JP3189090B2 - エアバッグ用インストルメントパネル - Google Patents

エアバッグ用インストルメントパネル

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JP3189090B2
JP3189090B2 JP28063897A JP28063897A JP3189090B2 JP 3189090 B2 JP3189090 B2 JP 3189090B2 JP 28063897 A JP28063897 A JP 28063897A JP 28063897 A JP28063897 A JP 28063897A JP 3189090 B2 JP3189090 B2 JP 3189090B2
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Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用エアバッ
グのうち特に助手席用エアバッグを折り畳み状態で内側
に収納しており、緊急時のエアバッグの膨張に伴って該
エアバッグを乗員の前方に展開させるように開裂するエ
アバッグ用インストルメントパネルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種のエアバッグ用インストルメント
パネルは、その断面構造において、エアバッグの展開部
に対応する箇所にティア部を有する表皮材と同じくエア
バッグの展開部に対応する箇所にティア部を有し表皮材
に対してエアバッグ側の位置に対向配置されるドア材と
の間にポリウレタン等の発泡原料を注入し発泡させて表
皮材、ドア材および発泡層を一体化したものが提案され
ている。
【0003】このような断面構造を持つエアバッグ用イ
ンストルメントパネルにおいて、従来では、図11に示
すように、ポリ塩化ビニルや熱可塑性エストラマー(ス
チレン系、オレフィン系またはウレタン系エストラマ
ー)で成形される表皮材11側のティア部12が直線状
の横開裂部分12aと該直線状横開裂部分12aの長手
方向の両端部にそれぞれ直交させて接続された一対の縦
開裂部分12b,12bとからなる平面視H型形状また
は図12に示すように、直線状の横開裂部分12aとこ
の直線状横開裂部分12aの長手方向の両端部からそれ
ぞれV字状に分岐拡開させて接続された一対の縦開裂部
分12c,12cとからなる平面視略WY型形状に形成
されていると共に、ドア材(図示省略する。)側のティ
ア部13が上記表皮材11側のティア部12に重合位置
するように直線状の横開裂部分13aと該直線状横開裂
部分13aの長手方向の両端部にそれぞれ直交させて接
続された一対の縦開裂部分13b,13bとからなる平
面視H型形状または直線状の横開裂部分13aとこの直
線状横開裂部分13aの長手方向の両端部からそれぞれ
V字状に分岐拡開させて接続された一対の縦開裂部分1
3c,13cとからなる平面視略WY型形状に形成され
ていた。つまり、表皮材11側のティア部12とドア材
側のティア部13とが共に平面視H型または平面視略W
Y型の同一形状に形成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような形状のテ
ィア部を有する従来のエアバッグ用インストルメントパ
ネルにおいては、インストルメントパネル自身がデザイ
ンの重要性から複雑な三次元形状に形成されるものであ
り、この複雑な三次元形状をもつインストルメントパネ
ルの表皮材11に、ティア加工治具を用いたり、成形型
(電鋳型)の型厚あるいは成形型の裏面に配設する加熱
媒体配管のピッチや径を変化させて表皮材の肉厚に偏差
を持たせたりして上記の平面視H型または視略WY型形
状のティア部12を加工することは、設計工数の増大、
ティア加工治具や成形型等の成形部材の作製に多大な手
間を要してコストの上昇を招くだけでなく、表皮材11
のティア部12形状が複雑になることから、インストル
メントパネル自身のデザインの自由度にも制約を与える
ことにもなる。
【0005】さらに、ティア加工治具を用いる場合ある
いは成形型に表皮材11の肉厚偏差を持たせる工夫(型
厚や加熱媒体配管ピッチの変化等)を施す場合のいずれ
であっても、表皮材ティア部12の形成位置が正規の位
置に対してズレを発生しやすい。このズレをなくして正
規の位置、つまり、ドア材側のティア部13に合致する
位置にティア部12を形成するためには治具の位置修正
などの調整が必要となるが、上述のようにインストルメ
ントパネル自身が複雑な三次元形状である上に表皮材1
1のティア部12形状も平面視H型または視略WY型と
いう複雑な形状であることから、所定の調整が非常に困
難であり、その結果、調整不足が原因で表皮材11のテ
ィア部12とドア材側のティア部13とに位置ズレを生
じたままのインストルメントパネルが製造され、この状
態でエアバッグが膨張した場合、要求される開裂性能、
展開性能を発揮させることがむずかしいという問題があ
った。
【0006】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、表皮材側のティア部形状を単純なものとし、
それの設計、加工の容易化、低コスト化を図るととも
に、インストルメントパネル自身のデザインの自由度を
向上しつつ、エアバッグ膨張時においては表皮材の一部
および発泡層形成樹脂の小片の飛散を抑制できると共
に、所定どおりの開裂性能、展開性能を確実に発揮させ
ることができるエアバッグ用インストルメントパネルを
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係るエアバッグ用インストルメン
トパネルは、エアバッグの展開部に対応する箇所にティ
ア部を有する表皮材と上記エアバッグの展開部に対向す
る箇所にティア部を有し上記表皮材に対して上記エアバ
ッグ側の位置に対向配置されるドア材との間に発泡原料
を注入し発泡させて上記表皮材、ドア材及び発泡層を一
体化してなるエアバッグ用インストルメントパネルにお
いて、上記表皮材側のティア部が直線状の横開裂部分の
みからなる平面視I型形状に形成されていると共に、上
記ドア材側のティア部が上記表皮材側ティア部の直線状
横開裂部分の長手方向の両端部分を除いてその表皮材側
ティア部の直線状横開裂部分に重合位置する直線状の横
開裂部分と該直線状横開裂部分の長手方向の両端部にそ
れぞれ接続された縦開裂部分とから形成されており、こ
のドア材側のティア部の直線状横開裂部の長手方向両端
部の延長線上で、表皮材側のティア部の直線状横開裂部
分の長手方向両端部分に対向する位置には、上記表皮材
側に向けて突出する突条部が形成されていることを特徴
とするものである。
【0008】上記のような構成の請求項1に記載の発明
によれば、表皮材側のティア部を直線状の横開裂部分の
みからなる単純な平面視I型形状としているので、イン
ストルメントパネル自身が複雑な三次元形状を持つもの
であっても、ティア加工治具あるいは成形型に表皮材の
肉厚偏差を持たせるための構成(型厚や加熱媒体配管ピ
ッチの変化等)はシンプルかつ簡略なものとして設計、
加工の容易化及び低コスト化を図れると共に、インスト
ルメントパネル自身のデザインの自由度を大きくしつ
つ、表皮材ティア部を正規の位置にズレなく形成するこ
とが可能である。これによって、位置ズレ修正などの面
倒な調整が不要となり、表皮材ティア部の加工効率の向
上が図れる。その上、正規の位置に形成された表皮材側
ティア部の直線状横開裂部分とドア材側ティア部の直線
状横開裂部分とは相互に位置ズレがなく合致しているこ
とと、ドア材側ティア部の開裂に伴い該ドア材から表皮
材側に向けて突出させた突条部が表皮材側テイア部の直
線状横開裂部分の長手方向両端部分に補助的な開裂力を
加えることとにより、ドア材側ティア部の開裂に伴う破
断力を、単純なI型形状の表皮材側ティア部の直線状横
開裂部分の長手方向両端部分に集中作用させることが可
能であり、これによって、エアバッグが膨張した場合、
表皮材の一部および発泡層を形成する発泡樹脂の小片の
飛散を抑制できるとともに、開裂性能およびエアバッグ
の展開性能の向上を図ることができる。
【0009】上記請求項1に記載の発明に係るエアバッ
グ用インストルメントパネルにおける表皮材側のティア
部としては、請求項に記載のように、上記表皮材の裏
面側に形成された凹溝または薄肉部から構成されたも
の、あるいは、請求項に記載のように、表皮材の裏面
側に突出するレリーフ溝と、このレリーフ溝底部の表皮
材裏面側に形成された凹溝または上記レリーフ溝底部の
肉厚を薄くした薄肉部とから構成されたもののいずれで
あってもよいが、特に請求項に記載のように、表皮材
の裏面側に突出するレリーフ溝と、その底部裏面に形成
された凹溝または薄肉部から構成する手段を採用する場
合は、太陽光線などの照射に伴う温度上昇および車内冷
房などに伴う温度降下によるインストルメントパネルの
熱膨張力、熱収縮力をレリーフ溝部で吸収させて、表皮
材の表面に温度変化に伴って発生する凹み(ひけ)が目
立たなくなり、インストルメントパネルの外観デザイン
性を良好に維持することができる。
【0010】また、上記請求項1に記載の発明に係るエ
アバッグ用インストルメントパネルにおいて、ドア材側
のティア部は、請求項に記載のように、上記の直線状
横開裂部分と該直線状横開裂部分の長手方向の両端部に
それぞれ直交させて接続された縦開裂部分とからなる平
面視H型形状に形成されたもの、あるいは、上記の直線
状横開裂部分と該直線状横開裂部分の長手方向の両端部
からそれぞれV字状に分岐拡開させて接続された縦開裂
部分とからなる平面視略WY型形状に形成されたものの
いずれであってもよい
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1(A)は本発明の第1の実
施形態によるエアバッグ用インストルメントパネルのテ
ィア部形状を示す平面図、図1(B)は同インストルメ
ントパネルの断面図であり、このインストルメントパネ
ル1は、下部に助手席用エアバッグ(図示省略)を折り
畳み状態に収納しているエアバッグケース2を内蔵し、
このエアバッグケース2の前面開口部を被覆するもので
あって、該インストルメントパネル1は、図1(B)で
明らかなように、上記エアバッグの展開部に対応する箇
所に直線状の横開裂部分3aのみからなる平面視I型形
状のティア部3を有し、ポリ塩化ビニルや熱可塑性エス
トラマー(スチレン系、オレフィン系またはウレタン系
エストラマー)で成形された表皮材4と、この表皮材4
に対して上記エアバックケース2側の位置に対向配置さ
れて芯材5に固定された樹脂板あるいは金属板からなる
ドア材6と、それら表皮材4及びドア材6間の空間にポ
リウレタン樹脂などの発泡原料を注入し発泡させて形成
される発泡層7とを重合し一体化してなる。
【0012】上記インストルメントパネル1における上
記ドア材6側には、上記表皮材4側ティア部3の直線状
横開裂部分3aの長手方向の両端部分3a1,3a1を
除いて、その直線状横開裂部分3aに重合位置する短い
直線状横開裂部分8aと該直線状横開裂部分8aの長手
方向の両端部にそれぞれ直交させて接続された一対の縦
開裂部分8b,8bとからなる平面視H型形状のティア
部8が形成されていると共に、該ドア材6側ティア部8
の直線状横開裂部分8aの長手方向両端部の延長線上
で、上記表皮材4側ティア部3の直線状横開裂部分3a
の長手方向両端部分3a1,3a1に対向する位置に
は、図3に明示するように、上記表皮材4側に向けて突
出する断面が二等辺三角形状の突条部8c,8cが形成
されている。
【0013】また、上記表皮材4側ティア部3となる直
線状横開裂部3aは、図2に明示するように、該表皮材
4の裏面側に突出させて平面視I型形状に形成されたレ
リーフ溝9とこのレリーフ溝9底部の表皮材4裏面側に
ティア加工治具を用いて形成された凹溝10とからな
り、一方、上記ドア材6側ティア部8となる直線状横開
裂部分8a及び一対の縦開裂部分8b,8bは、上記レ
リーフ溝9に対向する箇所の板厚を他の箇所の板厚と一
定のままで上記表皮材4側に向けて断面逆V字状に屈曲
し突出させて形成されている。
【0014】上記のように構成されたエアバッグ用イン
スルメントパネル1においては、表皮材4側ティア部3
が直線状の横開裂部分3aのみからなる単純な平面視I
型形状に形成されているので、インストルメントパネル
1自身が複雑な三次元形状を持つものであっても、シン
プルなティア加工治具を用いたり、あるいは表皮材4に
上記レリーフ溝9及び凹溝10を形成するような肉厚偏
差を持たせるための簡単な構成(型厚や加熱媒体配管ピ
ッチの変化等)を施した成形型(電鋳型)を用いたりす
ることによって、表皮材4の正規の位置にティア部3を
ズレなく形成することが可能であり、これによって、表
皮材4側ティア部3の加工が容易で、かつ加工コストの
低減が図れ、かつ、位置ズレ修正などの面倒な調整も不
要で、表皮材4側ティア部3の加工効率も向上すること
が可能である。
【0015】また、正規の位置に形成された表皮材4側
ティア部3の直線状横開裂部分3aとドア材6側ティア
部8の直線状横開裂部分8aとは相互に位置ズレがなく
合致させることが可能であり、さらに、平面視H型形状
のドア材6側ティア部8が開裂されたとき、その破断力
を該ドア材6側ティア部8と一致していない表皮材4側
ティア部3の直線状横開裂部分3aの長手方向両端部分
3a1,3a1に集中的に作用させることにより分岐部
のない単純なI型形状のティア部3であることから該テ
ィア部3を確実に破断させて、平面視H型または略WY
型形状のティア部の場合に比べて同等以上の開裂性能を
発揮させることが可能である。これらによって、エアバ
ッグが膨張した場合、上記ティア部3の直線状横開裂部
分3aの長手方向両端部に相当する表皮材4の一部およ
び発泡層7を形成するウレタンなどの発泡樹脂の細断小
片が周囲に飛散することを抑制できるばかりでなく、テ
ィア部8,3での開裂性能およびエアバッグの展開性能
を所定どおりに発揮させることができる。
【0016】特に、ドア材6側ティア部8の開裂に伴い
該ドア材6から表皮材4側に向けて突出させた断面二等
辺三角形状の突条部8c,8cが表皮材4側テイア部3
となる直線状横開裂部分3aの長手方向両端部分3a
1,3a1に補助的な開裂力を加えることになり、単純
なI型形状の表皮材4側ティア部3の開裂性能を一層高
めることが可能である
【0017】なお、上記第1の実施形態では、表皮材4
側ティア部3が、表皮材4の裏面側に突出するレリーフ
溝9とこのレリーフ溝9の底部裏面側に形成された凹溝
10とから構成されているものについて説明したが、図
4および図5に示す第2の実施形態のように、表皮材4
側ティア部3を、表皮材4の裏面側に突出するレリーフ
溝9と、このレリーフ溝9の底部の肉厚を成形型(電鋳
型)の型厚変化等によって薄くした薄肉部14とから構
成してもよく、これら第1および第2の実施形態による
場合は、いずれも使用状態における太陽光線などの照射
に伴う温度上昇や車内冷房などに伴う温度降下によって
インストルメントパネル1に熱膨張力や熱収縮力が作用
しても、その熱膨縮力を表皮材4のレリーフ溝9形成部
分の伸縮で吸収させることが可能で、表皮材4の表面に
温度変化に伴って発生する凹み(ひけ)が目立たなくな
り、インストルメントパネル1の外観デザイン性を良好
に維持することが可能である。
【0018】図6は本発明の第3の実施形態によるエア
バッグ用インストルメントパネルのティア部形状を示す
平面図、図7及び図8は図6のX−X線及びY−Y線に
沿った縦断面図であり、この第3の実施形態では、上記
表皮材4側のティア部3が直線状横開裂部分3aのみか
らなる平面視I型形状に形成されている一方、ドア材6
側のティア部8が、上記表皮材4側ティア部3の直線状
横開裂部分3aの長手方向の両端部分3a1,3a1を
除いて、その直線状横開裂部分3aに重合位置する短い
直線状横開裂部分8aと該直線状横開裂部分8aの長手
方向の両端部からそれぞれV字状に分岐拡開させて接続
された一対の縦開裂部分8d,8dとから平面視略WY
型形状に形成されたものである。なお、この第3の実施
形態において、表皮材4側ティア部3及びドア材6側テ
ィア部8の断面構造は図7及び図8に示すように、上記
第1の実施形態における図2及び図3と同一であるた
め、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略
する。また、表皮材4側ティア部3の断面構造として、
ここでは図示を省略するが、上記第2の実施形態におけ
る図4及び図5と同様に、表皮材4の裏面側に突出する
レリーフ溝9と、このレリーフ溝9の底部の肉厚を成形
型(電鋳型)の型厚変化等によって薄くした薄肉部14
とから構成してもよい。
【0019】この第3の実施形態によるエアバッグ用イ
ンストルメントパネル1においても上記第1の実施形態
及び第2の実施形態の場合と同様に、表皮材4側ティア
部3の加工が容易で、かつ加工コストの低減が図れると
共に表皮材4の正規の位置にティア部3を正確に形成す
ることが可能で位置ズレ修正などの面倒な調整も不要と
なり、表皮材4側ティア部3の加工効率の向上も図れる
ものでありながら、ティア部8,3での開裂性能および
エアバッグの展開性能を所定どおりに発揮させることが
できる。
【0020】上記第1ないし第3の実施形態によるエア
バッグ用インストルメントパネルにあっては共に、表皮
材4側ティア部3がレリーフ溝9と、このレリーフ溝9
の底部裏面側に形成された凹溝10または薄肉部14と
から構成されているもので説明したが、図9に示すよう
に、表皮材4の裏面側に形成した凹溝10Aのみから、
あるいは、図10に示すように薄肉部14Aのみからテ
ィア部3を構成したものであっても、加工面、コスト面
および開裂性能の面で各実施形態のものと同等な効果を
奏することが可能である。
【0021】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜に記載の発
明によれば、表皮材側のティア部を直線状の横開裂部分
のみからなる単純な平面視I型形状とすることにより、
インストルメントパネル自身が複雑な三次元形状を持つ
ものであっても、ティア加工治具あるいは成形型に表皮
材の肉厚偏差を持たせるための構成はシンプルかつ簡略
なものですみ、ティア部形成のための設計、加工を非常
に容易にし、かつコストの低減を図ることができると共
に、インストルメントパネル自身のデザインの自由度も
大きくしつつ、表皮材ティア部を正規の位置にズレなく
形成することが可能で、これによって、位置ズレ修正な
どの面倒な調整も不要となり、表皮材ティア部の加工効
率の向上も図ることができる。その上、表皮材側ティア
部の直線状横開裂部分とドア材側ティア部の直線状横開
裂部分とを相互に位置ズレがなく合致させることができ
ることと、ドア材側のティア部の直線状横開裂部の長手
方向両端部の延長線上で、表皮材側のティア部の直線状
横開裂部分の長手方向両端部分に対向する位置に上記表
皮材側に向けて突出するように形成されている突条部が
ドア材側ティア部の開裂に伴い表皮材側テイア部の直線
状横開裂部分の長手方向両端部分に補助的な開裂力を加
えてドア材側ティア部の開裂に伴う破断力を表皮材側テ
ィア部の直線状横開裂部分の長手方向両端部分に集中作
用させることとにより、分岐部のない単純なI型形状の
表皮材側のティア部を確実に破断し開裂させて、エアバ
ッグが膨張した場合、表皮材の一部および発泡層を形成
する発泡樹脂の小片の飛散を抑制できるとともに、要求
どおりのエアバッグの展開性能を確実に発揮させること
ができるという効果を奏する。
【0022】特に、請求項に記載のように、上記表皮
材側のティア部をその裏面側に突出するレリーフ溝とそ
の底部裏面側に形成した凹溝または薄肉部から構成する
手段を採用する場合は、太陽光線などの照射に伴う温度
上昇および車内冷房などに伴う温度降下によるインスト
ルメントパネルの熱膨張力、熱収縮力をティア部となる
レリーフ溝部で吸収させることができ、表皮材の耐熱性
の向上を図れるとともに、表皮材の表面に温度変化に伴
って発生する凹み(ひけ)が目立たなくなり、インスト
ルメントパネルの外観デザイン性を良好に維持すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施形態によるエアバ
ッグ用インストルメントパネルのティア部形状を示す平
面図、(B)は同上インストルメントパネルの縦断面図
である。
【図2】図1(A)のA−A線に沿った拡大縦断面図で
ある。
【図3】図1(A)のB−B線に沿った拡大縦断面図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施形態によるエアバッグ用イ
ンストルメントパネルにおける図1(A)のA−A線に
沿った拡大縦断面図である。
【図5】同上第2の実施形態によるエアバッグ用インス
トルメントパネルにおける図1(A)のB−B線に沿っ
た拡大縦断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態によるエアバッグ用イ
ンストルメントパネルのティア部形状を示す平面図であ
る。
【図7】図6のX−X線に沿った拡大縦断面図である。
【図8】図6のY−Y線に沿った拡大縦断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態を示す要部の拡大縦断面
図である。
【図10】本発明のもう一つの実施形態を示す要部の拡
大縦断面図である。
【図11】従来のエアバッグ用インストルメントパネル
のティア部形状の一例を示す平面図である。
【図12】従来のエアバッグ用インストルメントパネル
のティア部形状の他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル 3 表皮材側ティア部 3a 直線状横開裂部分 3a1 直線状横開裂部分の両端部分 4 表皮材 6 ドア材 7 発泡層 8 ドア材側ティア部 8a 直線状横開裂部分 8b,8d 縦開裂部分 8c 突条部 9 レリーフ溝 10 凹溝 14 薄肉部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 志郎 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 柳原 雅彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 小山 秀市 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−39706(JP,A) 特開 平3−281457(JP,A) 特開 平6−218811(JP,A) 実開 昭50−136135(JP,U) 実開 昭51−25342(JP,U) 英国特許出願公開2298169(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグの展開部に対応する箇所にテ
    ィア部を有する表皮材と上記エアバッグの展開部に対向
    する箇所にティア部を有し上記表皮材に対して上記エア
    バッグ側の位置に対向配置されるドア材との間に発泡原
    料を注入し発泡させて上記表皮材、ドア材及び発泡層を
    一体化してなるエアバッグ用インストルメントパネルに
    おいて、 上記表皮材側のティア部が直線状の横開裂部分のみから
    なる平面視I型形状に形成されていると共に、 上記ドア材側のティア部が上記表皮材側ティア部の直線
    状横開裂部分の長手方向の両端部分を除いてその表皮材
    側ティア部の直線状横開裂部分に重合位置する直線状の
    横開裂部分と該直線状横開裂部分の長手方向の両端部に
    それぞれ接続された縦開裂部分とから形成されており、 このドア材側のティア部の直線状横開裂部の長手方向両
    端部の延長線上で、表皮材側のティア部の直線状横開裂
    部分の長手方向両端部分に対向する位置には、上記表皮
    材側に向けて突出する突条部が 形成されていることを特
    徴とするエアバッグ用インストルメントパネル。
  2. 【請求項2】 ドア側のティア部が、上記の直線状横開
    裂部分と該直線状横開裂部分の長手方向の両端部にそれ
    ぞれ直交させて接続された縦開裂部分とからなる平面視
    H型形状または上記の直線状横開裂部分と該直線状横開
    裂部分の長手方向の両端部からそれぞれV字状に分岐拡
    開させて接続された縦開裂部分とからなる平面視略WY
    型形状に形成されている請求項1に記載のエアバッグ用
    インストルメントパネル。
  3. 【請求項3】 上記表皮材側のティア部が、表皮材の裏
    面側に形成された凹溝または薄肉部から構成されている
    請求項1または2に記載のエアバッグ用インストルメン
    トパネル。
  4. 【請求項4】 上記表皮材側のティア部が、表皮材の裏
    面側に突出するレリーフ溝と、このレリーフ溝底部の表
    皮材裏面側に形成された凹溝または上記レリーフ溝底部
    の肉厚を薄くした薄肉部とから構成されている請求項1
    または2に記載のエアバッグ用インストルメントパネ
    ル。
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