JPH1180454A - ポリプロピレン系樹脂組成物及びそのフィルム - Google Patents
ポリプロピレン系樹脂組成物及びそのフィルムInfo
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- JPH1180454A JPH1180454A JP23694197A JP23694197A JPH1180454A JP H1180454 A JPH1180454 A JP H1180454A JP 23694197 A JP23694197 A JP 23694197A JP 23694197 A JP23694197 A JP 23694197A JP H1180454 A JPH1180454 A JP H1180454A
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Abstract
且つ成形性もよいバランスのとれたフィルム物性を有す
るポリプロピレン樹脂組成物及びそのフィルムを提供す
る。 【解決手段】(A)プロピレン単独重合体であって、ア
イソタクチックペンダット分率(mmmm分率)が80
%〜99%であり、かつ分子量分布(Mw /Mn 比)が
3.5以下であり、極限粘度〔η〕が1.0〜4.0デ
シリットル/gであるメタロセン系触媒を用いて重合し
たプロピレン系重合体80〜1重量部に、(B)プロピ
レン単独重合体又は0.5モル%以下のエチレンもしく
はα−オレフィンを含有するプロピレン系共重合体であ
って、アイソタクチックペンダット分率(mmmm分
率)が85%〜99%であり、かつ分子量分布(Mw /
Mn 比)が3.0以上であり、極限粘度〔η〕が1.0
〜2.0デシリットル/gであるプロピレン系重合体2
0〜99重量部を配合してなるポリプロピレン系樹脂組
成物およびそのフイルム。
Description
樹脂組成物及びそのフィルムに関するものである。さら
に詳しくは、高い引張弾性率、フィルムインパクトを有
し、且つ成形性もよいバランスのとれたフィルム物性を
有する樹脂組成物及びそのフィルムに関するものであ
る。
で、腰が強く、耐熱性があり、吸湿が少ない等の特徴を
有するため、二軸延伸フィルム、ラミネートフィルム等
のキャストフィルムとして用いられている。しかし、こ
れらキャストフィルムにおいて、フィルムインパクトの
向上を指向すると、引張弾性率が低下し、腰の弱いフィ
ルムとなるほか成形性が低下し、フィルム外観が悪化す
るなど物性のバランスをとることは困難であった。従来
は、チタン−マグネシウム系等のチーグラー型触媒を用
いて、ポリプロピレンを二元、三元系のブロック型ある
いはランダム型のポリプロピレン共重合体に改質する試
みがなされてきたが、最近、メタロセン系触媒を用いて
重合したポリプロピレンがフィルム用として検討されて
いる。これにより、フィルムインパクトと弾性率のバラ
ンスの向上がみられるがなお充分ではなく、成形性が悪
く、ネックイン現象等も現れるのが実情であった。
性率、フィルムインパクトを有し、且つ成形性もよいバ
ランスのとれたフィルム物性を有するポリプロピレン樹
脂組成物及びそのフィルムを提供することを目的とす
る。
につき鋭意検討した結果、メタロセン系触媒を用いて製
造したプロピレン系単独重合体とチタン−マグネシウム
系のチーグラー型触媒を用いて製造したプロピレン系重
合体を配合することでこの課題が解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以
下を要旨とするものである。 (1)(A)プロピレン単独重合体であって、アイソタ
クチックペンダット分率(mmmm分率)が80%〜9
9%であり、かつ分子量分布(Mw /Mn 比)が3.5
以下であり、極限粘度〔η〕が1.0〜4.0デシリッ
トル/gであるメタロセン系触媒を用いて重合したプロ
ピレン系重合体80〜1重量部に、(B)プロピレン単
独重合体又は0.5モル%以下のエチレン若しくはα−
オレフィンを含有するプロピレン系共重合体であって、
アイソタクチックペンダット分率(mmmm分率)が8
5%〜99%であり、かつ分子量分布(Mw /Mn 比)
が3.0以上であり、極限粘度〔η〕が1.0〜2.0
デシリットル/gであるプロピレン系重合体20〜99
重量部を配合してなるポリプロピレン系樹脂組成物。 (2)上記(1)に記載のポリプロピレン系樹脂組成物
を用いて成形したフィルム。
明する。 〔1〕本発明の樹脂組成物は、(A)プロピレン単独重
合体であって、アイソタクチックペンダット分率(mm
mm分率)が80%〜99%であり、かつ分子量分布
(Mw /Mn 比)が3.5以下であり、極限粘度〔η〕
が1.0〜4.0デシリットル/gであるメタロセン系
触媒を用いて重合したプロピレン系重合体80〜1重量
部に、(B)プロピレン単独重合体又は0.5モル%以
下のエチレン若しくはα−オレフィンを含有するプロピ
レン系共重合体であって、アイソタクチックペンダット
分率(mmmm分率)が85%〜99%であり、かつ分
子量分布(Mw /Mn 比)が3.0以上であり、極限粘
度〔η〕が1.0〜2.0デシリットル/gであるプロ
ピレン系重合体20〜99重量部を配合してなるポリプ
ロピレン系樹脂組成物である。
たプロピレン単独重合体(予め少量(0.5モル%以
下)のα−オレフィンで予備重合等したプロピレン系重
合体をも含む)であって、ポリプロピレンの立体規則性
を示すアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分
率)が80〜99%、より好ましくは、83〜98%で
あり、更により好ましくは85〜97%であり、かつ極
限粘度〔η〕が1.0〜2.0デシリットル/g、より
好ましくは1.5〜3.5デシリットル/gであり、更
により好ましくは1.7〜3.2デシリットル/gであ
り、分子量分布(Mw /Mn 比)が3.5以下、より好
ましくは3.3以下、更により好ましくは3.0以下で
あるものを使用する。
分率(mmmm分率)とは、ChengH.N.,Ewen J.A.,Macr
omol.cem.,1989,190,1350に記載された13C−NMRス
ペクトルのピークの帰属に基づいてプロピレン構造単位
5個の中、メソ構造(メチル基5個の配列が同一方向に
配列するmmmm構造)を有するものの含まれる割合
(%)をいう。
80%未満ではフィルムの引張弾性率が低く、不充分と
なる場合があり、99%を超えるとフィルムの耐衝撃性
(フィルムインパクト)が劣る場合が生ずるので好まし
くない。又、極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g
より小さければ、ヒートシール性、耐ブロッキング性が
低下する恐れがあり、4.0デシリットル/gを超えれ
ばフィルム中のブツ(塊状物)等の発生や流動性の低下
により、成形が困難になる場合が生ずる。
3.5を超える場合はヒートシール性が低下したり、耐
ブロッキング性が低下したりする場合がある。なお、本
発明に用いる(A)成分のプロピレン系重合体は、シク
ロペンタジエニル環を有する周期律表第4族の遷移金属
化合物及びメチルアルミノキサンあるいは周期律表第4
族の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成す
る化合物と有機アルミニウム化合物からなるメタロセン
系触媒の存在下で重合させることにより製造することが
できる。
周期律表第4族の遷移金属化合物としては、シクロアル
カジエニル基又はその置換体、具体的には、インデニル
基、置換インデニル基及びその部分水素化物からなる群
から選ばれた少なくとも2個の基が低級アルキレン基あ
るいはシリレン基を介して結合した多座配位化合物を配
位子とするジルコニウム、チタン、及びハフニウム化合
物である。すなわち、遷移金属化合物は、H.H.Brintzin
ger et al,J.Organometal.Chem.,288 ,63(1985) 記載の
エチレン−ビス−(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ドやJ.Am.Chem.Soc.,109,6544(1987) 記載のエチレン−
ビス−(インデニル)ハフニウムジクロリド、H.Yamaza
ki et al,Chemistry Letters,1853(1989) 記載のジメチ
ルシリルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドあるいはこれらの錯体のハフニウム
ジクロリド等のジルコニウム及びハフニウム化合物の立
体硬質(stereorigid)キラル(chiral)化合物である。
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,
5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(4−メチル−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(5−
メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(6−メチル−1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、エチレンビス(7−メチル−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,3
−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレンビス(4,7−ジメチル−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス(4,5,
6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ハフニウムジ
クロリド、エチレンビス(4−メチル−1−インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス(5−メチル
−1−インデニル)ハフニウムジクロリド、エチレンビ
ス(6−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロリ
ド、エチレンビス(7−メチル−1−インデニル)ハフ
ニウムジクロリド、エチレンビス(2,3−ジメチル−
1−インデニル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス
(4,7−ジメチル−1−インデニル)ハフニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)
ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4−メ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレンビス(インデニル)ハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリレンビス(2,4,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレ
ンビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(3−
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス(ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド等を挙
げることができる。
リレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(エチレン)(エチレン)−ビス(インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(エチレン)(エチレン)−ビ
ス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(エチレン)(エチレン)−ビス(4,7−ジメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド等及びこれらの化合
物におけるジルコニウムをハフニウム、又はチタンに置
換したものを挙げることができる。
化合物と反応してイオン性の錯体を形成する化合物とし
ては、トリフェニルカルビニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
トのようなテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート
アニオン含有化合物や、トリフェニルカルビニウムテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N,
N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)アルミネート、リチウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)アルミネートのようなテトラ(ペン
タフルオロフェニル)アルミネートアニオン含有化合物
が好適に使用される。
少なくとも分子内に1個のAl−C結合を有するもので
ある。かかる有機アルミニウム化合物の具体例として
は、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニウム、ジエチルアルミニウムハライド、ジイソブチ
ルアルミニウムハライド等のジアルキルアルミニウムハ
ライド、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミ
ニウムハライドの混合物、テトラエチルジアルモキサ
ン、テトラブチルアルモキサン等のアルキルアルモキサ
ンが例示できる。
リアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムと
ジアルキルアルミニウムハライドの混合物、アルキルア
ルモキサンが好ましく、特にトリエチルアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム
とジエチルアルミニウムクロリドの混合物及びテトラエ
チルジアルモキサンが好ましい。有機アルミニウムとし
ては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム等が好適に使用される。
媒は担持させて使用してもよく、担体としてはポリスチ
レン等の有機化合物、シリカ、アルミナ等の無機酸化物
が挙げられる。重合方法としては、塊状重合法、溶液重
合法、気相重合法、懸濁重合法等のいずれの方法でもよ
いし、バッチ式、連続式のいずれでもよい。
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−
1−ペンテン等で予備重合を行ってもよい。重合温度は
通常、−50〜250℃、好ましくは、0〜150℃の
範囲であり、重合時間は通常、1〜10時間の範囲であ
り、圧力は通常、常圧〜300kg/cm2-Gの範囲で
ある。
モル%以下のエチレン若しくはα−オレフィンを含有す
るプロピレン系共重合体であって、ポリプロピレンの立
体規則性を示すアイソタクチックペンタッド分率(mm
mm分率)が85〜99%、より好ましくは、86〜9
7%であり、かつ極限粘度〔η〕が1.0〜2.0デシ
リットル/g、より好ましくは1.5〜1.8デシリッ
トル/gであり、分子量分布(Mw /Mn 比)が3.5
以上、より好ましくは4.0以上であるものを使用す
る。
m分率)が、85%より小さければフイルム剛性の低下
により成形性が悪化する場合があり、99%を超えると
フィルムの耐衝撃性が劣る場合が生ずるので好ましくな
い。又、極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/gより
小さければヒートシール性、耐ブロッキング性が低下す
る場合があり、2.0デシリットル/gを超えれば成形
時の流動性が悪化する場合がある。
3.0より小さければ成形性が悪化する場合がある。な
お、(B)成分の重合は、チタン−マグネシウム系等の
チーグラー型触媒を用いて行うことができ、該触媒の典
型的な調整方法は、四塩化チタンを有機アルミニウムで
還元し、更に各種電子供与性化合物で処理した三塩化チ
タン組成物と、有機アルミニウム化合物や電子供与性化
合物を組み合わせる方法、或いはマグネシウム化合物に
四塩化チタンと各種電子供与性化合物を接触させた固体
触媒成分に有機アルミニウム化合物、シラン化合物等電
子供与性化合物を組み合わせる方法である。
法、気相重合法、懸濁重合法等のいずれの方法でもよい
し、バッチ式、連続式のいずれでもよい。また、予め少
量のα−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等で予備重合を
行ってもよい。重合温度は通常、−50〜250℃、好
ましくは、0〜150℃の範囲であり、重合時間は通
常、1分〜10時間の範囲であり、圧力は通常、常圧〜
300kg/cm2-Gの範囲である。
(B)成分の配合比(重量部比)が80〜1:20〜9
9からなる。より好ましくは、60〜1:40〜99で
あり、更により好ましくは、30〜5:70〜95であ
る。(A)成分の配合が1%より小さければ耐衝撃性の
向上効果が見られなくなる場合があり、80%より大き
ければ引張弾性率が低下し、バランスを損ねる場合があ
る。
際し、各種添加剤、例えば造核剤、熱安定剤、酸化防止
剤、耐侯剤、中和剤、スリップ剤、アンチブロッキング
剤、滑剤、染料、顔料、充填剤、防曇剤、耐電防止剤等
を必要に応じて配合することができる。本発明のプロピ
レン系重合体組成物は、上記各成分をヘンシェルミキサ
ー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレ
ンダー等で混合後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダ
ー、バンバリミキサー等の混練機により、混練すること
が出来る。
ン系重合体組成物を、更に、射出成形、ブロー成形、押
出成形等に用いることができ、中でもキャスト成形、イ
ンフレーション成形等のフイルム用途に好適に用いる事
が出来る。フィルムの厚みは用途にもよるが、通常5〜
500μm程度である。又、上記フィルムは、単層での
使用のみならず、共押出し製膜法による多層フィルムに
も好適に使用でき、延伸して延伸フィルムとしても好適
に使用できる。
ルエン4.0リットル、トリイソブチルアルミニウム8
ミリモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート
ジメチルアニリウム塩20マイクロモルを仕込み、40
℃に昇温し、全圧で7.0kg/cm2 −Gまでプロピ
レンを導入した。ここで、(1,2’−エチレン)
(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ハフニウ
ムジクロライド5マイクロモルを加え、重合を開始し
た。圧力が一定になるように、調圧器によりプロピレン
を供給した。2時間後、内容物を取り出し、減圧下で乾
燥することにより、ポリプロピレン300gを得た。こ
こで得られたポリプロピレンは、メソペンタッド分率
(mmmm)が91%、極限粘度〔η〕が3.0デシリ
ットル/g、分子量分布(Mw / Mn 比)が2.1であ
った。
(mmmm)が90%、極限粘度〔η〕が1.7デシリ
ットル/g、分子量分布(Mw / Mn 比)が4.2であ
るIDEMITSU PP F704NP(出光石油化
学製品)を用いた。
重合体に対して、酸化防止剤としての「イルガノクッス
1010」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、
商品名)750重量ppmと「イルガノックス168」
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)7
50重量ppm、中和剤としてステアリン酸カルシウム
500重量ppm,スリップ剤としてエルカ酸アミド1
000重量ppm、アンチブロッキング剤としてシリカ
系アンチブロッキング剤1800重量ppmを添加した
もの9重量%と、B成分である上記(2)のポリプロピ
レン91重量%を混合し、単軸押出機(塚田樹機製作所
製 TLC35−20型)にて溶融混練して、プロピレ
ン系樹脂組成物を得た。
0mmφTダイ・キャスト成形機を用い、膜厚25μm
のフイルムを以下の条件で製膜した。ダイス出口温度1
91℃、チルロール温度30℃、引取速度6m/分。な
お製膜後、40℃で24時間のエージングを行なった。
得られたフィルムの引張弾性率、フィルムインパクトを
測定評価し、併せてフイルムの外観を評価し、その結果
を表1に示した。
ある。 〔1〕極限粘度〔η〕の測定方法 極限粘度〔η〕(デシリットル/g)は135℃のデカ
リン中で測定したものである。
したものである。 GPC測定装置 カラム :昭和電工社製 ShodexUT806L 赤外検出器 :液体クロマトグラム用IR検出器 赤外検出フローセル:KBrセル(光路長1mm) 測定条件 溶媒 : o−ジクロロベンゼン 測定温度 : 135 ℃ 流速 : 1.0ミリリットル/分 試料濃度 : 2ミリグラム/ミリリットル 注入量 : 200μリットル 赤外吸収波長 : 3.42μm
は、Kazuo Soga,TakeshiShiono, Walter Kaminsky,Makr
omol.Chem.,Rapid Commun.,8 ,305(1987)、Alfonso Gra
ssi, Adolfo Zambelli,Luigi Resconi, Enrico Albizza
ti, Romano Mazzocchi, Macromolecules ,21,617(1988)
らの報告に基づいて行い、エチレン含有量を求めた。 13C−NMR装置 装置 :日本電子社製のJNM−EX400型NMR装置 試料濃度 : 220mg/NMR溶媒 3 ml NMR溶媒 : 1,2,4- トリクロロベンゼン/重ベンゼン(90/10vol%) 測定温度 : 130℃ パルス幅 : 45° パルス繰返し時間 :10秒 積算回数 : 4000 回
Cheng H.N.,Ewen J.A.,Macromol.cem.,1989,190,1350に
記載された13C−NMRスペクトルのピークの帰属に基
づいてプロピレン構造単位5個の中、メソ構造(メチル
基5個の配列が同一方向に配列するmmmm構造)を有
するものの含まれる割合(%)をいい、以下の装置及び
条件で求めた。 装置 :日本電子社製のJNM−EX400型NMR装置 試料濃度 : 220mg/NMR溶媒 3 ml NMR溶媒 : 1,2,4- トリクロロベンゼン/重ベンゼン(90/10vol%) 測定温度 : 130℃ パルス幅 : 45° パルス繰返し時間 :10秒 積算回数 : 4000 回 〔5〕引張弾性率 JIS K7127NI準拠した引張試験により測定し
た。測定条件はクロスヘッド速度が500mm/分であ
り、測定方向がマシン方向(MD方向)である。 〔6〕フィルムインパクト(F.I) フィルムインパクトは、衝撃破壊強度を示し、東洋精機
製フィルムインパクトテスターにおいて、1インチ衝撃
ヘッドを用いて測定したものである。
ルエン4.0リットル、トリイソブチルアルミニウム8
ミリモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート
ジメチルアニリウム塩20マイクロモルを仕込み、50
℃に昇温し、全圧で7.0kg/cm2 −Gまでプロピ
レンを導入した。ここで、(1,2’−エチレン)
(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ハフニウ
ムジクロライド5マイクロモルを加え、重合を開始し
た。圧力が一定になるように、調圧器によりプロピレン
を供給した。2時間後、内容物を取り出し、減圧下で乾
燥することにより、ポリプロピレン670gを得た。
ド分率(mmmm)が90%、極限粘度〔η〕が2.0
デシリットル/g、分子量分布(Mw / Mn 比)が2.
0であった。実施例1のA−1成分をA−2成分に変え
た以外は、実施例1−(3)と同様にプロピレン系樹脂
組成物を調整し、実施例1−(4)と同様にフィルムを
成形し、評価し、その結果を表−1に示した。。
ルエン4.0リットル、トリイソブチルアルミニウム8
ミリモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレート
ジメチルアニリウム塩20マイクロモルを仕込み、40
℃に昇温し、水素10ミリモルを加え、全圧で7.0k
g/cm2 −Gまでプロピレンを導入した。ここで、
(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス
(インデニル)ハフニウムジクロライド5マイクロモル
を加え、重合を開始した。圧力が一定になるように、調
圧器によりプロピレンを供給した。2時間後、内容物を
取り出し、減圧下で乾燥することにより、ポリプロピレ
ン820gを得た。
ド分率(mmmm)が91%、極限粘度〔η〕が1.5
デシリットル/g、分子量分布(Mw / Mn 比)が1.
9であった。実施例1のA−1成分を上記A−3成分に
替え、A−3成分とB成分の配合比(重量%)を50:
50にした以外は、実施例1−(3)と同様にプロピレ
ン系樹脂組成物を調整し、実施例1−(4)と同様にフ
イルムを成形し、評価し、その結果を表−1に示した。
エン400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム
1ミリモル、テトラキスペンタフルオロフェニルボレー
トジメチルアニリウム塩40マイクロモルを仕込み、3
0℃に昇温し、全圧で7.0kg/cm2 −Gまでプロ
ピレンを導入した。ここで、(1,2’−エチレン)
(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ハフニウ
ムジクロライド10マイクロモルを加え、重合を開始し
た。圧力が一定になるように、調圧器によりプロピレン
を供給した。2時間後、内容物を取り出し、減圧下で乾
燥することにより、ポリプロピレン60gを得た。
ド分率(mmmm)が91%、極限粘度〔η〕が5.5
デシリットル/g、分子量分布(Mw / Mn 比)が2.
0であった。実施例1のA−1成分を上記A−4成分に
変えた以外は、実施例1−(3)と同様にプロピレン系
樹脂組成物を調整し、実施例1−(4)と同様にフィル
ムを成形したが、フイルムの表面粗れが激しく実用に供
しないものであったため、物性の測定はできなかった。
1成分のみを用い、B成分を配合することなく実施例1
−(3)と同様にプロピレン系樹脂組成物を調整し、実
施例1−(4)と同様にフィルムを成形したが、フイル
ムの表面粗れが激しく実用に供しないものであったた
め、物性の測定はできなかった。
3成分のみを用い、B成分を配合することなく実施例1
−(3)と同様にプロピレン系樹脂組成物を調整し、実
施例1−(4)と同様にフィルムを成形し、評価し、そ
の結果を表−1に示した。
分、すなわちIDEMITSU PP F704NP
(出光石油化学製品)のみを用い、A成分を配合するこ
となく実施例1−(3)と同様に添加剤処方したプロピ
レン系樹脂組成物を調整し、実施例1−(4)と同様に
フィルムを成形し、評価し、その結果を表−1に示し
た。
いて製造したプロピレン系単独重合体、あるいはチタン
−マグネシウム系のチーグラー型触媒を用いて製造した
プロピレン系単独重合体が、それぞれ単品で有する物性
より、これらを配合した樹脂組成物の方が引張弾性率、
フイルムインパクトに優れ、なおかつ成形性にすぐれた
フィルムが得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】(A)プロピレン単独重合体であって、ア
イソタクチックペンダット分率(mmmm分率)が80
%〜99%であり、かつ分子量分布(Mw /Mn 比)が
3.5以下であり、極限粘度〔η〕が1.0〜4.0デ
シリットル/gであるメタロセン系触媒を用いて重合し
たプロピレン系重合体80〜1重量部に、(B)プロピ
レン単独重合体又は0.5モル%以下のエチレン若しく
はα−オレフィンを含有するプロピレン系共重合体であ
って、アイソタクチックペンダット分率(mmmm分
率)が85%〜99%であり、かつ分子量分布(Mw /
Mn比)が3.0以上であり、極限粘度〔η〕が1.0
〜2.0デシリットル/gであるプロピレン系重合体2
0〜99重量部を配合してなるポリプロピレン系樹脂組
成物。 - 【請求項2】請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成
物を用いて成形したフィルム。
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JP23694197A JP3874501B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | ポリプロピレン系樹脂組成物及びそのフィルム |
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JPH1180454A true JPH1180454A (ja) | 1999-03-26 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002080657A (ja) * | 2000-06-30 | 2002-03-19 | Sumitomo Chem Co Ltd | ポリプロピレン系樹脂組成物、およびtダイフィルムの製造方法 |
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KR101244999B1 (ko) | 2005-04-25 | 2013-03-18 | 이데미쓰 유니테크 가부시키가이샤 | 투명 폴리프로필렌계 수지 시트의 제조방법, 투명폴리프로필렌계 수지 시트 및 성형품, 및 투명폴리프로필렌계 수지 시트로 이루어진 성형품의 백화 방지방법 및 온도 판별 방법 |
JP2014055283A (ja) * | 2012-06-29 | 2014-03-27 | Toyobo Co Ltd | 延伸ポリプロピレンフィルム |
-
1997
- 1997-09-02 JP JP23694197A patent/JP3874501B2/ja not_active Expired - Fee Related
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