JPH0730520B2 - 紙用塗工組成物 - Google Patents

紙用塗工組成物

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JPH0730520B2
JPH0730520B2 JP29727785A JP29727785A JPH0730520B2 JP H0730520 B2 JPH0730520 B2 JP H0730520B2 JP 29727785 A JP29727785 A JP 29727785A JP 29727785 A JP29727785 A JP 29727785A JP H0730520 B2 JPH0730520 B2 JP H0730520B2
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吉弥 福山
壽男 高岸
繁 浦
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、優れた印刷適性、印刷効果を有する塗工紙を
提供する紙用塗工組成物に関するものである。
〈従来の技術〉 従来より顔料と水性バインダーを主体とした紙用塗工組
成物を紙に塗布し、乾燥、カレンダー処理などの必要な
工程を施して得られる塗工紙は、その優れた印刷効果な
どの特長から商業印刷物や雑誌・書籍などに広く用いら
れているが、品質要求の高度化、印刷の高速化などにと
もなって塗工紙の品質改良努力が続けられている。とり
わけ印刷の多くを占めるオフセット印刷においては、し
めし水の影響下でのインキ受理性、ウエットピックやウ
エットラブなどの耐水性、輪転印刷での耐ブリスター性
の改良、向上は業界の重要な課題である。
従来よりこうした課題に対し、メラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂もしくはポリア
ミドポリ尿素−ホルムアルデヒド樹脂、例えば特公昭44
−11667、特公昭59−32597号公報等に示される耐水化剤
等を添加し、課題解決をはかろうとする方法が知られて
いる。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、従来用いられてきた耐水化剤等はいずれ
も有効な特性を有する反面、重大な欠点があるため実用
上満足し得るものではなかった。
例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂や尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂などのアミノプラスト樹脂は、作業時
や塗工紙からのホルムアルデヒドの発生が多いのみなら
ず、インキ受理性や耐ブリスター性の改良効果はほとん
ど得られず、又耐水性効果を塗工組成物のpHが高くなる
と著しく得にくくなるなどである。更にまたポリアミド
ポリ尿素−ホルムアルデヒド樹脂は、耐水性と同時にイ
ンキ受理性および耐ブリスター性などの向上に有効であ
るが、その向上度合は、近年の塗工紙品質の高度化要求
に対して未だ不充分であり、さらに高性能化の要求があ
る。本発明の目的はかかる要求に対し、特定の樹脂を含
む紙用塗工組成物を用いることにより、従来の技術では
得られなかった高度な耐水性、インキ受理性等を塗工紙
に付与することにある。
〈問題を解決するための手段〉 本発明者らは塗工紙に高度な耐水性、インキ受理性等を
付与する紙用塗工組成物を得るべく鋭意検討した結果、
(I)顔料、(II)水性バインダーおよび(III)下記
の(A)と(B)との混合物あるいは(A)と(B)を
反応させた生成物を含有する紙用塗工組成物が、塗工紙
の目的とする性能改良に極めて有効であることを見出
し、本発明を完成するに至った。
(A):アルキレンジアミンもしくはポリアルキレンポ
リアミンの一種又は二種以上と、アルキル化剤との反応
生成物。
(B):(a)ポリアルキレンポリアミン (b)脂環式二塩基性カルボン酸および/又は脂環式二
塩基性カルボン酸とグリコール類との反応で得られる遊
離カルボキシル基を有する反応生成物 (c)尿素、および (d)ホルムアルデヒドを反応せしめた水溶性樹脂。
本発明の内容について、さらに詳述する。
本発明において使用されるアルキレンジアミンとして
は、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、1,2−
プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン等が挙げられる。これらアルキレンジ
アミンは一種のみならず二種以上の混合物としても用い
ることができる。
本発明に使用されるポリアルキレンポリアミンとして
は、分子中に2個の一級アミノ基および少なくとも1個
の二級アミノ基を有する化合物であり、具体的には例え
ばジエチレトリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン、3
−アザヘキサン−1,6−ジアミン、4,7−ジアザデカン−
1,10−ジアミン等が挙げられる。これらポリアルキレン
ポリアミンは一種のみならず二種以上の混合物としても
用いることができる。
次に、本発明で使用されるアルキル化剤を下記(1)〜
(6)に例示する。
(1) 一般式R1−X(式中R1は低級アルキル基、アル
ケニル基、ベンジル基又はフエノキシエチル基を、及び
Xはハロゲン原子を示す。)であらわされるハロゲン含
有化合物。好ましい例としては塩化メチル、塩化エチ
ル、塩化プロピル、塩化アリル、塩化ベンジル、塩化フ
エノキシエチルおよび之等塩化物に対応する臭化物及び
沃化物が挙げられる。
(2) 一般式(R2O)2SOv(式中R2は低級アルキル基
を、及びvは1又は2を示す。)であらわされるジアル
キルサルフアイト及びジアルキルサルフエート。好まし
い例としてはジメチルサルフエート、ジエチルサルフエ
ート、ジメチルサルフアイト、ジエチルサルフアイト等
が挙げられる。
(3) 一般式 〔式中R3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシアル
キル基又はフェニル基を示す。〕 で表されるエチレンオキサイド誘導体。好ましい例とし
ては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイド、スチレンオキサイド、グリシドール
等が挙げられる。
(4) 一般式 〔式中Xはハロゲン原子を、及びwは1、2又は3を示
す。〕 で表されるエピハロヒドリン。好ましい例としてはエピ
クロロヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。
(5) 一般式HOCH2(CH2)wX(式中X及びwは上記に
同じ。)で表されるモノハロヒドリン、好ましい例とし
てはエチレンクロロヒドリン、エチレンブロモヒドリン
等が挙げられる。
(6) 一般式 〔式中Xは上記に同じ、Yはハロゲン原子又はOH基、及
びZは上記Yがハロゲン原子のときOH基をまた上記Yが
OH基のときハロゲン原子を示す。〕 で表されるジハロヒドリン。好ましい例としては1,3−
ジクロロ−2−プロパノール、2,3−ジクロロ−1−プ
ロパノール等が挙げられる。上記中特に好ましいものと
してはエピクロロヒドリンが挙げられる。
上記アルキル化剤として使用される化合物は1種単独で
又は2種以上混合して使用することができる。
本発明において使用される脂環式二塩基性カルボン酸と
しては、分子中に2個のカルボキシル基を有する化合物
あるいはそれらのエステル類さらにはそれらの酸無水物
も包含して総称するものであって、かかる脂環式二塩基
性カルボン酸の代表的なものには次の様なものがある。
テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、シ
クロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、4−メチルテトラ
ハイドロフタル酸等のカルボン酸およびこれらのエステ
ル類、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘキサハイドロ無
水フタル酸、4−メチルテトラハイドロ無水フタル酸、
4−メチルヘキサハイドロ無水フタル酸、Δ−テトラ
ハイドロ無水フタル酸、4−メチル−Δ−テトラハイ
ドロ無水フタル酸等の酸無水物である。
これらは一種類のみでも、二種類以上の併用でもよく、
さらにこれらの二塩基性カルボン酸とともに、本発明の
効果を阻害しない範囲で他の二塩基性カルボン酸、例え
ばアジピン酸、グルタル酸、等の脂肪族ジカルボン酸あ
るいはテレフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸
を併用して使用してもよい。
また、グリコール類としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール等のアルキレング
リコール類、シクロペンタンジオール、シクロヘキサン
ジオール等のシクロアルキレングリコール類、ブテンジ
オール、オクテンジオール等のアルケニレングリコール
類、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコ
ール類、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、
水素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物等を
例示することができる。
更に、脂環式二塩基性カルボン酸とグリコール類との反
応で得られる遊離カルボキシル基を有する反応生成物と
しては、前記脂環式二塩基性カルボン酸と前記グリコー
ル類とを、カルボン酸過剰モル比で反応させて得られる
分子末端にカルボキシル基を有するポリエステルであ
る。この脂環式二塩基性カルボン酸とグリコール類との
反応は、通常触媒の存在下又は不存在下に80〜200℃で3
0分〜2時間加熱することにより行われる。
次に、反応生成物(A)の製法について説明する。
本発明においてアルキレンジアミンもしくはポリアルキ
レンポリアミンの一種または二種以上と、アルキル化剤
との反応は、通常、反応温度20〜90℃で30分〜10時間行
われる。アルキル化剤の使用量は、アルキレンジアミン
もしくはポリアルキレンポリアミン1モルに対し、0.1
〜20モル好ましくは、1〜10モルが適当である。ここ
で、アルキル化剤のモル比が0.1より少ない場合は、イ
ンキ受理性、耐水性向上効果が十分でなく、また20モル
より多い場合は、塗工液の増粘が大きく作業上好ましく
ない。このようにして得られた反応生成物を(A)とす
る。
次に、水溶性樹脂(B)の製法について説明する。水溶
性樹脂(B)は、例えば成分(a)、(b)及び(c)
の反応生成物に(d)を反応させることにより製造する
ことができる。この成分(a)、(b)及び(c)の反
応は、任意の順序で反応させることができる。
まず第一に、成分(a)と(b)を反応させ、次に成分
(c)を反応させることができる。成分(a)と(b)
の反応は、温度120〜250℃、好ましくは130〜200℃で、
生成する水を系外に除去しながら2〜12時間で行われ
る。成分(a)のポリアルキレンポリアミン1モルに対
し、成分(b)中のカルボキシル基が0.4〜4当量、好
ましくは0.8〜3当量の比率で反応させる。このように
して得られた脱水縮合反応生成物と、成分(c)の尿素
類との反応は、温度100〜180℃好ましくは110〜160℃
で、発生するアンモニアを系外に除去しながら1〜6時
間行われる。成分(c)の使用量は、成分(a)中のア
ミノ基すなわち一級及び二級アミノ基1当量に対し、1
当量以下、好ましくは0.1〜0.8当量である。
別の方法として、まず成分(a)と(c)を反応させ、
次いで成分(b)を反応させ、更に、成分(c)を反応
させることができる。成分(a)1モルに対し、成分
(c)を0.2〜1モル、好ましくは0.3〜0.8モル使用
し、温度100〜180℃、好ましくは110〜160℃で、1〜6
時間脱アンモニア反応を行う。このようにして得られた
反応生成物と成分(b)との反応は、温度120〜250℃、
好ましくは130〜200℃で、生成する水を系外に除去しな
がら、2〜12時間行われる。成分(b)は、成分(a)
1モルに対し、0.2〜2当量好ましくは0.3〜1.8当量の
範囲で用いられる。このようにして得られた成分
(a)、(b)及び(c)の反応生成物に、更に再度成
分(c)を反応させる工程は、温度100〜180℃、好まし
くは110〜160℃で1〜6時間行われる。成分(c)の使
用量は、成分(a)中の二級アミノ基1当量に対し、2
当量以下、好ましくは0.1〜1.5当量の範囲である。
更に別の方法として、成分(a)、(b)及び(c)を
同時に反応させ、得られた反応生成物に更に成分(c)
を反応させることもできる。最初の成分(a)、(b)
及び(c)の反応は、温度100〜200℃、好ましくは110
〜180℃で、発生するアンモニア及び水を系外に除去し
つつ2〜12時間行われる。この工程での各成分の使用比
率は、成分(a)1モルに対し、成分(b)のカルボキ
シル基0.2〜2当量、好ましくは0.3〜1.8当量、成分
(c)1.2〜1モル、好ましくは0.3〜0.8モルが適当で
ある。このようにして得られた反応生成物に更に成分
(c)を反応させる工程は、温度100〜180℃、好ましく
は110〜160℃で1〜6時間行われる。成分(c)の使用
量は、成分(a)の二級アミノ基の1当量に対し、2当
量以下、好ましくは0.1〜1.5当量が適当である。
以上のような種々の方法で得られた成分(a)、(b)
及び(c)の反応生成物は、いずれも水に溶解させた
後、ホルムアルデヒドと反応せしめる。反応は、濃度20
〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の水溶液中で、pH
7以下好ましくはpH3.5〜6.5となるように酸、例えば塩
酸、硫酸、りん酸、ギ酸、酢酸等により調整した後、反
応温度40〜80℃で1〜10時間行われる。この反応は、上
記の如く酸性下で行うが、あらかじめ反応液のpHが8〜
12といったアルカリ性下で反応を行い、ついでpHを7以
下、好ましくはpH3.5〜6.5に調整して更に反応を続ける
ことによっても水溶性樹脂(B)を得ることができる。
この場合アルカリ性下の反応は、温度40〜80℃で0.5〜
3時間、酸性下での反応は温度40〜80℃で1〜10時間行
われる。ホルムアルデヒドの量は成分(c)1モルに対
し、0.1〜1.0モル、好ましくは0.2〜0.7モルが適当であ
る。反応終了後、必要ならば、苛性ソーダ、苛性カリ等
によりpHを6〜9に調整することにより本発明に用いる
水溶性樹脂(B)を得る。
上記のようにして得られた水溶性樹脂(B)は更に反応
生成物(A)と混合するか、又は反応させて使用され
る。混合に際しては、(A)と(B)を別々に紙用塗工
組成物に混合してもよく、あるいはあらかじめ(A)と
(B)を混合しておきこれを紙用塗工組成物に添加して
もよい。
(A)と(B)を反応させるときは反応温度20〜80℃で
30分〜10時間行われる。
(A)と(B)の使用比率は、重量比で(A):(B)
=2〜50:98〜50、好ましくは5〜40:95〜60が適当であ
る。(A)が2%より少ない場合は、インキ受理性、耐
水性向上効果が十分でなく、50%より多い場合は、塗工
液の増粘が大きく好ましくない。
本発明における(I)顔料は、カオリン、タルク、炭酸
カルシウム(重質、軽質)、水酸化アルミニウム、サチ
ンホワイト、酸化チタンなどの白色無機顔料およびポリ
スチレン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホ
ルムアルデヒド樹脂などからなる白色有機合成顔料を単
独又は2種以上混合して用いることができる。あるいは
更に有色の無機もしくは有機顔料を併用することもでき
る。
本発明における(II)水性バインダーとしては、酸化で
んぷん、リン酸エステル化でんぷん、ポリビニルアルコ
ール、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロー
スなどの水溶性バインダーやスチレン−ブタジエン系樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、メ
チルメタクリレート−ブタジエン系樹脂などの水乳化系
のバインダーを単独又は2種以上混合して用いることが
できる。
本発明の紙用塗工組成物の組成割合は、(I)顔料 10
0重量部に対して、(II)水性バインダー 1〜50重量
部、好ましくは6〜40重量部、(III)(A)と(B)
との混合物あるいはこれらを反応させた生成物0.05〜10
重量部、好ましくは0.1〜3重量である。また、塗工組
成物の固形分濃度は20〜75重量%である。
一般に本発明に用いる(III)は紙用塗工組成物の調製
の際に顔料及び水性バインダーに添加混合されるが、あ
らかじめ顔料スラリー及び/または水性バインダーに添
加混合しても本発明の効果を得ることができる。
本発明の紙用塗工組成物は、その他の成分として分散
剤、粘度・流動性調整剤、消泡剤、防腐剤、潤滑剤、保
水剤や染料、有色顔料などの着色剤などを必要に応じて
配合することができる。
又、本発明の塗工組成物を作成する過程で、各成分の配
合順序については、特に限定されるものではないが、イ
オン性が異なることなどにより、組成物としての分散安
定性が低下することがないように、配合順序、配合時の
各成分の固形分濃度、塗工組成物のpHなどを選び、実施
することが望まれる。
本発明の紙用塗工組成物は、従来より公知の方法、すな
わちブレードコーター、エアーナイフコーター、ロール
コーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコータ
ー、キャストコーターなど通常用いられている方法で紙
基体上に塗布し、通常の方法で必要な乾燥を行い、更に
必要に応じてスーパーカレンダー処理を施すことによ
り、塗工紙を製造することができる。
〈発明の効果〉 このようにして本発明の紙用塗工組成物を用いて得た塗
工紙はインキ受理性、耐水性、光沢度向上、不透明度向
上、耐ブリスター性などに優れ、ホルムアルデヒド臭の
発生がないなど種々の優れた有効な特性を有するもので
ある。
〈実施例〉 以下、参考例および実施例により本発明を更に詳しく説
明する。文中の%および部はいずれも重量%、重量部を
表す。
参考例−1 (1)反応生成物(A−1)の合成 温度計、還流冷却器、撹拌棒を備えた四ツ口フラスコに
トリエチレンテトラミン44g(0.3モル)、水189gを仕込
み、ついでエピクロルヒドリン167g(1.8モル)を40℃
に内温を維持しながら加えた。その後40℃にて2時間反
応を続けた後冷却し、水を加えて50%水溶液を得た。
(2)反応生成物(A−2)の合成 (1)と同様の装置に、ジエチレントリアミン103g(1
モル)、水196gを仕込み、内温50℃に保ちつつ、エピク
ロルヒドリン120g(1.3モル)を5時間かけて滴下し
た。ついで、28%苛性ソーダにてpHを9として後、ジエ
チル硫酸92.5g(0.6モル)を徐々に加え、40℃で3時間
反応させた。反応後、冷却し、水を加えて50%水溶液と
した。
(3)反応生成物(A−3)の合成 (1)と同様の装置に、エチレンジアミン60g(1モ
ル)と、水150gを仕込み、エピクロルヒドリン92.5g
(1モル)を、内温60℃に保ちつつ加えた。その後60℃
で三時間反応させた後、15℃まで冷却した。ついで、プ
ロピレンオキシド58g(1モル)を加え、15℃で4時間
反応させ、水を加えて、50%水溶液とした。
参考例2 (1)水溶性樹脂(B−1)の合成 温度計、還流冷却器、撹拌棒を備えた四ツ口フラスコに
トリエチレンテトラミン58.5g(0.4モル)と尿素12.0g
(0.2モル)を仕込み内温120〜140℃にて3時間加熱
し、脱アンモニア反応を行った。その後テトラハイドロ
無水フタル酸30.4g(0.2モル)を仕込み、内温150〜160
℃にて5時間脱水アミド化反応を行った。その後内温を
130℃に冷却し、尿素48g(0.8モル)を仕込み、温度120
〜130℃で2時間、脱アンモニア反応を行った。その後1
00℃まで冷却し、水を加えて50%水溶液とした。次いで
37%ホルマリン32.4g(0.4モル)を加え、70%硫酸で系
のpHを5.0に合わせた。これを60℃に昇温し4時間反応
させた後、冷却し、28%苛性ソーダ水溶液にて中和しpH
=7.3、粘度52cps(25℃)の50%水溶液を得た。
(2)水溶性樹脂(B−2)の合成 (1)と同様の容器にエチレングリコール12.4g(0.2モ
ル)とテトラハイドロ無水フタル酸60.8g(0.4モル)を
仕込み140℃で2時間加熱し、遊離カルボキシル基を有
する反応生成物を得た。これに更に尿素12.0部(0.2モ
ル)を仕込み110〜120℃下で撹拌しつつトリエチレンテ
トラミン58.5g(0.4モル)を加えた。これを150℃で5
時間脱アンモニア反応及び脱水アミド化反応をさせた。
これを130℃まで冷却し更に尿素12g(0.2モル)を加
え、温度120〜130℃で2時間脱アンモニア反応させた。
その後100℃まで冷却し、水を加えて50%水溶性とし
た。次いで37%ホルマリン8.1g(0.1モル)を加え、70
%硫酸にて系のpHを5.0に合わせ、これを60℃に昇温
し、4時間反応させた。その後、冷却し28%苛性ソーダ
水溶液で中和し、pH=7.2、粘度43cps(25℃)の50%水
溶液を得た。
参考例3 (1)樹脂(i)の合成 反応生成物(A−1)20gと、水溶性樹脂(B−1)80g
を混合し、40℃で3時間反応させた後、50%硫酸にてpH
を5に調整し、濃度50%の樹脂水溶液(i)を得た (2)樹脂(ii)の合成 (1)と同様にして、反応生成物(A−2)40gと水溶
性樹脂(B−1)60gとを混合し、ついで40℃で3時間
反応させた後、50%硫酸にてpHを5に調整し、濃度50%
の樹脂水溶液(ii)を得た。
(3)樹脂(iii)の合成 反応生成物(A−3)10gと水溶性樹脂(B−2)90gと
を混合し、ついで50℃で2時間反応させた後、50%硫酸
にてpHを4に調整し、濃度50%の樹脂水溶液(iii)を
得た。
(4)樹脂(iv)の調製 反応生成物(A−1)10gと、水溶性樹脂(B−2)40g
を混合し、濃度50%の樹脂水溶液(iv)を得た。
(5)樹脂(v)及び(vi)の調製 (4)と同様にして、反応生成物(A−2)20gと水溶
性樹脂(B−2)30gを混合して樹脂水溶液(v)を、
反応生成物(A−3)5gと水溶性樹脂(B−1)95gを
混合して樹脂水溶液(vi)を得た。
実施例1〜6 参考例3で得た樹脂水溶液(i)〜(vi)を用いて第一
表に示した配合による紙用塗工組成物を調製した。
注)ウルトラホワイト90(米国エンゲルハードミネラ
ルズ社製クレー) カービタル90(富士カオリン(株)社製炭酸カルシウ
ム) スミレーズレジンDS−10(住友化学工業(株)社製ポ
リアクリル酸系顔料分散剤) SN−307(住友ノーガタック(株)社製スチレンブタ
ジエン系ラテックス) 王子エースA(王子ナショナル(株)社製酸化でんぷ
ん) 重量部は固形分重量を表す。
調製した紙用塗工組成物は、総固形分が60%、pHが約9.
0となるように各々水と10%苛性ソーダ水溶液にて調整
した後、ワイヤーロッドを用いて米坪量80g/m2の上質紙
上に、塗工量が14g/m2となるように片面塗布した。塗布
後直ちに120℃にて30秒間熱風乾燥せしめ、次いで20
℃、65%RHにて16時間調湿した後、温度60℃、線圧60kg
/cmの条件にて2回スーパーカレンダー処理をして、塗
工紙を得た。こうして得た塗工紙を、耐水性、インキ受
理性、ホルムアルデヒド定量の試験に供した。試験結果
を実施例1〜6として第二表に示した。
なお試験方法は下記のとおりである。
○耐水性 (イ)ウエットラブ法 コート面上にイオン交換水を約0.1ml滴下し、指先で7
回摩擦し、溶出分を黒紙に移行させて溶出量を肉眼で判
定した。
判定基準は次のように行った。
耐水性(劣)1〜5(優) (ロ)ウエットピック法 RI試験機を使用し、コート面を給水ロールで湿潤させた
後印刷し、紙むけ状態を肉眼で観察して耐水性(劣)1
〜5(優)の判定を行った。
○インキ受理性 (イ)A法 RI試験機(明製作所)を使用して塗工面を給水ロールに
て湿潤させた後に印刷し、インキの受理性を観察した。
インキ受理性(劣)1〜5(優)とする。
(ロ)B法 RI試験機を使用して、インキに水を練り込みながら印刷
し、インキ受理性を観察した。
インキ受理性(劣)1〜5(優)とする。
○ホルムアルデヒドの定量 JIS−L1041−1976液相抽出法 (2)アセチルアセトン法(A法)に準じコート紙試料
2.5gを採取し、定量した。
比較例1、2 参考例2で得た樹脂(B−1)および(B−2)を用い
て、実施例1〜6と同様に塗工組成物を調製し性能評価
を行った。結果は同じく第二表に示した。
フロントページの続き (72)発明者 田中 治男 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−180695(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)顔料、 (II)水性バインダー、ならびに (III)下記の(A)と(B)の混合物: (A) アルキレンジアミンもしくはポリアルキレンポ
    リアミンの一種又は二種以上と、アルキル化剤との反応
    生成物; (B) (a) ポリアルキレンポリアミン、 (b) 脂環式二塩基性カルボン酸および/又は脂環式
    二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応で得られる
    遊離カルボキシル基を有する反応生成物、 (c) 尿素、および (d) ホルムアルデヒド を反応せしめた水溶性樹脂 を含有することを特徴とする紙用塗工組成物。
  2. 【請求項2】(I)顔料、 (II)水性バインダー、ならびに (III)下記の(A)と(B)を反応させた生成物: (A) アルキレンジアミンもしくはポリアルキレンポ
    リアミンの一種又は二種以上と、アルキル化剤との反応
    生成物; (B) (a) ポリアルキレンポリアミン、 (b) 脂環式二塩基性カルボン酸および/又は脂環式
    二塩基性カルボン酸とグリコール類との反応で得られる
    遊離カルボキシル基を有する反応生成物、 (c) 尿素、および (d) ホルムアルデヒド を反応せしめた水溶性樹脂 を含有することを特徴とする紙用塗工組成物。
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