JP2001146143A - エアバッグ用インストルメントパネル - Google Patents
エアバッグ用インストルメントパネルInfo
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Abstract
破断をより容易にしたエアバッグ用インストルメントパ
ネルを提供する。 【解決手段】 表皮12とドア20の間に発泡成形され
た発泡層16とを備えてなるエアバッグ用インストルメ
ントパネル10において、ドア20が表皮12の開裂部
24に重合配置された開裂部30を備え、このドア開裂
部30の両側近傍に、当該開裂部30に沿って延び、か
つ、表皮側に向かって突出する凸条34を設けて、凸条
34と表皮12との間の発泡層16の厚みaをドア一般
部における発泡層16の厚みcよりも薄くする。
Description
グを折り畳み状態で内側に収納しており、エアバッグの
膨張圧力により該エアバッグを乗員の前方に膨出させる
ように開裂するエアバッグ用インストルメントパネルに
関するものである。
は、一般に、図16に示すように、エアバッグの膨出部
となる箇所に開裂部104を有する表皮101と、これ
の内側に対向配置され同じく開裂部105を有するドア
102との間に、ポリウレタン等の発泡原料を注入し発
泡させて、これら表皮101、ドア102及び発泡層1
03を一体化してなる。
する凹溝よりなり、これには図16(a)に示すように
溝幅の狭いものや、図16(b)に示すように溝幅の広
いものもある。この表皮101の開裂部104に重合配
置されたドア102の開裂部105は、表皮側に突出
し、その頂部が薄肉状に形成された凹溝よりなる。
1の開裂部104とで、エアバッグの膨張圧力により開
裂するインストルメントパネルの開裂部が形成されてお
り、この開裂部における発泡層103の厚みは他の部分
の厚みよりも薄く設定されている。
7(a)に示すように、エアバッグの膨張圧力によりド
ア102が押し上げられ、これによりドア102の開裂
部105が破断するとともに、発泡層103、更には表
皮101の開裂部104が破断して、インストルメント
パネルが開口し、この開口からエアバッグが膨出して車
両室内に展開するようになっている。
ては、開裂部104、105の両側近傍における発泡層
103の厚みが厚く、ドア102の開裂部105にのみ
応力が集中されるため、図17(b)に示すように、表
皮101が伸びたときにその開裂部104が破断しにく
いという問題がある。
ものであり、エアバッグの展開時における表皮の開裂部
の破断を容易にしたエアバッグ用インストルメントパネ
ルを提供することを目的とする。
ンストルメントパネルは、エアバッグの膨出部となる箇
所に連続した線状の開裂部を有する表皮と、該エアバッ
グの膨出部となる箇所において前記表皮に対してエアバ
ッグ側に配置されたドアと、前記表皮と前記ドアの間に
発泡成形された発泡層とを備えてなるエアバッグ用イン
ストルメントパネルにおいて、前記ドアが前記表皮の開
裂部に重合配置された線状の開裂部を備え、このドアの
開裂部の両側近傍に、当該開裂部に沿って延び、表皮側
に向かって突出する凸条が形成され、この凸条と表皮と
の間の発泡層の厚みがドア一般部における発泡層の厚み
よりも薄く形成されていることを特徴とする。
設けて、その部分における発泡層の厚みを薄く形成した
ので、エアバッグの膨張圧力がドアの裏面に作用してド
アが開裂したときに、この開裂部の両側の凸条が表皮を
押し上げ、これにより、表皮の開裂部における開裂をよ
り容易に達成することができる。
は、請求項2記載のように、前記ドアの開裂部と前記表
皮の開裂部との間の発泡層の厚みが、ドア一般部におけ
る発泡層の厚みよりも薄く形成されており、かつ、この
開裂部間の発泡層の厚みと前記凸条と表皮との間の発泡
層の厚みとがほぼ同じ厚みに設定されていることが好ま
しい。
は、請求項3記載のように、前記凸条の突出高さが、そ
の長手方向における少なくとも一部において他の部分よ
りも高く設定されている場合がある。このように凸条の
突出高さを一部で高く設定することにより、その部分か
らの表皮の開裂を促進することができる。また、凸条の
突出高さを部分的に高くすることにより、ドアと発泡層
との接触面積が増えることから、両者の接着性が向上す
る。
アの開裂部が、車両幅方向に延びる横開裂部と、この横
開裂部の両端部に接続され車両前後方向に延びる縦開裂
部とよりなり、該横開裂部の中央部における前記凸条の
突出高さが、その両側部における突出高さよりも高く設
定されている場合がある。このように横開裂部の中央部
における凸条を高く設定することにより、当該中央部か
らの表皮の開裂を促進することができる。
は、請求項5記載のように、前記ドアが、その開裂部を
横切る断面形状において、該開裂部の一方側と他方側と
が段差状に形成されている場合がある。この場合、エア
バッグの膨張時に、より低い側のドア部分が先にエアバ
ッグによって押し上げられるので、当該ドア部分から先
に展開させることができる。
は、請求項6記載のように、前記表皮の開裂部が、車両
幅方向に延びる横開裂部と、この横開裂部の両端部から
延設されて該横開裂部とともに枠状に囲まれた表皮部分
を形成する囲み開裂部とよりなり、前記ドアの開裂部
が、車両幅方向に延びる横開裂部と、この横開裂部の両
端部に接続され車両前後方向に延びる縦開裂部とよりな
り、前記ドアの横開裂部が前記表皮の横開裂部に重合配
置されている場合がある。
開裂部が開裂することにより表皮の横開裂部が開裂す
る。表皮の開裂部は、通常はドアの開裂部と重合配置さ
れた部分で破断するため、上記横開裂部でのみ開裂する
が、表皮の経時劣化等が要因となって更に開裂しようと
する場合がある。本発明では、横開裂部の両端部から囲
み開裂部を形成したため、更に開裂が進んだとしても囲
み開裂部に沿って開裂されるので、不所望な表皮の開裂
が防止される。
アの開裂部が、前記表皮の横開裂部と、その両端部から
延設された前記囲み開裂部における左右の縦開裂部とに
重合配置されていることが好ましい。
の横開裂部の両端部から囲み開裂部に至るコーナ部にお
いて、開裂部に沿った表皮の開裂を確実に行わせること
ができ、不所望な表皮の開裂をより確実に防止すること
ができる。
は、請求項8記載のように、前記ドアの開裂部が、車両
幅方向に延びる横開裂部と、この横開裂部の両端部に接
続され車両前後方向に延びる縦開裂部とよりなり、前記
ドアの裏面に、前記横開裂部と直交するようにその前後
に延びるリブが複数設けられ、該リブの配設間隔が前記
横開裂部の中央部ほど狭く設定されている場合がある。
部の中央部近傍におけるドアの撓みを抑制することがで
きるため、当該中央部から確実に横開裂部を開裂させる
ことができる。なお、該リブは横開裂部とともに縦開裂
部にもこれと直交するように設けてもよい。
該リブが前記横開裂部の中央部にのみ設けられている場
合もあり、あるいはまた、請求項10記載のように、リ
ブを設ける代わりに、前記横開裂部の中央部近傍におけ
るドア一般部の厚みが他の部分の厚みに対して厚く設定
されている場合もある。これらの場合でも、エアバッグ
の膨張時に横開裂部の中央部から確実にドアを開裂させ
ることができる。
は、請求項11記載のように、前記ドアの表面に、当該
ドアと前記発泡層との接着性を高めるための接着用凸部
又は接着用凹部を設ける場合がある。このように、発泡
層と接着されるドア表面に凸部又は凹部を設けることに
より、ドアと発泡層との接触面積を増やしたり、投錨効
果を発揮させたりして、両者の接着性を向上させること
ができる。
請求項12記載のように、上記凸条に直交するリブをド
ア表面に設けたり、あるいはまた、請求項13記載のよ
うに、横開裂部と略平行に延びるリブをドア表面に設け
たりする場合が挙げられる。
は、また、請求項14記載のように、 前記ドアのヒン
ジ部近傍におけるドア表面及び裏面のいずれか一方又は
双方に、当該ヒンジ部に沿って延びる複数の凹部又は凸
部を設けてもよい。この場合、ヒンジ部近傍に設けた凹
部又は凸部により、エアバッグ膨張時にヒンジ部に作用
する応力を分散させることができる。また、かかる凹凸
をドア表面に設けた場合には、両者の接着性を向上させ
ることもできる。
は、請求項15記載のように、前記ドアのヒンジ部を、
前記ドアの開裂部近傍のドア一般部に対して前記表皮側
に近づけてもよい。この場合、ドアヒンジ部と表皮との
間の発泡層の厚みが薄くなることから、エアバッグの膨
張圧力により押し開かれるドアの回動中心と、表皮を含
む発泡層の回動中心とが近づき、従って、ドアと発泡層
との界面で作用する剪断力を低減することができる。
基づいて説明する。
エアバッグ用インストルメントパネル10の断面図、図
1(b)は、その開裂部の拡大断面図、図2は、同イン
ストルメントパネル10の平面図である。
に助手席用エアバッグ装置(不図示)が配設されたエア
バッグ用インストルメントパネルである。詳細には、上
方に開口するケースと、このケース内に収納されたイン
フレータ及び折畳まれたエアバッグとよりなるエアバッ
グ装置について、該ケースの上面開口を覆うことで、折
畳まれたエアバッグの上面を覆うように構成されてい
る。このエアバッグを覆う部分が、エアバッグの膨張圧
力により開口して該エアバッグを車両室内に膨出させる
ための膨出部となる。
ビニル又はオレフィン系もしくはウレタン系熱可塑性エ
ラストマー等の比較的軟質な材料で形成された表皮12
と、上記エアバッグの膨出部となる箇所において表皮1
2に対してエアバッグ側に対向配置された比較的硬質の
樹脂材料で形成されたドア20と、これら表皮12とド
ア20との間の空間に発泡ポリウレタン等の発泡原料を
注入することで発泡成形された発泡層16とを備えてな
り、これら表皮12、発泡層16およびドア20は積層
一体化されている。なお、ドア20の裏面にはドア壁2
2が一体に突設されており、このドア壁22が、エアバ
ッグ装置のケース側面に取り付けられるようになってい
る。
なる箇所に連続した線状の開裂部24が薄肉状に形成さ
れている。この開裂部24は、図1(b)に示すよう
に、ドア20側に突出する断面略U字状の凹溝26より
なる。
方向に延びる直線状の横開裂部24aと、この横開裂部
24aの両端部から延設されて該横開裂部24aととも
に略矩形の枠状に囲まれた表皮部分28を形成する囲み
開裂部24bとよりなる。囲み開裂部24bは、横開裂
部24aの両端部から緩やかに湾曲するコーナ部24c
を介して車両後方に延びる左右の縦開裂部24dと、両
縦開裂部24dの後端部同士を連結する第2の横開裂部
24eとよりなる。なお、この第2の横開裂部24e
は、通常、開裂させる部分ではない。また、必ずしも上
記両縦開裂部24dの後端部を完全に連結していなくて
も、車両幅方向の中央部において非連結となるように形
成されてもよい。
状の開裂部30が設けられている。この開裂部30は、
図2に示すように、車両幅方向に延びる横開裂部30a
と、この横開裂部30aの両端部に接続され車両前後方
向に延びる縦開裂部30bとよりなる。横開裂部30a
は、表皮12の横開裂部24aに重合配置されている。
即ち、表皮12の横開裂部24aに一致するように当該
横開裂部24aに沿って形成されている。縦開裂部30
bは、外側に傾斜しながら車両前方に延びる第1縦開裂
部30cと、表皮12の左右の縦開裂部24dに重合配
置された第2縦開裂部30dとよりなる。第2縦開裂部
30dは、詳細には、横開裂部30aの両端部から車両
後方に緩やかに湾曲するコーナ部を介して車両後方に延
びている。
リット状とする代わりに、薄肉状としてもよく、その場
合、長手方向の全体にわたって例として0.3mmで一
定としてもよい。また、車両幅方向中央部からの破断を
より確実にするため、図3(a)に示すように、横開裂
部30aの中央部Xにおける厚みを他の部分Yにおける
厚みよりも薄く設定してもよい。例えば、中央部Xの厚
みを0〜0.5mmとし、他の部分Yの厚みを0.5〜
0.8mmと設定してもよい。この場合、中央部Xと他
の部分Yとの境界で徐々に厚みを変化させることが好ま
しい。なお、図3(b)に示すように、横開裂部30a
の全体X1における厚みを他の部分Y1、即ち縦開裂部
30bの厚みよりも薄く設定してもよい。
の全体にわたって、例として0.2mmで一定とするこ
ともできるが、車両幅方向中央部からの表皮12の破断
をより確実にするため、図4に示すように、横開裂部2
4aにおける厚みを縦開裂部24dの厚みよりも薄く設
定してもよい。例えば、横開裂部24aの厚みを0〜
0.3mmとし、縦開裂部24dの厚みを0〜0.5m
mに設定してもよい。この場合、両開裂部24a、24
dの境界で徐々に厚みを変化させることが好ましい。な
お、第2の横開裂部24eは、通常、開裂させる部分で
はないため、表皮12の他の部分の厚みと同等に設定す
ればよい。
厚みを0mmとすることもでき、その場合、図5(a)
に示すように、2つの表皮部分12aと12bの端部を
互いに突き合わせたり、或いは、図5(b)に示すよう
に、一方の表皮部分12aの端部に受け部13を設け
て、この受け部13で他方の表皮部分12bの端部を受
けるように構成してもよい。
部30の前後両側の近傍には、開裂部30に沿って延
び、表皮12側に向かって突出する凸条34が形成され
ている。この凸条34は、詳細には、表皮12の開裂部
24に重合配置された横開裂部30aと第2縦開裂部3
0dとにおいて形成されている。
の間の発泡層16の厚みaは、ドア一般部(即ち、開裂
部24、30や凸条34が形成された部分を除く部分)
における発泡層16の厚みcよりも薄く形成されてい
る。詳細には、ドア一般部における発泡層16の厚みc
よりも薄く設定された、ドア20の開裂部30と表皮1
2の開裂部24との間の発泡層16の厚みbと、ほぼ同
じ厚みに設定されている。例えば、c=8mmのとき、
a=b=5mm程度とすることが好ましい。
には、横開裂部30aと直交するように、その前方及び
後方に延びるリブ36が複数本設けられている。リブ3
6は、ドア20の裏面から一体に突出して設けられてお
り、この実施形態では、突出高さが長手方向に一定に設
けられて、ドア壁22の手前で終端している。なお、リ
ブ36は、図6に示すように、横開裂部30aから徐々
に突出高さが小さくなるようにテーパ状に形成してもよ
い。
バッグ膨張時におけるドア20の撓みを抑制し、これに
より開裂部30を開裂しやすくするためのものである
が、このようなエアバッグ側に突出するリブ36は、エ
アバッグとの接触を考慮すると、極力少なくすることが
好ましい。
示すように、横開裂部30aの中央部Xにおけるリブ3
6の配設間隔をその両側部における配設間隔よりも狭く
設定している。これにより、中央部Xにおけるドア20
の撓みを抑制して、該中央部Xから確実に横開裂部30
aを開裂させることができる。
に、横開裂部30aの中央部Xにのみ配設してもよい。
あるいは、リブ36を設ける代わりに、図7(c)に示
すように、横開裂部30aの中央部近傍におけるドア一
般部の厚みが他の部分の厚みよりも厚くなるように、当
該中央部近傍に帯状の肉盛部38を設けてもよい。これ
らの手段によっても上記と同様の効果が得られる。
ストルメントパネル10においては、ドア20の開裂部
30の両側に凸条34を設けて、その部分における発泡
層16の厚みaを開裂部30における発泡層16の厚み
bと同程度となるように薄く構成したので、エアバッグ
の膨張圧力がドア20の裏面に作用してドア20が開裂
したときに、この開裂部30の両側の凸条34が表皮1
2を押し上げ、これにより、表皮12の開裂部24にお
ける開裂をより容易にさせる。
の横開裂部24aと、この横開裂部24aの両端部から
湾曲状のコーナ部24cを介して連結された左右の縦開
裂部24dとに一致して形成されているため、表皮の経
時劣化等により不所望な開裂となりやすい横開裂部24
aの両端部において、コーナ部24cに沿って確実に破
断させることができる。
の厚み設定、並びに、リブ36の配設により、ドア開裂
部30及び表皮開裂部24をその中央部から確実に破断
させるようにしたので、エアバッグを中央部から膨出さ
せて、良好な展開挙動を得ることができる。
かかるエアバッグ用インストルメントパネルの要部断面
図である。
部24がドア20側に突出する断面略V字状の凹溝40
よりなり、上記実施形態に対して溝幅が広く、溝壁面が
なだらかに傾斜するように構成されている。また、ドア
20の開裂部30は、ドア裏面側に設けられた広幅の凹
溝42内にスリット状に形成されている。そして、この
開裂部30の両側に凸条34が形成されている。
裂部30を横切る断面形状において、開裂部30の一方
側のドア部分48と他方側のドア部分50とが段差状に
形成されている。即ち、高さが互いに異なる一方側のド
ア部分48と他方側のドア部分50との間が開裂部30
となっている。この場合、エアバッグは、膨張時に、よ
り下方に位置する他方側のドア部分50を先に押し上げ
るので、当該他方側のドア部分50から先に展開させる
ことができる。なお、この場合、先に展開されるドア部
分50を車両後方側に、後から展開されるドア部分48
を車両前方側に設定することが好ましい。これにより、
車両後方側のドア部分50を先に展開させることができ
るので、エアバッグとウインドシールドとの干渉を低減
することができる。
も、上記実施形態で得られる効果と同様の効果が奏され
る。
にかかるエアバッグ用インストルメントパネルを示す図
である。
いて、上記凸条34の高さを横開裂部30aの中央部X
で高く設定したものである。即ち、図9(b)において
符号52で示すように、中央部Xにおいて凸条34はそ
の両側部における高さよりも高くなっており、これによ
り、中央部Xにおける発泡層16の厚みaxが両側部に
おける発泡層16の厚みaよりも薄くなっている。例え
ば、両側部における厚みa=5mmに対して中央部Xに
おける厚みax=3mmに設定される。
ように、ドア20の開裂部30も中央部Xにおいて高く
なっており、これにより中央部Xにおける発泡層16の
厚みが薄くなっている。
央部Xにおいて高く設定することにより、当該中央部X
からの表皮12の開裂を促進することができる。また、
凸条34を一部高くすることにより、ドア20と発泡層
16との接触面積が増えることから、両者の接着性が向
上する。
横開裂部30の中央部Xだけでなく、複数の箇所で凸条
34を高くすることが好適であり、例えば、図9(c)
に示すように、横開裂部30aの中央部Xと両端部Zに
おいて高く設定してもよい。
いて部分的に突出高さの高い部分52を設ける場合、凸
条34の一般部から該高い部分52に向かって徐々に高
さを変化させることが好ましい。その場合、図10
(a)に示すように、該高い部分52の片側だけに高さ
が徐々に変化する徐変部52aを設けても、あるいは、
図10(b)に示すように、該高い部分52の両側に徐
変部52aを設けてもよい。
メントパネルにおけるドア20の変更例を示す斜視断面
図である。この場合、ドア20の表面には、ドア20と
発泡層16との接着性を高めるための接着用凸部60,
62が複数設けられている。詳細には、ドア表面には、
凸条34に直交するリブ60と、横開裂部30aと略平
行に延びるリブ62とが設けられている。
aと反対側の側面)からドアヒンジ部21側に向かって
一体に突出する凸部であり、ドア20の展開時における
撓み性を悪化させないように突出長が短く設定されてい
る。リブ60は、凸条34の長手方向に所定の間隔α
(例えば、10〜50mm)をおいて複数個配設されて
いる。
30aと略平行に延びる凸部であり、ドア表面から一体
に突出して設けられている。リブ62の長さは、横開裂
部30aの略全長にわたっている。また、リブ62は、
この実施形態では、凸条34とドアヒンジ部21との間
に2本設けられている。
2を設けることより、ドア20と発泡層16との接触面
積が増加するので、両者の接着性が向上する。また、横
開裂部30aに平行なリブ62を設けたことにより、ド
ア20の車両幅方向の変形を減少させることができる。
て、車両前後方向に延びるリブをドア表面に設けること
もできる。その場合も、ドアと発泡層との接着性が向上
し、また、この場合、ドアの車両前後方向における変形
を減少させることができる。但し、展開時にドアを撓み
やすくさせるという観点からは、図11に示す車両幅方
向に延びるリブ62の方が好適である。
は、横開裂部30aの前後両側のドア部分で設けてもよ
いが、車両後方側のドア部分等、片側のドア部分にのみ
設けてもよい。
代わりに、接着用凹部64,66を設けた例を示す図で
ある。図12(a)に示す例では、凸条34とドアヒン
ジ部21との間におけるドア20の表面には、凸条34
と略平行に延びる溝状の凹部64が複数本、ここでは4
本設けられている。また、図12(b)に示す例では、
凸条34とドアヒンジ部21との間におけるドア20の
表面には、矩形状の凹部66が多数個設けられている。
なお、かかる凹部66は、矩形状に限らず円形状等、種
々の形状を採用することができる。なお、凹部64,6
6の深さは、例として0.5〜1.0mmで設定するこ
とができる。
けたことにより、該凹部64,66内に発泡層16が入
り込み、これによって投錨効果を発揮させることがで
き、よって、ドア20と発泡層16との接着性を向上さ
せることができる。
におけるドア表面及び裏面のいずれか一方又は双方に、
当該ヒンジ部21に沿って延びる複数の凹部68又は凸
部70を設けた例を示している。
21近傍におけるドア表面に複数の溝状の凹部68を設
けている。図13(b)に示す例では、ドアヒンジ部2
1近傍におけるドア裏面に複数の溝状の凹部68を設け
ている。図13(c)に示す例では、ドアヒンジ部21
近傍におけるドア表面に複数の筋状の凸部70を設けて
いる。図13(d)に示す例では、ドアヒンジ部21近
傍におけるドア表面に複数の筋状の凸部70を設けると
ともに、ドア裏面に各凸部70に重合配置させて複数の
溝状の凹部68を設け、これにより、ヒンジ部21近傍
におけるドア20を上下にうねる波形状に形成してい
る。
8又は凸部70を設けることにより、エアバッグ膨張時
にヒンジ部21に作用する応力を分散させることができ
る。そのため、エアバッグの衝撃力を緩和すること、即
ち、ドアヒンジ部21にかかる負荷を低減することがで
きる。また、かかる凹凸をドア表面に設けた図13
(a)、(c)及び(d)の例では、ドア20と発泡層
16との接触面積が増加することにより、両者の接着性
が向上する。
インストルメントパネルの断面図である。この例では、
ドアヒンジ部21が横開裂部30a近傍のドア一般部よ
りも表皮12に近づくように、ドア20は、横開裂部3
0aからヒンジ部21側に近付くほど漸次に上方に位置
するように傾斜した形状に形成されている。これによ
り、ドアヒンジ部21と表皮12との間の発泡層16の
厚みが薄くなることから、エアバッグの膨張圧力により
押し開かれるドア20の回動中心21aが、図1に示す
場合における回動中心21bに比べて上方に移動し、表
皮12を含む発泡層16の回動中心に近づくので、展開
時にドア20と発泡層16との界面で作用する剪断力を
低減させることができる。
裂部30a近傍のドア一般部に対して表皮12側に近づ
ける代わりに、発泡層16の厚みを図1に示す場合に比
べて全体的に薄くすることにより、ドア20の回動中心
を発泡層16の回動中心に近づけることもできる。
るエアバッグ用インストルメントパネルを示す図であ
り、この実施形態では、ドア20の開裂部30が図2に
示す実施形態とは異なる。
開裂部30aでのみ表皮12の開裂部24と重合配置さ
れており、縦開裂部30bは表皮12の開裂部24と一
致していない。即ち、縦開裂部30bは、横開裂部30
aの両端からそれぞれ略V字状に分岐拡開されて形成さ
れており、表皮12の横開裂部24aの両端部から延設
されたコーナ部24cを含む囲み開裂部24bには一致
していない。
0の開裂部30が破断することにより表皮12の横開裂
部24aが破断する。その際、表皮12の経時劣化等に
より、この横開裂部24aの両端部を越えて更に表皮1
2が破断しようとしても、横開裂部24aの両端部から
緩やかに湾曲するコーナ部24cを介して囲み開裂部2
4bが形成されているため、この囲み開裂部24bに沿
って破断されることになり、従って不所望な表皮12の
開裂が防止される。
パネルによれば、ドアの開裂部の両側に凸条を設けたこ
とにより、エアバッグの膨張時に、凸条が表皮を押し上
げ、これにより、表皮の開裂部における開裂をより容易
に達成することができる。
用インストルメントパネルの断面図、(b)はその開裂
部の拡大断面図である。
面図である。
である。
る。
トルメントパネルの要部拡大断面図である。
ントパネルのドア開裂部の概略平面図、(b)はそのB
−B線拡大断面図、(c)は変更例に係るドア開裂部の
概略平面図である。
示す拡大斜視図である。
視断面図である。
図である。
の断面図である。
ネルの開裂形状を示す平面図である。
パネルの開裂部の断面図である。
パネルの開裂時における断面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】エアバッグの膨出部となる箇所に連続した
線状の開裂部を有する表皮と、 該エアバッグの膨出部となる箇所において前記表皮に対
してエアバッグ側に配置されたドアと、 前記表皮と前記ドアの間に発泡成形された発泡層とを備
えてなるエアバッグ用インストルメントパネルにおい
て、 前記ドアが前記表皮の開裂部に重合配置された線状の開
裂部を備え、 このドアの開裂部の両側近傍に、当該開裂部に沿って延
び、表皮側に向かって突出する凸条が形成され、 この凸条と表皮との間の発泡層の厚みがドア一般部にお
ける発泡層の厚みよりも薄く形成されていることを特徴
とするエアバッグ用インストルメントパネル。 - 【請求項2】前記ドアの開裂部と前記表皮の開裂部との
間の発泡層の厚みが、ドア一般部における発泡層の厚み
よりも薄く形成されており、かつ、この開裂部間の発泡
層の厚みと前記凸条と表皮との間の発泡層の厚みとがほ
ぼ同じ厚みに設定されていることを特徴とする請求項1
記載のエアバッグ用インストルメントパネル。 - 【請求項3】前記凸条の突出高さが、その長手方向にお
ける少なくとも一部において他の部分よりも高く設定さ
れていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ用
インストルメントパネル。 - 【請求項4】前記ドアの開裂部が、車両幅方向に延びる
横開裂部と、この横開裂部の両端部に接続され車両前後
方向に延びる縦開裂部とよりなり、 該横開裂部の中央部における前記凸条の突出高さが、そ
の両側部における突出高さよりも高く設定されているこ
とを特徴とする請求項3記載のエアバッグ用インストル
メントパネル。 - 【請求項5】前記ドアは、その開裂部を横切る断面形状
において、該開裂部の一方側と他方側とが段差状に形成
されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ
用インストルメントパネル。 - 【請求項6】前記表皮の開裂部が、車両幅方向に延びる
横開裂部と、この横開裂部の両端部から延設されて該横
開裂部とともに枠状に囲まれた表皮部分を形成する囲み
開裂部とよりなり、 前記ドアの開裂部が、車両幅方向に延びる横開裂部と、
この横開裂部の両端部に接続され車両前後方向に延びる
縦開裂部とよりなり、 前記ドアの横開裂部が前記表皮の横開裂部に重合配置さ
れていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ用
インストルメントパネル。 - 【請求項7】前記ドアの開裂部が、前記表皮の横開裂部
と、その両端部から延設された前記囲み開裂部における
左右の縦開裂部とに重合配置されていることを特徴とす
る請求項6記載のエアバッグ用インストルメントパネ
ル。 - 【請求項8】前記ドアの開裂部が、車両幅方向に延びる
横開裂部と、この横開裂部の両端部に接続され車両前後
方向に延びる縦開裂部とよりなり、 前記ドアの裏面に、前記横開裂部と直交するようにその
前後に延びるリブが複数設けられ、 該リブの配設間隔が前記横開裂部の中央部ほど狭く設定
されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ
用インストルメントパネル。 - 【請求項9】前記ドアの開裂部が、車両幅方向に延びる
横開裂部と、この横開裂部の両端部に接続され車両前後
方向に延びる縦開裂部とよりなり、 前記ドアの裏面に、前記横開裂部と直交するようにその
前後に延びるリブが複数設けられ、 該リブが前記横開裂部の中央部にのみ設けられているこ
とを特徴とする請求項1記載のエアバッグ用インストル
メントパネル。 - 【請求項10】前記ドアの開裂部が、車両幅方向に延び
る横開裂部と、この横開裂部の両端部に接続され車両前
後方向に延びる縦開裂部とよりなり、 該横開裂部の中央部近傍におけるドア一般部の厚みが他
の部分の厚みに対して厚く設定されていることを特徴と
する請求項1記載のエアバッグ用インストルメントパネ
ル。 - 【請求項11】前記ドアの表面に、当該ドアと前記発泡
層との接着性を高めるための接着用凸部又は接着用凹部
を設けたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ用
インストルメントパネル。 - 【請求項12】前記ドアの表面に、前記凸条に直交する
リブを設けたことを特徴とする請求項1記載のエアバッ
グ用インストルメントパネル。 - 【請求項13】前記ドアの開裂部が、車両幅方向に延び
る横開裂部と、この横開裂部の両端部に接続され車両前
後方向に延びる縦開裂部とよりなり、 前記ドアの表面に、前記横開裂部と略平行に延びるリブ
を設けたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ用
インストルメントパネル。 - 【請求項14】前記ドアのヒンジ部近傍におけるドア表
面及び裏面のいずれか一方又は双方に、当該ヒンジ部に
沿って延びる複数の凹部又は凸部を設けたことを特徴と
する請求項1記載のエアバッグ用インストルメントパネ
ル。 - 【請求項15】前記ドアのヒンジ部を、前記ドアの開裂
部近傍のドア一般部に対して前記表皮側に近づけたこと
を特徴とする請求項1記載のエアバッグ用インストルメ
ントパネル。
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---|---|---|---|
JP2000107595A JP3750013B2 (ja) | 1999-09-07 | 2000-04-10 | エアバッグ用インストルメントパネル |
Applications Claiming Priority (3)
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JP11-252868 | 1999-09-07 | ||
JP2000107595A JP3750013B2 (ja) | 1999-09-07 | 2000-04-10 | エアバッグ用インストルメントパネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001146143A true JP2001146143A (ja) | 2001-05-29 |
JP3750013B2 JP3750013B2 (ja) | 2006-03-01 |
Family
ID=26540922
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3750013B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002347559A (ja) * | 2001-05-29 | 2002-12-04 | Inoac Corp | エアバッグドアの跳返り防止構造 |
JP2013047087A (ja) * | 2011-08-29 | 2013-03-07 | Autoliv Development Ab | エアバッグカバー |
JP2017065331A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 日本プラスト株式会社 | エアバッグ装置のカバー体 |
-
2000
- 2000-04-10 JP JP2000107595A patent/JP3750013B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4585145B2 (ja) * | 2001-05-29 | 2010-11-24 | 株式会社イノアックコーポレーション | エアバッグドアの跳返り防止構造 |
JP2013047087A (ja) * | 2011-08-29 | 2013-03-07 | Autoliv Development Ab | エアバッグカバー |
JP2017065331A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 日本プラスト株式会社 | エアバッグ装置のカバー体 |
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