JP3200247B2 - 油性化粧料 - Google Patents
油性化粧料Info
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Description
詳しくは化粧もちに優れるとともに使用感及び仕上りが
良好な油性化粧料に関する。
口紅、アイシャドウ、アイライナー、油性ファンデーシ
ョン等の油性メイクアップ化粧料は、肌に塗布後化粧も
ちが悪く、衣服に付着したり、にじみが生じやすいとい
う欠点を有していた。これらの欠点を改善すべく、例え
ば、とくに口紅において揮発性油剤を塗布後揮散せし
め、塗布面に色材及びワックスのみを残留せしめ化粧も
ちを改善する試み、揮発性油剤中にポリマー等の皮膜形
成剤を溶解させたものを配合し、これを塗布、乾燥する
ことにより皮膚表面にポリマー皮膜を形成せしめ、化粧
もちの改善や、カップ等への色移りを防止する試み等が
なされている。
は、塗布後、経時により艶が退行するという欠点を有す
る。とくに口紅の場合には揮発性油剤の経時での揮散に
よりいわゆる口紅のやせが発生してしまう。
も化粧もちに優れる油性化粧料の開発が望まれていた。
情に鑑み鋭意検討した結果、後述するポリオキシアルキ
レン変性シリコーン、パーフルオロアルキル基を含有す
る液状油剤、液体油、(半)固体脂及び顔料をそれぞれ
特定割合で配合させて得られる化粧料が、良好な使用感
及び仕上りを与えるとともに化粧もちに優れるものであ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
(B)、(C)、(D)及び(E); (A)ポリオキシアルキレン変性シリコーン 0.1〜50重量%、 (B)パーフルオロアルキル基を含有する液状油剤 0.1〜20重量%、 (C)液体油 1〜90重量%、 (D)半固体脂又は固体脂 1〜70重量%、 (E)顔料 1〜90重量%、 を含有することを特徴とする油性化粧料を提供するもの
である。
しない、すなわち、油中水(W/O)型若しくは水中油
(O/W)型化粧料を除くものをいう。
シアルキレン変性シリコーンとしては、例えば下記一般
式(1)〜(4)で表わされる化合物が好ましいものと
して挙げられる。
て、それぞれ炭素数1〜32のアルキル基、水素原子又
はフェニル基を示し、R1′〜R8′は、同一又は異なっ
て、それぞれ炭素数1〜32のアルキル基又は水素原子
を示し、p、p1、p2及びp3は1〜18の数を示
し、x、x1、x2、x3、y、y1、y2、y3、
m、m1、m2、m3、n、n1及びtは、すべてが平
均数であって、それぞれ分子中のポリオキシアルキレン
基を1〜50重量%とする数を示す)
合物は、次の範囲のものが好ましい。 R1〜R26:炭素数1〜25のアルキル基(一部が水素
原子であってもよい)、R1′〜R8′:水素原子又は炭
素数1〜18のアルキル基、p〜p3:1〜20、x〜
x3:1〜50、y〜y3:0〜50、m〜m3:1〜
500、n〜n1:1〜100、t:1〜100。
化合物は、次の範囲のものがとくに好ましい。 R1〜R26:炭素数1〜22のアルキル基(一部が水素
原子であってもよい)、R1′〜R8′:水素原子、p〜
p3:1〜5、x〜x3:1〜50、y〜y3:0〜2
0、m〜m3:10〜300、n〜n1:1〜50、
t:1〜50。
ン(1)〜(4)の市販品としては、例えば日本ユニカ
ー(株)製、信越化学工業(株)製、東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)製、東芝シリコーン(株)製の
ものが挙げられる。
リコーンは、ポリオキシアルキレン基が分子中に1〜5
0重量%(以下、単に「%」で示す)含まれていること
が、良好な仕上り感及び化粧もちを得るうえで、とくに
好ましい。
して使用してもよく、その本発明化粧料への配合量は、
化粧持ち及び感触等の面から0.1〜50%、とくに1
〜20%であることが好ましい。
オロアルキル基を含有する液状油剤としては、パーフル
オロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオ
ロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタ
ン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パー
フルオロデカン、パーフルオロドデカン、パーフルオロ
アルキル基で変性されたシリコーン、下記一般式(5)
で表わされるパーフルオロポリエーテル等が挙げられ
る。
一でも異なってもよく、それぞれフッ素原子、パーフル
オロアルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基を示
し、R 28はフッ素原子又はパーフルオロアルキル基(こ
こに、アルキル基は炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の
ものである)を示し、q、r及びsは分子量が500〜
100,000となる0以上の数を示す。但し、q=r
=s=0となることはない。〕
各パーフルオロ基はこの順で並んでいる必要はなく、ま
た、重合様式はランダム重合でもブロック重合でもかま
わない。とくに粘度が5〜5,000cSt の液体状のも
のが好ましい。例えば下記一般式(6)で表わされるF
OMBLIN HC−04(平均分子量1,500)、
同HC−25(同3,200)及び同HC−R(同6,
600)(以上、モンテフロス社製)や、下記一般式
(7)で表わされるデムナムS−20(重量平均分子量
2,500)、同S−65(同4,500)、同S−1
00(同5,600)及び同S−200(同8,40
0)(以上、ダイキン工業(株)製)等の市販品が好ま
しいものとして挙げられる。
て使用してもよく、その配合量は、化粧持ち及び安定性
の面から本発明の油性化粧料全量中0.1〜20%であ
る。
しては、室温で流動性のある液状のものが好ましく、そ
の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、ジメチル
シクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、スクワラン、軽質流動パラフィン、α−オレフィン
オリゴマー、流動ポリイソブチレン、ラウリン酸ヘキシ
ル、ミリスチン酸ヘキシルデシル、リンゴ酸ジイソステ
アリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸
イソトリデシル、分岐モノエステル、ホホバ油、液状ラ
ノリン、液状ジグリセリド、オリーブ油、アボガド油、
ヒマシ油、イソステアリルアルコール等が挙げられる。
合せて使用してもよく、その配合量は、使用感及び安定
性の面から本発明の油性化粧料全量中1〜90%、好ま
しくは5〜70%である。
又は固体脂としては、例えばモクロウ、硬化牛脂、カル
ナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワック
ス、ミツロウ、セレシンワックス、硬化ホホバ油、ラノ
リン、ワセリン等が挙げられる。
て使用してもよく、その配合量は、安定性及び使用感の
面から本発明の油性化粧料全量中1〜70%、好ましく
は5〜50%である。
ては、化粧料に通常用いられる公知の顔料、例えばタル
ク、セリサイト、マイカ、カオリン、シリカ、ナイロン
パウダー、ポリエチレンパウダー、セルロースパウダー
等の体質顔料;カーボンブラック、酸化チタン、酸化
鉄、酸化亜鉛、群青、紺青、酸化クロム、有機タール系
色素、レーキ等の着色剤;雲母チタン、酸化鉄コーテッ
ド雲母等の複合顔料が挙げられる。また、これらの化粧
料用顔料をシリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、
脂肪酸エステル、金属石鹸、アミノ酸、アルキルフォス
フェート及びフッ素化合物により表面処理したものを用
いることができる。
使用してもよく、その配合量は、顔料による効果及び使
用感の面から本発明の油性化粧料全量中1〜90%、好
ましくは5〜80%である。
としてアルキルグリセリルエーテル変性シリコーンを配
合することにより、化粧もち等の効果を向上させること
ができる。かかるアルキルグリセリルエーテル変性シリ
コーン(F)は、油状物となるようなアルキルグリセリ
ルエーテル変性度を有するもの、すなわち、アルキルグ
リセリルエーテル変性度の少ないものが好ましい。具体
例としては下記一般式(8)で表わされるものが挙げら
れる。
次の一般式(9)
水素基を示し、R44、R45は、同一又は異なって、水素
原子又は炭素数1〜32の直鎖若しくは分岐鎖の炭化水
素基を示す)で表わされるアルキルグリセリルエーテル
基を示し、残りは、同一又は異なって、それぞれ水素原
子、炭素数1〜32の直鎖若しくは分岐鎖の炭化水素基
又はフェニル基を示し、a、b及びcは、全て平均数で
あって、一般式(9)で示されるアルキルグリセリルエ
ーテル基の含量が1〜50%となる数を示す〕
一般式(10)〜(13)で表わされる。
a、bはそれぞれ前記と同義である。但し、同一分子内
に存在するR44、R45は、それぞれ同一でも異なるもの
であってもよい。)
おいて、Qで示される炭素数3〜20の二価炭化水素基
としては、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチ
レン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレ
ン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、
ドデカメチレン、テトラデカメチレン、ヘキサデカメチ
レン、オクタデカメチレン等の直鎖アルキレン基;プロ
ピレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメ
チレン、2−メチルペンタメチレン、3−メチルペンタ
メチレン等の分岐鎖アルキレン基等が挙げられる。
2の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基としては、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチ
ル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、
オクタデシル、エイコシル、ドエイコシル、テトラエイ
コシル、ヘキサエイコシル、オクタエイコシル、トリア
コンチル等の直鎖アルキル基;イソプロピル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、1−エチル
プロピル、1−ヘプチルデシル等の分岐鎖アルキル基な
どが挙げられる。ここに、R32〜R43は炭素数1〜25
の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基(但し、一部が水素原子
であってもよい)が好ましく、とくに炭素数1〜22の
直鎖又は分岐鎖の炭化水素基(但し、一部が水素原子で
あってもよい)が好ましい。また、R44、R45は水素原
子又は炭素数1〜5の炭化水素基が好ましく、とくに水
素原子が好ましい。
優れた化粧もちを得るため、アルキルグリセリルエーテ
ル基(9)の含有量が1〜50%となるよう、原料とな
るオルガノポリシロキサンの入手のしやすさ、製造時の
操作性などの点から0〜2000の範囲とするのが好ま
しい。また、一般式(10)〜(13)においては、a
は1〜500、とくに10〜30の範囲が好ましく、一
方、bは1〜50、とくに1〜30の範囲が好ましい。
13号公報記載の方法に従って、少なくとも1個のケイ
素−水素結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンに、対応するアルケニルグリセリルエーテルを反
応させることにより製造することができる。
た二種以上を混合使用してもよく、その配合量は化粧も
ちと感解の更なる向上のためには本発明化粧料中、0.
1〜50%、とくに1〜15%が好ましい。
合、前記成分(A)と成分(F)との配合重量比は、
1:9〜9:1、さらに3:7〜7:3であることが好
ましい。とくに口紅においては、配合比が5:5である
場合に色移りが顕著に防止され好ましい。
存在しない系においては液状を呈するが、少量(1〜2
0%)の水が添加されると粘度が上昇する性質を有す
る。すなわち、本発明の油性化粧料は、調製時には、水
が存在しないため、粘度の低い状態にあり、該化粧料を
皮膚又は唇上に薄く、かつ均一に塗布できる。一方、塗
布後には、皮膚や吐息から水分が供給されるため、塗膜
が高粘度化するとともに塗膜と皮膚や唇との密着性が向
上し、化粧料中に含まれる色材、顔料等の脱離や移動が
著しく低減されることとなる。
目的に応じて本発明の効果を損なわない限りにおいて、
上記以外の実質的に水を含まない油性原料、界面活性
剤、薬効成分、防腐剤、抗酸化剤、保湿剤、細胞間脂質
(セラミド等)、紫外線吸収剤、香料等を配合すること
ができる。
加熱、攪拌、成形等の処理を施すことにより製造するこ
とができ、口紅、ファンデーション、アイシャドウ、ア
イライナー等のメイクアップ化粧品とすることができ
る。
りが良好であるとともに、経時での色移り、色落ち、に
じみ等が極めて少ないため、化粧効果の持続性、すなわ
ち化粧もちに優れるものである。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
に下記式
サン15g(4.4mmol)、10−ウンデセニルグリセ
リルエーテル8.1g(33mmol)、酢酸カリウムの1
0%エタノール溶液0.65g(0.66mmol)及びイ
ソプロピルアルコール50gを仕込み、これに塩化白金
酸の2%イソプロピルアルコール溶液0.17g(6.
6×10-3mmol)を加え、加熱し昇温した。内容物の温
度を40℃に保ち2.5時間攪拌した。溶媒を留去し活
性炭処理を行った後、減圧蒸留により、未反応の10−
ウンデセニルグリセリルエーテルを留去し褐色高粘稠物
を得た。得られた生成物はIR及び1H−NMRスペク
トルにより下記の式で示される化合物(F−1)である
ことが確認された。平均分子量5800(1H−NMR
より算出)、アルキルグリセリルエーテル基含有率17
%。
m)〕: 0.00 (s,約390H) Si-CH 3 0.35-0.50(m,8H) Si-CH 2 1.08-1.39(br,64H) -CH 2- 1.39-1.62(br,8H) CH 2-CH2-O 1.96-2.29(br,4H) CH2-OH 2.43-2.68(br,4H) CH-OH 3.38-3.50(m,16H) CH 2-O 3.50-3.70(m,8H) CH 2-OH 3.70-3.86(m,4H) CH-OH
に下記式
サン15g(4.4mmol)、アリルグリセリルエーテル
4.3g(33mmol)、酢酸カリウムの10%エタノー
ル溶液0.65g(0.66mmol)及びイソプロピルア
ルコール50gを仕込み、これに塩化白金酸の2%イソ
プロピルアルコール溶液0.17g(6.6×10-3mm
ol) を加え、加熱し昇温した。内容物の温度を40℃に
保ち、2.5時間攪拌した。溶媒を留去し、活性炭処理
を行った後、減圧蒸留により、未反応のアリルグリセリ
ルエーテルを減圧留去し、粘稠物を得た。得られた生成
物はIR及び1H−NMRスペクトルにより下式(F−
2)で示される化合物であることが確認された。平均分
子量4000(1H−NMRにより算出)、アルキルグ
リセリルエーテル含有率20%。
m)〕: 0.01 (s,約273H) Si-CH 3 0.38-0.58(m,10H) Si-CH 2- 1.10-1.41(br,8H) -CH 2- 1.44-1.86(m,10H) CH 2-CH2-O 3.30-3.55(m,20H) CH 2-O 3.55-3.77(m,10H) CH 2-OH 3.77-3.90(m,5H) CH-OH
し、成形用型に流し込み、冷却固化して口紅を製造し
た。得られた口紅のそれぞれにつき、10名のパネリス
トが、表2に示す評価項目について下記基準により評価
した。結果を表2に示す。
R1′=H、m(平均値)=50〜100、n(平均
値)=1〜5、p=3、x=7〜15、y=0、ポリオ
キシエチレン含有率17%、平均分子量8,000のも
の *2:旭硝子(株)製、FSL−300
明の実施例1〜3の口紅は比較例1及び2のそれらに比
し、仕上り、並びに化粧もち、すなわちカップへの色移
りのしにくさ、経時での色落ちのしにくさ及びにじみに
くさにおいて優れたものであった。
により得た。
解し、これに粉体成分を加え混合、脱気した。これを金
皿に充填し、冷却する。
熱溶解しておいた油相成分を粉体成分に添加して約5分
間混合し、更に仕上げ粉砕した後、プレス機で金皿へプ
レスする。
により得た。
入れ、予め加熱溶解しておいた油相成分を粉体成分に添
加して約5分間混合し、更に仕上げ粉砕した後、プレス
機で金皿へプレスする。
は、いずれも使用感及び仕上りが良好であるとともに、
化粧もちに優れるものであった。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記成分(A)、(B)、(C)、
(D)及び(E); (A)ポリオキシアルキレン変性シリコーン 0.1〜50重量%、 (B)パーフルオロアルキル基を含有する液状油剤 0.1〜20重量%、 (C)液体油 1〜90重量%、 (D)半固体脂又は固体脂 1〜70重量%、 (E)顔料 1〜90重量%、 を含有することを特徴とする油性化粧料。 - 【請求項2】 更に下記成分(F); (F)アルキルグリセリルエーテル変性シリコーンを含
有する請求項1記載の油性化粧料。
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- 1993-07-27 JP JP18471093A patent/JP3200247B2/ja not_active Expired - Fee Related
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