JP2015192473A - サーボモータ制御システムおよびサーボモータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】d軸電流指令CIdで指令されるd軸電流Idは、回転数Nが回転数ゼロから第1の回転数[A]までの第1期間(加速領域)T1ではゼロとし、第1の回転数[A]を超えて第2の回転数[B]までの第2期間(高速領域)T2では徐々に増加するように流れるように制御され、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において第1の回転数[A]より低い回転数、たとえば回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加する。
【選択図】図2
Description
さらに、このトルク指令から電流フィードバック値を減じて電流ループ処理を行い各相(各軸)の電圧指令を求めてPWM制御等を行い、ACサーボモータを制御している。
この交流電流制御方式では、速度ループ処理で求められたトルク指令(電流指令)にエンコーダ等で検出されたサーボモータのロータ位置よりU,V,W相に対して電気角でそれぞれ2π/3ずれた各相の電流指令を求め、この電流指令に応じて電流制御を行っている。
DQ制御方式は、3相電流をDQ変換(ロータ基準座標へ変換)してd相、q相の2相のd軸電流、q軸電流という直流成分で制御する方式である。
DQ制御方式において、電流指令のq軸成分はトルク成分、d軸成分は交流電流制御における無効電流に相当するものであり、d軸電流指令を0(ゼロ)にすることで、無効電流を抑えることができる。
この制御性能の低下は、回転数に比例した逆起電力により、モータ駆動に使える電圧が下がることによるものであり、高速域まで安定した回転を行うことができなくなり、結果として一定の回転数以上の速度(回転数)で回せなくなる。
しかし、d軸成分の電流は無効電流であり、その分モータが発熱しやすいという課題がある。
無効電流の供給は、電圧飽和が発生する速度の近傍から開始し、速度に応じて一次の増加関数によって増加し、設定した速度以上で一定値に固定する。
これにより、高速回転時における逆起電力による電流制御系の不安定さを解消し、かつ、電圧飽和の発生しない領域では無効電流を少なくして発熱を抑制する。
また、d軸電流を第1の回転状態より低い回転状態からの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転状態におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転状態、たとえば回転数や回転速度の制御可能領域を広げることができる。
これにより、第2の回転状態以上では、d軸電流を固定するので、d軸電流(無効電流)による発熱の増大を抑制することができる。
定格回転数からd軸電流を流し始めると、定格回転数未満と定格回転数以上の状態で、たとえば回転数対トルク特性(N−T特性)上のリニアリティが失われるので、定格回転数を挟んでトルクの変化が発生する。
これに対して、定格回転数と異なる回転数からd軸電流を流し始めることで少なくとも使用範囲とされる定格回転数の近傍でリニアリティが失われることを防ぐことができる。
これにより、トルクリミットがかかる回転数よりd軸電流を流し始めるので、たとえば回転数対トルク特性(N−T特性)上でリニアリティが失われることがない。すなわち、トルクリミットがかかる領域では既にリニアリティがない領域であるので、トルクリミット領域外でのリニアリティは確保することができる。
このように、d軸電流を回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転状態におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転状態、たとえば回転数や回転速度の制御可能領域を広げることができる。
また、d軸電流を第1の回転状態より低い回転状態からの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転状態におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転状態、たとえば回転数や回転速度の制御可能領域を広げることができる。
この場合、本実施形態において、d軸電流は、後で詳述するように、加速中の第1の回転数[A]まではゼロとし、高速領域である第1の回転数[A]を超えて第2の回転数[B]まで徐々に増加するように流れる。
d軸電流の増加形態は、第2の回転数まで一次関数に漸近するように増加し、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍では、漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加するように構成される。
なお、本実施形態では、回転状態を表すパラメータとしてサーボモータ20の回転数を採用している。
図1は、本発明の実施形態に係るサーボモータ制御システムの構成例を示すブロック図である。
電圧変換部31は、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qにより供給される2相直流のd軸指令電圧Vdおよびq軸指令電圧Vqを3相(U,V,W相)の交流電圧Vu,Vv,Vwに変換し、変換した電圧を指令電圧Vu,Vv,Vwとして電力増幅器32に供給する。
電流検出部40は、検出した電流Iu,Iv,IwをDQ変換部60に供給する。
位相検出部50は、回転位相θを、たとえば図示しないエンコーダからの回転検出信号に基づいて算出する。
DQ変換部60は、dq変換で生成したd軸電流Idfをd軸コントローラ90dに供給し、dq変換で生成したq軸電流Iqfをq軸コントローラ90qに供給する。
指令生成部80は、生成したd軸電流指令CIdをd軸コントローラ90dに供給する。一方、指令生成部80は、生成したトルク指令としてのq軸電流指令CIqをq軸コントローラ90qに供給する。
このq軸電流指令CIqによって指令されるq軸電流Iqは、サーボモータの駆動制御の間、回転数によってゼロとなったり、高速回転期間に流したり、ある一定の回転数に達すると固定値となるようなd軸電流のような制御は行われず、そのq軸電流指令CIqに応じた電流としてモータ駆動期間の全体にわたって流される。
具体的には、本実施形態の指令生成部80は、d軸電流Idが、図2に示すように流れるように、d軸電流指令CIdによる指令を行う。
図2において、横軸がサーボモータ20の回転数Nを、縦軸がd軸電流Idをそれぞれ示している。また、図2中、実線SLで示す曲線がd軸電流の値の変化を示し、破線DLで示す直線がある期間においてd軸電流を漸近させる仮想の一次関数直線を示している。
d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において、第1の回転数[A]より低い回転数(第1の回転数を含まない第1期間T1の回転数)から第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加する。
本実施形態においては、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において、図2に示すように、回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加する。
そして、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加するように構成される。
また、d軸電流を第1の回転数[A]より低い回転数、図2の例では回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転数におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転数制御可能領域を広げることができる。
本実施形態では、電流流し始め期間T21において、立ち上がりから一次関数直線DSLに徐々に漸近していくような曲線をもって期間T22の開始位置である漸近開始位置まで、2次関数的に増加するように指令が生成される。
漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する増加形態をSQRT関数により形成した場合、図3に示すように、電流流し始め期間T21において、電流値を急激な変化をさせることなく漸近状態にスムースな形態で連続性を維持しながら移行させることが可能となる。
このように、第2の回転数[B]以上では、d軸電流Idを固定するので、d軸電流(無効電流)による発熱の増大を抑制できる。
定格回転数からd軸電流を流し始めると、定格回転数未満と定格回転数以上の状態でN−T特性上のリニアリティが失われるので、定格回転数を挟んでトルクの変化が発生する。
これに対して、定格回転数と異なる回転数からd軸電流を流し始めることで少なくとも使用範囲とされる定格回転数の近傍でリニアリティが失われることを防ぐことができる。
この場合、トルクリミットがかかる回転数よりd軸電流を流し始めるので、N−T特性上でリニアリティが失われることがない。すなわち、トルクリミットがかかる領域では既にリニアリティがない領域であるので、トルクリミット領域外でのリニアリティは確保できる。
d軸コントローラ90dは、生成したd軸指令電圧Vdを電力供給部30に供給する。
d軸コントローラ90dは、d軸電流指令CIdからDQ変換部60で得られたd軸電流Idfを減算器91dで減じて電流偏差を求め、電流制御器92dでこの電流偏差を、比例積分制御等を行って、d軸指令電圧Vdを求める。
q軸コントローラ90qは、生成したq軸指令電圧Vqを電力供給部30に供給する。
q軸コントローラ90qは、q軸電流指令CIqからDQ変換部60で得られたq軸電流Iqfを減算器91qで減じて電流偏差を求め、電流制御器92qでこの電流偏差を、比例積分制御等を行って、q軸指令電圧Vqを求める。
図4において、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qは、電流制御器92d,92qが積分項101,102(K1は積分ゲイン)と比例項103,104(K2は比例ゲイン)を備える制御系として構成されている。
サーボモータ側は抵抗分Rとインダクタンス分Lとを備えている。また、各d軸(d相),q軸(q相)は、互いに他の相からの干渉項105,106を備える。
本実施形態では、サーボモータ20の回転数(回転状態)Nに応じたd軸電流指令CIdとして、図2および図4中の上部に示す特性のd軸電流指令を用いることができる。
ここで、本実施形態におけるd軸電流指令CIdおよびq軸電流指令CIqに応じたd軸およびq軸の電圧状態について考察する。
前述したように、d軸電流指令CIdは、d軸電流Idを、サーボモータ20の回転数が0から第1の回転数[A]までの期間(加速領域)T1ではゼロとする。
図5において、符号CRLで示す円はDCリンク電圧であり、R・Iqで示されるq軸電圧がモータを制御する有効電圧であり、ωe・L・Iqで示されるq軸電圧がモータ駆動に寄与しない無効電圧であり、Eは逆起電力を示し、端子電圧は逆起電力Eと有効電圧(q軸電圧)R・Iqの和となる。
サーボモータ制御は、端子電圧がDCリンク電圧以下の場合可能であり、端子電圧がDCリンク電圧を超えると制御が困難となる。
端子電圧がDCリンク電圧以下の場合には、DCリンク電圧から逆起電力Eを差し引いた電圧分によって、モータを制御する電流を生成することができる。
図6は、d軸電流指令CIdをゼロとした場合であって逆起電力とDCリンク電圧が一致した場合のd相およびq相の電圧状態を、比較例として示す図である。
高速まで加速を行うと、増加する逆起電力Eによって加速電流を生成するための電圧が減少し、加速電流が減少して最終的に逆起電力とDCリンク電圧が一致し、加速が終了することになる。
この状態から減速を行う場合には、減速電流を流すに要する電圧が不足して電流制御が困難となり、異常電流が流れる場合がある。
次に、サーボモータ20の回転数が増大して第1の回転数[A]を超えると、逆起電力Eが増大してDCリンク電圧に接近し、電圧飽和が始まる。このとき、d軸コントローラに対してd軸電流指令CIdの入力を始める。
本実施形態では、サーボモータ20の回転数が増大して第1の回転数[A]に達すると、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加させる。
そして、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加させる。
図7において、d軸電流指令CIdによってd軸巻線にd軸電流Idが流れると、d軸巻線の抵抗分Rによって無効電圧分R・Idが発生し、d軸巻線のインダクタンス分Lによって有効電圧分ω・L・Idが発生する(図7中の破線)。
この有効電圧分ωe・L・Idの方向は逆起電力Eと逆方向であるため、逆起電力は減少して図中の一点鎖線で示される補償逆起電力E’となる。
したがって、q軸方向の電圧について見ると、補償逆起電力E’はDCリンク電圧内に収まり、制御電流を流すために十分な電圧が生成される。
図4中の電圧eはd軸巻線のインダクタンス分Lによる有効電圧分ω・L・Idであり、d軸への電流の供給は逆起電力E(=ωe・Φ)と逆方向の電圧eをq軸コントローラ90qに入力することと実質的に一致し、これによって、端子電圧における逆起電力Eを減少させる。
このとき、d軸コントローラ90dに対するd軸電流指令CIdを回転数に応じて増加させることによって、d軸巻線のインダクタンス分Lに発生する有効電圧分ωe・L・Idを増加して逆起電力Eを打ち消す方向の電圧を増やし、逆起電力Eの増大を抑制する。
これは、d軸電流の無制限の増大によって発生する過剰電流や過熱等の障害を防止するためである。
次に、本実施形態に係るサーボモータ制御システムの動作を、指令生成部の速度ループおよび電流ループの処理を中心に説明する。
ステップST3において、サーボモータ20の回転数が第1の回転数[A]に達していないと判定した場合には、加速中で期間T1にあるとして、指令生成部80は、d軸電流指令CIdをゼロに設定し、d軸コントローラ90dに出力する(ステップST4)。
なお、このとき、q軸電流指令CIqはステップST2で設定したトルク指令である。
ステップST5において、サーボモータ20の回転数が第2の回転数[B]に達していないと判定した場合には、高速域に期間T2にあるものとして、指令生成部80は、d軸電流指令CIdをゼロでなはなく、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加させるように設定する。
なお、指令生成部80は、d軸電流指令CIdを、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加させるように設定する(ステップST6)。
なお、このときも、q軸電流指令CIqはステップST2で設定したトルク指令である。
このd相,q相の電流フィードバックIdfおよびIqfの取込みは、サーボモータのu相、v相mおよびw相の実電流Iu,Iv,Iwを取込み、また、位相検出部50の出力からロータの電気角θeを求め、3相交流電流から2相の直流電流を求めるDQ変換により行うことができる(ステップST8)。
さらに、2軸電圧から3軸電圧に変換する電圧変換部31において、2軸直流電圧から3相の交流電圧を求めるDQ変換によって、U,V,W相の指令電圧Vu,Vv,Vwを求め(ステップST10)、この指令電圧を電力増幅器32に出力してインバータ等でサーボモータの各相に対して電流Iu,Iv,Iwを流してサーボモータ20の制御を行う。
次に、本実施形態の制御方法を適用した場合の回転数対トルク特性について、弱め界磁制御方式を採用していない一般的なシステムと、特許文献1のように、弱め界磁制御方式を採用し、高速域においてd軸電流を一次の増加関数に従って直線的に増加させるシステムを比較例として採用して考察する。
図10は、本実施形態の制御方法を適用した場合の回転数対トルク特性についての実験結果を示す図であって、比較例と比較して説明するための図である。
図9において、概要を示すために模式的に示してある。
図9および図10において、横軸が発生トルク(N・m、kg・cm)を、縦軸が回転数N(r.p.m)を示している。
そして、図9および図10において、Xで示す曲線が本実施形態に係るシステムの特性(N−T特性)を示し、Yで示す曲線が弱め界磁制御方式を採用していない一般的な第1の比較システムの特性(N−T特性)を示し、Zで示す曲線が弱め界磁制御方式を採用し、高速域においてd軸電流を一次の増加関数に従って増加させる第2の比較システムの特性(N−T特性)を示している。
また、本システムは、d軸電流を回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、第2の比較システムのように直線的に増加させるよりも、所定回転数におけるトルクを大きくすることができる。
所定回転数とは、図10のN−T特性グラフ上で、たとえば3000rpmとすると、直線的に増加させた第2の比較システムの場合は3000arpmでの最大トルクが3.52Nmであるのに対して、本システムでは、一次関数に漸近するように増加させた場合での最大トルクが3.76Nmとトルクを上げることができるようになり、3000rpmでの回転数制御可能領域を広げることができる。
上述したように、本実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
本実施形態においては、基本的に、d軸電流指令CIdで指令されるd軸電流Idは、回転数Nが回転数ゼロから第1の回転数[A]までの第1期間(加速領域)T1ではゼロとし、第1の回転数[A]を超えて第2の回転数[B]までの第2期間(高速領域)T2では徐々に増加するように流れるように制御される。
d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において第1の回転数[A]より低い回転数、本実施形態では回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加する。
そして、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加するように構成される。
また、d軸電流を第1の回転数[A]より低い回転数、たとえば回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転数におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転数制御可能領域を広げることができる。
このように、第2の回転数[B]以上では、d軸電流Idを固定するので、d軸電流(無効電流)による発熱の増大を抑制できる。
定格回転数からd軸電流を流し始めると、定格回転数未満と定格回転数以上の状態でN−T特性上のリニアリティが失われるので、定格回転数を挟んでトルクの変化が発生する。
これに対して、定格回転数と異なる回転数からd軸電流を流し始めることで少なくとも使用範囲とされる定格回転数の近傍でリニアリティが失われることを防ぐことができる。
この場合、トルクリミットがかかる回転数よりd軸電流を流し始めるので、N−T特性上でリニアリティが失われることがない。すなわち、トルクリミットがかかる領域では既にリニアリティがない領域であるので、トルクリミット領域外でのリニアリティは確保できる。
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
Claims (10)
- 多相交流サーボモータと、
直流のd軸指令電圧およびq軸指令電圧を多相の交流電力に変換して、前記サーボモータに多相の交流電力を供給する電力供給部と、
前記サーボモータの各相の電流を、前記サーボモータの回転位相に基づいてdq変換し、d軸電流およびq軸電流を生成するDQ変換部と、
前記サーボモータの回転状態に応じたd軸電流指令およびトルク指令としてのq軸電流指令を生成する指令生成部と、
前記d軸電流指令および前記DQ変換部で生成された前記d軸電流に応じて直流のd軸指令電圧を生成し、前記電力供給部に供給するd軸コントローラと、
前記q軸電流指令および前記DQ変換部で生成された前記q軸電流に応じて直流のq軸指令電圧を生成し、前記電力供給部に供給するq軸コントローラと、を有し、
前記d軸電流指令で指令されるd軸電流は、
第1の回転状態まではゼロとし、第1の回転状態を超えて第2の回転状態まで徐々に増加するように流れ、
d軸電流の増加形態は、前記第1の回転状態より低い回転状態から前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加し、
第1の回転状態から電流流し始め近傍領域では、前記漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する
サーボモータ制御システム。 - 前記d軸電流は、
第1の回転状態から第2の回転状態まで増加するように流し、当該第2の回転状態以上の回転状態では一定値に固定する
請求項1記載のサーボモータ制御システム。 - 第1の回転状態は、定格回転数と異なる回転数である
請求項1または2記載のサーボモータ制御システム。 - 第1の回転状態は、トルクリミットがかかり、回転数によらずトルクが一定になっている回転数である
請求項1または2記載のサーボモータ制御システム。 - d軸電流の増加形態は、回転数ゼロから前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加する
請求項1から4のいずれか一に記載のサーボモータ制御システム。 - サーボモータの回転状態に応じたd軸電流指令およびトルク指令としてのq軸電流指令を生成する指令生成ステップと、
直流のd軸指令電圧およびq軸指令電圧を多相の交流電力に変換して、前記サーボモータに多相の交流電力を供給する電力供給ステップと、
前記サーボモータに供給される各相の電流を、前記サーボモータの回転位相に基づいてdq変換し、d軸電流およびq軸電流を生成するDQ変換ステップと、
前記d軸電流指令および前記DQ変換ステップで生成された前記d軸電流に応じて前記直流のd軸指令電圧を生成し、前記電力供給ステップに供給するd軸コントロールステップと、
前記q軸電流指令および前記DQ変換ステップで生成された前記q軸電流に応じて前記直流のq軸指令電圧を生成し、前記電力供給ステップに供給するq軸コントロールステップと、を有し、
前記d軸電流指令で指令されるd軸電流は、
第1の回転状態まではゼロとし、第1の回転状態を超えて第2の回転数まで徐々に増加するように流れ、
d軸電流の増加形態は、前記第1の回転状態より低い回転状態から前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加し、
第1の回転状態から電流流し始め近傍領域では、前記漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する
サーボモータ制御方法。 - 前記d軸電流は、
第1の回転状態から第2の回転状態まで増加するように流し、当該第2の回転数以上の回転数では一定値に固定する
請求項6記載のサーボモータ制御方法。 - 第1の回転状態は、定格回転数と異なる回転数である
請求項6または7記載のサーボモータ制御方法。 - 第1の回転状態は、トルクリミットがかかり、回転数によらずトルクが一定になっている回転数である
請求項6または7記載のサーボモータ制御方法。 - d軸電流の増加形態は、回転数ゼロから前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加する
請求項6から9のいずれか一に記載のサーボモータ制御方法。
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