JPH0984400A - サーボモータの電流制御方法 - Google Patents

サーボモータの電流制御方法

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JPH0984400A
JPH0984400A JP7261042A JP26104295A JPH0984400A JP H0984400 A JPH0984400 A JP H0984400A JP 7261042 A JP7261042 A JP 7261042A JP 26104295 A JP26104295 A JP 26104295A JP H0984400 A JPH0984400 A JP H0984400A
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current
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voltage
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JP7261042A
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Hiroyuki Uchida
裕之 内田
Heisuke Iwashita
平輔 岩下
Yuichi Endo
裕一 遠藤
Takashi Okamoto
敬 岡本
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/06Rotor flux based control involving the use of rotor position or rotor speed sensors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/22Current control, e.g. using a current control loop

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーボモータの電流制御方法において、電圧
飽和が発生しない領域では無効電流を少なくして無効電
流による発熱を抑制し、かつ高速域まで安定した回転を
行う。 【解決手段】 サーボモータのDQ変換による電流制御
において、高速回転域まではd相には電流を流さずq相
にのみ電流を流し、高速回転時にのみd相に無効電流を
流し、この無効電流によってモータの端子電圧を下げる
ことによって、電圧飽和が発生しない領域では無効電流
を少なくして無効電流による発熱を抑制し、高速域にお
いても安定した回転を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械や産業用
機械等の機械装置やロボットの駆動源として使用される
ACサーボモータの電流制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来から行われているACサー
ボモータの制御系のブロック線図である。位置指令から
エンコーダ等で検出される位置フィードバック値を減じ
て位置偏差を求め、該位置偏差にポジションゲインを乗
じて位置ループ制御を行って速度指令を求め、この速度
指令から速度フィードバック値を減じて速度偏差を求
め、比例・積分制御等の速度ループ処理を行いトルク指
令(電流指令)を求める。さらに、このトルク指令から
電流フィードバック値を減じて電流ループ処理を行い各
相の電圧指令を求めてPWM制御等を行いACサーボモ
ータMを制御している。
【0003】このような制御系において、電流ループと
して、3相ACサーボモータの場合では3相電流を別々
に制御する交流電流制御方式が知られている。このよう
な電流制御方式では、速度ループ処理で求められたトル
ク指令(電流指令)にエンコーダ等で検出されたサーボ
モータのロータ位置θよりU,V,W相に対して電気角
でそれぞれ2π/3ずれた正弦波を乗じて各相の電流指
令を求め、該電流指令から各電流検出器で検出さる各相
の実電流Iu,Iv,Iwを減じて電流偏差を求め、各
相電流制御器Iu,Iv,Iwで比例積分(PI)制御
等を行って各相指令電圧Eu,Ev,Ewを電力増幅器
に出力する。電力増幅器では、インバータ等でPWM制
御を行って各相の電流Iu,Iv,Iwをサーボモータ
Mに流して駆動を行う。これによって、位置,速度ルー
プの最も内側のマイナーループに電流ループ形成し、こ
の電流ループはACサーボモータの各相に流す電流の制
御を行う。
【0004】上記3相電流を別々に制御する方式の場合
には、モータの回転速度が上昇すると電流指令の周波数
も上昇し、電流位相が徐々に遅れるため電流の無効成分
が多くなり、トルクを効率よく発生することができなく
なるという欠点があり、また、制御量として交流を扱っ
ているため、定速度回転かつ定負荷時における定常状態
においてさえも、指令に対する位相の遅れや振幅の減衰
等の偏差が存在し、直流モータと同程度のトルク制御を
実現することが困難である。この欠点を改善する方式と
して、3相電流をDQ変換してd相,q相の2相の直流
座標系に変換した後にそれぞれの相を直流成分で制御す
るDQ制御方式が知られている。
【0005】図7はACサーボモータをDQ変換により
制御するブロック線図である。d相の電流指令を「0」
とし、q相の電流指令を速度ループが出力されるトルク
指令とする。そして、3相電流から2相電流へ変換する
変換器9において、モータの各u,v,w相の実電流お
よびロータ位置検出器で検出されたロータの位相を用い
てd相,q相の電流Id,Iqを求め、この電流を各相
指令値から減じてd相,q相の電流偏差を求める。電流
制御器5d,5qにおいて、この電流偏差を比例・積分
制御してd相指令電圧Vdおよびq相指令電圧Vqを求
める。2相電圧から3相電圧に変換する手段8は、この
2相の指令電圧Vd,Vqからu,v,w相の指令電圧
Vu,Vv,Vwを求め、電力増幅器6に出力してイン
バータ等でサーボモータの各相に対して電流Iu,I
v,Iwを流してサーボモータの制御を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電流制御方法では、逆起電力によって電流制御系が不安
定となるという問題点がある。
【0007】図8はDQ変換される従来のACサーボモ
ータを説明するためのブロック線図である。d相コント
ローラおよびq相コントローラは、積分項11,12
(K1は積分ゲイン)と比例項13,14(K2は比例
ゲイン)を備える制御系であり、モータ側は抵抗分Rと
インダクタンス分Lとを備えている。また、各d相,q
相は、互いに他の相からの干渉項15,16を備える。
【0008】図8のブロック線図において、d相コント
ローラへのq相電流指令Iq*を零とし、q相コントロ
ーラへのq相電流指令Iq*にトルク指令を印加する制
御方法では、d相方向の無効電流は流れずモータ駆動に
寄与しない電流分は除去できるものの、q相側には回転
数ωeに比例した逆起電力E(=ωe・Φ)が発生す
る。図9はこのq相電流指令Iq*を零とした場合の加
速中のd相およびq相の電圧状態を示す図である。図9
において円はDCリンク電圧、R・Iqで示されるq相
電圧がモータを制御する有効電圧、ωe・L・Iqで示
されるq相電圧がモータ駆動に寄与しない無効電圧、E
は逆起電力であり、端子電圧は逆起電力EとR・Iqの
和となる。モータ制御は、端子電圧がDCリンク電圧以
下の場合可能であり、端子電圧がDCリンク電圧を超え
ると制御が困難となる。
【0009】図10は逆起電力とDCリンク電圧が一致
した場合のd相およびq相の電圧状態を示す図である。
高速まで加速を行うと、増加する逆起電力Eによって加
速電流を生成するための電圧が減少し、加速電流が減少
して最終的に逆起電力とDCリンク電圧が一致し、加速
が終了することになる。この状態から減速を行う場合に
は、減速電流を流すに要する電圧が不足して電流制御が
困難となり、異常電流が流れる場合がある。
【0010】そこで、高速域でのモータの端子電圧を下
げるために、電流位相を高速域の大電流時においてd相
方向にずらす方法が知られている。図11は、電流位相
をd相方向にずらした場合のd相およびq相の電圧状態
を示す図である。この場合に、d相方向にq相電流Iq
のd相方向成分Iqdの電流が流れ、これによって発生
する電圧ωe・L・Iqdは端子電圧に表れる逆起電力
を減少させる。しかしながら、この方法においては、小
電流の場合にはd相方向の電流も小さいため、逆起電力
を弱める効果は少ないという欠点がある。
【0011】そこで、本発明は前記した従来の問題点を
解決して、電圧飽和が発生しない領域では無効電流を少
なくして無効電流による発熱を抑制し、かつ高速域まで
安定した回転を行うことができるサーボモータの電流制
御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、サーボモータ
のDQ変換による電流制御において、高速回転域までは
d相には電流を流さずq相にのみ電流を流し、高速回転
時にのみd相に無効電流を流し、この無効電流によって
モータの端子電圧を下げることによって、電圧飽和が発
生しない領域では無効電流を少なくして無効電流による
発熱を抑制し、高速域においても安定した回転を行う。
【0013】モータの回転速度が高速回転域に達するま
での間は、モータに発生する逆起電力はサーボアンプの
DCリンク電圧より十分に小さく、モータの制御電流を
生成するに十分な電圧を得ることができる。この領域で
は、サーボモータのDQ変換による電流制御において、
d相電流指令を零としてd相に電流を流さず、q相にの
み電流を流す電流制御を行う。これによって、モータの
駆動制御に寄与するq相にのみ有効電圧を発生させ、モ
ータの駆動制御に寄与しないd相については無効電流を
流さないよう制御して、無効電流による発熱を防止す
る。
【0014】モータの回転速度が高速回転域に達して逆
起電力が増大し、この逆起電力がサーボアンプのDCリ
ンク電圧に近い値となって電圧飽和が起こると、モータ
の制御電流を生成するに十分な電圧を得ることができな
くなる。この高速回転時にd相に無効電流を流すと、無
効電流によってd相巻線の電圧が発生する。d相巻線の
インダクタンス分に発生する電圧は逆起電力と逆方向で
あるため、逆起電力はこれによって減少し、モータに発
生する端子電圧は下降する。これによって、端子電圧は
サーボアンプのDCリンク電圧より小さくなり、モータ
の制御電流を生成するに十分な電圧を得ることができ
る。
【0015】したがって、電圧飽和が生じないような回
転速度領域では、q相にのみの電流供給によって発熱を
最小限に抑えたモータ制御を行い、電圧飽和が生じるよ
うな高速回転領域では、d相への電流供給によって逆起
電力を減少させて安定した回転制御を行う。
【0016】また、無効電流の供給を、電圧飽和が発生
する速度の近傍の設定速度から開始し、速度に応じて増
加するよう行うことができる。これによって、設定速度
まではq相の有効電流のみで制御を行い、設定速度以上
では速度に応じて無効電流の供給量を増大して、速度に
応じて増加する逆起電力の増加を抑える。ことを特徴と
する請求項1記載のサーボモータの電流制御方法。
【0017】また、無効電流の供給は、速度に対して一
次の増加関数に従って増加し、第2の設定速度以上で一
定値に固定するよう設定することができる。これによっ
て、無効電流の増加の割合を増加関数の係数で設定する
ことができる。また、第2の設定速度以上の速度におい
て、無効電流を一定値に固定することによって、無効電
流による発熱の増大を抑制する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の実施の形態を説明するため
のブロック線図であり、図2は本発明の実施の形態によ
るd相およびq相の電圧状態を説明する図であり、ま
た、図3は本発明の実施の形態における速度ループおよ
び電流ループの処理を説明するためのフローチャートで
ある。
【0020】図1に示すブロック線図は、前記図8に示
すブロック線図においてd相に対する電流指令をモータ
の速度に応じて設定し、これによって、逆起電力E(=
ωe・Φ)と逆方向の電圧eを実質的に発生し、逆起電
力Eを減少させるものである。
【0021】図1のブロック線図において、d相コント
ローラおよびq相コントローラは、積分項11,12
(K1は積分ゲイン)と比例項13,14(K2は比例
ゲイン)を備える制御系であり、モータ側は抵抗分Rと
インダクタンス分Lとを備えている。また、各d相,q
相は、互いに他の相からの干渉項15,16を備える。
この構成は、前記図8で示した従来のブロック線図と共
通している。
【0022】本発明では、d相コントローラに対してモ
ータの回転速度に応じたd相電流指令Id*を供給し、
q相コントローラに対してトルク指令Iq*を供給す
る。モータの回転速度に応じたd相電流指令Id*とし
て、例えば図1中の矩形で囲まれるような特性のd相電
流指令を用いることができる。図示されるd相電流指令
は、モータの回転速度vが0からベース速度vbまでの
速度領域では零とし、回転速度vがベース速度vbを超
える高速領域では速度vに比例して増加し、回転速度v
がクランプ速度vcを超える高速領域では一定値に固定
する。
【0023】なお、ベース速度vbは、逆起電力がDC
リンク電圧に接近して電圧飽和が始まる付近の速度とし
て設定することができ、また、クランプ速度vcはd相
電流の増加によって発生する発熱等の障害が許容できる
境界の速度として設定することができる。
【0024】モータの回転速度がベース速度vb以下の
速度領域では、d相コントローラに入力されるd相電流
指令は零であって図8で示した従来の制御と共通し、加
速時におけるd相およびq相の電圧状態は前記図9と同
様である。このときには、DCリンク電圧から逆起電力
Eを差し引いた電圧分によって、モータを制御する電流
を生成することができる。
【0025】次に、モータの回転速度が増大してベース
速度vbを超えると、逆起電力が増大してDCリンク電
圧に接近し、電圧飽和が始まる。このとき、d相コント
ローラに対してd相電流の入力を始める。図2は高速領
域においてq相電流指令Iq*を入力した場合のd相お
よびq相の電圧状態を示す図である。図2において、d
相電流指令Id*によってd相巻線にd相電流Idが流
れると、d相巻線の抵抗分Rによって無効電圧分R・I
dが発生し、d相巻線のインダクタンス分Lによって有
効電圧分ω・L・Idが発生する(図2中の破線)。こ
の有効電圧分ωe・L・Idの方向は逆起電力Eと逆方
向であるため、逆起電力は減少して図中の一点鎖線で示
される補償逆起電力E’となる。したがって、q相方向
の電圧について見ると、補償逆起電力E’はDCリンク
電圧内に収まり、制御電流を流すために十分な電圧が生
成される。図1中の電圧eはd相巻線のインダクタンス
分Lによる有効電圧分ω・L・Idであり、d相への電
流の供給は逆起電力E(=ωe・Φ)と逆方向の電圧e
をq相コントローラに入力することと実質的に一致し、
これによって、端子電圧における逆起電力Eを減少させ
る。
【0026】モータの回転速度がさらに増大すると、逆
起電力E(=ωe・Φ)は回転速度にしたがって増大す
る。このとき、d相コントローラに対するd相電流指令
Iq*を回転速度に応じて増加させることによって、d
相巻線のインダクタンス分Lに発生する有効電圧分ωe
・L・Idを増加して逆起電力Eを打ち消す方向の電圧
を増やし、逆起電力Eの増大を抑制する。
【0027】図1に示すd相電流指令では、クランプ速
度vcを超えた回転速度vに対してd相電流がクランプ
されるようd相電流指令値を固定する。これは、d相電
流の無制限の増大によって発生する過剰電流や過熱等の
障害を防止するためである。
【0028】次に、図3のフローチャートを用いて、速
度ループおよび電流ループの処理を説明する。
【0029】はじめに、図6に示すように速度制御ブロ
ックにおける速度ループにおいてトルク指令を計算し
(ステップS1)、電流制御ブロックにおける電流ルー
プにおいて求めたトルク指令をq相電流指令Iq*とす
る(ステップS2)。
【0030】次に、エンコーダからモータの実速度vを
求め、この実速度vとベース速度vbとの比較を行う。
なお、ここでは、モータの回転方向を考慮してモータの
実速度vの絶対値とベース速度vbとの差(|実速度v
|−ベース速度vb)をとり、速度差の正負を判定を行
う。ここで、ベース速度vbは、逆起電力がDCリンク
電圧に接近して電圧飽和が始まる付近の速度である。こ
のベース速度vbは、例えば使用するモータ特性に応じ
て任意に定めることができる。例えば、モータの定格速
度を用いたり、モータの定格電圧を印加したときのモー
タ速度を用いたり、それらに所定倍率を乗じた値を用い
たりすることができる。(ステップS3)。
【0031】モータの回転速度がベース速度vbを超え
ていない場合には、前記速度差は負となる。この速度領
域は図1の矩形中のaで示される範囲であり、この場合
にはd相電流指令Id*を零に設定する。なお、このと
き、q相電流指令Iq*は前記ステップS2で設定した
トルク指令である。また、速度差が零の場合も便宜上こ
の判定に含めるものとする(ステップS4)。
【0032】一方、モータの回転速度がベース速度vb
を超えた場合には、前記速度差は正となる。この速度領
域は図1の矩形中のbあるいはcで示される範囲であ
り、この場合にはd相電流指令Id*をステップS5に
したがって設定する。なお、このとき、q相電流指令I
q*は前記ステップS2で設定したトルク指令である。
【0033】以下、d相電流指令Id*の設定工程であ
るステップS5をステップS5−1〜ステップS5−3
で説明する。
【0034】ステップS5において、エンコーダから求
めたモータの実速度vをクランプ速度vcと比較する。
ここでは、モータの回転方向を考慮してモータの実速度
vの絶対値とクランプ速度vcとの差(|実速度v|−
クランプ速度vc)をとり、この速度差の正負を判定す
る。ここで、クランプ速度vcはd相電流の増加によっ
て発生する発熱等の障害が許容できる境界の速度として
設定することができる(ステップS5−1)。
【0035】モータの回転速度がクランプ速度vcを超
えていない場合には、前記速度差は正となる。この速度
領域は図1の矩形中のbの範囲であり、この場合にはd
相電流指令Id*に係数αを乗じた値に設定する。この
係数αは、回転速度vに応じてd相電流指令Id*を一
次関数で増加させるときの係数であり、この係数に応じ
てd相電流指令Id*の増加の割合を調節することがで
きる。なお、このとき、q相電流指令Iq*は前記ステ
ップS2で設定したトルク指令である(ステップS5−
2)。
【0036】一方、モータの回転速度がクランプ速度v
cを超えた場合には、前記速度差は正または零となる。
この速度領域は図1の矩形中のcで示される範囲であ
り、この場合にはd相電流指令Id*をクランプq相電
流指令Idq*に設定する。このクランプq相電流指令
Idq*は固定値とし、回転速度vの増大にかかわらず
一定値とする。なお、このとき、q相電流指令Iq*は
前記ステップS2で設定したトルク指令である。また、
速度差が零の場合も便宜上この判定に含めるものとする
(ステップS5−3)。
【0037】次に、電流フィードバックによってサーボ
モータのd相,q相の電流フィードバックIdf,およ
びIqfの取込みを行う。このd相,q相の電流フィー
ドバックIdf,およびIqfの取込みは、サーボモー
タのu相およびv相の実電流Iu,Ivを取込み、Iu
+Iv+Iw=0の関係を用いて、Iw=−(Iu+I
v)の演算によってw相の実電流Iwを求め、また、ロ
ータ位置検出器の出力からロータの電気角θeを求め、
次に、次式(1)で示されるような、3相交流電流から
2相の直流電流を求めるDQ変換により行うことができ
る(ステップS6)。
【0038】
【数1】 次に、d相,q相の電流Idf,Iqfをd相p相の各
相指令値から減じてd相,q相の電流偏差を求め、この
電流偏差を電流制御ブロックでの電流ループで比例・積
分制御を行って、d相指令電圧Vdおよびq相指令電圧
Vqを求める(ステップS7)。さらに、2相電圧から
3相電圧に変換する手段において、次式(2)で示され
るような、2相直流電圧から3相の交流電圧を求めるD
Q変換によって、U,V,W相の指令電圧Vu,Vv,
Vwを求め(ステップS8)、この指令電圧を電力増幅
器に出力してインバータ等でサーボモータの各相に対し
て電流Iu,Iv,Iwを流してサーボモータの制御を
行う。
【0039】
【数2】 図4は、本発明の実施例を適用したサーボモータ制御系
のブロック図である。この構成は従来のデジタルサーボ
制御を行う装置と同一であるため、概略的に示してい
る。図4において、20はコンピュータを内蔵した数値
制御装置(CNC)、21は共有RAM、22はプロセ
ッサ(CPU),RON,RAM等を有するデジタルサ
ーボ回路、23はトランジスタインバータ等の電力増幅
器、MはACサーボモータ、24はACサーボモータM
の回転とともにパルスを発生するエンコーダ、25はロ
ータ位相を検出するためのロータ位置検出器である。
【0040】(実施の形態の結果例)次に、本発明の制
御方法を適用した場合のトルクカーブの結果例を図5に
示す。
【0041】図5(a)は、従来の制御方法によるサー
ボモータのトルクカーブであり、図5(b)は、本発明
の制御方法によるサーボモータのトルクカーブであり、
回転数(r.p.m)に対する発生トルク(kg・c
m)を示している。
【0042】両トルクカーブにおいて、回転数が400
0rpm付近のトルク特性を比較すると、本発明による
制御方法によって4000rpm付近におけるトルクの
低下が減少し、高速トルクでの伸びを得ることができ
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電圧飽和が発生しない領域では無効電流を少なくして無
効電流による発熱を抑制し、かつ高速域まで安定した回
転を行うことができるサーボモータの電流制御方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するためのブロック
線図である。
【図2】本発明の実施の形態によるd相およびq相の電
圧状態を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態における速度ループおよび
電流ループの処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図4】本発明の実施例を適用したサーボモータ制御系
のブロック図である。
【図5】本発明の制御方法を適用した場合のトルクカー
ブの結果例である。
【図6】従来から行われているACサーボモータの制御
系のブロック線図である。
【図7】ACサーボモータをDQ変換により制御するブ
ロック線図である。
【図8】DQ変換される従来のACサーボモータを説明
するためのブロック線図である。
【図9】q相電流指令Iq*を零とした場合の加速中の
d相およびq相の電圧状態を示す図である。
【図10】逆起電力とDCリンク電圧が一致した場合の
d相およびq相の電圧状態を示す図である。
【図11】電流位相をd相方向にずらした場合のd相お
よびq相の電圧状態を示す図である。
【符号の説明】
1 位置制御ブロック 2 速度制御ブロック 3 電流制御ブロック 5d,5q 電流制御器 6,23 電力増幅器 7 ロータ位相器 8 2相電圧から3相電圧に変換する手段 9 3相電流から2相電流に変換する手段 11,12 積分項 13,14 比例項 15,16 干渉項 20 CNC 21 共有メモリ 22 デジタルサーボ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 裕一 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 (72)発明者 岡本 敬 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータのDQ変換による電流制御
    において、高速回転時にのみd相に無効電流を流し、該
    無効電流によってモータの端子電圧を下げることを特徴
    とするサーボモータの電流制御方法。
  2. 【請求項2】 前記無効電流の供給は、電圧飽和が発生
    する速度の近傍の設定速度から開始し、速度に応じて増
    加することを特徴とする請求項1記載のサーボモータの
    電流制御方法。
  3. 【請求項3】 前記無効電流の供給は、速度に対して一
    次の増加関数に従って増加し、第2の設定速度以上で一
    定値に固定することを特徴とする請求項2記載のサーボ
    モータの電流制御方法。
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