JP2004175121A - エアバッグドア一体型インストルメントパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ティアライン4がインストルメントパネル1の裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔7が形成され、該孔7が前記芯材9を貫通し前記表面材に達しており、さらにヒンジ部16は、インストルメントパネル1の裏側からレーザー加工によって段付溝15が形成され、該段付溝15は前記芯材9を貫通しないことを特徴とするエアバッグドア一体型インストルメントパネル及びその製造方法である。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のエアバッグ装置に関連し、特にはそのエアバッグドア部を有するインストルメントパネルの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の助手席にもエアバッグ装置が設けられるようになった。このエアバッグ装置は、エアバッグと当該エアバッグが収納されるエアバッグケースとからなり、助手席の前方のインストルメントパネルの裏側に取り付けられる。エアバッグ装置が設けられたインストルメントパネルは、エアバッグのための展開開口部を有し、この開口部は平時には前記インストルメントパネルと同種の外観をもったエアバッグドアによって覆われている。そして、一旦衝突などによって車両が大きな衝撃を受けた時には、前記エアバッグケース内に収納されているエアバッグが作動して膨張し、このエアバッグドアを内側から押し広げて開口させる。
【0003】
このようなエアバッグを一体に有したインストルメントパルは、図5に示すように、ポリプロピレン(PP)樹脂等の硬質樹脂からなる基材31の裏側に、エアバッグ32を有したエアバッグ装置33が取り付けられている。そして、エアバッグ装置33のエアバッグドア部34及び基材31には、エアバッグ32の膨張によって容易に開口するように、インストルメントパネルにH字状若しくはU字状のティアライン2と呼ばれる開裂予定部となる脆弱部35が形成されている。なお、図示していないが、インストルメントパネルの基材31としては、樹脂シートからなる表面材、発泡層、硬質樹脂等からなる芯材の3層構造のものも多用されている。
【0004】
このティアライン2は、レーザー加工によりインストルメントパネルの裏側から一様な孔深さの孔を断続的にインストルメントパネルの表皮付近迄達する深さの孔を開けて、開裂しやすいように形成されている。(例えば、特許文献1及び2参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平11−43003号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−334490号公報
【0007】
又、ヒンジ部は従来は特に何の加工も施していなかったが、エアバッグドア開裂時にエアバッグドアが十分に開かなかったり、エアバッグドアがヒンジ部以外で折り曲がってしまう等の問題が発生していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような問題点に鑑み提案されたものであって、エアバッグドアが開裂時にヒンジラインに沿って折れ曲がり、さらにティアラインに沿って完全に裂けることによって、エアバッグドアが飛散せずに開裂し、さらに自動車室内からはティアラインが見えないエアバッグドア部を有するインストルメントパネルを提供しようとするものである。
【0009】
すなわち、この発明は基材が少なくとも芯材と表面材とを備えてなるインストルメントパネルに形成され、エアバッグ作動時の膨張圧力によって開口予定部となるティアラインと、このティアラインを境として、その両側にヒンジ部を回転軸として展開するエアバッグドアを一体に形成したエアバッグドア一体型インストルメントパネルにおいて、前記ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に達しており、さらにヒンジ部は、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって段付溝が形成され、該溝は前記芯材を貫通しないエアバッグドア一体型インストルメントパネルにある。
【0010】
請求項1に記載の発明によると、基材が少なくとも芯材と表面材とを備えてなるインストルメントパネルに形成され、エアバッグ作動時の膨張圧力によって開口予定部となるティアラインと、このティアラインを境として、その両側にヒンジ部を回転軸として展開するエアバッグドアを一体に形成したエアバッグドア一体型インストルメントパネルにおいて、前記ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に達しており、さらにヒンジ部は、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって段付溝が形成され、該溝は前記芯材を貫通しないエアバッグドア一体型インストルメントパネルとすることによって、エアバッグドアが開裂時にヒンジラインに沿って折れ曲がり、さらにティアラインに沿って完全に裂けることによって、エアバッグドアが飛散せずに開裂する。
【0011】
請求項2に記載の発明は前記ヒンジ部の両側にはヒンジと連続して前記ティアラインが設けられている請求項1に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルである。
【0012】
請求項2に記載の発明によると、前記ヒンジ部の両側にはヒンジと連続して前記ティアラインが設けられている請求項1に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルであることから、ヒンジ部でエアバッグドアがより折り曲げられ易くなる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記ヒンジ部に位置する芯材と表面材の間にはヒンジとなる部材(ヒンジ材)が埋設されている請求項1又は2に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルにある。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記ヒンジ部に位置する芯材と表面材の間にはヒンジ材が埋設されている請求項1又は2に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルであることから、エアバッグドアが開裂したときにエアバッグドアの芯材が自動車室内に飛散することを防いでいる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、基材が少なくとも芯材と表面材とを備えてなるインストルメントパネルに形成され、エアバッグ作動時の膨張圧力によって開口予定部となるティアラインと、このティアラインを境として、その両側にヒンジ部を回転軸として展開するエアバッグドアを一体に形成したエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法において、前記ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に表面から一定の厚みを残して達しており、前記表面材の残厚は、表面材を加工中のレーザービームから表面に漏出する赤外線量によって管理され、さらにヒンジ部には、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって前記芯材を貫通しない程度の深さの段付溝を形成するエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法にある。
【0016】
請求項4に記載の発明によると、基材が少なくとも芯材と表面材とを備えてなるインストルメントパネルに形成され、エアバッグ作動時の膨張圧力によって開口予定部となるティアラインと、このティアラインを境として、その両側にヒンジ部を回転軸として展開するエアバッグドアを一体に形成したエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法において、前記ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に表面から一定の厚みを残して達しており、前記表面材の残厚は、表面材を加工中のレーザービームから表面に漏出する赤外線量によって管理され、さらにヒンジ部には、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって前記芯材を貫通しない程度の深さの段付溝を形成するエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法にあることから、エアバッグドアが開裂時にヒンジラインに沿って折れ曲がり、さらにティアラインに沿って完全に裂けることによって、エアバッグドアが飛散せずに開裂すると共に、加工中のレーザービームから表面材を通過して漏れ出ている赤外線量を検出することで表面材の残厚を制御していることから、自動車車室内からティアラインを完全に見えなくできる。
【0017】
請求項5に記載の発明は前記赤外線量の管理は、インストルメントパネルの表側にインストルメントパネルから一定の距離離して設置した赤外線センサーが感知する赤外線量によって管理されている請求項4に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法にある。
【0018】
請求項5に記載の発明によると、前記赤外線量の管理は、インストルメントパネルの表側にインストルメントパネルから一定の距離離して設置した赤外線センサーが感知する赤外線量によって管理されている請求項4に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法によると、であることから、赤外線センサーによってレーザー加工中に定量的にインストルメントパネル表面に漏れ出る赤外線量を検知することによって、精度良く未加工の表面材の残厚を管理することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1はこの発明構造の一実施例を示す自動車のインストルメントパネルの概略斜視図、図2(a)は、図1のティアラインのC−C断面図、図3は本発明を実施するのに必要な装置の相対的構造を示す。図1に示したように、この発明は、エアバッグ一体型インストルメントパネル1に係り、特に少なくとも芯材と表面材にエアバッグドア部10を画定する破断予定部として外観上は見えないティアライン4及び14が形成された表皮を一体に有するものに係る。そして、該エアバッグドア10は、前記ティアライン4及び14、さらにヒンジ16が形成されており、ヒンジ16を回転軸としてティアライン4及び16がティアラインに沿って裂けることでエアバッグドア部10が開裂する。
【0020】
この発明構造は、図2(a)の拡大断面図からよく理解されるように、前記エアバッグドア一体型インストルメントパネル1の裏面側からレーザーによって孔7が断続的に加工されている。
【0021】
前記孔は少なくとも芯材9は貫通するが、表面材5は貫通せず表面材5の表面側ではほぼ一定の厚みが残るように孔が加工されている。孔加工後の表面材5の残厚L2〜L4の管理は図3に示すように赤外線センサー2を該加工孔7の中心線3の延長線上で表面材5の表面側に配し、レーザービームから漏れ出る赤外線量を検出し、該赤外線量が一定の値に達したらその孔の加工を終了し次の孔加工に移るという管理をすることが好ましい。
【0022】
インストルメントパネル1の基材は、PP樹脂単独、或いは、PP樹脂をタルク、マイカ又はガラス等で補強したフィラー入りPP樹脂(以下、PPC樹脂という。)、変性ポリフェニレンオキサイド(PPO)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂等の硬質樹脂を基材として、射出成形等で、所定の形状に形成される。そして、その裏面側には、エアバッグ装置33(図5参照)が設けられている。なお、インストルメントパネル1の基材としては、前述の硬質樹脂のみからなるもの以外に、これら硬質樹脂を芯材として、ウレタン樹脂等からなる発泡層と、硬質の樹脂シートからなる表面材との積層構造のものであってもよい。
【0023】
そして、インストルメントパネル1には、裏側からレーザー加工によって、破線状に断続的に形成された複数の孔で形成されたティアライン2が日の字状に形成されている。
【0024】
図2は、インストルメントパネル1のC−C線断面を示す図である。図2は、インストルメントパネル1の基材がPP樹脂単独で形成されたものを示す。孔はインストルメントパネルの表面までの残りが0.05〜3mmであることが好ましい。
【0025】
又、図3は、インストルメントパネル1の基材が、表面材5、発泡層17、芯材9の3層構造である場合を示す。ここで、表面材5としては、スラッシュ成形又は真空成形等により所定の形状に成形された樹脂を使用することができ、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂(TPO樹脂)、軟質塩化ビニル樹脂(PVC樹脂)、熱可塑性ポリウレタン(TPU樹脂)等を使用することができる。また、発泡層17は、表面材5と、芯材9との間にポリウレタンやポリオレフィン等の発泡樹脂を注入することで形成されている。また、芯材9には、前述の硬質樹脂であるPP樹脂、PPO樹脂、ABS樹脂等を使用することができる。
【0026】
そして、図3に示すような3層構造の基材の場合、基材に形成される孔7は、芯材9及び発泡層17を貫通し、表面材5に達するように形成することが好ましい。
【0027】
発泡層5の材質としては、発泡ポリウレタンの他に、塩化ビニール、TPO、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等に発泡剤を添加することで発泡する発泡材を用いることができる。
【0028】
ヒンジ部16は、ティアライン部4と同様、図5に示すようにインストルメントパネル1の裏側からレーザー加工によって加工されるが、ティアライン部のように独立した断続した孔ではなく、段付溝15が形成される。段付溝15の形成方法としては、ティアライン部を加工するときよりもレーザー発振機3の移動ピッチをティアライン加工時よりも小さくすることによって加工位置をオーバーラップさせ、段付溝15を形成することができる。さらに、ひとつの位置でのレーザーの発振回数を減らすことによって、芯材9のみに加工を施す浅い段付溝15とすることができる。
【0029】
又、前記ヒンジ部16はティアラインに連続して設けられている。前記ティアライン部4とヒンジ部16との境界を図5に示す。レーザービームにてティアライン部4を加工した後、加工ピッチPを小さくするとともに、ひとつの孔を加工するときのレーザーの発振回数を少なくすることによって、ティアライン部の孔7の深さよりも浅い段付溝15を形成することができる。前記段付溝15は、芯材9を貫通することなくさらに帆布11迄達しなければ良く、好ましくは ヒンジ材11下から0.05mm〜3.0mmの距離であれば良い。
【0030】
このようにして、ヒンジ部16がティアライン部4と連続して設置されるので、ヒンジ部16でエアバッグ膨張時にエアバッグドア10がより折り曲げられ易くなる。ここでヒンジ部16の長さは、50mm以上が好ましい。
【0031】
又、前記ヒンジ部16の位置で、芯材9と表面材5との間には帆布11が埋設されていることが好ましい。前記帆布11の存在によって、エアバッグ膨張時にエアバッグドア10が開裂する際にヒンジがちぎれエアバッグドア10が車室内に飛散することを防止できる。
【0032】
前記ヒンジ材11としては、材質としてナイロン6又はナイロン6,6繊維、或いはポリエステル繊維、アラミド繊維等を使用した帆布やネット又は網目状の樹脂成形品の使用が好ましいが、―40°C〜120°Cの雰囲気温度の範囲で折り曲げても破壊しない材料であれば、特にこれらに限定するものではない。
【0033】
前記ヒンジ材11は前記表面材5を真空成形後、その裏面に貼着される。帆布11の取り付け方法は接着、粘着、溶着等ヒンジ部16の全面に亘って接合してあれば特に取り付け方法は限定しない。
【0034】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0035】
(実施例1)
インストルメントパネルの基材として、表面材と芯材からなる2層構造のものを使用した。表面材にはTPO樹脂、芯材にはPPC樹脂を使用した。このインストルメントパネルの裏側から、レーザー加工によって断続した孔を孔ピッチ0.7mmで、エアバッグドアのティアラインを形成した。孔は、インストルメントパネルの表面に対して残厚を0.25mmとした。また、エアバッグドアの長手方向の両辺の中央部をヒンジ部とし、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工することによって深さ2.0〜2.5mm、幅0.5〜0.8mmの段付溝を設けた。又、ヒンジ部には表面材の裏側にヒンジ材として帆布を貼着し、表面材と芯材との間に帆布を介在させた。このときヒンジ部の長さは110mmで、帆布の長さは120mmであった。ティアラインは、インストルメントパネル表面からはインビジブルであり、エアバッグドアの展開性能も良好であった。
【0036】
(実施例2)
実施例1と同様にインストルメントパネルの基材として、表面材と芯材からなる2層構造のものを使用した。表面材にはTPO樹脂、芯材にはPPC樹脂を使用した。ティアラインの孔のピッチ及び表面材の残厚は実施例1と同じとした。又、エアバッグドアの長手方向の両辺を全てヒンジ部とし、ヒンジ部の段付溝の深さ及び幅は実施例1と同じとした。又、ヒンジ部には表面材の裏側にヒンジ材として帆布を貼着し、表面材と芯材との間に帆布を介在させた。このときの帆布の長さはヒンジ部全体を覆うようにした。インストルメントパネルの表面からティアラインはインビジブルであったが、エアバッグの展開は行われたが、実施例1に比べるとスムースではなかった。
【0037】
(比較例)
実施例1と同様にインストルメントパネルの基材として、表面材と芯材からなる2層構造のものを使用した。表面材にはTPO樹脂、芯材にはPPC樹脂を使用した。ティアラインの孔のピッチ及び表面材の残厚は実施例と同じとした。又、エアバッグドアの長手方向の両辺の中央部をヒンジ部とし、インストルメントパネルの裏側からティアラインと同様に断続的な孔を形成した。孔は表面材まで達し、孔ピッチを0.7mm、残厚を0.3mmとした。ヒンジ部の表面材の裏側に帆布は貼着しなかった。ティアラインは、インストルメントパネル表面からはインビジブルであったが、エアバッグ膨張時にエアバッグドアが飛散してしまった。
【0038】
【発明の効果】
上記のように、本発明は、ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に達しており、さらにヒンジ部は、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって段付溝が形成され、該溝は前記芯材を貫通しないエアバッグドア一体型インストルメントパネルとすることによって、エアバッグドアが開裂時にヒンジラインに沿って折れ曲がり、さらにティアラインに沿って完全に裂けることによって、エアバッグドアが飛散せずに開裂するという効果がある。
【0039】
請求項2に記載の発明によると、前記ヒンジ部の両側にはヒンジと連続して前記ティアラインが設けられている請求項1に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルであることから、ヒンジ部でエアバッグドアがより折り曲げられ易くなるという効果がある。
【0040】
請求項3に記載の発明によると、前記ヒンジ部に位置する芯材と表面材の間にはヒンジ材が埋設されている請求項1又は2に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルであることから、エアバッグドアが開裂したときにエアバッグドアの芯材が自動車室内に飛散することを防ぐことができる効果がある。
【0041】
請求項4に記載の発明によると、ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に表面から一定の厚みを残して達しており、前記表面材の残厚は、表面材を加工中のレーザービームから表面に漏出する赤外線量によって管理され、さらにヒンジ部には、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって前記芯材を貫通しない程度の深さの段付溝を形成するエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法にあることから、エアバッグドアが開裂時にヒンジラインに沿って折れ曲がり、さらにティアラインに沿って完全に裂けることによって、エアバッグドアが飛散せずに開裂すると共に、加工中のレーザービームから表面材を通過して漏れ出ている赤外線量を検出することで表面材の残厚を制御していることから、自動車車室内からティアラインを完全に見えなくできるという効果がある。
【0042】
請求項5に記載の発明によると、前記赤外線量の管理は、インストルメントパネルの表側にインストルメントパネルから一定の距離離して設置した赤外線センサーが感知する赤外線量によって管理されている請求項4に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法であることから、赤外線センサーによってレーザー加工中に定量的にインストルメントパネル表面に漏れ出る赤外線量を検知することによって、精度良く未加工の表面材の残厚を管理することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明構造の一実施例を示す自動車のインストルメントパネルの概略斜視図である。
【図2】ティアラインを構成する孔を示す図である。
【図3】ティアラインを構成する孔を示す図である。
【図4】本発明を実施するのに必要な装置の相対的構造を示した図である。
【図5】本発明のティアライン部とヒンジ部の境界を示した断面図である。
【図6】エアバッグ装置が設けられた従来のインストルメントパネルの断面概略図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル
3 レーザー発振機
4 ティアライン
5 表面材
7 孔
9 芯材
10 エアバッグドア部
13 表面材の表面
14 破断予定部
15 段付溝
16 ヒンジ部
17 発泡層
20 システムコントローラ
40 位置決め手段
Claims (5)
- 基材が少なくとも芯材と表面材とを備えてなるインストルメントパネルに形成され、エアバッグ作動時の膨張圧力によって開口予定部となるティアラインと、このティアラインを境として、その両側にヒンジ部を回転軸として展開するエアバッグドアを一体に形成したエアバッグドア一体型インストルメントパネルにおいて、前記ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に達しており、さらにヒンジ部は、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって段付溝が形成され、該溝は前記芯材を貫通しないことを特徴とするエアバッグドア一体型インストルメントパネル。
- 前記ヒンジ部の両側にはヒンジと連続して前記ティアラインが設けられている請求項1に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネル。
- 前記ヒンジ部に位置する芯材と表面材の間にはヒンジとなる部材(ヒンジ材)が埋設されている請求項1又は2に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネル。
- 基材が少なくとも芯材と表面材とを備えてなるインストルメントパネルに形成され、エアバッグ作動時の膨張圧力によって開口予定部となるティアラインと、このティアラインを境として、その両側にヒンジ部を回転軸として展開するエアバッグドアを一体に形成したエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法において、前記ティアラインがインストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって破線状に断続的な孔が形成され、該孔が前記芯材を貫通し前記表面材に表面から一定の厚みを残して達しており、前記表面材の残厚は、表面材を加工中のレーザービームから表面に漏出する赤外線量によって管理され、さらにヒンジ部には、インストルメントパネルの裏側からレーザー加工によって前記芯材を貫通しない程度の深さの段付溝を形成することを特徴とするエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法。
- 前記赤外線量の管理は、インストルメントパネルの表側にインストルメントパネルから一定の距離離して設置した赤外線センサーが感知する赤外線量によって管理されている請求項4に記載のエアバッグドア一体型インストルメントパネルの製造方法。
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