JP2007283865A - 車両のパネル部材、該パネル部材を用いた車両のインストルメントパネル、およびエアバックドアの製造方法 - Google Patents

車両のパネル部材、該パネル部材を用いた車両のインストルメントパネル、およびエアバックドアの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エアバックが膨出したとき、エアバックドアの周囲に鋭いエッジが形成されず、エアバックに傷を付けることのないインストルメントパネルを提供する。
【解決手段】インストルメントパネルPは、エアバック装置Aの作動により膨張したエアバックが通過する通過口として、常時は閉鎖されエアバックの通過時に観音開き状に開放するように脆弱部で区画された2つのエアバックドア3,4を一部に備えており、脆弱部は2つのドアが開放するときヒンジとして機能するティアラインT1,T2と、これらと同方向に走り2つのドアを区画するティアラインT3と、3つのティアラインと交差する方向に走りこれらの端部同士を連結するティアラインT4,T5とで構成され、これらのティアラインは、溝部を形成した加工部5と溝部の無いブリッジ部6とを備え、ティアラインT3〜T5はブリッジ部の肉厚を薄くすることでエアバックの膨張時に破断し、ティアラインT3はブリッジ部の肉厚が車両後方側のドアの方向に向けて次第に薄くなる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、エアバック装置を被覆する車両のパネル部材、該パネル部材を用いた車両のインストルメントパネルと、2つのエアバックドアをパネル部材に形成する製造方法に係り、特に、エアバック装置が作動したときに観音開きに開く2つのエアバックドアを有するパネル部材、インストルメントパネルと、その製造方法に関する。
従来、この種のインストルメントパネルとしては、裏面に、エアバッグユニットに対応する部位を囲む溝を有し、この溝の内側の部位をエアバックリッドとして提供し、この溝をティアラインとして提供するインストルメントパネルにおいて、溝の底には、溝の長手方向に沿って多数の凹凸が形成されている。そして、この溝は、溝の開口から底にわたってほぼ一定の幅を有している。さらに、凹凸の各凹部および凸部が、溝の幅方向に直線的に延びている(例えば、特許文献1参照)。
また、自動車のインストルメントパネルの上下方向に展開する展開部を有した2枚の扉を構成する基材と、この基材表面に積層される発泡樹脂層と、該発泡樹脂層表面に積層される表皮とで構成されてなるエアバッグドアと、基材に設けられた展開部に沿って基材の裏側から発泡樹脂層及び表皮に向ってレーザー加工によって破線状に断続的に形成された孔で構成されるティアラインと、ティアライン上の基材と発泡樹脂層間に設けられ、発泡樹脂層の発泡樹脂が展開部からエアバッグ側へ流入するのを防止する洩れ止め部材が展開部を跨いで該展開部を連結するように設けられており、ティアライン上の漏れ止め部材が、ティアラインに沿って全部又は一部がレーザー加工によって除去されているエアバックドアのティアライン構造がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−149016号公報 特開2003−212075号公報
ところで、前記構造のエアバック装置を備えるインストルメントパネルや、エアバックドアのティアライン構造は、エアバックが膨張しティアラインが破断してエアバックドアがインストルメントパネルから外側に開いたとき、ティアラインに沿って開裂したドアの周囲に鋭いエッジが形成され、このエッジが膨張したバックに接触してエアバックが傷付く恐れがあった。また、破断して開いたドアのエッジ部分に人体の一部が接触して、乗員に危害を与える可能性があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エアバック装置が作動してエアバックが膨張し、エアバック装置を被覆するパネル部材、例えばインストルメントパネルのエアバックドアが開いてエアバックが膨出したとき、開いたエアバックドアの周囲に鋭いエッジが形成されず、エアバックに傷を付けることのないエアバックが通過する通過口を一部に持つ車両のパネル部材と、このパネル部材を用いたインストルメントパネル、および車両を提供することにある。また、表面からエアバックドアの形状が見えず、見栄えのよいエアバックドアの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、エアバック装置が作動し、エアバックによりエアバックドアが開裂し、開放されたドアからエアバックが膨出したときエアバックに、開いたドアの端面で傷を付けないパネル部材について鋭意研究を重ねた結果、開いたドア端面の突起とエアバックとが接触しないように構成することでエアバックの傷付を防止できることを知見して、以下の特徴を有する本発明を完成させるに至った。
前記目的を達成すべく、本発明に係る車両のパネル部材は、エアバック装置の作動により膨張したエアバックが通過する通過口を一部に備え、この通過口は、常時は閉鎖されエアバックの通過時に観音開き状に開放する第1と第2のドアとで形成されており、前記第1と第2のドアは脆弱部を介して前記パネル部材と区画されており、前記脆弱部は、第1と第2のドアが開放するときヒンジとして機能する第1および第2の脆弱部と、これらの脆弱部と同方向に走りかつ第1と第2のドアを区画する第3の脆弱部と、これら脆弱部と交差する方向に走りかつこれら脆弱部の端部同士を連結する第4および第5の脆弱部とで構成されており、前記第1〜第5の脆弱部は、溝部を形成した加工部と溝部の無いブリッジ部とを備えており、前記第3〜第5の脆弱部は、前記ブリッジ部の肉厚を薄くすることで、前記エアバックの膨張時に破断するものであり、前記第3の脆弱部は、前記ブリッジ部の肉厚がいずれか一方のドアの接続部の肉厚より薄くなるように形成されていることを特徴とする。エアバックドアを形成する脆弱部は、第1、第2、第4、第5の脆弱部で囲まれており、第3の脆弱部で車両前方側のドアと後方側のドアに分割されている。
前記のごとく構成された本発明の車両のパネル部材は、エアバック装置が作動してエアバックが膨張し、この圧力により2つのエアバックドアが観音開きに開裂して上方に開き、エアバックがパネル部材の通過口を通過して外部に膨出していずれか一方のドア、例えば乗員側、すなわち車両後方側に延出したとき、2つのエアバックの間の脆弱部は一方のドアの接続部、例えば乗員側の接続部で破断し、乗員側ドアの突出端面にブリッジ部が破断した突起が形成されず、エアバックを傷付けることがない。この結果、傷付きによるエアバックのエア抜け等が防止され、乗員の安全を確保できる。
また、本発明に係る車両のパネル部材の好ましい具体的な態様としては、前記第3の脆弱部は、前記ブリッジ部のすべての肉厚が車両の後方側のドアの方向に向けて次第に薄くなるように形成されていることを特徴としている。そして、前記第4および第5の脆弱部は、前記ブリッジ部の肉厚が前記第1および第2のドアに向けて次第に薄くなるように形成されていることが好ましい。このように構成すると、乗員側のドアの外周にエアバックの膨張によって開裂したときの突起が形成されず、エアバックの傷付をより効果的に防止することができる。
また、本発明に係るインストルメントパネルは、前記のいずれかに記載の車両のパネル部材はインストルメントパネルを構成し、前記第3の脆弱部の肉厚が次第に薄くなる方向が前記車両の後方側となるように配置されたことを特徴としている。このように構成されたインストルメントパネルでは、観音開きするエアバックドアの中央の脆弱部はブリッジ部の肉厚を乗員側に薄くなるように形成されており、エアバック装置が作動してエアバックが膨張し、この押圧力によりエアバックが観音開き状に開裂したとき、乗員側のエアバックドアすなわち車両後方ドア側の接続部はブリッジ部が残らず平坦に破断して突起が形成されない。このため、乗員方向に延出してくるエアバックが後方ドアの端部に接触してもエアバックを傷付けることはない。このため、助手席の乗員の安全を確保することができる。
そして、このインストルメントパネルは、基材と表皮材とから構成されており、前記ブリッジ部は基材に形成されていると好適である。特に、表皮材は樹脂発泡材から形成すると好ましい。インストルメントパネルに所定の強度を与える基材にブリッジ部を形成することで、常時閉じているエアバックドアに所定の強度を与えてインストルメントパネルの変形を防止することができる。また、表皮材を樹脂発泡材から形成すると表面を軟質にでき、ヒンジとして機能する脆弱部の機能を高めることができる。
さらに、本発明に係るエアバックドアの製造方法は、エアバック装置のエアバックが膨張したとき、該エアバックが通過するべく観音開き状に開放する2つのドアをパネル部材に脆弱部を介して形成するエアバックドアの製造方法であって、前記脆弱部は、間隔を有して形成され第1と第2のドアが開放するときヒンジとして機能する第1および第2の脆弱部と、これらの脆弱部と同方向に走りかつ第1と第2のドアを区画する第3の脆弱部と、前記3つの脆弱部と交差する方向に走りかつこれら脆弱部の端部同士を連結する第4および第5の脆弱部とで構成される脆弱部により区画されるものであり、前記第3の脆弱部を形成する部位に沿って、該部位のいずれか一方のドアの接続部の肉厚が薄くなるように第1の薄肉部を形成すると共に、第4および第5の脆弱部を形成する部位に沿って、該部位の前記第1と第2のドア側の接続部の肉厚が薄くなるように第2の薄肉部を形成し、前記第1〜第5の脆弱部を形成するべく、該第1、第2の薄肉部および第1、第2の脆弱部を形成する部位に沿って回転工具により、前記パネル部材の裏面側から表面側に貫通しない状態で溝部を間歇的に形成することを特徴としている。
このように構成されたエアバックドアの製造方法によれば、乗員側に位置するエアバックドア、すなわち車両後方側のドアの開裂面の突起が形成されないように薄肉部を形成すると共に、脆弱部を形成することができる。しかも、簡単な工程により、インストルメントパネル等のパネル部材の表面からエアバックドアが見えない状態で脆弱部を容易に形成することができる。
本発明によれば、エアバック装置が作動し、インストルメントパネル等のパネル部材に形成された2つのエアバックドアが開裂してエアバックが膨出したとき、車両後方側のエアバックドアの破断した脆弱部に沿って突起が形成されないため、エアバックの傷付を防止することができる。そして、インストルメントパネルの表面に、乗員側のエアバックドアの破断端面に突起が形成されないエアバックドアの脆弱部を、簡単な工程で容易に形成することができる。
以下、本発明に係る車両のパネル部材を用いたインストルメントパネルの一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。このインストルメントパネルは裏面側にエアバック装置が装着され、エアバック装置を被覆している。図1は、本実施形態に係るインストルメントパネルを示す要部斜視図、図2は、図1の要部を示す底面図、図3a〜fはそれぞれ図2のa−a線、b−b線、c−c線、d−d線、e−e線断面図、f−f線断面図、図4a,bは、図2のg−g線断面図、h−h線断面図である。なお、図3aの断面は、インストルメントパネルの一般断面も示している。
図1〜4において、インストルメントパネルPは基材1と表皮材2とを積層した樹脂材から形成されている。基材1はポリプロピレン等の樹脂から形成され、基材1の表面側にウレタン発泡等の手法により表皮材2が積層されて形成される。基材1の厚さは1.5〜3mm程度に設定され、表皮材2の厚さは5〜10mm程度に設定される。インストルメントパネルPがエアバック装置Aを被覆するカバー体として機能する。車両のダッシュボードを構成するインストルメントパネルPには、助手席の乗員を守るため助手席用エアバック装置Aが装備されている。
この助手席用エアバック装置AはインストルメントパネルPの裏側(下方)に配置されている。本実施形態のインストルメントパネルは、この助手席側のエアバック装置が装備されたエアバックドア3,4の構造に関するものである。特に、インストルメントパネルPの上方からエアバック装置用のエアバックドアが確認できないインビジブルなパネル部材に関する。このようなパネル部材を用いたインストルメントパネルPはエアバックドア3,4の輪郭がフロントウィンドウWに反射しないため前方視界をクリアにできると共に、見栄えが向上して好ましい。インストルメントパネルPは、エアバック装置Aの作動により膨張したエアバックが通過する通過口として、エアバックドア3,4を一部に備えている。
エアバックドア3,4は車両前方側と後方側の2つの長方形状のドアとして構成されている。車両後方側のエアバックドア4が乗員側のドアとなる。2つのエアバックドア3,4は、脆弱部として後述するティアラインにより外周を囲まれて形成されている。ティアラインは間隔を有して形成された第1および第2の長辺ティアラインT1,T2と、これらのティアラインと同方向に走り、これらの中央部に位置する第3の中央ティアラインT3と、前記3本のティアラインと交差する方向に走り、これらの端部同士を連結する第4および第5の短辺ティアラインT4,T5とから構成されている。外周を形成する2本の長辺ティアラインT1,T2、2本の短辺ティアラインT4,T5と、長辺ティアラインT1,T2の中間部に位置する中央ティアラインT3とによりエアバックドア3,4が区画されている。
これらのティアラインT1〜T5は、インストルメントパネルPを構成する基材1および表皮材2からなる樹脂材の裏面側から、表面側に貫通しない状態でエンドミルM等の回転工具で掘り下げて短尺の溝部が連続して形成され、表面側は平坦となっており、輪郭は外部から見えない。2本の長辺ティアラインT1,T2、2本の短辺ティアラインT4,T5および中央ティアラインT3はそれぞれ直角に接合され、長辺ティアラインT1,T2、中央ティアラインT3は平行となっている。長辺ティアライン、短辺ティアラインの長さは内側に設置されるエアバック装置に対応する大きさに設定され、本形態ではそれぞれ200〜220mm程度、120〜130mm程度に設定される。
このように形成されたエアバックドア3,4は、エアバックドアの内側、すなわち、インストルメントパネルの下方に配置されたエアバック装置Aが作動し、エアバックBが膨張したとき、この膨張により破断するティアラインと、ドアの揺動を支持するヒンジ部として機能するティアラインとを備えている。すなわち、2つのドアの中央のティアラインT3と側方のティアラインT4,T5が破断し、H型に亀裂が生じて開裂し、2つのドアは車両前方側のティアラインT1と後方側のティアラインT2をヒンジとして前後側に観音開きに開く構成となっている。したがって、前後の長辺ティアラインT1,T2は溝部が開き薄肉の連結部分は延びてヒンジの揺動中心として機能する。また、後述するように、エアバック装置Aをリテーナを介して設置する場合、リテーナの可撓部もヒンジとして機能し、長辺ティアラインの連結部分のヒンジを補強するように機能する。そして、前後方向に観音開きに開いたエアバックドア3,4の開口からエアバックBが突出して助手席側の乗員の安全を守る構成となっている。
エアバックドア3,4を区画するティアラインT1〜T5は、インストルメントパネルPの一般部に対して強度を下げてエアバック装置Aの作動時に開裂するように構成されるが、通常時に割れや変形が発生しないように、ある程度の剛性が求められる。このため、溝を形成した加工部5と、溝の無いブリッジ部6とが連続した形状となっており、溝部の途中にブリッジ部6が形成され溝が分断された形状となっている。溝の幅は1〜2mm程度で長さは10〜20mm程度が好ましく、溝の無いブリッジ部6の長さは1〜2mm程度が好ましい。
そして、エアバック装置Aが作動してエアバックBが膨張し、エアバックの下方からの押圧力でエアバックドア3,4が上方に押し上げられたとき、破断するティアラインT3〜T5はブリッジ部6の肉厚が薄く形成され、下方から押圧されたときに応力が集中して破断される形状である。すなわち、中央ティアラインT3は、図3e,fに示されるように、2つのドアを連結する機能のブリッジ部6の肉厚が次第に小さくなる断面の薄肉部7に形成され、前方側のエアバックドア3の後端の肉厚が徐々に小さくなり、乗員側のエアバックドア4の前端部で最小肉厚となっている。したがって、エアバックドア3,4に押圧力が加わると、この最小肉厚の乗員側のエアバックドア4の前端に応力が集中する構成となっている。基材1の肉厚が2.5mm程度のとき、段差は0.5mm程度で薄肉部7の厚さは1.5mm程度が好ましい。
また、破断するティアラインとして、両側の短辺ティアラインT4,T5は、図4に示されるように、2つのドアを連結する機能のブリッジ部6の肉厚が次第に小さくなる断面の薄肉部8に形成されている。すなわち、エアバックドア3,4の外周のインストルメントパネルPから両方のエアバックドア3,4の側端に向けて肉厚が徐々に小さくなり、エアバックドア3,4の外周の縁部で最小肉厚となっている。したがって、エアバックドア3,4に下方から押圧力が加わると、この最小肉厚のインストルメントパネルの内周縁部と、エアバックドア3,4の外周縁部との間に応力が集中する構成となっている。この構成により、開裂したエアバックドア4の側端には突起が形成されない構成となっている。薄肉部8の寸法は、前記の薄肉部7の肉厚と同等に設定される。なお、図4は乗員側の後方エアバックドア4の断面を示しているが、この方向の断面では前方のエアバックドア3も同じ断面形状となる。
さらに、エアバックBによりエアバックドア3,4が下方から押圧されたとき、ヒンジとして機能するティアラインT1,T2は、図3dに示されるように、ブリッジ部6の肉厚が一定であり応力が集中しないため、ブリッジ部6は任意の個所で破断するがティアラインT1,T2は破断せず、エアバックドア3,4の開裂時に揺動中心となる形状である。エアバックドア3,4が開くとき、ヒンジとして機能するティアラインT1,T2は、表皮材2を構成する発泡樹脂の弾力によりヒンジ部分が伸張してエアバックドア3,4の揺動を支持することができる形状となっている。表皮材2はゴム等を含有して伸張できることが好ましい。
つぎに、本実施形態のエアバックドアを有するインストルメントパネルの製造方法について、図5を参照して以下に説明する。先ず、インストルメントパネルPを構成する下層の基材1において、破断するティアラインを形成する部位に薄肉部7,8を形成する。これらの薄肉部は、基材1を射出成形するとき表裏面に同時に成形される。薄肉部7,8はエアバックが膨張してエアバックドアを押圧したときの応力を集中させ破断させるものである。すなわち、第3の脆弱部に相当するティアラインT3に沿って、ティアラインの乗員側のドア4の端面の肉厚が薄くなるように薄肉部7を形成する。この薄肉部はティアラインの幅の肉厚が徐々に小さくなる傾斜面で形成され、圧力が加わったときに応力が肉厚の薄い部分に集中する。
また、第4および第5の脆弱部の一方のみを図示しているが、第5の脆弱部に相当する側方のティアラインT5は、ティアラインの幅において、エアバックの方向に向けて徐々に肉厚が薄くなるように傾斜面で薄肉部8が形成されている(図4b参照)。すなわち、ティアラインT4,T5の幅は、エアバックドアの外周縁部の肉厚が薄く、エアバックドアの外周縁部から外周へ向けて肉厚が徐々に厚くなるように形成されている。このようにエアバックドア3,4を形成するティアラインが形成される部位のうち、中央のティアラインT3と、その両側に連続する左右のティアラインT4,T5とにより略H型の薄肉部7,8が形成される。
このあと、薄肉部7,8が形成された基材1の表面に表皮材2を結合する。表皮材2は発泡樹脂からなる面材を接着等により基材1に固定することや、基材1の表面に樹脂を発泡させて形成することができる。次いで、2つのエアバックドア3,4を構成するティアラインを形成する部位に沿って、エンドミルM等の回転工具を用いて溝部を間歇的に形成する。溝部の深さは基材1を貫通して表皮材2の中間部に至る深さが好ましい。溝部を間歇的に形成することにより、溝が掘り込まれた加工部5と溝の無いブリッジ部6が連続して形成される。エンドミルMの直径を1〜2mmとすることで、溝部の幅が1〜2mmに形成される。中央ティアラインT3は薄肉部7に沿ってエンドミルMを移動させ、側方のティアラインT4,T5は薄肉部8に沿ってエンドミルMを移動させて形成する。そして、図示していないが、ヒンジとして機能する長辺ティアラインT1,T2は薄肉部の無い部位にエンドミルMを移動させて形成する。
このように、エアバックドア3,4を構成するティアラインの部位に沿って略H型の薄肉部7,8を形成し、次いでインストルメントパネルPの裏面側から表面側に貫通しない状態でエンドミルMで溝のある加工部5と溝の無いブリッジ部6とを交互に形成してティアラインT1〜T5を形成すると、インストルメントパネルPの表面側から認識できない状態でエアバックドア3,4を形成することができ、インストルメントパネルPの見栄えを向上させることができる。また、エアバックドア3,4の輪郭がフロントウィンドウに反射せず、視界を良好とすることができ安全運転に寄与できる。インストルメントパネルでないパネル部材においても、外側から認識できないエアバックドアを形成することができる。
なお、前記した図5に示す製造方法の工程では、破断するティアラインT3〜T5の形成について述べたが、エアバック装置Aの作動時に膨出したエアバックBに押圧され、エアバックドア3,4の開裂時にヒンジとして機能し、破断しないティアラインT1,T2は図5aの工程で薄肉部を形成せず、薄肉部を形成しない平坦な状態で図5cのようにエンドミルMにより溝部を形成した加工部5と、溝部を形成しないブリッジ部6とを有するティアラインを形成することで達成される。
このようにして、インストルメントパネルPを構成する基材1と表皮材2に、第1および第2の薄肉部7,8およびティアラインT1〜T5を形成すると、図5dに示されるように、車両前方のエアバックドア3と後方のエアバックドア4との間のティアラインT3は、薄肉部7により後方のドア4の輪郭に沿って肉厚の薄い部分が形成され、エアバックの押圧により肉厚の薄い後方ドア4の周囲に応力が集中して破断線L1で破断するように構成される。
前記の如く構成された本実施形態のインストルメントパネルの動作について、図6〜8を参照して以下に説明する。本実施形態のインストルメントパネルPは、リテーナ10を介してエアバック装置Aを装着する構成となっており、図6はリテーナの斜視図、図7は動作状態を示す断面図であり、図7aはリテーナを介してエアバック装置を取付けた車両の前後方向の断面図で左方が前方を示し、図7bは車両の幅方向の断面図を示している。図8aはエアバック膨出時の車両の要部断面図、図8bはその要部拡大図である。
図6において、リテーナ10はエアバック装置Aの外周を囲み、エアバック装置を支持する胴部11と、この胴部の上端から外周方向に延出するフランジ部12とを備えており、フランジ部12から胴部11の内方に向けて車両の前後方向に支持部13,13が延出している。支持部13,13は胴部11の上方開口の一部を覆い、外周のフランジ部12から延びた端部が自由端となっており、2つの支持部の先端は間隔を空けて対向している。支持部13,13の基端側には下方に湾曲した可撓部14,14が形成されている。このリテーナ10は熱可塑性樹脂で形成されており、その厚さは2〜3mm程度に形成されると好ましい。なお、リテーナは金属製でもよく、金属製の場合はインストルメントパネルPにビス止めや接着剤を用いて固定することが好ましい。
リテーナ10はインストルメントパネルPの裏面にフランジ部12を介して固定され、胴部11の内方に延出する支持部13,13がエアバックドアを支持する構成となっている。すなわち、リテーナ10のフランジ部12の上面がインストルメントパネルPの裏面に対接して振動溶着等で固定され、支持部13,13とエアバックドア3,4とが同様に振動溶着等により固定され支持される構成となっている。エアバック装置Aはフック部が胴部11に係合され、吊下げた状態で支持されている。そして、エアバック装置Aが作動してエアバックドア3,4が開裂すると、リテーナ10の可撓部14,14がエアバックドア3,4と共に湾曲すると共に、伸張してエアバックドアに追従する構成となっており、インストルメントパネルPの表皮材2の開裂時のヒンジ部を補強して破断を防止する構成となっている。
インストルメントパネルPの下方に設置されたエアバック装置Aが作動し、エアバックBが膨張すると、エアバック装置を覆っているエアバックドア3,4を、膨張したエアバックBが下方から押圧し、エアバックドアの中央ティアラインT3の薄肉部7に応力が集中して車両後方側の端面で破断され、同時に表皮材2も中央部で破断される。また、側部の短辺ティアラインT4,T5の薄肉部8に応力が集中してエアバックドア側の端面で破断され、同時に表皮材2も破断される。そして、前後の長辺ティアラインT1,T2はブリッジ部6のみが任意の個所、例えば中央部で破断され、表皮材2は破断されず、これらのティアラインは前後方向のエアバックドア3,4の開裂時のヒンジ部として機能する。
本実施形態では、エアバック装置AとインストルメントパネルPとの間にリテーナ10が位置しており、リテーナ10は支持部13,13が中央で分断されるため、エアバック装置Aの作動時に中央ティアラインT3に大きな圧力が加わり、破断すると考えられる。同様に、側部の短辺ティアラインT4,T5にも大きな圧力が印加され、破断すると考えられる。そして、リテーナ10の支持板13,13の可撓部14,14が車両前後側の長辺ティアラインT1,T2を覆っているため、エアバック装置Aの作動時に長辺ティアラインT1,T2に大きな圧力が加わらず、破断しないでヒンジとして機能すると考えられる。
すなわち、中央ティアラインT3および側部の短辺ティアラインT4,T5がH型に破断し、前方の長辺ティアラインT1を中心として前方ドア3が上方に揺動し、後方の長辺ティアラインT2を中心として後方ドア4が上方に揺動し、インストルメントパネルの一部に開口された通過口を通過してエアバックBがインストルメントパネルPから上方に膨出する。そして、膨出したエアバックBはウィンドウガラスWに沿って助手席側に延出し、助手席の乗員を保護するように、車両後方に膨出するため、後方ドア4とウィンドウガラスWとの間に位置する。このため、後方ドア4の破断端部は膨出したエアバックBに接触する。
しかしながら、後方ドア4の破断端部は、基材1の厚さに変化をつけて応力集中により後方ドア4の接続部の破断線L1で破断し、前方ドア3の破断端面にブリッジ部6による突起9が形成され、後方ドア4の破断端面には破断時に突起が形成されずエアバックBに傷を付けることがない。このように、エアバック装置Aの作動によりエアバックBが膨張し、インストルメントパネルPのエアバックドア3,4を開裂し、エアバックBが通過して膨出したとき、押し広げられたドアの破断端部の突起9と膨張したエアバックBとが接触しないためエアバックの傷付を防止でき、乗員の前部ウィンドウWへの衝突を確実に防止できる。
なお、車両前方側のエアバックドア3は、破断時にティアラインT3に沿って分断されたブリッジ部6に相当する複数の突起9が突出して形成されるが、これらの突起とウィンドウガラスWに沿って乗員側に膨出したエアバックBとは接触することがないため、前方ドア3の周囲に突起等のエッジが突出してもエアバックBに傷を付けることはない。また、側方のティアラインT4,T5は、破断時に図7に示すように、破断線L2,L3で破断され開口部周囲に突起9aが形成されるが、エアバック装置AはインストルメントパネルPにリテーナCで開口が狭められているため、膨張したエアバックBが突起9aに触れることはない。
つぎに、本発明の他の実施形態を図9に基づき詳細に説明する。図9は、それぞれ本発明に係るインストルメントパネルに形成されたエアバックドアの他の実施形態の底面図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、エアバックドアの底面形状が異なることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図9aにおいて、エアバックドア3A,4Aは間隔を有して形成された第1および第2のティアラインT11,T12と、これらのティアラインの中央部に位置する第3のティアラインT13と、前記3本のティアラインの端部同士を連結する第4および第5のティアラインT14,T15とから構成されている。そして、外周を構成する第1、第2、第4、第5のティアラインは45度の傾斜ティアラインTa,Tbによって接合(C接合)されている。特に、外周角部に位置する傾斜ティアラインTaは、中央のティアラインの両端の傾斜ティアラインTbより大きい寸法に設定されている。
また、図9bにおいて、エアバックドア3B,4Bは、間隔を有して形成された第1および第2のティアラインT21,T22と、これらのティアラインの中央部に位置する第3のティアラインT23と、前記3本のティアラインの端部同士を連結する第4および第5のティアラインT24,T25とから構成されている。そして、外周を構成する第1、第2、第4、第5のティアラインは円弧Tc,Tdによって接合(R接合)されている。特に、外周角部の円弧Tcの曲率半径は、中央のティアラインの両端の円弧Tdの曲率半径より大きい寸法に設定されている。
この場合、ヒンジとして機能する第1、第2のティアラインT11,T12およびT21,T22は、直線部分のみが薄肉部の無い加工部5およびブリッジ部6で形成され、傾斜辺部分、あるいは円弧部分は応力集中により破断するように薄肉部を形成した加工部5およびブリッジ部6でティアラインを形成することが好ましい。そして、中央の第3ティアラインT13,23およびこれと連続する傾斜辺部分、あるいは円弧部分は薄肉部分の肉厚が乗員側、すなわち後方のエアバックドア4A,4Bに向けて小さくなるように設定されている。
このように形成されたエアバックドアでは、破断する中央ティアラインT13,T23および短辺ティアラインT14,T15,T24,T25と、ヒンジとして機能する長辺ティアラインT11,T12,T21,T22とによりエアバックドアが開裂したとき、2つのエアバックドアのコーナー部の直角部分が傾斜辺、あるいは円弧によりなくなり、エアバックBとの接触時にエアバックドアの直角角部がエアバックに接触しないため、エアバックに傷付ける可能性をより低下させることができる。
つぎに、図10を参照して、インストルメントパネル等のパネル部材にエアバックドアを形成する製造方法の他の実施形態について説明する。この実施形態は、基材に形成する応力集中させるための薄肉部を機械加工により行うことと、薄肉部の形状が前記の実施形態と異なることを特徴としている。
図10aにおいて、インストルメントパネルPを構成する基材1のエアバックドアを形成する部位にエンドミルM1を用いて薄肉部7(8)を形成する。エンドミルM1は、X,Y,Z軸の3軸方向に制御される加工機に固定され、エアバックドアの輪郭に沿って移動される。このように形成された薄肉部7(8)では、エアバックドアに押圧力が作用すると、この薄肉部に応力が集中することで、破断する位置が規定される。
このあと、図10bに示されるように、基材1に表皮材2を積層する。基材1と表皮材2との積層は、基材と表皮材とを接着剤で接着してもよく、基材を金型内に配置して表皮材を発泡させて一体化してもよい。そして、図10cに示されるように、エンドミルMを用いて溝加工を行い、溝の形成された加工部5と、溝の無いブリッジ部6とを形成し、中央ティアラインT3を形成する。
このように形成されたティアラインT3は図10dに示されるように、薄肉部7の最小肉厚部分が乗員側の後方ドア4の接続部と一致しており、エアバック3,4に押圧力が加わったとき応力集中により最小肉厚部分を通る破断線L4により破断され、乗員側ドア4の破断端面に突起等が突出することを防止することができる。このため、膨出したエアバックBが乗員側のエアバックドア4に接触しても傷付くことはなく、乗員の安全を確保することができる。この場合も、ティアラインを構成するブリッジ部6が破断されて形成される突起は、車両前方のエアバックドア3に形成されるため、エアバックBと接触することはない。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、応力集中により破断する位置を決定する薄肉部は、傾斜面で形成することに限らず、円弧面等の適宜の形状で薄肉部を形成することができる。
また、インストルメントパネルやパネル部材は、基材と表皮材を積層した形態のものを用いたが、基材のみの形態のものや、3層以上に積層した形態のもの等、適宜使用することができる。さらに、エアバックドアの開裂時にヒンジとして機能するティアラインは直線が好ましいが、側方のティアラインは直線でなくてもよく、円弧状等、適宜の形状とすることができる。観音開きする2枚のエアバックドアは車両の前後方向に開く例を示したが、車両の左右方向に開く2枚のエアバックドアを有する構成としてもよいのは勿論である。
前記の実施形態では、観音開きする2つのエアバックドアの乗員側のドアの破断面に突起が形成されない例を示したが、ヒンジ部として機能する脆弱部以外の全ての脆弱部の破断面に突起が形成されない構成としてもよい。また、エアバックドアの形状は外形が矩形状の例を示したが、楕円や長円等の形状でもよいことは勿論である。
本発明の活用例として、エアバック装置を覆う車両のパネル部材を用いてステアリングハンドルの中心に装着するエアバック装置のパネル部材の用途にも適用できる。また、フロントピラーに内蔵されたカーテンウォールエアバック装置や、室内壁面の任意の位置に装備したエアバック装置の用途にも適用できる。
本発明に係るエアバック装置を被覆する車両のパネル部材を用いたインストルメントパネルの一実施形態の要部斜視図。 図1のインストルメントパネルのエアバックドアの底面図。 (a)〜(f)は、それぞれ図2のa−a線要部断面図、b−b線要部断面図、c−c線要部断面図、d−d線要部断面図、e−e線要部断面図、f−f線要部断面図。 (a)、(b)は、それぞれ図2のg−g線要部断面図、h−h線要部断面図。 図2〜4に示されるエアバックドアの製造方法の工程を示す要部斜視図。 エアバック装置を支持するリテーナの斜視図。 エアバックドアの開裂時の動作状態を示し、(a)は車両前後方向の要部断面図、(b)は車両幅方向の要部断面図。 (a)はエアバック膨出時の車両の要部断面図、(b)はその要部拡大図。 本発明に係るインストルメントパネルの他の実施形態の要部底面図。 エアバックドアの他の製造方法の工程を示す要部斜視図。
符号の説明
P:インストルメントパネル(パネル部材)、1:基材、2:表皮材、3,3A,3B:エアバックドア(前方ドア)、4,4A,4B:エアバックドア(乗員側の後方ドア)、5:加工部(溝部)、6:ブリッジ部(溝部の無い部分)、7:薄肉部(第1の薄肉部)、8:薄肉部(第2の薄肉部)、9,9a:突起、10:リテーナ、T1,T11,T21:長辺ティアライン(第1の脆弱部)、T2,T12,T22:長辺ティアライン(第2の脆弱部)、T3,T13,T23:中央ティアライン(第3の脆弱部)、T4,T14,T24:短辺ティアライン(第4の脆弱部)、T5,T15,T25:短辺ティアライン(第5の脆弱部)、A:エアバック装置、B:エアバック、M:エンドミル(回転工具)、L1〜L4:破断線

Claims (6)

  1. エアバック装置の作動により膨張したエアバックが通過する通過口を一部に備える車両のパネル部材であって、
    前記通過口は、常時は閉鎖されエアバックの通過時に観音開き状に開放する第1と第2のドアとで形成されており、前記第1と第2のドアは脆弱部を介して前記パネル部材と区画されており、
    前記脆弱部は、第1と第2のドアが開放するときヒンジとして機能する第1および第2の脆弱部と、これらの脆弱部と同方向に走りかつ第1と第2のドアを区画する第3の脆弱部と、これら脆弱部と交差する方向に走りかつこれら脆弱部の端部同士を連結する第4および第5の脆弱部とで構成されており、
    前記第1〜第5の脆弱部は、溝部を形成した加工部と溝部の無いブリッジ部とを備えており、
    前記第3〜第5の脆弱部は、前記ブリッジ部の肉厚を薄くすることで、前記エアバックの膨張時に破断するものであり、
    前記第3の脆弱部は、前記ブリッジ部の肉厚がいずれか一方のドアの接続部の肉厚より薄くなるように形成されていることを特徴とする車両のパネル部材。
  2. 前記第3の脆弱部は、前記ブリッジ部のすべての肉厚が前記車両の後方側のドアの方向に向けて次第に薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のパネル部材。
  3. 前記第4および第5の脆弱部は、前記ブリッジ部の肉厚が前記第1および第2のドアに向けて次第に薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のパネル部材。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載の車両のパネル部材はインストルメントパネルを構成し、
    前記第3の脆弱部の肉厚が次第に薄くなる方向が前記車両の後方側となるように配置されたことを特徴とする車両のインストルメントパネル。
  5. 前記インストルメントパネルは、基材と表皮材とから構成されており、前記ブリッジ部は前記基材に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両のインストルメントパネル。
  6. エアバック装置のエアバックが膨張したとき、該エアバックが通過するべく観音開き状に開放する2つのドアをパネル部材に脆弱部を介して形成するエアバックドアの製造方法であって、
    前記脆弱部は、間隔を有して形成され第1と第2のドアが開放するときヒンジとして機能する第1および第2の脆弱部と、これらの脆弱部と同方向に走りかつ第1と第2のドアを区画する第3の脆弱部と、前記3つの脆弱部と交差する方向に走りかつこれら脆弱部の端部同士を連結する第4および第5の脆弱部とで構成される脆弱部により区画されるものであり、
    前記第3の脆弱部を形成する部位に沿って、該部位のいずれか一方のドアの接続部の肉厚が薄くなるように第1の薄肉部を形成すると共に、第4および第5の脆弱部を形成する部位に沿って、該部位の前記第1と第2のドア側の接続部の肉厚が薄くなるように第2の薄肉部を形成し、
    前記第1〜第5の脆弱部を形成するべく、該第1、第2の薄肉部および第1、第2の脆弱部を形成する部位に沿って回転工具により、前記パネル部材の裏面側から表面側に貫通しない状態で溝部を間歇的に形成することを特徴とするエアバックドアの製造方法。
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