JP3225049B2 - 熱電素子の製造方法 - Google Patents

熱電素子の製造方法

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JP3225049B2 JP52345198A JP52345198A JP3225049B2 JP 3225049 B2 JP3225049 B2 JP 3225049B2 JP 52345198 A JP52345198 A JP 52345198A JP 52345198 A JP52345198 A JP 52345198A JP 3225049 B2 JP3225049 B2 JP 3225049B2
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久人 平石
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/01Manufacture or treatment
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    • H10N10/10Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects
    • H10N10/17Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects operating with only the Peltier or Seebeck effects characterised by the structure or configuration of the cell or thermocouple forming the device

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明はゼーベック効果を利用した発電装置に用い
る熱電素子、あるいはペルチェ効果を利用した冷却装置
に用いる熱電素子の製造方法に関し、特に小型で多数の
熱電対で構成される熱電素子の製造方法に関する。
背景技術 熱電素子の熱電対は、その両端に温度差を与えること
により電圧を発生する。これがゼーベック効果であり、
この電圧を電気エネルギーとして取り出すことようにし
たものが熱電発電装置である。このような熱電発電装置
によれば、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換が
直接できるため、廃熱利用に代表されるような熱エネル
ギーの有効的な利用方法として注目されている。
一方、熱電対に電流を流すと一端で発熱、他端で吸熱
が起こる。これがペルチェ効果であり、この吸熱現象を
利用して冷却装置が得られる。このような冷却装置は、
機構部品を含まずかつ小型化も可能なことから、ポータ
ブルな冷蔵庫あるいはレーザや集積回路などの局部冷却
器として活用されている。
このように、熱電素子は構造が簡単で他の発電装置や
冷却装置に比べて小型化にも有利な条件を備えており、
有用性が高い。例えば、発電装置としては酸化還元電池
のような電解液の漏洩や消耗の問題がないことから、電
子式の腕時計などの携帯型電子機器への応用が期待され
る。
この熱電素子における従来の一発的な構造およびその
製造方法は、たとえば、特開昭63−20880号公報あるい
は特開平8−43555号公報に開示されている。ここで開
示されているのは、発電用の熱電素子であるが、基本構
造は冷却用の熱電素子も同様である。そこで、以下の説
明は煩雑さを避けて、発電用の熱電素子について行うも
のとする。
上記公報に開示されている従来の熱電素子は、多数の
熱電対が平面的に形成されるようにp型とn型の熱電半
導体を交互に規則的に配置し、それによって形成される
熱電対を電気的に直列に接続するものである。
このように熱電対を平面的に設けることにより熱電素
子が板状になり、その表と裏とはそれぞれ熱電対の温接
点が位置する面と冷接点が位置する面とになる。そし
て、その熱電素子の発電は板状の素子の表裏の温度差に
よって行われる。
ところで、現在、熱発電の性能指数が最も高いと言わ
れているBiTe系材料を用いた熱電対の出力電圧は、1対
あたり400μV/℃ほどである。
このような熱電対を電子時計のような室温近辺で使用
される携帯型電子機器に用いる場合、機器の内部での温
度差はあまり期待できない。たとえば腕時計の場合、体
温と外気温とにより生じる時計内部での温度差はせいぜ
い2℃である。
そのため、電子時計の時計駆動に必要な1.5V以上の電
圧を得るためには、おおよそ2000対以上のBiTe系の熱電
対が必要となる。
さらに、腕時計の場合は、元々の内容積が小さい上に
機械部品や電気回路部品を収納しなくてはならないの
で、使用する熱電発電素子は非常に小さいことが必須条
件となる。
従来において、このような熱電対の数が多くかつ小型
である熱電素子の製造方法としては、前述の特開昭63−
20880号公報に開示された方法がある。
その方法は、まず薄い板状のp型とn型の熱電半導体
をそれぞれの間に断熱材を挟みながら次々に積み重ねて
接合した積層体を形成する。続いて、その積層体に一定
間隔で溝を形成し、その後、この溝に断熱材を充填し、
同一熱電材料の連結部を除去することにより、断熱材に
囲まれ孤立したn型及びp型の熱電対を形成する。そし
て、この熱電対同志を電気的に直列接続して熱電素子を
完成する。
また、特開平8−43555号公報に開示された方法で
は、まず板状のp型とn型の熱電半導体を別々の基板に
接合した上で、それぞれの熱電半導体に縦方向と横方向
とに細かい間隔で多数の溝入れ加工を行う。
この溝入れ加工により基板上に柱状の熱電半導体が規
則的に立った、剣山状の形状のものができる。この剣山
状のものを、n型の熱電半導体によるものとp型の熱電
半導体によるものとを準備し、柱状の熱電半導体が互い
に間にはいり合うように組み合わせ、絶縁性物質をその
熱電半導体間に充填する。
最後に、上記基板を除去して、熱電対同志を電気的に
直列接続して熱電素子を完成する。
しかしながら、これらの熱電素子の製造方法による
と、熱電半導体の材料そのものが非常に脆いために、熱
電半導体を薄い板状に形成する工程や溝入り加工により
剣山状に形成する工程などにおいて、熱電半導体材料の
破損が起こりやすいという問題がある。
特に、腕時計内に収容可能な超小型の熱電素子に2000
対以上という多数の熱電対を形成しようとすると、板状
の熱電半導体の厚みや柱状の熱電半導体の太さを100μ
m程度以下にする必要があり、上述した脆弱性の問題は
きわめて深刻となる。
そこでこの発明は、このような従来の熱電素子の製造
方法による問題を解決するためになされたものであり、
その目的は小型でかつ出力電圧を大きくするために多数
の熱電対を有する熱電素子を、容易かつ効率よく製造す
る方法を提供することにある。
発明の開示 この発明による熱電素子の製造方法、上記の目的を達
成するため、次の各工程を有する。
それぞれ厚さ方向の一部を残して同一ピッチで複数本
の溝と隔壁とが平行に形成されたn型の熱電半導体の溝
入りブロックおよびp型の熱電半導体の溝入りブロック
を作製する溝入りブロック作製工程、 該工程によってそれぞれ作製されたn型の熱電半導体
の溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロック
とを互いにその溝に挿入した隔壁の面が対向するように
嵌合させる嵌合工程、 該工程によって互いに嵌合された前記n型の熱電半導
体の溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロッ
クの嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して固
着、一体化ブロックを形成する固着工程、 該工程によって形成された一体化ブロックにおける前
記n型の熱電半導体とp型の熱電半導体とが互いに嵌合
している嵌合部以外の部分を除去して、n型およびp型
の熱電半導体素片を露出させる熱電半導体素片露出工
程、 このような工程によって、熱電素子を製造することに
より、脆弱性の問題がある熱電半導体材料をつねに塊
(ブロック)として扱って加工するため、熱電半導体材
料を破損することなく細密な加工を行なうことができ、
極めて小さい多数の熱電半導体素片による多数の熱電対
からなる熱電素子を容易に効率よく作製することが可能
になる。
さらに、上記固着工程によって形成された一体化ブロ
ックに、上溝入りブロック作製工程によって形成された
溝の方向と交差する方向に複数本の溝加工を厚さ方向の
一部を残して施す第2の溝加工工程と、該工程における
溝加工部に絶縁部材を充填し固化させる固化工程とを行
なった後、 該工程において絶縁部材を充填し固化させた一体化ブ
ロックにおけるn型の熱電半導体とp型の熱電半導体と
が互いに嵌合している嵌合部以外の部分を除去して、n
型およびp型の熱電半導体素片を露出させる熱電半導体
素片露出工程を行なうようにするとよい。
このようにすれば、同じ大きさの熱電素子を構成する
熱電対の数が大幅に増加し、熱電発電素子として使用す
る場合の出力電圧を高めることができる。
さらにまた、上述の溝入りブロック作製工程と嵌合工
程と固着工程とによって、2個の一体化ブロックを作製
し、そのそれぞれに上記溝入りブロック作製工程で形成
された溝の方向と交差する方向に同一ピッチで複数本の
溝加工を厚さ方向の一部を残して施し、2個の溝入り一
体化ブロックとする溝加工工程と、 その2個の溝入り一体化ブロックを互いに溝加工され
た面が対向するように嵌合させる第2の嵌合工程と、 該工程によって互いに嵌合された2個の溝入り一体化
ブロックの嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填
して固着し、第2の一体化ブロックとする第2の固着工
程とを行なった後、 その第2の一体化ブロックの上記嵌合部以外の厚さ部
分を除去して、n型およびp型の熱電半導体素片を露出
させる熱電半導体素片露出工程を行なうようにするとさ
らによい。
このようにすれば、同じ大きさの熱電素子を構成する
熱電対の数がさらに大幅に増加し、熱電発電素子として
使用する場合の出力電圧を一層高めることができる。
これらの熱電素子の製造方法において、上記溝入りブ
ロック作製工程として、n型の熱電半導体ブロックおよ
びp型の熱電半導体ブロックに、それぞれ同一ピッチで
複数本の溝加工を厚さ方向の一部を残して施す溝加工に
よって、上記n型の熱電半導体の溝入りブロックおよび
p型の熱電半導体の溝入りブロックを作製する工程を採
用することができる。
あるいは、上記溝入りブロック作製工程として、それ
ぞれ溝入りブロックの成形型を用いて、n型の熱電半導
体材料とp型の熱電半導体材料を個別に成形および焼結
することによって、上記n型の熱電半導体の溝入りブロ
ックおよびp型の熱電半導体の溝入りブロックを作製す
る工程を採用することもできる。
これらの熱電素子の製造方法において、上記熱電半導
体素片露出工程後に、露出されたn型とp型の熱電半導
体素片を交互に直列に接続する電極を形成する電極形成
工程を行なえば、熱電素子を完成することができる。
あるいはまた、n型の熱電半導体ブロックとベースと
を接合したn型の熱電半導体複合ブロックと、p型の熱
電半導体ブロックとベースとを接合したp型の熱電半導
体複合ブロックとを用意し、その各熱電半導体複合ブロ
ックに対して、熱電半導体ブロックおよびp型の熱電半
導体ブロックに、それぞれ同一ピッチで複数本の溝加工
を前記各ベースとの界面付近までの深さで施す溝加工工
程によって、n型の溝入り熱電半導体複合ブロックとp
型の溝入り熱電半導体複合ブロックとを製作し、その対
の溝入り熱電半導体複合ブロックを使用して、上述した
嵌合工程、固着工程、溝加工工程、固化工程等を実施し
たり、さらにそれらの工程によって2個の一体化ブロッ
クを作製し、それらに第2の溝加工を施して互いに嵌合
させ、第2の一体化ブロックとした後、上記各ベースの
部分を除去して、n型およびp型の熱電半導体素片を露
出させる熱電半導体素片露出工程を行なうようにしても
よい。
このようにすることにより、熱電半導体材料を無駄な
く利用することができる。
この場合、上記各ベースとして、熱電半導体ブロック
の固着面より大きな面積を有するものを用い、嵌合工程
において、n型の熱電半導体複合ブロックとp型の熱電
半導体複合ブロックのそれぞれ熱電半導体ブロックが存
在しない部分のベース間にスペーサを介挿し、該ベース
間の間隔を略熱電半導体ブロックの厚さに相当する間隔
に制御(規制)するとよい。
図面の簡単な説明 第1図から第6図は、この発明による熱電素子の製造
方法の第1実施例を説明するための各製造工程を示す斜
視図ある。
第7図および第8図は、それぞれ第3図の一体化ブロ
ック3における仮想線で囲んで示すAの部分の異なる接
着例を示す拡大図である。
第9図は、同じく第1実施例における電極構成を説明
するための完成した熱電素子の平面図である。
第10図から第14図は、この発明による熱電素子の製造
方法の第2実施例を説明するための各製造工程を示す斜
視図ある。
第15図から第17図は、この発明による熱電素子の製造
方法の第3実施例を説明するための後半の製造工程を示
す斜視図である。
第18図は、同じく第3実施例における電極構成を説明
するための完成した熱電素子の平面図である。
第19図から第21図は、この発明による熱電素子の製造
方法の第4実施例を説明するための一部の製造工程を示
す斜視図である。
第22図から第24図は、この発明による熱電素子の製造
方法の第5実施例を説明するための前半の製造工程を示
す斜視図である。
第25図および第26図は、この発明による熱電素子の製
造方法の第6実施例を説明するための一部の製造工程を
示す斜視図である。
第27図から第29図は、この発明による熱電素子の製造
方法の第7実施例を説明するための一部の製造工程を示
す断面図である。
第30図および第31図は、この発明による熱電素子の製
造方法の第8実施例のを説明するための一部の製造工程
を示す断面図である。
第32図および第33図は、この発明による熱電素子の製
造方法の第9実施例のを説明するための一部の製造工程
を示す断面図である。
第34図は、熱電半導体の溝入りブロックを射出成形に
よって作製する場合に使用する金型の一例を示す段め図
である。
発明を実施するための最良の形態 以下、この発明による熱電素子の製造方法を実施する
ための最良の形態としての各実施例を説明する。
〔第1実施例:第1図〜第9図〕 まず、この発明による熱電素子の製造方法の第1実施
例を第1図から第9図を参照して説明する。
この第1実施例では、まず第1図に示すように、n型
熱電半導体ブロック1とp型熱電半導体ブロック2とを
用意する。この両ブロック1と2は厚さを含む全てのサ
イズが同一であるのが望ましい。そして、両ブロックを
区別し易くするために、n型熱電半導体ブロック1に
は、その全表面に斜線を施して示す。以後の各図におい
ても同様である。
続いて第2図に示すように、溝入りブロック作製工程
として第1の溝加工工程を実施し、n型熱電半導体ブロ
ック1に一定のピッチで複数本の縦溝16を厚さ方向の一
部15を残して平行に形成し、縦隔壁17を所定の間隔で形
成したn型溝入りブロック11を作製する。同様にp型熱
電半導体ブロック2にも、上記と同じ一定のピッチで複
数本の縦溝26を厚さ方向の一部25を残して平行に形成
し、縦隔壁27を所定の間隔で形成したp型溝入りブロッ
ク21を作製する。
このとき、n型溝入りブロック11とp型溝入りブロッ
ク21とを嵌合可能にするために、両ブロック11,21の縦
隔壁17,27を櫛型に形成し、かつ縦溝16と26のピッチを
同一にすると共に、接着用のスペースを確保するため各
縦溝16,26の幅が縦隔壁17,27の幅より若干広くなるよう
にする。また、縦溝16と縦溝26の深さを等しくするのが
望ましい。
この第1の溝加工工程におけるn型熱電半導体ブロッ
ク1およびp型熱電半導体ブロック2への縦溝16,26の
加工は、例えば、ワイヤソーを用いて研磨加工又はダイ
シングソーを用いた研削加工により行う。
なお、この第1実施例においては、n型熱電半導体ブ
ロック1としてBiTeSeの焼結体を、p型熱電半導体ブロ
ック2としてBiTeSbの焼結体を用い、大きさはともに12
mm×12mm×4mmとした。そして、各溝入りブロック11,21
には、厚さ4mmに対して深さ3mmで、ピッチ寸法120μ
m、幅70μmの縦溝16,26を形成しているものとする。
したがって、縦隔壁17,27の幅は50μmとなる。
この熱電半導体の溝入りブロック11,21を作製する方
法としては、上述のように機械加工によって細かい溝加
工をする方法に限らず、射出成形等の成形加工によって
作製することも可能であるが、この場合の溝入りブロッ
ク作製工程の例については、後で説明する。
次に、第3図に示す嵌合工程と固着工程を実施して、
n型溝入りブロック11とp型溝入りブロック21で、互い
に縦溝16,26に相手側の縦隔壁17,27を挿入し合って嵌合
させ、その嵌合部の空隙に接着性のある絶縁材を充填し
て固着し、一体化ブロック3を形成する。
この一体化ブロック3を形成する工程は、n型溝入り
ブロック11とp型溝入りブロック21を嵌合させて絶縁材
によって固着する工程であるが、その接着層には2つの
ブロックの接合の他に、n型溝入りブロック11とp型溝
入りブロック21との間の電気的絶縁性を確保する作用を
持たせる必要がある。
たとえば、ワイヤソーを用いて研磨加工によって縦溝
16,26の内壁が非常に平滑に加工できた場合には、単に
流動性の高い接着剤中に固着前の一体化ブロック3を部
分的に浸漬し、毛細管現象により接着剤を縦溝16,26と
縦隔壁27,17との隙間に充填すれば絶縁性は確保でき
る。
一方、縦溝16,26の内壁がやや粗面となった場合に
は、確実に絶縁性を保つために、第3図の一体化ブロッ
ク3の仮想線で示した部分Aを拡大して第7図又は第8
図に示すようにして絶縁性を確保する。
第7図に示す方法は、n型溝入りブロック11の縦隔壁
17および縦溝16の表面に絶縁膜31を形成し、これにp型
溝入りブロック21を嵌合させ、その縦隔壁27および縦溝
26の表面と絶縁膜31との間隙に、接着剤を上述のように
毛細管現象を利用して充填し硬化させて接着層32とし、
一体化ブロック3を完成する。
絶縁膜31としては、酸化シリコン、酸化アルミニウ
ム、窒化シリコンなどの無機膜、あるいはポリイミドな
どの有機膜の何れをも用いることができる。
なお、絶縁膜31はp型溝入りブロック21の縦隔壁27お
よび縦溝26の表面に形成してもよい。さらに、n型溝入
りブロック11およびp型溝入りブロック21の双方の互い
に嵌合する表面に形成すれば、一層確実に絶縁性を確保
できる。
第8図に示す方法は、絶縁性スペーサ33を分散させた
接着剤を用いて一体化ブロック3を作製する方法であ
る。たとえば絶縁性スペーサ33として平均粒径8μmの
球形のガラスビーズをエポキシ接着剤に5重量%添加す
る。この結果、ガラスビーズな接着層32内にほぼ均一に
分散され、n型溝入りブロック11とp型溝入りブロック
21とはこのガラスビーズよりなる絶縁性スペーサ33によ
って空間的に強制的に隔てられ、電気的な絶縁が確保さ
れることになる。
このように、嵌合工程と固着工程を実施し、第3図に
示したように完成した一体化ブロック3に対し、つぎに
第4図に示すように第2の溝加工工程を実施して、横溝
46を形成する。このように、一体化ブロック3に横溝46
を形成した第4図に示すブロックを溝入り一体化ブロッ
ク4と称す。
横溝46の加工は、第3図によって説明した第1の溝加
工工程における溝加工方向と交差する方向に、複数本の
横溝46を所定のピッチで厚さ方向の一部45を残して形成
し、所定の間隔を置いて横隔壁47を形成することにな
る。なお、この工程での横溝46は、第1の溝加工工程で
形成した縦溝16,26と任意の角度で交差する方向に形成
すればよいが、第4図に示すように直交させるのが最適
である。
この実施例では、横溝46は第4図に示すように一体化
ブロック3のp型溝入りブロック21側の面から形成す
る。しかし、これとは逆にn型溝入りブロック11側の面
から形成してもよいし、あるいは、第3図に示した一体
化ブロック3の前面側又は背面側から嵌合部分に形成し
ても構わない。
横溝46の深さは、一体化ブロック3でのn型溝入りブ
ロック11とp型溝入りブロック21の嵌合部分を切断する
所まで形成するのが好ましい。
横溝46の幅は縦溝16,26とは異なり、なるべく狭くす
るのがよい。これは次の工程で判るとおり、熱電素子と
しての発電能力に寄与するのは横隔壁47の部分であり、
横溝46の領域をできるだけ小さくするのが素子性能面か
ら好ましいからである。
したがって、この第1実施例ではピッチ120μm、幅4
0μm、深さ4mmの横溝46を形成する。なお、溝幅40μm
なワイヤソー加工での溝幅としてのほぼ限界値である。
この工程に続いて、第5図に示す固化工程を実施す
る。すなわち、第4図に示した溝入り一体化ブロック4
の各横溝46に絶縁性の樹脂(絶縁部材)を充填して硬化
し、絶縁樹脂層54を形成する。この絶縁樹脂層54で固め
たブロックを溝入り一体化ブロック4′とする。
その後、この絶縁樹脂層54で固めた溝入り一体化ブロ
ック4′に対して、熱電半導体素片露出工程を実施し、
前述の第1および第2の溝加工工程において溝加工され
ずに残された部分(第5図にa,bで示す厚さの部分)
を、上下面からの研磨あるいは研削によって除去し、n
型熱電半導体とp型熱電半体の第3図に示した縦溝16,2
6と縦隔壁27,17との嵌合部分で且つ横溝46が形成された
部分のみを残すように仕上げ、第6図に示す熱電素子ブ
ロック5を得る。
この熱電素子ブロック5には、多数のn型熱電半導体
素片51およびp型熱電半導体素片52が絶縁樹脂層54によ
って互いに絶縁されて一体に固着され、その各上下面を
露出している。
最後に、第6図に示した熱電素子ブロック5のn型熱
電半導体素片51とp型熱電半導体素片52を交互に電気的
に直列に接続するように、その上下面に電極を形成する
電極形成工程を実施して、第9図に示す熱電素子6を得
る。
第9図はその熱電素子6を真上方向から見た平面図で
あり、その上面側と下面側とに種々の電極を形成してい
る。
実線の円形で示す上面電極61aと破線の円形で示す下
面電極62aが、隣り合ったn型熱電半導体素片51とp型
熱電半導体素片52とを直列に接続し、多数の熱電対を形
成する電極である。また、L字状の上面電極61bと下面
電極62bとは熱電素子6の周縁部で必要な電極で、無駄
は意味はあるがn型またはp型の熱電半導体素片を並列
に接続している。各熱電半導体素片51,52は接着層32お
よび絶縁樹脂層54によって互いに絶縁されている。な
お、小さい破線の円形で示す下面電極63,64は外部への
電圧取り出し電極である。
これらの電極は、いずれも第6図に示した熱電素子ブ
ロック5の上面と下面とに金(Au)膜を真空蒸着法、ス
パッタリング法、または無電解メッキ法などにより形成
し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によっ
てその金膜をパターンニングして形成する。
なお、電極を形成する熱電素子ブロック5の上面と下
面とが、前述のような研削だけでは表面粗さとして問題
となる場合には、ラッピングなどでより平滑な表面とす
るのよく、それによって各電極の断線などの不良の発生
を防止できる。
また、電極としては、金膜だけでなく他の金属膜、た
とえばCu膜,Al膜,Ni膜,Fe膜、あるいはこれらの組み合
せよりなる積層膜(例えばAl/Ni膜)なども利用でき
る。また、電極の形成方法も、印刷法やマスク蒸着法、
あるいはガラスやセラミックなどの絶縁性の板状材料に
あらかじめ電極をパターンニングしておき、それを板状
材料ごと張り付けるなどの方法も用いることができる。
上述してきたこの発明の第1実施例によれば、第2図
及び第4図に示した第1及び第2の溝加工工程におい
て、熱電半導体材料による非常に薄い縦隔壁17,27や横
隔壁47が形成され、その隔壁はきわめて薄くて脆いこと
にはなるが、全体としては一体のブロックとなってお
り、個々の隔壁を盛って移動したり重ねるなどの微妙な
操作をする必要がなく、ブロック全体として操作すれば
よいので、従来の特開昭63−20880号公報に開示されて
いる方法に比べて、脆弱性の問題を解決でき、且つ容易
に効率よく小型で多数の熱電対を有する熱電素子を作製
することができる。
また、従来の特開平8−43555号公報に開示されてい
る方法の場合には、一体のブロックが示されているが、
熱電半導体を別の基体に接着して柱状に加工しているた
めに、依然脆さの問題が深刻で製造は困難を極める。こ
れに対して、本発明の第1実施例によれば、常に熱電半
導体を一体のブロックの上体で加工する製造方法であ
り、脆性材である熱電半導体材料の微細加工や組立てが
容易にできるのである。したがって、小型でかつ出力電
圧を大きくするために多数の熱電対を有する熱電素子
を、容易にかつ効率よく製造することができる。
なお、熱電誹を構成する熱電対の数は少なくなるが、
上述した第1実施例における第2の溝加工工程と、その
溝加工部(第4図の横隔壁47)に絶縁部材を充填して固
化させ、第5図の絶縁樹脂層54を形成する固化工程とを
省略して、第3図に示した一体化ブロック3から直接熱
電半導体素片露出工程を実施してもよい。
その場合は、第3図に示した嵌合工程および固着工程
によって作製された一体化ブロック3に対して、その上
下面から研削加工等を行なって、n型溝入りブロック11
およびp型溝入りブロック21の縦隔壁17,27と縦溝26,16
とが嵌合した部分以外の部分を除去して、n型およびp
型の熱電半導体素片を露出させた熱電素子ブロックを作
製する。
その後、電極形成工程を実施して、その熱電素子ブロ
ックの露出されたn型とp型の熱電半導体素片(n型溝
入りブロック11の縦隔壁17およびp型溝入りブロック21
の縦隔壁27による)を交互に直列に接続する電極を、熱
電素子ブロックの上面および下面に形成すれば、熱電素
子を得ることができる。
〔第2実施例:第10図〜第14図〕 次に、この発明による熱電素子の製造方法の第2実施
例を、第10図〜第14図を用いて説明する。これらの図に
おいて、前述の第1実施例の第1図〜第5図と対応する
部分には同一の符号を付している。
この第2実施例では、まず第10図に示すように、n型
熱電半導体ブロック1とベース10とを接合したn型熱電
半導体複合ブロック12、およびp型熱電半導体ブロック
2とベース20とを接合したp型熱電半導体複合ブロック
22とを用意する。なお、n型熱電半導体ブロック1とp
型熱電半導体ブロック2は厚さを含む全てのサイズが等
しいのが望ましい。
それぞれの熱電半導体ブロック1,2とベース10,20との
接合は、接着剤あるいはワックスにより行なう。また、
ベース10,20としてはガラス,セラミックス,プラスチ
ック,金属など、ある程度の硬度を有する材料ならば種
々のものを用いることができる。
続いて、これらの熱電半導体複合ブロック12,22対し
て、その熱電半導体ブロック1,2の部分に、それぞれ第
1実施例における第1の溝加工工程と同様な溝加工を実
施して、第11図に示すように櫛型に縦溝16,26と縦隔壁1
7,27を形成し、n型溝入り複合ブロック13とp型溝入り
複合ブロック23とを作製するする。縦溝16,26のピッチ
と幅については第1実施例と同じであるが、、深さにつ
いてはおおむね熱電半導体ブロック1又は2とベース10
又は20との界面付近までとする。すなわち、この界面の
少し手前まで、丁度界面まで、あるいは少しベース10又
は20に切り込むまでの何れかを状況により選択する。
その後、このn型溝入り複合ブロック13とp型溝入り
複合ブロック23とを、互いに溝加工された面が対向する
ように嵌合させる嵌合工程と、その互いに嵌合されたn
型溝入り複合ブロック13とp型溝入り複合ブロック23の
嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して固着
し、第12図に示す一体化ブロック3′を作製する固着工
程を実施する。
次いで、この一体化ブロック3′に対して第13図に示
すように、第1実施例の第4図で示した第2の溝加工工
程と同様に溝加工を施し、横溝46と横隔壁47を形成して
溝入り一体化ブロック14を作る。このとき、横溝46は一
方の複合ブロック側から他方の複合ブロックのベース10
又は20との界面付近までの深さで、第1の溝加工で形成
した縦溝16,26および縦隔壁17,27と交差する方向(この
実施例では直交する方向)に形成する。
そして、第14図に示すように、溝加工部である横溝46
に絶縁性の樹脂(絶縁部材)を充填して固化させる固化
工程を実施し、絶縁樹脂層54を形成する。この絶縁樹脂
層54で固めたブロックを溝入り一体化ブロック14′とす
る。
その後、この第14図に示す溝入り一体化ブロック14′
に対して、上下のベース10及び20の部分を除去する熱電
半導体素片露出工程を実行し、第1実施例の第6図に示
したのと同じ熱電素子ブロック5を得る。なお、横溝46
を形成する前に、加工する側のベース(第13図に示した
例ではベース20)を除去しておいてもよい。
さらに、この熱電素子ブロック5のn型熱電半導体素
片51とp型熱電半導体素片52を交互に電気的に直列に接
続するように、その上下面に電極を形成する電極形成工
程を実施すれば、第9図に示したのと同じ熱電素子6を
得ることができる。
この第2実施例によれば、前述の第1実施例におい
て、最終的に研磨して除去される熱電半導体ブロック
1。2の溝加工をせずに残す部分(第2図に示した部分
15,25)の代わりに、ベース10,20を用いて各縦隔壁17,2
7および横隔壁47を一体的に支持するようにしたことに
より、熱電半導体材料の上面又は下面近傍部分も有効に
利用できるため、熱電半導体材料が無駄になる部分を少
なくすることができ、材料の利用効率が大幅に向上する
という利点がある。
その他の効果は第1実施例と同様である。
〔第3実施例:第15図〜第18図〕 つぎに、この発明による熱電素子の製造方法の第3実
施例を、第15図〜第18図を用いて説明する。なお、この
第3実施例の前半の工程は第1図から第3図によって説
明した第1実施例の工程と同様であるので、これらの図
を用いて簡単に説明する。
この第3実施例では、第1図に示したn型の熱電半導
体ブロック1及びp型の熱電半導体ブロック2をそれぞ
れ2個ずつ用意し、そのそれぞれに第2図に示したよう
に第1の溝加工を施して、同一ピッチで複数本の深さと
高さが等しい縦溝16,26及び縦隔壁17,27を平行に形成し
て、n型溝入りブロック11とP型溝入りブロック21を2
組作製する。
この場合も、その2組のn型溝入りブロック11とP型
溝入りブロック21を、後述する成形加工による溝入りブ
ロック作製工程によって作製することもできる。
この各n型溝入りブロック11とP型溝入りブロック21
とを第3図に示したようにそれぞれ嵌合させる嵌合工程
と、その嵌合部の空隙にそれぞれ接着性のある絶縁部材
を充填して固着し、一体化ブロックとする第1の固着工
程とを実行して2個の一体化ブロック3を作製する。
その後、2個の一体化ブロック3の一方には、第3図
におけるP型溝入りブロック21側から、他方にはn型溝
入りブロック11側から、それぞれ第1の溝加工工程の加
工方向と交差する方向(この実施例では直交する方向)
に同一ピッチで平行な複数本の溝加工を施す第2の溝加
工工程を実施し、第15図に示すように、複数の深さと高
さが等しい横溝46と横隔壁47を形成した一対の溝入り一
体化ブロック43A,43Bを作製する。
この場合の横溝46と横隔壁47は互いに嵌合できるよう
に、第1実施例における第2図で説明した縦溝16,26と
縦隔壁17,27と同様な仕様にする。すなわち、第15図に
示す溝入り一体化ブロック43Aと43Bにおいて、横溝46の
ピッチを同一にし、且つ横溝46の幅が横隔壁47の幅より
も広くなるようにする。
そして、この2個の溝入り一体化ブロック43Aと43B
を、第16図に示すように、互いにその横溝46と横隔壁47
とを嵌合させて組み合わせる第2の嵌合工程と、その嵌
合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して一体化し
固着する第2の固着工程とを実施する。この一体化した
ブロックを二重一体化ブロック44とする。
なお、この溝入り一体化ブロック43Aと43Bの接合と固
着に関しては、前述した第1実施例における第3図と第
7図および第8図によって説明した方法を適用する。
その後、この二重一体化ブロック44に対して熱電半導
体素片露出工程を実施する。すなわち、二重一体化ブロ
ック44の上下面から研磨あるいは研削を行なって、第16
図にdで示す厚さ部分以外の部分を除去し、n型熱電半
導体とp型熱電半導体の縦溝16,26および横溝46と縦隔
壁17,27および横隔壁47のすべてが嵌合している領域を
残すように仕上げて、第17図に示すようにn型熱電半導
体素片51とp型熱電半導体素片52とが交互に整列した熱
電素子ブロック50を得る。
この実施例において、溝入り一体化ブロック43Aと43B
の一体化に際しての好ましい製造条件として、第17図に
示すように、n型熱電半導体素片51とp型熱電半導体素
片52とが市松模様状に規則的に配列されるようにする必
要があり、そのために相互の位置合わせをする。このよ
うな位置合わせは、外形に基準面を設けて、その面を基
準に治具を用いて組み合わせればよい。
このような位置合わせを行なうと、以下に説明する電
極配線において、第18図に示すように電極形状や配置が
統一単純化され、配線工程が容易になる。また、それば
かりでなく、第9図の左右の端部にある直列接続に寄与
しない熱電半導体素片が無くなることによって、熱電半
導体の利用効率が向上する。
そして、第17図に示した熱電素子ブロック50のn型熱
電半導体素片51とp型熱電半導体素片52を交互に電位的
に直列に接続するように、その上下面に電極を形成する
電極形成工程を実施して、第18図に示す熱電素子60を得
る。
第18図はその熱電素子60を真上方向から見た平面図で
あり、その上面側と下面側とに各電極を形成している。
熱電素子ブロック50上面に形成した実線の円形で示す
上面電極61と下面に形成した破線の円形で示す下面電極
62は、隣り合ったn型熱電半導体素片51とp型熱電半導
体素片52とを直列に接続して多数の熱電対を形成する電
極であり、下面電極63と64は外部への電圧取り出し電極
である。
これらの電極61〜64は、いずれも第17図に示した熱電
発電素子ブロック50の上面と下面とに金膜を真空蒸着
法,スパッタリング法,無電解メッキ法などにより形成
し、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によっ
て、その金膜をパターニングして形成する。なお、この
電極の材料としては、金に限らず前述した第1実施例に
おいて例示したような種々の材料を使用することができ
る。
また、電極61〜64を形成する上面と下面とは、第1実
施例と同様に、表面粗さが問題となる場合には、ラッピ
ング法などにより平滑面とすれば断線不良を防止でき
る。
したがって、この第3実施例の製造方法によれば、第
1または第2実施例において必要であった第9図に示し
たL字状の上面電極61bと仮面電極62bとが不要になり、
配線工程が容易でかつ熱電半導体材料も有効に利用でき
るという利点がある。
また、この第3実施例の熱電素子によれば、単位体積
あたりの熱電半導体素片の数を第1あるいは第2実施例
での熱電素子の約2倍にすることができるため、より小
型で高出力電圧の熱電素子が得られることになる。
なお、この第3実施例の製造方法では、第15図に示し
た横溝46の加工の前に、第3図に示した一体化ブロック
3の溝加工面側をあらかじめ削って、n型熱電半導体と
p型熱電半導体の縦溝16,26及び縦隔壁17,27の嵌合部分
を露出させるようにしてもよい。
このようにしてから横溝46を形成すれば、第16図に示
した第2の嵌合工程を行なったときに、n型熱電半導体
とp型熱電半導体の縦溝16,26及び横溝46と縦隔壁17,27
及び横隔壁47とがその全体で嵌合する。そのため、熱電
半導体素片露出工程において、縦隔壁17,27の高さ全体
に相当する部分を残して熱電半導体素片とすることがで
き、結果として熱電半導体材料を利用効率が向上する。
〔第4実施例:第19図〜第21図〕 次に、この発明の第4実施例を、第19図から第21図を
用いて説明する。なお、この第4実施例の前半の工程は
第10図から第12図によって説明した第2実施例の工程と
同様であるので、これらの図を用いて簡単に説明する。
この第4実施例では、第10図に示したn型の熱電半導
体ブロック1とベース10とを接合したn型の熱電半導体
複合ブロック12と、p型の熱電半導体ブロック2とベー
ス20とを接合したp型の熱電半導体複合ブロック22とを
2個ずつ用意する。
そして、その各熱電半導体複合ブロック12,22に体し
て、第11図に示したように、そのn型の熱電半導体ブロ
ック1およびp型の熱電半導体ブロック2の部分に、そ
れぞれ同一ピッチで複数本の溝加工を各ベース10,20と
の界面付近までの深さで施す第1の溝加工工程を実施
し、櫛形に縦溝16,26と縦隔壁17,27を形成し、n型溝入
り複合ブロック13とP型溝入り複合ブロック23を二組作
製する。なお、n型溝入り複合ブロック13の縦溝16とP
型溝入り複合ブロック23の縦溝26とはその位置を1/2ピ
ッチずらしておくことが好ましい。
このようにそれぞれ溝加工された二組のn型の熱電半
導体複合ブロック13とp型の熱電半導体複合ブロック23
とをそれぞれ互いにその溝加工された面が対向するよう
に嵌合させる第1の嵌合工程と、それによって互いに嵌
合された二組のn型の熱電半導体複合ブロック13とp型
の熱電半導体複合ブロック23の嵌合部の空隙にそれぞれ
接着性のある絶縁部材を充填して固着する第1の固着工
程とを実施して、第12図に示したような一体化ブロック
3′を2個作製する。
その2個の一体化ブロック3′の一方はp型の熱電半
導体ブロック側のベース20を除去し、他方はn型の熱電
半導体ブロック側のベース10を除去して、第19図に示す
ように、それぞれ上面あるいは下面にn型熱電半導体の
縦隔壁17とp型熱電半導体の縦隔壁27が露出した一対の
一体化ブロック142A,142Bとを得る。
そして、この一対の一体化ブロック142A,142Bに、ベ
ース10又は20を除去した側の面から、前述の第2実施例
において第13図によって説明した第2の溝加工工程と同
様な工程を実施して、第1の溝加工工程の加工方向と交
差する方向(この実施例では直交する方向)に同一ピッ
チで複数本の溝加工を除去していない方のベース20又は
10との界面付近までの深さで施し、複数の横溝46および
横隔壁47を形成した2個の溝入り一体化ブロック143Aと
143Bを作製する。なお、一方の溝入り一体化ブロック14
3Aの横溝46と他方の溝入り一体化ブロック143Bの横溝46
とは、その位置を1/2ピッチずらして形成することが好
ましい。
この2個の溝入り一体化ブロック143Aと143Bとを、互
いに溝加工された面が対向するように嵌合させる第2の
嵌合工程と、その互いに嵌合された2個の溝入り一体化
ブロック143Aと143Bの嵌合部の空隙に接着性のある絶縁
部材を充填して固着する第2の固着工程とを実施して、
第21図に示す二重一体化ブロック144を得る。
この場合も、前述の第3実施例で説明したのと同様
に、2個の溝入り一体化ブロック143Aと143Bを嵌合させ
る際に、第17図に示したようにn型熱電半導体素片51と
p型熱電半導体素片52の市松模様状に配列されるよう
に、相互の位置関係を制御する必要がある。
この位置合わせに関しては、第3実施例で説明したよ
うに、外形基準で行なうことができる。また、この第4
実施例においては、ベース10および20としてガラスなど
の透明部材を用いれば、顕微鏡を用いて各熱電半導体素
片51,52を直接観察しながら、精密に位置合わせを行な
うこともできる。
そして、この二重一体化ブロック144のベース10およ
び20を除去すると、第3実施例の第17図に示した熱電素
子ブロック50と同様な熱電素子ブロックとなる。これに
第18図で説明した電極61〜64を同様に設けることによっ
て、第18図に示した熱電素子60と同様な熱電素子が得ら
れる。
なお、この実施例では、2個の一体化ブロック3′に
第2の溝加工を行なう前に、第19図に示したようにそれ
ぞれ横溝46の加工を施す側のベース20又は10を除去し
て、横溝46の加工を行った一対の溝入り一体化ブロック
143Aと143Bとを嵌合したとき、その熱電半導体の全体が
互いに嵌合できるようにしたので、残っている熱電半導
体をすべて無駄なく熱電半導体素片として利用できる。
しかし、これは必須ではないので、ベース10又は20を
除去せずに第2の溝加工(横溝加工)を行なった後に、
ベース10又は20を除去するようにしてもよい。
〔第5実施例:第22図〜第24図〕 次に、この発明の第5実施例について第22図から第24
図を用いて説明する。
この第5実施例の製造方法では、まず、第22図に示す
ように、2枚の大きなベース(以下、大ベースと記す)
110,120に、それぞれn型の熱電半導体ブロック1又は
p型の熱電半導体ブロック2を第2実施例の場合と同様
にして固着し、一対のn型熱電半導体複合ブロック91と
p型熱電半導体複合ブロック92を作製する。
すなわち、この実施例で使用する大ベース110,120
は、熱電半導体ブロック1,2の固着面積より大きな面積
を有する。
そして、第1の溝加工工程により、第2実施例と同様
にその各半導体ブロック1,2に縦溝16,26および縦隔壁1
7,27を形成し、第23図に示すn型溝入り複合ブロック18
1とp型溝入り複合ブロック182を作製する。このとき形
成する縦溝16,26は、いずれも大ベース110又は120の一
部に切り込む深さとすることが好ましい。これは後述す
る第24図で行なう嵌合工程で、n型およびp型熱電半導
体を効率よく利用できるようにするように、スペーサ19
0の効果を引き出すためである。
そして、第24図に示すように、第23図に示したn型溝
入り複合ブロック181とp型溝入り複合ブロック182とを
組み合わせて嵌合させて第1の嵌合工程を行なう。この
時、大ベース110と120を利用してスペーサ190を挿入す
ることにより、2枚の大ベース110の120との間の間隔D
を熱電半導体ブロック1,2の厚さに相当する熱電半導体
の縦隔壁17,27の高さに正確に制御(規制)する。
たとえば、n型熱電半導体ブロック1と、p型熱電半
導体ブロック2と、スペーサ190との厚さを同一にする
ことで、第24図に示すようにベース110の120との間の間
隔Dを一定に保つことができ、n型およびp型の熱電半
導体よりなる縦隔壁17,27を凹凸無く配列させることが
できる。
すなわち、このスペーサ190を用いることで、形成さ
れる縦溝16,26の深さに均一性がない場合でも、n型お
よびp型熱電半導体を互いに凹凸の無いように配列させ
ることができ、n型およびp型熱電半導体が無駄に研磨
あるいは研削されることがなくなるので、その利用効率
を高めることができる。
このスペース190を用いた第1嵌合工程の後、n型溝
入り複合ブロック181とp型溝入り複合ブロック182の嵌
合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して固着し、
第24図に示す一体化複合ブロック193を得る。
その後、第2実施例における第13図に示した溝入り一
体化ブロック14と同様に、第2の溝加工を行なって横溝
および横隔壁を形成した溝入り一体化複合ブロックを作
製し、その各横溝に絶縁性の樹脂を充填して硬化し、第
14図に示した絶縁樹脂層54と同様な絶縁樹脂層を形成す
る。そして、各大ベース110,120を除去すると、第6図
に示したのと同様の熱電素子ブロックが得られる。さら
に、第9図に示したようにその熱電素子ブロックの上下
面に各電極を形成して各熱電半導体素片を交互に直列に
接続すれば、熱電素子6を得ることができる。
〔第6実施例:第25図および第26図〕 次に、上記第5実施例の一体化複合ブロックを使用す
るこの発明の第6実施例を第25図および第26図を用いて
説明する。
この第6実施例の製造方法では、前述の第5実施例に
おいて第22図から第24図によって説明した各工程と同様
にして、2個の一体化複合ブロック193を作製する。
その後、その2個の一体化複合ブロック193に対し
て、前述の第4実施例における第19図に示した工程と同
様にして、それぞれ第2の溝加工を行なう側の大ベース
110又は120を除去して、第2の溝加工(横溝加工)を行
ない、第25図に示すように互いに嵌合し得る複数の横溝
46と横隔壁47を形成した一対の溝付き一体化複合ブロッ
ク203A,203Bを作製する。
その後、第26図に示すように、この一対の溝付き一体
化複合ブロック203Aと203Bをスペーサー190を用いて、
大ベース110と120の間の間隔を一定(残っている熱電半
導体の高さと等しい値)に保持して互いに嵌合させ、そ
の嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して、二
重一体化ブロック213を得る。
この二重一体化ブロック213の各大ベース110及び120
を除去することにより、n型およびp型の熱電半導体素
片51,52を露出させると、第3実施例の第17図に示した
の同様な熱電素子ブロックが得られる。
さらに、第18図に示したように、その熱電素子ブロッ
クの上下面に電極81〜84を形成して、各熱電半導体素片
51,52を交互に直列に接続することにより、熱電素子60
を得ることができる。
これら第3,第4,第6実施例で作製した熱電素子60は12
mm×12mmのブロックの外周部を除去して、10mm×10mm×
2mmの大きさとした場合、熱電対が約3400対集積化され
る。
この熱電素子60に1.5℃の温度差を与えたところ、2.0
Vの開放電圧が得られた。
このため、この熱電素子60は腕時計などの小型携帯型
電子機器の中に充分に収納可能な大きさであり、かつ得
られた開放電圧は腕時計を駆動するには充分な値であ
り、昇圧回路と組み合わせることによって種々の携帯型
機器の駆動も可能である。
〔第7実施例:第27図〜第29図〕 次に、この発明の第7実施例について第27図から第29
図を用いて説明する。
この第7実施例の製造方法では、まず、第1実施例の
第1図に示したn型熱電半導体ブロック1とp型熱電半
導体ブロック2とを用意し、その各熱電半導体ブロック
1,2の少なくともベースとの接合面およびその反対側の
面(後の電極形成工程において電極を形成する面)に、
メッキ,蒸着あるいはスパッタなどにより、第27図に示
すように金属被覆層223を形成する。こうして、被覆n
型熱電半導体ブロック221と被覆p型熱電半導体ブロッ
ク222とを得る。
この金属被覆層223は、Ni(ニッケル),Cu(銅),Au
(金)等の単一層、あるいはこれらを積層した複合層と
する。この金属被覆層223を設ける目的は、後述する各
種の配線用電極と熱電半導体との電気的な接続を良好に
するためである。そのために、金属被覆層223を形成す
る時あるいは形成後に適度の熱処理を施して、金属被覆
層223とn型またはp型熱電半導体ブロック1,2とのオー
ミックな接続をより確実にすることが望ましい。
また、金属被覆層223の厚さは、0.1〜50μm程度の範
囲にあればよいが、後の工程において、被覆n型熱電半
導体ブロック221と被覆p型熱電半導体ブロック222との
高さの揃えを、この金属被覆層223の面を研磨工程など
で若干除去して行なう場合が考えられる。そのため、金
属被覆層223があまり薄すぎると研磨代が少なすぎて扱
いにくくなり、また、厚すぎると応力的な問題が発生し
やすくなる。したがって、好ましい厚さは2〜10μmで
あり、この程度の厚さの膜の形成方法としては、電解あ
るいは無電解のメッキ法が最適である。
この実施例ではNiとAuの合計5μmの厚さの積層膜を
電解メッキ法により形成するものとする。
第27図以降の工程は、第2,第4,第5,第6実施例に準じ
たいずれかの製造方法を選択して行なう。この第7実施
例においては、ほぼ第5実施例に準じた工程をとるもの
として説明していく。
このため、第28図は第23図に対応する。すなわち、大
ベース110に被覆n型熱電半導体ブロック221を接合した
n型熱電半導体複合ブロックと、大ベース120に被覆p
型熱電半導体ブロック222を接合したp型熱電半導体複
合ブロックとを用意し、ダイシングソーを用いた研削加
工やワイヤーソーによる研磨加工により縦溝16,26と縦
隔壁17,27を形成する。こうして被覆n型溝入り複合ブ
ロック231と被覆p型溝入り複合ブロック232を得る。こ
のとき、縦隔壁17,27の上下両端には金属被覆層223が金
属層233となって残ることになる。
各被覆熱電半導体ブロック221,222と大ベース110又は
120との接合は、接着剤あるいはワックスにより行な
う。また、ベース110,120は、ガラス,セラミックス,
プラスチック,金属などある程度の硬度を有する材料な
らばいずれも用いることができる。
縦溝16,26のピッチと幅と深さについてはほぼ第23図
において説明したとおりであるが、深さについては若干
異なる。この実施例の場合には被覆熱電半導体ブロック
221または222と大ベース110又は120との界面丁度まで
か、さらに少し大ベース110又は120に切り込むまでのい
ずれかで縦溝16,26を形成する。
このようにする理由は、被覆n型溝入り複合ブロック
231と被覆p型溝入り複合ブロック232との組み合わせ工
程の際に、両ブロックの金属層233同志が同一面を形成
できるようにするためである。
続いて、第5実施例の第24図によって説明したのと同
様に、この被覆n型溝入り複合ブロック231と被覆p型
溝入り複合ブロック232とを組み合わせて嵌合させ、そ
の嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填し、第29
図に示す接着層32を形成して固着した一体化複合ブロッ
クを得る。
その後、その一体化複合ブロックに第2の溝加工を行
なって横溝および横隔壁を形成した溝入り一体化複合ブ
ロックを作製し、その各横溝に絶縁性の樹脂を充填して
硬化し、第5図に示した絶縁樹脂層54と同様な絶縁樹脂
層を形成する。
そして、各大ベース110,120を除去して、第6図に示
したような熱電素子ブロックを得る。さらに、その熱電
素子ブロックの上下面に第29図に示すように各電極81,8
2を形成してn型熱電半導体素片51とp型熱電半導体素
片52を交互に直列に接続すれば、熱電素子80を得ること
ができる。
第29図は、この第7実施例の熱電素子80の断面形状で
あり、第9図、第18図の平面図に対応するものである。
ここで、上面電極81と下面電極82としては通常は既に述
べたような蒸着膜などを用いるが、この実施例でな特徴
は銀ペーストのような導電性ペーストを用いることがで
きる。
一般に、導電性ペーストとこの発明で用いるような半
導体との電気的な接続は、接触抵抗が高くなって問題と
なりやすいため、導電性ペーストはこの発明のような構
成においては配線用電極には適さない。しかしながら、
この第7実施例で示すように金属層233を設けることに
より、このような接触抵抗を無視できるレベルまで低減
でき、導電性ペーストを上面電極81や下面電極82として
使用できる。
このように導電性ペーストが使用できると、スクリー
ン印刷によるパターニングで電極を形成できるため、生
産性が非常に高くなる利点がある。
〔第8実施例:第30図および第31図〕 次に、この発明の第8実施例について第30図および第
31図を用いて説明する。
この第8実施例の製造方法の説明の出発点は、第1〜
第5実施例で示した配線工程の前の段階の熱電素子ブロ
ック(例えば、第6図に示した熱電素子ブロック5)で
ある。したがって、ここまでの各工程は上記各実施例の
場合と同様である。
このような熱電素子ブロックを形成した後、上述の第
7実施例の場合と同様な金属層233をn型熱電半導体素
片51およびp型熱電半導体素片52の少なくとも配線電極
形成面に形成する。
これにより、第30図に断面図として示すような熱電素
子ブロック253を得る。
この実施例における金属層233の形成方法としては、
メッキ法が好ましく、Ni、Au、Cuなどの単層膜やこれら
の積層膜を形成する。とくに、熱電半導体素片51,52の
面と接着層32及び絶縁樹脂層54の面とで接触となるPd
(パラジウム)の付着率に選択性があることを利用し
て、熱電半導体素片51,52の露出面への選択的なメッキ
を行なえる無電解メッキ法が最適である。
なお、出発点となる配線工程前の熱電素子ブロック
(例えば第6図に示した熱電素子ブロック5)の最外周
部の熱電半導体素片の側面にはこの金属層233を形成し
ないのが好ましい。そのため、この実施例では、熱電素
子ブロックの外周面(側面)に接着層32又は絶縁樹脂層
54と同じ材質による被覆層254を形成している。
第31図は、第30図に示した熱電素子ブロック253に第
7実施例で述べたように、導電性ペーストを用いて上面
電極81と下面電極82を形成し、熱電素子80として完成し
たものである。
このように金属膜233を後から形成しても、第7実施
例と同様に導電性ペーストを使用でき、スクリーン印刷
によるパターニングで電極を形成できるので、生産性が
非常に高くなる利点がある。
〔第9実施例:第32図および第33図〕 次に、この発明の第9実施例について第32図および第
33図を用いて説明する。
第32図に示すのはこの第9実施例によって作製した仮
熱電素子270であり、これは上述してきた各実施例で説
明した熱電素子6,60,80と概ね同じ物であり、工程的に
も殆ど同じ工程で作製される。ただし、前述の各実施例
における接着層32及び絶縁樹脂層54に代わって仮固定層
271を設けている。
これまでの実施例では、接着層32及び絶縁樹脂層54を
最終的な熱電素子の構成要素の一部としたのに対し、こ
の第9実施例では、この絶縁樹脂層54の部分を取り除い
たものを最終的な熱電素子の構成要素とする。
したがって、接着層32及び絶縁樹脂層54に代わって、
n型熱電半導体素片51とp型熱電半導体素片52を仮固定
し、後で除去可能な仮固定層271を形成する。この仮固
定層271の形成は、接着層32及び絶縁樹脂層54の形成と
同様に、対の溝入りブロックの嵌合工程後の嵌合部の空
隙、および第4図,第13図等に示した横溝47を形成した
後その横溝47への仮固定材料の充填により行なう。その
仮固定材料としては、接着性があり且つ熱あるいは溶剤
により除去可能なワックスなどを用いる。
この第9実施例の製造工程は、第32図に示した仮熱電
素子270の上下面全体に第33図に示すようにエポキシ樹
脂などの接着性のある樹脂を塗布して絶縁固定層284を
形成し、その仮熱電素子270を放熱板281と吸熱板282と
によって挟んで絶縁固定層284により一体化して固定す
る。
この放熱板281と吸熱板282としては、熱伝導度のよい
物質すなわち金属やセラミックスを用いる。
特に金属を選んだ場合、絶縁固定層284を薄くすると
上面電極81や下面電極82と放熱板281や吸熱板282との間
の事故的な短絡の恐れが生じることがあるため、金属表
面に絶縁性の酸化膜を形成するような処理を行なうとよ
い。
そして、第33図に示すように、加熱電素子270を放熱
板281および吸熱板282に固定した後、仮固定層271を熱
あるいは溶剤により除去し、この領域を空隙283にした
熱電素子280を得る。
この実施例の熱電素子280の構造によれば、空隙283内
の空気は熱伝導率が極めて小さいため、放熱板281側と
吸熱板282側との間の熱電半導体以外による熱伝導が大
幅に抑制されて、熱電素子としての性能が向上する。
なお、上述の実施例では、n型とp型の熱電半導体の
溝入りブロックの嵌合部に設ける接着層32と、その対の
溝入りブロックを一体化した後形成する横溝に設ける絶
縁樹脂層54の両方に代えて仮固定相271を設けたが、そ
のいずれか一方のみを仮固定層271に代えて、仮熱電素
子270を放熱板281と吸熱板282とによって挟んで絶縁固
定層284により一体化して固定した後、その仮固定層271
を除去して、接着層32又は絶縁樹脂層54が残るようにし
てもよい。
このようにすることにより、熱電素子としての性能を
向上させながら、充分な強度を保つことが可能になる。
また、第33図の熱電素子280は、これを発電用として
使用する場合には吸熱板282が低温側となる。
〔熱電半導体の溝入りブロック作製工程の他の例:第34
図〕 ここで、熱電半導体の溝入りブロック作製工程の他の
例を第34図によって説明する。
前述の第1実施例あるいは第3実施例では、n型およ
びp型の熱電半導体の溝入りブロック作製工程では、n
型およびp型の熱電半導体ブロック1および2に、ワイ
ヤーソーなどを使用する機械加工によって複数の溝を平
行に形成して、n型溝入ブロック11およびp型溝入りブ
ロック21を作製した。
しかし、このn型溝入りブロック11およびp型溝入り
ブロック21を、溝入りブロックの成形型(金型)を使用
して、n型の熱電半導体材料とp型の熱電半導体材料を
個別に成形した後、それを焼結して作製することもでき
る。
この溝入りブロック作製工程では、まず、平均粒径1
μm程度の熱電半導体材料の微粉末(p型の例では、第
1実施例と同じBiTeSb結晶の微粉末)に対して、有機バ
インダとして、例えば、エチレン酢酸ビニル/ポリブチ
ルメタクリレート/ポリスチレン共重合体、アタクチッ
クポリプロピレン、パラフィンワックス、フタル酸ジブ
チルからなる混合物を添加し、加圧ニーダーにて混練し
て射出成形用組成物を作成する。微粉末と有機バインダ
との混合比は、微粉末100重量部に対して有機バインダ
5〜15重量部程度が適当である。
このようにして作製した射出成形用組成物を射出成形
機を用いて成形するが、この時の金型の断面図を第34図
に示す。
ここで、射出成形用組成物は、ノズル304から固定金
型303のスプール306および中間金型302のゲート307を通
して、可動金型301に溝入りブロックの形状に形成され
た金型成形部308に加圧して充填される。
こうして、金型成形部308に形成された成形体は、可
動金型301を中間金型302から移動分離させた後に、エジ
ェクタッピン305で押し出して取り出す。金型成形部308
の寸法は成形体の焼結による収縮を考慮して、溝入りブ
ロックの寸法に対して約20%大きく設計する。
その成形体をアルミナ製の平板上に並べ、真空炉中で
400℃で1時間保持して有機バインダをほぼ除去して仮
焼結体を得る。最後に、やはりアルミナ製の平板上に仮
焼結体を並べ、これを水素フロー雰囲気の電気炉中に
て、470℃の温度で3時間の焼成を行ってn型又はp型
の熱電半導体よりなる焼結体を得る。この焼結体が前述
のn型溝入りブロック11又はp型溝入りブロック21であ
る。
〔補足説明〕
以上、熱電素子の製造法の様々な実施例について述べ
てきたが、いずれも熱電半導体素片51,52が全てマトリ
ックス状に並列された構造を前提としてきた。すなわ
ち、縦溝加工のあとに必ず横溝加工を施し、その後に熱
電半導体素片露出工程を行ない、さらに配線などの電極
を形成して熱電素子を完成していた。
しかしながら、熱電対の数が比較的少なくても利用可
能である場合には、上述した各実施例において、横溝加
工を実施することなく熱電半導体素片露出工程を行な
い、配線などの電極を形成して熱電素子として完成させ
てもよい。
このような工程を行った場合には、n型とp型の熱半
導体の薄い層が交互に配列され、その各層が直列接続さ
れた構造の熱電素子が得られることになる。
この本発明による熱電素子の製造方法が、このような
構造の熱電素子に対しても十分に有効であることは明白
である。
また、上述した各実施例の説明では、縦溝や横溝の加
工をワイヤソー又はダイシングソーで加工すると説明し
たが、ワイヤソーを用いる研磨加工によって溝加工を行
なう場合には、実際には縦溝や横溝の底面は円弧状にな
る。
そしてn型溝入りブロックとp型溝入りブロックとを
組み合わせて嵌合させるときには、縦溝の底面が円弧状
で縦隔壁の先端部が矩形状であっても、その間に接着層
の接着剤が充填されるので特に問題を生じない。
さらに、一体化ブロック形成後、横溝を形成するとき
にワイヤーソーを用いると、その底面は円弧状となる
が、横溝に絶縁性樹脂を充填するため、これもなんら問
題を生じない。
したがって、以上の説明で明らかなように、この発明
の熱電素子の製造方法によれば、熱電半導体材料には精
密な機械加工あるいは熱電半導体材料による精密な成形
加工を行なって、n型及びp型の熱電半導体の溝入りブ
ロックを作製し、それを組み合わせて嵌合させて一体化
する工程により、熱電半導体部材を常に一つの塊(ブロ
ック)として扱うので、熱電半導体を薄い板状に形成す
る工程や細かい溝入れ加工により熱電半導体を剣山状に
する工程などのような熱電半導体材料の破損が起こりや
すい加工を行なわずに、多数の熱電半導体素片からなる
熱電対を有する熱電素子を作製することができる。
したがって、超小型で高出力電圧の熱電発電素子を容
易かつ効率的に作製でき、腕時計などの携帯型電子機器
において温度差発電が利用できるようになる。
産業上の利用可能性 この発明による熱電素子の製造方法によれば、超小型
で多数の熱電対を形成した高出力電圧の熱電素子を容易
かつ効率的に作製できる。そのため、その熱電素子を小
型の熱電発電装置として使用すれば高い出力電圧が得ら
れるようになるので、腕時計などの小型の携帯型電子機
器に内蔵して、温度差発電による電源として使用するこ
とが可能になる。
また、この熱電素子を用いて小型の高性能な冷却装置
を作製することもでき、ポータブルな冷蔵庫あるいはレ
ーザや集積回路などの局部冷却器として極めて有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 35/32 H01L 35/34

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ厚さ方向の一部を残して同一ピッ
    チで複数本の溝と隔壁とが平行に形成されたn型の熱電
    半導体の溝入りブロックおよびp型の熱電半導体の溝入
    りブロックを作製する溝入りブロック作製工程と、 該工程によってそれぞれ作製されたn型の熱電半導体の
    溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロックと
    を互いにその溝に挿入した隔壁の面が対向するように嵌
    合させる嵌合工程と、 該工程によって互いに嵌合された前記n型の熱電半導体
    の溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロック
    の嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して固着
    し、一体化ブロックを形成する固着工程と、 該工程によって形成された一体化ブロックにおける前記
    n型の熱電半導体とp型の熱電半導体とが互いに嵌合し
    ている嵌合部以外の部分を除去して、n型およびp型の
    熱電半導体素片を露出させる熱電半導体素片露出工程
    と、 を有することを特徴とする熱電素子の製造方法。
  2. 【請求項2】それぞれ厚さ方向の一部を残して同一ピッ
    チで複数本の溝が平行に形成されたn型の熱電半導体の
    溝入りブロックおよびp型の熱電半導体の溝入りブロッ
    クを作製する溝入りブロック作製工程と、 該工程によってそれぞれ作製されたn型の熱電半導体の
    溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロックと
    を互いにその溝に形成した面が対向するように嵌合させ
    る嵌合工程と、 該工程によって互いに嵌合された前記n型の熱電半導体
    の溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロック
    の嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して固着
    し、一体化ブロックを形成する固着工程と、 該固着工程で形成された一体化ブロックに、前記溝入り
    ブロック作製工程によって形成された溝の方向と交差す
    る方向に複数本の溝加工を厚さ方向の一部を残して施す
    第2の溝加工工程と、 該工程における溝加工部に接着性のある絶縁部材を充填
    し固化させる固化工程と、 該工程における絶縁部材を充填し固化させた一体化ブロ
    ックにおける前記n型の熱電半導体とp型の熱電半導体
    とが互いに嵌合している嵌合部以外の部分を除去して、
    n型およびp型の熱電半導体素片を露出させる熱電半導
    体素片露出工程と、 を有することを特徴とする熱電素子の製造方法。
  3. 【請求項3】それぞれ厚さ方向の一部を残して同一ピッ
    チで複数本の溝が平行に形成されたn型の熱電半導体の
    溝入りブロックおよびp型の熱電半導体の溝入りブロッ
    クを二組作製する溝入りブロック作製工程と、 該工程によってそれぞれ作製された二組のn型の熱電半
    導体の溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロ
    ックとを、各組ごとに互いにその溝を形成した面が対向
    するように嵌合させる第1の嵌合工程と、 該工程によって互いに嵌合された二組のn型の熱電半導
    体の溝入りブロックとp型の熱電半導体の溝入りブロッ
    クの嵌合部の空隙にそれぞれ接着性のある絶縁部材を充
    填して固着し、2個の一体化ブロックとする第1の固着
    工程と、 その2個の一体化ブロックのそれぞれに前記溝入りブロ
    ック作製工程で形成された溝の方向と交差する方向に同
    一ピッチで複数本の溝加工を厚さ方向の一部を残して施
    し、2個の溝入り一体化ブロックとする溝加工工程と、 その2個の溝入り一体化ブロックを互いに溝加工された
    面が対向するように嵌合させる第2の嵌合工程と、 該工程によって互いに嵌合された2個の溝入り一体化ブ
    ロックの嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填し
    て固着し、第2の一体化ブロックとする第2の固着工程
    と、 その第2の一体化ブロックの前記嵌合部以外の厚さ部分
    を除去して、n型およびp型の熱電半導体素子片を露出
    させる熱電半導体素片露出工程と、 を有することを特徴とする熱電素子の製造方法。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか一
    項に記載の熱電素子の製造方法において、 前記溝入りブロック作製工程が、n型の熱電半導体ブロ
    ックおよびp型の熱電半導体ブロックに、それぞれ同一
    ピッチで複数本の溝加工を厚さ方向の一部を残して施す
    溝加工によって、前記n型の熱電半導体の溝入りブロッ
    クおよび前記p型の熱電半導体の溝入りブロックを作製
    する工程である熱電素子の製造方法。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか一
    項に記載の熱電素子の製造方法において、 前記溝入りブロック作製工程が、それぞれ溝入りブロッ
    クの成形型を用いて、n型の熱電半導体材料とp型の熱
    電半導体材料を個別に成形した後焼結することによっ
    て、前記n型の熱電半導体の溝入りブロックおよび前記
    p型の熱電半導体の溝入りブロックを作製する工程であ
    る熱電素子の製造方法。
  6. 【請求項6】請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか一
    項に記載の熱電素子の製造方法において、前記熱電半導
    体素片露出工程後に、前記露出されたn型とp型の熱電
    半導体素片を交互に直列に接続する電極を形成する電極
    形成工程を有することを特徴とする熱電素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】n型の熱電半導体ブロックとベースとを接
    合したn型の熱電半導体複合ブロックと、p型の熱電半
    導体ブロックとベースとを接合したp型の熱電半導体複
    合ブロックとを用意し、その各熱電半導体複合ブロック
    に対して、前記n型の熱電半導体ブロックおよびp型の
    熱電半導体ブロックに、それぞれ同一ピッチで複数本の
    溝加工を前記各ベースとの界面付近までの深さで施す第
    1の溝加工工程と、 該工程においてそれぞれ溝加工されたn型の熱電半導体
    複合ブロックとp型の熱電半導体複合ブロックとを互い
    にその溝加工された面が対向するように嵌合させる嵌合
    工程と、 該工程によって互いに嵌合された前記n型の熱電半導体
    複合ブロックとp型の熱電半導体複合ブロックの嵌合部
    の空隙に接着性のある絶縁部材を充填して固着し、一体
    化ブロックを形成する固着工程と、 該固着工程で形成された一体化ブロックに、前記第1の
    溝加工工程における溝加工方向と交差する方向に複数本
    の溝加工を、前記ベースとの界面付近までの深さで施す
    第2の溝加工工程と、 該工程における溝加工部に絶縁部材を充填し固化させる
    固化工程と、 該工程において絶縁部材を充填し固化させた一体化ブロ
    ックにおける前記各ベースの部分を除去して、n型およ
    びp型の熱電半導体素片を露出させる熱電半導体素片露
    出工程と、 を有することを特徴とする熱電素子の製造方法。
  8. 【請求項8】請求の範囲の第7項記載の熱電素子の製造
    方法において、 前記n型の熱電半導体複合ブロックとp型の熱電半導体
    複合ブロックの前記各ベースとして、前記熱電半導体ブ
    ロックの固着面より大きな面積を有するものを用い、 前記嵌合工程において、前記n型の熱電半導体複合ブロ
    ックとp型の熱電半導体複合ブロックのそれぞれ熱電半
    導体ブロックが存在しない部分のベース間にスペーサを
    介挿し、該ベース間の間隔を略前記熱電半導体ブロック
    の厚さに相当する間隔に制御することを特徴とする熱電
    素子の製造方法。
  9. 【請求項9】n型の熱電半導体ブロックとベースとを接
    合したn型の熱電半導体複合ブロックと、p型の熱電半
    導体ブロックとベースとを接合したp型の熱電半導体複
    合ブロックとを2個ずつ用意し、その各熱電半導体複合
    ブロックに対して、前記n型の熱電半導体ブロックおよ
    びp型の熱電半導体ブロックに、それぞれ同一ピッチで
    複数本の溝加工を前記各ベースとの界面付近までの深さ
    で施す第1の溝加工工程と、 該工程においてそれぞれ溝加工された二組のn型の熱電
    半導体複合ブロックとp型の熱電半導体複合ブロックと
    をそれぞれ互いにその溝加工された面が対向するように
    嵌合させる第1の嵌合工程と、 該工程によって互いに嵌合された二組の前記n型の熱電
    半導体複合ブロックとp型の熱電半導体複合ブロックの
    嵌合部の空隙にそれぞれ接着性のある絶縁部材を充填し
    て固着し、2個の一体化ブロックを形成する第1の固着
    工程と、 その2個の一体化ブロックのそれぞれに前記第1の溝加
    工工程の加工方向と交差する方向に同一ピッチで複数本
    の溝加工を前記ベースとの界面付近までの深さで施し、
    2個の溝入り一体化ブロックとする第2の溝加工工程
    と、 その2個の溝入り一体化ブロックを互いに溝加工された
    面が対向するように嵌合させる第2の嵌合工程と、 該工程によって互いに嵌合された2個の溝入り一体化ブ
    ロックの嵌合部の空隙に接着性のある絶縁部材を充填し
    て固着し、第2の一体化ブロックとする第2の固着工程
    と、 その第2の一体化ブロックにおける前記各ベースの部分
    を除去して、n型およびp型の熱電半導体素片を露出さ
    せる熱電半導体素片露出工程と、 を有することを特徴とする熱電素子の製造方法。
  10. 【請求項10】請求の範囲の第9項記載の熱電素子の製
    造方法において、 前記n型の熱電半導体複合ブロックとp型の熱電半導体
    複合ブロックの前記各ベースとして、前記熱電半導体ブ
    ロックの固着面より大きな面積を有するものを用い、 前記第1の嵌合工程において、互いに嵌合させる前記n
    型の熱電半導体複合ブロックとp型の熱電半導体複合ブ
    ロックのそれぞれ熱電半導体ブロックが存在しないベー
    ス間にスペーサを介挿し、該ベース間の間隔を略前記熱
    電半導体ブロックの厚さに相当する間隔に制御し、 前記第2の嵌合工程において、互いに嵌合させる前記2
    個の溝入り一体化ブロックのそれぞれ熱電半導体ブロッ
    クが存在しない部分のベース間にスペーサを介挿し、該
    ベース間の間隔を略前記熱電半導体ブロックの厚さに相
    当する間隔の制御することを特徴とする熱電素子の製造
    方法。
  11. 【請求項11】請求の範囲第7項乃至第10項に記載の熱
    電素子の製造方法において、 前記熱電半導体素片露出工程後に、前記露出されたn型
    とp型の熱電半導体素片を交互に直列に接続する電極を
    形成する電極形成工程を有することを特徴とする熱電素
    子の製造方法。
  12. 【請求項12】請求の範囲第1項,第2項又は第7項の
    いずれか一項に記載の熱電素子の製造方法において、 前記各嵌合工程において、前記互いに嵌合させる対のブ
    ロックの少なくとも一方の嵌合面に絶縁膜を形成するこ
    とを特徴とする熱電発電素子の製造方法。
  13. 【請求項13】請求の範囲第1項,第2項又は第7項の
    いずれか一項に記載の熱電素子の製造方法において、 前記固着工程において、前記嵌合部の空隙に充填する絶
    縁部材が、絶縁性スペーサを分散した接着性のある絶縁
    部材であることを特徴とする熱電素子の製造方法。
  14. 【請求項14】請求の範囲第3項又は第9項記載の熱電
    素子の製造方法において、 前記第1の嵌合工程および第2の嵌合工程の少なくとも
    一方において、互いに嵌合させる対のブロックの少なく
    とも一方の嵌合面に絶縁膜を形成することを特徴とする
    熱電発電素子の製造方法。
  15. 【請求項15】請求の範囲第3項又は第9項記載の熱電
    素子の製造方法において、 前記第1の固着工程および第2の固着工程の少なくとも
    一方において、前記嵌合部の空隙に充填する絶縁部材
    が、絶縁性スペーサを分散した接着性のある絶縁部材で
    あることを特徴とする熱電素子の製造方法。
  16. 【請求項16】請求の範囲第7項乃至第10項に記載の熱
    電素子の製造方法において、 前記n型の熱電半導体ブロックと前記p型の熱電半導体
    ブロックを、それぞれ前記ベースに接合する前に、その
    各熱電半導体ブロックの前記ベースとの接合面およびそ
    の反対側の面にそれぞれ金属被覆層を形成することを特
    徴とする熱電素子の製造方法。
  17. 【請求項17】請求の範囲第16項に記載の熱電素子の製
    造方法において、 前記熱電半導体素片露出工程後に、前記露出されたn型
    とp型の熱電半導体素片を交互に直列に接続する電極
    を、前記金属被覆層上に導電性ペーストを用いて形成す
    る電極形成工程を有することを特徴とする熱電素子の製
    造方法。
  18. 【請求項18】請求の範囲第1項,第2項,第3項,第
    7項,第9項のいずれか一項に記載の熱電素子の製造方
    法において、 前記熱電半導体素片露出工程後に、前記露出されたn型
    とp型の熱電半導体素片の各電極形成面に金属層を形成
    する金属層形成工程と、その金属層上に前記n型とp型
    の熱電半導体素片を交互に直列に接続する電極を形成す
    る電極形成工程とを有することを特徴とする熱電素子の
    製造方法。
  19. 【請求項19】請求の範囲第18項記載の熱電素子の製造
    方法において、 前記電極形成工程において、前記電極を導電性ペースト
    を用いて形成することを特徴とする熱電素子の製造方
    法。
  20. 【請求項20】請求の範囲第1項記載の熱電素子の製造
    方法において、 前記固着工程において、嵌合部の空隙に充填する絶縁部
    材として熱あるいは溶剤で除去可能なものを使用して仮
    固定層を形成し、 前記熱電半導体素片露出工程後に、前記露出されたn型
    とp型の熱電半導体素片を交互に直列に接続する電極を
    形成した仮熱電素子とする電極形成工程と、 その仮熱電素子の前記電極の形成面の一方側に放熱板を
    他方側に吸熱板をそれぞれ絶縁固定層を介して固定する
    工程と、 該工程の後に前記仮固定層を加熱するか溶剤を用いて除
    去する工程とを有することを特徴とする熱電素子の製造
    方法。
  21. 【請求項21】請求の範囲第2項又は第7項に記載の熱
    電素子の製造方法において、 前記固着工程で前記嵌合部に充填する絶縁部材、および
    前記固化工程で前記溝加工部に充填する絶縁部材部の少
    なくとも一方として、熱あるいは溶剤で除去可能なもの
    使用して仮固定層を形成し、 前記熱電半導体素片露出工程後に、前記露出されたn型
    とp型の熱電半導体素片を交互に直列に接続する電極を
    形成した仮熱電素子とする電極形成工程と、 その仮熱電素子の前記電極の形成面の一方側に放熱板を
    他方側に吸熱板をそれぞれ絶縁固定層を介して固定する
    工程と、 該工程の後に前記仮固定層を加熱するか溶剤を用いて除
    去する工程とを有することを特徴とする熱電素子の製造
    方法。
  22. 【請求項22】請求の範囲第3項又は第9項に記載の熱
    電素子の製造方法において、 前記第1の固着工程又は第2の固着工程においてそれぞ
    れ前記嵌合部に充填する絶縁部材として、熱あるいは溶
    剤で除去可能なもの使用して仮固定層を形成し、 前記熱電半導体素片露出工程後に、前記露出されたn型
    とp型の熱電半導体素片を交互に直列に接続する電極を
    形成した仮熱電素子とする電極形成工程と、 その仮熱電素子の前記電極の形成面の一方側に放熱板を
    他方側に吸熱板をそれぞれ絶縁固定層を介して固定する
    工程と、 該工程の後に前記仮固定層を加熱するか溶剤を用いて除
    去する工程とを有することを特徴とする熱電素子の製造
    方法。
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