JP3779109B2 - 共押出複合フイルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主に食品の深絞り真空包装において、蓋材または底材にポリエチレン系シール層を用いた場合に耐熱性が良好でケバ立ちが極めて少ない良好なイージーピール性を有し、シール部の透明性の低下が少ないボイル用共押出複合フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
食品の深絞り真空包装にはシール性、コスト、耐ピンホール性の点からポリエチレン系樹脂からなるシール材が一般に最も多く使用されているが、蓋材としてポリエチレン系シール層を用いた場合の底材イージーピール用フイルムの開封時のケバ立ち改良方法として特開平5ー212835に示されているように凝集破壊タイプのイージーピール層の厚さを薄く制限する方法が知られている。
【0003】
しかし、通常シール材のベース樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンメタクリル酸メチル共重合体、アイオモノマー、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンアクリル酸メチル共重合体が使用されている。
これらの樹脂は融点が低く、耐熱性が悪いため、包装後ボイル殺菌するとシール部から破袋し易くボイル包装用フイルムとしては不適なものであった。
【0004】
また、耐熱性の高いエチレンーαオレフイン共重合体樹脂をベースに凝集破壊タイプのイージーピール層を設計するとエチレンーαオレフイン共重合体樹脂の強度が強いため、厚さを薄くしてもケバ立ちが発生し易くなってしまうという問題があった。
【0005】
さらには、上記ボイル時にシール部から破袋し難い耐ボイル性を重視し、イージーピール層に隣接する層には通常エチレンーαオレフイン共重合体樹脂が使用され、それがヒートシールすると球晶を作り易く透明性が低下してしまうという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は耐ボイル性が良好で、ケバ立ちが極めて少ない非常に良好なイージーピール性を有し、シールによる透明性の低下が少なく、酸素バリアー性、耐ピンホール性を兼ね備えた深絞り真空包装用イージーピールフイルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の目的は以下の手段によって達成される。
【0008】
すなわち、本発明は、イージーピール性シール層とし(以下、単にシール層と呼ぶ)メルトフローレートが5〜25g/10minのエチレン−αオレフイン共重合体樹脂(但しα−オレフィンはブテン1、ヘキセン1、4メチルペンテン1またはオクテン1から選ばれる1種である。)25〜75質量%とメルトフローレートが0.5〜5g/10minのポリプロピレン樹脂75〜25質量%とのブレンド樹脂層を1〜15μmの範囲で配することを特徴とする深絞り真空包装用共押出複合フイルムおよびシール層としてメルトフローレートが5〜25g/10minのエチレン−αオレフイン共重合体樹脂(但しα−オレフィンはブテン1、ヘキセン1、4メチルペンテン1またはオクテン1から選ばれる1種である。)25〜75質量%とメルトフローレートが0.5〜3g/10minのポリブテン1 75〜25質量%とのブレンド樹脂層を1〜15μmの範囲で配することを特徴とする深絞り真空包装用共押出複合フイルムを提案するものであり、前記エチレン−αオレフイン共重合体樹脂の密度が0.91〜0.94g/cm3であること、前記のシール層のつぎに隣接層として密度0.89〜0.91g/cm3のメタロセン触媒により製造されたエチレン−αオレフイン共重合体樹脂層またはそのブレンド樹脂層を設けたこと、前記のシール層または隣接層の外側にエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂、6ナイロン、6−66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、6−12ナイロンから選ばれた樹脂層を1層以上を共押出してなることを含む。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明において、シール層に用いる樹脂は、メルトフローレート(以下、MFRという。)が、5〜25g/10min(JIS K7210(試験温度190℃、試験荷重21.18236N))のエチレンーαオレフイン共重合体樹脂(以下、LLという。)を使用する必要があるがこれはMFRが5g/10min未満では分子量が大きいため強度が強く、開封時のケバ立ちが発生し易くなり、逆にMFRが25g/10minを越えるとフイルムとして加工することが難しくなるという問題や、シール時の温度、圧力によって薄いシール層が流動してこの層がない状態でシールされ易いという問題がある。
【0010】
上記MFRの範囲において特にMFRが高くなる程LLの強度が低下し、ケバ立ちのない非常に良好なイージーピール性が得られるので、MFRは15〜25g/10minの範囲とすることが好ましい。ここで用いられるLLはαオレフインがブテン1、ヘキセン1、4メチルペンテン1、オクテン1から選ばれるが、特に衝撃強度の弱いブテン1を使用することがケバ立ちを防止する上で、最も望ましい。
【0011】
またLLの密度が0.91〜0.94g/cm3であることが望ましいが、更に望ましくは0.92〜0.94g/cm3である。
これは0.91g/cm3未満となると熱変形温度が低くなり過ぎるため、ボイル中にシール強度が極端に低下し、ボイル破袋を起こしてしまう危険性がでてくるからである。
【0012】
逆に密度が0.94g/cm3を越えるとシール性が悪くなり、特に油やソース等の夾雑物がある場合には良好なシールができずに破袋の原因となる危険性があるため不適当である。
シール層に用いるポリプロピレン(以下、PPという。)はMFRが0.5〜5g/10min(JIS K7210(試験温度230℃、試験荷重21.18236N))であることが必要であるがこれは配合するLLとの粘度差を大きくつけることにより、より粘度の低い流動性の高いLLがより表層にで易くなることで、蓋材シール層と安定したシールが可能となり、イージーピール性が安定する。PPが多くシール表面に出てくるとPPとポリエチレン系シール材は基本的にはシールができないため、蓋材のポリエチレン系シール層とのシール性が悪くなり、特に油、ソース等の夾雑物が存在する場合にはシール破袋の原因にもなってしまう。
【0013】
また、イージーピール性についてもシールの界面剥離的な要素が強くなるため、シール温度の影響を受ける等、シール強度の安定性が悪くなる。
特にLLに比べPPの粘度が極端に低いような本発明と正反対の配合にすると、ポリエチレン系の蓋材とはシールができないという現象まで引き起こすことがある。
ここで用いるPPとしては、エチレンとのランダムコーポリPP、ブロックコーポリPP等特に制限はないが、シール後の透明性を考慮し、結晶化度の低いランダムPPを使用することが好ましい。
【0014】
但し、ボイル用であるため融点が極端に低いものの使用はボイル殺菌等によりシール強度の変化等の影響が出ることがあり、好ましくはない。
【0015】
LLベースのシール層に配合する物質は前述のPPの他にポリブテン1(以下、PB1という。)をブレンドすることでも同様の効果が得られる。
ここで用いられるPB1もPPと同様MFRが0.5〜3g/10minとベースのLLに比べて粘度が高いものを使用する必要がある。
尚、理由はPPの場合と全く同様である。
【0016】
但し、一般にPB1はPPに比べ融点が低いため、PB1の耐熱性に注意する必要がある。
PB1は耐熱性を考慮し、融点が120℃以上のものを使用することが望ましい。尚、ここでMFRの測定方法はLL、PB1が190℃、PPが230℃と樹脂により試験温度が異なる。
【0017】
シール層の配合はLL:PP(またはPB1)=75:25〜25:75である必要があるが、シール強度が弱い場合はLLの配合を多くすると強度が強くなり、逆にLLの配合を少なくするとシール強度が弱くなるため、要求されるシール強度に合わせて配合を決定する必要がある。
【0018】
但し、LLの配合比率が75質量%を越えるとシール強度は極端に強くなり、開封が困難となる。
【0019】
逆に配合比率が25質量%未満であるとPB1がシール表面に多くでてくるため、シールの相手基材がポリエチレンタイプのシール材とのシール性が悪くなり、シール強度が極端に弱くなってしまうため、使用できない。
【0020】
また、シール強度は50:50付近が配合の振れが多少あってもシール強度に大きな影響がないため、生産が安定性的に最も良好であると言えるが、LLの比率が75質量%を越えるかあるいは25質量%未満の場合は配合比が僅かに狂ってもシール強度が大きく変化するため、生産の安定性が悪くなってしまうという欠点もある。
【0021】
シール層の厚さは1〜15μmであることが必要であるが、望ましくは3〜10μmである。
【0022】
これは1μm以下では生産の安定性が不安になる点や、シール時シール熱およびシール圧力でシール層が流動し、この層がない状態で完全にシールされてしまう可能性が出てくるためであり、逆に15μmを越えると開封による剥離時ケバ立ちが発生する可能性が出てくるためと、シール時の徐冷による結晶化に関して考慮していないため、シール部の透明性が低下してしまうためである。
【0023】
上記シール層に隣接する層にはメタロセン触媒により製造された密度0.89〜0.91g/cm3のLL層(以下、LL(メタロセン)という。)またはそのブレンド樹脂層を設けることが望ましいが、これはメタロセン触媒により製造された密度の低いLL(メタロセン)は従来のLLに比べ結晶白化しにくく、特に低密度ポリエチレン(以下、LDという。)や高密度ポリエチレン(以下、HDという。)を5〜20質量%程度ブレンドしたものは、LDやHDが造核剤として作用するため、球晶の成長が抑えられ、より透明性が良好な包装体の製造が可能になるためである。
【0024】
ここで密度が0.89g/cm3未満のものは熱変形温度が低く、シール層の隣接層といえどもボイルによる耐熱性の問題が出てくる可能性がある。
【0025】
逆に密度が0.91g/cm3を越えると結晶化度が高くなり、特に面シール部のようにシール時一旦溶融状態となり、その後徐冷にて冷却固化される場合には結晶化が進み白っぽくなり易い。
【0026】
本発明の複合フイルムは、蓋材は印刷品であることが多いため数量管理等が難しく、一般に底材に付与されることが多い。
【0027】
しかし性能上は蓋材、底材のどちらにイージーピール性を有するシール層が配されてもほぼ同じ効果が得られるため、特に限定されない。
【0028】
本発明の複合フイルムは主に深絞り包装用底材として好適に用いられるものであるため、シール層または隣接層の外側にエチレンー酢酸ビニルけん化物樹脂(以下、EVOHという。)、6ナイロン(以下、6Nyという。)、6ー66ナイロン(以下、6ー66Nyという。)、11ナイロン(以下、11Nyという。)、12ナイロン(以下、12Nyという。)6ー12ナイロン(以下、6ー12Nyという。)のうちから選ばれた樹脂層を1層以上を共押出しすることで、酸素バリアー性、衝撃強度、光沢等の性能が付与でき、要求品質を満たす複合フイルムを一度に製造することが可能となる。
本発明の複合フイルムは主には深絞り包装用フイルムとして用いられるものではあるが、特にイージーピール性に優れているため、3方シール袋やピロー包装用フイルム等イージーピール性を必要とする様々なフイルムに応用が可能である。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し、下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
【0031】
12Ny(厚み10μm)/接着性樹脂(以下、ADという)(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は50:50であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.910g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0032】
(実施例2)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し下記構成からなる底材用複合フィルムを得た。
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPPの配合比は50:50であり、LLのMFRは20.0g/10min、LLの密度は0.934g/cm3であり、PPのMFRは1.3g/10minであった。
【0033】
(実施例3)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し下記構成からなる底材用複合フィルムを得た。
PP(厚み30μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み40μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み80μm)/シール層(厚み10μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は40:60であり、LLのMFRは12.0g/10min、LLの密度は0.926g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0034】
(実施例4)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し
EVOH(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み37μm)/シール層(厚み3μm)
この複合フイルムの最外側のEVOH側に延伸ポリプロピレンフイルム(以下、OPPという。)をドライラミネ−トして
以下の構成の本発明の蓋材用の複合フイルムを得た。
OPP(厚み20μm)//EVOH(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み37μm)/シール層(厚み3μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPPの配合比は60:40であり、LLのMFRは10.0g/10min、LLの密度は0.925g/cm3であり、PPのMFRは2.3g/10minであった。
(実施例5)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し下記構成からなる底材用複合フィルムを得た。
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)ブレンド(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は50:50であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.910g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0035】
またLLブレンド層は、LL(メタロセン)90質量%に対し、密度0.920g/cm3でMFR2.0g/10minの低密度ポリエチレンを10質量%ブレンドしたものを使用した。
【0036】
(比較例1)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し、下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
【0037】
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み80μm)/シール層(厚み20μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は50:50であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.910g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0038】
(比較例2)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し、下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
【0039】
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は80:20であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.910g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0040】
(比較例3)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し、下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
【0041】
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中の主材のLLとPB1の配合比は20:80であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.910g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0042】
(比較例4)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し、下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
【0043】
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中の主材のLLとPB1の配合比は50:50であり、LLのMFRは4.0g/10min、LLの密度は0.920g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0044】
(比較例5)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は50:50であり、LLのMFRは5.0g/10min、LLの密度は0.902g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0045】
(比較例6)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は50:50であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.942g/cm3であり、PB1のMFRは1.8g/10minであった。
【0046】
(比較例7)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し下記構成からなる底材用複合フイルムを得た。
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPB1の配合比は50:50であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.910g/cm3であり、PB1のMFRは20.0g/10minであった。
【0047】
(比較例8)
以下に示した層構成の複合フィルムを共押出しによって製膜し下記構成からなる蓋材用複合フイルムを得た。
12Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み50μm)/EVOH(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み95μm)/シール層(厚み5μm)
なお、シール層中のベース材のLLとPPの配合比は50:50であり、LLのMFRは8.0g/10min、LLの密度は0.910g/cm3であり、PPのMFRは7.0g/10minであった。
【0048】
上記実施例1〜3、実施例5、比較例1〜7の複合フイルムを底材に用い、下記構成からなる複合フイルムを共押出しにより製膜し、
EVOH(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み35μm)/LL(厚み5μm)
この複合フイルムの最外側のEVOH側にOPPをドライラミネートして下記構成の蓋材用フイルムを得た。
【0049】
OPP(厚み20μm)//EVOH(厚み10μm)/6ー66Ny(厚み10μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み35μm)/LL(厚み5μm)
この複合フイルムを蓋材として使用し、深絞り包装機FV6300(大森機械工業社製)にてパック品を作製し、テスト評価を実施した。
【0050】
また実施例4、比較例8については実施例4および比較例8の複合フイルムを蓋材に用い、下記構成からなる複合フイルムを共押出しにより製膜し、下記構成からなる底材用複合フイルムを得て前記実施例1〜3、実施例5、比較例1〜7と同様にパック品を作製し、テスト評価を実施した。
PP(厚み30μm)/AD(厚み10μm)/EVOH(厚み20μm)/Ny(厚み20μm)/AD(厚み10μm)/LL(メタロセン)(厚み50μm)/LL(厚み10μm) なお、比較例6のシール層中のベース材はLLではなく、高密度ポリエチレンを使用した。
【0051】
<評価方法>
・シール性
底材シール面にサラダ油を塗リ、適正なシール強度が得られる範囲でシールを実施した。シールが可能であったものを○印とした。シールが不可のものを×印とした。
・イージーピール性
ケバ立ちが無く、開封し易いもの○印とし、開封しずらいものを×印とした。
・透明性
パック品のシール部の面シール部のヘーズを測定した。透明性の良いヘーズが7%以下のものを○印とした。7%を越えるものを×印とした。
・耐ボイル性
ハンバーグのパック品を、95℃で20分間ボイルし、耐破袋性を評価した。破袋、あるいはシール部の侵食が全く発生しなかったものを○印とした。破袋、シール部の侵食が発生したものを×印とした。
【0052】
【表1】
Figure 0003779109
表1に示すようにシール層にMFRが5〜25g/10minのLL25〜75質量%とMFRが0.5〜3g/10minのPB1 75〜25質量%のブレンド樹脂層を1〜15μmの範囲に配した実施例1と実施例3及び実施例5はシール性、イージーピール性、透明性および耐ボイル性は極めて良好であった。またシール層にMFRが5〜25g/10minのLL25〜75質量%とMFRが0.5〜5g/10minのPP 75〜25質量%とのブレンド樹脂層を1〜15μmの範囲に配した実施例2と実施例4もシール性、イージーピール性、透明性および耐ボイル性は極めて良好であった。
【0053】
またブレンド樹脂層のシール層の厚みが15μmを越える比較例1はイージーピール性および透明性が劣り、シール層中のLLの配合量が75質量%を越え、PB1の配合量が25質量%未満である比較例2はイージーピール性が劣る。
【0054】
また、シール層中のLLの配合量が25質量%未満でPB1の配合量75質量%を越える比較例3はシール性が劣り、シール層中のLLのMFRが5g/10min未満の比較例4はイージーピール性が劣る。
【0055】
更に、シール層中のLLの密度が0.91g/cm3未満の比較例5は耐ボイル性が劣り、LLの密度が0.94g/cm3を越える比較例6はシール性が劣り、シール層中のPB1のMFRが3g/10minを越える比較例7はイージーピール性が劣り、シール層中のPPのMFRが5g/10minを越える比較例8はイージーピール性と透明性が劣る。
【0056】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば耐ボイル性が良好で、ケバ立ちが極めて少ない非常に良好なイージーピール性を有し、シールによる透明性の低下が少なく、酸素バリアー性、耐ピンホール性を兼ね備えた深絞り真空包装用共押出複合フイルムが得られる。

Claims (5)

  1. イージーピール性のシール層としてメルトフローレートが5〜25g/10minのエチレン−αオレフイン共重合体樹脂(但しα−オレフインはブテン1、ヘキセン1、4メチルペンテン1およびオクテン1から選ばれる1種である。)25〜75質量%とメルトフローレートが0.5〜5g/10minのポリプロピレン樹脂75〜25質量%とのブレンド樹脂層を1〜15μmの範囲で配することを特徴とする深絞り真空包装用共押出複合フイルム。
  2. イージーピール性のシール層としてメルトフローレートが5〜25g/10minのエチレン−αオレフイン共重合体樹脂(但しα−オレフインはブテン1、ヘキセン1、4メチルペンテン1およびオクテン1から選ばれる1種である。)25〜75質量%とメルトフローレートが0.5〜3g/10minのポリブテン1 75〜25質量%とのブレンド樹脂層を1〜15μmの範囲で配することを特徴とする深絞り真空包装用共押出複合フイルム。
  3. 前記エチレン−αオレフイン共重合体樹脂の密度が0.91〜0.94g/cm3である請求項1または2に記載の深絞り真空包装用共押出複合フイルム。
  4. 前記シール層のつぎに隣接層として密度0.89〜0.91g/cm3のメタロセン触媒により製造されたエチレン−αオレフイン共重合体樹脂(但しα−オレフインはブテン1、ヘキセン1、4メチルペンテン1およびオクテン1から選ばれる1種である。)層またはそのブレンド樹脂層を設けた請求項1〜3いずれか1項に記載の深絞り真空包装用共押出複合フイルム。
  5. 前記シール層または隣接層の外側にエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂、6ナイロン、6−66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、および6−12ナイロンから選ばれた樹脂層を1層以上共押出してなる、請求項1〜4いずれか1項に記載の深絞り真空包装用共押出複合フイルム。
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