JP4082810B2 - 油性化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で処理した粉体と特定の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーの1種又は2種以上とを含有することにより、使用性、仕上がり及び化粧持ちに優れる油性化粧料を提供することに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、口紅、アイライナー、アイシャドウ、油性ファンデーション等の油性化粧料は、良好な使用性と化粧持ちを同時に満足することが難しく、使用性、仕上がりを重視したものは化粧持ちが悪く、衣服等に付着したり、にじみを生じやすいというような欠点を有していた。
これらの欠点を解消するために、従来より数多くの研究がなされてきた。例えば口紅では、染料を配合して口唇への染着により化粧持ちの向上を図ったもの、ワックス等の固体の油性基剤を多く配合して、塗膜を強固にして色移りを少なくしたもの、揮発性油剤及び皮膜形成剤を配合して、塗布後揮発性溶剤が揮発することにより顔料及びワックス等が残ることにより色移りをなくしたもの、フッ素系油剤を配合し、撥水撥油性を付与し、経時での色持ちを向上させたもの等が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、染料を配合したものは経時で塗布部が乾きやすく、またワックスを多く配合したものは伸びが重く使用性が悪い。また、揮発性油剤及び皮膜形成剤を配合したものは塗布後経時で艶がなく、塗布部が乾燥する。更に、フッ素系油剤は、他の油剤との相溶性が悪いため、油分量の多い系では均一に分散しにくい等の欠点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で表面を処理した粉体と特定の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーから選ばれる1種又は2種以上とを含有することにより、系の分散性、使用性、及び化粧持ちに優れることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の成分(a)及び(b);
(a)パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキル硫酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキルカルボン酸及びその塩から選択される、分子量が300以上であるパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で表面を処理した粉体
(b)長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーから選ばれる1種又は2種以上
を含有することを特徴とする油性化粧料を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される(a)成分は、特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で基材粉体を処理したもので、特開平8−133928号公報等に記載されているものが例示される。処理粉体を構成するパーフルオロポリエーテル基を有する化合物とは、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキル硫酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキルカルボン酸及びその塩から選択される。これらの化合物はパーフルオロポリエーテル基を含有し、かつ粉体表面と親和性を持つためのリン酸基及び硫酸基及びカルボキシル基から選択される極性基を有するものである。
また、パーフルオロポリエーテル基とは、パーフルオロアルキレン又はパーフルオロアルキルと結合しているエーテル酸素が少なくとも2以上有する基をいうこととする。従って、本発明に係るパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩には、特開平5−39209号公報及び特開平5−58841号公報に記載のようなエーテル酸素を一つしか持たないパーフルオロオキシアルキル基を含有する化合物は含まれない。
パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、好ましくは500以上であり、好ましい上限は概ね7000程度である。300未満では、撥水・撥油性の付与を十分に行うことがでず、本発明の効果を発現することが困難である。
【0006】
パーフルオロポリエーテル部分を構成する好ましいパーフルオロオキシアルキレン基には、例えばパーフルオロオキシメチレン基、パーフルオロオキシエチレン基、パーフルオロオキシイソプロピレン基、パーフルオロオキシn−プロピレン基などが挙げられる。これらから少なくとも1種以上が選択され且つ重合してパーフルオロポリエーテル基を構成する。
この中で、特に好ましいパーフルオロポリエーテル基は下記一般式(6)、(7)で表わされる基である。
【0007】
−(X)CFO(CF2CF(CF3)O)l(CF2CF2O)m(CF2O)nCF(X)− …(6)
−(X)CFO(CF2CF2CF2O)l(CF2CF2O)m(CF2O)nCF(X)− …(7)
(但し、分子量は300以上であり、より好ましくは500以上であり、l、mは0以上の整数を示し、nは1以上の整数を示し、l=m≠0であり、l/n=1〜100であり、より好ましくは20〜40であり、m/n=0.1〜50であり、より好ましくは0.2〜20であり、Xは同一又は異なっても良く、F又はCF3である。)
尚、パーフルオロポリエーテル基が2種以上のパーフルオロオキシアルキレン基を含有する場合において、それぞれ同種のものが連続重合している場合に限られず、ランダム重合或いはブロック重合でも構わない。
【0008】
更に、本発明に係るパーフルオロポリエーテル基を有する化合物と基材粉体との固着力の観点から、前記化合物から粉体との親和性を有する極性基が容易に離脱しないことが必要であり、そのために前記化合物には、少なくとも1以上のオキシアルキレン基を含むことが好ましい。より好ましくは、1〜2である。3以上のオキシアルキレン基が存在すると前記化合物の撥水・撥油性が劣ったものとなるからである。同様に固着力の点で、オキシアルキレン基に加え更に、アルキレン基を含ませてもよい。アルキレン基の好ましい炭素数は2以下である。
【0009】
上記のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物は、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキル硫酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキルカルボン酸及びその塩が挙げられるが、中でも好ましくはパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸又はその塩である。より好ましくは下記一般式(8)、(9)で表わされる化合物及びそのジエタノールアミン塩である。
【0010】
[CaF2a+1O(C3F6O)l(CF2O)nCF(X)(CH2)d−
−(OCH2CH2)r]qOP(=O)(OH)3-q …(8)
(但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、より好ましくは500以上であり、l/n=1〜100であり、より好ましくは20〜40であり、aは1〜10であり、dは0〜2であり、qは1又は2であり、rは1〜2であり、XはF又はCF3である。)
【0011】
(HO)2(O=)PO(CH2CH2O)rCH2CF2O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2(OCH2CH2)rOP(=O)(OH)2 …(9)
(但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、より好ましくは500以上であり、m/n=0.1〜50であり、より好ましくは0.2〜20であり、rは1〜2である。)
【0012】
本発明の(a)成分の特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で処理を施す粉体としては、従来化粧用粉体として用いられている粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、合成セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、カルバミン酸エチルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
【0013】
粉体を特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で表面処理する方法は、特に制限されず、通常の粉体表面被覆処理方法を適用することができる。例えば、パーフルオロポリエーテル基を有する化合物を溶剤(有機溶媒あるいは極性溶媒)に溶解又は分散し、粉体と混合し、その後溶剤を除去、乾燥することによって容易に処理粉体を得ることができる。
尚、上記処理後、粉体にパーフルオロポリエーテル基を有する化合物をより強く吸着させるために、高温で焼き付けても良い。また、表面処理にあっては粉体を同時に2種以上混合して処理することもできる。
更に、本発明の効果を損なわない範囲で、そのほかのフッ素系化合物、シリコーン系油剤、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、N−長鎖アシルアミノ酸、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤などの公知のコーティング剤で同時に又は重ねて処理してもよい。
パーフルオロポリエーテル基を有する化合物による処理量は、その化合物の種類や粉体によって異なるが、効果の発現の点において、好ましくは粉体の0.1〜50重量%(以下、単に「%」で示す。)、より好ましくは0.5〜20%である。
(a)成分の処理粉体の配合量は0.1〜80%が好ましく、この範囲で用いれば、使用性、使用感に優れ、のびのなめらかさや肌への付着性、化粧膜の持続性が良好となる。
【0014】
本発明の(b)成分の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、長鎖アルキル基を含有する基とポリオキシアルキレン基とで共変性されたオルガノポリシロキサンであれば、いずれのものも使用することができ、好ましくは次の一般式(1)又は(3)で表されるものである。
【0015】
【化2】
【0016】
(この式においてR1は同一又は異なっていても良く、炭素数1〜8のアルキル基、水素原子又はフェニル基を示し、この式においてR2は下記一般式(2)
−(C2H4O)x−(C3H6O)y−R3 …(2)
であり、この式においてR3は炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子であり、l(エル)は10〜200で、mは1〜25、そしてnは平均分子中においてn≧mでそして3n<l(エル)であるという条件つきで1〜100であり、hは7〜17であり、そしてR2の分子量は250〜2000であり、その際xおよびyはオキシエチレン基とオキシプロピレン基との重量比が100:0〜20:80であるように選択されている。)
【0017】
R4 aR5 bR6 cSiO(4-a-b-c)/2 …(3)
〔但し、この式においてR4は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R5は下記一般式(4)
−CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R7 …(4)
で示される有機基、R6は下記一般式(5)
−CnH2n−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R8 …(5)
で示される有機基(R7は水素原子若しくは炭素数1〜5のアルキル基又はR9−(CO)−で示される有機基、R8は炭素数12〜30の一価炭化水素基であり、R9は炭素数1〜5のアルキル基であり、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の整数、且つf+gが0〜50であり、m及びnは0〜5の整数である。)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。〕
【0018】
本発明で用いる上記式(3)のシリコーン化合物は、下記一般式(10)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと下記一般式(11)で示されるポリオキシアルキレン化合物、及び下記一般式(12)で示されるアルキレン化合物とを白金触媒又はロジウム触媒の存在下に付加反応させることにより1段階で容易に合成することができる。
R4 aH(b+c)SiO(4-a-b-c)/2 …(10)
CmH(2m-1)−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R7 …(11)
CnH(2n-1)−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R8 …(12)
(但し、この式においてR4は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R7は水素原子若しくは炭素数1〜5のアルキル基又はR9−(CO)−で示される有機基、R8は炭素数12〜30の一価炭化水素基であり、R9は炭素数1〜5のアルキル基である。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の整数、且つf+gが0〜50であり、m及びnは0〜5の整数である。)
【0019】
ここで、上記式(10)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、直鎖上、分岐状、環状のいずれでもよいが、付加反応を円滑に進めるためには主として直鎖状であることが好ましい。上記式(10)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと上記式(11)のポリオキシアルキレン化合物、及び式(12)のアルキレン化合物との混合割合は、SiH基と末端不飽和基のモル比で0.5〜2.0、好ましくは0.8〜1.2である。
【0020】
また、上記付加反応は、白金触媒又はロジウム触媒の存在下で行うことが望ましく、具体的には塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−ビニルシロキサン鎖体等が好適に使用される。尚、触媒の使用量は、触媒量とすることができるが、特に白金又はロジウム量で50ppm以下、好ましくは20ppm以下である。
【0021】
上記付加反応は、必要に応じて有機溶剤中で行っても良く、この有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられるが、特に化粧品用途として用いるにはエタノール、2−プロパノールが好ましい。付加反応条件は特に限定されないが、還流下で1〜10時間反応させることが好ましい。
【0022】
本発明で用いられる長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、例えば、一般式(1)で表されるABIL EM−90、ABIL B9806(共にゴールドシュミット社製)等市販されているものや、一般式(3)のシリコーン化合物(特開平04−036324号公報、特開平09−059386号公報記載のもの)を使用することができ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。配合量は、使用性、化粧持ち効果の点において全組成中に0.01〜50%が好ましく、更に好ましくは、0.1〜20%である。
【0023】
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとしては、下記一般式(13)
【0024】
【化3】
【0025】
(この式において、R10は、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を示す。R11は、−Q1−O−(C2H4O)h−(C3H6)i−R12(但し、Q1は、炭素数1〜5の2価の炭化水素基を示し、R12は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアセチル基を示す。hは、1〜50の整数、iは、0〜50の整数である。)を示す。G1及びG2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれR10又はR11を示す。jは、0〜150の整数、kは、0〜50の整数を示す。但し、k=0のとき、G1、G2の少なくとも一方は、R11である。
【0026】
本発明で用いられるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、市販品としては、シリコーンKF6015、KF6017(共に信越化学社製)、NUCシリコーンL−720、L−7002(共に日本ユニカー社製)、シリコーンSH3746、3772C(共に東レ・ダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。配合量は、使用性、化粧持ち効果の点において全組成中に0.01〜50%が好ましく、更に好ましくは、0.1〜20%である。
【0027】
カルボキシビニルポリマーとしては、通常化粧品に用いられるものであればいずれのものも使用できる。例えば、カーボポール940、同941(いずれもBFグッドリッチ社製)として市販されているものを使用することができ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
【0028】
アルキル変性カルボキシビニルポリマーとしては、通常化粧品に用いられるものであればいずれのものも使用できる。例えば、カーボポール1342、ペミュレンTRI、同TRII(いずれもBFグッドリッチ社製)として市販されているものを使用することができ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
【0029】
カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーの配合量は、使用性、化粧持ち効果の点で、それぞれ0.01〜50%が好ましい。
【0030】
本発明の成分(b)の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーは各々単独、もしくは組み合わせて、化粧料全組成中の0.01〜50%の範囲で好ましく配合される。その範囲で用いれば、良好な使用性と化粧持ちが得られる。
【0031】
上記組成物に、更に、(c)成分のフッ素系油剤を加えることによって、撥水・撥油性が向上する。フッ素系油剤は常温で液状のパーフルオロ有機化合物であり、例えば、パーフルオロアルカン、下記一般式で表されるパーフルオロポリエーテル等が挙げられる。
R1(CF2CF(R3)CF2O)x−
−(CF(R4)CF2O)y(CF(R5)O)zR2
(この式において、R1、R2、R3、R4及びR5は同一又は異なって、それぞれフッ素原子、パーフルオロアルキル基又はオキシパーフルオロアルキル基を示し、x、y、及びzは分子量500〜100,000を与える0以上の整数を示す。但し、x=y=z=0となることはない。)
なお、ここで括弧内に示される各パーフルオロ基はこの順で並んでいる必要はなく、またランダム重合でもブロック重合でも構わない。かかるパーフルオロポリエーテルとしては、撥水性、撥油性を有し、特に粘度が5〜5000cStのものが好ましく、例えば、次の化学式で表されるもの、
CF3(OCF(CF3)CF2)o(OCF2)pOCF3
(この式において、o及びpは分子量500〜10,000を与える数を示し、o/pは0.2〜2である)
市販品としてはFOMBLIN HC−04、同HC−25、同HC−R(以上、アウシモント社製)等や、次の化学式で表されるもの、
F(CF2CF2CF2O)sCF2CF3
(この式において、sは4〜500の数を示す。)
市販品としてはデムナムS−20、同S−65、同S−100、同S−200(ダイキン工業社製)等が挙げられる。
これらのフッ素系油剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができ、油性化粧料中に0.01〜5%の範囲で好ましく配合される。その範囲で用いれば、撥水・撥油性が向上し、良好な使用性と分散性が得られる。
【0032】
本発明の油性化粧料には油性成分が使用されるが、通常化粧品原料として許容される油性成分であれば、特に限定されず、固体油、半固体油、液体油いずれも使用することができ、例えば固体油としては、炭化水素、ロウ、硬化油、高級脂肪酸、高級アルコール等が使用できる。具体的には、例えば固体パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ミツロウ、モクロウ、ゲイロウ、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、硬化ヒマシ油、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベへニン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコールなどが挙げられる。
【0033】
半固体油としては、炭化水素、植物油、動物油、高級脂肪酸エステル、架橋型シリコーン等が使用できる。具体的には、ワセリン、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、ラノリン、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサンなどが挙げられる。
【0034】
液体油、揮発性油としては、動物油、植物油、鉱物油、合成油を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、エステル類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油、親油性界面活性剤等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、ワセリン、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、液状ラノリン、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ポリイソステアリン酸ジグリセリル、イソステアリン酸、オレイン酸、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、パーフルオロオクタン、パーフルオロデカン、グリセリンモノステアレート、ソルビタントリステアレート等が挙げられる。
【0035】
本発明の油性化粧料は、上記の成分の他に通常の化粧料に使用される成分、例えば界面活性剤、紫外線吸収剤、水溶性高分子、低級アルコール、グリコール類、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲であれば、前記粉体を未処理であるいは前記特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物を除く処理剤、例えば、フッ素系油剤、シリコーン系油剤、金属石鹸、ロウ、油脂、炭化水素等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施したものを適宜配合することができる。
【0036】
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられ、PABA系としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等が挙げられ、ケイ皮酸系としては、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−メトキシケイ皮酸−2−エトキシエチル等が挙げられ、サリチル酸系としては、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等が挙げられ、その他、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。
【0037】
水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものが挙げられる。低級アルコールとしては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。グリコール類としては、例えばプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等が挙げられる。美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等が挙げられる。防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸アルキル、フェノキシエタノール等が挙げらる。
【0038】
【発明の実施形態】
本発明の油性化粧料には、口紅、アイシャドウ、アイライナー、ファンデーション、クリーム等が該当し、加熱、混合、攪拌等によって製造することができる。また、本発明の油性化粧料は、実質的に水を含まない系では効果の発現がより顕著に現れる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0040】
製造例1:処理酸化チタン
ビーカーに2−プロパノールを500gと下記に示すパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸5gを入れ、攪拌しながら酸化チタン95gを添加する。室温で十分攪拌した後、80℃にて1時間混合後、減圧乾燥し、パーフルオロポリエーテル化合物5%処理酸化チタンを得た。
(HO)2(O=)PO(CH2CH2O)rCH2CF2O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2(OCH2CH2)rOP(=O)(OH)2 …(4)
(式中、m/n=1.8、r=1〜2、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸の平均分子量は1050であり、パーフルオロポリエーテル基の平均分子量は606である。)
【0041】
製造例2〜6
製造例1と同様の方法で処理して、パーフルオロポリエーテル化合物3%処理ベンガラ(製造例2:処理ベンガラ)、パーフルオロポリエーテル化合物5%処理雲母チタン(製造例3:処理雲母チタン)、パーフルオロポリエーテル化合物5%処理マイカ(製造例4:処理マイカ)、パーフルオロポリエーテル化合物3%処理黄色酸化鉄(製造例5:処理黄色酸化鉄)、パーフルオロポリエーテル化合物3%処理ナイロンパウダー(製造例6:処理ナイロンパウダー)を得た。
【0042】
製造例7:処理セリサイト
ビーカーに水500mlを入れ、攪拌しながらセリサイト48.5gを入れ室温にて充分攪拌する。このセリサイト分散液に、下記に示すパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸ジエタノールアミン塩20%水溶液を7.5g徐々に添加し、添加後3時間攪拌混合を行った。塩酸にて中和した後、吸引濾過を行い、乾燥してパーフルオロポリエーテル化合物3%処理セリサイトを得た。
CF3O(CF2CF(CF3)O)l(CF2O)nCF2CH2−
−(OCH2CH2)1.9OP(=O)[ONH2(CH2CH2OH)2]2
(式中、l/n=24.1、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸ジエタノールアミン塩の平均分子量は1195であり、パーフルオロポリエーテル基の平均分子量は791である。)
【0043】
製造例8〜9
製造例7と同様の方法で処理して、パーフルオロポリエーテル化合物1%処理赤色226号(製造例8:処理赤色226号)、パーフルオロポリエーテル化合物1%処理黒色酸化鉄(製造例9:処理黒色酸化鉄)を得た。
製造例10:長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
反応器に、下記平均組成式(14)
【0044】
【化4】
【0045】
で示されるオルガノハイドロジェンシロキサン183重量部、
下記平均組成式(15)
CH2=CHCH2O(C2H40)9H …(15)
で示されるポリオキシアルキレン182重量部、
下記平均組成式(16)
CH2=CHCH2O(C3H6O)3C18H35 …(16)
で示されるオレイルアルコール誘導体434重量部、
及びエタノール160重量部を混合し、これに塩化白金酸2重量%のエタノール溶液0.1重量部を加え、溶剤の還流下に6時間反応させた。反応物を減圧下で加熱して溶剤を溜去、続いて濾過を行い、下記反応式(17)で示される長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリオシロキサンを得た。
【0046】
【化5】
【0047】
【0048】
製造例11:長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
反応器に、前記平均組成式(14)で示されるオルガノハイドロジェンシロキサン183重量部と、下記平均組成式(18)
CH2=C(CH3)CH2CH2O(C2H40)9H …(18)
で示されるポリオキシアルキレン241重量部、
下記平均組成式(19)
CH2=CHCH2O(C3H6O)3C14H29 …(19)
で示されるミリスチルアルコール誘導体343重量部、
及びエタノール160重量部を混合し、これに塩化白金酸2重量%のエタノール溶液0.1重量部を加え、溶剤の還流下に6時間反応させた。反応物を減圧下で加熱して溶剤を溜去、続いて濾過を行い、下記反応式(20)で示される長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリオシロキサンを得た。
【0049】
【化6】
【0050】
【0051】
製造比較例1:処理酸化チタン
ビーカーに水500mlをいれ、攪拌しながら酸化チタン95gをいれ、室温で十分攪拌した。この酸化チタン分散液に、攪拌しながら次色に示すパーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩の20%水溶液25gを徐々に添加し、添加後1時間半攪拌を行った。酸で中和した後、吸引瀘過を行い、乾燥してパーフルオロアルキル化合物5%処理酸化チタンを得た。
(CmF2m+1CH2CH2O)nP(=O)[ONH2(CH2CH2OH)2]3-n
(式中、m、nはそれぞれm=6〜18、2≧n≧1であり、平均分子量は954であり、パーフルオロアルキル基の平均分子量は619である。)
【0052】
製造比較例2〜4
製造比較例1と同様の方法で処理して、パーフルオロアルキル化合物3%処理ベンガラ(製造比較例2:処理ベンガラ)、パーフルオロアルキル化合物5%処理雲母チタン(製造比較例3:処理雲母チタン)、パーフルオロアルキル化合物1%処理赤色226号(製造比較例4:処理赤色226号)を得た。
【0053】
実施例1〜5及び比較例1〜3 <口紅>
表1に示す組成の口紅を調製し、系の分散性、使用性(のびの軽さ)、仕上がり(化粧膜の均一性、つや)、化粧持ち(色移りのしにくさ、色持ちの良さ、にじみにくさ)について官能評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
(製法)
成分1〜7を90℃〜120℃に加熱溶解した後成分8〜29を加え均一に混合し、成型用の型に流し込み、冷却固化して口紅を製造した。
【0056】
(試験方法及び評価方法)
a)系の分散性
各試料について、型に流す前の溶融状態を目視評価した。
b)のびの軽さ(使用性)
各試料を唇に塗布し、のびの軽さを評価した。
c)化粧膜の均一性(仕上がり)
各試料を唇に塗布し、化粧膜の均一性を評価した。
d)つや(仕上がり)
各試料を唇に塗布し、つやを評価した。
e)色移りのしにくさ(化粧持ち)
各試料を唇に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、2時間後にティッシュペーパーで唇をおさえて口紅の色移りのしにくさを評価した。
f)色持ちの良さ(化粧持ち)
各試料を唇に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、半日後の化粧持ちを評価した。
g)にじみにくさ(化粧持ち)
各試料を唇に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、2時間後のにじみのなさを評価した。
【0057】
各評価項目について、10名の官能検査パネルにより下記の7段階(0〜6)の絶対評価を行い、その平均点を更に4段階に分けて評価した。
(1)絶対評価
(1)絶対評価
6点:非常に良い
5点:良い
4点:やや良い
3点:普通
2点:やや悪い
1点:悪い
0点:非常に悪い
(2)4段階評価
◎:5点を超える
○:3点を超えて5点以下
△:1点を超えて3点以下
×:1点以下
【0058】
表1の結果から明らかなように、本発明の口紅は、比較例の口紅に比べて、系の分散性、使用性、仕上がり、化粧持ちの全ておいて優れたものであった。
【0059】
実施例6:油性ファンデーション
(成分) (%)
1.キャンデリラワックス 4.0
2.パラフィンワックス 6.0
3.ワセリン 5.0
4.メチルポリシロキサン 15.0
5.スクワラン 25.0
6.トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量
7.有機変性ベントナイト 3.0
8.パーフルオロポリエーテル
(FOMBLIN HC−04) 1.0
9.グリセリン 0.5
10.製造例1の処理酸化チタン 10.0
11.製造例7の処理セリサイト 5.0
12.製造例6の処理ナイロンパウダー 5.0
13.製造例2の処理ベンガラ 1.5
14.製造例5の処理黄色酸化鉄 2.0
15.製造例9の処理黒色酸化鉄 0.5
16.アルキル変性カルボキシビニルポリマー
(ペミュレンTR−II) 0.5
17.抗酸化剤 適量
18.香料 適量
(製法)
成分1〜6を加熱溶解した後、7〜18を加え均一に混合し、冷却固化して油性ファンデーションを得た。
本発明の油性ファンデーションは、系の分散性、使用性、仕上がり、化粧持ち共に優れたものであった。
【0060】
実施例7:スティック状アイシャドウ
(成分) (%)
1.マイクロクリスタリンワックス 4.0
2.精製キャンデリラワックス(注1) 5.0
3.流動イソパラフィン 10.0
4.ワセリン 7.0
5.ソルビタンセスキオレエート 1.0
6.ヒマシ油 残量
7.製造例10のシリコーン化合物 10.0
8.パーフルオロポリエーテル
(FOMBLIN HC−25) 3.0
9.製造例4の処理マイカ 3.0
10.製造例3の処理雲母チタン 2.0
11.製造例8の処理赤色226号 1.0
12.群青 1.0
13.保湿剤 適量
14.香料 適量
注1:炭素数28〜33の鎖状炭化水素を65重量%以上含有するキャンデリラワックスの精製品
(製法)
成分1〜8を加熱溶解した後、成分9〜14を加えて混合し、脱気して繰り出し容器に直接流し込み、冷却固化してスティック状アイシャドウを得た。
本発明のスティック状アイシャドウは、系の分散性、使用性、仕上がり、化粧持ち共に優れたものであった。
【0061】
【発明の効果】
本発明の油性化粧料は、系の分散性、使用感及び仕上がりが良好であるとともに、化粧持ちに優れた化粧料である。
Claims (4)
- 次の成分(a)及び(b);
(a)下記一般式(8)又は(9)で表わされ、分子量が300以上であるパーフ
ルオロポリエーテル基を有するパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸又はそ
のジエタノールアミン塩で表面を処理した粉体
[C a F 2a+1 O(C 3 F 6 O) l (CF 2 O) n CF(X)(CH 2 ) d −
−(OCH 2 CH 2 ) r ] q OP(=O)(OH) 3-q …(8)
(但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、l/n=1
〜100であり、aは1〜10であり、dは0〜2であり、qは1又は2であ
り、rは1〜2であり、XはF又はCF 3 である。)
(HO) 2 (O=)PO(CH 2 CH 2 O) r CH 2 CF 2 O(CF 2 CF 2 O) m (C
F 2 O) n CF 2 CH 2 (OCH 2 CH 2 ) r OP(=O)(OH) 2 …(9)
(但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、m/n=0.
1〜50であり、rは1〜2である。)
(b)下記一般式(1)又は(3)で表される長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマーから選ばれる1種又は2種以上
を含有することを特徴とする油性化粧料。
−(C2H4O)x−(C3H6O)y−R3 …(2)
であり、この式においてR3は炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子であり、l(エル)は10〜200で、mは1〜25、そしてnは平均分子中においてn≧mでそして3n<l(エル)であるという条件つきで1〜100であり、hは7〜17であり、そしてR2の分子量は250〜2000であり、その際xおよびyはオキシエチレン基とオキシプロピレン基との重量比が100:0〜20:80であるように選択されている。)
R4 aR5 bR6 cSiO(4-a-b-c)/2 …(3)
(但し、この式においてR4は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R5は下記一般式(4)
−CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R7 …(4)
で示される有機基、R6は下記一般式(5)
−CnH2n−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R8 …(5)
で示される有機基(R7は水素原子もしくは炭素数1〜5のアルキル基又はR9−(CO)−で示される有機基、R8は炭素数12〜30の一価炭化水素基であり、R9は炭素数1〜5のアルキル基であり、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の整数、且つf+gが0〜50であり、m及びnは0〜5の整数である。)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。) - 前記(a)成分の処理粉体の配合量が0.1〜80重量%であることを特徴とする請求項1に記載の油性化粧料。
- 前記(b)成分の配合量が0.01〜50重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の油性化粧料。
- 更に、成分(c)フッ素系油剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の油性化粧料。
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