JP3184832B2 - 精細な波形観測を簡易に実現する波形表示装置 - Google Patents

精細な波形観測を簡易に実現する波形表示装置

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勝彦 神山
光祥 高野
勝久 飯吉
任弘 和田
愛一 片山
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Description

【発明の詳細な説明】 [従来分野] 本発明は信号のスペクトラムを解析するスペクトラム
アナライザや回路素子の特性を解析するネットワークア
ナライザ等を含む周波数掃引タイプの波形表示装置に係
り、特に表示波形中の所望のピーク/ディップ部分のよ
り精細な観測を簡易に行なうことができる波形表示装置
に関する。
[背景技術] 周知のように、スペクトラムアアライザやネットワー
クアナライザ等の波形表示装置は、被測定信号のスペク
トラムや被測定回路素子の伝達特性等を示す波形を周波
数軸上に展開する形態で表示している。
このような周波数掃引タイプの波形表示装置を用いて
波形を観測する場合に要請されることは、ユーザに対し
てより精細な波形観測を簡易に提供し得るということで
ある。
しかしながら、従来より実現されているスペクトラム
アナライザやネットワークアナライザ等においては、上
述のような要請に対して現状のままで応じられるもので
はなかった。このような従来技術の事情について、スペ
クトラムアナライザを例にとって以下に説明する。
一般に、スペクトラムアナライザにおいて、未知信号
のスペクトラムを分析して評価しようとする場合、先ず
は周波軸上に展開して表示されるスペクトラムのレベル
とそれの周波数を観測することが必要である。
しかし、現実的には表示されるスペクトラム分解能
は、スペクトラムアナライザを構成する素子の特性等の
関係から限界がある。つまり観測すべき各スペクトルの
形態は必ずしも1本の線で表示されるのではなく、測定
条件にもよるが、スペクトル上部でゆるやかなカーブを
描き、下部が末広がりとなる山のような形をしている。
この山の形をしたスペクトル表示の最大レベル点(ピー
ク)のレベルと周波数が観測すべきスペクトルのレベル
と周波数である。このためスペクトルの最大点をサーチ
する必要がある。また近くの周波数領域に幾本ものスペ
クトルが存在している場合においては、それらのレベル
と周波数を測定するためにはそれぞれスペクトルを選択
し、その表示上の最大レベル点を検出する必要がある。
さらには、場合によってスペクトルを上述の場合と逆向
きに谷のように表示することもありうるが、その場合に
は最小レベル点(ディップ)のレベルとその周波数が観
測すべきスペクトルのレベルと周波数である。
ところで、このようにしてスペクトラムを分析するた
めのスペクトラムアナライザにおいて、分析を便利なも
のとするためにすでに多くの機能が付加されるようにな
ってきている。本発明もその一環であるから、本発明の
特徴を理解し易いものとするために、ここでは、従来の
スペクトラムアナライザに備えられてきた諸機能につい
て項を分けて説明する。
ゾーンマーカ これは本発明と同一出願人(発明者一部共通)による
日本国特許出願「スペクトラムアナライザ」(特開昭63
−218869)に開示されている機能である。すなわち、こ
のゾーンマーカ機能は、表示装置に表示される所望周波
数範囲のスペクトルのピーク(ディップ)の観測を容易
ならしめるために、測定周波数領域内の所望の周波数範
囲をゾーンとして設定し、ゾーンを測定周波数領域内で
左右に移動できるようにし、ゾーンの幅も可変とし、加
えてゾーン内部のピーク(山の頂点)又はディップ(谷
の最深底)をマーカで表示するようにしたものである。
(第25図参照) その後、同種の技術が米国特許(USP4,901,873)とし
て開示されるところとなった。
ゾーンスイープ(部分掃引) これは本発明と同一出願人(発明者一部共通)による
日本国特許出願「スペクトラムアナライザ」(特開昭64
−9371)に開示されている機能である。すなわち、この
ゾーンスイープ機能は、スペクトラムアナライザ本来の
性能及び機能を維持しながら、高速度での観測を可能と
するために、アナログ掃引によって信号を分析し、搬送
波と該搬送波に近接した信号との変動の様子を同一画面
で見易く、しかも見たい成分を早く観測するようにした
ものである。すなわち、このゾーンスイープ機能では測
定周波数領域内の注目している信号の近接の狭い範囲が
ゾーンとして設定され、(第26図参照)、このゾーン範
囲のみが繰り返し掃引される。そして、その狭範囲掃引
で得たスペクトラムデータは更新するが、ゾーン以外
(第26図に示されるゾーン左右両側)のデータは一度の
掃引で得たデータを更新することなくメモリに記憶して
おいて、それらを併わせて表示するようにしている。つ
まり、このゾーンスイープ機能は、掃引範囲を狭くする
ことで部分的な高速性能を提供することができる。
その後、同種の技術が米国特許(USP4,839,583)とし
て開示されるところとなった。
シグナル(センタ)トラッキング これは米国系企業により商品化されているスペクトラ
ムアナライザに使用されている機能である(Hewlet−Pa
ckard社8568形、Tektronix社は2410形など)。これらの
スペクトラムアナライザは、表示器としてのCRTの画面
上に表示されたスペクトラムのピーク点が常にCRTの画
面上の中心(センタ)にくるように、掃引ごとに、横軸
である周波数のシフトを行っている。すなわち、このよ
うにしてシグナル(センタ)トラッキングにより一掃引
の都度、ピーク点を検索し、ピーク点の周波数が画面上
の中心周波数(センタ)となるようにしている。(第27
図参照) フォアグラウンド(通称FC)とバックグラウンド
(通称BG)の2画面表示 これは本発明と同一出願人(発明者一部共通)による
日本国特許出願「スペクトラムアナライザ」(特願平2
−15432;出願日1990−1−25)に示されている。BGは広
帯域の掃引であり(第28図下側参照)、その掃引周波数
範囲中で希望する信号をゾーンを指定して選ぶと(第28
図下側参照)、そのゾーンに相当する帯域幅をFGとして
表示することができる。このFGの表示は第28図上側のよ
うに拡大されたものとなる。また、BG上で指定したゾー
ンを動かすことができ、それによってFGで観測できる周
波数をBG上のゾーンの移動に対応させて変えることがで
きる。
その後、同種の技術が米国に特許出願(US.Serial.N
o.644,220;出願日1991−1−22)されている。
データ点の指定と拡大機能 ディジタルストレージオシロスコープに係る初期の技
術として、「ディジタル測定装置」(特開昭50−6380)
がある。これ以前の技術は、表示装置上の数千にも及ぶ
座標点のすべてが観測のためには十分な解像度を示すも
のとはなっていない。この点を考慮して開発されたのが
データ点の指定と拡大機能であって、限られた数の座標
点だけのデータを一時期に表示する(言い換えれば拡大
表示する)ために、“選択されたデータ点と選択された
拡大係数に応答して、表示装置に表示されるデータ点の
アドレスと表示位置とを制御するための装置”を含むよ
うにしている。
しかるに、これまで見てきた従来のスペクトラムアナ
ライザ等に付加された技術においても、なお解決が求め
られる問題点が幾つか内在している。
先ず、従来技術のは、所望データ点の選択と、拡大
係数の指定とによって、観測対象画像の拡大という機能
を実現しているが、それだけでは実際のスペクトルの精
細な観測に際してなお不足する機能を補うために、〜
に記述した技術が、ユーザの求めに応じて付加されて
きたという経過がある。
このうち、のゾーンマーカとのゾーンスイープと
について見れば、観測しているスペクトルが何らかの原
因でドリフトしてゾーンをはずれた場合には、ゾーンの
位置を設定しなおさなければならない。また、観測して
いるスペクトルの近接を拡大しようとすると、ユーザは
その信号をCRTの画面上の中心に表示するように、パネ
ル操作によって中心周波数(CENTER FREQ)変更を指令
しなければならない。(例えば、マーカ点の周波数と中
心周波数とを一致させる指令を出す必要がある。) のシグナル(センタ)トラッキングについて見れ
ば、この機能では、CRT画面の表示範囲の内部だけの検
索(サーチ)しかしていない。このため、たとえば狭帯
域掃引である信号の近接についてスペクトラムの観測を
しているときに、その信号が急にドリフトしてCRTの画
面上からはずれてしまうことがある。このように、観察
できない状態となった信号をサーチするために、ユーザ
はもう一度スパン(掃引周波数幅)を広く設定し直し
て、観測すべき信号をとらえ、その後、再びスパンを狭
くして元の状態に戻すという操作が必要であった。
のフォアグラウンドFGとバックグラウンドBGの2画
面表示について見ると、これは2画面を表示するため
に、装置のパネル面における表示面積を大きくせざるを
得ない。つまり、表示面積全体を抑制し、これを小さく
しようとすれば、ユーザにとっては見にくいものとなっ
てしまうからである。また、ユーザは観測する信号のド
リフトに対して、BGのゾーンの位置を設定し直さなけれ
ばならない。さらに、このテクニックではスペクトラム
データが2つのトレースにわたっており、データのセー
ブ、リコールのときにメモリの容量を多く必要とする。
一方、測定信号に含まれるスペクトラム成分を視覚的
に表示するために、従来より第29図に示すようなスペク
トラムアナライザが用いられている。
第29図において、局発周波数の掃引が可能なヘテロダ
イン受信機構成の測定部P1は、入力される測定信号に対
して、予め設定された周波数範囲を連続的に掃引検波し
て、その検波信号を出力する。
波形メモリP2は、1回の掃引中に出力される検波信号
を、一連の波形データとして掃引毎に更新記憶する。
表示制御部P3は、波形メモリP2に記憶される波形デー
タを、周波数軸を横軸とするスペクトラム波形として表
示装置P4に表示する。
スタート周波数設定部P5は、測定部P1の掃引検波のス
タート周波数を設定する。センタ周波数設定部P6は、掃
引検波のセンタ周波数を設定する。周波数スパン設定部
P7は、掃引検波周波数の幅(スパン)を設定する。
スタート・センタ周波数算出部P8は、掃引検波周波数
の範囲を決定するこれら各周波数設定部P5,P6,P7からの
各条件周波数に対して、 センタ周波数F(c)= スタート周波数F(st)+周波数スパンF(sp)/2 …(1) の関係が成立するように、変更設定された条件周波数を
優先してスタート周波数あるいはセンタ周波数を更新設
定する。
このスタート・センタ周波数算出部P8は、例えば、周
波数スパンが固定された状態でスタート周波数が変更設
定されると、この新たなスタート周波数と周波数スパン
に対して(1)式が成立するようなセンタ周波数を算出
して更新設定する。
したがって、スペクトラム波形はスタート周波数の差
だけシフトすることになり、これはセンタ周波数を変更
設定した場合も同様である。
また、スタート周波数固定の状態で周波数スパンが変
更設定されると、スペクトラム波形は、スタート周波数
を中心に拡大縮小表示される。
また、センタ周波数固定で周波数スパンが変更設定さ
れると、スペクトラム波形は、センタ周波数を中心にし
て、拡大あるいは縮小表示されることになる。
したがって、第30図Aに示すようなスペクトラム波形
が、表示装置P4の画面に表示されているときに、センタ
周波数(F(c))付近のスペクトラムを拡大して観測
したいときには、センタ周波数固定の状態で周波数スパ
ンを小さく設定すれば、スペクトラム波形は、第30図B
に示すように、センタ周波数を中心に拡大表示される。
また、第31図(A)に示すように、スペクトラムのa
点付近を拡大して観測したい場合は、a点がほぼセンタ
周波数付近となるようにスペクトラム波形をシフト(ス
タート周波数あるいはセンタ周波数を変更)した後、セ
ンタ周波数固定の状態で周波数スパンを小さく設定す
る。これによれば、第31図Bに示すように、a点付近の
スペクトラムは、表示範囲を逸脱することなく、センタ
周波数を中心に拡大表示され、より詳細なスペクトラム
観測が行なえる。
しかしながら、スペクトラムアナライザの観測形態と
して、全体のスペクトラムとその一部の拡大スペクトラ
ムとを交互に観測しながら機器の調整等を行なう場合が
頻繁にある。このような場合に、第29図に示す従来のス
ペクトラムアナライザでは、前述したように予め拡大観
測したい部分をセンタ周波数付近に移動しておかない
と、周波数スパンを変更したとき、目的の波形が表示範
囲から逸脱する恐れがある。また、このテクニックでは
一度拡大した波形を元のスペクトラム波形に戻すために
は、その逆の手順で操作しなければならないという不便
さがあった。
このため、オシロスコープで実現されているように、
波形上を任意に移動できるマーカ点を設け、拡大専用の
キー操作で、このマーカ点が表示センタとなるように
し、この表示センタを中心に拡大表示が行なえる機能
(ズーム機能)を利用することも考えられる。しかる
に、このテクニックでは、拡大した波形が表示センタに
固定されてしまうという不便さがある。
また、第29図のスペクトラムアナライザでは一度拡大
する毎に周波数スパンとスタート周波数が更新設定され
てしまうため、元の波形を表示させるのには、やはり煩
雑な操作が必要となる。
また、測定信号に含まれるスペクトラム成分を視覚的
に表示するために、上述したシグナル(センタ)トラッ
キング機能を利用するものとして、従来より第32図に示
すようなスペクトラムアナライザが知られている。
第32図において、前述した第29図のスペクトラムアナ
ライザと同一構成をとる部分については同一符号を付し
てそれらの説明を省略するものとする。
すなわち、第32図において、P10は、周波数ドリフト
のある測定信号に対して、スペクトラム波形の画面上で
の移動を阻止するためのトラッキング部である。
このトラッキング部P10は、波形メモリP2に記憶され
た波形データの最大値に対応するアドレスをピーク位置
検出部11で検出し、このアドレスに対応する周波数とセ
ンタ周波数との差を周波数差検出部P12で求め、この差
分だけ掃引検波の周波数範囲をシフトさせるように構成
されている。
したがって、例えば、第33図Aに示すようなスペクト
ラム波形が、表示装置P4の画面に表示されているとき
に、このトラッキング部P10を作動させると、第33図B
に示すように最大レベルのスペクトラムAの位置が、画
面の中央(センタ周波数の位置)となるように、スペク
トラム波形全体がシフトする。
以後、この測定信号に周波数ドリフトがあっても、そ
のドリフトに追従して掃引検波の周波数範囲がシフトす
るため、最大レベルのスペクトラムAを常に画面の中央
に固定させた状態で、スペクトラム波形の観測を行なう
ことができる。
しかしながら、第32図に示すような従来のスペクトラ
ムアナライザは、高調波測定のように、レベルの大きな
基本波からレベルの小さい高次高調波までのスペクトラ
ムを同一画面で観測する場合に、その測定信号に対して
前述のトラッキング機能を作動させると、基本波が画面
の中央に固定されてしまい、高次調波の表示範囲が全体
の半分の領域に限定されてしまうという不便さがあっ
た。
また、このような従来のスペクトラムアナライザで
は、トラッキングをかけたいスペクトラムのレベルが他
のスペクトラムのレベルより小さい場合は、あらかじめ
条件周波数(スタート周波数や周波数スパン)を調整し
て、レベルの大きいスペクトラムを掃引検波の周波数範
囲から追出さなければならず、同一画面上での観測がで
きないという問題があった。
また、従来、第34図に示すように構成されるスペクト
ラムアナライザが知られている。第35図Aは第34図の構
成で測定した表示例を示す。
第34図の構成で第35図Aのように、例えば基本波f1
100MHzの被測定信号であるとき、その5次(5f1)まで
の高調波を測定する場合について説明する。
測定部1における局部発振器1aは、制御部10a及び掃
引信号発生部11aからの指示にしたがって周波数掃引さ
れた信号をミキサ1bへ出力して、入力の波測定信号の5
次までの高調波を中間周波(IF)信号に変換せしめる。
したがって、局部発振器1aは入力される被測定信号に対
しほぼ500MHzの帯域にわたって連続して周波数掃引す
る。バンドパスフィルタ(以下BPF)1cを通過したIF信
号は検波器1dで検波され、さらにA/D変換器2でディジ
タルデータに変換され、掃引した周波数に対応して記憶
部3に記憶される。記憶部(波形メモリ)3に記憶され
たデータは表示装置4の表示画面に表示される。表示画
面のデータの表示は、周波数を示す横軸とレベルを示す
縦軸の座標に、横軸、縦軸とも所定の総ドット数例えば
500ポイントで表示される。
ここで、予め分析分解能、表示分解能、及び総合の測
定分解能について説明する。
分析分解能 分析分解能は、輪合う信号を分析できる能力を示す指
標であって、前記BPF1cの帯域そのもので表わされる。
また、分析分解能を高めて、つまりBPF1cの帯域を狭く
して測定すれば測定のS/Nも改善される。
周波数掃引して最適な測定するためには、BPF1cの帯
域を通過するIF信号の速度に対する過度応答を考慮する
必要があり、この関係を次式に示す。
(RBW)≧K×BW/T …(2) ここで、 T:掃引時間 K:定数 BW:周波数掃引の帯域幅 RBW:分析分解能(BPF1cの帯域幅) なお、BW/Tは掃引速度を示す。
周波数軸(横軸)の表示分解能 この表示分解能は、前記横軸の総合ドット数と周波数
掃引の帯域幅で決定される。
つまり、表示分解能=BW/総ドット数である。
数値例を示すと、 T=2秒、BW=500MHz、K=2 総ドット数=500 とすれば、 分析分解能=22.4KHz 表示分解能=1MHz/1ドット この場合の数値からいえることは、表示画面から視認
できる総合的な測定分解能は、表示分解能で決められ1M
Hzである。分析分解能=22.4KHzというのは実行の無い
ものになる。
一般に、前記総合的な測定分解能は掃引時間にもよる
が、周波数掃引の帯域幅BWが大きい程表示分解能で決定
され、帯域幅BWが小さい程分析分解能で決定される傾向
にある。
しかるに第34図に示す従来のスペクトラムアナライザ
では、例えば基本波が100MHzの被測定信号の5次までの
各高調波付近のみを測定したい場合に次のような問題が
あった。
従来は、5次のほぼ500MHzまで連続して周波数掃引し
て測定していたので、肝心の注目したい各高調波付近で
の測定分解能(または表示分解能)が低いため、測定誤
差を生ずることがあった。
例えば、上記数値例で示した1ドットあたりの表示分
解能=1MHz内に高調波以外の他の成分があれば、高調波
とその他の成分を同時に測定してしまう欠点があった。
500MHzという広帯域を測定しているため、高調波以外
の成分が多いと高調波を特定する作業が必要になり不便
であった。
上記欠点をなくすためのものとして第35図Bに示され
るような表示をする測定器がある。
この測定器は、各高調波の周波数を指定してその各周
波数点のレベルを特定してそのデータを加工して棒グラ
フとして表示するようにしたものである。このような測
定器おいては、上記の問題は解決するが、高調波以外
の成分が含まれる可能性のある被測定信号を測定する場
合では、本当に高調波を測定しているのか否かの確認が
できないという欠点がある。
以上のようにして、従来より知られているスペクトラ
ムアナライザおよびそれの周辺の測定テクニックでは、
ユーザに対してより精細な波形観測を簡易に提供し得る
ものではなく、この種の分野においてそれを実現し得る
ことが緊急の課題であるとされていた。
[発明の開示] 本発明の第1の目的とするところは、特に第29図に示
した従来のスペクトラムアナライザが有する幾つかの問
題点を除去するもので、全体の(スペクトラム)波形と
その一部を拡大した(スペクトラム)波形の交互観測を
条件周波数の変更操作のみで容易に行なうことができる
と共に、その基準位置を任意に設定することができるよ
うにし、以ってユーザに対しより精細な波形観測を簡易
に提供し得る周波数掃引タイプの波形表示装置を実現す
ることにある。
本発明の第2の目的とするところは、第1に広帯域の
(スペクトラム)波形を観測しながら、希望の信号の近
接(スペクトラム)波形を同時に測定することであり、
第2に、第1の機能を実現しながら、しかも、希望の信
号が周波数ドリフトをもつ場合でも、それに追従して測
定するという機能を実現することにあり、これによっ
て、従来のゾーンマーカ、ゾーンスイープ、シグナルト
ラッキング、FGとBG2画面表示のもつ機能を改良し、操
作上の不便さを解決したもので、以って、ユーザに対し
より精細な波形観測を簡易に提供し得るようにしたスペ
クトラムアナライザのような周波数掃引タイプの波形表
示装置を実現することにある。
本発明の第3の目的とするところは、特に第32図に示
した従来のスペクトラムアナライザが有する幾つかの問
題点を除去するもので、トラッキングによる観測領域の
制限がなく、同一画面上に表示されている多数の(スペ
クトラム)波形のうちの任意の(スペクトラム)波形に
対し、スタート周波数や周波数スパン等の調整をしなく
ても領域を設定するだけでトラッキングをかけることが
でき、他の(スペクトラム)波形とのレベル差等を考慮
する必要がなくなるようにして、以ってユーザに対しよ
り精細な波形観測を簡易に提供し得る周波数掃引タイプ
の波形表示装置を実現することにある。
この発明の第4の目的とするところは、特に第34図に
示した従来のスペクトラムアナライザが有する幾つかの
問題を除去するもので、測定対象である特定した複数の
周波数の近接、例えば各高調波の近接を分解能良く、測
定対象であることを確認しながら測定できるようにし、
以ってユーザに対しより精細な波形観測を容易に提供し
得るスペクトラムアナライザのような周波数掃引タイプ
の波形表示装置を実現することにある。
上記第1の目的を達成するために、本発明の第1の態
様によると、 被測定信号に対して所定の測定周波数の条件下で周波
数を掃引して測定することにより、周波数に対応付けら
れた波形データを得る測定部と、 上記測定部で得られた上記波形データを周波数軸上に
展開して表示する表示装置と、 上記所定の測定周波数の条件に含まれる、スタート周
波数、ストップ周波数、センタ周波数および周波数スパ
ンの4つの周波数パラメータのうち測定周波数範囲を決
定するために2つの周波数パラメータを設定するとき上
記4つの周波数パラメータのうちのいずれか1つの周波
数パラメータを変更可能な第1のパラメータ設定手段
と、 上記表示装置上の周波数軸上の任意の位置を基準位置
として設定する基準パラメータ設定手段と、 上記第1のパラメータ設定手段により上記4つの周波
数パラメータのうちのいずれか1つの周波数パラメータ
が変更されたとき上記基準パラメータ設定手段により設
定された上記表示装置上の周波数軸上の基準位置におけ
る周波数が上記いずれか1つの周波数パラメータが変更
される前の周波数と等しい周波数となる関係を保持しな
がら上記変更されたパラメータに従って上記測定部にお
ける上記測定周波数範囲を変更し、上記表示装置上の周
波数軸上の基準位置における周波数を中心に条件変更前
の周波数範囲に対して所定倍率の周波数範囲で測定部を
測定せしめることにより、前記表示装置に精細化された
波形データとして表示させるための制御手段とを具備す
る周波数掃引タイプの波形表示装置が提供される。
すなわち、上記第1の目的を達成するために、本発明
の第1の態様による第1の波形表示装置は、概略的に
は、測定信号に所定の対して周波数範囲を掃引検波し、
掃引毎の検波出力を一連の(スペクトラム)波形とし
て、画面に表示する波形表示装置において、 測定信号に対して行なわれる掃引検波の周波数範囲を
決定するための少なくとも2つの条件周波数をそれぞれ
変更設定する複数の条件周波数設定手段と、 画面の周波数軸に沿った任意の位置に基準位置を設定
する基準位置設定手段と、 条件周波数の少なくとも1つが変更されたとき、基準
位置の周波数が変更前と等しくなるための他の条件周波
数を算出して、対応する条件周波数設定手段に更新設定
する周波数算出手段とを備えている。
また、本発明の第1の態様による第2の波形表示装置
は、前記第1の波形表示装置の構成に加えて、 前記画面上の波形に対してそれの特徴点を示す周波数
を検出する設定手段と、 前記特徴点の周波数と前記基準位置の周波数差を算出
する周波数差算出手段と、 周波数算出手段で算出された新たな条件周波数を周波
数差分補正して、対応する条件周波数設定手段に更新設
定する周波数補正手段とを備えている。
したがって、このような第1の態様の波形表示装置に
よると、例えば、条件周波数である周波数スパンを変更
設定すると、基準位置の周波数が変更前と等しい状態で
この新たな周波数スパンに対して他の条件周波数である
スタート周波数が算出更新され、この基準位置を中心と
してスペクトラム波形の表示範囲が変化する。
また、第1態様の波形表示装置によると、上述に加え
て、波形の特徴点の周波数が、基準位置と一致するよう
に、スペクトラム波形の表示範囲が変化することにな
る。
この発明の第2の態様は信号を分析し、その(スペク
トラム)波形を表示するための装置(例えばスペクトラ
ムアナライザ)に向けられ、とくに、表示画面に表示さ
れた(スペクトラム)波形のうちから希望する(スペク
トラム)波形を敏速に指定して、指定した部分を表示画
面のその位置で拡大した表示できるようにしたスペクト
ラムアナライザの如き周波数掃引タイプの波形表示装置
に向けられる。したがって、この発明の第2の態様は直
接的には広帯域のスペクトラムを観測しながら、希望す
る信号の近接のスペクトラムを拡大して表示し、スペク
トラムの分析や測定が行えるようにしたスペクトラムア
ナライザに向けられる。また、この発明の第2の態様に
よる波形表示装置は、希望する信号を広帯域のスペクト
ラム上にある希望の位置において拡大するから、いわば
表示画面上に虫めがねのような拡大鏡の機能を備えた波
形表示装置ということができる。
すなわち、本発明の第2の態様による波形表示装置
は、従来技術が内蔵していた前記欠点を解消するため
に、虫めがね表示と呼ぶべき機能Aと、シグナルトラッ
キングに代わるゾーントラッキングと呼ぶべき機能Bと
を実現するための手段を備える。以下、これらの特徴的
機能A,Bについて説明する。
A.虫めがね表示(第37図参照) 第37図の下段は従来技術のゾーンマーカ機能を示す
ものである。横軸の目盛(スケールファクタ)は設定し
たゾーン(図中の矩形)の内部もその外部も同じものと
なっている。
これに対し、本発明の虫めがね表示では、設定したゾ
ーンの横軸のスケールファクタを全体の表示のスケール
ファクタとは別個に設定できる手段を備えた。また、こ
れによって設定されるパラメータを記憶するための別個
のメモリを備えた。これらのパラメータを用いて表示装
置上の表示を演算制御する手段を置いた。これらの手段
によって、例えば全体の表示の横軸は1cm当り5MHzであ
るものを、設定したゾーンについては1cm当り1MHzとす
ることができることになる。ゾーン内のスケールファク
タが小さな値となることの意味は、目盛が拡大されたの
と同じで、拡大鏡である虫めがねを通して表示画像を観
察するのと同じ効果を得るものである。すなわち、第37
図の下段のゾーンマーカ(実線矩形)で示された内部の
狭い範囲(破線矩形)が、虫めがね表示を示す第37図の
上段ではに示すように拡大されて表示されている。ゾ
ーンの両側ととについては、拡大されない画像が
そのまま表示されている。
第37図上段のような表示をするためにとられる掃引の
仕方にはおよそ次の3通りが考えられ、そのいずれを採
用することもできる。(i)とととをそれぞれ別
に掃引して、表示する際に同一トレースとして表示す
る。(ii)ととに、によって重なる部分も加えた
連続的な掃引を行い、その掃引で得られたデータと、
の掃引分のデータとを重ねて表示する。(iii)のみ
を掃引し、とのとの部分のデータは前にした掃引で
得られメモリにすでに記憶されているものを読み出して
使用するようにする。
これらのいずれの掃引の場合にも、設定されたゾーン
の中の所望の一つの周波数(例えばゾーンの中心の周波
数であるとか、ゾーン内のピーク又はディップ点とかの
周波数)は、拡大した画像内のものと、拡大する前のも
の(ゾーンが拡大された画像が表にあらわれているか
ら、いわばゾーンの裏側にあたる)の周波数とは一点で
一致したものとなる。この点も虫めがねで物を見るとき
と同じような関係にある。
Aの虫めがね表示機能は後述する第2実施例に記載し
た発明のいずれでも実現されるようになっている。
B.ゾーントラッキング(第38図A,B参照) この機能を第38図Aにより説明する。前項Aで説明し
た虫めがね表示において、ゾーン内のスペクトラム波形
の特徴点(例えばピーク点がよく用いられるが、ディッ
プ点でもよい)が常にゾーンの所定の位置(多くの場合
はゾーンの中心点である)に表示されるように、ゾーン
を追従される機能である。この機能はゾーン内特徴点検
出手段とゾーントラッキングするためのパラメータの演
算手段と、演算手段で演算されたパラメータでメモリ内
のパラメータを更新する手段とを備えて実現される。
第38図Aは虫めがね機能が働いている場合(オン状
態)で、実線矩形で示されるゾーン内部の画像は拡大さ
れている。この画像中の波形の動きがゾーン内で大きい
と、ゾーントラッキングによってゾーンが追従される。
ゾーン中の波形は拡大されているが、ゾーンを決める両
端の周波数の変動は全体の画像のスケールファクタで決
まるから、観者にとっては、ゾーンの動きは小さいもの
となっている。
ここで虫めがね表示機能をスイッチを切換えてオフ状
態とする(第38図B参照)と、ゾーン内の周波数の一点
が一致した状態で全体の波形が観察できるようになる。
本発明は上述のような虫めがね表示の機能Aを実現す
るための手段を備えたから、設定されたゾーン内では表
示のためのパラメータを全体の表示とは別個に設定でき
るようになり、そのためにいろいろな機能が付加される
ようになった。それらを列挙すると次のようになる。
(1)全体の画像を眺めながら、所望の位置の拡大され
た画像を、周波数軸上の一点を変えずに(位置の移動を
伴わずに)できるようになった。
(2)ゾーン内の設定パラメータは独立したパラメータ
として取扱うことができるので、所望の大きさに拡大で
きる。
(3)ゾーンの位置を変えると、(1)で述べた周波数
軸上の一点は動かないから、その移動分は、全体の表示
の横軸目盛の差、すなわち周波数差となるので、ゾーン
内の表示はスケールファクタの比の逆数(目盛の拡大比
率)に比例した移動分でのスクロールを行うことにな
る。したがって、ゾーン内の波形に注目してみれば、ゾ
ーンを動かした場合には、実際のゾーンの移動量はスケ
ールの拡大比率に反比例し、中のものが早く動いた感じ
を観者に与える。
(4)ゾーン内のトレースを全体のトレースとひと続き
のトレースとして表示させることができる。FGとBGの2
画面表示の場合と異なり、1トレースで1つの画面とし
て表示される。1トレース表示となるために、トレース
データのセーブ又はリコールをするときに必要なメモリ
が少なくてすみ、例えば最大値保持(MAXHOLD)平均比
処理(AVERAGE)などに対応しやすくなり、しかも、検
波モードが異なるトレースを同時に表示するというよう
な実質的な2チャンネル表示に対応しやすくなってい
る。
さらに本発明は、虫めがね表示機能Aのほか、ゾーン
トラッキング機能Bを実現するために必要な手段を備え
たから、 (1)もし虫めがね表示機能がオン状態で、トラッキン
グはずれを起こした場合でも、オフにすれば直ちに全体
波形に移行するから、容易に信号を再び捕えることがで
きる。
(2)観測している所望の信号のドリフト幅が全体の横
軸目盛上で、ゾーンがどのくらい動いたかで直接に読み
とることができる。
(3)本発明のゾーントラッキングと従来技術のシグナ
ルトラッキングとの差についてみれば、シグナルトラッ
キングでは、信号が管面からはみ出た場合、周波数スパ
ンを広く設定し直して、改めて信号を捕捉する必要があ
るが、「ゾーントラッキング」では、もともと、広帯域
でのスペクトラムを全体に表示しているので、前記虫め
がね表示機能のOFF/ONの操作のみで、容易に再捕捉でき
る。
(4)従来技術のシグナルトラッキングでは、波形は常
に管面の中央に表示されるので、信号の周波数ドリフト
の幅を直観的につかみにくいが、本発明のゾーントラッ
キングでは、ゾーンの動きから、ドリフト幅を読みとる
ことができる。
(5)従来のシグナルトラッキングをゾーン内にのみ適
応すればゾーンの位置は変らず、波形は常にゾーンの中
央に表示される。
(6)ゾーンを複数個設定して、虫めがね表示、ゾーン
トラッキングまたはゾーン内のみのシグナルトラッキン
グを応用すると、一度に複数の拡大された波形が観測で
きる。
前記第3の目的を達成するために、本発明の第3の態
様による波形表示装置は、 測定信号に対して所定の周波数範囲を掃引検波し、掃
引毎の検波出力を一連の(スペクトラム)波形として、
画面に表示する波形表示する波形表示装置において、 前記画面の周波数軸に沿った任意の位置に任意の幅の
領域を設定する領域設定手段と、 前記領域内に表示される(スペクトラム)波形の特異
点の位置を検出する特異点位置検出手段と、 前記領域内の基準位置と特異点の位置との周波数差を
算出し、前記掃引検波の周波数範囲を該周波数差だけシ
フトさせ、前記特異点の位置を前記基準位置に近づける
トラッキング手段とを備えている。
したがって、本発明の第3の態様の波形表示装置によ
ると画面上の任意の位置に設定された領域内の特異点の
周波数が変化しても、その変化に追従した掃引検波の周
波数範囲がシフトするため、特異点の位置は、基準位置
から離れない。しかも特異点の検出範囲は前記の領域内
に限定されるため、領域外に特異点(たとえばピーク
点)があっても無視できる。
この発明の第4の態様は、被測定信号が有する周波数
成分のうち複数の周波数成分の近傍の(スペクトラム)
波形を選択して、測定された個々の周波数成分の近傍の
スペクトラム波形を、1つの表示画面を前記複数の数だ
け横軸(周波数軸)方向に区分した個々の表示領域に同
時に表示するようにした(スペクトラム)波形表示装置
に向けられる。
特に、この発明の第4の態様は、例えばスペクトラム
アナライザにおいて、未知の被測定信号の各高周波成分
のみを測定したいとき、各高調波の近傍を分解能をあげ
て高調波意外の成分と分離して、確実に高調波成分のみ
を速く測定したい場合や、信号発生器等の電子回路から
出力される信号の歪による特定の高調波を調整している
とき、他の基本波を含む高調波が変化している様子を、
同時に、拡大観察したい場合に便利な(スペクトラム)
波形表示装置に向けられる。
この発明の第4の態様の波形表示装置によれば、被測
定信号の中に広帯域にわたる周波数成分が含まれる場合
に、その中の特定の周波数成分とのその近傍のみを分解
能良く、かつ速く観察できる。
上記第4の目的を達成するために本発明の第5の態様
の波形表示装置は、被測定信号のスペクトラムを測定し
て表示するスペクトラム表示装置に次のような周波数範
囲選択手段、掃引手段及び表示手段を備える。
周波数範囲選択手段は、測定すべき周波数範囲の上限
と下限の間から複数の周波数範囲を選択する。典型的例
として高調波を測定する場合、引測定信号の基本波f1
もとに、被測定信号の有する周波数成分の中から5次ま
での各高調波の周波数(低い順にf1,2f1,3f1,4f1,5f1
を中心として所定周波数範囲(2△f,10△f<5f1)を
選択する。所定周波数範囲2△fは各高調波の近傍で周
波数掃引したい範囲である。
掃引手段は、前記下限から上限まで(従来では、少な
くともほぼ帯域として5f1を必要としていた)を連続し
て測定する場合の測定分解能よりも高い分解能で前記複
数の周波数範囲(f1±△f,2f1±△f,3f1±△f,4f1±△
f,5f1±△f)のみをそれぞれ掃引する。
表示手段は、前記掃引によって得られた複数の周波数
範囲内のスペクトラムを同時に表示する。
さらに、本発明の第4の態様では、上述に加えて、デ
ータ選択部を備えたことが特徴である。
つまり、測定するときに前記複数の周波数範囲を掃引
する掃引速度を遅くして、かつ得られるデータ数を多く
(横軸の総ドット数を多く)して、データ選択部によ
り、複数の周波数範囲のスペクトラムのデータを、それ
ぞれの周波数範囲において所定数づつ選択し、所定の横
軸の総ドット数に変換して出力するようにした。
さらに、本発明の第4の態様では、上述に加え、さら
にデータ数(横軸の総ドット数)を多くして測定した分
だけ、さらにS/Nを向上することができる。なお、表示
上の総ドット数が上述の場合と同一とすれば総合的な測
定分解能は変わらない。
上記典型的例において、従来、5次高調波まで測定す
るのに5f1の帯域を有するとすればその表示分解能は5f1
/総ドット数であり、本発明の第4の態様による表示分
解能は10△f/総ドット数であるから、従来に比しf1/2△
f倍良くなると共に、それに対応して分析分解能の実効
があがる。このような状態で所望の周波数の近傍(f1±
△f,2f1±△f,2f1±△f,4f1±△f,5f1±△f)を測定で
きるので所望の信号かその他の信号かを判別する能力が
良くなることに加えてS/Nも良くなる。
また、本発明の第4の態様によれば近傍を含む所望の
信号を複数同時に同一画面で観察することができる。
本発明の第4の態様によれば、表示上の分解能は変わ
らないものの、測定の分解能を良くできるのでその分だ
けS/Nがさらに改善される。
[図面の簡単な説明] 第1図は本発明に係る波形表示装置の基本構成を示す
ブロック図、 第2図は本発明に係る波形表示装置が適用されるスペ
クトラムアナライザの概観図、 第3図A,Bは、本発明の第1実施例の構成を示すブロ
ック図、 第4図A,B,Cは、第3図A,Bの動作を説明するための表
示画面を示す図、 第5図は、本発明の第1実施例の変形例を説明するた
めの要部ブロック図、 第6図および第7図は、本発明の第1実施例の他の変
形例の構成を示すブロック図、 第8図は本発明の第2実施例の構成を示すブロック
図、 第9図Aは同じく本発明の第2実施例の変形例を示す
ブロック図、 第9図Bは第2実施例の変形例の動作フローを示す
図、 第10図は本発明の第2実施例の波形メモリの詳細を示
す図、 第11図A,B,Cおよび第12図は本発明の第3実施例の背
景、原理図とブロック図、 第13図は本発明の第3実施例の表示例を示す図、 第14図A,Bは本発明の第4実施例の構成を示すブロッ
ク図、 第15図は第4実施例の掃引信号の波形を説明する図、 第16図は第4実施例の表示例を示す図、 第17図A,Bは第4実施例を採用したスペクトラムアナ
ライザの構成を示す図、 第18図は第4実施例の測定のデータ例および第4実施
例の表示例を示す図、 第19図は第17図A,Bに用いる掃引信号の波形を説明す
る図、 第20図は第4の実施例を採用した別のスペクトラムア
ナライザの構成を示す図、 第21図A,Bは本発明の第5実施例の構成を示す図、 第22図A,B,Cは第5実施例の表示例を示す図、 第23図,第24図は第5実施例の異なる変形例を示す要
部のブロック図、 第25図乃至第28図は従来技術の表示例を示す図、 第29図は従来装置の構成を示すブロック図、 第30図A,Bおよび第31図A,Bは、従来装置の動作を説明
するための表示画面を示す図、 第32図はセンタトラッキングを利用する従来装置の構
成を示すブロック図、 第33図A,Bは第32図の装置による表示例を示す図、 第34図は従来のスペクトラムアナライザの構成を示す
図、 第35図A及び第35図Bは従来の表示例を示す図、 第36図乃至第38図A,Bは本発明の第2実施例の表示例
を示す図である。
[発明を実施するための最良の形態] (基本構成) 第1図は本発明による波形表示装置の基本構成を示し
ている。
すなわち、測定部U100は例えばスペクトラムアナライ
ザにおけるスペクトラムデータの如き周波数軸上に展開
される波形データを得るために、入力される被測定信号
について所定の周波数帯域の測定範囲内で周波数を掃引
して測定する。この測定部U100における測定によって得
られた波形データは後述する制御部U200に含まれる表示
データ処理部U20を介して表示装置500によりそれの周波
軸上に展開してすなわち測定周波数に対応して表示され
る。
ここで、前記制御部U200は条件設定部U900によって設
定される測定周波数の条件の変更に基いて条件変更前の
波形データに対して周波数数軸上の所定点を中心に所定
倍率で拡大または縮小した波形データを表示するために
前記測定部U100を制御する測定制御部U30および前記表
示データ処理部U20を制御する拡大表示/安定表示処理
部U40とを備えている。なお、この拡大表示/安定表示
処理部U40は本発明の要旨となる高精細波形観測を担う
もので、実質的には制御部U200として前記表示装置U500
を制御する機能を有している。
また、前記条件設定部U900は、前記測定周波数の条件
を設定・変更するために、測定(掃引)範囲に関するス
タート周波数、ストップ周波数、センタ周波数および周
波数スパン等でなる条件群および表示装置U500における
周波数軸上の表示スケールファクタに関する条件群を選
択的に所望の値に設定する第1および第2のパラメータ
設定部U600およびU700を備えると共に、表示装置U500に
おける周波数軸上に設定すべきゾーン、所定点(位置)
に関する条件群を選択的に所望の値に設定する基準パラ
メータ設定部U800とを備えている。
そして、以上の各部の詳細および具体例については後
述する第1乃至第5の実施例で説明されることになる
が、本発明はこの基本構成で示したように、最終的には
表示装置U500の周波数軸上の所定点を中心にオリジナル
の表示波形データに対し所定倍率でもって拡大または縮
小した波形データを表示することにより、ユーザに対し
てより精細な波形観測を簡易に提供し得るという基本概
念を共通に備えている。
なお、所定倍率とは表示すべき波形データがより高精
細度を有して観測し得るにふさわしいものとなることを
前提としているので、ここでは拡大のみならず縮小を含
むと共に、それらの中間として当然倍率1も含まれるも
のとしている。
第2図は上記基本構成によって実現されたスペクトラ
ムアナライザの外観図を示すもので、上記所定倍率でス
ペクトラム波形を表示する表示装置U500と共に、後述す
る第1乃至第5の実施例の各測定・表示機能を遂行する
ための各種の操作部材U900が示されている。
(第1実施例:ズーム機能) 以下、図面に基づいて本発明の第1実施例に係るズー
ム(ZOOM)機能を説明する。
第3図Aは第1実施例によるスペクトラムアナライザ
の概略的な構成を示すブロック図である。
第3図Bは第3図Aを第1図に示す基本構成に対応付
けてより詳細化して示すブロック図であり、第1図、第
3図Aと同一部分には同一符号を付してそれらの説明を
省略するものとする。
第3図Aにおいて、10は、このスペクトラムアナライ
ザの測定部である。この測定部10は測定信号を、掃引可
能な局部発振器11からの局発信号とミクサ12で混合し、
所定周波数のバンドパスフィルタ13を通過した信号を検
波器14で検波し、この検波信号を周波数毎のスペクトラ
ム値(データ)としてA/D変換器15から出力する。な
お、局部発振器11の掃引周波数範囲は、掃引制御部16か
らの掃引信号の振幅およびオフセット電圧で決定され
る。
データ変換器17、A/D変換器15からのデータに対する
補正処理を行なって波形メモリ18に記憶させる。
この波形メモリ18は、例えば、500個のアドレスを有
しており、A/Dの変換器15からは、一回の掃引毎に500個
のスペクトラムデータが出力されるものとする。
表示制御部19は、後述する他の表示情報とともに、波
形メモリ18に記憶されたデータを一連のスペクトラム波
形として表示装置20に表示する。
ゾーンマーカ設定部21は、周波数軸上の任意の位置に
任意の幅のゾーンを表示設定し、そのゾーン内の波形の
ピーク点にマーカを表示する。
ゾーンセンタ設定部22は、基準位置となるゾーンセン
タ情報をゾーンセンタメモリ23に設定するための部分で
ある。ゾーン幅設定部24は、ゾーン幅情報をゾーン幅メ
モリ25に設定するための部分である。
ゾーン内ピーク検出部26は、波形メモリ18に記憶され
ているデータのうち、設定されたゾーン範囲にある最大
のデータを検出して、そのレベルと位置データ(アドレ
ス値)をマーカレベルとマーカ位置データとして出力す
る。
ゾーン表示位置算出部27は、マーカ位置データを記憶
するマーカ位置メモリ、28は、ゾーンの表示位置を算出
する。
スタート周波数設定部30は、測定部10における掃引検
波のスタート周波数をスタート周波数メモリ31に設定す
るための部分である。センタ周波数設定部32は、同じく
掃引検波のセンタ周波数メモリ33に設定するための部分
である。周波数スパン設定部34は、周波数スパンを周波
数スパンメモリ35に設定するための部分である。
第1のスタート・センタ周波数算出部36は、これらの
各メモリ31,33,35に設定された各条件周波数から、測定
部10の掃引検波周波数のスタート周波数あるいはセンタ
周波数を算出する。すなわち、この第1のスタート・セ
ンタ周波数算出部36は、周波数スパンが固定された状態
で、スタート周波数が変更設定されると、前述した
(1)式を満足うるようにセンタ周波数メモリ33の内容
を更新設定し、また、センタ周波数が変更設定される
と、逆にスタート周波数メモリ31の内容を更新設定す
る。
マーカ周波数算出部37は、スタート周波数、周波数ス
パン、および、マーカ位置に基づいて、マーカ周波数を
算出する。
このマーカ周波数算出部37の演算は、周波数スパンを
表示ポイント数(この場合500)で除算した値に、マー
カ位置データを乗算して、スタート周波数に加算するこ
とによってマーカ周波数を得ている。
ゾーン内周波数偏差算出部38は、基準位置の周波数で
あるゾーンセンタ周波数とマーカ周波数との差を算出す
るもので、周波数スパンを表示ポイント数で除算し、ゾ
ーンセンタ位置データを乗算した値にスタート周波数を
加算して得たゾーンセンタ周波数を、マーカ周波数から
減じて、その周波数偏差を算出している。
旧周波数スパンメモリ39は、周波数スパンメモリ34に
新たな周波数スパンが設定されるとき、その前に設定さ
れてい周波数スパンを記憶する。
第2のスタート・センタ周波数算出部40、周波数スパ
ン設定部34による周波数スパンの変更設定がなされたと
き、各メモリ31,33,35,39に記憶設定されているスター
ト周波数、センタ周波数、周波数スパンおよび旧周波数
スパンに基づいて、新たなスタート周波数およびセンタ
周波数を出力する。
第2のスタート・センタ周波数算出部40は、旧スター
ト周波数F(st)、旧周波数スパンF(sp)、新周
波数スパンF(sp)により、ゾーンセンタ周波数F
(zc)を基準とする新たなスタート周波数F(st)
次式によって算出する。
F(st)=F(zc)−(F(zc)−F(st))×(F(sp)N/F(sp)) …(3) また、旧センタ周波数F(c)により、ゾーンセン
タ周波数F(zc)を基準とする新たなセンタ周波数F
(c)を次式によって算出する。
F(c)=F(zc)−(F(zc)−F(c))×(F(sp)N/F(sp)) …(4) 周波数補正部41は、第2のスタート・センタ周波数算
出部40によって算出された新スタート周波数と新センタ
周波数とを、ゾーン内周波数偏差算出部38からの周波数
偏差分だけ、それぞれ補正する。この周波数補正部41に
よって、補正された新スタート周波数と新センタ周波数
は、それぞれスタート周波数メモリ31、センタ周波数メ
モリ33に設定される。
次に、このスペクトラムアナライザの動作を説明す
る。
例えば、スタート周波数が100MHz、周波数スパンが40
0MHz、ゾーンセンタ位置が表示ポイント345の状態で測
定信号を観測したとき、第4図Aに示すようなスペクト
ラム波形が表示装置20に表示され、表示ポイント340の
位置にゾーン内のピーク点を示すマーカ点mが表示され
ているものとする。
このときのマーカ周波数F(m)は、 F(m)=100+(400/500)×340=372(MHz) となり、ゾーンセンタ周波数F(zc)は、 F(zc)=100+(400/500)×345=376(MHz) となり、その周波数偏差△F、4MHzとなる。
ここで、周波数スパンが100MHzに変更設定されると、
第2のスタート・センタ周波数算出部40によって、新ス
タート周波数と新センタ周波数が前述の(3),(4)
式によって次のように算出される。
新スタート周波数F(st)= 376−(376−100)×100/400=307(MHz) 新センタ周波数F(c)= 376−(376−300)×100/400=357(MHz) この算出周波数、周波数偏差△F(=−4MHz)でそれ
ぞれ補正されて、スタート周波数メモリ31とセンタ周波
数メモリ33にそれぞれ設定される。
このため、測定部10の掃引受信範囲が303MHMHzから40
3MHzとなるように、局部発振器11の局発周波数が制御さ
れ、表示装置20に表示されるスペクトラムは、第4図B
に示すように、基準位置であるゾーンセンタを中心に4
倍の倍率で拡大表示されることになる。
なお、このとき、マーカ周波数とゾーンセンタ周波数
は、周波数補正部41,42によって補正されているため、
画面上で一致するはずであるが、測定信号の変動や局部
発振器11の直線性によって必ずしも一致するとは限らな
い。しかし、周波数スパンの変更毎にこの周波数補正が
なされるため、拡大したい部分が表示範囲を逸脱するこ
とはない。
また、この周波数スパンの変更によって、ゾーンセン
タ周波数は、 303+(100/500)×345の演算により372(MHz)とな
り、この状態から周波数スパンを400MHzに戻した場合
(周波数偏差△F=0として)、第4図Cに示すよう
に、スタート周波数96MHz、センタ周波数296MHzとな
り、元の波形に対して4MHzだけシフトするが、このずれ
は周波数スパンに対して無視できる程度であり、実際の
観測に支障はない。
また、このゾーンは、表示画面上で任意の位置に設定
することができ、拡大したい波形のピーク点を囲むよう
にゾーンセンタ設定して、周波数スパンの切換えを行な
えば、そのゾーンセンタを中心にして拡大された波形を
観測でき、周波数スパンを元に戻せば、元の全体の波形
を観測できる。
なお、前記実施例では、周波数スパンが変更設定され
たとき、スタート周波数とセンタ周波数が、基準位置で
あるゾーンセンタを中心にして自動更新され、他の条件
周波数であるスタート周波数およびセンタ周波数が変更
設定されたときは、従来装置と同様に掃引検波の周波数
範囲がシフトするだけであったが、第5図に示すよう
に、旧スタート周波数メモリ50、旧センタ周波数メモリ
51、スタート・スパン周波数算出部52、センタ・スパン
周波数算出部53および各周波数補正部54〜57を設けるこ
とにより、スタート周波数あるいはセンタ周波数が変更
設定されたときにも、ゾーンセンタを中心にした拡大、
縮小を可逆的に行なわせることができる。
なお、この場合にスタート・スパン周波数算出部52
は、新スタート周波数と新周波数スパンとを算出する。
この算出値は、周波数補正部54,55で周波数偏差分(Δ
F)だけ補正され、各メモリに設定される。
また、センタ・スパン周波数算出部53は、新センタ周
波数と新周波数スパンとを算出する。この算出値は、周
波数補正部56,57で周波数偏差分(ΔF)だけ補正さ
れ、各メモリに設定される。
したがって、スタート周波数、センタ周波数あるいは
周波数スパンのいずれの条件周波数を変更設定しても、
基準位置であるゾーンセンタを中心にした拡大縮小が可
能となる。
また、前記実施例では、ゾーンセンタを基準位置とし
て、周波数軸の変更を行なうようにしていたが、特にゾ
ーンのセンタに限らずゾーンの左端、右端でも本質的な
違いはないと共に、ゾーンマーカ機能を有さずに、手動
でマーカ点を設定するスペクトラムアナライザの場合、
このマーカ点を基準位置にして周波数軸の変更を行なう
ようにしてもよい。
この場合、第6図に示すように、マーカ位置を可変設
定するためのマーカ位置設定部60を設け、このマーカの
周波数をゾーンセンタ周波数の代りに第2のスタート・
センタ周波数算出部40に入力して、算出された新たなス
タート周波数とセンタ周波数とを各メモリにそれぞれ設
定するようにすれば、マーカ点を基準にしてスペクトラ
ム波形の拡大縮小を行なうことができる。
また、第7図に示すように、基準位置設定部61から基
準位置メモリ62に設定される値を、ゾーンセンタの代り
に周波数偏差算出部38′に入力するように構成すれば、
手動で移動させたマーカ点の位置を、周波数スパンの切
換えによって、予め設定した表示画面の基準位置に大き
く移動させることができる。
本発明の第1実施例によるスペクトラムアナライザ
は、前記説明のように、画面に設定される基準位置の周
波数を固定した状態で周波数軸の拡大縮小ができるた
め、全体のスペクトラム波形とその一部を拡大(ZOOM機
能)したスペクトラム波形の交互観測を、条件周波数の
変更操作のみで容易に行なえ、その基準位置を任意の位
置に設定でき、格段に使いやすくなる。
また、この条件周波数の変更操作によって、マーカ位
置を基準位置に近づけることができ、操作性が格段に向
上する。
なお、第3図Bにおいて第3図Aと対応しない部分に
ついては第2実施例以降においてそれと同一符号を付し
て説明するものとする。
(第2実施例:虫めがね表示機能) 次に、本発明の第2実施例に係る虫めがね表示機能を
説明する。
第8図は第2実施例によるスペクトラムアナライザの
構成を第1図に示される基本構成と対応付けて示すブロ
ック図である。
このスペクトラムアナライザの測定部U100は図示のよ
うに構成される。すなわち、測定部U100は入力端子8か
らの被測定入力信号をミキサ101で局部発振機105からの
信号と混合することにより、中間周波数信号IFとした
後、中間周波数回路であるIF処理部102を介して、検出
器103でレベル検出を行うと共に、そのレベル検出され
た信号をアナログ・ディジタル(A/D)変換器104でディ
ジタル信号に変換して得られるディジタル(スペクトラ
ム波形)データを次段の表示データ処理部U20に含まれ
る波形メモリ5へ送出する。一方、測定制御部U30は掃
引信号発生器106を介して局部発振器105の周波数を所望
の帯域で掃引することにより、測定しようとする周波数
領域内を掃引して、その結果、被測定入力信号が測定部
U100で測定することになる。
次にスペクトラムアナライザの測定部U100からの被測
定入力信号に対応するディジタル(スペクトラム波形)
データを受けた波形メモリ5は、測定している周波数に
対応して、被測定入力信号のレベルであるディジタルデ
ータを記憶した後で、この記憶データを表示装置U500上
に(例えばCRTの画面上に)表示するために出力する。
波形メモリ5の出力信号を受けた表示装置U500は、表示
画面上にスペクトルを表示するが、この制御は表示デー
タ処理部U20に含まれる表示制御部6およびトレースメ
モリ7によって行われる。また、測定部U100と波形メモ
リ5に対する制御は測定制御部U30で行なわれる。ここ
までの構成及び動作については、通常知られている技術
と同様である。
しかるに、この発明によれば、スペクトラムアナライ
ザを動作させるためのパラメータを設定する第1のパラ
メータ設定部U600がある。この第1のパラメータ設定部
U600は、例えば全周波数範囲(センタ周波数および周波
数スパン)、表示画面の目盛の尺度(スケールファク
タ、分解能帯域幅(RBW)、ビデオ帯域幅(VBW)などの
パラメータを使用者が設定するためのものである。この
第1のパラメータ設定部U600によって設定されたパラメ
ータは必要に応じて拡大表示/安定表示処理部U40に含
まれる第1のパラメータメモリT12に記憶される。
また、虫めがね表示の範囲を定めるために、ゾーンを
設定するためのゾーン設定部9が基準パラメータ設定部
U800にあり、ここでゾーンのセンタ位置と幅とが設定さ
れ、これらのデータはゾーン設定メモリT11に記憶され
る。このゾーンセンタ位置は虫めがね表示における拡大
の中心位置となる。
さらに、第2のパラメータ設定部U700があり、拡大表
示されるべき目盛のスケールファクタ(あるいは倍率)
が設定され、また、前記拡大の中心となる周波数軸上の
位置はこの発明の特徴の一つであり、拡大された波形と
されないものの(表と裏の波形)一致する点を表す。こ
れら三つのパラメータまたはゾーン設定部T9で設定され
たデータに基づいて、前記周波数軸上の位置を変えず
に、[第2のパラメータ設定部U700で設定されたスケー
ルフアクタ]で波形を掃引表示するための周波数パラメ
ータが周波数演算部T15によって算出され、その結果が
第2のパラメータメモリT13に記憶される。
第1及び第2のパラメータメモリT12,T13並びにゾー
ン設定メモリT11からのデータは、図示のように結局は
測定制御部U30又は表示制御部6における制御に用いら
れる。
上記のように、第2実施例の構成において、第1のス
ケールファクタで表示されている波形の測定周波数領域
内の任意の一つの周波数を設定する部分は、第8図の実
施例では第2のパラメータ設定部U700が当り、また、第
2のスケールファクタを設定する部分も第2のパラメー
タ設定部U700が当るか、ゾーン設定部T9によることも可
能である。波形をゾーン内のスケールファクタによって
ゾーン外の波形に比べ拡大する制御部は、第8図の周波
数演算部T15、第2のパラメータメモリT13と表示制御部
6とに測定制御部U30を加えて構成される。
虫めがね表示と掃引については、第37図の説明で述べ
たように、三つの掃引の仕方がある。これを上述と対応
づけて説明すれば、第1のパラメータ設定部U600で設定
されるパラメータは第37図のととに相当する部分、
すなわち全体の掃引のためのパラメータである。第2の
パラメータ設定部U700で設定されるパラメータは第37図
のに設定されたゾーン内における掃引のためのパラメ
ータである。掃引幅情報生成部T14は第37図の,,
の部分の掃引を制御する。ゾーン設定部9で設定され
たゾーンの情報に基づいて、第37図の,,各掃引
の開始の周波数を制御する。表示制御部6は、第37図の
,,を一つのトレースとしてまとめるとともに、
ゾーンを表示するような制御をすることを主要な機能と
し、併せて、ゾーン内の波形のスクロール処理をする機
能をもたせることができる。
波形メモリ5を2つに分割した例を第10図に示した。
このように波形メモリを2つに分けると、掃引はと
とを連続して行い、(したがっての裏側も)波形メモ
リ51に記憶し、波形メモリ52にはの掃引だけを記憶す
るようにできる。
第9A図は第2実施例の変形例を示す。第9図Aでは虫
めがね表示機能を実現する第8図の構成に加えて、ゾー
ントラッキングを実施するように、設定されたゾーン内
の特徴点指定信号を受けて、波形メモリ5内の情報から
特徴点を検出するためのゾーン内特徴点検出部T16が備
えられている。ゾーン内の特徴点の指定は多くの場合ピ
ークであるが、とくにはディップが指定されることもあ
る。ゾーン内の特徴点の位置とその点の周波数とに基づ
いて、その点がゾーンの所定位置(例えば中心)に来る
ようにゾーンを決める周波数などのパラメータが周波数
演算部T15で算出され、そのパラメータで第2の設定パ
ラメータメモリT13のデータを書き替え、その情報によ
って、結局は表示制御部6が働いて、所望の表示が表示
装置U500上にされる。
第9図Bは第9図Aの動作の詳細を示すフロー図であ
る。ゾーン内特徴点検出部T16により、検出された特徴
点がそのゾーンのセンタにあるか否かを判断(ステップ
S1)して、センタにあればゾーンの位置を変えないで表
示(ステップS7)し、もし特徴点がセンタからずれた場
合は、センタとの位置のずれ量Aを計算(ステップS3)
する。その後ゾーンの掃引のスタート周波数を前記位置
のずれ量A相当分(A・ΔFz)だけ増加させる(ステッ
プS4)。同時に、そのゾーンの画面全体に対する位置を
ずれ量A相当分(A・SPz/SPo)だけ変化させるための
演算を行う(ステップS5)。なお以上において、ΔFz,S
Po,SPzはそれぞれΔFz:単位ずれ量当りの周波数偏差、S
Po:第1のパラメータ設定部により設定された周波数ス
パン、SPz:ゾーン内の周波数スパンを表わしている。第
36図ではこの値は図中のa3に相当する。なお、位置の変
化分はゾーン設定メモリT11に記憶する(ステップS
6)。これらの機能はゾーン変更部T18が行う。そしてこ
の記憶(更新)されたゾーン設定メモリT11の内容
(値)に従って、すなわち新たなスタート周波数・ゾー
ン位置により、ゾーンの掃引および表示を行う(ステッ
プS9)。
この機能により、常にゾーンのセンタに特徴点をとら
えることができるから、より見易いゾーン内の表示をさ
せることができる。
図9Aの周波数演算部15において基準位置の周波数と特
徴点の周波数との差に従って第1および第2のパラメー
タに設定する周波数パラメータの値を演算し、測定制御
部がそれらの情報に従って測定部を制御することによ
り、ゾーンの位置は移動せず、常にゾーン内に波形のピ
ークが存在する、いわゆるゾーン内のシグナルトラッキ
ングが実現できる。
本発明の第2実施例では次のような効果が得られる。
第1に広帯域のスペクトラムを観測しながら、所望の
信号の近傍スペクトラムを同時に測定することができる
ので、全体の画像を眺めながら、しかも、所望の位置の
拡大された画像を、周波数軸上の一点を変えずに(位置
の移動を伴わずに)表示できるようになった。
ゾーン内のトレースを全体のトレースとひと続きのト
レースとして表示させることができるから、FGとBGの2
画面表示の場合と異なり、1トレースで1つの画面とし
て表示できる。このように、1トレース表示となるため
に、トレースデータのセーブ又はリコールをするときに
必要なメモリが少なくてすみ、例えば最大値保持(MAXH
OLD)平均化処理(AVERAGE)などに対応しやすくなっ
た。
しかも、1トレース表示であるから、検波モードが異
なるトレースを同時に表示するというような実質的な2
チャンネル表示に対応しやすくなった。
従来技術のシグナルトラッキングでは、波形は常にCR
T画面の中央に表示されるので、信号の周波数ドリフト
の幅を直観的につかみにくいが、本発明のゾーントラッ
キングでは、1トレース表示であり、表示上のゾーンの
動きから、ドリフト幅を読みとることができる。
しかも、ドリフト幅が全体の横軸目盛上で、ゾーンが
どのくらい動いたかで直接に読みとることができる効果
がある。
本発明のゾーントラッキングと従来技術のシグナルト
ラッキングとの差についてみれば、従来のシグナルトラ
ッキングでは、信号が画面からはみ出た場合、周波数ス
パンを広く設定し直して、改めて信号を捕捉する必要が
あるが、本発明の「ゾーントラッキング」では、もとも
と、広帯域でのスペクトラムを全体に表示しているの
で、虫めがねのOFF/ONの操作のみで、容易に再捕捉でき
る。
このようにして第2実施例によれば、従来のゾーンマ
ーカ、ゾーンスイープ、シグナルトラッキング、FGとBG
2画面表示のもつ機能を改良し、操作上の不便さを解決
したスペクトラムアナライザを提供することができる。
(第3実施例:マルチスクリーン表示機能) この第3実施例によるマルチスクリーン表示機能とは
第2実施例による虫めがね表示機能をマルチスクリーン
(多分割)化して表示する機能を意味している。
ここで、このようなマルチスクリーン表示機能が必要
となる背景とマルチスクリーン表示の原理について2信
号3次歪測定を例にとって説明する。
今、互いに周波数の異なる2種類の正弦波信号がある
デバイス(例えば周波数混合器、増幅器、能動ろ波器
等)の入力端に入力されたとすると、そのデバイスの出
力端には先の2種類の信号以外に、この2種類の周波数
の干渉(合成)により他の周波数成分のスプリアスが発
生する。このスプリアスのレベルが小さい程、デバイス
にとっては好ましいので、そのデバイスの性能を評価す
るスペクトラムアナライザ等でスプリアス(スペクトラ
ム)のレベルを測定することが必要となる。
この関係を数式で表現すると、周波数の異なる2種類
の正弦波信号の周波数をそれぞれf1(Hz)、f2(Hz)と
したとき fx=|mf1±nf2|(m,nは整数) なるスプリアス成分を含んだfxのスペクトラムが原理的
に存在することになる。
ここで、m+n=3となるfxは2信号3次歪と呼ばれ
ている。
具体的に述べると、f1=500MHz、f2=600MHzなる二つ
の信号を入力した場合における2信号3次歪の代表的な
スペクトラムとしては400MHz(|2f1−f2|)と700MHz(|
f1−2f2|)が現われる。換言すれば、f2>f1においてf2
−f1=Δfとしたとき、f1−Δf=f3とf2+Δf=f3
とにそれぞれ2信号3次歪のスペクトラムが現われる。
この関係を図示したのが第11図Aである。
従って、f1,f2を入力周波数とし、f3,f3′を出力周波
数としたとすると、これらの関係は第11図Bに示すよう
に、 で結びつけられることになる(但しf1<f2)。
第11図Cはこのような背景に基いて2信号3次歪のス
ペクトラムを観測するために、マルチスクリーン表示機
能を実現する場合の原理図を示している。
すなわち、第2のパラメータ設定部U700には第1およ
び第2の入力周波数設定部111,112が相当し、第2のパ
ラメータメモリT13に相当する第1および第2の設定周
波数メモリ114,115と、第1および第2の2信号3次周
波数メモリ117,118とがある。第1および第2の設定周
波数メモリ114,115からの記憶データは周波数演算部T15
に相当するものとして2信号3次周波数演算部116に加
えられる。この2信号3次周波数演算部116は上述した
第11図Bに示す関係にある関係αで結びつけられた低域
側および高域側の2信号3次周波数を出力するもので、
これらの出力周波数はそれぞれ前記第1および第2の2
信号3次周波数メモリ117,118に記憶される。それらの
各メモリ117,118からの記憶データf3,f3′および前記第
1および第2の設定周波数メモリ114,115からの記憶デ
ータf1,f2および掃引周波数幅メモリ120からの出力デー
タである所定帯域幅Δfと共に測定制御部U30に加えら
れる。ここで、測定制御部U30はf3±Δf/2、f1±Δf/
2、f2±Δf/2、f3′±Δf/2なる出力で掃引信号発生器1
06を制御することになる。この場合、仮に周波数の低い
順に掃引を行なうように制御すれば、f3→f1→f2→f3
の順に各メモリから周波数データを読み出して掃引信号
発生器106を制御する。この結果、この場合では4掃引
期間に対応した多分割表示つまりマルチスクリーン表示
が実現される。
第12図は第8図を一部変形したマルチスクリーン表示
機能を実現する具体的ブロック図を示している。すなわ
ち、第8図のゾーン設定メモリT11、ゾーン設定部T9が
それぞれマルチゾーン設定部T11′、マルチゾーン設定
部T9′となり、マルチ表示設定部121、マルチゾーン分
割部122、マルチ掃引情報生成部123が新たに設けられて
いる以外は第8図と同様であって、第11図Cの原理に基
いて、例えば第13図に示すようなマルチゾーン表示とマ
ルチ分割(スクリーン)表示を行なうことができる。つ
まり、第13図の上部に示したマルチゾーン表示の各ゾー
ン内を虫めがね表示で拡大されているが第13図の下部に
示したマルチ分割(スクリーン)表示である。
(第4実施例;マルチスクリーン表示機能) この第4実施例によるマルチスクリーン表示機能は第
3実施例とは別な用途として高調波測定に向けられてい
る。
第14図Aは、この発明の第4実施例を採用したスペク
トラムアナライザの構成を示す図である。
第14図Bは第14図Aを第1図に示される基本構成に対
応付けて示したものであって、第1図、第14図Aと同一
部分には同一符号を付して、それらの説明を省略するも
のとする。
図で、測定部1、A/D変換器2及び記憶部3は従来技
術(第34図)で説明したものと同一である。
以下、高調波を測定する場合を例に説明する。
周波数範囲選択部5Aは、被測定信号の基本波の周波数
情報が与えられたときに、例えば5次までの各高調波の
周波数(低い順にf1、2f1、3f1、4f1、5f1)を求める。
すなわち基本波の周波数から2次、3次、4次および5
次の各高調波の周波数を求める過程は前記第3実施例に
おける2信号3次周波数を求める過程と同じである。さ
らに所定帯域幅2Δfを基にBW1=f1±Δf、BW2=2f1
±Δf、BW3=3f1±Δf、BW4=4f1±Δf、BW5=5f1±
Δfの5つの帯域を自動で選択する。
この所定帯域幅2Δfは、周波数掃引して測定したい
基本波および各高調波の近傍の掃引幅である。
例えば、基本波=100MHzのとき2Δf=1MHzとすれ
ば、各々の掃引周波数範囲BW1〜BW5はそれぞれは99.5〜
100.5MHz、199.5〜200.5MHz、299.5〜300.5MHz、399.5
〜400.5MHz、499.5〜500.5MHzとなる。
掃引部60は、この例では分解能設定部6a、クロック発
生部6b及び掃引信号発生器6cで構成される。
掃引信号発生部6aは、周波数範囲選択部5aからの各周
波数範囲情報BW1〜BW5を受けて、クロック発生部6bから
のクロックに同期して局部発振器1aを周波数掃引させる
ための掃引信号を生成して出力する。
クロック発生部6bは、総ドット数/1周期に相当するク
ロックを発生する。このクロックはA/D変換器2の変換
タイミングを決めるとともに、記憶部3のアドレスを指
定する。
分解能設定部6cは、所定帯域幅2Δfに応じて前記
(2)式を満足し、かつ表示分解能10Δf/総ドット数に
近い分析分解能の帯域幅を設定する。
この掃引信号の波形について第15図をもとに説明す
る。第15図で、この発明による掃引信号の例を実線bで
示し、従来例の掃引信号の例を点線aで示す。第15図
は、1周期の掃引時間をこの発明と従来例とが同じと仮
定したときの掃引信号を、横軸が掃引の時間、縦軸が掃
引信号の電圧及び掃引される周波数の座標上に示す。な
お、局部発振器1aは掃引信号の電圧に比例した周波数を
出力するようにされている。
この発明の掃引信号の波形の特徴は、段階的に変化
し、かつ各所望の周波数範囲BW1〜BW5を掃引するときの
傾斜が緩やかであることである。結果的に、各所望の周
波数範囲BW1〜BW5を掃引する掃引速度が遅くなる(実質
の単位周波数範囲あたりの掃引時間が長くなる)ので、
BPF1cの帯域を狭くし分析分解能を良くできる。また、
従来と1周期あたりの横軸の総ドット数が変わらない状
態で、段階的に所望の周波数範囲BW1〜BW5のみを選択し
て掃引しているので選択外の帯域を除去した分を拡大測
定、表示できるから表示分解能も良くなる。
測定部10からの出力は、A/D変換器2及び記憶部3に
よってクロック発生部6bからのクロックのタイミングで
記憶されるが、そのデータとしては所望の周波数範囲BW
1〜BW5のみのデータが周波数の低い順(掃引周波数の
順)に記憶される。
表示装置U500を制御する表示データ処理部U20は、こ
の例では記憶部3、表示制御部7a及びトレースメモリ7b
とで構成される。
表示制御部7aは、予め周波数範囲選択部5aで選択され
た所望の周波数範囲情報BW1〜BW5を受けて、表示画面を
所定数に区分、この例では5つに区分して周波数を割り
振った表示フォーマットを作成しておく。そして、記憶
部3から記憶しているデータを読みだし、表示フォーマ
ットに沿って表示装置U500に表示する。この表示例を第
16図に示す。
第16図で、基本波が100MHz、所望の周波数範囲BW1〜B
W5の各帯域幅2Δfが1MHz、および横軸の総ドット数が
500とすれば、表示分解能は、1MHz/100=10kHzである。
掃引時間Tがトータルで2秒とすれば、各帯域での掃
引時間は0.4秒であるから、(1)式より分析分解能
は、約0.7kHzにすることができる。しかし、実効的な総
合の測定分解能は、表示分解能と等しい10kHzである。
これを従来例技術で示した数値例と比較すると、他の条
件が同じとすれば従来の総合の測定分解能は1MHzで、分
析分解能が22.4kHzであるから、この実施例の測定分解
能は、従来の測定分解能よりはもちろん、従来の分析分
解能よりも良くなることが分かる。
このように分解能良く測定できるということは、その
分、S/Nも改善され測定ダイナミックレンジが広がるこ
とである。各高調波も拡大表示されるから見やすい。
なお、この実施例の周波数範囲選択部5a、掃引部60及
び表示制御部7aは、CPUを用いて構成できる。
第4の実施例を採用したスペクトラムアナライザの変
形例を第17図Aに示す。
第14図Aの場合は所望の周波数範囲BW1〜BW5(各帯域
幅2Δf)をそれぞれドット数100(横軸の総ドット数5
00を所望の周波数範囲BW1〜BW5の数である5で割ったド
ット数)に直接割り振って、測定、表示するようにした
ものである。
これに対して、第17図Aの場合は、第18図の上部に1
回目、2回目、3回目…として示すように所望の周波数
範囲BW1〜BW5をそれぞれ表示ドット数500と同じ測定ポ
イント数500として5回にわたって測定し、合計では500
×5=2500ポイント数のデータをデータ圧縮等の処理を
施して第18図の下部に示すように横軸を1/5に圧縮して
表示するようにしたものである。1/5の圧縮は、前記5
回にわたって測定したデータの5ポイント毎に、新しく
1ポイントづつデータを発生するようにすることによっ
て行う。この場合、前記5ポイントを新しい1ポイント
のデータとして生成するデータ圧縮の処理としてはレベ
ルの最大値、最小値あるいは平均値を求めるといった処
理がある。第17図Aと第14図Aとで構成上異なる点は、
第17図Aでは新しくデータ圧縮部8が設けられたこと
と、掃引部60に含まれる掃引発生部6a(第14図A参照)
の掃引信号の波形が異なることである。掃引発生部6aの
掃引信号の波形の違いに対応して記憶部3の記憶の仕方
を変えている。第17図Aではデータ圧縮処理として最大
値を検出している。
その他の要部の基本的動作は第14図Aの場合と略同じ
である。
第17図Aで、掃引信号発生部6aは、周波数範囲選択部
5aから出力される各周波数範囲情報BW1〜BW5を受けて、
クロック発生部6b(第14図A参照:以下同様)からのク
ロックに同期して局部発振器1aを周波数掃引させるため
の掃引信号を生成して出力する。このときの掃引信号に
ついて第19図をもとに説明する。第19図において、実線
cは第17図Aの掃引信号を説明するためのものであり、
点線aは従来の掃引信号の例である。
第17図Aの掃引信号は、従来の1周期当りの掃引時間
で1つの所望の周波数範囲の掃引を行い、これを各周波
数範囲情報BW1〜BW5にわたって、5回に分けて掃引する
ようにされている。
したがって、第17図Aの場合では、各所望の周波数範
囲BW1〜BW5の各帯域幅2Δfは変わらないものの実質の
測定ドット数が第14図Aの場合の横軸の総ドット数の掃
引回数倍、つまり5倍に増える。
記憶部3は、第14図Aの場合の横軸の総ドット数の5
倍のメモリ容量を持つか、あるいは第14図Aの場合と同
一容量で適当な時間おきに記憶したデータを次段のデー
タ圧縮部8へ出力する必要がある。この例では便宜上、
記憶部3は第14図Aの場合の5倍の記憶容量を持つとし
て説明する。この場合、クロック発生部6bから記憶部3
に送出されるクロックの周期は第14図Aの場合と同じで
あるが、クロックを送出している時間は、記憶部3の容
量(あるいは、掃引信号発生部6aの掃引信号)の大きさ
にしたがって第14図Aの場合の5倍の時間が必要であ
る。
データ圧縮部8は、最大値検出部8a、表示用記憶部8b
及びデータ制御部8cからなる。
データ制御部8cは、記憶部3から周波数の低い方から
(記憶部3の番地の低い方から)各所望の周波数範囲BW
1〜BW5の個数分、つまり番地0から4までの5個のデー
タを読みだす。最大値検出部8aはその5個のデータの最
大値を求める。データ制御部8cは、その最大値を選択し
て表示用記憶部8bの0番地に書き込む。データ制御部8c
は、このような動作を記憶部3の5つの番地毎に繰り返
して、記憶部3に記憶された周波数範囲BW1〜BW5分の全
データを変換して表示用記憶部8bに書き込む。
このようにして、データ圧縮部8は、記憶部3に記憶
されたデータを5個おきに選択して1/5に圧縮すること
によって、横軸の総ドット数と同じデータ数に変換し、
表示装置U500に送出して表示せしめるようにした。
この場合の、分析分解能は、掃引時間2秒で掃引の帯
域幅2Δf=1MHzであるから、分析分解能は1kHzであ
る。記憶部3に記憶されたデータの測定ドットにおける
分解能は1MHz/500=2kHzである。したがって、この記憶
部3に記憶された時点での測定分解能は2kHzである(BP
F1cの帯域は、2kHzに設定される)。
この測定分解能は、第14図の場合の5倍であり、その
分、S/Nが改善された測定ダイナミックレンジが良くな
る。
記憶部3から表示用記憶部8bに圧縮して記憶されたデ
ータのもつ表示分解能の値は、前記測定分解能2kHzの5
倍になるから10kHzである。このように最終時点では、
第14図Aの場合の表示分解能と同じである。しかし、先
に改善された測定ダイナミックレンジはそのまま受け継
がれる。
なお、一般的にスペクトラムの周波数とはそのレベル
が最大を示す周波数をいうので、この測定においても最
終的に高調波を含む各スペクトラムのレベルが最大にな
るところの周波数値が要求される。そこで、記憶部3の
圧縮される前のデータからその周波数値を求めておい
て、そのまま圧縮後も最大値を示す周波数値として数値
表示するようになれば周波数の測定精度も圧縮前の測定
分解能に依存した精度を維持できる。この場合、視認に
よる誤差は圧縮後の表示分解能で決まる。
第17図Bにマーカとその点の周波数値を表示する実施
例の構成を示す。
第17図Bは、第17図Aに加えてピークサーチ部8dを設
け、表示制御部7aはピークサーチ部8dから指示にしたが
って、表示装置U500の表示データにマーカを付すと同時
にその周波数値を数値表示するようにしたものである。
ピークサーチ部8dは、表示記憶部8bからのデータをも
とに所望の各周波数範囲毎にそれぞれの範囲において最
大値を示す点をサーチして、表示制御部7aに対してその
点にマーカを付すように指示する。一方、記憶部3に記
憶されているデータからその点の周波数値を求め、表示
制御部7aに対してその周波数値をマーカ点の周波数とし
て表示するように指示する。
なお、データ圧縮部8は、CPU及び記憶素子を用いて
構成できる。
第20図に、第4実施例を採用したスペクトラムアナラ
イザのさらに別の構成を示す。
第20図の場合は、第17図Aの場合のデータ圧縮部8の
機能をアナログで行うものである。そのため第20図の場
合では、第17図Aのデータ圧縮部8の代わりに、測定部
10とA/D変換器2の間にアナログ最大値検出部9を設け
た。
第20図で、アナログ最大値検出部9、A/D変換器2、
記憶部3及びクロック発生部6b(第14図A参照)以外の
動作は第17図Aの場合と同一である。
第20図でA/D変換器2、記憶部3及びクロック発生部6
bは、第17図Aの場合とはクロック動作及び記憶容量が
異なるが、記憶部3の記憶容量は、横軸の総ドット数と
同じ500である。第20図のアナログ検出部9、A/D変換器
2及び記憶部3に送出されるクロックは、周期が第17図
Aの場合の5倍で、送出している期間は第17図Aの場合
と同一である。このクロックを送出している期間は、掃
引発生部6aの掃引が第2実施例と同様5回にわたって掃
引している期間である。
アナログ最大値検出部9は、クロック周期の間、測定
部1から出力されるアナログ信号をホールドし、次のク
ロックでリセットされる。したがって、アナログ最大値
検出部9は、クロック周期の間の最大値を検出してホー
ルドしている。
記憶部3は、1つのクロック周期におけるA/D変換さ
れた最大値を選択して、記憶部3の1つの番地に対応し
て記憶する。
このとき、この第20図の場合の1つのクロック周期
は、先に説明したように第17図Aの場合の5倍であるか
ら、この記憶部3は、第17図Aの場合のクロックの5倍
分のアナログのデータをとり、そのデータから最大値を
検出することによって圧縮して記憶したことになる。
第20図において、その他の動作及び分解能について
は、第17図Aと同一である。ただし、第20図の場合で
は、第17図Aの場合のように圧縮前のデータを記憶して
いないので利用することはできない。
以上の第4実施例の説明では、高調波測定を例として
説明してきたが、高調波に限らず測定対象としているも
のの周波数が既知であれば、第14図A,B、第17図A,B、第
20図のいずれの場合にも適用できる。
上記説明のように、この発明の第4実施例では、特に
周波数範囲選択部によって前記複数の周波数範囲を選択
して、その複数の周波数範囲を掃引部により、分解能良
く測定できるように掃引せしめ、得られた所望の複数の
周波数範囲を同一画面に表示する構成としたことから、
所望の複数の周波数に注目して、その近傍の周波数成分
を確認しながら測定できる効果がある。また、注目した
い周波数成分のみ拡大観察できる。また、S/Nも改善し
て測定できる効果がある。
また、この発明の第4実施例では上述に加えてデータ
選択部を備えたことから、よりS/Nを改善して測定でき
る効果がある。
(第5実施例:シグナルトラッキング) 以下、図面に基づいて本発明の第5実施例によるシグ
ナルトラッキングについて説明する。
第21図Aは第5実施例を適用したスペクトラムアナラ
イザの構成を示すブロック図である。第21図Bは第21図
Aを第1図に示される基本構成に対応付けて示したもの
であって、第21図A、第3図Bと同一部分には同一符号
を付してそれらの説明を省略するものする。
第21図Aにおいて、P20は、このスペクトラムアナラ
イザの測定部である。この測定部P20は測定信号を、掃
引可能な局部発振器P21からの局発信号とミクサP22で混
合し、所定周波数のバンドパスフィルタP23を通過した
信号を検波器P24で検波し、この検波信号を周波数毎の
スペクトラム値としてAD変換器P25から出力する。な
お、局部発振器P21の掃引周波数範囲は、掃引制御部P26
からの掃引信号の振幅およびオフセット電圧で決定され
る。
データ変換部27は、AD変換器P25からのデータに対す
る補正処理を行なって変形メモリP28に記憶させる。
この波形メモリP28は、例えば500個のアドレスを有し
ており、AD変換器P25からは、一回の掃引毎に500個のス
ペクトラムデータが出力されるものとする。
表示制御部P29は、後述する他の表示情報とともに、
波形メモリP28に記憶されたデータを一連のスペクトラ
ム波形として表示装置P30に表示する。
ゾーンマーカ設定部P31は、周波数軸上の任意の位置
に任意の幅のゾーンを表示設定し、そのゾーン内の波形
のピーク点にマーカを表示するための部分である。
ゾーンセンタ設定部P32は、ゾーン内の基準位置とな
るゾーンセンタ位置情報をゾーンセンタメモリP33に設
定するための部分である。ゾーン幅設定部P34は、ゾー
ン幅情報をゾーン幅メモリP35に設定するための部分で
ある。
ゾーン内ピーク検出部P36は、波形メモリP28に記憶さ
れているデータのうち、設定されたゾーン内のレベル最
大点(特異点)を検出して、そのレベルと位置データ
(アドレス値)をマーカレベルとマーカ位置データとし
て出力する。
マーカ位置メモリP37は、マーカ位置データを記憶す
る。ゾーン表示位置算出部P38は、ゾーンの表示位置を
算出する。
スタート周波数設定部P40は、測定部P20における掃引
検波のスタート周波数をスタート周波数メモリP41に設
定するための部分である。センタ周波数設定部p42は、
同じく掃引検波のセンタ周波数をセンタ周波数メモリP4
3に設定するための部分である。周波数スパン設定部P44
は、周波数スパンを周波数スパメモリP45に設定するた
めの部分である。
スタート周波数算出部P46は、これらの各メモリP41,P
43,P45に設定された各条件周波数から、測定部P20の掃
引検波周波数のスタート周波数あるいはセンタ周波数を
算出するものであり、スタート周波数が変更設定される
と、前述した(1)式を満足するようにセンタ周波数メ
モリP43の内容を更新設定し、また、センタ周波数が変
更設定されると、逆にスタート周波数メモリP41の内容
を更新設定する。
また、周波数スパンが変更設定されると、スタート周
波数メモリP41あるいはセンタ周波数メモリP43の内容を
更新設定(スタート周波数固定モードとセンタ周波数固
定モードの2種類のモードを有している)。
マーカ周波数算出部P47は、スタート周波数、周波数
スパンおよびマーカ位置に基づいて、特異点であるマー
カの周波数を掃引毎に算出して、表示制御部P29に出力
する。
このマーカ周波数算出部P47の演算は、周波数スパン
を表示ポイント数(この場合500)で除算した値に、マ
ーカ位置データを乗算して、スタート周波数に加算する
ことによってマーカ周波数を得ている。
トラッキング部P48は、1回の掃引が終了する毎スタ
ート周波数メモリP41とセンタ周波数メモリP43の記憶内
容を、ゾーンセンタ周波数とマーカ周波数との差だけ補
正する。
ゾーン内周波数算出部P49は、基準位置であるゾーン
センタの周波数とマーカ周波数との差を、掃引毎に算出
するものであり、マーカ点の表示ポイントからゾーンセ
ンタの表示ポイントを減じた値に、周波数スパンを表示
ポイント数で除算した値を乗算してその周波数差ΔFを
算出している。
加算器P50,P51は、算出された周波数差ΔFを前回掃
引時のスタート周波数およびセンタ周波数に加算補正し
て、それぞれのメモリに出力する。
トラッキング制御部P52は、1回の掃引が終了する毎
に、加算器P50,P51の出力を、それぞれスタート周波数
メモリP41、センタ周波数メモリP43に更新設定させた
後、次の掃引のスタートを指令する。
次に、このスペクトラムアナライザの動作を説明す
る。
例えば、スタート周波数が100MHz、周波数スパンが40
0MHz、ゾーンセンタ位置が表示ポイント345の状態で測
定信号を観測したとき、1回目の掃引で第22図Aに示す
ようなスペクトラム波形が表示装置P30に表示され、表
示ポイント340の位置にゾーン内のピーク点を示すマー
カ点mが表示されているものとする。
このときのマーカ周波数とゾーンセンタ周波数との差
ΔFは、 (340−345)(400/500)により、−4MHzとなる。
したがって、新たなスタート周波数およびセンタ周波
数は、それぞれ96MHz、296MHzに補正され、スタート周
波数メモリP41、センタ周波数メモリP43にそれぞれ更新
設定される。
このため、次の掃引は、スタート周波数96MHz、周波
数スパン400MHzで行なわれることになり、測定信号に周
波数ドリフトがなければ、第22図Bに示すように、ゾー
ンセンタ(基準位置)にマーカ点が一致するようにスペ
クトラム全体がシフトする。
また、測定信号に周波数ドリフトがあって、特異点で
あるマーカ点の周波数が変化しても、掃引毎にゾーンセ
ンタに追込まれるため、1回の掃引の間にゾーン幅以上
の周波数ドリフトがない限り、マーカ点の位置は、ゾー
ンセンタに極めて近い位置に固定されることになる。
また、このゾーンの位置は任意に移動できるため、例
えば、第22図Cに示すような高調波測定を行なう際に、
スタート周波数付近の基本波を挟むようにゾーンを設定
すれば、画面全域を高次の高調波の観測領域として使用
できる。
また、他のスペクトラムよりレベルの低いスペクトラ
ムをゾーンで挟むようにすれば、全体のスペクトラムを
観測しながら、目的のスペクトラムに対してトラッキン
グをかけることができる。
またゾーン内の表示を前記虫めがね表示機能にもとづ
いて拡大表示を行うことにより、所望の信号がたとえド
リフトしても常にゾーン内に前記所望の信号が存在し、
かつ詳細な波形としての観測が可能となる。
なお、上述の場合では、トラッキングを掃引毎に行な
うようにしていたが、複数回の掃引が終了する毎にトラ
ッキングによる補正をかけるようにしてもよく、また、
第23図に示したトラッキング部P60のように、基準位置
であるゾーンセンタと特異点であるマーカ点との周波数
差ΔFが、許容周波数範囲±ΔFr内にあるか否かを比較
器P61で判定し、周波数差ΔFがこの許容周波数範囲を
越えたとき、トラッキングによる補正をかけるようにし
てもよい。
また、前述した例では、ゾーン内で最大レベルとなる
点を特異点としていたが、ゾーン内の最大極小点や最小
極大点を特異点として検出するようにしてもよい。
また、上述した場合では、ゾーンの中心を基準位置と
していたが、これは本発明を限定するものではなく、ゾ
ーンの範囲内で基準位置を移動できるようにしてもよ
く、また、第24図に示すトラッキング部P62のように、
ゾーン内にあるマーカ点(特異点)自身の初期の位置デ
ータを記憶する初期位置メモリP63を設け、この記憶値
を基準位置データとして用いるようにしてもよい。この
場合は、初回のトラッキング時における周波数偏差が少
なくて済むという利点がある。
本発明の第5実施例によれば、前記説明のように、画
面上の任意の位置に設定される領域内のスペクトラムの
特異点の周波数と、その領域内の基準位置の周波数とが
近づくように、掃引検波の周波数範囲をシフトさせるト
ラッキング部を備えているため、トラッキングによる観
測領域の制限がなく、同一画面上に表示されている多数
のスペクトラムのうちの任意のスペクトラムに対し、ス
タート周波数や周波数スパン等の調整をしなくても領域
を設定するだけでトラッキングをかけることができ、他
のスペクトラムとのレベル差等を考慮する必要がなくな
る。
なお、以上の第1乃至第5実施例ではいずれも倍率変
更前と変更後とで同一画面による1画面表示に適用する
場合について示したが、第2実施例を除いては変更前を
第1の表示部に表示し且つ変更後を第2の表示部に表示
する如くした2画面表示に適用してもよく、このような
2画面表示によれば変更前と変更後との相対的関係をよ
り分り易く表示し得るという効果がある。
従って、以上詳述したような本発明によれば、周波数
軸上に展開して表示される波形について、ユーザに対し
より精細な波形観測を簡易に提供し得る周波数掃引タイ
プの波形表示装置を実現することができる。
[産業上の利用可能性] 本発明はスペクトラムアナライザやネットワークアナ
ライザ等の如く波形データを周波数軸上に展開して表示
する周波数掃引タイプの波形表示装置に広く利用するこ
とが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−337347 (32)優先日 平成2年11月30日(1990.11.30) (33)優先権主張国 日本(JP) 前置審査 (72)発明者 高野 光祥 東京都町田市本町田3549―3 藤の台団 地2―46―404 (72)発明者 飯吉 勝久 神奈川県小田原市早川1375―382 (72)発明者 和田 任弘 神奈川県厚木市愛甲1134―2 (72)発明者 片山 愛一 神奈川県伊勢原市東大竹1175―6 (56)参考文献 特開 平2−36364(JP,A) 特開 昭63−266362(JP,A) 特開 昭64−9371(JP,A) 特開 昭60−203862(JP,A) 特開 平1−105181(JP,A) 特開 昭63−218869(JP,A) 実開 昭53−91684(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 23/173 G01R 13/30

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定信号に対して所定の測定周波数の条
    件下で周波数を掃引して測定することにより、周波数に
    対応付けられた波形データを得る測定部と、 上記測定部で得られた上記波形データを周波数軸上に展
    開して表示する表示装置と、 上記所定の測定周波数の条件に含まれる、スタート周波
    数、ストップ周波数、センタ周波数および周波数スパン
    の4つの周波数パラメータのうち測定周波数範囲を決定
    するために2つの周波数パラメータを設定するとき上記
    4つの周波数パラメータのうちのいずれか1つの周波数
    パラメータを変更可能な第1のパラメータ設定手段と、 上記表示装置上の周波数軸上の任意の位置を基準位置と
    して設定する基準パラメータ設定手段と、 上記第1のパラメータ設定手段により上記4つの周波数
    パラメータのうちのいずれか1つの周波数パラメータが
    変更されたとき上記基準パラメータ設定手段により設定
    された上記表示装置上の周波数軸上の基準位置における
    周波数が上記いずれか1つの周波数パラメータが変更さ
    れる前の周波数と等しい周波数となる関係を保持しなが
    ら上記変更されたパラメータに従って上記測定部におけ
    る上記測定周波数範囲を変更し、上記表示装置上の周波
    数軸上の基準位置における周波数を中心に条件変更前の
    周波数範囲に対して所定倍率の周波数範囲で測定部を測
    定せしめることにより、前記表示装置に精細化された波
    形データとして表示させるための制御手段とを具備する
    周波数掃引タイプの波形表示装置。
  2. 【請求項2】上記制御手段は上記測定部で得られた上記
    波形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部
    と、上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の
    周波数と上記基準パラメータ設定手段によって設定され
    た上記基準位置に対応する周波数との差を検知する周波
    数偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの差
    情報に従って上記基準位置の周波数が上記特徴点の周波
    数と一致するように上記測定部における上記測定周波数
    範囲を制御することを特徴とする請求の範囲1に従った
    波形表示装置。
  3. 【請求項3】上記基準パラメータ設定手段は上記表示装
    置上の上記周波数軸上にゾーンを表わす条件を設定する
    手段を含み、上記ゾーン内の所定位置が上記基準位置と
    して設定されることを特徴とする請求の範囲1に従った
    波形表示装置。
  4. 【請求項4】上記基準パラメータ設定手段は上記表示装
    置上の上記周波数軸上にゾーンを表わす条件を設定する
    手段を含み、上記ゾーン内の所定位置が上記基準位置と
    して設定されると共に、上記特徴点検出部は上記ゾーン
    内に含まれる上記波形データに対する上記特徴点の周波
    数を検出する手段を含むことを特徴とする請求の範囲2
    に従った波形表示装置。
  5. 【請求項5】被測定信号に対して所定の測定周波数の条
    件下で周波数を掃引して測定することにより、周波数に
    対応付けられた波形データを得る測定部と、 上記測定部で得られた上記波形データを周波数軸上に展
    開して表示する表示装置と、 第1の測定周波数範囲を設定し、かつ上記第1の測定周
    波数範囲内の波形データを上記表示装置に表示するため
    の第1のスケールファクタを設定する第1のパラメータ
    設定手段と、 上記第1のパラメータ設定手段により設定されたパラメ
    ータを記憶する第1のパラメータメモリと、 上記表示装置上の周波数軸上の任意の位置を基準位置と
    して設定する基準パラメータ設定手段と、 第2の測定周波数範囲を設定し、かつ上記第2の測定周
    波数範囲内の波形データを上記表示装置に表示するため
    の第2のスケールファクタを設定する第2のパラメータ
    設定手段と、 上記第2のパラメータ設定手段により設定されたパラメ
    ータを記憶する第2のパラメータメモリと、 上記基準パラメータ設定手段により設定された基準位置
    における周波数と、上記第2の周波数範囲内の一つの周
    波数が上記基準位置において一致し、かつ前記第2の周
    波数範囲内の波形データを上記第2のスケールファクタ
    に従って表示することを許すために上記測定部における
    上記第1および第2の測定周波数範囲を制御すると共
    に、上記表示装置における表示位置を制御する制御手段
    とを具備する周波数掃引タイプの波形表示装置。
  6. 【請求項6】上記制御手段は上記測定部で得られた上記
    波形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部
    と、上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の
    周波数と、上記基準パラメータ設定手段によって設定さ
    れた上記基準位置に対応する周波数との差を検出する周
    波数偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの
    差情報に従って、上記基準位置に対応する周波数が上記
    特徴点の周波数と上記表示装置上の周波数軸上の一点で
    一致するように、上記基準位置と上記第2のパラメータ
    メモリ内の上記測定周波数範囲情報を変更し、上記測定
    部における上記第1および第2の測定周波数範囲を制御
    することを特徴とする請求の範囲5に従った波形表示装
    置。
  7. 【請求項7】上記制御手段は上記測定部得られた上記波
    形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部と、
    上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の周波
    数と、上記基準パラメータ設定手段によって設定された
    上記基準位置に対応する周波数との差を検出する周波数
    偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの差情
    報に従って、上記特徴点の上記周波数軸上の位置が上記
    基準位置と一致するように上記第1および第2のパラメ
    ータメモリ内の上記測定周波数範囲情報を変更し、上記
    測定部における上記第1および第2の測定周波数範囲を
    制御することを特徴とする請求の範囲5に従った波形表
    示装置。
  8. 【請求項8】上記第2のパラメータ設定手段は上記表示
    装置上の上記周波数軸上にゾーンを表わす条件を設定す
    る手段を含み、上記ゾーン内に対応する周波数範囲と上
    記第2の周波数範囲が一致し、かつ上記基準パラメータ
    設定手段は上記ゾーンを表わす条件を設定する手段を含
    み、上記ゾーン内の所定の位置が基準位置と一致するこ
    とを特徴とした請求の範囲5に従った波形表示装置。
  9. 【請求項9】上記制御手段は上記測定部で得られた上記
    波形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部
    と、上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の
    周波数と、上記基準パラメータ設定手段によって設定さ
    れた上記基準位置に対応する周波数との差を検出する周
    波数偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの
    差情報に従って、上記基準位置に対応する周波数が上記
    特徴点の周波数と上記表示装置上の周波数軸上の一点で
    一致するように、上記第2のパラメータメモリ内の上記
    測定周波数範囲情報を変更し、上記測定部における上記
    第1および第2の測定周波数範囲を制御すると共に、上
    記第2のパラメータ設定手段は上記表示装置上の上記周
    波数軸上にゾーンを表わす条件を設定する手段を含み、
    上記ゾーン内に対応する周波数範囲と上記第2の周波数
    範囲が一致し、かつ上記基準パラメータ設定手段は上記
    ゾーンを表わす条件を設定する手段を含み、上記ゾーン
    内の所定の位置が基準位置と一致することを特徴とする
    請求の範囲5に従った波形表示装置。
  10. 【請求項10】上記制御手段は上記測定部で得られた上
    記波形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部
    と、上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の
    周波数と、上記基準パラメータ設定手段によって設定さ
    れた上記基準位置に対応する周波数との差を検出する周
    波数偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの
    差情報に従って、上記特徴点の上記周波数軸上の位置が
    上記基準位置と一致するように、上記第1および第2の
    パラメータメモリ内の上記測定周波数範囲情報を変更
    し、上記測定部における上記第1および第2の測定周波
    数範囲を制御すると共に、上記第2のパラメータ設定手
    段は上記表示装置上の上記周波数軸上にゾーンを表わす
    条件を設定する手段を含み、上記ゾーン内に対応する周
    波数範囲と上記第2の周波数範囲が一致し、かつ上記基
    準パラメータ設定手段は上記ゾーンを表わす条件を設定
    する手段を含み、上記ゾーン内の所定の位置が基準位置
    と一致することを特徴とした請求の範囲5に従った波形
    表示装置。
  11. 【請求項11】上記特徴点検出部は上記第2の測定周波
    数範囲内の波形データに対して、上記波形データの特徴
    点の周波数を検出することを特徴とする請求の範囲6に
    従った波形表示装置。
  12. 【請求項12】上記制御手段は上記測定部で得られた上
    記波形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部
    と、上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の
    周波数と、上記基準パラメータ設定手段によって設定さ
    れた上記基準位置に対応する周波数との差を検出する周
    波数偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの
    差情報に従って、上記特徴点の上記周波数軸上の位置が
    上記基準位置と一致するように、上記第1および第2の
    パラメータメモリ内の上記測定周波数範囲情報を変更
    し、上記測定部における上記第1および第2の測定周波
    数範囲を制御すると共に、上記特徴点検出部は前記第2
    の測定周波数範囲内の波形データに対して、上記波形デ
    ータの特徴点の周波数を検出するることを特徴とする請
    求の範囲6に従った波形表示装置。
  13. 【請求項13】上記第2のパラメータ設定手段は上記表
    示装置の上記周波数軸上にゾーンを表わす条件を設定す
    る手段を含み、上記ゾーン内に対応する周波数範囲と上
    記第2の周波数範囲が一致し、かつ上記基準パラメータ
    設定手段は上記ゾーンを表わす条件を設定する手段を含
    み、上記ゾーン内の所定の位置が基準位置と一致すると
    共に、前記特徴点検出部は前記第2の測定周波数範囲内
    の波形データに対して、上記波形データの特徴点の周波
    数を検出することを特徴とする請求の範囲6に従った波
    形表示装置。
  14. 【請求項14】上記制御手段は上記測定部で得られた上
    記波形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部
    と、上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の
    周波数と、上記基準パラメータ設定手段によって設定さ
    れた上記基準位置に対応する周波数との差を検出する周
    波数偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの
    差情報に従って、上記基準位置に対応する周波数が上記
    特徴点の周波数と上記表示装置上の周波数軸上の一点で
    一致するように、上記第2のパラメータメモリ内の上記
    測定周波数範囲情報を変更し、上記測定部における上記
    第1および第2の測定周波数範囲を制御すると共に、上
    記第2のパラメータ設定手段は上記表示装置上の上記周
    波数軸上にゾーンを表わす条件を設定する手段を含み、
    上記ゾーン内に対応する周波数範囲と上記第2の周波数
    範囲が一致し、かつ上記基準パラメータ設定手段は上記
    ゾーンを表わす条件を設定する手段を含み、上記ゾーン
    内の所定の位置が基準位置と一致すると共に、上記特徴
    点検出部は上記第2の測定周波数範囲内の波形データに
    対して、上記波形データの特徴点の周波数を検出するこ
    とを特徴とする請求の範囲6に従った波形表示装置。
  15. 【請求項15】上記制御手段は上記測定部で得られた上
    記波形データの特徴点の周波数を検出する特徴点検出部
    と、上記特徴点検出部によって検出された上記特徴点の
    周波数と、上記基準パラメータ設定手段によって設定さ
    れた上記基準位置に対応する周波数との差を検出する周
    波数偏差算出部とを含み、上記周波数偏差算出部からの
    差情報に従って、上記特徴点の上記周波数軸上の位置が
    上記基準位置と一致するように、上記第2のパラメータ
    メモリ内の上記測定周波数範囲情報を変更し、上記測定
    部における上記第1および第2の測定周波数範囲を制御
    すると共に、上記第2のパラメータ設定手段は上記表示
    装置上の上記周波数軸上にゾーンを表わす条件を設定す
    る手段を含み、上記ゾーンに対応する周波数範囲と上記
    第2の周波数範囲が一致し、かつ上記基準パラメータ設
    定手段は上記ゾーンを表わす条件を設定する手段を含
    み、上記ゾーン内の所定の位置が基準位置と一致すると
    共に、上記特徴点検出部は前記第2の測定周波数範囲内
    の波形データに対して、上記波形データの特徴点の周波
    数を検出することを特徴とする請求の範囲6に従った波
    形表示装置。
  16. 【請求項16】被測定信号に対して所定の測定周波数の
    条件下で周波数を掃引して測4定することにより、周波
    数に対応付けられた波形データを得る測定部と、 上記測定部で得られた上記波形データを周波数軸上に展
    開して表示する表示装置と、 ベースとなる周波数を設定する第1のパラメータ設定手
    段と、 上記ベースとなる周波数を基に、あらかじめ決められた
    所定の関係にある複数の周波数を求め、それらの各周波
    数に対応しその周波数を含む近傍の周波数範囲を各々選
    択して出力し、前記各周波数範囲外の周波数を分離する
    周波数範囲選択部と、 前記表示装置の1周期の総ドット数に相当するクロック
    を発生するクロック発生部と、前記周波数範囲選択部か
    らの各周波数範囲の情報を受けて、前記クロック発生部
    からのクロックに同期して前記測定部の掃引信号を生成
    して出力する掃引信号発生部と、前記複数の周波数範囲
    のいずれかに含まれる周波数で最も低い下限から前記複
    数の周波数範囲のいずれかに含まれる周波数で最も高い
    上限まで連続して測定する場合の測定周波数分解能より
    も高い測定周波数分解能になるように前記複数の各周波
    数範囲を設定する分解能設定部とを有する測定制御部
    と、 上記周波数条件を受けて上記測定部によって測定された
    上記複数の周波数範囲の波形データを、上記複数の周波
    数範囲が上記表示装置の周波数軸方向に前記複数に区分
    されるように同一画面上でそれぞれ表示させるための表
    示データ処理部とを具備する周波数掃引タイプの波形表
    示装置。
  17. 【請求項17】上記複数の周波数範囲の上記波形データ
    を、それぞれの周波数範囲において所定の数づつ出力す
    るデータ圧縮部をさらに備え、上記表示装置が上記デー
    タ圧縮部から出力された上記波形データを上記複数の周
    波数範囲が周波数軸方向に前記複数に区分されるように
    同一画面上でそれぞれ表示することを特徴とする請求の
    範囲16に従った波形表示装置。
  18. 【請求項18】被測定信号に対して所定の測定周波数の
    条件下で周波数を掃引して測定することにより、周波数
    に対応付けられた波形データを得る測定部と、 上記測定部で得られた上記波形データを周波数軸上に展
    開して表示する表示装置と、 上記表示装置上の上記周波数軸に沿って測定周波数範囲
    を含むパラメータを設定する第1のパラメータ設定手段
    と、 上記第1のパラメータ設定手段によって設定された上記
    測定周波数範囲内における上記表示装置上の任意の表示
    位置を基準の位置として設定する基準パラメータ設定手
    段と、 上記第1のパラメータ設定手段によって設定されたパラ
    メータに従って上記測定部が測定した上記波形データの
    特徴点の周波数を検出する特徴点検出手段と、 上記特徴点検出手段によって検出された上記特徴点の周
    波数と上記基準の位置に対応する周波数との周波数差を
    検出する周波数偏差算出部を含み、上記第1のパラメー
    タ設定手段によって設定された上記パラメータを上記周
    波数差に従って変更することにより、上記基準の位置に
    対応する周波数が上記特徴点の周波数と等しくなるよう
    に上記測定部における上記測定周波数範囲を制御する制
    御手段とを具備する周波数掃引タイプの波形表示装置。
  19. 【請求項19】上記特徴点検出手段は測定毎に上記波形
    データの特徴点の周波数を検出する手段を含むと共に、
    上記制御手段は上記測定部における上記測定周波数範囲
    を測定する毎に上記基準の位置に対応する周波数を上記
    特徴点の周波数と等しくなるように上記測定周波数範囲
    を制御する手段を含むことを特徴とする請求の範囲18に
    従った波形表示装置。
  20. 【請求項20】上記基準パラメータ設定手段は上記表示
    装置上の上記周波数軸上にゾーンを表わす条件を設定す
    る手段を含み、上記ゾーン内の所定位置を上記基準の位
    置として設定することを特徴とする請求の範囲18に従っ
    た波形表示装置。
  21. 【請求項21】上記基準パラメータ設定手段は上記表示
    装置上の上記周波数軸上にゾーンを表わす条件を設定す
    る手段を含み、上記ゾーン内の所定の位置を上記基準の
    位置として設定すると共に、上記特徴点検出手段は上記
    ゾーン内の上記波形データに対する上記特徴点の周波数
    を検出する手段を含むことを特徴とする請求の範囲20に
    従った波形表示装置。
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