JP3911336B2 - 熱ラミネーション用フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱ラミネーション用フィルムに関するものである。さらに詳しくは、金属への熱ラミネーション適性が良好で、かつ金属の変形に伴う剥離の発生が極めて少ない熱ラミネーション用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スチール製、アルミニウム製等の金属製の缶に用いられる金属板は、金属板上にプラスチック製フィルム層を設けたものが多く用いられている。
このフィルム層を設けた金属板は、ポリエステルフィルム/低密度ポリエチレンフィルム等の多層フィルムを熱ラミネーションで設ける方法、それらを接着剤を用いてドライラミネーションする方法、樹脂を塗布してフィルム層を形成する方法等により製造されるが、金属の変形に伴う剥離の発生や接着剤の移行の面からフィルムの熱ラミネーション法が好ましいと言われている。
【0003】
また、金属への接着性を向上させるために、アイオノマー、酢酸ビニル樹脂をポリエチレンフィルム層に混合する方法も取られている。
しかしながら、低密度ポリエチレンフィルム等を用いるとフィルムとしての剛性がなく、熱ラミネーション時にトラブルが発生しやすく、アイオノマー等を用いるとコスト高となり、酢酸ビニル樹脂を用いると臭いの問題がある。また、高密度ポリエチレンフィルムを用いると熱ラミネーション時にトラブルの発生は抑えられるものの缶の変形に伴う剥離の発生が起こり易い等の問題がある。
一方、ポリエチレン系多層フィルムは特開平1−216839号公報等に開示されているが、これらは多層フィルムを包装用フィルムとするものであったり、ラミネートシーラントに用いる場合は密度の高い方をラミネーションするように使用されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下において、金属への熱ラミネーション適性が良好で、かつ金属の変形に伴う剥離の発生が極めて少ない熱ラミネーション用フィルムの提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】
本発明者らは上記課題につき鋭意検討した結果、表面層と中間層と接着層にそれぞれ特定のエチレン・α−オレフィン共重合体を用いることにより、上記の目的を達成できることを見出し、発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、表面層が下記Aのエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、中間層が下記Bのエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、かつ接着層が下記Cのエチレン・α−オレフィン共重合体からなることを特徴とする金属への熱ラミネーション用フィルムを提供するものである。
A.エチレン・α−オレフィン共重合体:
(A-1) 共重合体の密度が、0.92〜0.95g/cm3 であり、
(A-2) 共重合体のMIが1〜30g/10分であり、かつ(A-3) α−オレフィンの炭素数が6〜20である
B.エチレン・α−オレフィン共重合体:
(B-1) 共重合体の密度が、0.91〜0.94g/cm3 であり、
(B-2) 共重合体のMIが1〜30g/10分であり、かつ
(B-3) α−オレフィンの炭素数が4〜20である
C.エチレン・α−オレフィン共重合体:
(C-1) 共重合体の密度が、0.86〜0.93g/cm3 であり、
(C-2) 共重合体のMIが1〜50g/10分であり、
(C-3) 共重合体のMw/Mnが1.8〜3.0であり、
(C-4) α−オレフィンの炭素数が6以上であり、かつ、
(C-5) 共重合体の直鎖中の炭素数1000個当たりの分岐数が20個以上である
【0006】
また、好ましいものとしては、表面層と中間層と接着層の厚み比(表面層:中間層:接着層の厚み比)が、1:(2〜10):(0.5〜2)の範囲にある上記の熱ラミネーション用フィルムである。
さらに、好ましいものとしては、接着層の表面をコロナ放電処理した上記の熱ラミネーション用フィルムである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下に詳細に説明する。
本発明の熱ラミネーション用フィルムは、表面層が下記Aのエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、中間層が下記Bのエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、かつ接着層が下記Cのエチレン・α−オレフィン共重合体からなることを特徴とするフィルムである。
Aのエチレン・α−オレフィン共重合体は、
(A-1)共重合体の密度が、0.92〜0.95g/cm3 、好ましくは、0.930〜0.945g/cm3 、より好ましくは、0.935〜0.945g/cm3 であり、
(A-2)共重合体のMI(メルトインデックスを示す。)が1〜30g/10分、好ましくは、1〜20g/10分、より好ましくは、1〜10g/10分であり、かつ
(A-3)α−オレフィンの炭素数が6〜20、好ましくは、8〜20、より好ましくは、8〜12である。
このα−オレフィンとしては、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、4−メチルペンテン、1,4−ジメチルペンテン、4,4−ジメチルペンテン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは、それぞれ単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0008】
共重合体の密度が、0.92g/cm3 未満では、充分な剛性、耐熱性が得られず、0.95g/cm3 を超えると、フィルムの衝撃強度が低下し、充分な剥離の防止効果がない。
共重合体のMIが1〜30g/10分の範囲外では、フィルムの成形性が悪くなる。
α−オレフィンの炭素数が6未満では、フィルムの衝撃強度が低下し、充分な剥離の防止効果がない。20を超えるものは、α−オレフィンが高価となり経済性に劣る。
また、Aのエチレン・α−オレフィン共重合体は、
(A-4)共重合体のMw/Mnが3以上のものが成形性の面から好ましい。
【0009】
Bのエチレン・α−オレフィン共重合体は、
(B-1)共重合体の密度が、0.91〜0.94g/cm3 、好ましくは、0.92〜0.94g/cm3 、より好ましくは、0.925〜0.935g/cm3 であり、
(B-2)共重合体のMIが1〜30g/10分であり、好ましくは、1〜20g/10分、より好ましくは、1〜10g/10分であり、かつ
(B-3)α−オレフィンの炭素数が4〜20、好ましくは、6〜20、より好ましくは、8〜12である。
このα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、4−メチルペンテン、1,4−ジメチルペンテン、4,4−ジメチルペンテン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは、それぞれ単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
共重合体の密度が、0.91g/cm3 未満では、充分な剛性、フィルム強度が得られず、0.94g/cm3 を超えると、フィルムの衝撃強度が低下する。
共重合体のMIが1〜30g/10分の範囲外では、フィルムの成形性が悪くなる。
α−オレフィンの炭素数が4未満では、フィルムの衝撃強度が低下し、充分な剥離の防止効果がない。20を超えるものは、α−オレフィンが高価となり経済性に劣る。
また、Bのエチレン・α−オレフィン共重合体は、
(B-4)共重合体のMw/Mnが3以上のものが成形性の面から好ましい。
【0010】
Cのエチレン・α−オレフィン共重合体は、
(C-1)共重合体の密度が、0.86〜0.93g/cm3 、好ましくは、0.86〜0.91g/cm3 、より好ましくは、0.86〜0.90g/cm3 であり、
(C-2)共重合体のMIが1〜50g/10分、好ましくは、1〜20g/10分、より好ましくは、1〜10g/10分であり、
(C-3)共重合体のMw/Mnが1.8〜3.0、好ましくは、1.8〜2.8、より好ましくは、1.8〜2.5である。
【0011】
共重合体の密度が、0.86g/cm3 未満では、充分なフィルム強度が得られず、0.93g/cm3 を超えると、熱ラミネーションの接着強度が不足する等熱ラミネーション特性が低下する。
共重合体のMIが1〜50g/10分の範囲外では、フィルムの成形性が悪くなる。
共重合体のMw/Mnが1.8〜3.0の範囲外では、熱ラミネーション特性が低下する。
また、 (C-4)α−オレフィンの炭素数は6個以上であり、好ましくは、8〜18個の範囲のものである。炭素数が6未満では、十分なフィルム強度が得られない場合がある。
このα−オレフィンとしては、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等の直鎖状モノオレフィン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2,2,4−トリメチルペンテン等の分岐状モノオレフィン等を挙げることができる。これらのα−オレフィンは、それぞれ単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】
さらに、 (C-5)共重合体の直鎖の炭素数1000個当たりの分岐数が20個以上、好ましくは35個上、さらに好ましくは50個以上である。α−オレフィンにもよるが、20個以上ないと低密度とならない。この値は、1,2,3−トリクロロベンゼン/重ベンゼン(90/10(体積比))混合溶媒に溶解した試料を用いて、13C−NMRスペクトル(測定装置は日本電子社製EX−400を使用)から求める。スクトルの帰属及びα−オレフィンの定量方法は、Pooter M.D.,J. Appl. Polym. Sci.,42,399 (1991)等による。
なお、MIはJIS K−7210(測定条件:荷重2160g、温度:190℃)、密度はJIS K−7112に準拠して測定する。また、共重合体のMw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量を示す。)は、GPC法により測定する。
【0013】
本発明の表面層及び中間層に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法で製造されたものでよい。例えば、所謂チーグラー・ナッタ触媒を用いた製造方法によるものである。具体的には、チタン含有化合物自体又はチタン含有化合物をマグエネシウム化合物等の担体に担持させたものを主触媒とし、有機アルミニウム化合物を助触媒とした触媒系で、エチレンに所望のα−オレフィンを添加して重合を行う方法を挙げることができる。この重合は、スラリー重合法、溶液重合法、気相重合法等のいずれのプロセスでもよい。
また、均一系触媒を用いてもよく、従来から知られているバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒、あるいは近年見いだされたメタロセン触媒等の均一系触媒系も挙げることができる。メタロセン触媒は、溶媒下の均一系重合の他、スラリー重合法、気相重合法等のいずれのプロセスでもよい。
上記の重合体は必ずしも一つの重合体に限らず、別々に重合された二種以上の重合体であってもよい。
【0014】
上記Cのエチレン・α−オレフィン共重合体は、次に示すようなメタロセン系触媒を用いて製造したものを好ましく用いることができる。
メタロセン系触媒は、特開昭58−19309号公報、特開昭61−130314号公報、特開平3−163088号公報、特開平4−300887号公報、特開平4−211694号公報、特表平1−502036号公報等に記載されるようなシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基等を1又は2個配位子とする遷移金属化合物、及び該配位子が幾何学的に制御された遷移金属化合物が挙げられ、活性点の性質が均一であることを特徴とするものである。これらの遷移金属化合物中の遷移金属としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウムを好ましく挙げることができる。
【0015】
具体的なメタロセン系触媒としては、シクロペンタジエニルジルコニウムトリクロリド、ペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジアルキル、インデニルジルコニウムトリクロリド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(ジメチルシリレン)(ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(ジメチルシリレン)−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(ジメチルシリレン)−ビス(ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(エチレン)(エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(エチレン)(エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(エチレン)(エチレン)−ビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η5-シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5-シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η5-シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド等及びこれらの化合物におけるジルコニウムをハフニウム、又はチタンに置換したものを挙げることができる。特に、(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η5-シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η5-シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η5-シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド等及びこれらの化合物におけるジルコニウムをハフニウム、又はチタンに置換したものが好適である。
また、同時に用いられる助触媒としては、上記の公報に記載されているものを用いることができる。好ましい助触媒として、鎖状又は環状アルミノキサン(例えば、メチルアルミノキサン)、イオン性化合物(例えば、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸N,N−ジメチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム)、ルイス酸(例えば、トリフェニル硼酸、トリス(ペンタフルオロフェニル)硼酸等の硼素化合物)、アルキルアルミニウム(例えば、トリエチルアルミニウム、イソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム)等を挙げることができる。
また、重合方法としては、気相法、溶液法等いずれの方法でもよい。
【0016】
本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、常用される添加剤、具体的には酸化防止剤、中和剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤又は耐電防止剤などを必要に応じて配合することができる。
本発明の熱ラミネーション用フィルムは、表面層と中間層と接着層の厚み比(表面層:中間層:接着層の厚み比)が、1:(2〜10):(0.5〜2)の範囲にあるものが好ましく、1:(3〜7):(1〜1.5)の範囲にあるものがさらに好ましい。
本発明の熱ラミネーション用フィルム全体の厚みとしては、20〜100μmの範囲のものが好ましく、熱ラミネーション時の成形加工性から、特に40〜80μmの範囲のものがよい。
【0017】
また、本発明の熱ラミネーション用フィルムは、金属板との接着性の向上の面から、接着層の表面をコロナ放電処理したものが好ましい。
このコロナ放電処理は、公知の方法によればよいが、処理後の表面の濡れ指数が通常30dyne/cm以上、好ましくは35dyne/cm以上、より好ましくは38dyne/cm以上となるように処理するのが望ましい。
以上の本発明の熱ラミネーション用フィルムの製造方法については、特に制限はないが、公知の共押出法により表面層、中間層、接着層を同時に成形するのが好ましい。特に、大型成形機による高速成形が可能なTダイキャスト共押出成形法が好ましい。
【0018】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、実施例及び比較例に使用した重合体、成形方法、熱ラミネーション性評価方法等を説明し、その結果を第1表に示す。
(1)使用した重合体
【0019】
(2)フィルムの成形方法
上記の重合体のペレットを第1表に示すように配合して、3層Tダイ共押出キャスト成形機により、フィルム全体厚みが70μmとなるように成形した。
フィルムの層比(厚み)は、表面層/中間層/接着層=1/5/1.5 とした。
成形機は、表面層/中間層/接着層に対応して、それぞれ50mmφ/65mmφ/40mmφの押出機が設けてあり、スクリュー回転数は、表面層/中間層/接着層がそれぞれ 37/70/68(rpm)とした。
ダイス出口樹脂温度はそれぞれ250℃、チルロール温度は40℃、表面層の濡れ指数は38dyn/cmとした。
また、全吐出量は100kg/hr、引取速度は36m/minとした。
【0020】
(3)熱ラミネーション評価方法
上記のようにして成形したフィルムを幅200mm、長さ300mm(長さはフィルムの引取方向)に切り出し、幅250mm、長さ350mmのアルミニウム板に接着層側が外表面側となり、皺が入らないように外周端をセロテープで留めた。一方、熱ラミネーションの対象となる金属板として、幅250mm、長さ350mmのアルミニウム板を恒温槽で150℃に加熱しておいた。
上記のアルミニウム板でフィルムを挟むようにして、それを2本のロールからなる加圧装置に通し、熱ラミネーションを行った。
得られたフィルムが熱ラミネーションされたアルミニウム板におけるフィルムとアルミニウム板との接着強度を測定するため、剥離試験を行なった。この評価の剥離速度は200mm/minとした。
得られたフィルムが熱ラミネーションされたアルミニウム板に、1kgの鋼球を70cm高さから落下し、 板を変形を発生させ、フィルムの変化を見た。
比較例として、70μm厚みの酢酸ビニルのフィルムを用いた。
(4)評価結果
第1表に示すように本発明の実施例は、十分な接着強度を有し、比較例に見られるようなフィルムの剥離が発生がなく、良好なことが判った。また、熱ラミネーション時に皺も入らず良好な外観であった。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】
本発明により、金属への熱ラミネーション適性が良好で、かつ金属の変形に伴う剥離の発生が極めて少ない熱ラミネーション用フィルムを提供できる。
また、表面層を上記のエチレン・α−オレフィン共重合体とすることで、アンチブロッキング剤を低減、又は添加しないで、金属板等への熱ラミネーション時の成形加工性を得ることができる。
Claims (3)
- 表面層が下記Aのエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、中間層が下記Bのエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、かつ接着層が下記Cのエチレン・α−オレフィン共重合体からなることを特徴とする金属への熱ラミネーション用フィルム。
A.エチレン・α−オレフィン共重合体:
(A-1) 共重合体の密度が、0.92〜0.95g/cm3 であり、
(A-2) 共重合体のMIが1〜30g/10分であり、かつ(A-3) α−オレフィンの炭素数が6〜20である
B.エチレン・α−オレフィン共重合体:
(B-1) 共重合体の密度が、0.91〜0.94g/cm3 であり、
(B-2) 共重合体のMIが1〜30g/10分であり、かつ
(B-3) α−オレフィンの炭素数が4〜20である
C.エチレン・α−オレフィン共重合体:
(C-1) 共重合体の密度が、0.86〜0.93g/cm3 であり、
(C-2) 共重合体のMIが1〜50g/10分であり、
(C-3) 共重合体のMw/Mnが1.8〜3.0であり、
(C-4) α−オレフィンの炭素数が6以上であり、かつ、
(C-5) 共重合体の直鎖中の炭素数1000個当たりの分岐数が20個以上である - 表面層と中間層と接着層の厚み比(表面層:中間層:接着層の厚み比)が、1:(2〜10):(0.5〜2)の範囲にある請求項1に記載の熱ラミネーション用フィルム。
- 接着層の表面をコロナ放電処理した請求項1又は2に記載の熱ラミネーション用フィルム。
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