JPH0723599B2 - 紙用塗工組成物 - Google Patents

紙用塗工組成物

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JPH0723599B2
JPH0723599B2 JP26228685A JP26228685A JPH0723599B2 JP H0723599 B2 JPH0723599 B2 JP H0723599B2 JP 26228685 A JP26228685 A JP 26228685A JP 26228685 A JP26228685 A JP 26228685A JP H0723599 B2 JPH0723599 B2 JP H0723599B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、優れた印刷適性、印刷効果を有する塗工紙を
提供する紙用塗工組成物に関するものである。
<従来の技術> 従来より顔料と水性バインダーを主体とした紙用塗工組
成物を紙に塗布し、乾燥、カレンダー処理などの必要な
工程を施して得られる塗工紙は、その優れた印刷効果な
どの特長から商業印刷物や雑誌・書籍などに広く用いら
れているが、品質要求の高度化、印刷の高速化などにと
もなって塗工紙の品質改良努力が続けられている。とり
わけ印刷の多くを占めるオフセット印刷においては、し
めし水の影響下でのインキ受理性、ウエットピックやウ
エットラブなどの耐水性、輪転印刷での耐ブリスター性
の改良、向上は業界の重要な課題である。
従来よりこうした課題に対し、メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂もしくはポリア
ミドポリ尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミドポリ
尿素−ホルムアルデヒド−エピハロヒドリン樹脂、例え
ば特公昭44−11667、特公昭59−32597、特開昭58−4032
2号公報等に示される耐水化剤等を添加し、課題解決を
はかろうとする方法が知られている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、従来用いられてきた耐水化剤等はいずれ
も有効な特性を有する反面、重大な欠点があるため実用
上満足し得るものではなかった。
例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂や尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂などのアミノプラスト樹脂は、作業時
や塗工紙からのホルムアルデヒドの発生が多いのみなら
ず、インキ受理性や耐ブリスター性の改良効果はほとん
ど得られず、又耐水化効果も塗工組成物のpHが高くなる
と著しく得にくくなるなどである。更にまたポリアミド
ポリ尿素−ホルムアルデヒド樹脂は、耐水性と同時にイ
ンキ受理性および耐ブリスター性などの向上に有効であ
るが、その向上度合は、近年の塗工紙品質の高度化要求
に対して未だ不充分であり、さらに高性能化の要求があ
る。本発明の目的はかかる要求に対し、特定の樹脂を含
む紙用塗工組成物を用いることにより、従来の技術では
得られなかった高度な耐水性、インキ受理性等を塗工紙
に付与することにある。
<問題を解決するための手段> 本発明者らは塗工紙に高度な耐水性、インキ受理性等を
付与する紙用塗工組成物を得るべく鋭意検討した結果、
(I)顔料、(II)水性バインダーおよび(III) (a)ポリアルキレンポリアミン (b)脂環式二塩基性カルボン酸および/または脂環式
二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応で得られる
遊離カルボキシル基を有する反応生成物 (c)尿素類 (d)アルキル化剤 および所望ならば (e)ホルムアルデヒドおよび/又はグリオキザール を反応せしめた樹脂を含有する紙用塗工組成物が、塗工
紙の目的とする性能改良に極めて有効であることを見出
し、本発明を完成した。本発明は上述した樹脂(III)
を用いることを特徴とするものであるが、さらには該
(III)を形成する反応成分(b)の脂環式二塩基性カ
ルボン酸および/または脂環式二塩基性カルボン酸とグ
リコール類との反応で得られる遊離カルボキシル基を有
する反応生成物を用いることに特色がある。
本発明の内容について、さらに詳述する。
本発明において使用される樹脂(III)の製造に用いる
(a)ポリアルキレンポリアミンとしては、分子中に2
個の一級アミノ基および少なくとも1個の二級アミノ基
を有する化合物であり、具体的には例えばジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
ンタミン、イミノビスプロピルアミン、3−アザヘキサ
ン−1,6−ジアミン、4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミ
ン等が挙げられる。これらポリアルキレンポリアミンは
一種のみならず二種以上の混合物としても用いることが
できる。また、エチレンジアミン、プロピレンジアミン
等の脂肪族ジアミンを、本発明の目的を阻害しない範囲
で、上記ポリアルキレンポリアミンと併用することを何
ら妨げるものではない。
次に(b)脂環式二塩基性カルボン酸としては、分子中
に2個のカルボキシル基を有する化合物あるいはそれら
のエステル類さらにはそれらの酸無水物も包含して総称
するものであって、かかる脂環式二塩基性カルボン酸の
代表的なものには次の様なものがある。
テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、シ
クロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、4−メチルテトラ
ハイドロフタル酸等のカルボン酸およびこれらのエステ
ル類、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘキサハイドロ無
水フタル酸、4−メチルテトラハイドロ無水フタル酸、
4−メチルヘキサハイドロ無水フタル酸、Δ−テトラ
ハイドロ無水フタル酸、4−メチル−Δ−テトラハイ
ドロ無水フタル酸等の酸無水物である。
これらは一種類のみでも、二種類以上の併用でもよく、
さらにこれらの二塩基性カルボン酸とともに、本発明の
効果を阻害しない範囲で他の二塩基性カルボン酸、例え
ばアジピン酸、グルタル酸等の脂肪族ジカルボン酸ある
いはテレフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸を
併用して使用してもよい。
また、グリコール類としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール等のアルキレング
リコール類、シクロペンタンジオール、シクロヘキサン
ジオール等のシクロアルキレングリコール類、ブテンジ
オール、オクテンジオール等のアルケニレングリコール
類、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコ
ール類、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、
水素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物等を
例示することができる。
更に、脂環式二塩基性カルボン酸とグリコール類との反
応で得られる遊離カルボキシル基を有する反応生成物と
しては、前記脂環式二塩基性カルボン酸と前記グリコー
ル類とを、カルボン酸過剰モル比で反応させて得られる
分子末端にカルボキシル基を有するポリエステルであ
る。この脂環式二塩基性カルボン酸とグリコール類との
反応は、通常触媒の存在下又は不存在下に80〜200℃で3
0分〜2時間加熱することにより行われる。
又、(c)尿素類とは、尿素、チオ尿素、グアニル尿
素、メチル尿素、ジメチル尿素等を挙げることができる
が工業的見地から尿素が好ましい。
又、成分(d)のアルキル化剤としては下記の各種のも
のが使用できる。
(1) 一般式R1−X(式中R1は低級アルキル基、アル
ケニル基、ベンジル基又はフエノキシエチル基を、及び
Xはハロゲン原子を示す。)であらわされるハロゲン含
有化合物。好ましい例としては塩化メチル、塩化エチ
ル、塩化プロピル、塩化アリル、塩化ベンジル、塩化フ
エノキシエチルおよび之等塩化物に対応する臭化物及び
沃化物が挙げられる。
(2) 一般式(R2O)2SOv(式中R2は低級アルキル基
を、及びvは1又は2を示す。)であらわされるジアル
キルサルフアイト及びジアルキルサルフエート。好まし
い例としてはジメチルサルフエート、ジエチルサルフエ
ート、ジメチルサルフアイト、ジエチルサルフアイト等
が挙げられる。
(3) 一般式 〔式中R3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシアル
キル基又はフエニル基を示す。〕 で表されるエチレンオキサイド誘導体。好ましい例とし
ては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイド、スチレンオキサイド、グリシドール
等が挙げられる。
(4) 一般式 〔式中Xはハロゲン原子を、及びwは1、2又は3を示
す。〕 で表されるエピハロヒドリン。好ましい例としてはエピ
クロロヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。
(5) 一般式HOCH2(CH2)wX(式中X及びwは上記に
同じ。)で表されるモノハロヒドリン。好ましい例とし
てはエチレンクロロヒドリン、エチレンブロモヒドリン
等が挙げられる。
(6) 一般式 〔式中Xは上記に同じ、Yはハロゲン原子又はOH基、及
びZは上記Yがハロゲン原子のときOH基をまた上記Yが
OH基のときハロゲン原子を示す。〕 で表されるジハロヒドリン。好ましい例としては1,3−
ジクロロ−2−プロパノール、2,3−ジクロロ−1−プ
ロパノール等が挙げられる。上記中特に好ましいものと
してはエピクロロヒドリンが挙げられる。
上記アルキル化剤として使用される化合物は1種単独で
又は2種以上混合して使用することができる。
本発明の方法によって得られる樹脂は、水溶液の状態で
得られ、通常50重量%樹脂固形分濃度水溶液の25℃にお
ける粘度が、5ないし1000センチポイズ(以下cpと略
す)のものであり、該粘度の極めて低いものは、紙用塗
工組成物としての樹脂の添加効果が低い傾向にあり、ま
た粘度の高いものは、調製した紙用塗工組成物の粘度が
高くなり一般的にこのましくない欠点を伴うこともある
ので、実用的には10ないし500cp、特に好ましくは20〜2
00cpの該粘度範囲のものが好んで用いられる。
次に各成分(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)
の反応方法について述べる。本発明の樹脂は例えば成分
(a)、(b)及び(c)の反応生成物に(d)および
所望ならば(e)を反応させることにより製造すること
ができる。この成分(a)、(b)及び(c)の反応
は、任意の順序で反応させることができる。
まず第一に、成分(a)と(b)を反応させ、次に成分
(c)を反応させることができる。成分(a)と(b)
の反応は、温度120〜250℃、好ましくは130〜200℃で、
生成する水を系外に除去しながら2〜12時間で行われ
る。成分(a)のポリアルキレンポリアミン1モルに対
し、成分(b)中のカルボキシル基が0.4〜4当量、好
ましくは0.8〜3当量の比率で反応させる。このように
して得られた脱水縮合反応生成物と、成分(c)の尿素
類との反応は、温度100〜180℃好ましくは110〜160℃
で、発生するアンモニアを系外に除去しながら1〜6時
間行われる。成分(c)の使用量は、成分(a)中のア
ミノ基すなわち一級及び二級アミノ基1当量に対し、1
当量以下、好ましくは0.1〜0.8当量である。
別の方法として、まず成分(a)と(c)を反応させ、
次いで成分(b)を反応させ、更に、成分(c)を反応
させることができる。成分(a)1モルに対し、成分
(c)を0.2〜1モル、好ましくは0.3〜0.8モル使用
し、温度100〜180℃、好ましくは110〜160℃で、1〜6
時間脱アンモニア反応を行う。このようにして得られた
反応生成物と成分(b)との反応は、温度120〜250℃、
好ましくは130〜200℃で、生成する水を系外に除去しな
がら、2〜12時間行われる。成分(b)は、成分(a)
1モルに対し、0.2〜2当量好ましくは0.3〜1.8当量の
範囲で用いられる。このようにして得られた成分
(a)、(b)及び(c)の反応生成物に、更に再度成
分(c)を反応させる工程は、温度100〜180℃、好まし
くは110〜160℃で1〜6時間行われる。成分(c)の使
用量は、成分(a)中の二級アミノ基1当量に対し、2
当量以下、好ましくは0.1〜1.5当量の範囲である。
更に別の方法として、成分(a)、(b)及び(c)を
同時に反応させ、得られた反応生成物に更に成分(c)
を反応させることもできる。最初の成分(a)、(b)
及び(c)の反応は、温度100〜200℃、好ましくは110
〜180℃で、発生するアンモニア及び水を系外に除去し
つつ2〜12時間行われる。この工程での各成分の使用比
率は、成分(a)1モルに対し、成分(b)のカルボキ
シル基0.2〜2当量、好ましくは0.3〜1.8当量、成分
(c)0.2〜1モル、好ましくは0.3〜0.8モルが適当で
ある。このようにして得られた反応生成物に更に成分
(c)を反応させる工程は、温度100〜180℃、好ましく
は110〜160℃で1〜6時間行われる。成分(c)の使用
量は、成分(a)の二級アミノ基の1当量に対し、2当
量以下、好ましくは0.1〜1.5当量が適当である。
以上のような種々の方法で得られた成分(a)、(b)
及び(c)の反応生成物は、いずれも水に溶解させた
後、(d)のアルキル化剤、および所望ならば、(e)
のホルムアルデヒドおよび/又はグリオキザールと反応
せしめる。アルキル化剤との反応は、濃度20〜80重量
%、好ましくは30〜70重量%の水溶液中で、pH3〜12の
範囲で、反応温度20〜80℃で1〜10時間行われる。アル
キル化剤の使用量は、成分(a)中の二級アミノ基1当
量に対し、2当量以下、好ましくは0.1〜1.5当量の範囲
が適当である。
本発明では、所望ならば、成分(e)を反応せしめるこ
とができる。成分(a)、(b)及び(c)の反応生成
物と、成分(d)、(e)との反応順序は任意であり、
(d)の反応後(e)の反応、(e)の反応後(d)の
反応、(d)、(e)同時の反応のいずれの方法でも本
発明の目的は達成される。成分(e)の反応は、濃度20
〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の水溶液中で、反
応温度20〜80℃で1〜10時間行われる。(e)の使用量
は、(c)1モルに対し、1モル以下、好ましくは0.1
〜0.8モルが適当である。反応pHは、グリオキザールを
使用する場合、pH5〜8、ホルムアルデヒドの場合、pH3
〜7が好ましい。反応終了後、必要ならば、苛性ソー
ダ、苛性カリ等のアルカリ、又は塩酸、硫酸、ギ酸等の
酸でpH4〜8に調整することにより本発明に用いる樹脂
を得る。
また、本発明における(I)顔料は、カオリン、タル
ク、炭酸カルシウム(重質、軽質)、水酸化アルミニウ
ム、サチンホワイト、酸化チタンなどの白色無機顔料お
よびポリスチレン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、
尿素−ホルムアルデヒド樹脂などからなる白色有機合成
顔料を単独又は2種以上混合して用いることができる。
あるいは更に有色の無機もしくは有機顔料を併用するこ
ともできる。
本発明における(II)水性バインダーとしては、酸化で
んぷん、リン酸エステル化でんぷん、ポリビニルアルコ
ール、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロー
スなどの水溶性バインターやスチレン−ブタジエン系樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、メ
チルメタクリレート−ブタジエン系樹脂などの水乳化系
のバインダーを単独又は2種以上混合して用いることが
できる。
本発明の紙用塗工組成物の達成割合は、(I)顔料 10
0重量部に対して、(II)水性バインダー 1〜50重量
部、好ましくは6〜40重量部、(III)樹脂 0.05〜10
重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。また、塗工
組成物の固形分濃度は20〜75重量%である。
一般に本発明に用いる樹脂(III)は紙用塗工組成物の
調製の際に顔料及び水性バインダーに添加混合される
が、あらかじめ顔料スラリー及び/または水性バインダ
ーに添加混合しても本発明の効果を得ることができる。
本発明の紙用塗工組成物は、その他の成分として分散
剤、粘度・流動性調整剤、消泡剤、防腐剤、潤滑剤、保
水剤や染料、有色顔料などの着色剤などを必要に応じて
配合することができる。
又、本発明の塗工組成物を作成する過程で、各成分の配
合順序については、特に限定されるものではないが、イ
オン性が異なることなどにより、組成物としての分散安
定性が低下することがないように、配合順序、配合時の
各成分の固形分濃度、塗工組成物のpHなどを選び、実施
することが望まれる。
本発明の紙用塗工組成物は、従来より公知の方法、すな
わちブレードコーター、エアーナイフコーター、ロール
コーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコータ
ー、キャストコーターなど通常用いられている方法で紙
基体上に塗布し、通常の方法で必要な乾燥を行い、更に
必要に応じてスーパーカレンダー処理を施すことによ
り、塗工紙を製造することができる。
<発明の効果> このようにして本発明の紙用塗工組成物を用いて得た塗
工紙はインキ受理性、耐水性、光沢度向上、不透明度向
上、耐ブリスター性などに優れ、ホルムアルデヒド臭の
発生がないなど種々の優れた有効な特性を有するもので
ある。
なお、本発明における紙用塗工組成物の「紙」とは広義
の意味であり狭義の意味の紙、板紙を包含する。
<実施例> 以下、参考例および実施例により本発明を更に詳しく説
明する。文中の%および部はいずれも重量%、重量部を
表す。
参考例−1〔樹脂(III)の合成〕 温度計、還流冷却器および撹拌棒を備えた四ツ口フラス
コにトリエチレンテトラミン58.5部(0.4モル)と尿素1
2.0部(0.2モル)を仕込み内温120〜140℃にて3時間加
熱し脱アンモニア反応を行った。その後ヘキサハイドロ
フタル酸34.4部(0.2モル)を仕込み内温を150〜160℃
にて5時間、脱水アミド化反応を行った。その後内温を
130℃に冷却し、尿素48.0部(0.8モル)を仕込み温度12
0〜130℃で2時間脱アンモニア反応を行った。その後10
0℃まで冷却し水を加えて50%水溶液とした。
次いで、エピクロルヒドリン18.5部(0.2モル)を仕込
み、60℃で4時間反応させた。その後25℃まで冷却し、
35%塩酸にてpHを7に調整し、水を添加して濃度50%、
粘度52cp(25℃)の樹脂液を得た。これを樹脂液Aと称
す。
参考例−2 参考例−1と同様の容器にトリエチレンテトラミン29.2
部(0.2モル)を仕込み、これにヘキサハイドロ無水フ
タル酸を30.8部(0.2モル)を加えて昇温し、150〜155
℃で脱水アミド化を行った。次いで130℃まで冷却し、
尿素12部(0.2モル)を仕込み、125〜130℃で2時間、
脱アンモニア反応を行った。次いでこれを60℃まで冷却
し、水を仕込んで希釈し50%水溶液とした。
次いでエピクロルヒドリン18.5部(0.2モル)とジエチ
ル硫酸15.4部(0.1モル)を仕込み、60℃で7時間反応
させた。その後25℃まで冷却し、20%硫酸にてpH6に調
整し、水を添加して濃度50%、粘度63cp(25℃)の樹脂
液を得た。これを樹脂液Bと称す。
参考例−3 参考例−1と同様の容器にトリエチレンテトラミン58.5
部(0.4モル)およびテトラハイドロ無水フタル酸30.4
部(0.2モル)更に尿素12部(0.2モル)を同時に仕込み
昇温し150〜155℃で5時間脱水アミド化、脱アンモニア
反応を同時に行った。次いで130℃まで冷却し、更に尿
素12部(0.2モル)を仕込み、125〜130℃で2時間の脱
アンモニア反応を行った。これに水を加えて希釈し濃度
50%の水溶液とした。
次いでプロピレンオキシド23.2部(0.4モル)を仕込
み、25℃で6時間反応させた。次いでエピクロルヒドリ
ン9.3部(0.1モル)を仕込み、60℃で3時間反応させた
後、30℃まで冷却し、35%塩酸にてpHを6に調整し、水
を添加して濃度50%、粘度55cp(25℃)の樹脂液を得
た。これを樹脂液Cと称す。
参考例−4 参考例−1と同様の容器にトリエチレンテトラミン58.5
部(0.4モル)と尿素12部(0.2モル)を仕込み、145〜1
50℃で脱アンモニア反応を4時間行った。また別の容器
でテトラハイドロ無水フタル酸60.8部(0.4モル)とプ
ロピレングリコール15.2部(0.2モル)を混合し、140〜
150℃で2時間加熱しポリエステルを得た。このポリエ
ステルを全量前述の脱アンモニア反応を終えた容器中に
仕込み、内温を150〜155℃で4時間加熱して脱水、脱ア
ンモニア反応を行った。次いで130℃まで冷却し、尿素1
2部(0.2モル)を加えて125〜130℃で2時間脱アンモニ
ア反応を行った。その後水を加えて50%水溶液とした。
次いでエピクロルヒドリン18.5部(0.2モル)を仕込み6
5℃で2時間反応させた後、37%ホルマリン8.1部(0.1
モル)を仕込み70%硫酸でpHを5に調整し、65℃で4時
間反応させた。その後25℃まで冷却し、28%苛性ソーダ
水溶液にてpHを7に調整し、濃度50%、粘度48cp(25
℃)の樹脂液を得た。これを樹脂液Dと称す。
参考例−5 参考例−1と同様の容器にエチレングリコール12.4部
(0.2モル)とテトラハイドロ無水フタル酸60.8部(0.4
モル)を仕込み140℃で2時間加熱し、遊離カルボキシ
ル基を有する反応生成物を得た。これに更に尿素12.0部
(0.2モル)を仕込み110〜120℃下で撹拌しつつトリエ
チレンテトラミン58.5部(0.4モル)を加えた。
これを150℃で5時間脱アンモニア反応及び脱水アミド
化反応をさせた。これを130℃まで冷却し更に尿素12.0
部(0.2モル)を加え、温度120〜130℃で2時間脱アン
モニア反応させた。その後100℃まで冷却し、水を加え
て50%水溶液とした。次いで、ジエチル硫酸77部(0.5
モル)を仕込み、60℃で4時間反応させた。その後25℃
に冷却し、20%硫酸にてpHを7に調整し、水を添加して
濃度50%、粘度43cp(25℃)の樹脂液を得た。これを樹
脂液Eと称す。
参考例−6 参考例−4において、37%ホルマリン8.1部の代わり
に、40%グリオキザール14.5部(0.1モル)を用い、70
%硫酸にてpHを6に調整し、55℃で4時間反応させるよ
うにした以外は、参考例−4と同様に行って、濃度50
%、粘度51cp(25℃)の樹脂液を得た。これを樹脂液F
と称す。
比較参考例−1 参考例−1に従い、参考例−1のヘキサハイドロフタル
酸の替わりに、無水フタル酸を29.6部(0.2モル)を使
用した以外はすべて、同一の原料、同一条件で合成し、
最終的に濃度50%、粘度49cp(25℃)の樹脂液を得た。
これを樹脂液Gと称す。
比較参考例−2 参考例−1に従い、参考例−1のヘキサハイドロフタル
酸の替わりに、アジピン酸を29.2部(0.2モル)を使用
した以外はすべて、同一の原料、同一条件で合成し、最
終的に濃度50%、粘度58cp(25℃)の樹脂液を得た。こ
れを樹脂液Hと称す。
比較参考例−3 参考例−5に準じ、まずアジピン酸58.5部(0.4モル)
とエチレングリコール12.4部(0.2モル)とから160〜18
0℃で3時間加熱し、脱水エステル化させ、末端にカル
ボキシル基を有するポリエステルを得た。これに更に尿
素12.0部(0.2モル)を加え、110〜120℃で撹拌しつつ
トリエチレンテトラミン58.5部(0.4モル)を加えた。
これを150℃で5時間脱アンモニアおよび脱水アミド化
反応を行った。これを130℃に冷却し、尿素12.0部(0.2
モル)を加え、温度120〜130℃で2時間脱アンモニア反
応をさせた。その後水を加えて50%水溶液とした。次い
でジエチル硫酸77部(0.5モル)を仕込み、60℃で4時
間反応させた。
その後25℃に冷却し、20%硫酸にてpHを7に調整し、水
を添加して濃度50%、粘度57cp(25℃)の樹脂液を得
た。これを樹脂液Iと称す。
実施例1〜6 参考例1〜6で得た樹脂(樹脂液A〜F)を用いて、第
一表に示した配合による紙用塗工組成物を調製した。
調製した紙用塗工組成物は、総固形分が60%、pHが約8.
5となるように各々水と10%苛性ソーダ水溶液にて調整
した後、ワイヤーロッドを用いて米坪量80g/m2の上質紙
上に、塗工量が14g/m2となるように片面塗布した。塗布
後直ちに120℃にて30秒間熱風乾燥せしめ、次いで20
℃、65%RHにて16時間調湿した後、温度60℃、線圧60kg
/cmの条件にて2回スーパーカレンダー処理をして、塗
工紙を得た。こうして得た塗工紙を、耐水性、インキ受
理性、ホルムアルデヒド定量の試験に供した。試験結果
を実施例1〜6として第二表に示した。
なお試験方法は下記のとおりである。
○耐水性 (イ)ウエットラブ法 コート面上にイオン交換水を約0.1ml滴下し、指先で7
回摩擦し、溶出分を黒紙に移行させて溶出量を肉眼で判
定した。
判定基準は次のように行った。
耐水性(劣)1〜5(優) (ロ)ウエットピック法 RI試験機を使用し、コート面を給水ロールで湿潤させた
後印刷し、紙むけ状態を肉眼で観察して耐水性(劣)1
〜5(優)の判定を行った。
○インキ受理性 (イ)A法 RI試験機(明製作所)を使用して塗工面を給水ロールに
て湿潤させた後に印刷し、インキの受理性を観察した。
インキ受理性(劣)1〜5(優)とする。
(ロ)B法 RI試験機を使用して、インキに水を練り込みながら印刷
し、インキ受理性を観察した。
インキ受理性(劣)1〜5(優)とする。
○ホルムアルデヒドの定量 JIS−L1041−1976液相抽出法(2)アセチルアセトン法
(A法)に準じコート紙試料2.5gを採取し、定量した。
比較例1〜4 比較参考例1〜3で得た樹脂液G〜Iおよびスミレーズ
レジン 613(住友化学工業(株)社製水溶性メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂)を実施例1〜6と同じ紙用塗
工組成物中の樹脂として使用し、同実施例に準じ、塗工
紙を作成し、試験した結果を同じく第二表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 吉弥 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−2331(JP,A) 米国特許2244184(US,A) 米国特許2130948(US,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)顔料、 (II)水性バインダー、ならびに (III)(a) ポリアルキレンポリアミン、 (b) 脂環式二塩基性カルボン酸および/又は脂環式
    二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応で得られる
    遊離カルボキシル基を有する反応生成物、 (c) 尿素類、および (d) アルキル化剤 を反応せしめた樹脂 を含有することを特徴とする紙用塗工組成物。
  2. 【請求項2】(I)顔料、 (II)水性バインダー、ならびに (III)(a) ポリアルキレンポリアミン、 (b) 脂環式二塩基性カルボン酸および/又は脂環式
    二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応で得られる
    遊離カルボキシル基を有する反応生成物、 (c) 尿素類、 (d) アルキル化剤、および (e) ホルムアルデヒドおよび/又はグリオキザール を反応せしめた樹脂 を含有することを特徴とする紙用塗工組成物。
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