JP3201283B2 - 線状低密度ポリエチレン系複合フィルム - Google Patents
線状低密度ポリエチレン系複合フィルムInfo
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Description
レン系複合フィルムに関し、更に詳しくは、低温熱接着
性、耐ブロッキング性に優れ、かつ、液体ホット充填性
及び機械適性が良好な線状低密度ポリエチレン系複合フ
ィルムに関する。
その簡便性や生産性が優れているため、食品、飲料を始
めとした各種物品の包装に幅広く利用されている。ま
た、これらの自動包装機は、さらなる生産性の向上を目
的に益々の高速化、高能率化が進められている。例え
ば、液体(半流動体)食品を包装する際、食品の殺菌工
程と包装工程を同時に行う方法として、食品をあらかじ
め60〜100℃に加熱した状態で包装袋に直接充填す
るホット充填方式が好んで用いられている。
レフィン系フィルムがシーラント材として広く使用され
ており、中でも線状低密度ポリエチレンからなる無延伸
フィルムは、低温熱接着性、ホットタック性及び耐衝撃
性に優れているためこれらの包装用フィルムとして有用
である。これらシーラント材は、上述したような自動包
装機の高速化の進歩とともに低温での熱接着性を付与し
高速化のニーズを満たしたフィルムが数多く上市されて
いる。しかしながら、低温での熱接着性を増大させる
と、当然のことであるが熱融着性が増し、液体(半流動
体)を高温充填しようとする際に包装体内部のシーラン
ト材同士が熱融着を引き起こすという現象が生じ、包装
商品の外観を問題が発生する。即ち、液体のホット充填
性が低下するという現象が生じ、包装商品の外観を損な
う危険がでてくる。
液体のホット充填性とは二律背反の関係にあり、市場の
高度な要求を満たすことができないのが現状である。
材より低温熱接着性の劣る二軸延伸ナイロンフィルム、
二軸延伸エステルフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルム等の基材とラミネートして使用されるのが一般的
であるが、ラミネート加工及び製袋加工時にブロッキン
グするのでそれを改善する目的ででんぷん等の粉を振っ
てシーラント材同士あるいはシーラント材と基材とのブ
ロッキングを回避する方策が知られている。しかし、こ
れはフィルム加工装置周辺を汚染するばかりか、包装食
品の外観を著しく悪化させる、あるいはシーラント材に
付着した粉末が食品とともに直接包装体内に混入すると
いったような衛生性等の問題を生じるものであり、その
改善が待ち望まれているが、まだ満足できる状態に至っ
ていない。
包装機等の高速製袋に適した低温熱接着性を保持しつ
つ、液体ホット充填性及び耐ブロッキング性に優れた線
状低密度ポリエチレン系複合フィルムを提供することに
ある。
本発明の線状低密度ポリエチレン系複合フィルムは、密
度が0.860〜0.925g/cm3、重量平均分子
量/数平均分子量が1〜3である線状低密度ポリエチレ
ンからなるシール層、密度が0.900〜0.935g
/cm3である線状低密度ポリエチレンからなるベース
層、密度が0.915〜0.950g/cm3である線
状低密度ポリエチレンからなるラミネート層及び二軸延
伸プラスチックフィルム層が順次積層されてなることを
特徴とする。
ン系複合フィルムは、自動包装機等の高速製袋に適した
低温熱接着性を保持しつつ、液体ホット充填性及び耐ブ
ロッキング性に優れている。
ン系複合フィルムは、シール層中に平均粒径が3〜15
μmの不活性粒子を0.3〜2.0重量%含むことがで
きる。
ン系複合フィルムは、滑り性や耐ブロッキング性が優れ
ている。
ン系複合フィルムは、ベース層中に平均粒径が2〜7μ
mの不活性粒子を0.3〜1.5重量%含むことができ
る。
ン系複合フィルムは、滑り性や外観が優れている。
ン系複合フィルムは、シール層中及びベース層中に炭素
数15以上の高級脂肪族カルボン酸、高級脂肪族アルコ
ール、又はそれらの誘導体を0.03〜0.2重量%含
むことができる。
ン系複合フィルムは、外観及び基材との接着性が優れて
いる。
層及びシール層に用いる線状低密度ポリエチレンの密度
がラミネート層>ベース層≧シール層の関係を有するこ
とができる。
ン系複合フィルムは、シール層及びベース層に含まれる
添加物のラミネート層への移行を抑制することができ
る。
ン系複合フィルムは、二軸延伸プラスチックフィルムが
二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィ
ルム又は二軸延伸ポリプロピレンフィルムであることが
できる。
ン系複合フィルムは、製袋した場合に液体ホット充填性
及び機械適性が良好である。
チレン系複合フィルムの実施の形態を説明する。
ィルムは、そのシール層に用いる線状低密度ポリエチレ
ンは、密度が0.860〜0.925g/cm3で、か
つ重量平均分子量/数平均分子量が1〜3あれば、特に
制限されないが、密度は、0.880〜0.915g/
cm3が好ましく、0.890〜0.905g/cm3が
より好ましい。密度が0.860g/cm3未満では、
耐ブロッキング性が悪化するので好ましくない。逆に、
0.925g/cm3を越えた場合は、低温熱接着性が
悪化するので好ましくない。線状低密度ポリエチレンの
重量平均分子量/数平均分子量は分子量分布の尺度であ
り、単分散の分子量分布である1であることが理想であ
るが、3までは許容できる。2.5以下が好ましく、
2.3以下がより好ましい。重量平均分子量/数平均分
子量が3を越えると、レジンの粘着性が増加し、レジン
の取扱い性が悪化したり、フィルムの耐ブロッキング性
が悪化する等の問題が発生するので好ましくない。
は、前記特性を満足すれば特に制限がなく、その共重合
成分としては、通常、炭素数3〜12のα−オレフィ
ン、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1、
デセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。これらの中
でヘキセン−1より炭素数の多い高級α−オレフィンと
の共重合体が耐衝撃性の優れたフィルムが得られるので
好ましい。
ンの製造法は、特に制限されないが、ビスシクロペンタ
ジエニル金属化合物、いわゆるメタロセン触媒等のシン
グルサイト触媒を用いて製造する方法が内容物に対する
フィルムの臭気性、及び耐ブロッキング性の点で好まし
い。また、分子量分布が狭い線状低密度ポリエチレンの
溶融押出し時の成形加工性を良くするために、重合体中
に例えば長さ及び数が制御された形で長鎖分岐を入れる
等の方法を導入することができる。
は、上記範囲の特性のものを単独で用いてもよいし、加
重平均値が上記範囲になるように2種以上を混合して用
いてもよいが、単独で用いることが特に好ましい。
は、密度が0.900〜0.935g/cm3の範囲で
ある。また、前記シール層に用いる低密度ポリエチレン
の密度より高密度のものであるのが好ましい。なお、密
度は0.905〜0.930g/cm3であるのが好ま
しく、0.910〜0.925g/cm3であるのがよ
り好ましい。0.900g/cm3未満では、フィルム
の耐ブロッキング性及び剛性が低下し、二次加工適性が
悪化するので好ましくない。また、逆に0.935g/
cm3を越えると、高速製袋時のヒートシール部の気密
性が劣るので好ましくない。
レンは、密度が0.915〜0.950g/cm3の範
囲にあれば特に制限されない。密度は0.920〜0.
945g/cm3が好ましく、0.925〜0.940
g/cm3がより好ましい。0.915g/cm3未満で
は、基材との接着強度が低下するので好ましくない。ま
た、逆に0.950g/cm3を越えると、高速製袋時
のヒートシール部の気密性が損なわれるので好ましくな
い。
状低密度ポリエチレンは、前記特性を満足すれば特に制
限がなく、その共重合成分としては、通常、炭素数3〜
12のα−オレフィン、例えばプロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−
メチルペンテン−1、デセン−1、ドデセン−1等が挙
げられ、耐衝撃性の点から、ヘキセン−1より炭素数の
多い高級α−オレフィンが好ましい。
状低密度ポリエチレンの製造法は特に制限されず、シー
ル層に用いる線状低密度ポリエチレンと同様の方法を用
いても良いし、例えば、チーグラー触媒等を用いて製造
しても良い。コスト面からは、後者の方法を用いること
が好ましい。
状低密度ポリエチレンは、上記範囲の特性のものを単独
で用いてもよいし、加重平均値が上記範囲になるように
2種以上を混合して用いてもよい。単独で用いることが
特に好ましい。
低密度ポリエチレンの分子量分布は、特に制限されな
い。シール層に用いる線状低密度ポリエチレンと同様に
重量平均分子量/数平均分子量が1〜3のものを用いて
もよいし、重量平均分子量/数平均分子量が3以上のも
のでもよい。
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法で
測定した。
ト層を構成する線状低密度ポリエチレンは、そのメルト
インデックスが0.1〜5g/10分(190℃)の範
囲のものを用いるのが好ましく、0.5〜4g/10分
(190℃)のものがより好ましい。メルトインデック
スが0.1g/10分未満のものは、熱接着強度が飽和
し、かつ溶融粘度が高くなり、押出し機のモーターにか
かる負荷が大きくなる傾向があるので好ましくない。ま
た、逆に5g/10分を越えると熱接着強度が低下する
傾向にあるので好ましくない。
粒径が3〜15μmの不活性微粒子を0.3〜2重量%
含むのが好ましい。平均粒径が3μm未満では滑り性や
耐ブロッキング性が悪化する傾向にあり、逆に、平均粒
径が15μmを越えると外観が悪化するのでいずれも好
ましくない。平均粒径が5〜12μmであるのがより好
ましい。不活性微粒子の含有量が0.3重量%未満では
滑り性や耐ブロッキング性が低下する傾向にあり、逆
に、2重量%を越えると外観が悪化する傾向にあり、い
ずれも好ましくない。0.5〜1.5重量%であるのが
より好ましい。
平均粒径の異なるものを2種以上併用してもかまわな
い。平均粒径の異なるものを2種以上併用するのが好ま
しい実施様態である。
微粒子の何れであってもよい。
チレンに不溶性で、かつ不活性なものであれば特に制限
はない。具体的には、シリカ、アルミナ、ジルコニア、
酸化チタン等の金属酸化物;カオリン、ゼオライト、セ
リサイト、セピオライト等の複合酸化物;硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム等の硫酸塩;リン酸カルシウム、リン
酸ジルコニウム等のリン酸塩;炭酸カルシウム等の炭酸
塩等が挙げられる。これらの無機質微粒子は天然品、合
成品のどちらでもよく、粒子の形状も特に制限はない。
分子構造は、上記線状低密度ポリエチレンの溶融成形温
度で非溶融で、かつ同温度に耐える耐熱性を有するもの
であれば特に制限はなく、付加重合法で得たものであっ
てもよいし、重縮合や重付加反応法で得たものでもよ
い。該微粒子を構成するポリマーは非架橋タイプであっ
ても架橋タイプであってもかまわないが、耐熱性の点か
ら架橋タイプのほうが推奨される。ポリマーを微粒子化
する方法も制限されないが、乳化重合や懸濁重合等の方
法を用い、重合時に直接微粒子化する方法が好適であ
る。これらの重合方法を採用する場合は、自己乳化性を
付与し得る特殊構造の極性モノマーを少量共重合する手
段を採用してもよい。
ば、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタアクリル酸エステル等のアクリル系単量体、ス
チレンやアルキル置換スチレン等のスチレン系単量体等
と、ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、エチレング
リコールジメタアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメチルアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
メチルアクリレート等の架橋性単量体との共重合体;メ
ラミン系樹脂;ベンゾグアナミン系樹脂;フェノール系
樹脂;シリコーン系樹脂等が挙げられる。上記材料のう
ち、アクリル系単量体及び/又はスチレン系単量体と架
橋性単量体との共重合体の使用が特に好ましい。
いが、実質的に球状あるいはラグビーボール状のものが
好ましい。不活性微粒子は、無機質あるいは有機質のも
のを単独で用いてもよいが、平均粒径の異なる無機質及
び有機質の微粒子を併用することが外観、滑り性及び耐
ブロッキング性のバランスをとる点において特に推奨さ
れる実施態様である。
粒径2〜7μmの不活性微粒子を0.3〜1.5重量%
含むのが好ましい。平均粒径が2μm未満では滑り性や
耐ブロッキング性が悪化する傾向にあり好ましくない。
また、逆に7μmを越えると外観が悪化する傾向にあり
好ましくない。不活性微粒子の平均粒径が3〜6μmで
あるのがより好ましい。不活性微粒子の含有量が0.3
重量%未満では滑り性や耐ブロッキング性が低下する傾
向にあり、好ましくない。また、逆に1.5重量%を越
えると外観が悪化する傾向にあり、好ましくない。ベー
ス層中の不活性微粒子の含有量は0.5〜1重量%がよ
り好ましい。
る不活性微粒子として挙げたものが好適に用いられる。
シール層に含まれるものと同じものを用いてもよいし、
異種のものを用いてもよい。実質的に球状のものを用い
るのが好ましい。
ス層に炭素数15以上の高級脂肪族カルボン酸、高級脂
肪族アルコール、又はそれらの誘導体を0.03〜0.
2重量%を含むのが好ましい。
ール、又はそれらの誘導体の含有量が0.03重量%未
満では滑り性や耐ブロッキング性が悪化する傾向にあり
好ましくない。また、0.2重量%を越えると外観及び
基材との接着性が悪化する傾向にあり好ましくない。こ
れらの含有量は0.05〜0.15重量%がより好まし
い。
ルコール、又はそれらの誘導体は、これらに属するもの
であれば特に制限はない。また、1種類でもよいし、2
種以上を併用してもかまわない。
ルコール、またそれらの誘導体は、シール層とベース層
で同じものを用いてもよいし、異種のものを用いてもよ
い。また、シール層とベース層に同じ濃度で含んでもよ
いし、濃度勾配を付けてもよい。
及びシール層に用いる線状低密度ポリエチレンは密度に
勾配を有することが好ましく、この場合、ラミネート層
の密度を高くする。密度勾配をつけることにより、シー
ル層及びベース層に含まれる添加剤、特に炭素数15以
上の高級脂肪族カルボン酸、高級脂肪族アルコール又は
それらの誘導体等のラミネート層への移行を抑制でき
る。従って、二軸延伸プラスチックフィルムからなる基
材とのドライラミネート時の接着不良等の障害を防止す
ることができる。
チレンの密度はネート層>ベース層≧シール層の関係で
あることが好ましい。ラミネート層>ベース層>シール
層であることがより好ましい。
ィルムの構成成分のラミネート層、ベース層及びシール
層は、共押出し成形法で同時に成形することにより得る
ことができる。例えば、円形ダイによるインフレーショ
ン成形法、TダイによるTダイ成形法等を用いて共押出
し成形する。Tダイ成形をする場合は、ドラフト率を1
〜10、樹脂温度を190〜300℃の範囲から選択す
るのが好ましい。
ィルムの構成成分のラミネート層、ベース層及びシール
層の合計厚みは特に限定するものではないが、10〜1
50μmが好ましく、20〜100μmがより好まし
い。
ィルムの構成成分のそれぞれの層の好適な厚みは次に示
す通りである。シール層の厚みは1〜40μmであるの
が好ましく、2〜30μmがより好ましい。ラミネート
層の厚みは1〜40μmであるのが好ましく、2〜30
μmがより好ましい。ベース層の厚みは10〜80μm
であるのが好ましく、20〜70μmがより好ましい。
二軸延伸プラスチックフィルム層の厚みは5〜30μm
であるのが好ましく、10〜25μmがより好ましい範
囲である。
ィルムの内の線状低密度ポリエチレンが積層されている
各層の厚み比は、シール層の厚み1に対して、ラミネー
ト層の厚みは0.2〜5が好ましく、0.5〜3がより
好ましい。また、同様にしてベース層の厚みは、1.5
〜25が好ましく、2〜20がより好ましい。特に、上
記3層構成の厚み比は、製膜性、フィルム物性及びフィ
ルム機能性面を考慮すると、シール層/ベース層/ラミ
ネート層=1/2/1〜1/20/1程度が好ましい。
ィルムを構成する二軸延伸プラスチックフィルム層は破
断強伸度、ヤング率、インパクト強度、ヒートシール強
度等の特性値から、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延
伸ポリエステルフィルム、及び二軸延伸ポリプロピレン
フィルム等からなる層がより好ましい。
みは、線状低密度ポリエチレン系複合フィルムの用途に
よって異なるが、自動包装機用としては通常5〜30μ
m、好ましくは10〜25μmである。
ィルムを得るための積層方法は、それ自体既知の方法で
行えばよく、例えば、ドライラミネーションや押出しラ
ミネーション等が挙げられる。
ィルムには、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応
じて任意の層に適量の熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、防曇剤、中和剤、滑剤、造核剤、着色剤、その他の
添加剤及び無機質充填剤等を配合することができる。
るが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、
前、後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは
全て本発明の技術範囲に包含される。なお、測定法は次
の通りである。
ーJで測定した。
層面同士を合わせで測定した。
K7215−1987に準じ測定した。
cm2、1.0秒間の条件でヒートシールした後に、そ
の強度を測定し、ラミネート層、ベース層及びシール層
からなる原反フィルムの場合はその強度が500g/1
5mmになるときの温度を、15μmの二軸延伸ナイロ
ンフィルム層とラミネート層、ベース層及びシール層と
を積層した線状低密度ポリエチレン系複合フィルムの場
合は上記強度が3kg/15mmとなるときの温度を、
シール開始温度とした。該シール開始温度は、シール層
面同士を合わせて測定した。
機KS324)を用い、シール温度150℃で熱接着し
た包装袋(サイズ50mm×70mm)に内容物として
水を80℃でホット充填した。さらに充填包装袋に荷重
100kgを1分間かけ、シール部破袋又はシール部水
漏れがない状態で製袋できる製袋速度を求めた。該製袋
速度は、15μmの二軸延伸ナイロンフィルム層との積
層品(ラミネート層面とナイロンフィルム層とを積層)
について測定した。
袋内側として自動充填包装機を用い60×80mmのサ
イズに製袋し、この製袋時に所定温度の温水10ccを
注入する。該温水充填製袋直後の温水充填袋の温水充填
部を1cm×1cmの面積につき1kg/cm2の圧力
で抑え込み空冷する。温水温度を80℃より2℃ピッチ
で高め、加圧部のフィルム内面同士の融着が起こる温度
を求めホット充填温度とした。
0kg/cm2の一定条件でロール状に巻取り、40℃
×80%RHの雰囲気下で30日間保持した後、該ロー
ル状フィルムでのブロッキング状態及びフィルムを引き
剥がした際の剥離音を以下の評価基準において区別し
た。
がしない ○ : ロール全巾でブロッキングしていない、弱い剥
離音がする △ : ロールの一部分がブロッキングしている、強い
剥離音がする × : ロール全巾でブロッキングしている、激しい剥
離音がする (9)製袋気密性 60×80mmのサイズに半折したフィルムを東洋精機
社製ヒートシーラーによりシール温度180℃、圧力1
kg/cm2、1.0秒間の条件で二方ヒートシールし
た後、袋内に赤色インクを10cc注入し、残る一方も
同一条件でヒートシールする。該赤色インク充填製袋直
後の袋面に荷重20kg、時間1〜5分間の条件で抑え
込みシール部への赤色インクの浸出度合を評価した。な
お、ヒートシール巾は10mmで行った。評価基準は次
の通りにした。
チーグラ触媒で製造したヘキセン−1(5.4重量%)
共重合の線状低密度ポリエチレン[密度=0.934g
/cm3、重量平均分子量/数平均分子量=3.5、メ
ルトインデックス(190℃)=2.0g/10分]
を、ベース層用レジンとしてエルカ酸アミド0.03重
量%、エチレンビスオレイン酸アミド0.09重量%、
平均粒径4μmの球状ゼオライト0.70重量%を含
み、チーグラ触媒で製造したヘキセン−1(7.8重量
%)共重合の線状低密度ポリエチレン[密度=0.92
1g/cm3、重量系金分子量/数平均分子量=3.
5、メルトインデックス(190℃)=2.0g/10
分]を、また、シール層レジンとしてエルカ酸アミド
0.02重量%、エチレンビスオレイン酸アミド0.1
0重量%、平均粒径5μmの球状の架橋ポリメチルメタ
アクリレート粒子0.50重量%、及び平均粒径10μ
mの球状の架橋ポリメチルメタアクリレート粒子1.0
0重量%を含みメタロセン触媒を用いて製造したオクテ
ン−1(12.0重量%)共重合の線状低密度ポリエチ
レン[密度=0.902g/cm3、重量平均分子量/
数平均分子量=2.0、メルトインデックス(190
℃)=3.0g/10分]を用い、ラミネート層及びシ
ール層はそれぞれ65mmφ、ベース層は90mmφの
押出し機にて220℃で溶融後、マルチマニホールド方
式3層Tダイにて、ラミネート層、ベース層及びシール
層の厚み比が1/8/1となるように製膜し、50μm
の原反フィルムを得た。得られた原反フィルムのラミネ
ート面をドライラミネート法で15μmの二軸延伸ナイ
ロンフィルムと積層した。
示した内容の樹脂組成物を実施例1と同様の方法で製膜
し、各々50μmの原反フィルムを得、次いで15μm
の二軸延伸ナイロンフィルムと積層した。 なお、樹脂
組成物の平均密度を表1にあわせて示した。
とを示す。
00重量%に対する重量%** Mw/Mn:重量平均分子量/数平均分子量*** 平均密度=(ラミネート層レジン密度×ラミネ
ート層比率)+(ベース 層レジン密度×ベー
ス層比率)+(シール層レジン密度×シール層比率)
られたフィルム(原反フィルム)及び該原反フィルムと
15μmの二軸延伸ナイロンフィルムとの積層品(線状
低密度ポリエチレン系複合フィルム:ラミネートフィル
ム)について、曇価、耐ブロッキング性、動摩擦係数、
ヤング率、シール開始温度、製袋速度、ホット充填温
度、耐ロールブロッキング性、製袋気密性を測定した。
その結果を表2に示す。
層品(線状低密度ポリエチレン系複合フィルム)は、原
反フィルムのラミネート層面とナイロンフィルムとを合
わせ積層して得られたラミネートフィルムである。
ン系複合フィルムは、シール開始温度が低く、低温熱接
着性が良好で、低温度で高速製袋ができ、かつホット充
填温度が高く、ホット充填適性に優れている。また、耐
ロールブロッキング性が良好であり、でんぷん粉等のブ
ロッキング防止剤を使用しなくても十分なブロッキング
防止性を有しており、自動包装用フィルムあるいはシー
ラントとして極めて高品質である。
ルムは、製袋時の袋気密性が良好であり高速製袋適性に
優れた特性を示したが、耐ロールブロッキング性及びホ
ット充填適性が劣っていた。
は、高温でのホット充填適性が良好であったがシール開
始温度が高く高速製袋性及び製袋気密性に劣っており実
用性の低いものであった。
れたフィルムは、シール開始温度が低く、高温でのホッ
ト充填適性が良好であったが、製袋時の気密性が悪いた
め高速製袋適性の劣るものであった。
始温度が低く良好であったが、耐ブロッキング性、ホッ
ト充填適性、高速製袋適性等すべてにおいて本発明の目
標とするレベルに未達成のものであり、市場の要求を満
足するに至らなかった。
チレン系複合フィルムは、自動包装機等の高速製袋に適
した低温熱接着性を保持しつつ、液体ホット充填性及び
耐ブロッキング性に優れている。
レン系複合フィルムは、滑り性や耐ブロッキング性が優
れている。
レン系複合フィルムは、滑り性や外観が優れている。
レン系複合フィルムは、外観及び基材との接着性が優れ
ている。
レン系複合フィルムは、シール層及びベース層に含まれ
る添加物のラミネート層への移行を抑制することができ
る。
レン系複合フィルムは、製袋した場合に液体ホット充填
性及び機械適性が良好である。
Claims (6)
- 【請求項1】 密度が0.860〜0.925g/cm
3、重量平均分子量/数平均分子量が1〜3である線状
低密度ポリエチレンからなるシール層、密度が0.90
0〜0.935g/cm3である線状低密度ポリエチレ
ンからなるベース層、密度が0.915〜0.950g
/cm3である線状低密度ポリエチレンからなるラミネ
ート層及び二軸延伸プラスチックフィルム層が順次積層
されていることを特徴とする線状低密度ポリエチレン系
複合フィルム。 - 【請求項2】 シール層中に平均粒径が3〜15μmの
不活性粒子を0.3〜2.0重量%含むことを特徴とす
る請求項1記載の線状低密度ポリエチレン系複合フィル
ム。 - 【請求項3】 ベース層中に平均粒径が2〜7μmの不
活性粒子を0.3〜1.5重量%含むことを特徴とする
請求項1又は2記載の線状低密度ポリエチレン系複合フ
ィルム。 - 【請求項4】 シール層中及びベース層中に炭素数15
以上の高級脂肪族カルボン酸、高級脂肪族アルコール、
又はそれらの誘導体を0.03〜0.2重量%含むこと
を特徴とする請求項1、2又は3記載の線状低密度ポリ
エチレン系複合フィルム。 - 【請求項5】 ラミネート層、ベース層及びシール層に
用いる線状低密度ポリエチレンの密度がラミネート層>
ベース層≧シール層の関係を有することを特徴とする請
求項1、2、3又は4記載の線状低密度ポリエチレン系
複合フィルム。 - 【請求項6】 二軸延伸プラスチックフィルムが二軸延
伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、
又は二軸延伸ポリプロピレンフィルムであることを特徴
とする請求項1、2、3、4又は5記載の線状低密度ポ
リエチレン系複合フィルム。
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