JP5880314B2 - 無線機器及び周波数表示方法 - Google Patents
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Description
その際、数字による詳細な周波数表示よりは、アナログ周波数スケールを表示し、運用周波数を指針表示で示し、指針表示が周波数スケール表示のどの位置にあるか、といった表示である方が使用者にとって周波数帯のどのあたりで運用しているか直感的に理解しやすい。
特許文献1には、周波数をデジタル表示するようにした周波数表示方式において、対象とする周波数領域全体をN個(但し、Nは2以上の整数)の区間に区分し、各区間を異なる前記ドットで表示することが記載されている。
しかしながら、周波数を細かく設定するためにはアナログ周波数スケールの範囲を拡大する必要があり、その場合指針の移動距離が大きくなる。また、表示部分の大きさは有限であるため、たとえば周波数を上げて指針が右端まで行き、それを超えたら(たとえば1099から1100といったようにある桁がひとつ増えた場合)左端に指針の表示を戻すといった表示を行うしかない。
また、その場合には、数字による周波数表示部分と、アナログ周波数スケールの指針表示との目線の移動距離が一定ではなく、使用者の目に負担をかける。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、目線の移動が少ないアナログ周波数スケールの表示を実現した無線機器及び周波数表示方法を提供することを目的とする。
無線機器1の前面パネル10には、少なくとも、表示部30と、操作部40とを備える。
操作部40には、例えば、復調音量の調整、変復調の電波形式(モード)の設定、数字による周波数の入力、周波数帯(バンド)の変更、といった無線機器の動作の設定を行うスイッチや回転つまみ等が配置されている。
表示部30は、少なくとも送受信する信号の周波数を表示する。表示部30に表示される内容の詳細は後述する。
操作部40内には、無線機器1により送受信する信号の周波数を連続的に可変するための操作つまみである周波数設定つまみ20を備える。
周波数制御部500は、例えば、演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)と、CPUによって実行される演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)と、処理データ等を一時的に記憶するRAM(RandomAccess Memory)と、を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。これらCPU、ROM、及びRAMは、データバス等によって相互に接続されている。
周波数制御部500には、例えば、光学式、または磁気式のエンコーダ502が接続される。エンコーダ502のシャフト504には、周波数設定つまみ20が取り付けられている。エンコーダ502は、周波数つまみ20を回転させることにより回転方向に応じた位相差を有するパルス信号を発生する。
周波数制御部500は、上記のパルス信号に対して所定の処理を行い、その結果を周波数設定情報として、送信部600、受信部700、及び表示制御部800に対して出力する。
所定の処理とは、エンコーダの回転方向と回転量に応じて、周波数設定情報を逐次変更していくことである。
周波数設定情報を逐次変更していく例としては、周波数設定つまみ20を右方向に回転させることにより周波数を所定の周波数ステップで増やす、左方向に回転させることにより周波数を所定の周波数ステップで減らす、といったことである。
送信部600は、周波数制御部500から出力された周波数設定情報によって、例えばPLL(Phase locked Loop)、DDS(Direct Digital Synthesizer)といった周波数発振器の発振周波数を制御する。これにより送信周波数が設定される。
受信部700は、周波数制御部500から出力された周波数設定情報によって、たとえばPLL、DDSといった周波数発振器の発振周波数を制御する。これにより受信周波数が設定される。
画像処理を高速で行う必要がある場合には、DSP(Digital Signal Processor)を使用してもよい。
表示制御部800は、周波数制御部500から出力された周波数設定情報によって、表示部30に対して所定の表示をさせる表示設定情報を出力する。
表示部30は、周波数設定つまみ20の直近に配置される。さらに詳しくは、表示部30の位置は、周波数設定つまみ20が手で回転操作されるため、操作による周波数の変化の確認が容易となるように、操作している手の近傍、さらには左右どちらの手で操作された場合であっても表示が見えるよう周波数設定つまみ20の上部に配置されるのが好ましい。
周波数スケール302は、詳細な周波数f1を中央にした所定の周波数範囲をアナログスケール、つまり定規のような目盛りで表示するものである。
周波数スケール302は、周波数設定つまみ20の回転の中心に対して、略同心円の扇状の形状で表示される。また扇状の外周から内周に向かって伸びる目盛り304を備える。例えば、目盛りは5個おきに他の目盛りより太くかつ長く表示され、さらに10個おきには5個おきに表示された目盛りより長く表示される。
10個おきの長い目盛りの直近には、周波数スケールの回転に沿った向きで、目盛りの一部を数字で表した周波数の一部分表示f2が表示される。さらに、現在運用している周波数(詳細な周波数f1)の所定の桁数以下の数値に該当するスケール上の位置を示す指針308が表示される。
周波数スケール302によって、詳細な周波数f1の周波数値全てを正確に読み取ることは目的としていない。
例えば、送受信する周波数帯で用いられる電波形式の帯域幅がUSB(Upper Side Band)であれば3kHzであり、AM(AmplitudeModulation)であれば6kHzであることから、周波数スケール302の目盛り304は、kHzの単位が認識できればよい。
そのため、周波数スケール302内には詳細な周波数f1の全ての桁に対応する数字を表示する必要は無く、また全ての目盛りに数字を表示する必要も無い。例えば、きりの良い周波数(数字)となる位置の目盛りに数字を表示するのみであってもよい。
また、図4に示すように、一部分表示f2は、詳細な周波数f1の値によっては表示部30の表示領域内に完全な形で表示されない一部分表示f2aとなる場合もある。上述した周波数スケール302のスケール範囲の上限周波数より所定の周波数分上まで、下限周波数より所定の周波数分下までを表示制御部800は計算で求めておく必要がある。
以下に目盛り304及び一部分表示f2の位置の求め方に関して説明する。
表示制御部800が、周波数設定情報から得られるのは、詳細な周波数f1のデータつまり図5で示す「A」である。表示制御部800は、詳細な周波数f1のデータを周波数スケール302の中央値、つまり指針308が示すスケールの値を、周波数スケール302の直上方向のスケールの値「B」に相当するものとして表示するための情報を計算する。
以下同じ除算の場合には、その後の括弧内の数値で区別する。
例えば、1度あたり「1,000」と定め、中央値として「B」に「990,700」が設定されたとすると、「C」で示されるプラス方向の数値は、・・・「991,700」は91.000度・・・「992,700」は92.000度・・・に設定され、「D」で示されるマイナス方向の数値は、「989,700」は89.000度・・・「988,700」は88.000度・・・に設定される。
例えば、±20KHzの範囲まで計算すると、スケールの右側は9,970,700Hz、左側は10,010,700Hz、に相当する値(「970,700」〜「010,700」)に対して角度を割り振ることになる。「999,999」以上となっても桁上がりしない。これは「B」を求める際、詳細な周波数f1を1,000,000で除算(1)した余りとしたのと同様の処理で、計算上必要が無い桁を削除したことによる。
そのため表示制御部800は、表示する角度と数字の数値を求める。角度は、前述した目盛りの位置(角度)を求める計算方法により求めることができる。以降、数値と数字を併記するが、数値は計算上の値であり、数字は表示される文字を意味する。
例えば、±20KHzの範囲まで計算すると、スケールの右側は9,970,700Hz、左側は10,010,700Hz、に相当する値(「970,700」〜「010,700」)に対して角度を割り振ることになる。
さらに、表示制御部800は、前記した位置(角度)に一部分表示f2の数字「J」を周波数スケール302の仮想の中心Z´方向を下向きにして表示する指示を行う。
しかし、あまりに中心同士が離れてしまうと、使用者は、周波数設定つまみ20に対して行っている操作に対して、周波数スケール302が略同心円上で回転しているようには感じられなくなる。そのため、周波数設定つまみ20の外周より内側に、周波数スケール302の仮想中心点があることが望ましい。
例えば1目盛りを50kHzに相当するものとして、一部分表示f2を10目盛り毎に100、200、300・・・として100kHzに相当する表示としてもよい。
また、一部分表示f2の桁を1〜100kHzとした場合であっても、受信周波数が50,000Hz〜99,999Hzといった100kHz未満の長波の場合、一部分表示f2の上位の桁の「0」の表示を削除してもよい。
例えば、周波数スケール302の範囲、1目盛りあたりの周波数を、電波形式によって異なる設定としてもよい。
図3の周波数スケール302の一目盛りは1kHzであるから、周波数設定つまみ20を1回転すると、周波数スケール302は一目盛り分回転した表示となる。つまり、周波数設定つまみ20の回転に周波数スケール302の回転は連動するが、周波数設定つまみ20の回転する速度に対して、周波数スケール302の表示が回転する速度は減速された表示となる。
そのため、操作部40の数字キーを操作することにより周波数が設定された場合であっても、瞬時に、周波数スケール302は再描画され、その詳細な周波数f1に対応した周波数スケール302の表示となる。
またタッチパネル上に、図8に示すようにテンキー20bを表示して、タッチパネル20b上の数字をタッチして数字を入力することで詳細な周波数f1を設定してもよい。
Claims (6)
- 周波数を設定する周波数設定手段と、
設定された周波数を設定周波数として数字で表示する第1の周波数表示手段と、
前記設定周波数を中心として所定の周波数範囲を扇状のスケールで、前記周波数設定手段による周波数の設定に連動して描画する第2の周波数表示手段と、
前記周波数設定手段は、前記スケールの仮想中心点と略同心円上に配置され、回転操作により周波数を変更可能な周波数可変手段を備え、
前記第2の周波数表示手段は、
前記周波数可変手段により前記設定周波数が可変された場合に、前記スケール上に所定の周波数間隔に対応した等間隔の目盛り線を、前記スケールの中央が常に可変された前記設定周波数に対応するよう描画することにより、前記スケールは扇状の仮想中心点を中心として回転させるよう表示するとともに、
さらに、前記所定の周波数範囲に対応した周波数の上位の桁から第1の所定の桁まで及び下位の桁から第2の所定の桁までを削除した周波数の一部分を示す数字を、対応する目盛りの近傍、かつ、前記扇状のスケールの仮想中心点を数字における文字の下方として描画し、
前記周波数の一部分を示す数字は、SI接頭辞により慣例的に定まる3桁の数字とすることを特徴とする無線機器。 - 前記第2の周波数表示手段は、
表示する文字及び文字の位置、さらに目盛り及び目盛りの位置を、前記設定周波数の周波数設定データから算出することを特徴とする請求項1に記載の無線機器。 - 第1の周波数表示手段により表示される前記数字と、第2の周波数表示手段により表示される前記スケールとは、同一の表示部に表示されることを特徴とする請求項1または2に記載の無線機器。
- 前記第2の周波数表示手段は、電波形式に応じて、前記目盛りの1目盛りあたりの周波数である前記所定の周波数間隔を変更することを特徴と請求項1から3いずれか一項に記載の無線機器。
- 前記第2の周波数表示手段は、前記設定周波数を中心として複数の異なる所定の周波数範囲を、同心円の複数の扇状のスケールで描画することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の無線機器。
- 回転操作によって周波数を設定する周波数設定手段により、設定された設定周波数を数字で表示し、
前記設定周波数を中心として所定の周波数範囲を、回転操作の中心点と略同心円となる扇状のスケールで、前記周波数設定手段による周波数設定に連動して表示し、
前記スケール上に所定の周波数間隔に対応した等間隔の目盛り線を描画し、
さらに、前記所定の周波数範囲に対応した周波数の上位の桁から第1の所定の桁数まで及び下位の桁から第2の所定の桁数までを削除した周波数の一部分を示す数字を、対応する目盛りの近傍、かつ、前記扇状のスケールの仮想中心点を数字における文字の下方として描画する工程を含み、
前記周波数の一部分を示す数字は、SI接頭辞により慣例的に定まる3桁の数字とすることを特徴とする周波数表示方法。
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