JP5888074B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関し、特に直流リンクに小容量のコンデンサを有する電力変換装置に関する。
整流回路で整流した直流電圧を平滑回路で平滑し、平滑後の直流電圧をインバータが交流電圧に変換する電力変換装置が従来から広く使用されている。しかしながらこのような平滑回路は回路規模が大きく、またコストも高い。
そこで特許文献1〜3および非特許文献1は、コンデンサの静電容量が小さい平滑回路を採用した技術を開示する。このような平滑回路は直流電圧の脈動を十分に平滑することなく、脈動した直流電圧をインバータに出力する。またこの直流電圧の脈動に起因してインバータの出力交流電圧の振幅が脈動しないように、インバータが制御される。この制御は、例えば直流電圧からその脈動成分を検出し、当該脈動成分の逆数を交流電圧の振幅についての指令値に乗算することで実現される。
特開昭56−49693号公報 特許第4067021号公報 特許第4488122号公報
高橋 勲、伊藤 洋一、「コンデンサレスインバータの制御法」、昭和63年電気学会全国大会、No.527、pp624−626
特許文献1〜3および非特許文献1の技術において、整流回路の入力側を流れる交流電流に高調波成分を低減することが望まれる。
そこで、本発明は、入力側の交流電流の高調波成分を低減できる電力変換装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる電力変換装置の第1の態様は、入力されるN相交流電圧を全波整流して得られる整流電圧を出力する整流部(1)と、前記整流部の出力側に設けられ直列共振回路を形成するリアクトル(L1)およびコンデンサ(C1)を有し、前記整流電圧の脈動を許容して前記コンデンサの両端に印加される直流電圧を出力する回路部(2)と、前記直流電圧を交流電圧に変換して誘導性負荷(M1)へと出力する電力変換部(3)と、前記直流電圧を検出する直流電圧検出部(5)と、前記電力変換部を制御する機能を有し、前記N相交流電圧の周期の1/(2N)倍の周期で脈動する直流電圧指令、よりも前記直流電圧が小さいときに、前記電力変換部が出力する交流電流の振幅を低減させ、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも大きいときに前記交流電流の振幅を増大させる制御を実行する制御部(4)とを備える。
本発明にかかる電力変換装置の第2の態様は、第1の態様にかかる電力変換装置であって、前記整流部(1)に入力される前記交流電圧を検出する交流電圧検出部(6)を更に備え、前記制御部(4)は、前記交流電圧検出部によって検出される前記交流電圧の位相および振幅に基づいて、前記N相交流電圧の全波整流の波形と略等しい波形を前記直流電圧指令として生成する。
本発明にかかる電力変換装置の第3の態様は、第1又は第2の態様にかかる電力変換装置であって、前記誘導性負荷は回転電機であって、前記制御部(4)は、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも小さいときに、前記交流電流の振幅についての指令または前記回転電機のトルクについての指令を低減させ、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも大きいときに前記指令を増大させる補正を行って補正後指令を生成し、前記補正後指令に基づいて前記電力変換部を制御する。
本発明にかかる電力変換装置の第4の態様は、第1又は第2の態様にかかる電力変換装置であって、前記制御部(4)は、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも小さいときに前記電力変換部が出力する交流電圧の周波数についての第1周波数指令を低減させ、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも大きいときに前記第1周波数指令を増大させる補正を行って第2周波数指令を生成し、前記第2周波数指令と、前記電力変換部が出力する前記交流電圧の振幅との比が一定となるV/f制御を実行して前記電力変換部を制御する。
本発明にかかる電力変換装置の第5の態様は、第1から第4の何れか一つの態様にかかる電力変換装置であって、前記直列共振回路の共振周波数は前記整流部(1)に入力される交流電圧の周波数の5倍以上である。
本発明にかかる電力変換装置の第1及び第5の態様によれば、交流電流の振幅の増大量/低減量を適宜に設定することで、直流電圧は直流電圧指令に近付くように制御される。しかも直流電圧指令として理想的な整流波形の周期と略等しい周期で脈動する波形が採用される。よって、直流電圧を整流波形の周期で脈動する波形に制御することができる。したがって、直流電圧を、全波整流の理想的な整流波形に近づけることができる。直流電圧が整流波形から遠ざかって歪みや共振などが生じると、これに起因して整流部の入力側を流れる交流電流に高調波成分が生じるところ、このような高調波成分を抑制することができる。
本発明にかかる電力変換装置の第2の態様によれば、さらに直流電圧を理想的な整流波形に近づけることができるので、さらに整流部の入力側の交流電流の高調波成分を抑制できる。
本発明にかかる電力変換装置の第3の態様によれば、電流またはトルクについての指令に補正を行うので、簡単な方法で制御を実現できる。
本発明にかかる電力変換装置の第4の態様によれば、周波数についての指令に補正を行うので、簡単な方法で制御を実現できる。
電力変換装置の概念的な構成の一例を示す図である。 整流波形の一例を示す図である。 制御部の内部構成の概念的な一例を示す図である。 直流電圧Vdcと直流電圧指令Vdc*との一例を示す図である。 電力変換装置の概念的な構成の一例を示す図である。 制御部の内部構成の概念的な一例を示す図である。
図1に示すように、この実施の形態にかかる電力変換装置は、整流部1と回路部2と電力変換部3と制御部4と直流電圧検出部5とを備えている。
整流部1は電源E1から入力されるN(Nは自然数)相交流電圧を全波整流し、この全波整流によって得られる整流電圧を回路部2へと出力する。図1の例示では電源E1は三相交流電圧を出力するので、整流部1は三相全波整流回路である。ただし整流部1は単相の整流回路であってもよく、三相よりも大きい相の整流回路であってもよい。
回路部2はリアクトルL1とコンデンサC1とを備える。リアクトルL1とコンデンサC1とは整流部1の出力側に設けられて直列共振回路(LCフィルタ)を形成する。図1の例示では、リアクトルL1の一端は整流部1の例えば正極の出力端に接続され、その他端がコンデンサC1の一端に接続される。コンデンサC1の他端は整流部1の負極の出力端に接続される。また回路部2はコンデンサC1の両端に印加される電圧(以下、直流電圧と呼ぶ)Vdcを電力変換部3へと出力する。
コンデンサC1は例えばフィルムコンデンサであって、その静電容量はいわゆる平滑回路で用いられる値よりも小さい。またリアクトルL1のインダクタンスも比較的小さな値に設定される。例えばリアクトルL1とコンデンサC1とからなる直列共振回路の共振周波数は整流部1に入力される交流電圧の周波数の5倍以上である。このような電力変換装置はコンデンサC1の静電容量が小さいことから、コンデンサレスインバータとも呼ばれる。以下により詳細な静電容量とインダクタンスの一例を、比較のためにコンデンサレスではない場合の例と共に挙げる。例えばコンデンサレスではない通常の直流リアクトル付き電圧形インバータ装置においてコンデンサの容量は2000μF、リアクトルのインダクタンスは1mH、共振周波数は113Hz程度に設定されるのに対して、図1に示す電力変換装置においてコンデンサC1の容量は4.4μF、リアクトルL1のインダクタンスは0.5mH、共振周波数は3.4kHzである。
このような回路部2は整流部1が出力する整流電圧の脈動を十分に平滑する機能を有さず、コンデンサC1の直流電圧も脈動する。換言すれば、回路部2は整流電圧の脈動を許容してコンデンサC1に直流電圧Vdcを印加する。
電力変換部3は後述する制御部4によって制御され、入力される直流電圧Vdcを交流電圧に変換する。図1の例示では電力変換部3は直流電圧Vdcを三相交流電圧に変換する。なお、電力変換部3が出力する交流電圧の相数はこれに限らず任意である。
例えば電力変換部3はインバータであって、コンデンサC1に並列接続される一対のスイッチング素子Sxp,Sxn(xはu,v,rを代表する)を例えば3相分備える。これらの一対のスイッチング素子Sxp,SxnはコンデンサC1の正極と負極との間で互いに直列に接続される。そして一対のスイッチング素子Sxp,Sxnの間の接続点からそれぞれ出力線Pxが引き出される。
また図1に例示するように電力変換部3は、スイッチング素子Sxp,Sxnの各々に並列に接続されるダイオードを備えていても良い。ダイオードはそのアノードをコンデンサCの負極側に向けて設けられる。これによってスイッチング素子Sxp,Sxnに逆電圧が印加されることを抑制できる。なおスイッチング素子Sxp,Sxnが例えばMOS電界効果トランジスタのように寄生ダイオードを有する場合には当該ダイオードは寄生ダイオードで代用され得る。
電力変換部3は出力線Pu,Pv,Pwを介して誘導性負荷M1が接続される。誘導性負荷M1は例えば回転電機(例えば同期回転電機、誘導回転電機など)であり、この回転電機は電力変換部3からの交流電圧によって駆動される。以下では、誘導性負荷M1を回転電機M1とも呼ぶ。
直流電圧検出部5はコンデンサC1の直流電圧Vdcを検出し、検出した直流電圧Vdcを制御部4に出力する。
制御部4は例えばパルス幅変調方式によって生成したスイッチング信号を電力変換部3へと与える。制御部4が適宜にスイッチング信号を与えることで、電力変換部3は直流電圧を交流電圧に変換することができる。
なおここでは、制御部4は例えばマイクロコンピュータと記憶装置を含んで構成される。マイクロコンピュータは、プログラムに記述された各処理ステップ(換言すれば手順)を実行する。上記記憶装置は、例えばROM(Read−Only−Memory)、RAM(Random−Access−Memory)、書き換え可能な不揮発性メモリ(EPROM(Erasable−Programmable−ROM)等)、ハードディスク装置などの各種記憶装置の1つ又は複数で構成可能である。当該記憶装置は、各種の情報やデータ等を格納し、またマイクロコンピュータが実行するプログラムを格納し、また、プログラムを実行するための作業領域を提供する。なお、マイクロコンピュータは、プログラムに記述された各処理ステップに対応する各種手段として機能するとも把握でき、あるいは、各処理ステップに対応する各種機能を実現するとも把握できる。また、制御部4はこれに限らず、制御部4によって実行される各種手順、あるいは実現される各種手段又は各種機能の一部又は全部をハードウェアで実現しても構わない。
また制御部4は直流電圧Vdcを受け取り、直流電圧Vdcと予め設定された直流電圧指令Vdc*との偏差が小さくなるように電力変換部3を制御する。このような制御方法の具体例については後に詳述するものの、要するに次のように制御する。即ち、制御部4は、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときには、電力変換部3が出力する交流電流の振幅を低減する制御を実行する。これによってコンデンサC1から電力変換部3へ流れる電流が低減し、以て直流電圧Vdcを増大させることができる。したがって直流電圧Vdcは直流電圧指令Vdc*に近付く。また逆に直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときには交流電流の振幅を増大させる制御を実行する。これによってコンデンサC1から電力変換部3へ流れる電流が増大し、以て直流電圧Vdcを低減させることができる。したがって直流電圧Vdcは直流電圧指令Vdc*に近付く。
直流電圧指令Vdc*はN相交流電圧の周期の1/(2N)倍の周期で脈動する。換言すれば、整流部1が理想的に出力する電圧の波形(以下、理想整流波形と呼ぶ)の周期と略等しい周期で脈動する。なおここでいう理想整流波形とは整流部1の出力側に線形負荷(抵抗)のみを設けた場合に当該抵抗に理想的に印加される電圧の波形である。例えば図1では整流部1は三相全波整流回路である。よって理想整流波形Vrecは図2に例示するように、整流部1に入力される1相の線間電圧(3つの入力線のうち2つの入力線の間の交流電圧)Vrsの周期の6分の1の周期を有して脈動する。より詳細には、線間電圧Vrsのうち、その最大値を中心とした6分の1周期の波形が繰り返される。
このような直流電圧指令Vdc*を採用し、上述のように電力変換部3を制御することで、直流電圧Vdcは理想整流波形Vrecの周期と略等しい周期で脈動する。上述の制御によって直流電圧Vdcを直流電圧指令Vdc*に近づけることができるからである。これによって直流電圧Vdcの変動周期を理想整流波形の変動周期に近づけることができる。よって両者の位相が近づくほど直流電圧Vdcが非線形負荷たる回転電機M1によって歪むことを抑制することができる。非線形負荷による当該歪みは整流部1の入力側を流れる交流電流に高調波成分を生じさせるところ、本電力変換装置によれば当該歪みに起因する交流電流の高調波成分を低減することができる。
典型的には直流電圧指令Vdc*は理想整流波形の位相と略等しい位相を有する、及び/又は理想整流波形の変動幅と略等しい変動幅を有することが望ましい。これによって、直流電圧Vdcを理想整流波形に近づけることができる。よって、整流部1の入力側の交流電流の高調波成分をさらに低減できる。直流電圧指令Vdc*が理想整流波形と略等しい波形を有していれば、最も当該高調波成分を低減できる。
なお図1の例示では、電源E1と整流部1との間に配線インピーダンスとしての配線インダクタンスが示されている。この配線インダクタンスはリアクトルL1とコンデンサC1とともにLCフィルタを形成する。配線インダクタンスは電源配線の長さなどにも依存するので、本電力変換装置が採用される現地に応じて種々の値を採り得る。よって、配線インダクタンスを含めたLCフィルタの共振周波数は現地に応じて種々の値を採り得る。本電力変換装置とは違って上述のように直流電圧Vdcが制御されない場合、配線インダクタンスが採る値によっては直流電圧Vdcが変動(例えば共振)し得る。これによって整流部1の入力側を流れる交流電流に高調波が生じ得る。
一方で本電力変換装置によれば、たとえ電源E1と整流部1との間に種々の配線インダクタンスが設けられるとしても、当該配線インダクタンスに応じた直流電圧Vdcの変動(例えば共振)は抑制される。なぜなら直流電圧Vdcは直流電圧指令Vdc*に近付くように制御されるからである。よってこのような変動を抑制することができる。言い換えれば、リアクトルL1とコンデンサC1とからなる直列共振回路(LCフィルタ)の安定性を向上することができる。またこれによって電源配線の選択性を向上することができ、種々の電源配線を採用することができる。
<制御の具体例1>
例えば制御部4は電力変換部3が出力する交流電流の振幅についての電流指令Ia**に基づいてスイッチング信号を生成する。この内容については後に詳述する。また本制御部4は直流電圧Vdcと直流電圧指令Vdc*との偏差に基づいて交流電流の振幅を増大/低減させるべく、この電流指令Ia**を補正する。より詳細には制御部4は、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときに電流指令Ia**を低減させる補正を行って補正後電流指令Ia*を算出し、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときに電流指令Ia**を増大させる補正を行って補正後電流指令Ia*を算出する。そして補正後電流指令Ia*に基づいてスイッチング信号を生成する。
以下、図1,3を参照しつつ制御の具体例について説明する。図1の例示では、交流電圧検出部6と線電流検出部7と位相検出部8とが設けられる。交流電圧検出部6は整流部1に入力される交流電圧を検出する。ここでは交流電圧検出部6は整流部1の入力側の1相の線間電圧Vrsを検出する。
線電流検出部7は電力変換部3の出力側の線電流(電力変換部3の3つの出力線をそれぞれ流れる交流電流)を検出する。なお図1の例示では線電流検出部7は二相の線電流iu,ivを検出する。ただし三相の線電流iu,iv,iwの総和は理想的には零であるので、線電流iu,ivを用いて残りの線電流iwを算出することができる。また検出する二相は任意の二相であってよいし、或いは線電流検出部7は三相の線電流iu,iv,iwの全てを検出しても良い。
また図1の例示では、線電流検出部7は電力変換部3の出力側に設けられているが、これに限らない。例えば公知の1シャント検出方法を採用しても良い。即ち、電力変換部3の入力側の直流電流を検出し、検出時の電力変換部3のスイッチングパターンに基づいて当該直流電流をいずれか1相の線電流と対応させてもよい。
位相検出部8は、いわゆる固定座標系に対する回転座標系の位相θを検出する。なお回転座標系は回転電機M1の電気角(固定子の巻線に印加される交流電圧の位相)と同期して回転する。また回転電機M1の機械角(回転子の回転角)は電気角に比例する。よって位相θは回転電機M1の回転子の回転位置に基づいて取得することができる。よって位相検出部8は例えば公知の回転位置検出センサであってもよい。或いは位相検出部8は電力変換部3が出力する交流電圧(相電圧または線間電圧)若しくは電力変換部3が出力する交流電流(線電流)に基づいて、公知の手法で位相θを検出しても良い。
図3には制御部4の一部の概念的な内部構成の一例が示されている。例えば制御部4は直流電圧指令生成部41と電圧制御部42とdq軸電流指令部43と電流制御部44と三相/dq軸変換部45とdq軸/三相変換部46と減算器47,48とを備えている。
直流電圧指令生成部41は交流電圧検出部6から線間電圧Vrsを受け取る。直流電圧指令生成部41は線間電圧Vrsから線間電圧Vrsの位相と振幅とを検出し、これらに基づいて直流電圧指令Vdc*を生成する。直流電圧指令Vdc*は例えばN相交流電圧の全波整流の波形(図3に示す理想整流波形Vrec)と略等しい。
減算器47には、直流電圧指令生成部41からの直流電圧指令Vdc*と、直流電圧検出部5からの直流電圧Vdcとが入力される。減算器47は直流電圧指令Vdc*から直流電圧Vdcを減算して得られる電圧偏差を電圧制御部42に出力する。
電圧制御部42は例えば電圧偏差を増幅して電流指令Ia**についての補正量ΔIを算出する。そして電圧制御部42は当該補正量ΔIを減算器48へと出力する。
減算器48には補正量ΔIと電流指令Ia**とが入力される。電流指令Ia**は電力変換部3が出力する線電流の大きさ(振幅)についての指令である。この電流指令Ia**は例えば外部のCPUなどから入力される。減算器48は電流指令Ia**から補正量ΔIを減算する補正を行って補正後電流指令Ia*を算出する。
さて直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときには、電圧偏差は負の値を採る。よって補正量ΔIも負の値を採る。したがって電流指令Ia**は増大するように補正される。一方、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときには、電圧偏差は正の値を採る。よって補正量ΔIも正の値を採る。したがって電流指令Ia**は低減するように補正される。
なお具体的な構成は一例であって、要するに直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときに電流指令Ia**を増大させ、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときに電流指令Ia**を低減させればよい。
補正後電流指令Ia*はdq軸電流指令部43へと出力される。dq軸電流指令部43は補正後電流指令Ia*と電力変換部3が出力する線電流の位相情報とに基づいて、回転座標系において互いに直交するd軸およびq軸についての電流指令(d軸電流指令Id*およびq軸電流指令Iq*)を生成する。線電流の位相情報は回転座標系における例えばq軸とのなす角度であり、公知の手法によって生成される。d軸電流指令Id*とq軸電流指令Iq*とは電流制御部44へと出力される。
三相/dq軸変換部45には線電流検出部7から線電流iu,ivが入力され、また位相検出部8から位相θが入力される。三相/dq軸変換部45は公知の座標変換を用いて三相の固定座標系における線電流iu,iv,iwを回転座標系におけるd軸電流とq軸電流とに変換する。そして三相/dq軸変換部45はd軸電流Idとq軸電流Iqとを電流制御部44へと出力する。
電流制御部44はd軸電流指令Id*とd軸電流Idとの偏差に基づいた公知の計算によってd軸電圧指令Vd*を出力するとともに、q軸電流指令Iq*とq軸電流Iqとの偏差に基づいた公知の計算によってq軸電圧指令Vq*を出力する。
dq軸/三相変換部46にはd軸電圧指令Vd*とq軸電圧指令Vq*と位相θとが入力される。dq軸/三相変換部46は、公知の座標変換を用いて回転座標系におけるd軸電圧指令Vd*およびq軸電圧指令Vq*を三相の固定座標系における相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*へと変換する。
制御部4は相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてスイッチング信号を生成し、これを電力変換部3へと出力する。相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づくスイッチング信号を生成は公知な技術であるので詳細な説明は省略するものの、例えば相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*と所定のキャリア(例えば三角波)との比較によって得られる信号を、スイッチング信号として採用してもよい。
このような制御部4を採用することで、図4に例示するように、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*と同程度となる。よって非線形負荷(回転電機M1)による直流電圧Vdcの波形の歪みは抑制される。したがって直流電圧Vdcに生じる歪みに起因した、整流部1の入力側の交流電流の高調波成分を抑制することができる。しかも電源E1と整流部1との間に種々の配線インダクタンスが設けられるとしても、直流電圧Vdcは直流電圧指令Vdc*に沿うので、当該配線インダクタンスに応じた直流電圧Vdcの変動(例えば共振)は抑制される。したがって、電源配線の選択性を向上することができ、種々の電源配線を採用することができる。
なお図4の例示では、直流電圧Vdcには高調波成分が生じているものの、この高調波成分は電力変換部3のスイッチングに起因するものである。本実施の形態ではスイッチングに起因する直流電圧Vdcの高調波を抑制しようとするものではなく、非線形負荷による直流電圧Vdcの歪みを低減するものである。
また図3の例示では電流指令Ia**を補正することで簡単に制御を実現することができる。なお補正の対象は電流指令Ia**に限らない。例えばトルク指令に基づいて相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を生成する場合、トルク指令を補正してもよい。例えば直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときにはトルク指令を増大させる補正を行い、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときにはトルク指令を低減させる補正を行っても良い。また例えば直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときには電力変換部3が出力する交流電圧の振幅が増大するように、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときには当該振幅が低減するように、d軸電圧指令Vd*とq軸電圧指令Vq*とを補正してもよく、あるいは相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に補正を行っても良い。
<制御の具体例2>
図5に示すように、ここで採用する電力変換装置は図1の電力変換装置と比較して線電流検出部7と位相検出部8とが設けられていない。
具体例2にかかる制御部4は、電力変換部3が出力する交流電圧の振幅と周波数との比が一定となるV/f制御を実行して電力変換部3を制御する。さらに制御部4は電力変換部3が出力する交流電圧の周波数についての周波数指令を次のように補正する。即ち、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときに、周波数指令を低減させる補正を行って第2周波数指令を算出する。また直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときに周波数指令を増大させる補正を行って第2周波数指令を算出する。そして第2周波数指令に基づいてV/f制御を実行する。
ここでは振幅と周波数との比が一定となる制御を実行しているので、周波数指令が低減すると出力電圧の振幅の指令も低減される。よって本制御によれば、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも小さいときには出力電圧の振幅の指令が低減する。これによってコンデンサC1から電力変換部3へ流れる電流が低減し、以て直流電圧Vdcを増大させることができる。また周波数指令が増大すると出力電圧の振幅の指令も増大される。よって本制御によれば、直流電圧Vdcが直流電圧指令Vdc*よりも大きいときには出力電圧の振幅の指令が増大する。これによってコンデンサC1から電力変換部3へ流れる電流が増大し、以て直流電圧Vdcを低減させることができる。
図6には具体例2にかかる制御部4の一部の概念的な内部構成の一例が示されている。例えば制御部4は直流電圧指令生成部41と電圧制御部42と減算器47,48とV/f制御部401と積分部402と三相電圧指令生成部403とを備えている。
直流電圧指令生成部41と減算器47とについては図3と同様であるので、繰り返しの説明を避ける。
電圧制御部42は、入力された電圧偏差を増幅して周波数指令f**についての補正量Δfを算出し、当該補正量Δfを減算器48へと出力する。周波数指令f**は電力変換部3が出力する交流電圧の周波数についての指令である。
減算器48には周波数指令f**と、電圧制御部42からの補正量Δfとが入力される。この周波数指令f**は例えば外部のCPUなどから入力される。減算器48は周波数指令f**から補正量Δfを減算して補正を行って第2周波数指令f*を算出する。
第2周波数指令f*はV/f制御部401に入力される。V/f制御部401は第2周波数指令f*に基づいて、交流電圧の振幅と第2周波数指令f**との比が一定となるように交流電圧の振幅についての電圧指令V*を生成する。
一方、周波数指令f**は積分部402にも入力される。積分部402は周波数指令f**を積分して電圧位相θを算出する。なお電圧位相θは電圧角速度ωの時間積分によって表すことができ、電圧角速度ωと周波数fとは比例関係にあるので、周波数指令f**の時間積分により電圧位相θを算出することができる。また固定座標系に対する回転座標系の位相θと電圧位相θとは相関するので、ここではこれらを同一の符号で示している。
三相電圧指令生成部403には電圧指令V*と電圧位相θとが入力される。三相電圧指令生成部403は電圧指令V*と電圧位相θとに基づいて相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を生成する。例えば三相電圧指令生成部403は次式を用いて相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*を生成する。
Vu*=√2×V*×sin(θ)・・・(1)
Vv*=√2×V*×sin(θ−2π/3)・・・(2)
Vw*=√2×V*×sin(θ+2π/3)・・・(3)
そして制御部4は具体例1と同様にして相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいてスイッチング信号を生成し、これを電力変換部3へと出力する。本制御によれば、周波数についての指令に補正を行うだけでよく、簡単な方法で制御を実現できる。
1 整流部
2 回路部
3 電力変換部
4 制御部
41 直流電圧指令生成部

Claims (5)

  1. 入力されるN相交流電圧を全波整流して得られる整流電圧を出力する整流部(1)と、
    前記整流部の出力側に設けられ直列共振回路を形成するリアクトル(L1)およびコンデンサ(C1)を有し、前記整流電圧の脈動を許容して前記コンデンサの両端に印加される直流電圧を出力する回路部(2)と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換して誘導性負荷(M1)へと出力する電力変換部(3)と、
    前記直流電圧を検出する直流電圧検出部(5)と、
    前記電力変換部を制御する機能を有し、前記N相交流電圧の周期の1/(2N)倍の周期で脈動する直流電圧指令、よりも前記直流電圧が小さいときに、前記電力変換部が出力する交流電流の振幅を低減させ、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも大きいときに前記交流電流の振幅を増大させる制御を実行する制御部(4)と
    を備える、電力変換装置。
  2. 前記整流部(1)に入力される前記交流電圧を検出する交流電圧検出部(6)を更に備え、
    前記制御部(4)は、前記交流電圧検出部によって検出される前記交流電圧の位相および振幅に基づいて、前記N相交流電圧の全波整流の波形と略等しい波形を前記直流電圧指令として生成する、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記誘導性負荷は回転電機であって、
    前記制御部(4)は、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも小さいときに、前記交流電流の振幅についての指令または前記回転電機のトルクについての指令を低減させ、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも大きいときに前記指令を増大させる補正を行って補正後指令を生成し、前記補正後指令に基づいて前記電力変換部を制御する、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御部(4)は、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも小さいときに前記電力変換部が出力する交流電圧の周波数についての第1周波数指令を低減させ、前記直流電圧が前記直流電圧指令よりも大きいときに前記第1周波数指令を増大させる補正を行って第2周波数指令を生成し、前記第2周波数指令と、前記電力変換部が出力する前記交流電圧の振幅との比が一定となるV/f制御を実行して前記電力変換部を制御する、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  5. 前記直列共振回路の共振周波数は前記整流部(1)に入力される交流電圧の周波数の5倍以上である、請求項1から4の何れか一つに記載の電力変換装置。
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