JP3236985B2 - Pwmコンバータの制御装置 - Google Patents

Pwmコンバータの制御装置

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JP3236985B2
JP3236985B2 JP33408695A JP33408695A JP3236985B2 JP 3236985 B2 JP3236985 B2 JP 3236985B2 JP 33408695 A JP33408695 A JP 33408695A JP 33408695 A JP33408695 A JP 33408695A JP 3236985 B2 JP3236985 B2 JP 3236985B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PWMコンバータ
の制御装置、特に、電源電流を正弦波状に制御するPW
Mコンバータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】交流電力を直流電力に変換する電圧形P
WMコンバータや、直流電力を交流電力に変換する電圧
形PWMインバータにおいては、正側と負側のスイッチ
ング素子が同時に導通しないように短絡防止期間(以
下、デッドタイムと称する。)が設けられている。この
デッドタイムにより、インバータやコンバータの交流側
電圧が歪むという問題がある。インバータ側において
は、特にインバータ出力が小さい低周波数領域で問題と
なり、デッドタイム補償に関して多数の従来例が特許公
報などの文献に記述されている。一方、コンバータ側に
おいては、電源電圧に近い電圧を出力するため、デッド
タイム補償は余り問題にされていなかった。しかし、最
近、低次高調波電流の規制に伴い、コンバータ側でもデ
ッドタイム補償を行ない、電源電流の低次高調波を低減
する必要が出てきた。
【0003】なお、コンバータ側における従来例は、皆
無に近いので、インバータ側の従来例を述べる。インバ
ータ出力電圧の歪みを補償する方法として、特開平3−
164071号公報および特開平3−135389号公
報に記載されている技術がある。特開平3−16407
1号公報においては、交流電動機を可変速制御するイン
バータ装置であって、実際のインバータ出力電流の大き
さと極性を検出し、出力電流の極性に対応してデッドタ
イム補償信号の正負極性を決め、更に、この補正信号の
振幅を出力電流の大きさに対応して決めている。一方、
特開平3−135389号においては、交流電動機を可
変速制御するインバータ装置であって、交流電動機の三
相交流電流指令を作成し、これに正負のリミッタ回路を
介してデッドタイムによる誤差電圧の補償電圧指令と
し、その後、この補償電圧指令を基本の交流電圧指令に
加算して、最終的なインバータ出力電圧指令としてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−16407
1号公報の従来例は、誘導電動機等の交流電動機を可変
速制御するインバータ装置の出力電圧歪みを補償する方
法として使用できる。その理由は、誘導電動機の場合、
無負荷時の電流(励磁電流に相当)が定格電流の約40
パーセントと大きく、実際のインバータ出力電流の大き
さと極性からデッドタイム補償信号を作成できる。ま
た、インバータ出力電流の大きさが零付近まで小さくは
ならない。しかし、交流電源側の電圧形PWMコンバー
タの場合、この方法は難しいと考えられる。その理由と
して、電圧形PWMコンバータの場合、例えば、負荷側
がインバータを用いた誘導電動機駆動システムで考える
と、インバータの出力電圧と出力パワーは速度に略比例
するため、低速時においてはインバータ出力パワーは非
常に小さくなる。この結果、インバータ出力パワーと交
流電源側のパワーは略等しくなるので、電圧形PWMコ
ンバータの交流側の電流は非常に小さくなり、PWM制
御に伴うリプル電流のみとなる。このため、軽負荷時、
電圧形PWMコンバータの交流側の電流極性を判別する
ことは難しい。この結果、電圧形PWMコンバータにお
いては、実際のコンバータ交流側電流検出値からデッド
タイム補償を行なうことは難しい。
【0005】そこで、特開平3−135389号記載の
従来例は、実際のインバータ出力電流ではなく、交流の
インバータ出力電流指令からデッドタイム補償信号を作
っている。なお、交流電動機の制御は、交流のインバー
タ出力電流指令に交流電動機電流が追従するようにイン
バータ出力電圧を制御している。そこで、この方法は、
交流の電流指令が実電流に一致していると仮定し、電流
指令から直接デッドタイム補償信号を作っている。この
ため、モータ制御のようにデッドタイムによるインバー
タ出力電圧歪みが大きい低周波数領域で補償する用途で
は、電流制御系の応答遅れによる位相遅れが小さいの
で、使用できる。また、交流電流指令を利用することに
より、比較的簡単にデッドタイム補償信号を作成でき
る。しかし、電流制御系の応答時定数は、マイコン制御
の場合、一般的に1ms位あり、この方法を電源側のP
WMコンバータに適用した場合、電源周波数50Hz
(電源周期20ms)では、1msの遅れは18度の遅
れとなり、交流の電流指令と実電流は18度ずれる。こ
のため、コンバータ制御では電流指令から直接デッドタ
イム補償信号は作れない、という問題がある。
【0006】本発明の課題は、上述した事情に鑑み、負
荷の大きさの影響を受けずに安定にデッドタイムによる
コンバータの交流側電圧の歪みを抑制し、電源電流の低
次高調波を小さくするに好適なPWMコンバータの制御
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、平滑コンデンサ電圧の指令値と検出値が一致するよ
うに有効パワー分電流指令を出力する手段と、交流電源
の電圧位相を検出する手段と、コンバータの交流側電流
位相θiを、前記交流電源の電圧位相の検出値θrと前
記電流リプル低減用フィルタによる位相遅れΔθfと交
流電流制御系の位相遅れΔθiとから次式 θi=θr
+(Δθi−Δθf)により求め、有効パワー分電流指
令に基づいて交流の電流指令を演算する電流指令発生手
段と、交流リアクトル電流の大きさが交流の電流指令に
一致するようにPWMコンバータの変調波信号またはP
WM信号を出力する手段を具備すると共に、交流電源の
電圧位相の検出値を基に求めたコンバータの交流側電流
位相に応じて各相のデッドタイム補償パターンを出力す
る手段と、有効パワー分電流指令に応じてデッドタイム
補償振幅を決める手段と、デッドタイム補償パターンと
デッドタイム補償振幅からデッドタイム補償信号を発生
する手段を有するデッドタイム補償信号発生手段を設
け、この補償信号を前記変調波信号またはPWM信号に
加算する。
【0008】ところで、PWMコンバータでは、正側と
負側のスイッチング素子がオフ、オフとなる短絡防止期
間(デッドタイム)においてコンバータの交流側の電流
は、スイッチング素子と並列接続されている還流ダイオ
ードを介して流れる。このため、コンバータの交流側の
電流極性に応じてコンバータの交流側電圧が歪む。そこ
で、本手段においては、電源電圧位相検出値を基に電源
力率1の電流制御を行なうため、電源電圧位相検出値を
基にコンバータ交流側の電流位相を推定し(求め)、こ
の位相推定値に応じて各相のデッドタイム補償パターン
を出力する。この補償パターンは位相推定値が180度
を境に正負の方形波信号からなる。なお、このパターン
は正弦波信号や台形波信号でもよい。次に、この補償信
号の振幅は、有効パワー分電流指令に比例して可変し、
リミッタ処理を行って求める。次に、各相のデッドタイ
ム補償パターンとデッドタイム補償振幅からデッドタイ
ムによる誤差電圧の補償信号を発生する。この補償信号
を基本の変調波信号またはPWM信号に加算して、最終
的な変調波信号またはPWM信号としてコンバータ制御
する。ここで、PWMコンバータのスイッチングに伴う
電流リプル低減用フィルタ付きの場合には、このフィル
タによる電流の位相遅れをΔθfとすると、電源電圧位
相からΔθf遅らせた位相が実際のコンバータ交流側電
流位相となり、この位相を基にデッドタイムによる補償
信号を作成する。これにより、PWMコンバータのデッ
ドタイムによるコンバータの交流側電圧の歪みが抑制さ
れ、電源電流の低次高調波が低減される。
【0009】次に、図1の動作を説明する。指令値発生
器4は、負荷装置10に必要な電力と、コンバータ71
の力率を1にすることを目標に、電圧指令を演算し、出
力する。一方、電源位相検出器8により電源位相θeを
検出し、位相指令発生器9において、電源位相θeに基
づいて同期信号を発生し、三角波キャリアを電源位相θ
eに対して同期をとり、電源位相θeとキャリア位相設
定器6の三角波キャリアの位相設定値Φs1を加算し、
三角波キャリアの位相θsを演算し、出力する。三角波
発生器52は位相指令θsに基づいて三角波キャリアを
出力する。PWM制御器5では、指令値発生器4の出力
信号と三角波発生器52の三角波キャリアを比較して、
PWMパルスを作成する。コンバータ主回路71のスイ
ッチング素子はPWMパルスによってスイッチ動作が行
われる。このようにして、本実施形態では、それぞれの
電力変換装置3に電源位相を検出する機能を持たせ、各
々の電力変換装置3の中で電源同期PWMを実現し、各
コンバータの電源位相に対する三角波のキャリア位相を
設定する。なお、大容量のコンバータにおいてスイッチ
ング周波数を高くすることは、スイッチング素子の性能
から難しいので、通常は低い周波数が用いられる。その
場合、高調波によるビート現象を避けるため、同期型の
PWM制御が用いられる。
【0010】次に、本発明の他の実施形態を図2に示
す。図1と異なる部分は、固定座標軸(uvw軸)上で
電流制御する代わりに回転座標軸(dq軸)上で電流制
御している点である。そこで、uvw/dq変換16で
は、θd=θq−π/2=(θr−Δθf)−π/2として、
(数5)、(数6)の演算を行ない、実際の無効パワー
分電流Idと、有効パワー分電流Iqを検出する。
【数5】Id=〔(iu+2iw)/√3〕cosθd+iu
・sinθd
【数6】Iq=iu・cosθd−〔(iu+2iw)/√
3〕sinθd このように(θr−Δθf)をq軸位相とし、これよりπ
/2遅れをd軸位相としてd−q変換する。次に、非干
渉電流制御手段17により、直流電圧制御器8の出力で
ある有効パワー分電流指令値Iq*に検出値Iqが一致
し、無効パワー分電流Idが零になるように、基本とな
るコンバータ交流側電圧ベクトルの回転座標軸成分の指
令Vq*、Vd*を出力し、これを基にdq/uvw変換手
段18により、(数7)、(数8)、(数9)に示す演
算を行ない、三相交流の基本となるコンバータ交流側電
圧指令Vux、Vwx、Vvxを出力する。なお、θd′=θr
−π/2である。
【数7】Vux=Vdx・sinθd′+Vqx・cosθd′
【数8】Vwx=(√3/2)(Vdx・cosθd′−Vq
x・sinθd′)−Vux/2
【数9】Vvx=−(Vux+Vwx) 次に、デッドタイム補償信号発生手段14の出力である
各相のデッドタイム補償信号ΔVu,ΔVv,ΔVwと基本
となるコンバータの交流側電圧指令Vux、Vvx、Vwxを
それぞれ加算し、PWM信号発生手段15を介してコン
バータ4を制御する。
【0011】図2〜図4を用いて、本実施形態におい
て、受電端における高調波が低減する原理を説明する。
図2は、電源系統に電力変換装置3が2台接続された場
合を示す。コンバータ1について、電源電圧Eに対して
コンバータ入力電圧Vcは、変圧器72の漏れインダク
タンス分だけ位相がずれる。Eに対するVcの位相差を
Φ1とすると、EとVcの波形の関係は、図3の(a)
のようになる。また、この関係をベクトル図で表わす
と、図4のようになる。図4から明らかなように、例え
ば、入力電流iが大きくなると、入力ACL(交流リア
クトル)電圧VLが増大し、位相差Φ1が大きくなる。
したがって、入力力率を1に保つためには(Eとiを同
位相とするためには)、入力電流iの大きさに合わせ
て、Φ1ならびにVcの大きさを変える必要があること
が分かる。すなわち、三角波キャリアの位相もこれに同
期して変化することになる。コンバータ2についても同
様である。そこで、図3の(b)ならびに(c)に示す
ように、それぞれEに対する三角波キャリアの位相Φs
を、コンバータ1とコンバータ2のそれぞれのキャリア
位相設定器6により0度と90度に設定すると、発生す
る高調波の位相(特にキャリア周波数の偶数倍付近の成
分の位相)は、Φ1の変化にほとんど依存せずに発生す
る。この場合、高調波の位相は逆位相となり、2台の電
力変換装置3を使用するとき、それぞれの高調波成分が
互いに相殺され、受電端における高調波を低減すること
になる。このように、本実施形態では、電力変換装置3
を電源同期PWMとしながら、各電力変換装置3に電源
位相検出器8と位相指令発生器9を設け、各電力変換装
置3それぞれが電源との同期をとる機能を持ち、電源と
三角波キャリアの位相角を各電力変換装置3においてキ
ャリア位相設定器6により初めに設定することにより、
すなわち、電源に対するそれぞれのキャリア位相を変え
て設定することにより、複数台の電力変換装置3を使用
する場合には、受電端における高調波を低減することが
できる。
【0012】次に、図3に示すデッドタイム補償信号発
生手段を図1のPWMコンバータの制御装置の交流電流
制御方式に組み込んだ場合の各部動作波形を図4に示
す。電源力率1制御のため、電源電圧Vrと電源電流ir
は同位相に制御している。また、コンバータの交流側電
流iuは、リプル電流低減用フィルタ2により、irより
Δθf位相が遅れる。なお、交流電流指令iu*は、電流
制御系の位相遅れΔθiを見込んで、iuよりΔθi進め
て指令する。また、デッドタイム補償信号ΔVuは、iu
と逆極性で同期する。ここで、電流制御系の応答時定数
は、マイコン制御でサンプル周期を200μs考えても
約1msとなり、20ms電源周期の場合位相遅れΔθ
iは18度となる。そこで、本実施形態は、電流指令iu
*から直接デッドタイム補償信号ΔVuを作るのではな
く、電源電圧位相検出値θrからΔθf遅らせた位相θu
を基に補償信号ΔVuを作り、交流リアクトルiuと逆極
性で同期した補償信号ΔVuを作る。この結果、Vu*
は、基本となるコンバータの交流側電圧指令Vux(正弦
波であり、コンバータの交流側電圧Vuの電圧に相当)
にこの補償信号ΔVuを加算して、出力され、デッドタ
イムによる誤差電圧がキャンセルされる。このため、コ
ンバータの交流側電圧Vuは正弦波となり、コンバータ
の交流側電流iuも正弦波となる。
【0013】因に、図3に示すデッドタイム補償信号発
生手段を図1のPWMコンバータの制御装置に採用しな
い場合の各部動作波形を図5に示す。この場合、Vu*は
正弦波となり、このため、デッドタイム時、コンバータ
の交流側電流(交流リアクトル電流)iuが正のとき、
還流ダイオードを通るため、正電圧が余分に出る。逆
に、iuが負のときは負電圧が余分に出る。この結果、
コンバータの交流電圧Vuは、破線のように歪む(実際
のコンバータの交流電圧Vuは、PWM電圧であるが、
小さい時定数のフィルタを介すると、破線のように歪
む)。これにより、電源電圧Vrとコンバータの交流側
電圧Vuとの差電圧により、コンバータの交流側電流iu
が流れる。即ち、iu=(Vr−Vu)/jωLと表され
(Lは交流リアクトルの容量)、コンバータの交流側電
圧Vuが歪んているため、iuも歪む。図5において、実
機試験では、iuの波形のおよそ0〜90度と180〜
270度でiuが小さくなり、90〜180度と270
〜360度でiuが大きくなる傾向(iuの波形おいて、
左側が引っ込み、右側が膨らむ。)がある。
【0014】図4と図5から明らかなように、本実施形
態では、図3に示すデッドタイム補償信号発生手段を採
用することにより、比較的精度良くデッドタイムによる
コンバータの交流側電圧Vuの歪みを抑制し、コンバー
タ4の交流側電流(交流リアクトル3の電流)iuを正
弦波とすること、つまり、コンバータ4の交流側電流i
uの歪みを補正し、ひいては、電源電流irの低次高調波
を小さくすることができる、という効果がある。
【0015】次に、デッドタイム補償信号発生手段14
の他の実施形態を図6、図7に示す。図6において、図
3の実施形態と異なる部分は、方形波のデッドタイム補
償パターン19u,19v,19wを正弦波のデッドタイム
補償パターン22u,22v,22wに変更し、ゲインKを
乗じて振幅を大きくし、±1の正負リミッタ23u,23
v,23wを介して台形波状のデッドタイム補償パターン
を作る点である。一方、図7においては、±ΔVpの正
負リミッタ24u,24v,24wを乗算器21u,21v,2
1wの後に設ける点である。
【0016】図3、図6、図7に示すデッドタイム補償
信号発生手段14の違いを図8に示す。電源電流irが
小さい負荷小の状態では、デッドタイム補償信号ΔVu
は、Iq*が小さいため、ΔVuの振幅(補償量)が小さ
い。そのため、ΔVuの波形は、図3では方形波信号、
図6では台形波信号、図7では正弦波信号となる。一
方、図8(b)に示す電源電流irが大きい負荷大の状
態では、デッドタイム補償信号ΔVuは、Iq*が大きい
ため、図3、図6、図7いずれもΔVuの振幅(補償量)
がΔVpのリミット値となる。ただ、図7ではリミッタ
24u,24v,24wのため、台形波状の信号となる。
【0017】図3に示す実施形態においては、これをマ
イコンを用いた制御装置で構成した場合、比較的簡単な
ソフト処理で実現できる。一方、図6、図7に示す実施
形態においては、iuが零付近でΔVuの補償量が小さく
なっており、過大な補償を防止することで、電源高調波
電流を更に小さくできるという効果がある。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数台の電力変換装置が分散して配置されているプラン
トにおいて、各電力変換装置それぞれに電源との同期を
とる機能を持たせ、また、電源と三角波キャリアの位相
角を各電力変換装置において初期設定することにより、
従来のように電力変換装置間で同期信号を引き回す必要
はなく、受電端における高調波を低減することができ、
特に、本発明は、それぞれの電力変換装置の独立性が強
く、各電力変換装置が分散して設置されているシステム
に対して有効である。また、本発明によれば、高調波抑
制のためのフィルターを接続する必要がなくなるため、
装置の小型化が可能になる。また、コンバータのキャリ
ア周波数を低く設定できるため、スイッチング損失を低
減でき、装置の高効率化、大容量化が可能となる。ま
た、本発明によれば、高調波の振幅が電圧指令補償によ
ってほぼ一定に保たれるため、負荷状態に対する依存性
は少なくなり、また、キャリア周波数が低い場合におい
ても、高調波発生量をほぼ一定値に抑制することができ
るため、各コンバータが独立に駆動していたとしても、
受電端における高調波をほぼ一定に抑えることができ
る。また、本発明によれば、各電力変換装置に出力する
キャリア位相指令を適切に切り替えることにより、受電
端における特定の高調波を抑制すること、また、さらに
限界まで高調波を抑制することができる。そして、特定
の高調波を抑制することにより、受電端にフィルター等
を挿入する必要がある際には、反共振を防止することが
できる等の効果が得られる。また、複数台の電力変換装
置のあらゆる動作状態に対して、受電端における高調波
発生量がどのように変化するかを予め計算しておき、そ
れら全体が常に最小となるキャリア位相を与えることに
より、受電端における高調波を最小化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すPWMコンバータの
制御装置のブロック図
【図2】本発明の他の実施形態を示すブロック図
【図3】図1及び図2に示すデッドタイム補償信号発生
手段の詳細ブロック図
【図4】図1に図3のデッドタイム補償信号発生手段を
採用したときの動作波形図
【図5】図3のデッドタイム補償信号発生手段を採用し
ないときの動作波形図
【図6】デッドタイム補償信号発生手段の他の実施形態
【図7】デッドタイム補償信号発生手段の他の実施形態
【図8】図3、図6、図7に示すデッドタイム補償信号
発生手段の動作波形図
【符号の説明】
1 交流電源 2 電流リプル低減用フィルタ 3 交流リアクトル 4 PWMコンバータ 5 平滑コンデンサ 6 負荷 7 直流電圧検出器 8 直流電圧制御器 9 電源電圧検出器 10 電源位相検出手段 11 電流検出器 12 電流指令発生手段 13 交流電流制御手段 14 デッドタイム補償信号発生手段 15 PWM信号発生手段 16 uvw/dq変換手段 17 非干渉電流制御手段 18 dq/uvw変換手段 19u,19v,19w デッドタイム補償パターン
(方形波) 20 リミッタ 21u,21v,21w 乗算器 22u,22v,22w デッドタイム補償パターン
(正弦波) 23u,23v,23w、24u,24v,24w リ
ミッタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−164071(JP,A) 特開 平3−135389(JP,A) 特開 平7−264868(JP,A) 特開 平1−136568(JP,A) 特開 平7−7967(JP,A) 特開 平7−7968(JP,A) 特開 平7−95773(JP,A) 特開 平7−99793(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/219 H02M 7/48 H02M 7/537

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源とPWMコンバータとの間に電
    流リプル低減用フィルタおよび交流リアクトルを接続す
    ると共に、前記PWMコンバータと負荷との間に平滑コ
    ンデンサを接続したPWMコンバータの制御装置におい
    て、 前記平滑コンデンサ電圧の指令値と検出値が一致するよ
    うに有効パワー分電流指令を出力する手段と、 前記交流電源の電圧位相を検出する手段と、 前記コンバータの交流側電流位相θiを、前記交流電源
    の電圧位相の検出値θrと前記電流リプル低減用フィル
    タによる位相遅れΔθfと交流電流制御系の位相遅れΔ
    θiとから次式 θi=θr+(Δθi−Δθf) により求め、前記有効パワー分電流指令に基づいて交流
    の電流指令を演算する電流指令発生手段と、 前記交流リアクトル電流の大きさが前記交流の電流指令
    に一致するように前記PWMコンバータの変調波信号ま
    たはPWM信号を出力する手段を具備すると共に、 前記交流電源の電圧位相の検出値を基に求めた前記コン
    バータの交流側電流位相に応じて各相のデッドタイム補
    償パターンを出力する手段と、前記有効パワー分電流指
    令に応じてデッドタイム補償振幅を決める手段と、前記
    デッドタイム補償パターンと前記デッドタイム補償振幅
    からデッドタイム補償信号を発生する手段を有するデッ
    ドタイム補償信号発生手段を設け、 この補償信号を前記変調波信号またはPWM信号に加算
    することを特徴とするPWMコンバータの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記各相のデッドタ
    イム補償パターンを出力する手段は、各相のデッドタイ
    ムを補償する方形波パターンを出力し、前記デッドタイ
    ム補償振幅を決める手段は、前記有効パワー分電流指令
    をリミッタを介してデッドタイム補償振幅を決め、前記
    デッドタイム補償信号を発生する手段は、前記方形波パ
    ターンと前記デッドタイム補償振幅からデッドタイム補
    償信号を発生することを特徴とするPWMコンバータの
    制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記各相のデッドタ
    イム補償パターンを出力する手段は、各相のデッドタイ
    ムを補償する正弦波パターンを出力し、この正弦波パタ
    ーンに応じて第1のリミッタを介して台形波状のデッド
    タイム補償パターンを出力し、前記デッドタイム補償振
    幅を決める手段は、前記有効パワー分電流指令を第2の
    リミッタを介してデッドタイム補償振幅を決め、前記デ
    ッドタイム補償信号を発生する手段は、前記台形波状パ
    ターンと前記デッドタイム補償振幅からデッドタイム補
    償信号を発生することを特徴とするPWMコンバータの
    制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記各相のデッドタ
    イム補償パターンを出力する手段は、各相のデッドタイ
    ムを補償する正弦波パターンを出力し、前記デッドタイ
    ム補償振幅を決める手段は、前記有効パワー分電流指令
    に応じてデッドタイム補償振幅を決め、前記デッドタイ
    ム補償信号を発生する手段は、前記正弦波パターンと前
    記デッドタイム補償振幅からデッドタイム補償信号を発
    生すると共に、このデッドタイム補償信号をリミッタを
    介して出力することを特徴とするPWMコンバータの制
    御装置。
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