JPH06261584A - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

交流電動機の制御装置

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JPH06261584A
JPH06261584A JP5043719A JP4371993A JPH06261584A JP H06261584 A JPH06261584 A JP H06261584A JP 5043719 A JP5043719 A JP 5043719A JP 4371993 A JP4371993 A JP 4371993A JP H06261584 A JPH06261584 A JP H06261584A
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power supply
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JP5043719A
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Mitsuhiro Shibata
光博 芝田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、交流電動機に対する速度やトルクの
指令値の急変、および交流電動機の急峻な負荷変動に対
しても、中間リンク部の直流電圧の過渡変動を低減し、
インバータへの外乱を除去してインバータおよびコンバ
ータの安定な動作を確保し、良好な交流電動機の制御を
実現できることを最も主要な目的としている。 【構成】本発明は、インバータに与えられる交流電動機
への瞬時出力指令値、またはコンバータの有効電流指令
値に対応してコンバータの瞬時入力をフィードフォワー
ド制御することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電動機を可変速制
御する、コンバータおよびインバータからなる電力変換
器の制御装置に係り、特にインバータに与えられる交流
電動機への瞬時出力指令値に対応してコンバータの瞬時
入力をフィードフォワード制御することにより、交流電
動機に対する速度やトルクの指令値の急変、および急峻
な負荷変動に対しても中間リンク部の直流電圧の過渡変
動を低減し、インバータへの外乱を除去してインバータ
およびコンバータの安定な動作を確保し、良好な交流電
動機の制御を実現できるようにした交流電動機の制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンバータおよびインバータ
からなる電力変換器を用いて交流電動機を制御する装置
としては、例えば“特開平3−245793号公報”に
記載されているものが知られている。
【0003】この種の従来の制御装置においては、コン
バータの直流出力電圧の制御を行なうに当たり、次の二
つの検出制御信号を用いてコンバータの入力電流を制御
している。
【0004】すなわち、一つは、直流出力電圧指令値と
直流出力電圧検出値とを比較し、両者の偏差を増幅して
第1のコンバータ入力電流指令値とし、もう一つは、イ
ンバータ出力電流検出値にPWM変調信号に基づくリッ
プル除去処理をして得られた瞬時インバータ入力電流信
号とインバータ入力直流電圧検出値とを乗算して瞬時イ
ンバータ入力電力を得、これをさらにコンバータ入力電
圧で除算して第2のコンバータ入力電流指令値とし、上
記第1のコンバータ入力電流指令値と第2のコンバータ
入力電流指令値とを加算してコンバータ入力電流指令値
とし、コンバータの入力電流を制御する方式が採用され
ている。
【0005】このような制御方式においては、定常時に
は、上記第1の制御ループでのフィードバック制御によ
り精度良く、また過渡時には、上記第2の制御ループで
のフィードフォワード制御により高速にそれぞれ制御さ
れ、コンバータ直流出力電圧の変動を低減することがで
きる。
【0006】しかしながら、このような制御方式におい
ては、インバータの入力部に実際に発生している瞬時電
力に基づいてコンバータの入力電流指令値を生成してい
ることから、コンバータの入力電流は、この電流指令か
らコンバータの電流制御系の遅れ分だけさらに遅れた電
流となり、実際には、このインバータとコンバータの電
流差が、直流電圧の過渡変動となって現われる。
【0007】一般の産業用途のインバータでは、スイッ
チング周波数は2kHz前後で実用化されている例が多
く、この場合、電流応答は5ms程度が可能であるが、
上述したコンバータの電流制御遅れによる直流電圧変動
に対しては、この応答遅れは極小にしたい。
【0008】これは、何故ならば、電源転流の他励式コ
ンバータに較べ、自励式PWMコンバータを用いること
によって、直流リンク部の平滑コンデンサの処理すべき
リップル電流の周波数がはるかに高くなるため、コンバ
ータの転流による直流電圧リップルを低減する意味から
のコンデンサ容量は必然的に低減され、このことは上述
した電流制御遅れによる直流電圧変動をより顕著にする
からである。
【0009】直流電圧の変動が大きいと、電圧上昇時に
は、インバータおよびコンバータの半導体素子等に電圧
ストレスを与えて、劣化や破損を招き、また電圧低下時
には、インバータおよびコンバータの電流制御に支障を
来し、極端に低下すると制御不能で渦電流となって、結
果的にトリップに至る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
制御方式においては、交流電動機に対する速度やトルク
の指令値の急変、および急峻な負荷変動が発生した場
合、中間リンク部の直流電圧が過渡変動し、インバータ
への外乱となってインバータが安定に動作できず、良好
な交流電動機の制御を実現できないという問題があっ
た。
【0011】本発明の目的は、インバータに与えられる
交流電動機への瞬時出力指令値、またはコンバータの有
効電流指令値に対応して、コンバータの瞬時入力をフィ
ードフォワード制御することにより、交流電動機に対す
る速度やトルクの指令値の急変、および交流電動機の急
峻な負荷変動に対しても、中間リンク部の直流電圧の過
渡変動を低減し、インバータへの外乱を除去してインバ
ータおよびコンバータの安定な動作を確保し、良好な交
流電動機の制御を実現することが可能な極めて信頼性の
高い交流電動機の制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、交流電源を第1のスイッチング素子により構成さ
れたコンバータにより直流電源に変換し、当該直流電源
を第2のスイッチング素子により構成されたインバータ
により可変周波数、可変電圧の交流電源に再変換して、
交流電動機を可変速制御するようにした交流電動機の制
御装置において、
【0013】まず、請求項1に記載の発明では、交流電
動機の回転角速度と交流電動機へのトルク指令値との乗
算値を交流電動機の瞬時出力指令値とし、当該交流電動
機の瞬時出力指令値に交流電源の電圧と電流とから演算
される瞬時実電力を一致させるようにコンバータを制御
する補償制御手段と、直流電源の電圧を直流電圧指令値
と比較し、両者の偏差増幅信号を交流電動機の瞬時出力
指令値に加算して直流電圧を制御するコンバータ制御手
段とを備えて構成している。
【0014】また、請求項2に記載の発明では、交流電
動機の回転角速度と交流電動機へのトルク指令値との乗
算値を交流電動機の瞬時出力指令値とし、当該交流電動
機の瞬時出力指令値を交流電源の電圧で除してコンバー
タの有効電流指令値とし、当該コンバータの有効電流指
令値に交流電源の電流を一致させるようにコンバータを
制御する補償制御手段と、直流電源の電圧を直流電圧指
令値と比較し、両者の偏差増幅信号をコンバータの有効
電流指令値に加算して直流電圧を制御するコンバータ制
御手段と備えて構成している。
【0015】一方、交流電源を第1のスイッチング素子
により構成されたコンバータにより直流電源に変換し、
当該直流電源を共通にし、第2のスイッチング素子によ
り構成された複数台のインバータによりそれぞれ可変周
波数、可変電圧の交流電源に再変換して、複数台の交流
電動機を可変速制御するようにした交流電動機の制御装
置において、
【0016】まず、請求項3に記載の発明では、それぞ
れのインバータにおける交流電動機の回転角速度と交流
電動機へのトルク指令値との乗算値を交流電動機の瞬時
出力指令値とし、それぞれのインバータの定格負荷容量
に対応した重み付け処理を施して合計して全交流電動機
の合計瞬時出力指令値とし、当該全交流電動機の合計瞬
時出力指令値に交流電源の電圧と電流とから演算される
瞬時実電力を一致させるようにコンバータを制御する補
償制御手段と、直流電源の電圧を直流電圧指令値と比較
し、両者の偏差増幅信号を全交流電動機の合計瞬時出力
指令値に加算して直流電圧を制御するコンバータ制御手
段とを備えて構成している。
【0017】また、請求項4に記載の発明では、それぞ
れのインバータにおける交流電動機の回転角速度と交流
電動機へのトルク指令値との乗算値を交流電動機の瞬時
出力指令値とし、それぞれのインバータの定格負荷容量
に対応した重み付け処理を施して合計して全交流電動機
の合計瞬時出力指令値とし、当該全交流電動機の合計瞬
時出力指令値を交流電源の電圧で除してコンバータの有
効電流指令値とし、当該コンバータの有効電流指令値に
交流電源の電流を一致させるようにコンバータを制御す
る補償制御手段と、直流電源の電圧を直流電圧指令値と
比較し、両者の偏差増幅信号をコンバータの有効電流指
令値に加算して直流電圧を制御するコンバータ制御手段
とを備えて構成している。
【0018】
【作用】従って、本発明の交流電動機の制御装置におい
ては、インバータに与えられる交流電動機への瞬時出力
指令値、またはコンバータの有効電流指令値に対応し
て、コンバータの瞬時入力をフィードフォワード制御す
ることにより、交流電動機に対する速度やトルクの指令
値の急変、および交流電動機の負荷急変時にも、コンバ
ータの直流出力電圧の変動を抑制するための補償電流を
遅れなくコンバータに流すことが可能となる。これによ
り、インバータおよびコンバータの安定な動作を確保し
て、交流電動機を安定に制御することができる。
【0019】
【実施例】まず、本発明の考え方について、図1を用い
て説明する。
【0020】図1は、本発明による交流電動機の制御装
置の基本的な構成例を示すブロック図である。図1にお
いて、交流電源1は、例えばIGBT等により構成され
た自励変換器によるコンバータ2により、一旦直流電源
に変換され、平滑コンデンサ7にて電圧脈動を低減した
後、さらに例えばIGBT等により構成された自励変換
器によるインバータ3により、可変電圧、可変周波数の
交流電源に再変換され、交流電動機4を可変速駆動す
る。
【0021】一方、交流リアクトル5は、交流電源系統
の誘導リアクタンス成分であり、必要に応じて、機器と
して設けられる。上記交流電動機4を高速、高精度に制
御するためには、過渡状態を含めてトルクを制御する必
要があり、代表的な方式としてはベクトル制御が良く知
られており、実用化されてきている。ここでは、ベクト
ル制御の一つの方式を実現するために、電流検出器8に
より交流電動機4の一次電流iM を、速度検出器9によ
り回転角速度ωr を検出し、トルク指令τ* と共にイン
バータ制御回路11に入力している。
【0022】一方、コンバータ2の制御は、直流出力電
圧VD を指令値VD * に一致させる直流電圧制御回路1
3と、負荷が要求する電力をできる限り高力率で供給す
るように、コンバータ2の入力電流is を制御するコン
バータ制御回路10との二つの機能を基本としている。
【0023】このように、コンバータ2とインバータ3
の制御は、それぞれ独立した基本制御で構成可能である
が、本発明ではさらに、インバータ3内のトルク指令τ
* と回転角速度ωr とを乗算器12で乗算して交流電動
機4の瞬時出力指令PL * とし、コンバータ2内の上記
直流電圧制御回路13の制御出力ΔPに加算し、コンバ
ータ2の電力指令Ps * としてコンバータ制御回路10
に与えるようにしている。
【0024】次に、以上のような構成において、インバ
ータ3のベクトル制御は既に良く知られているため、こ
こではベクトル制御の詳細については、その説明を省略
する。
【0025】インバータ3での交流電動機4の制御にお
いて、過渡状態を考える時、トルク指令τ* に対して電
流制御の遅れの後、交流電動機4に実際のトルクτが発
生し、このトルクτと回転角速度ωr とを乗算したもの
が、機械的出力Pとなる。これは、交流電動機4および
インバータ3の電力損失を無視して考えると、インバー
タ出力および入力での有効電力に等しい。
【0026】このことは、コンバータ2の直流出力電力
(=コンバータ2入力の有効電力)を、交流電動機4の
機械的出力に等しく追従制御すれば、直流リンク部での
電力変動は零にできる。この場合は、直流リンク部が電
圧源であるから、直流電圧変動を零にすることができ
る。一方、このように制御ができず、交流電動機4の機
械的出力に対してコンバータ入力の有効電力が追従でき
ないと、直流電圧は過渡的に変動することになる。
【0027】実際には、コンバータ2の電流制御には必
ず時間的遅れが存在するため、本発明では、機械的出力
の発生結果値ではなく、トルク指令τ* と実回転角速度
ωrとの乗算結果として得られる機械的出力指令に相当
する値PL * を用いて、コンバータ2の有効電力制御の
ためのフィードフォワード信号としている。
【0028】このような制御系としておき、コンバータ
2とインバータ3の電流制御応答をほぼ同程度に調整し
ておけば、交流電動機4の機械的出力とコンバータ2の
入力有効電力とは、ほぼ同期して制御されることにな
り、直流電圧の過渡変動は著しく低減される。
【0029】直流電圧制御回路13は、主回路各部の電
力損失や上記機械的出力によるフィードフォワード制御
の制御誤差による定常誤差を閉ループ制御するものであ
り、上記フィードフォワード制御や電流制御に較べて応
答は遅くてよい。
【0030】図2および図3は、代表的な過渡状態の各
部信号の様子を示す図である。なお、図2は角速度指令
急変の場合の例、同じく図3は負荷トルク急変の場合の
例である。
【0031】まず、図2において、角速度指令ωr *
ステップ的に増加すると、速度制御によってトルク指令
τ* は増加し、電流制御の遅れの後に実トルクが発生す
る。角速度指令ωr は、発生トルクと負荷トルクとの差
の積分値に比例して増加し、指令値と一致したところで
平衡状態となり、トルク指令も負荷トルクと同一の値に
戻る。
【0032】ここで、交流電動機4の機械的出力指令に
相当する負荷出力指令PL * は、トルク指令τ* と回転
角速度ωr との乗算結果として図に示すように変化し、
この負荷出力指令PL * は実際の機械的出力よりもほぼ
電流制御の遅れ時間分だけ先行した信号となっている。
【0033】また、図3においては、負荷トルクがステ
ップ的に増加すると、角速度ωr は一次的に低下する
が、速度制御によってトルク指令τ* が増加し、角速度
指令ωr * と一致するところまで復帰し、負荷出力指令
L * は上述した速度急変の場合と同様にして図に示す
ように変化し、実際の機械的出力よりもほぼ電流制御の
遅れ時間分だけ先行した信号となっている。以下、上記
のような考えに基づく本発明の一実施例について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0034】図4は、本発明の第1の実施例による交流
電動機の制御装置の構成例を示すブロック図であり、図
4において、コンバータ制御回路10、およびインバー
タ制御回路11以外は、図1と全く同様の構成であるの
で、ここでは同一要素には同一符号を付して、その詳細
な説明を省略する。
【0035】すなわち、図4において、インバータ制御
回路11は、ベクトル制御回路111と、その出力であ
る電流指令iM * に、交流電動機4の一次電流検出値i
M を一致させるように制御する電流制御回路112と、
その出力に基づきインバータ3を駆動するパルス信号を
生成するPWM制御回路113とから成っている。
【0036】かかる構成の交流電動機の制御装置におい
ては、コンバータ2の制御を直接に有効電力制御する方
式である。すなわち、フィードバック信号とすべくコン
バータ入力の有効電力の検出のために、3相交流電源1
の相電圧を検出し、3相/2相変換器101にて2相電
圧信号es に変換し、また交流電源1の電流を検出し
て、3相/2相変換器102にて2相電流信号is に変
換し、これらから次式により、瞬時実電力Ps を電力演
算回路103にて演算する(瞬時実電力の定義および物
理的意味については、次の文献に詳しく論じられている
が、簡単に述べると、3相を一括してとらえた有効電力
の瞬時値であり、基本波周期に対する平均値は従来観念
での有効電力に等しい。文献:赤木他「瞬時無効電力の
一般化理論とその応用」電気学会論文誌B,103,4
83(昭58−7))。
【0037】
【数1】
【0038】上記瞬時実電力Ps に対する指令値は、負
荷出力指令値PL * と直流電圧制御回路13の出力ΔP
とを加算した信号を、リミッタ104を介して瞬時有効
電力指令Ps * として生成し、この指令信号Ps * に上
記瞬時実電力Ps が一致するように、電力制御回路10
5にて制御する。電力制御回路105の出力は、コンバ
ータ2の交流入力電圧の指令信号Vs * となり、座標変
換回路106により直流座標系から交流電源1の基本波
周波数の回転座標系に変換され、PWM制御回路107
を経てコンバータ2を駆動する。
【0039】上述したように、本第1の実施例による交
流電動機の制御装置においては、インバータ3とコンバ
ータ2の電流制御をほぼ同様の応答に制御するようにし
ているので、交流電動機4の瞬時出力とコンバータ2の
瞬時有効電力とはほぼ同期して制御され、直流電圧の過
渡変動を著しく低減することができる。これにより、イ
ンバータ3およびコンバータ2共に、過渡時においても
安定な制御を行なうことが可能となる。
【0040】次に、図5は本発明の第2の実施例による
交流電動機の制御装置の構成例を示すブロック図であ
り、図5において、図4と同一要素には同一符号を付し
て、その詳細な説明を省略する。
【0041】すなわち、図5において、図4に示した第
1の実施例と異なるのは、コンバータ制御回路10の中
の構成および制御であり、第1の実施例の電力制御方式
に対し、電流制御方式としていることである。
【0042】図5において、除算器110にて負荷電力
指令PL * を交流電源1の電圧で除算して、コンバータ
入力における、負荷の機械的出力に基づいた有効電流指
令値Ip * とし、さらに直流電圧制御回路13の出力信
号ΔIP と加算して、リミッタ104を介してコンバー
タ入力の有効電流指令値Isp *を得る。
【0043】一方、交流電源1の電流を検出して、3相
/2相変換器102にて2相電流信号is を、交流電源
1から3相/2相変換器101にて検出、変換した2相
電圧信号es により、座標変換回路106Aにて直流座
標系に変換して電流帰還信号Ip とし、これを上記有効
電流指令値Isp *に一致させるように電流制御回路10
8にて制御する。
【0044】電流制御回路108の出力は、コンバータ
2の交流入力電圧の指令信号Vs * となり、座標変換回
路106にて直流座標系から交流電源の基本波周波数の
回転座標系に変換され、PWM制御回路107を経てコ
ンバータ2を駆動する。
【0045】上述したように、本第2の実施例による交
流電動機の制御装置においては、インバータ3とコンバ
ータ2の電流制御をほぼ同様の応答に制御するようにし
ているので、前記第1の実施例の場合と同様に、交流電
動機4の瞬時出力とコンバータ2の瞬時有効電力とはほ
ぼ同期して制御され、直流電圧の過渡変動を著しく低減
することができる。これにより、インバータ3およびコ
ンバータ2共、過渡時においても安定な制御を行なうこ
とが可能となる。
【0046】また、前記第1の実施例では、瞬時実電力
を用いているため、交流電源1が単相の場合には適用で
きないが、本第2の実施例では、交流電源1が単相の場
合でも適用することが可能である(瞬時実電力は単相で
は定義されない)。
【0047】次に、図6は本発明の第3の実施例による
交流電動機の制御装置の構成例を示すブロック図であ
り、図6において、図4および図5と同一要素には同一
符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0048】すなわち、本実施例は、前述した第1およ
び第2の実施例を、複数台のインバータの場合に拡張し
た応用例であり、プラント用途等には、直流電源共通方
式として広く用いられている。
【0049】図6において、インバータ3は、それぞれ
において負荷出力指令値PL1 *〜PLn *を演算して、共
通のコンバータ2へ出力する。また、コンバータ2で
は、各インバータ3からの負荷出力指令値PL1 *〜P
Ln *を、それぞれのインバータ3の定格負荷容量に対応
させて重み付けして加算し、全負荷出力指令値ΣPL *
を得る。そして、この全負荷出力指令値ΣPL * を用い
て、前記第1あるいは第2の実施例のように、コンバー
タ2の入力有効電力を制御する。
【0050】上述したように、本第3の実施例による交
流電動機の制御装置においては、コンバータ2を共通と
して、複数台のインバータ3を駆動するドライブシステ
ムにおいても、各インバータ3の負荷出力指令値PL1 *
〜PLn *を重み付けして全負荷出力指令値ΣPL * とす
るようにしているので、前記第1および第2の実施例の
場合と同様に、コンバータ2の入力有効電力を制御する
ことができ、共通母線の直流電圧の過渡変動を著しく低
減することができる。これにより、インバータ3および
コンバータ2共、過渡時においても安定な制御を行なう
ことが可能となる。
【0051】以上述べたように、本発明による第1ない
し第3の各実施例においては、インバータ3に与えられ
る交流電動機4への瞬時出力指令値、またはコンバータ
2の有効電流指令値に対応してコンバータ2の瞬時入力
をフィードフォワード制御するようにしているので、交
流電動機4に対する速度やトルクの指令値急変、および
交流電動機4の負荷急変時に、直流電圧の変動を抑制す
るための補償電流をコンバータ2によって遅れなく流す
ことができるため、直流電圧の過渡変動を著しく低減す
ることが可能となる。これにより、インバータ3および
コンバータ2の安定な動作を常に確保することができ、
結果として交流電動機4の安定な制御を実現することが
できる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、交
流電源を第1のスイッチング素子により構成されたコン
バータにより直流電源に変換し、当該直流電源を第2の
スイッチング素子により構成されたインバータにより可
変周波数、可変電圧の交流電源に再変換して、交流電動
機を可変速制御するようにした交流電動機の制御装置に
おいて、交流電動機の回転角速度と交流電動機へのトル
ク指令値との乗算値を交流電動機の瞬時出力指令値と
し、当該交流電動機の瞬時出力指令値に交流電源の電圧
と電流とから演算される瞬時実電力を一致させるように
コンバータを制御する補償制御手段と、直流電源の電圧
を直流電圧指令値と比較し、両者の偏差増幅信号を交流
電動機の瞬時出力指令値に加算して直流電圧を制御する
コンバータ制御手段とを備えるか、または交流電動機の
回転角速度と交流電動機へのトルク指令値との乗算値を
交流電動機の瞬時出力指令値とし、当該交流電動機の瞬
時出力指令値を交流電源の電圧で除してコンバータの有
効電流指令値とし、当該コンバータの有効電流指令値に
交流電源の電流を一致させるようにコンバータを制御す
る補償制御手段と、直流電源の電圧を直流電圧指令値と
比較し、両者の偏差増幅信号をコンバータの有効電流指
令値に加算して直流電圧を制御するコンバータ制御手段
と備えて構成したので、交流電動機に対する速度やトル
クの指令値の急変、および交流電動機の急峻な負荷変動
に対しても、中間リンク部の直流電圧の過渡変動を低減
し、インバータへの外乱を除去してインバータおよびコ
ンバータの安定な動作を確保し、良好な交流電動機の制
御を実現することが可能な極めて信頼性の高い交流電動
機の制御装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の考え方を説明するための交流電動機の
制御装置の基本的な構成例を示すブロック図。
【図2】角速度急変の場合における本発明の考え方を説
明するための図。
【図3】負荷トルク急変の場合における本発明の考え方
を説明するための図。
【図4】本発明による交流電動機の制御装置の第1の実
施例を示すブロック図。
【図5】本発明による交流電動機の制御装置の第2の実
施例を示すブロック図。
【図6】本発明による交流電動機の制御装置の第3の実
施例を示すブロック図。
【符号の説明】
1…交流電源、2…コンバータ、3…インバータ、4…
交流電動機、5…交流リアクトル、6…電流検出器、7
…平滑コンデンサ、8…電流検出器、9…角速度検出
器、10…コンバータ制御回路、11…インバータ制御
回路、12…乗算器、13…直流電圧制御回路、101
…3相/2相変換回路、102…3相/2相変換回路、
103…電力演算回路、104…リミッタ、105…電
力制御回路、106…座標変換回路、106A…座標変
換回路、107…PWM制御回路、108…電流制御回
路、109…実効電圧検出回路、110…除算器、11
1…ベクトル制御回路、112…電流制御回路、113
…PWM制御回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を第1のスイッチング素子によ
    り構成されたコンバータにより直流電源に変換し、当該
    直流電源を第2のスイッチング素子により構成されたイ
    ンバータにより可変周波数、可変電圧の交流電源に再変
    換して、交流電動機を可変速制御するようにした交流電
    動機の制御装置において、 前記交流電動機の回転角速度と前記交流電動機へのトル
    ク指令値との乗算値を前記交流電動機の瞬時出力指令値
    とし、当該交流電動機の瞬時出力指令値に前記交流電源
    の電圧と電流とから演算される瞬時実電力を一致させる
    ように前記コンバータを制御する補償制御手段と、 前記直流電源の電圧を直流電圧指令値と比較し、両者の
    偏差増幅信号を前記交流電動機の瞬時出力指令値に加算
    して直流電圧を制御するコンバータ制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする交流電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 交流電源を第1のスイッチング素子によ
    り構成されたコンバータにより直流電源に変換し、当該
    直流電源を第2のスイッチング素子により構成されたイ
    ンバータにより可変周波数、可変電圧の交流電源に再変
    換して、交流電動機を可変速制御するようにした交流電
    動機の制御装置において、 前記交流電動機の回転角速度と前記交流電動機へのトル
    ク指令値との乗算値を前記交流電動機の瞬時出力指令値
    とし、当該交流電動機の瞬時出力指令値を前記交流電源
    の電圧で除して前記コンバータの有効電流指令値とし、
    当該コンバータの有効電流指令値に前記交流電源の電流
    を一致させるように前記コンバータを制御する補償制御
    手段と、 前記直流電源の電圧を直流電圧指令値と比較し、両者の
    偏差増幅信号を前記コンバータの有効電流指令値に加算
    して直流電圧を制御するコンバータ制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする交流電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 交流電源を第1のスイッチング素子によ
    り構成されたコンバータにより直流電源に変換し、当該
    直流電源を共通にし、第2のスイッチング素子により構
    成された複数台のインバータによりそれぞれ可変周波
    数、可変電圧の交流電源に再変換して、複数台の交流電
    動機を可変速制御するようにした交流電動機の制御装置
    において、 前記それぞれのインバータにおける前記交流電動機の回
    転角速度と前記交流電動機へのトルク指令値との乗算値
    を前記交流電動機の瞬時出力指令値とし、前記それぞれ
    のインバータの定格負荷容量に対応した重み付け処理を
    施して合計して前記全交流電動機の合計瞬時出力指令値
    とし、当該全交流電動機の合計瞬時出力指令値に前記交
    流電源の電圧と電流とから演算される瞬時実電力を一致
    させるように前記コンバータを制御する補償制御手段
    と、 前記直流電源の電圧を直流電圧指令値と比較し、両者の
    偏差増幅信号を前記全交流電動機の合計瞬時出力指令値
    に加算して直流電圧を制御するコンバータ制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする交流電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 交流電源を第1のスイッチング素子によ
    り構成されたコンバータにより直流電源に変換し、当該
    直流電源を共通にし、第2のスイッチング素子により構
    成された複数台のインバータによりそれぞれ可変周波
    数、可変電圧の交流電源に再変換して、複数台の交流電
    動機を可変速制御するようにした交流電動機の制御装置
    において、 前記それぞれのインバータにおける前記交流電動機の回
    転角速度と前記交流電動機へのトルク指令値との乗算値
    を前記交流電動機の瞬時出力指令値とし、前記それぞれ
    のインバータの定格負荷容量に対応した重み付け処理を
    施して合計して前記全交流電動機の合計瞬時出力指令値
    とし、当該全交流電動機の合計瞬時出力指令値を前記交
    流電源の電圧で除して前記コンバータの有効電流指令値
    とし、当該コンバータの有効電流指令値に前記交流電源
    の電流を一致させるように前記コンバータを制御する補
    償制御手段と、 前記直流電源の電圧を直流電圧指令値と比較し、両者の
    偏差増幅信号を前記コンバータの有効電流指令値に加算
    して直流電圧を制御するコンバータ制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする交流電動機の制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016154434A (ja) * 2015-02-18 2016-08-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 モータ駆動装置
JP2018042357A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 株式会社三社電機製作所 試験用電源装置
JP2019216564A (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 東芝三菱電機産業システム株式会社 電力変換システム
WO2023100359A1 (ja) * 2021-12-03 2023-06-08 三菱電機株式会社 電力変換装置、モータ駆動装置および冷凍サイクル適用機器

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