JP4592155B2 - 電動機制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トルク電流指令および励磁電流指令に基づいて生成された電流指令により誘導電動機をPWM制御する電動機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず図面を参照して従来の電動機制御装置について説明する。図7は従来の電動機制御装置を示すブロック図である。トルク電流指令装置1によって設定されたトルク電流指令値、及び励磁電流指令装置2によって設定された励磁電流指令値がそれぞれ比例積分制御装置3及び2相3相変換装置6に導入される。比例積分制御装置3は、3相2相変換装置4から与えられる、検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分をそれぞれトルク電流指令値及び励磁電流指令値に一致させるための各電流成分ごとの電流指令、換言すれば検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分とトルク電流指令値及び励磁電流指令値との差すなわち各電流成分偏差をゼロにするための各電流成分指令を生成する比例積分型すなわちPI制御型の電流制御装置である。比例積分制御装置3によって生成された各電流成分指令は2相信号として出力され、2相3相変換装置5を介して3相電流指令に変換され、各相別に加算器12の一方の入力端に入力される。2相3相変換装置6は、トルク電流指令装置1から与えれたトルク電流指令値、及び励磁電流指令装置2から与えられた励磁電流指令値からなる2相電流指令値を3相電流指令に変換しデッドタイム補償装置7に与える。デッドタイム補償装置7は入力された3相電流指令に対し、PWM制御に特有のデッドタイムの電流補償を行うための装置であって、デッドタイム補償ゲイン装置8によるゲイン調整を介して各相別に加算器12の他方の入力端に入力される。デッドタイム補償ゲイン装置8には一定ゲイン付与装置11から一定ゲインが与えられる。加算器12からはデッドタイム補償された3相電流指令が3相PWMインバータ13の制御端に入力される。インバータ13は、入力された3相電流指令に基づきPWM制御された3相出力電流を3相誘導電動機(以下、「モータ」と称する)10に供給する。モータ電流は電流検出装置9によって検出され、3相2相変換装置4を介して比例積分制御装置3にフィードバックされる。
【0003】
図7に示す電動機制御装置はPWM制御のデッドタイムの電流補償のため、インバータ13に対する電流指令に対し、デッドタイム補償装置7によるデッドタイム補償量を与え、補償を行っている。その場合の補償量は、いかなる電流指令値に対しても一定ゲインで与えていた。そのため、電流指令値が小さい場合には過剰な補償量となってしまい、電流歪みを生じる原因になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電流指令に対し、PWM制御によって生じるデッドタイムの補償量を与える制御装置において、モータ電流を滑らかに与えることができ、モータをより円滑に駆動し得る電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分をそれぞれ与えられたトルク電流指令値及び励磁電流指令値に一致させるための電流指令を生成する電流制御手段と、前記トルク電流指令値及び励磁電流指令値に基づいて被制御誘導電動機をPWM制御する時のデッドタイムの電流補償を行うデッドタイム補償手段と、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量にゲインを乗じて出力するデッドタイム補償ゲイン手段と、前記デッドタイム補償ゲイン手段から出力されるデッドタイム補償量によってデッドタイム補償された、前記電流制御手段からの電流指令を入力し、この入力に基づき前記被制御誘導電動機のPWM制御を行うインバータと、を備えた電動機制御装置において、 前記トルク電流指令値の入力に基づきトルク量を算出するトルク量算出手段と、前記トルク量算出手段で算出されたトルク量に応じたデッドタイム補償ゲインを算出するデッドタイム補償ゲイン算出手段と、を備え、前記デッドタイム補償ゲイン手段は、前記デッドタイム補償ゲイン算出手段により算出されたデッドタイム補償ゲインを、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量に乗じて出力するものである、ことを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動機制御装置において、デッドタイム補償ゲイン算出手段によって算出されたデッドタイム補償ゲインが所定の補償ゲインリミット値を超えたとき補償ゲイン異常信号を出力する補償ゲイン異常検出手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に係る発明は、検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分をそれぞれ与えられたトルク電流指令値及び励磁電流指令値に一致させるための電流指令を生成する電流制御手段と、前記トルク電流指令値及び励磁電流指令値に基づいて被制御誘導電動機をPWM制御する時のデッドタイムの電流補償を行うデッドタイム補償手段と、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量にゲインを乗じて出力するデッドタイム補償ゲイン手段と、前記デッドタイム補償ゲイン手段から出力されるデッドタイム補償量によってデッドタイム補償された、前記電流制御手段からの電流指令を入力し、この入力に基づき前記被制御誘導電動機のPWM制御を行うインバータと、を備えた電動機制御装置において、前記トルク電流指令値の入力に基づきトルク量を算出するトルク量算出手段と、種々のトルク量とそれに対応する最適なデッドタイム補償ゲインとの関係をデータテーブルとして予め記憶しており、前記トルク量算出手段で算出されたトルク量に応じたデッドタイム補償ゲインを出力するデータテーブル手段と、を備え、前記デッドタイム補償ゲイン手段は、前記データテーブル手段からのデッドタイム補償ゲインを、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量に乗じて出力するものである、ことを特徴とする。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の電動機制御装置において、データテーブル手段から出力されたデッドタイム補償ゲインが所定の補償ゲインリミット値を超えたとき補償ゲイン異常信号を出力する補償ゲイン異常検出手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5に係る発明は、検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分をそれぞれ与えられたトルク電流指令値及び励磁電流指令値に一致させるための電流指令を生成する電流制御手段と、前記トルク電流指令値及び励磁電流指令値に基づいて被制御誘導電動機をPWM制御する時のデッドタイムの電流補償を行うデッドタイム補償手段と、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量にゲインを乗じて出力するデッドタイム補償ゲイン手段と、前記デッドタイム補償ゲイン手段から出力されるデッドタイム補償量によってデッドタイム補償された、前記電流制御手段からの電流指令を入力し、この入力に基づき前記被制御誘導電動機のPWM制御を行うインバータと、を備えた電動機制御装置において、前記トルク電流指令値及び検出された電動機電流のトルク電流成分に基づいてトルク量偏差を算出するトルク量偏差算出手段と、前記トルク量偏差算出手段で算出されたトルク量偏差に応じたデッドタイム補償ゲインを算出するデッドタイム補償ゲイン算出手段と、を備え、前記デッドタイム補償ゲイン手段は、前記デッドタイム補償ゲイン算出手段により算出されたデッドタイム補償ゲインを、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量に乗じて出力するものである、ことを特徴とする。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の電動機制御装置において、デッドタイム補償ゲイン算出手段によって算出されたデッドタイム補償ゲインが所定の補償ゲインリミット値を超えたとき補償ゲイン異常信号を出力する補償ゲイン異常検出手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。なお、特許請求の範囲又は課題を解決するための手段の欄において各機能手段はコンピュータのソフトウェアによって実現可能なものであるという意味からそのように表現しているが、以下に示す実施の形態においては、便宜上、各機能要素は個々に独立した機能部品として表現することにする。
【0012】
[実施の形態1]
(実施の形態の構成)
図1は本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。図1において図7と同一機能要素には同一符号を付して、個々の要素の説明は省略する。図1に示す電動機制御装置においては、一定ゲイン付与装置11が除去され、その代りに、デッドタイム補償ゲイン算出装置20及びトルク量算出装置21が設けられている。他は、すでに述べた図7の制御装置と変りが無い。トルク量算出装置21はトルク電流指令装置1からのトルク電流指令値に基づいてトルク量を算出し、その算出結果をデッドタイム補償ゲイン算出装置20に送出する。デッドタイム補償ゲイン算出装置20は、トルク量算出装置21によって算出されたトルク量に応じたデッドタイム補償ゲインを算出し、それをデッドタイム補償ゲイン装置8に送出する。
【0013】
(実施の形態の作用)
本実施の形態では、トルク量算出装置21によってトルク量を算出し、算出されたトルク量に応じたデッドタイム補償ゲインをデッドタイム補償ゲイン算出装置20によって算出し、算出されたデッドタイム補償ゲインをデッドタイム補償ゲイン装置8に送出する。デッドタイム補償ゲイン装置8は、デッドタイム補償装置7から入力されたデッドタイム補償量に、デッドタイム補償ゲイン算出装置20から入力されたデッドタイム補償ゲインを乗じて出力する。
【0014】
(実施の形態の効果)
本実施の形態では、モータ電流の大きさに応じてデッドタイム補償量を調整することにより、インバータ13へ送出する電流指令を滑らかに出力することができ、モータ10の電流リップルすなわち電流振動を抑制し、モータ10をより円滑に駆動することができる。
【0015】
[実施の形態2]
(実施の形態の構成)
図2は本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は、図1の電動機制御装置を基本として、これにゲイン補償リミット値設定装置30を有するゲイン補償異常検出装置31を付加したものである。ゲイン補償異常検出装置31は、デッドタイム補償ゲイン算出装置20から出力されるデッドタイム補償ゲインを監視し、それがゲイン補償リミット値設定装置30によって設定される保護検出に必要なゲイン補償リミット値を超えたとき補償ゲイン異常検出信号を出力する。
【0016】
(実施の形態の作用)
本実施の形態では、ゲイン補償リミット値設定装置30で、保護検出に必要な補償ゲインのリミット値を設定し、補償ゲインがリミット値を超えたとき、異常検出信号を出力する。この異常検出信号により必要に応じて保護装置を動作させることができる。
【0017】
(実施の形態の効果)
本実施の形態では、ゲイン補償リミット値設定装置30で、保護検出に必要な補償ゲインリミット値を設定し、ゲイン補償異常検出装置31によって異常検出信号が出力されているときには、保護装置を動作させる。さらに、補償ゲインが異常である時にはトルク電流指令値を出力するトルク電流指令装置1が異常である可能性があるため、異常検出信号により保護装置を動作させてトルク電流指令装置1の異常動作を防ぐことができる。
【0018】
[実施の形態3]
(実施の形態の構成)
図3は本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は、図1に示した電動機制御装置におけるデッドタイム補償ゲイン算出装置20の代りにデータテーブル装置22を設けたものである。データテーブル装置22は、トルク量とそれに対応する最適なデッドタイム補償ゲインとの関係をデッドタイム補償データテーブルとして保有しており、トルク量算出装置21によって算出されたトルク量が与えられると、デッドタイム補償テーブルを参照し、対応するデッドタイム補償ゲインをデッドタイム補償ゲイン装置8に送出する。
【0019】
(実施の形態の作用)
本実施の形態では、トルク量算出装置21により算出されたトルク量からそれに対応する最適なデッドタイム補償ゲインをデータテーブルから読出し、それをデッドタイム補償ゲイン装置8に送出する。
【0020】
(実施の形態の効果)
本実施の形態では、トルク指令値に応じ最適なデッドタイム補償ゲインをデータテーブル22から読出すことにより、電流指令を滑らかに出力することができ、モータ10のリップル振動を減らし、モータ10を円滑に駆動することができる。
【0021】
[実施の形態4]
(実施の形態の構成)
図4は本発明の第4の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は、データテーブル装置22を備えた図3の電動機制御装置に、図2を参照して説明したゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31を付加したものである。ゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31の機能は、図2を参照して説明したものと変りがない。
【0022】
(実施の形態の作用)
本実施の形態におけるゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31の作用は、実質的に図2のものと同等である。
【0023】
(実施の形態の効果)
本実施の形態はデータテーブル装置22を除いて図2の制御装置と同等であり、ゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31を設けたことによる効果は、図2の制御装置のものと同等である。
【0024】
[実施の形態5]
(実施の形態の構成)
図5は本発明の第5の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は、図1の電動機制御装置におけるデッドタイム補償ゲイン算出装置20及びトルク量算出装置21の代りに、デッドタイム補償ゲイン算出装置23及びトルク量偏差算出装置24を設けたものである。トルク量偏差算出装置24は、トルク電流指令装置1からのトルク電流指令値と、3相2相変換装置4から出力される検出トルク電流とを入力し、両電流の差すなわちトルク電流偏差を算出し、それをデッドタイム補償ゲイン算出装置23に送出する。デッドタイム補償ゲイン算出装置23は、トルク量偏差算出装置24により算出されたトルク電流偏差からそれに応じたデッドタイム補償ゲインを算出し、デッドタイム補償ゲイン装置8に送出する。
【0025】
(実施の形態の作用)
本実施の形態では、トルク量偏差算出装置24により算出されたトルク電流偏差を入力として、デッドタイム補償ゲイン算出装置23によって、入力されたトルク電流偏差に応じたデッドタイム補償ゲインを算出し、それをデッドタイム補償ゲイン装置8に送出し、デッドタイム補償を行う。
【0026】
(実施の形態の効果)
本実施の形態では、モータ電流の大きさに応じて、デッドタイム補償量を調整することにより電流指令を滑らかに出力することができ、それによりモータ10のリップル振動を減らし、円滑な駆動を達成することができる。
【0027】
[実施の形態6]
(実施の形態の構成)
図6は本発明の第6の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態は、図5の電動機制御装置に対し、図2,4に示したゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31を付加したものである。ゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31の機能は、図2,4を参照して説明したものと変りがない。
【0028】
(実施の形態の作用)
本実施の形態におけるゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31の作用は、図2,4のものと同等である。
【0029】
(実施の形態の効果)
ゲイン補償リミット値設定装置30及びゲイン補償異常検出装置31を設けたことによる本実施の形態における効果は、図2,4の制御装置のものと同等である。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、モータ電流の大きさに応じて、デッドタイム補償量を調整することにより、インバータへ送出する電流指令を滑らかに出力することができ、モータの電流リップルすなわち電流振動を抑制し、モータをより円滑に駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動機制御装置の第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】本発明による電動機制御装置の第2の実施の形態の示すブロック図。
【図3】本発明による電動機制御装置の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図4】本発明による電動機制御装置の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図5】本発明による電動機制御装置の第5の実施の形態を示すブロック図。
【図6】本発明による電動機制御装置の第6の実施の形態を示すブロック図。
【図7】従来の電動機制御装置を示すブロック図。
【符号の説明】
1 トルク電流指令装置
2 励磁電流指令装置
3 比例積分制御装置
4 3相2相変換装置
5 2相3相変換装置
6 2相3相変換装置
7 デッドタイム補償装置
8 デッドタイム補償ゲイン装置
9 電流検出装置
10 誘導電動機(モータ)
11 一定ゲイン付与装置
12 加算器
13 PWMインバータ
20 デッドタイム補償ゲイン算出装置
21 トルク量算出装置
22 データテーブル装置
23 デッドタイム補償ゲイン算出装置
24 トルク量偏差算出装置
30 ゲイン補償リミット値設定装置
31 ゲイン補償異常検出装置
Claims (6)
- 検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分をそれぞれ与えられたトルク電流指令値及び励磁電流指令値に一致させるための電流指令を生成する電流制御手段と、
前記トルク電流指令値及び励磁電流指令値に基づいて被制御誘導電動機をPWM制御する時のデッドタイムの電流補償を行うデッドタイム補償手段と、
前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量にゲインを乗じて出力するデッドタイム補償ゲイン手段と、
前記デッドタイム補償ゲイン手段から出力されるデッドタイム補償量によってデッドタイム補償された、前記電流制御手段からの電流指令を入力し、この入力に基づき前記被制御誘導電動機のPWM制御を行うインバータと、
を備えた電動機制御装置において、
前記トルク電流指令値の入力に基づきトルク量を算出するトルク量算出手段と、
前記トルク量算出手段で算出されたトルク量に応じたデッドタイム補償ゲインを算出するデッドタイム補償ゲイン算出手段と、
を備え、前記デッドタイム補償ゲイン手段は、前記デッドタイム補償ゲイン算出手段により算出されたデッドタイム補償ゲインを、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量に乗じて出力するものである、
ことを特徴とする電動機制御装置。 - 請求項1に記載の電動機制御装置において、前記デッドタイム補償ゲイン算出手段によって算出されたデッドタイム補償ゲインが所定の補償ゲインリミット値を超えたとき補償ゲイン異常信号を出力する補償ゲイン異常検出手段をさらに備えたことを特徴とする電動機制御装置。
- 検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分をそれぞれ与えられたトルク電流指令値及び励磁電流指令値に一致させるための電流指令を生成する電流制御手段と、
前記トルク電流指令値及び励磁電流指令値に基づいて被制御誘導電動機をPWM制御する時のデッドタイムの電流補償を行うデッドタイム補償手段と、
前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量にゲインを乗じて出力するデッドタイム補償ゲイン手段と、
前記デッドタイム補償ゲイン手段から出力されるデッドタイム補償量によってデッドタイム補償された、前記電流制御手段からの電流指令を入力し、この入力に基づき前記被制御誘導電動機のPWM制御を行うインバータと、
を備えた電動機制御装置において、
前記トルク電流指令値の入力に基づきトルク量を算出するトルク量算出手段と、
種々のトルク量とそれに対応する最適なデッドタイム補償ゲインとの関係をデータテーブルとして予め記憶しており、前記トルク量算出手段で算出されたトルク量に応じたデッドタイム補償ゲインを出力するデータテーブル手段と、
を備え、前記デッドタイム補償ゲイン手段は、前記データテーブル手段からのデッドタイム補償ゲインを、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量に乗じて出力するものである、
ことを特徴とする電動機制御装置。 - 請求項3に記載の電動機制御装置において、前記データテーブル手段から出力されたデッドタイム補償ゲインが所定の補償ゲインリミット値を超えたとき補償ゲイン異常信号を出力する補償ゲイン異常検出手段をさらに備えたことを特徴とする電動機制御装置。
- 検出された電動機電流のトルク電流成分及び励磁電流成分をそれぞれ与えられたトルク電流指令値及び励磁電流指令値に一致させるための電流指令を生成する電流制御手段と、
前記トルク電流指令値及び励磁電流指令値に基づいて被制御誘導電動機をPWM制御する時のデッドタイムの電流補償を行うデッドタイム補償手段と、
前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量にゲインを乗じて出力するデッドタイム補償ゲイン手段と、
前記デッドタイム補償ゲイン手段から出力されるデッドタイム補償量によってデッドタイム補償された、前記電流制御手段からの電流指令を入力し、この入力に基づき前記被制御誘導電動機のPWM制御を行うインバータと、
を備えた電動機制御装置において、
前記トルク電流指令値及び検出された電動機電流のトルク電流成分に基づいてトルク量偏差を算出するトルク量偏差算出手段と、
前記トルク量偏差算出手段で算出されたトルク量偏差に応じたデッドタイム補償ゲインを算出するデッドタイム補償ゲイン算出手段と、
を備え、前記デッドタイム補償ゲイン手段は、前記デッドタイム補償ゲイン算出手段により算出されたデッドタイム補償ゲインを、前記デッドタイム補償手段からのデッドタイム補償量に乗じて出力するものである、
ことを特徴とする電動機制御装置。 - 請求項5に記載の電動機制御装置において、前記デッドタイム補償ゲイン算出手段によって算出されたデッドタイム補償ゲインが所定の補償ゲインリミット値を超えたとき補償ゲイン異常信号を出力する補償ゲイン異常検出手段をさらに備えたことを特徴とする電動機制御装置。
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