JP4082811B2 - 油中水型化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で表面を処理した粉体と特定の抱水性油剤を含有する、安定性が良好で、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果等が良好で、且つ、化粧効果の持続性に優れた油中水型化粧料に関し、更に、特定の油ゲル化剤を含有することにより、安定性と、化粧効果の持続性がより向上する油中水型化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、油中水型化粧料はその官能特性の広さから様々な化粧料に使用されており、製品の品質特性を得る為に様々な基材が配合されている。例えば、保湿性を向上させる為に抱水性油剤を配合することや、化粧料の安定性確保や使用感の向上の為に油ゲル化剤を添加することなどが知られている。また、紫外線防御効果やメイクアップ効果等の機能を付与する為に粉体を配合することがあり、しかも、化粧料中での分散性の向上及び化粧効果の持続性向上を目的として、それら粉体に撥水・撥油処理を行うことがある。従来用いられる撥水・撥油処理剤にはパーフルオロアルキル基を持つ化合物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、良好な撥水・撥油性を与えるパーフルオロアルキル化合物処理粉体を得るには、C以上のパーフルオロアルキル鎖が必要であった。その場合、粉体に処理する物質は固体となり、肌への付着性は十分とは言えなかった。このため、肌への密着感不足や、化粧効果の持続性が良好でない等の欠点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる事情に鑑み、本発明者らは、鋭意研究を行った結果、特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で処理をした粉体と特定の抱水性油剤を含有する油中水型化粧料が、安定性が良好で、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果等が良好で、且つ、化粧効果の持続性に優れることを見出し本発明を完成させた。これは、処理に用いるパーフルオロポリエーテル基を有する化合物は粉体表面に処理剤が液体からペースト状で存在するため、粉体に十分な撥水・撥油性を与えると共に良好な感触及び化粧効果の持続性を両立したものである。また、これに抱水性油剤を組み合わせると、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果等が相乗的に向上した。
また、更に特定の油ゲル化剤を含有することにより、安定性と化粧効果の持続性がより向上することを見出し本発明を完成させた。
【0005】
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(b):
(a)パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキル硫酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキルカルボン酸及びその塩から選択される、分子量が300以上であるパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で表面を処理した粉体
(b)抱水性油剤
を含有することを特徴とする油中水型化粧料を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される(a)成分の粉体を表面処理する特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物は、特開平8−133928号公報等に記載されているものが例示される。特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物とは、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキル硫酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキルカルボン酸及びその塩から選択される。これらの化合物はパーフルオロポリエーテル基を含有し、且つ粉体表面と親和性を持つためのリン酸基及び硫酸基及びカルボキシル基から選択される極性基を有するものである。また、パーフルオロポリエーテル基とは、パーフルオロアルキレン又はパーフルオロアルキルと結合しているエーテル酸素が少なくとも2以上有する基をいうこととする。従って、本発明に係るパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩には、特開平5−39209号公報及び特開平5−58841号公報に記載のようなエーテル酸素を一つしか持たないパーフルオロオキシアルキル基を含有する化合物は含まれない。
パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、好ましくは500以上であり、好ましい上限は概ね7000程度である。300未満では、撥水・撥油性の付与を十分に行うことができず、本発明の効果を発現することが困難である。
【0007】
パーフルオロポリエーテル部分を構成する好ましいパーフルオロオキシアルキレン基には、例えばパーフルオロオキシメチレン基、パーフルオロオキシエチレン基、パーフルオロオキシイソプロピレン基、パーフルオロオキシn−プロピレン基などが挙げられる。これらから少なくとも1種以上が選択され且つ重合してパーフルオロポリエーテル基を構成する。
この中で、特に好ましいパーフルオロポリエーテル基は下記一般式(1)、(2)で表わされる基である。
【0008】
−(X)CFO(CF2CF(CF3)O)(CF2CF2O)m(CF2O)nCF(X)− …(1)
−(X)CFO(CF2CF2CF2O)(CF2CF2O)m(CF2O)nCF(X)− …(2)
(但し、分子量は300以上であり、より好ましくは500以上であり、l、mは0以上の整数を示し、nは1以上の整数を示し、l=m≠0であり、l/n=1〜100であり、より好ましくは20〜40であり、m/n=0.1〜50であり、より好ましくは0.2〜20であり、Xは同一又は異なっても良く、F又はCF3である。)
【0009】
尚、パーフルオロポリエーテル基が2種以上のパーフルオロオキシアルキレン基を含有する場合において、それぞれ同種のものが連続重合している場合に限られず、ランダム重合或いはブロック重合でも構わない。
【0010】
更に、本発明に係るパーフルオロポリエーテル基を有する化合物と粉体との固着力の観点から、前記化合物から粉体との親和性を有する極性基が容易に離脱しないことが必要であり、そのために前記化合物には、少なくとも1以上のオキシアルキレン基を含むことが好ましい。より好ましくは、1〜2である。3以上のオキシアルキレン基が存在すると前記化合物の撥水・撥油性が劣ったものとなるからである。同様に固着力の点で、オキシアルキレン基に加え更に、アルキレン基を含ませてもよい。アルキレン基の好ましい炭素数は2以下である。
【0011】
上記のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物は、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキル硫酸及びその塩、パーフルオロポリエーテルアルキルカルボン酸及びその塩が挙げられるが、中でも好ましくはパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸又はその塩である。より好ましくは下記一般式(3)、(4)で表わされる化合物及びそのジエタノールアミン塩である。
【0012】
[Ca2a+1O(C36O)(CF2O)nCF(X)(CH2d
−(OCH2CH2rqOP(=O)(OH)3-q …(3)
(但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、より好ましくは500以上であり、l/n=1〜100であり、より好ましくは20〜40であり、aは1〜10であり、dは0〜2であり、qは1又は2であり、rは1〜2であり、XはF又はCF3である。)
【0013】
(HO)2(O=)PO(CH2CH2O)rCH2CF2O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2(OCH2CH2rOP(=O)(OH)2 …(4)
(但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、より好ましくは500以上であり、m/n=0.1〜50であり、より好ましくは0.2〜20であり、rは1〜2である。)
【0014】
本発明の(a)成分の特定のパーフルオロポリエーテル基を有する化合物の被覆処理を施す粉体としては、化粧品一般に使用される粉体として用いられている粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造、等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリスチレン、ポリエチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、カルバミン酸エチルパウダー、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0015】
粉体表面にパーフルオロポリエーテル基を有する化合物で表面処理する方法は、特に制限されず、通常の粉体表面被覆処理方法を適用することができる。例えば、パーフルオロポリエーテル基を有する化合物を溶剤(有機溶媒あるいは極性溶媒)に溶解または分散し、粉体と混合し、その後溶剤を除去、乾燥することによって容易に処理粉体を得ることができる。
尚、上記処理後、粉体にパーフルオロポリエーテル基を有する化合物をより強く吸着させるために、高温で焼き付けても良い。また、表面処理にあっては粉体を同時に2種以上混合して処理することもできる。
【0016】
更に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他のフッ素系化合物、シリコーン化合物、レシチン、水素添加レシチン、N−長鎖アシルアミノ酸、コラーゲン、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックスなどの公知のコーティング剤で同時に又は重ねて処理してもよい。
【0017】
パーフルオロポリエーテル基を有する化合物による処理量は、その化合物の種類や粉体によって異なるが、効果の発現の点において、好ましくは粉体の0.1〜50重量%(以下、単に「%」と略す)、より好ましくは0.5〜20%が好ましい。
【0018】
本発明の油中水型化粧料中に(a)成分の処理粉体は、粉体の種類によっても異なるが、好ましくは0.10〜40%、より好ましくは5〜25%の配合量であり、この範囲であれば肌への密着と化粧効果の持続性が良好である。
【0019】
本発明に使用される成分(b)の抱水性油剤としては、それ自体に水を抱え込むことのできる油剤であればいずれでもよいが、特に以下の抱水力試験により、50℃において自重の等量以上の重量の水分を抱水することができる油剤が好ましい。
【0020】
本発明の50℃において自重の等量以上の重量の水分を抱水するか否かの抱水力試験方法としては、50℃に加熱した試料10gを200mlビーカーに秤り取り、デスパミキサーにて3000rpmで攪拌しながら50℃の水を徐々に、水が試料から排液してくるまで添加し、水が排液しない最大量(重量)を測定し、この数値を試料10gで除し、100倍して抱水力(%)とした。
この抱水力が、100%以上であると自重と等量以上の重量の水を抱水することができるため、より好ましい。
【0021】
上記試験方法により50℃において自重の等量以上の重量の水分を抱水する油剤としては、例えば、ラノリン、還元ラノリン、ラノリン脂肪酸、ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ヒドロキシラノリン等のラノリン誘導体及びそれらをポリオキシアルキレンで変性したもの、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、N−ラウロイルL−グルタミン酸ジ(コレステリル又はフィトステロール・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系エステル油剤、ヒマシ油、シア脂等の多価アルコール脂肪酸エステル、ヘキサグリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル等のポリグリセリン脂肪酸エステル及び、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル、ジペンタエリスリット12−ヒドロキシステアリン酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル等のヒドロキシ脂肪酸エステル等を挙げることができ、これらを必要に応じて、一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中で、安定性、伸び広がり、保湿効果の観点から、還元ラノリン、N−ラウロイルL−グルタミン酸ジ(コレステリル又はフィトステロール・ベヘニル・オクチルドデシル)、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル、ジペンタエリスリット12−ヒドロキシステアリン酸エステルが特に好ましい。
【0022】
成分(b)の抱水性油剤は、市販品としては「スーパーラノリン(クローダ社製)」、「スーパーハートラン(クローダ社製)」「アマレートシリーズ(アマコール社製)」、「エルデュウシリーズ(味の素社製)」、「クロピュアベジュラン(クローダ社製)」「デカグリン7−O(日光ケミカル社製)」、「ノムコートLAH(日清製油社製)」、「コスモール168シリーズ(日清製油社製)」、「サラコスHS(日清製油社製)」等が挙げられる。
【0023】
本発明の油中水型化粧料において、(b)成分の抱水性油剤の配合量は、油剤の種類によっても異なるが、好ましくは0.01〜20%、より好ましくは1〜10%であり、この範囲であると、安定性、伸び広がり、保湿効果が良好である。
【0024】
本発明に使用される(c)成分の油ゲル化剤としては、油剤に溶解、分散又は膨潤することにより、増粘又はゲルを形成させるものであればいずれでもよく、例えば有機変性ベントナイト等の有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ、蔗糖脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、バクモンドウ脂肪酸エステル等の多糖類脂肪酸エステル、トリベヘン酸グリセリルエステル、ミツロウ、シリコーンワックス等のワックス、ロウ類、金属石鹸、架橋型シリコーン、高重合度シリコーン等が挙げられ、これらを必要に応じて一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中で、安定性の観点から、有機変性粘土鉱物、多糖類脂肪酸エステル、架橋型シリコーンが特に好ましい。
【0025】
(c)成分は、市販品として有機変性ベントナイト「ベントン27、ベントン38(NLインダストリー社製)」、親水性煙霧状シリカ「アエロジール200、300(日本アエロジール社製)」、親油性煙霧状シリカ「アエロジールR972、R974(日本アエロジール社製)」及び「キャボジルTS−530(キャボット社製)」等、多糖類脂肪酸エステル「レオパールシリーズ(千葉製粉社製)」及び「シュガーワックスシリーズ(第一工業製薬)」、ワックス、ロウ類「ミツロウ(三木化学社製)」「ABILWAX2440(Goldschmidt社製)」、「キャンデリラワックス(野田ワックス社製)」、「セレシン810(日興リカ社製)」、金属石鹸「ステアリン酸アルミニウム(日本油脂)」、架橋型シリコーン「シリコンKSGシリーズ(信越化学)」、高重合度シリコーン「シリコーンKF96−100万CS(信越化学)」等を挙げることができる。
【0026】
本発明の油中水型化粧料において、(c)成分の油ゲル化剤の配合量は、ゲル化剤の種類によっても異なるが、好ましくは0.01〜20%、より好ましくは0.1〜10%であり、この範囲であると安定性がより向上するものである。
【0027】
本発明の油中水型化粧料には、上記の必須成分の他に通常の化粧料に使用される成分、(a)成分以外処理又は未処理の粉体、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、レシチン、ベタイン等の両性界面活性剤、(b)成分以外のジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、フッ素変性シリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等のシリコーン油、オリーブ油、ホホバ油、等の油脂、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素油、セチルイソオクタネート、トリオクタン酸グリセリル等のエステル油、ステアリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、ロジン酸、ポリイソブチレン、ポリブテン、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油、ポリエーテル変性シリコーンやアルキル変性ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系界面活性剤、水溶性紫外線吸収剤、トリメチルシロキシケイ酸等の有機シリコーン樹脂類、アクリル変性シリコーン等の油溶性皮膜形成剤類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチルアルコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、グルコース等の保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、グリシン、セリン、プロリン等のアミノ酸、消炎剤、殺菌剤、ビタミン類、美容成分、パラオキシ安息香酸アルキル、フェノキシエタノール等の防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0028】
本発明の油中水型化粧料は、スキンケア化粧料、メーキャップ化粧料、美爪料、頭髪化粧料のいずれでもよい。特に効果が発現しやす化粧料としては、メーキャップ化粧料であり、ファンデーション、白粉、ほほ紅、口紅、美爪料、アイ製品、日焼け止め化粧料、コンシーラー等が挙げられる。また本発明の形状は特に制限されることはなく液状、クリーム状、ゲル状、固型状及びそれらの混合した多層状等何れであってもよい。
【0029】
【実施例】
次に実施例を挙げ、本発明をさらに説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0030】
製造例1:パーフルオロポリエーテル化合物5%処理酸化チタン
ビーカーに2−プロパノールを500gと下記一般式(1)に示すパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸5gを入れ、攪拌しながら酸化チタン95gを添加する。室温で十分攪拌した後、80℃にて1時間混合後、減圧乾燥し、パーフルオロポリエーテル化合物5%処理酸化チタンを得た。
【0031】
【化1】
Figure 0004082811
(式中、m/n=1.8、r=1〜2、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸の平均分子量は 1050 であり、パーフルオロポリエーテル基の平均分子量は606である。)
【0032】
製造例1と同様の製造方法にて製造例2のパーフルオロポリエーテル化合物5%処理微粒子酸化チタン、製造例4のパーフルオロポリエーテル化合物5%処理ベンガラ、製造例5のパーフルオロポリエーテル化合物5%処理黄酸化鉄、製造例6のパーフルオロポリエーテル化合物5%処理黒酸化鉄、製造例7パーフルオロポリエーテル化合物5%処理マイカ、製造例8のパーフルオロポリエーテル化合物5%処理赤色226号、製造例9のパーフルオロポリエーテル化合物5%処理黄色4号(アウルミニウムレーキ)を得た。
【0033】
製造例3:パーフルオロポリエーテル化合物5%処理タルク
ビーカーに水500mlを入れ、攪拌しながら紡錘状酸化チタン47.5gを入れ室温にて充分攪拌する。この雲母チタン分散液に、下記一般式(2)に示すパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸ジエタノールアミン塩20%水溶液を12.5g徐々に添加し、添加後3時間攪拌混合を行った。塩酸にて中和した後、吸引濾過を行い、乾燥してパーフルオロポリエーテル化合物5%処理タルクを得た。
【0034】
【化2】
Figure 0004082811
(式中、l/n=24.1、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸ジエタノールアミン塩の平均分子量は1195であり、パーフルオロポリエーテル基の平均分子量は791である。)
【0035】
製造比較例1:パーフルオロアルキル化合物5%処理酸化チタン
ビーカーに水500mlを入れ、攪拌しながら酸化チタン95gを入れ、室温で十分攪拌した。この酸化チタン分散液に、攪拌しながら下記に示すパーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩の20%水溶液25gを徐々に添加し、添加後1時間半攪拌を行った。酸で中和した後、吸引瀘過を行い、乾燥してパーフルオロアルキル化合物5%処理酸化チタンを得た。
(Cm2m+1CH2CH2O)nP(=O)[ONH2(CH2CH2OH)23-n
(式中、m、nはそれぞれm=6〜18、2≧n≧1であり、平均分子量は954であり、パーフルオロアルキル基の平均分子量は619である。)
【0036】
製造比較例1と同様の方法にて製造比較例2のパーフルオロアルキル化合物5%処理微粒子酸化チタン、製造比較例3のパーフルオロアルキル化合物5%処理タルク、製造比較例4のパーフルオロアルキル化合物5%処理ベンガラ、製造比較例5のパーフルオロアルキル化合物5%処理黄酸化鉄、製造比較例6のパーフルオロアルキル化合物
【0037】
表1に、先に示した油剤の抱水力試験方法による各種油剤を試験した結果を示した。
【0038】
【表1】
Figure 0004082811
【0039】
実施例1〜7、比較例1〜3
表2に示した組成の油中水型リキッドファンデーションを調製し、その製品を5℃、20℃、40℃の各温度にセットし、1ヶ月保存した時の安定性を調べ、下記安定性評価基準に従って評価した。また、調製した油中水型リキッドファンデーションを化粧品専門使用パネル25人を用いて、使用したときの、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果、化粧効果の持続性の各項目について、下記官能評価基準に従って評価した。両評価結果より、下記判定基準に従って判定した結果を合わせて、表2に示した。
【0040】
【表2】
Figure 0004082811
注1:シリコンKF−6015(信越化学工業社製)
注2:ベントン27(NLインダストリー社製)
注3:アエロジールR972(日本アエロジル社製)
注4:シリコンKSG−15(信越化学工業社製)
【0041】
調製法:
A.成分1〜15を混合分散する。
B.成分16〜18を混合する。
C.成分19〜38を混合溶解する。
D.AとCを混合し、Bを攪拌しながら添加し、混合分散する
E.Dを容器に充填して油中水型リキッドファンデーションを得た。
【0042】
安定性評価基準
5点:全温度にて変化なし
4点:1つの温度領域にて変化あるが、使用性に問題無し
3点:2〜3の温度領域にて変化あるが、使用性に問題無し
2点:1つの温度領域にて変化あり、使用性に問題あり
1点:すべての温度領域にて変化あり、使用性に問題あり
官能評価基準
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
判定基準
◎:4.0〜5.0点
○:3.0〜4.0点未満
△:2.0〜3.0点未満
×:1.0〜2.0点未満
【0043】
表2から明らかなように、本発明の実施例1〜7の油中水型リキッドファンデーションは、比較例1〜3に比べて、安定性、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果、化粧効果の持続性等、全ての項目を満足した優れた品質を有するものであった。
【0044】
実施例8 油中水型日焼け止めクリーム
Figure 0004082811
注5:ABILEM−90(Goldschmidt社製)
注6:ベントン38(NLインダストリー社製)
【0045】
調製法:
A.成分1〜8を混合分散する。
B.成分9〜13を混合する。
C.AとBを混合分散する。
D.Cに成分14〜17を攪拌しながら添加し、混合分散する
E.Dを容器に充填して油中水型日焼止めクリームを得た。
本発明の実施例8の油中水型日焼止めクリームは、安定性、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果、化粧効果の持続性等、全ての項目を満足した優れた品質を有するものであった。
【0046】
実施例9:油中水型コンシーラー(溶解流し込みタイプ)
Figure 0004082811
注7:SH3775C(東レ・ダウコーニング社製)
注8:カーボポール1342(BFグッドリッチ社製)
【0047】
調製法:
A.成分1〜10を混合分散する。
B.成分12〜16を混合する。
C.成分11と17〜20を混合分散する。
D.AとBを混合分散する。
E.DにCを攪拌しながら添加し、混合分散する
F.Eを金皿に充填して油中水型コンシーラを得た。
本発明の実施例9の油中水型コンシーラは、安定性、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果、化粧効果の持続性等、全ての項目を満足した優れた品質を有するものであった。
【0048】
実施例10:油中水型スティック状口紅
Figure 0004082811
注9:ペミュレンTR−2(BFグッドリッチ社製)
【0049】
調製法:
A.成分1〜10を加熱混合する。
B.成分11〜14を混合分散する。
C.AとBを混合分散する。
D.Cに成分15〜18を攪拌しながら添加し、混合分散する
E.Dをスティック用容器に充填して油中水型スティック状口紅を得た。
本発明の実施例10の油中水型スティック状口紅は、安定性、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果、化粧効果の持続性等、全ての項目を満足した優れた品質を有するものであった。
【0050】
【発明の効果】
本発明の油中水型化粧料は、安定性が良好で、伸び広がり、肌への密着性、保湿効果等が良好で、且つ、化粧効果の持続性に優れたものである。

Claims (1)

  1. 次の(a)〜(c)成分:
    (a)下記一般式(3)又は(4)で表わされ、分子量が300以上であるパー
    フルオロポリエーテル基を有するパーフルオロポリエーテルアルキルリン酸
    又はそのジエタノールアミン塩で表面を処理した粉体
    [C a 2a+1 O(C 3 6 O) (CF 2 O) CF(X)(CH 2 d
    −(OCH 2 CH 2 r q OP(=O)(OH) 3-q …(3)
    但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、l/n=1
    〜100であり、aは1〜10であり、dは0〜2であり、qは1又は2であ
    り、rは1〜2であり、XはF又はCF 3 である。)
    (HO) 2 (O=)PO(CH 2 CH 2 O) r CH 2 CF 2 O(CF 2 CF 2 O) (C
    2 O) CF 2 CH 2 (OCH 2 CH 2 r OP(=O)(OH) 2 …(4)
    但し、パーフルオロポリエーテル基の分子量は300以上であり、m/n=0.
    1〜50であり、rは1〜2である。) 5〜25質量%
    (b)還元ラノリン、N−ラウロイルL−グルタミン酸ジ(コレステリル又はフィ
    トステロール・ベヘニル・オクチルドデシル)、(アジピン酸・2−エチル
    ヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル、ジペンタエリスリ
    ット12−ヒドロキシステアリン酸エステルから選ばれる一種又は二種以上
    の50℃において自重の等量以上の重量の水分を抱水することができる抱水
    性油剤 1〜10質量%
    (c)有機変性粘土鉱物、多糖類脂肪酸エステル、架橋型シリコーン化合物から選
    ばれる一種又は二種以上である油ゲル化剤 0.1〜10質量%
    を含有することを特徴とした油中水型化粧料。
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