させた。ついでこれに
尿素60gを加えて150℃で1時間脱アンモニア反応
させ、さらに尿素320gを加えて120℃で2時間脱
アンモニア反応を行った後、水を加えて固形分70%の
水溶液とした。次に37%ホルマリン162gを加え、
98%硫酸にてpH5.5に調整して80℃で2.5時
間攪拌しながら保持した。ついでこれに水を加えて固形
分50%の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(イ
−13)と略記する。
【0057】参考例14 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン10
3gとオクタハイドロー4,7−メタノインデン−1
(2),5(6)−ジメタンアミン10gを仕込み、発
熱に注意しながらジエチル硫酸77gを滴下し、60℃
で2時間攪拌しながら保持した。ついでこれに水を加え
て固形分40%の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹
脂(ロ−1)と略記する。
【0058】参考例15 参考例1と同様の反応容器に90%モノエタノールアミ
ン60gとイソホロンジアミン17gを仕込み、発熱に
注意しながら塩化ベンジル25gを滴下し、50℃で1
時間攪拌しながら保持した。反応終了後水を加えて固形
分50%の水溶液とした。ついでこれに重亜硫酸ナトリ
ウム38gを加え、さらにエピクロロヒドリン83gを
発熱に注意しながら滴下し、70℃で1.5時間攪拌し
ながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分50%
の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(ロ−2)と
略記する。
【0059】参考例16 参考例1と同様の反応容器にトリエチレンテトラミン1
46gとシクロヘキセンオキサイド15gを仕込み、1
20℃で1時間攪拌しながら保持した。反応終了後、硫
酸5gを加え、発熱に注意しながら1,3−ジクロロ−
2−プロパノール258gを滴下し、80℃で2時間攪
拌しながら保持した。反応終了後水を加えて固形分50
%の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(ロ−3)
とする。
【0060】参考例17 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン10
3gと水206gを仕込み、発熱に注意しながらエピク
ロロヒドリン139gを滴下し、60℃で2時間攪拌し
ながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分50%
の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(ロ−4)と
する。
【0061】参考例18 参考例1と同様の反応容器に90%モノエタノールアミ
ン60gと水48gを仕込み、発熱に注意しながらエピ
クロロヒドリン93gを滴下し、60℃で2.5時間攪
拌しながら保持した。ついでこれに水を加えて固形分5
0%の水溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(ロ−
5)とする。
【0062】参考例19 参考例1と同様の反応容器にジエチレントリアミン10
3gを仕込み、発熱に注意しながらジエチル硫酸154
gを滴下し、60℃で3時間攪拌しながら保持した。つ
いでこれに水を加えて固形分50%の水溶液とした。以
下、これを水溶性樹脂(ロ−6)と略記する。
【0063】参考例20 参考例1と同様の反応容器に90%モノエタノールアミ
ン60gと水100gを仕込み、発熱に注意しながら
1,3−ジクロロ−2−プロパノール65gを滴下し、
80℃で4時間攪拌しながら保持した。ついでこれに水
を加えて固形分50%の水溶液とした。以下、これを水
溶性樹脂(ロ−7)とする。
【0064】実施例1 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−9)90gと水溶
性樹脂(ロ−1)10gを混合し、70℃で3時間攪拌
しながら保持することにより固形分58%の紙塗工用樹
脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Aと略記する。
【0065】実施例2 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−8)80gと水溶
性樹脂(ロ−2)20gを混合することにより固形分5
8%の紙塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂B
と略記する。
【0066】実施例3 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−10)90gと水
溶性樹脂(ロ−3)10gを混合し、80℃で2時間攪
拌しながら保持することにより固形分50%の紙塗工用
樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Cと略記する。
【0067】実施例4 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−7)90gと水溶
性樹脂(ロ−6)10gを混合し、50℃で7時間攪拌
しながら保持することにより固形分58%の紙塗工用樹
脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Dと略記する。
【0068】実施例5 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−11)70gと水
溶性樹脂(ロ−7)30gを混合することにより固形分
47%の紙塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂
Eと略記する。
【0069】実施例6 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−1)90gと水溶
性樹脂(ロ−2)10gを混合し、70℃で4時間攪拌
しながら保持することにより固形分59%の紙塗工用樹
脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Fと略記する。
【0070】実施例7 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−4)95gと水溶
性樹脂(ロ−1)5gを混合することにより固形分60
%の紙塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Gと
略記する。
【0071】実施例8 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−3)80gと水溶
性樹脂(ロ−7)20gを混合し、60℃で4時間攪拌
しながら保持することにより固形分48%の紙塗工用樹
脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Hと略記する。
【0072】実施例9 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−2)90gと水溶
性樹脂(ロ−6)10gを混合することにより固形分5
8%の紙塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂I
と略記する。
【0073】実施例10 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−5)95gと水溶
性樹脂(ロ−1)5gを混合し、80℃で4時間攪拌し
ながら保持することにより固形分59%の紙塗工用樹脂
を得た。以下、これを水溶性樹脂Jと略記する。
【0074】実施例11 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−6)90gと水溶
性樹脂(ロ−3)10gを混合することにより固形分5
9%の紙塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂K
と略記する。
【0075】実施例12 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−12)95gと水
溶性樹脂(ロ−1)5gを混合し、70℃で2時間攪拌
しながら保持することにより固形分50%の紙塗工用樹
脂を得た。以下、これを水溶性樹脂Lと略記する。
【0076】実施例13 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−13)80gと水
溶性樹脂(ロ−2)20gを混合することにより固形分
50%の紙塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂
Mと略記する。
【0077】比較例1 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−5)90gと水溶
性樹脂(ロ−5)10gを混合し、60℃で4時間攪拌
しながら保持することにより固形分59%の紙塗工用樹
脂を得た。以下、これを水溶性樹脂aと略記する。
【0078】比較例2 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−6)80gと水溶
性樹脂(ロ−4)20gを混合することにより固形分5
8%の紙塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂b
と略記する。
【0079】比較例3 上記参考例に示した水溶性樹脂(イ−5)95gとグリ
オキザール5gを混合することにより固形分50%の紙
塗工用樹脂を得た。以下、これを水溶性樹脂cと略記す
る。
【0080】実施例14 実施例1〜13、比較例1〜3に示す水溶性樹脂A〜
M、a〜cを用いて下記に示す紙塗工用組成物を調製
し、さらに固形分濃度が60%になるように水を加えた
後、30%水酸化ナトリウム水溶液によりpH10に調
製した。なお、参考例5,18に示す水溶性樹脂(イ−
5)、(ロ−5)を用いた紙塗工用組成物(比較例4、
5)、及び紙塗工用樹脂を添加しない紙塗工用組成物
(比較例6)も同様に調製した。
【0081】 「ウルトラホワイト90」 70部 (米国エンゲルハルト・ミネラルズ社製クレー) 「カービタル90」 30部 (イー・シー・シー・ジャパン(株)製炭酸カルシウム) [SBRラテックス] 12部 「MS−4600」 4部 (日本食品化工(株)製澱粉) 「アロン T−40」 0.2部 (東亞合成化学(株)製分散剤) 「カーボミュールS−10」 0.5部 (ディック・ハーキュレス(株)製滑剤) 「紙塗工用樹脂」 0.5部 なお、上記の「部」は固形分重量を示す。
【0082】この塗工組成物をNo.4ワイヤーロッド
を用いて坪量80g/m2 の上質紙に塗工量が13g/
2 になるように片面に塗布した。その後ただちに11
0℃で30秒間熱風乾燥を行った(耐ブリスター性測定
用塗工紙については裏面にも同様に塗布乾燥を行っ
た)。さらにロール温度60℃、線圧75kg/cmな
る条件で2回カレンダー処理を行った(耐ブリスター性
測定用塗工紙については裏面にも同様にカレンダー処理
を行った)。得られた塗工紙は、20℃、65%RH
(相対湿度)の条件下で24時間コンディショニングを
行った後、その塗工紙のインキ受理性、ウェット・ピッ
ク等のRI印刷適性試験を行った。さらに塗工組成物の
調製直後の粘度についても測定した。得られた両面塗工
紙は、片面塗工紙と同様の条件下でコンディショニング
を行った後、耐ブリスター性の測定を行った。これらの
測定結果を表1に示す。各試験方法は次の通りである。
【0083】塗工液の粘度 B型粘度計(形式:BM型、東京計器製作所製)を用い
て、塗工液調製直後に25℃、60rpm で測定した。
【0084】インキ受理性 RI印刷試験機(明製作所製)を使用し、コート面を給
水ロールで湿潤させた後、印刷をして、インキの受理性
を肉眼で観察し、優5〜劣1に至る等級を段階的に判定
した。
【0085】ウェット・ピック RI印刷試験機を使用し、コート面を給水ロールで湿潤
させた後、印刷をして、紙むけ状態を肉眼で観察し、優
5〜劣1に至る等級を段階的に判定した。
【0086】耐ブリスター性 RI印刷試験機を用いて、オフ輪用インキを両面コート
の両面に「ベタ刷り」した後、シリコンオイルを満たし
た恒温槽に3秒間浸漬した。このときのブリスターの発
生状態を肉眼で観察し、優5〜劣1に至る等級を段階的
に判定した。
【0087】ウェット・ラブ コート紙表面上にイオン交換水約0.1mlを滴下し、
指先で3回、5回、10回、15回および20回摩擦し
て、それぞれの回数に応じた溶出部を黒紙に移動させ、
その際の溶出量を肉眼で観察し、耐水性優5〜劣1の判
定を行った。
【0088】上記の結果より、実施例の水溶性樹脂はい
ずれも、インキ受理性,ウェットピック,耐ブリスター
性,ウェットラブに優れていることがわかる。これに比
べ、脂環式アミノ化合物、脂環式エポキシ化合物のいず
れも含有しない比較例は、インキ受理性、ウェットピッ
ク、耐ブリスター性、ウェットラブに劣ることは明白で
ある。
【0089】
【表1】
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ポリアルキレンポリアミン−尿素(−アルキル化剤(−
アルデヒド))樹脂とアミン−アルキル化剤樹脂の両方
又はいずれかに脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エ
ポキシ化合物を導入し、両者を反応させるか、又は混合
することにより得られる脂環式化合物残基を有する水溶
性樹脂を紙用印刷適性向上剤として紙塗工用組成物に使
用することにより塗工紙のインキ受理性、ウェットピッ
ク、耐ブリスター性、ウェットラブ等の性能をバランス
良く向上させることができ、その工業的効果は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 治香 千葉県市原市八幡海岸通17番2 ディッ ク・ハーキュレス株式会社内 (72)発明者 安藤 浩二 千葉県市原市八幡海岸通17番2 ディッ ク・ハーキュレス株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−100996(JP,A) 特開 平4−333697(JP,A) 特開 平2−221498(JP,A) 特開 昭62−116619(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアルキレンポリアミンと脂環式アミ
    ノ化合物又は/及び脂環式エポキシ化合物と尿素類と必
    要によりホルムアルデヒドとジアルデヒド類の1種又は
    2種以上との反応生成物からなる水溶性樹脂(I)、ポ
    リアルキレンポリアミンと尿素類と必要によりホルムア
    ルデヒドとジアルデヒド類の1種又は2種以上との反応
    生成物からなる水溶性樹脂(II)、ポリアルキレンポリ
    アミンと脂環式アミノ化合物又は/及び脂環式エポキシ
    化合物と尿素類とアルキル化剤と必要によりホルムアル
    デヒドとジアルデヒド類の1種又は2種以上との反応生
    成物からなる水溶性樹脂(III )、ポリアルキレンポリ
    アミンと尿素類とアルキル化剤と必要によりホルムアル
    デヒドとジアルデヒド類の1種又は2種以上との反応生
    成物からなる水溶性樹脂(IV)の以上(I)〜(IV)か
    ら選ばれるポリアルキレンポリアミン−尿素(−アルキ
    ル化剤(−アルデヒド))樹脂(イ)と、アルキル化剤
    と脂肪族アミノ化合物と脂環式アミノ化合物又は/及び
    脂環式エポキシ化合物と必要により亜硫酸塩類又は/及
    び酸類との反応生成物である水溶性樹脂(V)、又はア
    ルキル化剤と脂肪族アミノ化合物と必要により亜硫酸塩
    類又は/及び酸類との反応生成物である水溶性樹脂(V
    I)のいずれかからなるアミン−アルキル化剤樹脂
    (ロ)とを反応させて得た、脂環式化合物残基を有する
    紙塗工用樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された水溶性樹脂(イ)
    と(ロ)を混合して得た、脂環式化合物残基を少なくと
    も(イ)、(ロ)のいずれかに有する紙塗工用樹脂。
  3. 【請求項3】 顔料100重量部に対し請求項1または
    2記載の紙塗工用樹脂0.05〜5重量部、接着剤5〜
    50重量部(固形分として)を含む紙塗工用組成物。
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