JPH07170799A - 交流電動機の制御方法と装置および電動機電流の補正方法 - Google Patents

交流電動機の制御方法と装置および電動機電流の補正方法

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JPH07170799A
JPH07170799A JP5310051A JP31005193A JPH07170799A JP H07170799 A JPH07170799 A JP H07170799A JP 5310051 A JP5310051 A JP 5310051A JP 31005193 A JP31005193 A JP 31005193A JP H07170799 A JPH07170799 A JP H07170799A
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electric motor
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JP5310051A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Kobayashi
清隆 小林
Masahiro Tobiyo
飛世  正博
Shigeru Sugiyama
繁 椙山
Keiji Kunii
啓次 国井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電動機制御装置の電流検出器に含まれる誤差成
分(オフセット値/非直線性誤差)を補正して、正確な
電動機電流に基づく電動機制御の精度向上と、トルクリ
ップル発生の防止を計る。 【構成】交流電力1を電力変換器を介して交流電動機6
に供給し、速度検出器8による電動機速度ωrと電流検
出器7による電流Iu,Iv,Iwをフィードバックして、
インバータ5をPWM制御して電動機を制御する。電流
検出器7の検出電流に含まれる、オフセット値/非直線
性誤差は電流補正器9で除去される。補正器9は、電動
機の定常運転時にその交流周期に応じた時定数を設定さ
れるローパスフィルタを備えてオフセット値を検出し、
除去する。定常運転状態は1次角周波数指令ω1*や速度
ωrの変動幅より判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動機制御装置に関し、
特に電動機電流検出器のオフセット補正などに関する。
【0002】
【従来の技術】交流電動機の速度制御等において、電動
機の速度と共に電動機電流をフィードバックして電動機
の応答特性を改善している。特に、電動機のベクトル制
御においては、電動機電流をトルク電流成分と励磁電流
成分に分けて制御することにより、トルク特性など電動
機の制御性を著しく向上している。
【0003】このような電動機制御において、電動機電
流の検出器に含まれるオフセット値(直流分)や電動機
電流と検出電流間の非直線性誤差は、電動機制御にフィ
ードバックされる電流値を不正確なものにし、電動機の
制御精度の低下やトルクリップル発生の一因となってい
る。
【0004】検出電流に含まれるオフセット値を調整し
て電動機制御を行う公知例に、特開昭63−27439
8号に記載のものがある。これによれば、電動機に交流
電力を供給する電力変換器が一定時間以上非動作時に、
即ち交流電動機に流れる電流が零の時に、電動機制御装
置の電流検出器からの検出電流値をオフセット記憶手段
に記憶し、電力変換器の運転時に検出電流から前記記憶
手段のオフセット値を差し引いて補正する方法が提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】通常、電動機制御装置
は制御盤(箱)に組み込まれて現場配置され、運転中の
制御盤内の温度変化等によって、電流検出器のオフセッ
ト値が発生し変化する。しかし、上記の従来技術では、
電動機運転時に変化するオフセット値には対応できな
い。この結果、運転中の電動機電流の検出値には依然と
してオフセット値が含まれ、電動機の制御精度を低下さ
せる問題点は未解決のまま残されている。
【0006】また、電動機制御装置のソフトウエア化に
伴って、電流検出器もディジタル化されているが、この
A/D変換等の過程で非直線性誤差が発生する。この誤
差によって、例えば電動機各相の検出電流ピーク値に相
違が生じると、電流調節器はこの相違を補正しようとし
て機能し、この結果、電源の2倍の周期でトルクリップ
ルが発生して、電動機の振動や騒音を引き起こす。しか
し、上記従来技術には、ディジタル電流検出器の非直線
性誤差についての配慮がない。
【0007】本発明の目的は、上記の誤差成分を補正し
た電動機電流をフィードバックし、真の電動機電流に基
づく精度の高い電動機制御方法及び装置を提供すること
にある。
【0008】本発明の他の目的は、電動機制御装置の電
動機電流検出器によるオフセット値および/または非直
線性誤差を補正する電動機電流の補正方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、交流電源か
らの交流電力を電力変換器を介して交流電動機に供給
し、電動機速度検出器による電動機速度と電動機電流検
出器による電動機電流を各々フィードバックして前記電
力変換器を制御する交流電動機の制御において、前記電
動機電流検出器の検出電流に含まれる、オフセット値を
除去するオフセット補正手段および/または非直線性誤
差を除去する非直線性誤差補正手段を有する電動機電流
補正手段を設けることにより達成される。
【0010】
【作用】電動機電流検出器の検出電流に含まれるオフセ
ット値は、遅れ時定数を定常運転状態の交流周期に応じ
て可変設定されるローパスフィルター機能によって検知
される。また、非直線性誤差は、電動機電流の真値と検
出電流間との既知の誤差関係を参照して検知される。こ
れら検知された誤差を検出電流から差し引いて補正した
電動機電流を、電動機制御装置にフィードバックするこ
とにより、制御精度の向上あるいはトルクリップルの防
止が可能になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0012】図1は、ベクトル制御を行う電動機制御装
置の構成図を示したものである。3相の交流電源(U、
V、W)1に接続されたコンバータ電力変換器2には、
インダクタンス3と平滑コンデンサ4が接続され、平滑
コンデンサ4両端の直流電圧をインバータ電力変換器5
によって三相の交流電圧に変換して交流電動機6に供給
する。インバータ5の出力側には、U相の電流Iuを検
出する電流検出器7A、V相の電流Ivを検出する電流
検出器7B、W相の電流Iwを検出する電流検出器7C
が設けられている。
【0013】電流検出器7A、7B、7Cからの各相の
検出電流Iu、Iv、Iwは、後述する電流補正器9によ
って補正された、帰還電流IUF、IVF、IWFが座標変換
器10に供給される。
【0014】座標変換器10は入力されたIUF、IVF
WFから、回転磁界座標系における励磁電流フィードバ
ック信号Idと、トルク電流フィードバック信号Iqに変
換する。座標変換器10によるIdとIqの変換は、以下
の(数1)に従って行われる。
【0015】
【数1】 │Id│ │ COSω1*t SINω1*t││2/3 −1/3 −1/3 ││IUF│ │Iq│=│−SINω1*t COSω1*t││0 1/√3 −1/√3││IVF│…(1) │IWF│ ここで、ω1*:1次角周波数指令信号 交流電動機6の2次角周波数である速度信号ωrは、速
度検出器8によって検出されて減算器11にフィードバ
ックされている。この減算器11には速度指令信号(2
次角周波数指令信号)ωr*が与えられており、ωr*とω
rの偏差信号が速度調節器12に出力される。なお、ω1
*とωr*の関係については後述する。また、*印の付与
されている信号は「指令信号」を意味している。
【0016】速度調節器12は、速度指令ωr*に対する
実測値の偏差を零にするためのトルク電流指令信号Iq*
を求め、減算器13に出力する。減算器13には、座標
変換器10からのトルク電流フィードバック信号Iqが
供給され、Iq*とIqの偏差が求められてトルク電流調
節器14に出力される。
【0017】一方、減算器13Aは、励磁電流設定器1
5からの励磁電流指令信号Id*と座標変換器10からの
励磁電流フィードバック信号Idの偏差を求め、励磁電
流調節器14Aに出力している。
【0018】電流調節器14と14Aはそれぞれ減算器
13と13Aからの偏差信号に従って、回転磁界座標系
における電圧指令信号Vq*とVd*を生成し、座標変換器
10Aに出力する。
【0019】座標変換器10Aは電圧指令信号Vq*、V
d*を、交流電動機6の固定子座標系における3相交流出
力電圧指令信号VU*、VV*、VW*に変換し、PWMパル
ス演算器16へ出力する。PWMパルス演算器16は、
これら3相交流出力電圧指令を搬送波信号と比較してパ
ルス幅変調信号に変換する。このパルス幅変調信号を図
示していないパルス増幅器を介して点弧信号とし、イン
バータ電力変換器5をスイッチング制御して、コンデン
サ4の両端の直流電圧は三相の交流電圧に変換される。
【0020】なお、三相交流電圧指令信号Vu*、Vv*、
Vw*への変換は、以下の(数2)に従って行われる。
【0021】
【数2】 │VU*│ │ 1 0 ││COSω1t −SINω1t││Vd*│ │VV*│=│−1/2 √3/2││SINω1t COSω1t││Vq*│ …(2) │VW*│ │−1/2 −√3/2│ 座標変換器10及び10Aの変換には、正弦波発振器1
7より(数1)または(数2)の正弦波信号(SINω1*
t)と余弦波信号(COSω1*t)が与えられる。正弦波
発振器17には、1次角周波数指令信号ω1*に応じて、
これらの信号を発生する。1次角周波数指令信号ω1*
は、2次角周波数指令信号ωr*とすべり周波数ωsの和
(ω1*=ωr*+ωs)で、すべり周波数ωsはトルク電流
指令信号Iq*と励磁電流指令信号Id*の比(ωs=Iq*
/Id*・K1)から定まる。
【0022】なお、図1における一点鎖線はCPU10
0を示し、各構成要素はそのソフトウエアによる処理機
能によって実現される。もちろん、各々をハードウエア
によって構成できることは言うまでもない。
【0023】ところで、電流検出器7で検出された各相
の電流I(Iu,Iv,Iw)には、電動機制御装置を配
置する制御盤内の温度変動等によるオフセット電流I0
(Iu 0、Iv0、Iw0)が含まれている。本実施例の電動
機制御装置の一態様は、このオフセット値を取り除く電
流補正器9を備えたところにある。
【0024】図3は、オフセット値を取り除く、オフセ
ット補正手段20の構成を示したものである。オフセッ
ト補正手段20は、U相〜W相の各相に同一構成で設け
られるが、同図には一相のみを示す。
【0025】オフセット補正手段20は、検出電流I
u、Iv、Iwを取り込んで、オフセット値Iu0、Iv0
w0を検出するオフセット検出回路21と、このオフセ
ット検出回路21の時定数を調整する時定数調整回路2
2と、検出電流Iu、Iv、Iwからオフセット値Iu0
v0、Iw0を減算して、帰還電流IUF、IVF、IWFを出
力する減算器23によって構成される。
【0026】オフセット検出回路21は、1次遅れ回路
からなるローパスフィルター210で構成される。1次
遅れ回路は、時定数をTとする1/(1+Ts)の伝達
関数によって表わされる。
【0027】図4に、時定数調整回路22の詳細な構成
を示す。まず、差分手段221によって速度(指令)信
号の変動幅が調査される。即ち、今回サンプリング時点
(kt)の1次角周波数指令信号ω1*(または2次角周
波数信号ωr)を入力し、記憶している前回サンプリン
グ時点((k−1)t)のω1*(またはωr)と差分
し、速度(指令)信号の差分値△ω(kt)を求める。
【0028】定常状態判定手段223はこの差分値△ω
(kt)を入力し、設定されている規定値ωrefと比較
し、差分値△ω(kt)が規定値ωref以下であれば、
電動機6の運転は「定常状態」と判定し、そうでなけれ
ば過渡状態などの「非定常状態」と判定する。
【0029】時定数出力手段224は「定常状態」が入
力されると、時定数Tを(数3)によって演算し、演算
結果をオフセット検出回路21の1次遅れ時定数Tに設
定する。
【0030】
【数3】 T=K/f = 2π・K/ω1*(又はωr) …(3) ここで、f:周波数(通常、0〜50HZ/60HZ) K:補正係数 定常状態の判定は、トルク電流Iqの変動幅によっても
行える。差分手段222は、トルク電流フィードバック
信号の今回値Iq(kt)と前回値Iq((k−1)t)
の差分値△Iq(kt)を求める。定常状態判定手段2
23は、この差分値△Iq(kt)を受け取って規定値
Iqrefと比較し、差分値△Iqが基準値以下であれば定
常状態と判定する。
【0031】このように、定常状態判定手段223は、
速度指令信号(1次角周波数)の差分値または速度信号
の差分値、あるいはトルク電流の差分値の何れか一方
が、各々に設定されている規定値以下であれば、電動機
の運転が定常状態であると判定する。なお、ここで言う
運転とは、電動機6の回転子(2次側)の回転中はもち
ろん、電動機の回転以前で1次側に回転磁界が発生する
時点(1次角周波数指令信号ω1*の出力時)からを指
す。
【0032】図5に、時定数調整手段22による時定数
決定のフローチャートを示す。まず、(数3)の分母が
零とならないように、1次角周波数指令信号ω1*が0か
チエックする(s101)。ω1*=0であればT=0と
し(s105)、(数3)の演算は行わない。
【0033】ω1*≠0であれば、所定プロセス量(たと
えば、ω1*)の今回値と前回値の差分値を求める(s1
02)。この差分値を、当該プロセス量に対し設定され
ている規定値と比較し(s103)、差分値が規定値以
下であれば(数3)による時定数Tの演算を行う(s1
04)。一方、差分値が規定値を超えていれば電動機は
非定常状態(過渡状態)と判定し、遅れ時定数Tを無限
大相当として(s106)、オフセット検出回路21の
出力を現状に保持する。決定された時定数Tはオフセッ
ト検出手段21に出力され、ローパスフィルター210
の遅れ時定数Tに設定される(s107)。
【0034】ちなみに、本実施例のオフセット補正手段
によれば、f=50HZ,K=1000,T=20s
で、オフセット電流のリップルは補正前の約0.1%に
まで低減される。従って、実用上の補正係数Kは500
〜10000程度に設定される。この場合、遅れ時定数
Tは10s〜200s程度となり、補正電流の出力もこ
の時定数Tに応じて遅延する。しかし、制御盤内の温度
変化等に起因するオフセット電流の変化は数時間程度と
遅い周期なので、時定数Tによる遅れは全く問題になら
ず、実質的にリアルタイムな電流補正が可能となる。
【0035】上記した説明では、遅れ時定数Tの変更可
能条件である電動機の定常状態判定に、1次角周波数ω
1*または速度帰還信号ωrまたはトルク電流帰還信号I
qをもちいたが、電動機6の定状状態を認識できる信号
であれば何でもよい。たとえば、励磁電流Idの変動幅
によっても可能である。特に、1次角周波数ω1*を用い
る場合は、電動機の回転以前の励磁状態からの判定が可
能である。
【0036】また、ローパスフィルタ210には1次遅
れ回路を用いたが、高周波信号をカットできるものであ
ればよい。一つの信号に対し、複数のローパスフィルタ
を用いてもよい。さらに、遅れ時定数の補正係数Kや周
波数fは固定にしてもよい。
【0037】このような本実施例によれば、電流検出器
からの検出電流に含まれるオフセット値が運転時に検
出、除去できるので、電動機制御に帰還される帰還電流
の値が真の電動機電流に極めて近い値となり、これによ
り、電動機の制御精度を向上できる。
【0038】次に、本発明の他の実施例で、電流補正器
9の別の態様を説明する。
【0039】上記した電流検出器7は、インバータ5か
らの実電流(アナログ量)を入力し、V/f変換及びパ
ルスカウンタなどによるA/D変換の後、パルスカウン
タの計数値に基づくデジタル演算によって検出電流を求
める。このA/D変換の過程などで、電動機6に流れる
実電流I’(Iu',Iv',Iw')と電流検出器7の検出電
流I(Iu,Iv,Iw)の間に、図6に示すような非直
線性の誤差が生じる。
【0040】この誤差は、電流検出器7の定格値の設定
によっても大きく変動する。同図で、実線(1)は4A
(4V)を定格として実電流と検出電流が一致するよう
に調整した場合、点線(2)は10A(10V)を定格
として調整した場合である。これら実線(1)または点
線(2)の検出信号Iと、直線(3)の偏差部分が非直
線性誤差△Iとなる。
【0041】第2の実施例は、このような非直線性誤差
を補正するために、図1の電流補正器9を、非直線性誤
差補正手段30として構成したものである。
【0042】図8は、非直線性誤差補正手段30の構成
で、各相とも同じ構成となるので一相についてのみ示
す。誤差補正手段30は、電流検出器7からの検出電流
信号Iに対応して補正信号ICを発生する補正信号発生
器31と、検出電流信号Iから補正信号ICを減算する
減算器32によって構成される。
【0043】補正信号発生器31は、複数の関数発生器
311〜313と、検出電流信号Iの領域に適応する関
数発生器を選択する領域選択手段310からなる。領域
選択手段310によって選択された関数発生器311〜
313の各々は、入力された検出電流信号Iに応じた補
正信号ICを発生し、減算器32に出力する。
【0044】図7は、検出電流Iと非直線誤差△Iの関
係で、図6の点線(2)の誤差パターンを示している。
この誤差パターンは長期的(経年)には変化するが、短
期的には定格毎にほぼ一定となる。そこで、検出電流の
範囲をたとえば領域I、II、III に区分して、対応する
関数発生器311〜313の各々により、各領域の誤差
信号に相当する補正信号Ic(Ic1〜Ic3)を、(数
4)の(4)〜(6)式で折線近似して発生する。
【0045】
【数4】 Ic1=a1・I+b1 (I=0〜I1) …(4) Ic2=a2・I+b2 (I=I1〜I2) …(5) Ic3=a3・I+b3 (I=I2〜I3) …(6) ここで、a1,a2,a3:直線勾配 b1,b2,b3:初期値 上記の例では、3つの関数発生器に対応して3電流領域
としたが、領域の設定は任意である。図9は、ソフトウ
エアによる補正信号の生成処理を示したもので、領域に
応じて予め記憶されている勾配aと初期値bを読出し
て、(数4)による直線近似を演算処理するので、領域
の区分は所望の精度を達成できるように設定すればよ
い。また、折れ線による近似ではなく、記憶装置に上記
の誤差パターンを記憶し、検出電流に対応した補正値を
参照できるようにしてもよい。
【0046】このような第2の実施例によれば、電流検
出器7による電動機制御のための帰還電流の誤差を精度
よく補正できるので、トルクリップルの発生を防止で
き、電動機制御の制御精度を向上できる効果がある。
【0047】以上に説明した電流補正器9の第1の実施
態様であるオフセット補正手段20と、第2の実施態様
である誤差補正手段30を、組み合わせて構成すること
が可能である。
【0048】即ち、電流補正器9は、電流検出器7の検
出電流Iのオフセットを除去するオフセット補正手段2
0と共に、検出電流Iの非直線誤差を補正する誤差補正
手段30を備え、オフセットを除去し、さらに非直線誤
差を除去して、高精度の帰還電流が要求されるベクトル
制御の制御精度を向上することができる。
【0049】上記では、ベクトル制御による電動機制御
の例を説明しているが、本発明はこれに限られるもので
はない。ベクトル制御によらずに速度制御などを行う電
動機制御への適用も可能である。
【0050】図10は、通常の速度制御を行っている電
動機制御装置に本発明を適用した者である。同図におい
て、図1と同じ構成要素には同一符号を付している。な
お、電流補正器9において、電動機6の定常状態を判定
するためのプロセス信号には、速度信号ωrが用いられ
る。
【0051】この構成によれば、減算器13へフィード
バックされる帰還電流IFからは、上記した電流補正器
9によって、電流検出器7の検出電流に含まれているオ
フセットや非直線誤差が除去されているので、精度のよ
い速度制御を実行することができる。
【0052】さらに本発明は、オフセット値や非直線性
誤差を補正する電流検出方法として、制御装置や計測装
置の電流(位相)検出器に広く適用できることは言うま
でもないであろう。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、電流検出器のオフセッ
ト値および/または非直線性誤差を高精度に補正できる
ので、電動機電流の正確な検出値に基づいて電動機制御
の精度を向上し、トルクリップル等の発生を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の適用例で、ベクトル制御する電
動機制御装置の構成図である。
【図2】電動機電流の検出値に含まれるオフセット値の
説明図である。
【図3】電動機電流補正器の第1の実施例で、オフセッ
ト補正手段の構成図である。
【図4】時定数調整手段の構成図である。
【図5】時定数調整手段の処理過程を示すフローチャー
トである。
【図6】電動機電流の検出値に含まれる非直線性誤差の
説明図である。
【図7】非直線性誤差を領域別に直線近似する説明図で
ある。
【図8】電動機電流補正器の第2の実施例で、非直線誤
差補正手段の構成図である。
【図9】非直線誤差補正手段の処理過程を示すフローチ
ャートである。
【図10】本発明の他の適用例で、速度制御する電動機
制御装置の構成図である。
【符号の説明】
1…交流電源、2…コンバータ電力変換器、3…インダ
クタンス、4…平滑コンデンサ、5…インバータ電力変
換器、6…交流電動機、7(7A〜7C)…電流検出
器、8…速度検出器、9…電流補正器、10,10A…
座標変換器、11…減算器、12…速度調節器、13,
13A…減算器、14…トルク電流調節器、14A…励
磁電流調節器、15…励磁電流設定器、16…PWM演
算器、100…計算機(CPU)、20…オフセット補
正手段、21…オフセット値検出手段、210…ローパ
スフィルター、22…時定数調整手段、23…減算器、
221,222…差分手段、223…定常状態判定手
段、224…時定数出力手段、30…非直線性誤差補正
手段、31…補正信号発生手段、32…減算器、310
…領域選択手段、311〜313…関数発生手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国井 啓次 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動機速度と電動機電流を各々フィードバ
    ックして制御する交流電動機の制御方法において、 検出される電動機電流に含まれるオフセット値を電動機
    の運転状態に対応して検知し、検知されたオフセット値
    を差し引いて補正される電動機電流によって所定の電流
    調節を行うことを特徴とする交流電動機の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記オフセット電流の検知は、所定の時定数によるロー
    パスフィルター機能によって行い、前記所定の時定数を
    前記運転状態が定常状態のときは電動機に供給される交
    流電力の周期に応じた値に設定し、前記運転状態が非定
    常状態(過渡状態)のときは前記所定の時定数を無限大
    相当値に設定することを特徴とする交流電動機の制御方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 サンプリング周期に応じてチエックされる所定のプロセ
    ス量(状態量)の変動幅が所定の規定値以下の場合は、
    前記運転状態は定常状態であると判定することを特徴と
    する交流電動機の制御方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記所定のプロセス量(状態量)は、電動機速度指令ま
    たは前記電動機速度または前記電動機電流から変換され
    るトルク電流または励磁電流であることを特徴とする交
    流電動機の制御方法。
  5. 【請求項5】電動機速度と電動機電流を各々フィードバ
    ックして制御する交流電動機の制御方法において、 検出される電動機電流に含まれる非直線性誤差を、電動
    機電流の真値とその検出電流間の既知の所定の誤差関係
    パターンを参照して検知し、検知された非直線性誤差を
    差し引いて補正された電動機電流によって所定の電流調
    節を行うことを特徴とする交流電動機の制御方法。
  6. 【請求項6】交流電源からの交流電力を電力変換器を介
    して交流電動機に供給し、電動機速度検出器による電動
    機速度と電動機電流検出器による電動機電流を各々フィ
    ードバックして前記電力変換器を制御する交流電動機の
    制御装置において、 前記電動機電流検出器の検出電流に含まれる、オフセッ
    ト値を除去するオフセット補正手段および/または非直
    線性誤差を除去する非直線性誤差補正手段を有する電動
    機電流補正手段を設けることを特徴とする交流電動機の
    制御装置。
  7. 【請求項7】三相交流電源の交流電力を電力変換器を介
    してPWM制御して三相交流電動機に供給し、電動機速
    度検出器による電動機速度信号と電動機電流検出器によ
    る電動機電流を各々フィードバックして前記電力変換器
    を制御する交流電動機の制御装置において、 速度指令と前記電動機速度信号の差分からトルク電流指
    令を生成する速度調節器と、前記電動機電流を1次角周
    波数指令に従ってトルク電流と励磁電流に変換する第1
    の座標変換器と、前記トルク電流指令と前記トルク電流
    の差分からトルク制御指令を生成するトルク電流調節器
    と、励磁電流指令と前記励磁電流の差分から励磁電流制
    御指令を生成する励磁電流調節器と、前記トルク制御指
    令と前記励磁電流制御指令からPWM制御回路に与える
    三相の制御信号へと変換する第2の座標変換器と、 前記1次角周波数指令または前記電動機速度または前記
    トルク電流または前記励磁電流のサンプリング周期に応
    じてチエックされる変動幅が所定の規定値以下の場合
    に、前記電力変換器から出力される交流周期に応じた遅
    れ時定数を設定されるローパスフィルターを具備して、
    前記電動機電流検出器の検出電流のオフセット値を除去
    する電動機電流補正器と、を設けることを特徴とする交
    流電動機の制御装置。
  8. 【請求項8】電動機制御装置の電動機電流検出器の検出
    電流に含まれるオフセット値を補正する電動機電流の補
    正方法において、 電動機の定常運転状態時に、供給される交流周期に応じ
    た時定数によって前記検出電流を遅れ処理して前記オフ
    セット値を検知し、前記検出電流から検知されたオフセ
    ット値を差し引くことを特徴とする電動機電流の補正方
    法。
  9. 【請求項9】電動機制御装置の電動機電流検出器の検出
    電流に含まれる非直線性誤差を補正する電動機電流の補
    正方法において、 予め設定されている電動機電流の真値と前記検出電流間
    の所定の誤差関係パターンを参照して前記非直線性誤差
    を検知し、前記検出電流から検知された直線性誤差を差
    し引くことを特徴とする電動機電流の補正方法。
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