JP2003095049A - エアバッグドア - Google Patents
エアバッグドアInfo
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Abstract
に安定して開かせる。 【解決手段】貫通孔41が設けられた嵌合基材17と、
嵌合基材17の表側に配置された表皮材5と、嵌合基材
17及び表皮材5の間に配置された発泡層7とを一体成
形してエアバッグドア21を構成する。エアバッグ27
の展開時に破断する横破断予定部31を、貫通孔41に
連通して発泡層7の厚さ方向の中間部まで設けられた横
深溝部44により形成される発泡層薄肉部と、横深溝部
44に隣接する溝非形成部により形成される発泡層厚肉
部とにより構成する。発泡層7の厚さの略2分の1の部
位における横深溝部44の溝幅を、0.5mm以上で且
つ2.0mm以下に設定する。
Description
関し、特に、エアバッグドアをスムーズに安定して開放
させるための対策に係るものである。
えばインストルメントパネルにエアバッグドアを設け、
このエアバッグドアの裏側に収納されたエアバッグが車
両衝突時に膨出展開したときにエアバッグドアを開放さ
せるようにすることが知られている。この種のエアバッ
グドアは、エアバッグの展開圧力によって一部が破断し
て開放するようになっている。つまり、車両衝突による
衝撃をセンサが検出すると、インフレータからガスが発
生して、このガス圧によってエアバッグが展開し、この
展開圧力によってエアバッグドアが一部で破断して開放
するようになっている。
−25059号公報に開示されているように、見映えを
良くする観点から破断予定部としての発泡層薄肉部を形
成するティアラインがインストルメントパネルの表面か
ら識別できず、エアバッグドアの所在を外部から判らな
いようにした、いわゆるシームレスタイプがある。この
種のエアバッグドアは、インストルメントパネルと同様
に基材と発泡層と表皮材とにより構成され、エアバッグ
ドアの周縁部における発泡層に溝を設けることによって
破断予定部としての発泡層薄肉部が形成されている。そ
して、エアバッグの展開圧力がエアバッグドアに作用し
たときに、上記溝に沿ってエアバッグドアの上記発泡層
薄肉部を破断させることにより、エアバッグドアを開く
ようにしている。
来のエアバッグドアでは、発泡層に形成された溝の形状
については十分に考慮されておらず、エアバッグドアが
破断予定部からスムーズに開き難い場合が起こり得た。
であり、その目的とするところは、シームレスタイプの
エアバッグドアを破断予定部でスムーズに安定して開か
せるようにすることにある。
め、本発明は、発泡層の厚さの略2分の1の部位におけ
る溝部の溝幅を0.5mm以上とするか、又は破断予定
部を横破断予定部及び縦破断予定部で構成して両予定部
の交差部から所定長さに亘る部分を深溝部によって形成
するようにしたものである。
けられた基材と、該基材の表側に配置された表皮材と、
上記基材及び表皮材の間に配置された発泡層とを一体成
形してなるエアバッグドアを前提として、エアバッグの
展開時に破断する破断予定部を形成する溝部が、上記基
材の貫通孔に連通して上記発泡層の厚さ方向の中間部ま
で設けられると共に、上記発泡層の厚さの略2分の1の
部位における上記溝部の溝幅は、0.5mm以上に設定
されている。
手段において、発泡層の厚さの略2分の1の部位におけ
る溝部の溝幅は、2.0mm以下に設定されている。
2の解決手段において、溝部の底部と表皮材との間に形
成される発泡層薄肉部の肉厚は、3.0mm以下に設定
されている。
れた基材と、該基材の表側に配置された表皮材と、上記
基材及び表皮材の間に配置された発泡層とを一体成形し
てなるエアバッグドアを前提として、略車幅方向に延び
る横破断予定部と、該横破断予定部の両端近傍で横破断
予定部に対して直交方向又は斜め方向に交差する一対の
縦破断予定部とからなるエアバッグ展開時に破断する破
断予定部が設けられ、上記横破断予定部及び縦破断予定
部は、上記基材の貫通孔に連通して上記発泡層の中間部
まで設けられた深溝部により形成される発泡層薄肉部
と、上記深溝部に隣接し、深溝部よりも深さの浅い浅溝
部又は溝非形成部により形成される発泡層厚肉部とによ
って構成され、上記深溝部は、上記横破断予定部及び縦
破断予定部の交差部から所定長さに亘り、相互に連続す
るように形成されている。
予定部がエアバッグの展開時に破断する。このとき、破
断予定部を形成する溝部の発泡層の厚さ方向の略2分の
1の部位における溝幅が0.5mm以上に設定されてい
るために、エアバッグドアの成形時に上記溝部を確実且
つ容易に成形することができると共に、破断予定部がス
ムーズに安定して破断する。
の解決手段において、破断予定部を形成する溝部の発泡
層の厚さ方向の略2分の1の部位における溝幅が2.0
mm以下に設定されているために、成形時において発泡
層の原料を発泡させたときに、発泡層における溝部の表
側とその側方部とにおいて発泡した原料の冷却時間に大
きな差が生じないために収縮の違いによる表皮材にひけ
が生じない。つまり、溝部を発泡層の厚さ方向の略2分
の1以上の部位まで形成すると、成形の際に表面側にひ
けが発生しやすくなるが、上記溝幅を2.0mm以下に
設定することでひけの発生を防止することができる。よ
って、表皮材にひけが発生するのを防止すると共に破断
予定部で確実に破断させることができるものである。
又は第2の解決手段において、溝幅を0.5mm以上又
は0.5mm〜2.0mmに設定したことにより、上記
溝部に対応した発泡層薄肉部の肉厚を3.0mm以下の
厚さまで薄くすることが可能となり、破断予定部(発泡
層薄肉部)の破断が一層容易となる。
定部及び縦破断予定部の交差部から所定長さに亘り、破
断予定部が深溝部によって形成されているために、すな
わち深溝部に対応する発泡層表面側が薄肉に形成されて
いるために、上記交差部においては、破断予定部方向に
沿ってエアバッグドアの破断が進行しやすい。従って、
上記交差部における破断が横破断予定部及び縦破断予定
部に向かってスムーズに誘導される。
基づいて詳細に説明する。
に配置された車両用内装パネルとしてのインストルメン
トパネルで、このインストルメントパネル3は、その一
部分、即ち運転席側方の助手席前方に対応する部分にエ
アバッグドア21を備えている。上記エアバッグドア2
1は、エアバッグ27の展開時に破断する破断予定部3
1,33がインストルメントパネル3の表面側からは識
別できない、いわゆるシームレスタイプに構成されてい
る。そして、エアバッグドア21の裏側には、エアバッ
グ27を収納するエアバッグケース23が配置され、エ
アバッグ27とエアバッグケース23と後述のインフレ
ータ29とにより、車体前後方向からの衝撃に対して助
手席乗員を保護するエアバッグ装置1が構成されてい
る。尚、図2における右側が車両の前方側、即ちフロン
トガラス側となっており、左側が車両の後方側、即ち助
手席側となっている。
プラスチックオレフィン(TPO)等からなる基材9
と、該基材9の表側の面に一体的に接合されたウレタン
フォーム等からなる発泡層7と、該発泡層7の表側の面
に一体的に接合されたオレフィン系樹脂等からなる表皮
材5とにより構成されている。
は、該基材9の表側と裏側とを連通させる開口部11が
形成されると共に、該開口部11を塞ぐように嵌合部材
13が嵌め込まれて構成されている。基材9における開
口部11の周縁には、インストルメントパネル3の裏側
に折曲するフランジ10が形成されている。
め込まれた嵌合基材17と、該嵌合基材17の裏面に一
体に形成された筒部14及び複数の係止爪15とにより
構成されている。
材13の嵌合基材17と、この嵌合基材17の表面側の
発泡層7及び表皮材5とにより構成されている。
合基材17の裏面から突出するように嵌合基材17に一
体に形成されている。筒部14の先端には筒部14の板
厚方向に貫通する複数の長孔14aが形成されており、
この長孔14aに取付具25を介して上記エアバッグケ
ース23が掛合されている。
縁部に設けられていて、先端が外側に折れ曲がって鉤状
に構成されている。そして、この嵌合基材17の係止爪
15を上記開口部11周縁のフランジ10の裏面に係止
することによって嵌合部材13が開口部11を閉塞した
状態で固定されている。
表面と裏面とを連通させる貫通孔41が設けられてい
る。上記貫通孔41が形成された嵌合基材17の裏面に
は、貫通孔41を跨ぎ該貫通孔41に沿う嵌合凹部40
が形成され、該嵌合凹部40に後述のインサート部材5
1が嵌合されるようになっている。
周縁部と嵌合基材17の外周縁とに跨って両者間の隙間
を塞ぐようにシールテープ19が粘着されている。この
シールテープ19は、インストルメントパネル3の成形
時にウレタン発泡原料が上記隙間から基材9裏面側に漏
れるのを防止するためのものである。
ッグ27とインフレータ29とが収納されている。エア
バッグ27は、エアバッグケース23に折り畳まれた状
態で収納される一方、インフレータ29は、車両の衝突
が検知されるとガスを発生させるようになっており、こ
のインフレータ29の作動によって発生したガスにより
エアバッグ27が展開するようになっている。
ように、略車幅方向に延びる横破断予定部31と、この
横破断予定部31の両端で横破断予定部31に対して直
交方向に交差する一対の縦破断予定部33とにより平面
視略H字状に形成されている。そして、上記嵌合基材1
7の貫通孔41は、上記破断予定部31,33に対応す
るように平面視略H字状に形成されている。
すように、エアバッグドア21における発泡層7に形成
された横深溝部44の表面側の発泡層厚みが薄くなった
発泡層薄肉部と、上記横深溝部44に隣接する溝非形成
部45の表面側の上記発泡層薄肉部よりも厚い発泡層厚
肉部とにより構成されている。上記縦破断予定部33
は、エアバッグドア21における発泡層7に形成された
縦深溝部46の表面側の発泡層厚みが薄くなった発泡層
薄肉部と、上記縦深溝部46に隣接する溝非形成部45
の表面側の上記発泡層薄肉部よりも厚い発泡層厚肉部と
により構成されている。
深溝部44及び該横深溝部44に隣接する溝非形成部4
5の表面側の発泡層7と表皮材5とにより構成され、上
記縦破断予定部33は、上記縦深溝部46及び該縦深溝
部46に隣接する溝非形成部45の表面側の発泡層7と
表皮材5とにより構成されている。尚、図4は、発泡層
7に形成された横深溝部44及び縦深溝部46をインス
トルメントパネル3の表面側から見た図であるが、深溝
部44,46を便宜上実線で示している。
1に対応して車幅方向に延びるように形成され、上記縦
深溝部46は、上記縦破断予定部33に対応して横深溝
部44の両端で横深溝部44に直交するように形成され
ている。上記溝非形成部45は、両深溝部44,46の
交差溝部48から所定の長さの位置で深溝部44,46
が途切れるように、深溝部44,46の溝幅と同一溝幅
の逆三角板形状に形成されている。尚、各深溝部44,
46の溝幅とは、図4に示すように、Xの溝幅及びYの
溝幅をいう。
溝部48から所定長さに亘って上記各交差溝部48にお
いて相互に連続するように形成され、破断予定部31,
33は、横破断予定部31と縦破断予定部33との交差
部34において、横破断予定部31の発泡層薄肉部と縦
破断予定部33の発泡層薄肉部とが相互に連続するよう
に構成されている。
7の展開時に縦破断予定部33の前端同士及び後端同士
をそれぞれ横破断予定部31と略平行に結ぶ部位をヒン
ジ部37として、いわゆる観音開きに前後に開放するよ
うになっている。上記ヒンジ部37は、図2に示すよう
に、嵌合基材17における筒部14との交差部に形成さ
れた切欠き部38によって嵌合基材17を薄肉にするこ
とによって形成されている。尚、図1及び図3ではヒン
ジ部37を仮想線にて示している。
泡層7の裏面から発泡層中間部に至るまで形成されてい
る。そして、図5に示すように、上記深溝部44,46
は、厚さtを有する発泡層7の厚さ方向の丁度2分の1
の部位における溝幅が0.5mm以上に設定されてい
る。
6の溝幅が0.5mm未満であるときには、深溝部4
4,46を成形するための後述のインサート部材51の
横本体部52及び縦本体部53の剛性が低下し、成形が
困難となる。そこで、この位置における深溝部44,4
6の溝幅を0.5mm以上とすることで、発泡層7にお
ける深溝部44,46の成形が確実且つ容易となる。即
ち、深溝部44,46が発泡層7の厚さ方向の略2分の
1以上の部位まで形成されているために、上記溝幅が
0.5mm以上あれば、確実に破断予定部31,33を
破断させることができる。尚、発泡層7の厚さtは、例
えば10mm以下の厚さに形成されている。
7の厚さ方向の丁度2分の1の部位における溝幅を2.
0mm以下に設定するのが望ましい。
6の溝幅が2.0mmを越えると、インストルメントパ
ネル3の成形時において、発泡層7の原料となるウレタ
ン発泡原料を発泡させたときの冷却時間が深溝部44,
46の表側とその側方部とで大きく異なることになり、
これらの間の収縮差により深溝部44,46の表側の表
皮材5が凹む、いわゆるひけが生じてしまう。そこで、
深溝部44,46の溝幅を2.0mm以下に設定するの
が望ましい。即ち、深溝部44,46を発泡層7の厚さ
方向の略2分の1以上の部位まで形成するとひけが生じ
やすくなるが、上記溝幅を2.0mm以下に設定するこ
とにより、ひけの発生を防止することができる。
7,49と表皮材5との間に形成される破断予定部3
1,33としての発泡層薄肉部の肉厚は、3.0mm以
下に設定されている。これは、上記深溝部44,46の
溝幅を上記のように0.5〜2.0mmに設定したため
に、上記発泡層薄肉部の肉厚を3.0mm以下の厚さま
で薄くすることが可能となったからである。つまり、上
記肉厚が3.0mmを越えると上記発泡層薄肉部の肉厚
が厚くなり、エアバッグ27の展開時に上記発泡層薄肉
部がスムーズに破断し難くなる。
0mm以上にすることが好ましい。これは、上記肉厚を
1.0mm未満にすると、エアバッグドア21成形時に
上記深溝部44,46を形成する後述のインサート部材
51の本体部52,53の先端と表皮材5との間の間隙
が微小となり、上記本体部52,53の先端形状がエア
バッグドア21成形後の表皮材5の表面に現れ、その外
観見映えが悪化するからである。したがって、上記発泡
層薄肉部の肉厚を1.0mm以上で且つ3.0mm以下
に設定するものである。
示すように、その長手方向中央部に上記横深溝部44が
形成されて、中央部が破断起点になるようになってい
る。つまり、エアバッグ27の展開時には、横破断予定
部31の長手方向中央部から破断が始まると共に、横破
断予定部31に沿って左右両側に破断が進行するように
なっている。そして、横破断予定部31の両端におい
て、横破断予定部31の破断が縦破断予定部33との交
差部34で縦破断予定部33に沿って進行するように誘
導されて、縦破断予定部33が破断するようになってい
る。つまり、上述したように、上記横深溝部44と縦深
溝部46とを上記交差部34から所定長さに亘って相互
に連続して形成することにより、横破断予定部31に沿
って進行した破断をスムーズに縦破断予定部33に沿っ
て進行させて、縦破断予定部33を確実に破断させるこ
とができる。
成形手順について説明する。先ず、予め成形された上記
基材9の開口部11に嵌合部材13を嵌合し、これらと
表皮材5とを成形型(図示せず)にセットする。このと
き、嵌合部材13における嵌合基材17の貫通孔41に
深溝部44,46を成形するためのインサート部材51
を挿入固定しておく。インサート部材51は、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂によ
り構成されている。つまり、ウレタンとの相溶性がない
これらの樹脂によってインサート部材51を構成するこ
とで、成形前にインサート部材51に離型剤を塗布する
ことなく成形後にインサート部材51を容易に引き抜く
ことができる。
うに、横本体部52と、該横本体部52の両端に連続す
る一対の縦本体部53とにより平面視H字状に形成され
ている。横本体部52及び縦本体部53には、上記溝非
形成部45を成形する切欠部55がそれぞれ設けられて
いる。この切欠部55は、成形型(図示せず)に注入さ
れたウレタン発泡原料(発泡樹脂原料)がインサート部
材51を通過し易くするようにすることで、発泡層7内
に欠肉(空間)が生じるのを防止ためのものである。
平面視H字状の嵌合部54が一体形成されている。この
嵌合部54は、上記嵌合基材17の嵌合凹部40に対応
した形状に形成されており、インストルメントパネル3
の成形時に嵌合基材17の嵌合凹部40に嵌合されるよ
うになっている。
2及び縦本体部53を貫通孔41に嵌入すると共に嵌合
部54を嵌合凹部40に嵌合することにより、横本体部
52及び縦本体部53が嵌合基材17の表側、つまり成
形型にセットされた嵌合基材17(基材9)と表皮材5
との間に突出するようにインサート部材51がセットさ
れる。
となるウレタン発泡原料を注入部位Pに注入すると、該
ウレタン発泡原料が発泡しながらスムーズに流れて全域
に行き渡り、表皮材5と発泡層7とが接合されると共
に、嵌合基材17及び基材9と発泡層7とが接合され、
嵌合基材17及び基材9と表皮材とが発泡層7を介して
一体的に成形される。そのとき、横本体部52及び縦本
体部53にそれぞれ切欠部55が設けられているため
に、ウレタン発泡原料の注入部位Pを一箇所としても、
注入されたウレタン発泡原料がインサート部材51の各
切欠部55を通過してスムーズに全域に行き渡る。
上記溝非形成部45が形成される。つまり、エアバッグ
ドア21を破断予定部31,33で確実に破断させるた
めに、両深溝部44,46の交差溝部48から所定範囲
に亘って深溝部44,46を形成する一方で、成形時に
スムーズにウレタン発泡原料を行き渡らせるために切欠
部55を設けた結果、発泡層7に溝非形成部45が形成
されている。
では、車両の衝突を検知すると、エアバッグ装置1のイ
ンフレータ29からガスが発生して、このガスによりエ
アバッグ27が展開し、該エアバッグ27の展開圧力に
より横深溝部44に対応する横破断予定部31の長手方
向中央部(図3中、Aで示す部分)が他の部分に先立っ
て破断する。
断予定部31に沿って左右両側に破断が進行する。この
とき、発泡層7の厚さの略2分の1の部位における横深
溝部44の溝幅が0.5mm以上、且つ上記横深溝部4
4に対応する発泡層7の肉厚が3.0mm以下に形成さ
れているために、破断がスムーズに安定して進行する。
左右両端において破断の進行方向が縦破断予定部33方
向に誘導される。つまり、両破断予定部31,33の交
差部34から所定長さに亘り、各破断予定部31,33
が深溝部44,46によってそれぞれ発泡層薄肉部に形
成されているために、上記交差部34における破断が、
スムーズに縦破断予定部33方向に誘導される。すなわ
ち、交差部34では破断方向が変化するために、積極的
に破断させるようにしている(図3中、Bで示す部
分)。そして、発泡層7の厚さの2分の1の部位におけ
る各縦深溝部46の溝幅が0.5mm以上に形成される
と共に各縦深溝部46に対応する発泡層7の肉厚が3.
0mm以下に形成されているために、縦破断予定部33
において破断がスムーズに安定して進行する。
部37を支軸として、スムーズに安定して前後方向に開
き、この開いたエアバッグドア21から展開して膨出し
たエアバッグ27で乗員の身体を受け止めて助手席乗員
を保護することができる。
バッグドア21の嵌合部材13を基材9の開口部11に
嵌め込む構成にしているが、このような構成には限られ
ず、嵌合部材13を基材9に一体に形成する(エアバッ
グドア21の基材をインストルメントパネル3の基材9
で構成する)ようにしてもよい。
31,33は、平面視H字状に構成するのに限られず、
図7に示すように、各縦破断予定部33が横破断予定部
31に対して斜め方向に交差する構成であってもよい。
この場合、斜め方向に交差する2本の縦破断予定部33
の外端が相互に連結するように車両前後方向に延びるヒ
ンジ部42を形成することによって、車両左右方向に展
開するエアバッグドアが上記実施形態に追加される。ま
た、破断予定部31,33は、平面視H字状の構成に代
え、平面視コ字状に構成してもよい。つまり、一対の縦
破断予定部33が、横破断予定部31の両端においてそ
れぞれ二方向に延びるのではなく車両後方のみに延び、
エアバッグドアが後方(搭乗者側)に展開する構成であ
ってもよい。
1及び縦破断予定部33を深溝部44,46により形成
される発泡層薄肉部と溝非形成部45により形成される
発泡層厚肉部とにより構成したが、このような構成に代
え、破断予定部31,33を深溝部44,46により形
成される発泡層薄肉部と、深溝部44,46に隣接し、
深溝部44,46よりも深さの浅い浅溝部により形成さ
れる発泡層厚肉部とにより構成するようにしてもよい。
この場合、上記実施形態におけるインサート部材51の
切欠部55の切欠深さを上記実施形態よりも浅く形成す
ることによって浅溝部を形成することができる。
31,33に対応する表皮材5の裏面に凹設された凹部
を設けて表皮材薄肉部を形成し、エアバッグ27の展開
時に該表皮材薄肉部が破断する構成にしてもよい。
明のエアバッグドアによれば、発泡層の厚さ方向の略2
分の1の部位における溝部の溝幅を0.5mm以上に設
定するようにしたために、溝部の成形が確実且つ容易に
行えるとともに、破断予定部をエアバッグの展開時にス
ムーズに安定して破断させることができる。
層の厚さ方向の略2分の1の部位における溝部の溝幅を
0.5mm以上で且つ2.0mm以下に設定するように
したために、請求項1の上記効果に加え、発泡原料を発
泡させて発泡層を有するエアバッグドアを成形するとき
に、溝部に対応した表皮材が凹む、いわゆるひけの発生
を防止して、外観見映えの優れたエアバッグドアを実現
することができる。
項1又は2で溝幅を0.5mm以上又は0.5mm〜
2.0mmに設定したことにより、上記溝部に対応した
発泡層薄肉部の肉厚を3.0mm以下の厚さまで薄くす
ることが可能となり、破断予定部(発泡層薄肉部)の破
断が一層容易となる。
断予定部及び縦破断予定部の交差部から所定長さに亘
り、破断予定部を深溝部によって形成したことにより、
横破断予定部又は縦破断予定部の破断を縦破断予定部方
向又は横破断予定部方向にスムーズに誘導することがで
きるために、破断予定部をエアバッグの展開時にスムー
ズに安定して破断させることができる。
要部斜視図である。
ストルメントパネルの表面側から見た正面図である。
図である。
ある。
泡樹脂原料の流動状態を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 貫通孔が設けられた基材と、該基材の表
側に配置された表皮材と、上記基材及び表皮材の間に配
置された発泡層とを一体成形してなるエアバッグドアで
あって、 エアバッグの展開時に破断する破断予定部を形成する溝
部が、上記基材の貫通孔に連通して上記発泡層の厚さ方
向の中間部まで設けられると共に、 上記発泡層の厚さの略2分の1の部位における上記溝部
の溝幅は、0.5mm以上に設定されていることを特徴
とするエアバッグドア。 - 【請求項2】 請求項1において、 発泡層の厚さの略2分の1の部位における溝部の溝幅
は、2.0mm以下に設定されていることを特徴とする
エアバッグドア。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、 溝部の底部と表皮材との間に形成される発泡層薄肉部の
肉厚は、3.0mm以下に設定されていることを特徴と
するエアバッグドア。 - 【請求項4】 貫通孔が設けられた基材と、該基材の表
側に配置された表皮材と、上記基材及び表皮材の間に配
置された発泡層とを一体成形してなるエアバッグドアで
あって、 略車幅方向に延びる横破断予定部と、該横破断予定部の
両端近傍で横破断予定部に対して直交方向又は斜め方向
に交差する一対の縦破断予定部とからなるエアバッグ展
開時に破断する破断予定部が設けられ、 上記横破断予定部及び縦破断予定部は、上記基材の貫通
孔に連通して上記発泡層の中間部まで設けられた深溝部
により形成される発泡層薄肉部と、上記深溝部に隣接
し、深溝部よりも深さの浅い浅溝部又は溝非形成部によ
り形成される発泡層厚肉部とによって構成され、 上記深溝部は、上記横破断予定部及び縦破断予定部の交
差部から所定長さに亘り、相互に連続するように形成さ
れていることを特徴とするエアバッグドア。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2001-09-26 JP JP2001293016A patent/JP2003095049A/ja active Pending
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