JP3207763B2 - フューエルリザーバーを備えた燃料タンク - Google Patents

フューエルリザーバーを備えた燃料タンク

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JP3207763B2
JP3207763B2 JP25383096A JP25383096A JP3207763B2 JP 3207763 B2 JP3207763 B2 JP 3207763B2 JP 25383096 A JP25383096 A JP 25383096A JP 25383096 A JP25383096 A JP 25383096A JP 3207763 B2 JP3207763 B2 JP 3207763B2
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久満 加藤
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堀江金属工業株式会社
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料ポンプに供給する
燃料が不足した時に、サブタンクに設けたリザーバーに
溜めた燃料を補給する機能を備えた燃料タンクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の燃料タンクとして、第1のサブ
タンク内の燃料残量が減少したときに、第2のサブタン
ク内の貯溜燃料を第1のサブタンク内に流出させてサブ
タンク内の使用可能燃料の増加を図る機能をもつ燃料タ
ンクが、実開平1−87031号公報で開示されてい
る。この燃料タンクにおける第2のサブタンクは、メイ
ンタンクに燃料が供給された時に燃料が自然流入して一
時的に貯溜される構成とされている。また、実開昭57
−193966号公報には、底壁の開口を閉塞するボー
ル弁を設けた第2のサブタンクの上部開口に燃料のリタ
ーンパイプを臨ませ、高速コーナリング時の慣性により
ボール弁を開く方向に変位させ、燃料残量が減少した際
に該第2のサブタンク内の貯溜燃料を第1のサブタンク
内に流出させて使用可能燃料の増加を図る構造が開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した前
者の燃料タンクは、燃料を第2のサブタンクに常に積極
的に補給する機能を有するものではないので、第1のサ
ブタンク内の燃料残量が減少したときの使用可能燃料量
に制約を受けるという不都合がある。後者のものは、燃
料残量が減少した場合における高速コーナリング時の使
用可能燃料の確保を図るものであって、高速コーナリン
グ時以外は慣性が働かないためにボール弁が開かないの
で、第1のサブタンク内の燃料残量が減少しても第2の
サブタンク内の貯溜燃料が第1サブタンク内に流出しな
いという不都合がある。
【0004】本発明は、サブタンクの燃料保有量を負圧
吸引作用によって積極的に増加し、サブタンク内の燃料
減少と共にリザーバーに貯溜された燃料をサブタンクに
補給して、燃料ポンプのエンジンへの燃料送給に有効な
運転時間を延長することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、燃料ポンプを
サブタンク内部に設けた燃料タンクにおいて、前記サブ
タンク内に下側の一部又は全部を解放口としたリザーバ
ー(燃料溜め)を設置し、そのリザーバーの内部に燃料
ポンプを設け、上記リザーバー内に燃料ポンプから吐出
される燃料の一部を流入させる開口を設けて該リザーバ
ー内に燃料を溜め、上記サブタンク内の燃料面低下と共
に前記リザーバーの解放口が燃料面から露出した時に該
リザーバーに燃料タンク内の気体を侵入させ、該リザー
バー内に溜めた燃料をサブタンク内に補給することを特
徴とする。
【0006】
【作用】燃料タンクの燃料面wがほぼ水平であり、その
燃料面が容積の大きいリザーバーの解放口より高いとき
は、燃料ポンプから吐出される燃料の一部によりリザー
バー内の気体をリザーバーの外へ追い出すように作用す
るため、これと同時に生ずる負圧吸引作用によりサブタ
ンク内の燃料がリザーバー内に流入して一定量貯溜され
る。また、サブタンクの燃料面wが、リザーバーの解
放口より下がる現象があると、解放口の少なくとも一部
が燃料面w上において燃料タンクの気体中に露出し、
該燃料タンク内の気体がリザーバーに侵入し、その気体
と入れ換りに該リザーバーに溜めた燃料がサブタンクに
流出する。
【0007】しかして、本発明の燃料タンクは、リザー
バーを装備していない従来の燃料タンクや、一時的に燃
料を貯溜するリザーバーを備えた燃料タンク等に比し
て、サブタンクの燃料保有量をリザーバーの容積に見合
わせて積極的に貯溜することができるものであるから、
結果的にサブタンクの燃料の量を増加し、燃料ポンプの
燃料送り運転可能時間を延長することができる格別な作
用がある。
【0008】
【実施例】添付図面は本発明の実施例を示し、図1は燃
料タンクの縦断面図である。
【0009】図において1は自動車用の燃料タンク、2
は燃料タンク1の内部底面に固定した公知のサブタンク
であって、底方に約半周を取巻くパイプ形等の燃料出入
誘導路3を設けてなる。4は下側の一部又は全部を解放
口6とした筒体5と、前記燃料タンク1の上面の作業孔
21を密閉する蓋板を兼ねた天板7とにより形成された
大容積のリザーバー4である。上記燃料ポンプ11は、
サブタンク2の底面にフイルター13が届くように燃料
送りチューブ15を前記天板7から吊り下げ、若しくは
天板7の下面に設けたブラケットにより取付ける。その
燃料送りチューブ15には天板7の下面近くに分岐チュ
ーブ15aを設け、該分岐チューブ15aによりエンジ
ンに送られる燃料の一部をリザーバー4内に吐出するよ
うに設ける。リターンチューブ14は、リザーバー4の
外部に取付けてサブタンク2上に臨ませる。
【0010】この実施例は燃料タンク1の液面w、サブ
タンク2の液面wが図1のように減少しても、大容積
のリザーバー4の解放口6が前記液面wに浸っている
間は該リザーバー4の液面wを変化させることはな
く、燃料タンク1が傾いたときも変わりはない。燃料タ
ンク1が傾いて燃料出入誘導路3の一部が、減少した液
面wより上になると、燃料タンク1からサブタンク2へ
の燃料の流入がなくなり、燃料ポンプ11の運転継続に
よりサブタンク2のみで液面wが減少し、図1の一点
鎖線で示すようにリザーバー4の解放口6の一部が液面
から露出すると、燃料タンク1内の気体がリザーバ
ー4に入り、代わつて該リザーバー4に蓄えた燃料がサ
ブタンク2に補給される。しかして、かかる燃料タンク
によれば、前記補給が終わるまで燃料ポンプ11の運転
によりエンジンに燃料を供給できるため有効な運転可能
時間を延長することができる。なお、燃料タンク1が図
1の一点鎖線で示す向きと反対方向に傾いたときも、燃
料ポンプ11の前記した運転可能時間が延長される。
【0011】
【発明の効果】本発明は上述した構成・作用になり、リ
ザーバーに燃料を負圧吸引作用によって自動的に溜める
ことができると共に、サブタンク内の燃料残量の減少に
よる燃料面の低下に伴ってリザーバーの解放口の一部が
サブタンクの燃料面上に露出したとき、該解放口に燃料
タンク内の気体を侵入させ、リザーバーに溜めた燃料を
サブタンクに流出補給する。上記リザーバーは燃料ポン
プを内部に担持できる大容積であるから、リザーバー内
に溜つた燃料の量がサブタンクの容量を実質的に増加す
ることになり、その増加量の分に相当させて燃料ポンプ
のエンジンへの燃料送り時間を延長できるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料タンクの縦断面図
【符号の説明】
1→燃料タンク 2→サブタンク 3→燃料出入誘導路
4→リザーバー 5→筒体 6→解放口 7→天板 11→燃料ポンプ
12→吸込口 13→フイルター 14→リターンチューブ 15→燃
料送りチューブ 15a→分岐チューブ 21→作業穴 w→燃料タンク1の液面 w→サブタンク2の液面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 37/04 F02M 37/00 301 F02M 37/00 331 B60K 15/00 - 15/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料ポンプをサブタンク内部に設けた燃
    料タンクにおいて、前記サブタンク内に下側の一部又は
    全部を解放口としたリザーバー(燃料溜め)を設置し、
    そのリザーバーの内部に燃料ポンプを設け、上記リザー
    バー内に燃料ポンプから吐出される燃料の一部を流入さ
    せる開口を設けて該リザーバー内に燃料を溜め、上記サ
    ブタンク内の燃料面低下と共に前記リザーバーの解放口
    が燃料面から露出した時に該リザーバーに燃料タンク内
    の気体を侵入させ、該リザーバー内に溜めた燃料をサブ
    タンク内に補給することを特徴とするフューエルリザー
    バーを備えた燃料タンク。
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