JPH0731192A - 可変速駆動システムの制御方法及び装置 - Google Patents

可変速駆動システムの制御方法及び装置

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JPH0731192A
JPH0731192A JP5170094A JP17009493A JPH0731192A JP H0731192 A JPH0731192 A JP H0731192A JP 5170094 A JP5170094 A JP 5170094A JP 17009493 A JP17009493 A JP 17009493A JP H0731192 A JPH0731192 A JP H0731192A
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JP5170094A
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Shigetoshi Okamatsu
茂俊 岡松
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 方形波インバータ出力に用いられる変圧器の
磁束飽和を防止する。 【構成】 速度指令器11の出力が磁束飽和速度指令検
出器27に設定された速度範囲に入ると、スイッチ31
が作動して定数発生器32から△f0*、△VR0が出力さ
れ、これにより周波数指令f0*及び電圧指令VR0が修正
され、インバータ5出力の周波数及び出力電圧が変化す
る。この両者の変化により誘導電動機の出力トルクが変
化しないように△f0*、△VR0を決めておく。 【効果】 誘導電動機の出力トルクは変化しないので回
転数も変化しない。しかしインバータ出力周波数は変化
しているので、変圧器への直流成分の印加を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機を可変速駆
動するシステムの制御方法にかかわり、特に順変換器
(コンバータ)と逆変換器(インバータ)で構成された
可変電圧可変周波数変換システムの出力側に変圧器を用
いた駆動システムに好適な可変速駆動システムの制御方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機を可変電圧可変周波数インバ
ータ(通称VVVFインバータ)によって可変速制御す
るものとしては、インバータで電圧と周波数を両方制御
できるパルス幅変調インバータ(通称PWMインバー
タ)が多く用いられている。しかしながら、PWMイン
バータでは、スイッチング素子の動作周波数がインバー
タの基本出力周波数よりかなり(数十倍程度)高くなる
ため、動作電圧と電流以外に、スイッチングロスについ
ても十分に考慮する必要がある。
【0003】一方、工業的に入手可能な最大容量の半導
体スイッチング素子の電圧電流の使用限界に近い大出力
が要求されるような場合には、スイッチング素子の負担
を軽減するために次の方策が実施されることがある。即
ち、インバータを方形波インバータとし、スイッチング
素子の動作周波数をインバータの基本出力周波数と同一
周波数まで下げるとともに、出力の電圧歪を減らすため
に、互いに出力電圧位相のずれた2つの方形波インバー
タの出力を、B.K.Boseの著書「パワーエレクト
ロニクス&ACドライブ」(秦泉寺・内藤訳、電気書院
発行)P.153,図4.4に示されているように、変
圧器で波形合成し、これによって出力電圧波形を正弦波
に近づける。
【0004】図2は、この変圧器による波形合成の説明
図で、1つの方形波インバータで方形波出力電圧Vab
を生成し、もう一方の方形波インバータで電圧Vabより
30度遅れの方形波出力電圧Vdeと30度進んだ−Vef
を生成する。そして変圧器によってこれらの方形波出力
電圧を加算すると、図2に示した合成電圧Vab+Vde
(−Vef)が得られ、単純な方形波よりもずっと正弦波
に近い波形の電圧が生成できる。
【0005】この方法の利点としては、前述のようにイ
ンバータに使用するスイッチング素子のロスを大幅に減
らせることと、変圧器を使用するので負荷の電圧定格と
電源電圧のギャップを埋めることが容易になる点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コンバータの出力には
電源周波数の2倍、3倍、あるいは6倍などの高調波成
分が発生し、これがリップル電圧として残存する。従っ
て平滑用コンデンサの端子電圧Vcは、図3のようにな
る(図は6倍の高調波のとき)。但し図3のfacは電源
周波数、t1 はリップル電圧の周期である。インバー
タは、平滑用コンデンサの電圧をそのスイッチング素子
がオンのとき出力し、オフのとき遮断することで交流電
圧VTRを発生するが、スイッチング素子のオン時間の時
間幅t2は上記のリップル電圧の周期t1 またはその
整数倍の時間とは一般に一致しない。このために交流電
圧VTRにのった高調波成分の平均値は0にはならず、図
3のA、Bで示した斜線の部分が直流成分となって交流
電圧VTRに重畳する。ところが一般に変圧器は鉄芯を使
用しているため、直流電圧成分の印加が長く続くと、磁
束飽和を引き起こし、実効的なインダクタンスが低下し
て過電流が流れるなどの不具合が発生する。
【0007】この直流電圧成分による変圧器の磁束飽和
を防止するため、従来は特定の周波数で連続運転が行わ
れないように、周波数指令に対して所定値だけ出力周波
数をずらしたり、図4に示すように目標周波数を中心と
して所定の幅△fをもった周波数ゾーンの中で運転周波
数をジグザグに変化させて運転を行うなどの方法がとら
れていた。しかし前者の方法では目標回転数からのずれ
により精度が悪化するし、後者の場合には平均値として
は目標回転数に一致するが、瞬時的には回転数が変動し
ており、安定性が悪いなどの問題があった。
【0008】本発明の目的は、変圧器を用いた可変速駆
動システムに於て、目標回転数からのずれや変動を発生
せず、かつ変圧器の磁束飽和を防止することのできる可
変速駆動システムの制御方法及び装置を提供するにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、交流を可
変電圧の直流に変換する第1の変換器と、該第1の変換
器の出力にフィルタを介して接続され可変電圧/可変周
波数の交流出力を得る第2の変換器と、該第2の変換器
出力にその一次巻線が接続されかつその二次巻線が誘導
電動機に接続された変圧器とから成るところの誘導電動
機の可変速駆動システムを制御するための可変速駆動シ
ステムの制御方法に於て、上記第2の変換器の出力交流
周波数を制御するための周波数指令値が予め定められた
制御範囲に入ったことを検出して検出信号を出力するた
めの検出手段と、該手段から上記検出信号が出力された
ときに上記周波数指令値及び上記第1の変換器の出力電
圧を制御する電圧指令値を変化させるための周波数指令
変化値及び電圧指令変化値を出力する変化値発生手段と
を設けるとともに、上記検出手段により検出信号が出力
されたときに、上記周波数指令変化値だけ上記第2の変
換器の出力周波数を変化させ、かつ上記電圧指令変化値
に応じて変化した上記第1の変換器出力電圧の変化によ
り上記第2の変換器の出力電圧を変化させ、該出力電圧
の変化と上記周波数の変化により誘導電動機の出力トル
クが変化しないようにして上記出力周波数を変化させる
ことにより達成される。
【0010】
【作用】第2の変換器出力周波数を変えると誘導電動機
の出力トルクも変わるが、この変化を打ち消すように出
力電圧も変化させることで、誘導電動機の回転数を変え
ずに第2の変換器の出力周波数を変えることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。図1は本発明の方法を適用した制御装置の一実施例
を示すものである。同図のパワー回路は次の構成であ
る。直流可変電圧源となるコンバータ2(6個のサイリ
スタを主構成要素とする3相ブリッジコンバータ)の3
相交流入力端子に周波数fACの3相交流電源1を接続
し、コンバータ2の直流出力端子にインダクタ3及びコ
ンデンサ4の直列体から成るフィルタを接続し、周波数
を可変制御するインバータ形インバータ5(GTOサイ
リスタとダイオードの逆極性並列体を2グループ直列接
続したものを1相分とする3相ブリッジインバータ)の
直流入力端子をコンデンサ4の両端に接続する。インバ
ータ5の3相交流出力端子は3相変圧器6の一次側に接
続し、3相変圧器6の二次側を3相誘導電動機7の入力
端子に接続する。誘導電動機7には負荷8が連結されて
いる。
【0012】次に周波数制御系は以下のように構成され
ている。速度指令器11の出力を変化率制限器12に入
力して許容最大加減速度以下の速度指令に変換し、該速
度指令を周波数指令発生器13に入力して速度指令に応
じた周波数指令f0*(回転速度と1対1に対応する同期
周波数にすべり周波数を加算したもの)を発生させ、こ
の周波数指令f0*と一次遅れ演算器28の出力を加算器
26に入力してその出力をインバータ制御装置14に周
波数指令f*として入力する。インバータ制御装置14
により、周波数指令f*に基づいてインバータ5を方形
波インバータとして制御する。これによってインバータ
5の出力端子には、周波数f*及びインバータ5の直流
入力電圧に比例した実効電圧を有する6ステップ3相交
流電圧が発生する。
【0013】一方電圧制御系は、周波数指令f0*を電圧
指令発生器15に入力し、周波数指令f0*に応じて交流
出力電圧/出力周波数比(以下V/fと略す)がほぼ一
定となるような電圧指令VR0を出力させる。この電圧指
令VR0を正入力、一次遅れ演算器29の出力を負入力と
した減算器25の出力を電圧指令VRとする。コンデン
サ4の両端に接続した直流変圧器10の出力を比例係数
掛算器である電圧検出回路23に入力し、電圧検出回路
23の出力として直流電圧フィードバックVFを得、前
記電圧指令VRを正入力、直流電圧フィードバックVF
負入力とした減算器16の出力を比例積分器17に入力
する。ここで比例積分器17の比例ゲインK1、積分ゲ
インK2は正の値とする。比例積分器17の出力は電圧
指令VRと直流電圧フィードバックVFの偏差を増幅した
ものであり、これを電流指令IRとして減算器18の正
入力端子に接続する。変流器9により3相交流電源1と
コンバータ2の3相交流入力端子との接続線に流れる3
相交流電流を検出し、電流検出回路19により変流器9
の出力を例えば整流平滑して3相交流電流の実効値に対
応する直流値を得、入力電流フィードバックIFとす
る。この入力電流フィードバックIFを減算器18の負
入力端子に接続し、減算器18の出力を比例積分器20
に入力する。ここで比例積分器20の比例ゲインK3、
積分ゲインK4は正の値とする。比例積分器20の出力
を逆余弦変換器21に入力し、逆余弦変換器21の出力
をコンバータ2を構成するサイリスタの制御位相角指令
としてコンバータ制御装置22に入力する。コンバータ
制御装置22によりサイリスタの制御位相角指令に基づ
いてコンバータ2を構成するサイリスタスイッチを制御
し、比例積分器20の出力に比例した直流平均電圧を有
する電圧波形をコンバータ2の直流出力端子に発生させ
る。
【0014】この電圧制御系の直流電圧フィードバック
Fが電圧指令VRより低いときの動作は、減算器16の
出力が正の値となり、比例積分器17の出力、即ち電流
指令IRは増加してゆく。電流指令IRが入力電流フィー
ドバックIFより大きくなれば減算器18の出力が正の
値となるため、比例積分器20の出力が増加し、コンバ
ータ2の直流出力端子電圧を上昇させることになる。一
方、直流電圧フィードバックVFが電圧指令VRより高い
ときの動作は、減算器16の出力が負の値となり、比例
積分器17の出力即ち電流指令IRは減少してゆく。電
流指令IRが入力電流フィードバックIFより小さくなれ
ば減算器18の出力が負の値となるため、比例積分器2
0の出力が減少し、コンバータ2の直流出力端子電圧を
下降させることになる。このようにして本電圧制御系の
働きによりコンデンサ4の電圧は電圧指令VRに比例し
た値に一致するように制御される。
【0015】以上の構成により、一次遅れ演算器28及
び一次遅れ演算器29の出力がゼロとすれば、インバー
タ5の直流入力電圧がインバータ5の出力周波数に比例
した電圧となるようにコンバータ2の電圧制御系で制御
されるので、インバータ5の交流出力電圧もインバータ
5の出力周波数に比例した電圧となり、全体としてV/
f一定の可変電圧可変周波数変換器となる。
【0016】ここで、本発明の方法を実現するために設
けられたのが図1の点線で囲んだ部分であり、減算器3
0、偏差無し検出器24、磁束飽和速度指令検出器2
7、AND条件33、定数発生器32、スイッチ31、
一次遅れ演算器28、29、減算器25、及び加算器2
6を備えている。減算器30は速度指令器11の出力を
正入力、変化率制限器12の出力を負入力とし、その出
力を偏差無し検出器24に入力する。速度指令器11の
出力と変化率制限器12の出力との間の偏差が所定値以
内になったとき偏差無し検出器24の出力を“1”と
し、それ以外では“0”とする。磁束飽和速度指令検出
器27は、速度指令器11の出力を入力とし、その値が
「変圧器が磁束飽和を引き起こすような範囲の速度指
令」が発せられた場合にのみ“1”を出力し、それ以外
では“0”を出力する。偏差無し検出器24の出力及び
磁束飽和速度指令検出器27の出力はAND条件33に
入力される。
【0017】スイッチ31には、定数発生器32の4つ
の出力、即ち周波数の増加指令値Δf0*、周波数の増加
ゼロ指令値0、電圧の低下指令値ΔVR0、および電圧の
低下ゼロ指令値0を、周波数と電圧の2つのグループに
分けて接続する。スイッチ31にはAND条件33の出
力が切替条件として入力され、AND条件33の出力が
“1”のとき、周波数の増加指令値Δf0*及び電圧の低
下指令値ΔVR0が出力される。またAND条件33の出
力が“0”のとき、両出力ともに0が出力される。スイ
ッチ31の周波数出力(Δf0*又は0)は一次遅れ演算
器28の入力に、スイッチ31の電圧出力(ΔVR0又は
0)は一次遅れ演算器29の入力に接続される。一次遅
れ演算器28の出力は周波数増分Δf*として加算器2
6の入力端子に接続され、一次遅れ演算器29の出力は
電圧低下分ΔVRとして減算器25の負入力端子に接続
される。
【0018】以上の構成において、速度指令器11が磁
束飽和を引き起こすような範囲以外の速度指令を発した
場合は、磁束飽和速度指令検出器27の出力が“0”と
なるので、AND条件33の出力が“0”となり、スイ
ッチ31の出力が2つとも“0”になる。従ってΔf*
及びΔVRがどちらも0となるので、制御系は電圧指令
発生器15で定められた定格のV/fを保ちつつインバ
ータ5の出力を可変電圧可変周波数制御する。
【0019】一方、速度指令器11が磁束飽和を引き起
こすような範囲の速度指令を発した場合の動作を、図5
により説明する。横軸は時間であり、V/fのグラフと
f*、f0*のグラフの時間軸は同一時間軸である。起動
時はソフトスタート特性を持たせるためV/fは0から
徐々に立ち上げる。目標周波数f0*が増加して、出力ト
ランスが磁束飽和を引き起こす周波数範囲の下限に当た
る時刻t1までは通常の定格のV/fを保った可変電圧
可変周波数制御が行われる。時刻t1に達すると、磁束
飽和速度指令検出器27の出力が“1”となり、偏差無
し検出器24の出力も速度指令の変化率がその制限器1
2で制限されない程度であれば“1”であるので、AN
D条件33の出力が“1”となり、スイッチ31の出力
がΔf0*及びΔVR0となる。これらが一次遅れ演算器2
8、29にステップ的に入力されるので、Δf*及びΔ
Rは所定の一次遅れ波形で増加する。電圧指令VRが低
下すると、電圧制御系の働きによりV/fが低下する。
V/fが低下すると図6に示すように出力トルクが定格
値よりも下がるが、このとき出力周波数を周波数増分Δ
f*の分だけ高めているから、モータの回転数を上昇さ
せるように働く。従って△VR 及び△f* の値を適当に
選んでおけば、モータの回転数を変化させずに出力周波
数f* を増加させ、これによって変圧器が磁束飽和を引
き起こすのを防ぐことができる。
【0020】図7は本発明の他の実施例を示すブロック
図で、図1と同一機能を有する個所は同一の符号を付け
た。図1と異なる点は、変圧器が磁束飽和を引き起こす
速度指令の値x0 を発生するところのx0 発生器34を
減算器30の正入力に接続し、その出力xを絶対値演算
器35に入力し、絶対値演算器35の出力を関数発生器
36に入力し、関数発生器36の出力を掛算器37、3
8に入力し、掛算器37、38には定数発生器32のΔ
0*、ΔVR0をそれぞれ入力し、掛算器37の出力をΔ
f*とし、掛算器38の出力をΔVRとした点である。関
数発生器36の出力は、図示のようにその入力が所定値
c 以上で0、xc 以下では0に近づくほど大きくな
る。従って変化率制限器12から出力される速度指令が
上記のxcに近づくと、関数発生器36出力は0から1
へ向かって上昇する。
【0021】以上の実施例に於て、速度指令器11が磁
束飽和を引き起こすような範囲の速度指令を発した場合
の動作を図8により説明する。同図で横軸は時間であ
り、V/fのグラフとf*、f0*のグラフの時間軸は同
一時間軸である。起動時はソフトスタート特性を持たせ
るためV/fは0から徐々に立ち上げる。起動時から目
標周波数f0*が増加して、出力トランスが磁束飽和を引
き起こす周波数範囲の下限に当たる速度に至る時刻t2
までは、減算器30の出力が徐々に0へ近づいていくの
で、絶対値演算器35の出力も徐々に0へ近づいてい
く。その結果関数発生器36の出力は徐々に1へ近づい
ていく。従って掛算器37、38の出力であるΔf*及
びΔVRがΔf0*及びΔVR0に向かって増加して行くこ
とになる。これによりV/fが低下し、出力周波数f*
が、変圧器が磁束飽和を引き起こす値からずれ、しかも
電動機回転数は所定値を保つようにできる。
【0022】図1の実施例では、図5の時刻t1 に△
0*、△VR0をステップ状に出力し、これを一次遅れ演
算器28、29を介して出力したが、本実施例では、図
5の時刻t1 に相当する時刻t2 になる前から関数発
生器36出力が徐々に増加するので、関数発生器36の
特性の選定により、過渡的な変動を更に小さくできる特
長がある。
【0023】図9は本発明の別の実施例を示すブロック
図で、図1と同一機能を有する個所は同一の符号を付け
た。図1と異なる点は、微分器39を設け、これに速度
指令を入力し、その出力を比較器40に入力し、比較器
40の出力をAND条件33の入力として追加した点で
ある。比較器40は、入力の絶対値が小さいときに
“1”を出力し、それ以外では“0”を出力する
【0024】以上の構成に於て、速度指令器11が磁束
飽和を引き起こすような範囲の速度指令を含む種々の速
度指令を発した場合の動作を図10により説明する。横
軸は時間であり、V/fのグラフとf*、f0*のグラフ
の時間軸は同一時間軸である。起動時はソフトスタート
特性を持たせるため、V/fは0から徐々に立ち上げ
る。図1の実施例では、『速度指令器11の出力の変化
率が、変化率制限器12の制限値以内で、偏差無し検出
器24の出力が“1”になるような場合』には、いつも
V/f低下の制御が行われる。しかし変圧器が磁束飽和
を引き起こす範囲を速度指令が横切る時間が短いとき
は、とくにV/f低下制御を行う必要がない。本実施例
では、速度指令が磁束飽和範囲を横切る時間が短いと、
微分器39出力が大きくなり、比較器40出力が“0”
を出力するから、このときはAND条件33をオフとし
てV/f低下制御を行わない。この結果、図1の場合は
図10の時刻t3−t4間、t5−t8間、及びt9−
t10間においてV/f低下制御を行うが、本実施例で
は速度指令の変化率が小さいt6−t7間のみでこの制
御が行われ、他のt3−t4等では微分器39の出力が
大きくなって、V/f低下制御が行われず、従って不要
な外乱を制御系に与えることがなくなる。
【0025】なお、図9の実施例は図1の実施例に速度
指令変化率の条件を加味したものであるが、図7の実施
例の場合も同じ条件を加味すれば同様な効果がある。
【0026】また、以上の説明は方形波インバータに出
力変圧器を用いたシステムを対象としたが、パルス幅変
調方式のインバータの場合で、なんらかの理由で出力変
圧器を用いた場合には、パルス幅変調の微調整によって
インバータ出力の正、負の出力電圧のバランスをとるの
困難である。この場合にも残留する直流分による出力変
圧器への影響をなくす対策として、本発明の方法は効果
がある。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、変圧器を有する可変速
駆動システムにおいて、目標回転数からのずれを発生さ
せることなく、変圧器の磁束飽和の防止を行える効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用した可変速駆動システムの
一実施例を示すブロック図である。
【図2】複数の方形波インバータ出力を変圧器で合成し
た波形の説明図である。
【図3】変圧器へ印加される直流電圧成分の説明図であ
【図4】従来の可変速駆動システムの制御方式の例を示
す図である。
【図5】本発明を適用した場合の加速特性の例を示す図
である。
【図6】誘導電動機の回転数に対するトルク特性を示す
図である。
【図7】本発明の方法を適用した可変速駆動システムの
他の実施例を示すブロック図である。
【図8】図7の実施例における加速特性の例を示す図で
ある。
【図9】本発明の方法を適用した可変速駆動システムの
別の実施例を示すブロック図である。
【図10】図9の実施例における加速特性の例を示す図
である。
【符号の説明】
2 コンバータ 3 インダクタ 4 コンデンサ 5 インバータ 6 変圧器 7 誘導電動機 11 速度指令器 13 周波数指令発生器 14 インバータ制御装置 15 電圧指令発生器 22 コンバータ制御装置22 24 偏差無し検出器 27 磁束飽和速度指令検出器 28 一次遅れ演算器 29 一次遅れ演算器 31 スイッチ 32 定数発生器 33 AND条件 34 x0 発生器 35 絶対値演算器 36 関数発生器 37 掛算器 38 掛算器 39 微分器 40 比較器

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流を可変電圧の直流に変換する第1の
    変換器と、該第1の変換器の出力にフィルタを介して接
    続され可変電圧/可変周波数の交流出力を得る第2の変
    換器と、該第2の変換器出力にその一次巻線が接続され
    かつその二次巻線が誘導電動機に接続された変圧器とか
    ら成るところの誘導電動機の可変速駆動システムを制御
    するための可変速駆動システムの制御方法に於て、上記
    第2の変換器の出力交流周波数を制御するための周波数
    指令値が予め定められた制御範囲に入ったことを検出
    し、この検出時に、所定の周波数指令変化値だけ上記第
    2の変換器の出力周波数を変化させ、かつ所定の電圧指
    令変化値に応じて変化した上記第1の変換器出力電圧の
    変化により上記第2の変換器の出力電圧を変化させ、該
    出力電圧の変化と上記周波数の変化により誘導電動機の
    出力トルクが変化しないようにして上記出力周波数を変
    化させることを特徴とする可変速駆動システムの制御方
    法。
  2. 【請求項2】 交流を可変電圧の直流に変換する第1の
    変換器と、該第1の変換器の出力にフィルタを介して接
    続され可変電圧/可変周波数の交流出力を得る第2の変
    換器と、該第2の変換器出力にその一次巻線が接続され
    かつその二次巻線が誘導電動機に接続された変圧器とか
    ら成るところの誘導電動機の可変速駆動システムを制御
    するための可変速駆動システムの制御方法に於て、上記
    第2の変換器の出力交流周波数を制御するための周波数
    指令値が予め定められた制御範囲に入ったことを検出し
    て検出信号を出力するための検出手段と、該手段から上
    記検出信号が出力されたときに上記周波数指令値及び上
    記第1の変換器の出力電圧を制御する電圧指令値を変化
    させるための周波数指令変化値及び電圧指令変化値を出
    力する変化値発生手段とを設けるとともに、上記検出手
    段により検出信号が出力されたときに、上記周波数指令
    変化値だけ上記第2の変換器の出力周波数を変化させ、
    かつ上記電圧指令変化値に応じて変化した上記第1の変
    換器出力電圧の変化により上記第2の変換器の出力電圧
    を変化させ、該出力電圧の変化と上記周波数の変化によ
    り誘導電動機の出力トルクが変化しないようにして上記
    出力周波数を変化させることを特徴とする可変速駆動シ
    ステムの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の周波数指令変化値、電圧指令
    変化値は、予め定められた制御範囲に入ったことが検出
    された時点から一次遅れ要素を介して与えられるものと
    したことを特徴とする請求項1又は2記載の可変速駆動
    システムの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記周波数指令値が前記制御範囲内の定
    められた1つの値に近づくほど1に向かって増加する係
    数を前記周波数指令変化値及び前記電圧指令変化値に乗
    じた値を前記周波数指令値及び前記電圧指令値の補正量
    として出力することを特徴とする請求項1又は2記載の
    可変速駆動システムの制御方法。
  5. 【請求項5】 交流を可変電圧の直流に変換する第1の
    変換器と、該第1の変換器の出力にフィルタを介して接
    続され可変電圧/可変周波数の交流出力を得る第2の変
    換器と、から成るところの誘導電動機の可変速駆動シス
    テムを制御するための可変速駆動システムの制御方法に
    於て、上記第2の変換器の出力交流周波数を制御するた
    めの周波数指令値が予め定められた制御範囲に入ったこ
    とを検出して検出信号を出力するための検出手段と、該
    手段から上記検出信号が出力されたときに上記周波数指
    令値及び上記第1の変換器の出力電圧を制御する電圧指
    令値を変化させるための周波数指令変化値及び電圧指令
    変化値を出力する変化値発生手段とを設けるとともに、
    上記検出手段により検出信号が出力されたときに、上記
    周波数指令変化値だけ上記第2の変換器の出力周波数を
    変化させ、かつ上記電圧指令変化値に応じて変化した上
    記第1の変換器出力電圧の変化により上記第2の変換器
    の出力電圧を変化させ、該出力電圧の変化と上記周波数
    の変化により誘導電動機の出力トルクが変化しないよう
    にして上記出力周波数を変化させることを特徴とする可
    変速駆動システムの制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つの可変速駆
    動システムの制御方法に於て、第2の変換器は方形波イ
    ンバータとする可変速駆動システムの制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1つの可変速駆
    動システムの制御方法に於て、上記制御範囲とは上記変
    圧器を飽和させる範囲とする可変速駆動システムの制御
    方法。
  8. 【請求項8】 交流を可変電圧の直流に変換する第1の
    変換器と、該第1の変換器の出力にフィルタを介して接
    続され可変電圧/可変周波数の交流出力を得る第2の変
    換器と、該第2の変換器出力にその一次巻線が接続され
    かつその二次巻線が誘導電動機に接続された変圧器とか
    ら成るところの誘導電動機の可変速駆動システムを制御
    するための可変速駆動システムの制御装置に於て、上記
    第2の変換器の出力交流周波数を制御するための周波数
    指令値が予め定められた制御範囲に入ったことを検出し
    て検出信号を出力するための検出手段と、該手段から上
    記検出信号が出力されたときに上記周波数指令値及び上
    記第1の変換器の出力電圧を制御する電圧指令値を変化
    させるための周波数指令変化値及び電圧指令変化値を出
    力する変化値発生手段と、上記検出手段により検出信号
    が出力されたときに、変化値発生手段で得た上記周波数
    指令変化値だけ上記第2の変換器の出力周波数を変化さ
    せ、かつ変化値発生手段で得た上記電圧指令変化値に応
    じて変化した上記第1の変換器出力電圧の変化により上
    記第2の変換器の出力電圧を変化させ、該出力電圧の変
    化と上記周波数の変化により誘導電動機の出力トルクが
    変化しないようにして上記出力周波数を変化させる制御
    手段と、を備えたことを特徴とする可変速駆動システム
    の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記変化値発生手段は、前記検出信号が
    検出された時点から一次遅れ要素を介して前記周波数指
    令変化値及び前記電圧指令変化値を出力することを特徴
    とする請求項18載の可変速駆動システムの制御装置。
  10. 【請求項10】 前記変化値発生手段は、前記周波数指
    令値が前記制御範囲内の定められた1つの値に近づくほ
    ど1に向かって増加する係数を出力するところの係数発
    生手段と、該手段の発生した係数を前記周波数指令変化
    値及び前記電圧指令変化値に乗じた値を前記周波数指令
    値及び前記電圧指令値の補正量として出力する乗算手段
    とを有したことを特徴とする請求項9記載の可変速駆動
    システムの制御装置。
  11. 【請求項11】 前記周波数指令値の時間変化率検出手
    段を設け、該手段の出力が所定値を越えたときは前記変
    化値発生手段からの周波数指令変化値及び電圧指令変化
    値は出力しないようにしたことを特徴とする請求項8な
    いし10の内の1つに記載の可変速駆動システムの制御
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項8〜11のいずれか1つの可変
    速駆動システムの制御装置に於て、上記第2の変換器は
    方形波インバータとする可変速駆動システムの制御装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項8〜12のいずれか1つの可変
    速駆動システムの制御装置に於て、上記制御範囲とは上
    記変圧器を飽和ささせる範囲とする可変速駆動システム
    の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996025787A1 (de) * 1995-02-17 1996-08-22 Siemens Aktiengesellschaft Antrieb mit einem drehstrom-asynchronmotor mit schleifringläufer
JP2011199939A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Hitachi Ltd 電力変換装置および電力変換装置の制御方法

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