JP3172527B2 - 位相シフトマスク、位相シフトマスクブランク及び位相シフト部材形成用ターゲット - Google Patents

位相シフトマスク、位相シフトマスクブランク及び位相シフト部材形成用ターゲット

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、投影露光装置の原画であるフォトマスクで
あって、特に微細パターン形成に好適な位相シフトマス
クに関する。
[従来の技術] より高密度の超LSI等を製造するには、微細パターン
の転写の際に投影露光装置の原画として用いられるフォ
トマスク(以下レクチルという)が、どれだけ微細なパ
ターンを転写できるものであるか否かが1つの重要なポ
イントとなる。ここで、転写パターンの微細化とは、レ
クチル上のパターンがウェハー上に転写された時、明暗
が分離(遮光部をはさむ光透過部の分離)できるか否か
で評価される。
その明暗の分離度合(解像力)を向上させる手法とし
て、遮光部をはさむ光透過部の一方に位相差を発生させ
る位相シフト部材からなる位相シフト層を形成するよう
にしたいわゆる位相シフト法が提案されている(例え
ば、特公昭62−50811号公報、特開昭62−189468号公報
参照)。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述の従来の位相シフト法において、解像
力を最大にするには、位相を1/2λだけシフトさせれば
よい。この条件を満足させるには、次の(1)式が成立
すればよい。
d=λ/{2(n−1)}……(1) ただし、 d:位相シフト層の厚さ n:位相シフト部材の屈折率 λ:露光光の波長 とする。
さて、いま、露光光として波長λ=365nmの光(i
線)を用いるものとする。
その場合において、位相シフト部材にSiO2を用いる
と、n=1.45であるから、(1)式より、d=4055Åと
なる。ところが、SiO2は耐電圧性の低いことから、この
厚さでは、成膜方法によっては、電子線抽画の際にクラ
ックあるいはカケ欠陥が生ずるおそれがでてくる。ま
た、絶縁体であり、膜厚が厚いということから、その加
工の際に同様の欠陥が発生するおそれもある。加工性の
みを考えた場合には、膜厚を薄くすることによってそれ
らの欠陥を低減することは可能であるが、膜厚を薄くす
ると、位相シフト部材として必要な効果そのものを低減
させてしまうので限界がある。
そこで、位相シフト部材として、上述の波長に対する
屈折率がSiO2に比較して大きい材料であるSiNxを利用す
ることが考えられる。この場合には、n=1.8であるか
ら、(1)式より、d=2281Åとなる。したがって、こ
の場合には、SiO2に比べ膜厚を約1/2にすることが可能
であり、それにより上述の欠陥をある程度低減し得る。
しかしながら、SiNxは、SiO2に比較して屈折率が高い
反面、波長365nmでの透過率がSiO2に比較して低い。こ
のため、光透過部のシフト層の有無によって透過率の差
(露光量の差)を発生させてしまうという新たな問題が
生ずる。この露光量の差があると、転写パターンの線幅
誤差を引き起こしてしまい、著しく好ましくない。
本発明は、上述の背景のもとでなされたものであり、
位相シフト法の利点を十分に生かして、より微細なパタ
ーンを転写できる位相シフトマスクを提供することを目
的としたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、以下の構成とすることにより、上述の課題
を解決している。
(1)透明基板上に位相シフト部材を有する位相シフト
マスクにおいて、 前記位相シフト部材を酸化窒化シリコン部材で構成
し、この酸化窒化シリコン部材の厚さdを、通過する光
の波長をλ、その屈折率をnとしたとき、d=λ/{2
(n−1)}の関係をほぼ満たす値に設定したことを特
徴とする構成。
(2)請求項1記載の位相シフトマスク製造に用いられ
る位相シフトマスクブランクであって、位相シフト部材
用の部材が設けられた位相シフトマスクブランクにおい
て、 前記位相シフト部材用の部材を酸化窒化シリコン部材
で構成したことを特徴とする構成。
(3)請求項1記載の位相シフトマスクの位相シフト部
材用の部材を物質源から飛翔する物質を堆積させること
によって形成する際に用いる物質源たる位相シフト部材
形成用ターゲットであって、酸化窒化シリコン部材で構
成されていることを特徴とする構成。
(4)透明基板上に光を透過する光透過部と遮光部とで
形成された所定のパターンを有し、前記遮光部の両側に
位置する光透過部の一方に位相シフト部材を設けた位相
シフトマスクにおいて、 前記位相シフト部材の厚さdを、通過する光の波長を
λ、その屈折率をnとしたとき、d=λ/{2(n−
1)}の関係をほぼ満たす値に設定するとともに、 前記光透過部のうち、位相シフト部材が設けられてい
ない他方の光透過部に光吸収部材を設けて両側の光透過
部を透過する光の透過率差を小さくしたことを特徴とす
る構成。
(5)請求項4に記載の位相シフトマスクにおいて、 前記光透過部と遮光部とを、透明基板の一方の主表面
上に形成された遮光膜の一部を所定のパターンに沿って
除去することにより形成するとともに、 前記光吸収部材を、前記透明基板の遮光膜が形成され
ていない他方の主表面上に形成したことを特徴とする構
成。
(6)請求項4に記載の位相シフトマスクにおいて、 前記光透過部と遮光部とを、透明基板の一方の主表面
の上に形成される遮光膜の一部を所定のパターンに沿っ
て除去することにより形成するとともに、 前記遮光膜を、前記位相シフト部材の上に形成したこ
とを特徴とする構成。
(7)請求項4ないし6のいずれかに記載の位相シフト
マスクにおいて、 前記光吸収部材をAOx(ただし、AはCrまたはNiとす
る)で構成し、 このAOxのxの値を選定することにより、光透過部の
光透過率差を小さく設定したことを特徴とする構成。
[実施例] 第1図は、本発明の一実施例に係る位相シフトマスク
の縦断面図、第2図は第1図に示した位相シフトマスク
の製造工程の説明図である。
第1図において、符号10は位相シフトマスク、符号1
は透明基板、符号2は遮光膜、符号3は透明導電膜、符
号4aは位相シフト層、符号5aは光吸収層、符号6及び8
は光透過部である。
第1図に示されるように、位相シフトマスク10は、透
明基板1上に透明導電膜3が全面にわたって形成され、
また、この透明導電膜3上に、遮光膜(Cr膜)2が形成
され、さらに、この遮光膜2の一部が所定のパターンに
沿って除去されて、光透過部6及び8が形成されてい
る。そして、一方の光透過部6に該光透過部6を覆うよ
うに位相シフト層4aが形成され、他方の光透過部8に光
吸収層5aが形成されているものである。
すなわち、このように、位相シフト層4aを形成するこ
とにより、位相シフト層4aを透過し、光透過部6を通じ
て透明基板1の裏面に通過していく光L1と、光透過部8
を通じ、光吸収層5aを通過して透明基板1の裏面に通過
していく光L2との間で位相差πを生ずるようにしてい
る。同時に、光吸収層5aの光吸収率を適宜設定して位相
シフト層4aを通過する光L1と光吸収層5aを通過する光L2
との透過率が実質的に等しくなるようにしているもので
ある。
次に、上述した、透明基板1、遮光膜2、透明導電膜
3、位相シフト層4a、光吸収層5aについて詳述する。
透明基板1は、主表面を鏡面研磨した石英ガラスから
なり、縦127mm×横127mm×厚さ2.29mmの外形をなしてい
る。
透明導電膜3は、酸化スズにアンチモンを5wt%含有
させたアンチ・スタティック膜であり、500Åの膜厚を
有している。この透明導電膜3を設けることにより、製
造工程にて使用するレジストに電子線抽画する際のチャ
ージ・アップを防止することができると共に、光透過部
6に形成された位相シフト層4aをエッチングするときの
エッチング・ストッパーとしての作用を得ている。
遮光膜2は、透光性基板1の主表面上にクロムをスパ
ッタ・ターゲットとし、スパッタリングによりクロム膜
を成膜し、このクロム膜を公知のフォトリソグラフィー
法によりパターン化したものである。この遮光膜2の膜
厚は1000Åである。
位相シフト層4aは、光透過部6に形成されており、Si
3N4(屈折率=1.86)からなる。この位相シフト層4aの
膜厚を2281Åに選定することにより、この位相シフト層
4aを通過する露光光(i線=365nm)に対してπの位相
差を生じさせることができる(上述の(1)式を参
照)。
光吸収層5aは、位相シフト層4aを形成した光透過部6
と隣合う光透過部8に形成されており、Cr2O3からな
る。この光吸収層5の膜厚は100Åである。この膜厚
は、位相シフト4aを通過する光L1の透過率が約78%であ
るので、この透過率に等しくなるように選定したもので
ある。
次に、第2図(a)〜(i)を参照して、本実施例の
位相シフトマスクの製造方法について説明する。
第1工程 透明基板1上に、透明導電膜3を、酸化スズと酸化ア
ンチモンからなるスパッタ・ターゲットを用いてArガス
雰囲気中にスパッタリングにより成膜し、更に遮光膜を
Crをスパッタ・ターゲットとしArガス雰囲気中でスパッ
タリングにより成膜する。次に、この遮光膜を公知のフ
ォトリソグラフィー法によりその一部が所定のパターン
に沿って除去された遮光膜2を形成する。次いで、Si3N
4をスパッタ・ターゲットとしてスパッタリングにより
位相シフト用の層4を形成する(第2図(a)参照)。
第2工程 前記第1工程で得られたフォトマスクブランクス100
の位相シフト用の層4上に、レジスト膜11(膜厚5000
Å)を形成する(第2図(b)参照)。このレジスト膜
は、ノボラック系レジスト液(ヘキスト社製:AZ−135
0)を滴下し、スピンコート法によってこの滴下したレ
ジスト液を全面に広げたものである。
第3工程 次に、位相シフト用の層4の上面部分に、最終的に得
るべき位相シフト膜4aのパターンに沿ってレジストパタ
ーン11aを形成する(第2図(c)参照)。このレジス
トパターン11aの形成は、レジスト層11における、位相
シフト層4aと反転対応する部分を電子線により露光し、
その後、レジスト層11の露光領域を現像、リンス処理
し、レジスト層11の未露光領域(レジストパターン11
a)のみを残したものである。尚、現像及びリンス処理
は、MIBK系の現像液及びIPAからなるリンス液を、所定
時間、間隔を置いて逐次レジスト層11上に滴下させ、双
方の液をスピンコート法に広げて行なう。
第4工程 次に、第3工程で得たレジストパターン11aをマスク
として、位相シフト層4の露光部分をエッチングして、
パターン化された位相シフト膜4aを形成する。このエッ
チングは下記の条件のプラズマ放電によるドライ・エッ
チングにより行なう(第2図(d)参照)。
・雰囲気ガス…CF4とO2との混合ガス(ガス圧力:3Pa) ・高周波出力…400W 第5工程 次に、前記第4工程のエッチングの際に使用したレジ
ストパターン11aを剥離する(第2図(e)参照)。
このレジストパターン11aの剥離は、レジストパター
ン11aを高温に加熱した濃硫酸に接触させて行なった。
第6工程 前記第5工程により得られた位相シフトマスク105の
表面にクロムをスパッタ・ターゲットとして酸素ガス雰
囲気中にてスパッタリングしてCr2O3膜5を、膜厚100Å
で成膜する(第1図(f)参照)。このときのスパッタ
条件はDCマグネトロンスパッタ出力が0.95W、ガス圧が
1.8×10−3Torrとする。
第7工程 次に、前記第6工程で形成したCr2O3膜5上にレジス
ト膜17を膜圧5000Åで成膜する(第1図(g)参照)。
このレジスト膜17は、第2工程と同様、ノボラック系レ
ジスト液をスピンコート法により形成したものである。
第8工程 次に、第7工程で形成したレジスト膜における光透過
部6に形成された光吸収層5aに反転対応する領域17aを
電子線Eにより選択的に露光する(第2工程(h)参
照)。
第9工程 前記第8工程で選択的に露光した露光済のレジスト膜
17を現像・リンス処理して、露光したレジスト膜領域17
aを溶出し、光吸収層5a上にレジストパターン17bを形成
する(第2図(i)参照)。この工程における現像・リ
ンス処理は前述した第3工程と同じ条件で行なう。
第10工程 次に、前記第9工程で得たレジスト膜領域17bをマス
クとして、遮光2上のCr2O3膜5bをエッチングし、しか
る後、残存しているレジスト膜17bを濃硫酸によって剥
離し、光透過部8に光吸収層5aを形成した位相シフトマ
スク10を得た(第2図(j)参照)。尚、Cr2O3膜5bの
エッチング処理はCr2O3膜5bの下地たる遮光膜2とのエ
ッチングレート差(5倍)を大きくするため、硝酸セリ
ウムアンモンを水で希釈したエッチング溶液を用いてエ
ッチング処理した。
このようにして製作した位相シフトマスクを用いてパ
ターン転写をしたところ、得られた転写パターンの線幅
誤差がほとんど発生していないことが確認できた。
又、本実施例では光吸収層5aの膜厚を100Åとした
が、膜厚は80〜200Å程度が好ましい。100Å以下になる
と、光吸収作用が十分でなく200Å以上だと、この吸収
層5aにおける位相差の影響が大きくなるためである。
上述した実施例においては、光吸収層3を透過する光
L2と位相シフト層4aを透過する光L1の透過率を実質的に
等しく(78%)したが、必ずしも一致させなくても透過
率差を所定の範囲内に収めれば線幅誤差を低減させるこ
とができる。従って光吸収層の透過率を要求に応じて変
えることもあり得る。この場合、光吸収層の膜厚を変え
るか、又は、上述した実施例のように酸化クロムをその
素材としているときは、酸化度を変えれば所望の透過率
の光吸収層を得ることができる。
第3図はCr2O3の膜厚と透過率との関係を示す図であ
る。なお、膜厚を変えるには第3図に示すようにスパッ
タリングのDCマグネトロンスパッタ出力(図中、各白丸
に数字示した)を変えれば容易に行なえる。
又、第4図は酸化クロムの酸化度と透過率との関係を
示す図である。図において曲線aはCrO1.5、bはCrO1.
3、CはCrO1.2、dはCrO1.0の線図である。図から明ら
かな通り、酸化度が高いほど、同じ透過率を得るには膜
厚が厚くなる。膜厚があまり薄いとエッチング制御が困
難になるので、エッチング制御の観点からは酸化クロム
の酸化度が高い方が好ましい。
また、上述した実施例においては光吸収層をCr2O3に
より構成したが酸化度を変えることにより、Cr2O3とCr
との混合物としても良い。
さらに、酸化クロムの代わりに酸化ニッケルを使用し
てもよい。これら、Cr2O3とCrとの混合物、及び酸化ニ
ッケルを使用した場合の膜厚と透過率との関係を第5図
に示す。なお、第5図において、曲線eがCrOxのxを1.
5とした場合、曲線fがCrOxのxを1.2とした場合であ
り、曲線gがNiOxの場合である。
また、酸化クロムでなくとも単体のクロムを、例えば
30Å以下の膜厚にすることにより光学密度を減少させて
透過性を有する光吸収層として使用することもできる。
さらに、本実施例の光吸収層は酸化クロムで構成した
が、エッチングプロファイルを整えるため、この酸化ク
ロムにチッ素及び/又は炭素を含有させてもよい。
また、上述した光吸収層の材料以外に、珪素、モリブ
デンシリサイド、酸化タンタル、酸化チタン、チッ化タ
ンタル、(酸化チタン+チッ化タンタル)、酸化ゲルマ
ニウム、チッ化ゲルマニウム、カドニウムテルル、ゲル
マニウム酸化鉄等が使用できる。
さらに、位相シフト層としては、Si3N4の他に酸素を
含有させたSiN Y Oxとしても良い。
また、透明導電膜としては(酸化スズ+酸化アンチモ
ン)、(酸化スズ+カドニウム)、酸化スズ、酸化イン
ジウム、(酸化スズ+酸化インジウム)、酸化チタン、
酸化ジルコニウム等を用いてもよい。そして、この透明
導電膜は、チャージアップの防止、並びにエッチングス
トッパーとして設けたが、本発明における必須要件では
ない。また、光吸収層は上述した実施例のように透明導
電膜上に必ず設ける必要はなく、第6図にその変形例を
示したように、透明基板1の裏面であって、位相シフト
層4aを設けた光透過部に隣り合う光透過部8に対応する
位置に設けてもよい。このような形態の位相シフトマス
ク20を形成するには、上述した実施例において、第5工
程の後に、透明基板の裏面に酸化クロム膜を成膜し、次
に、この酸化クロムの所定の領域を除去することにより
容易に製作することができる。
さらに、位相シフト層4aが第7図に示すように、遮光
膜2の下地層となっている形態の位相シフトマスク(詳
しくは特開昭62−67514号公報参照)の場合は、位相シ
フト層4aと4aとの間隔に光吸収層5aを設ければ同様の効
果が得られる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、位相シフト層
が設けられた光透過部と遮光膜を挟んで設けられた光透
過部に光吸収層が形成されているので、位相シフト部材
として、仮に、露光光として透過率が低いものを使用し
た場合においても、各光透過部間で透過率の差が所定以
上に大きくなることを防止できる。それゆえ、位相シフ
ト部材として採用できる材料の選択の幅が広がり、より
適切な材料を選定することが可能となる。これによっ
て、実質的により微細なパターンを転写できる位相シフ
トマスクを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る位相シフトマスクの縦
断面図、第2図は第1図に示した位相シフトマスクの製
造工程の説明図、第3図はCr2O3の膜厚と透過率との関
係を示す図、第4図は酸化クロムの酸化度と透過率との
関係を示す図、第5図はCrOx及びNiOxの膜厚と透過率と
の関係を示す図、第6図は一実施例の変形例を示す図、
第7図は一実施例の他の変形例を示す図である。 10……位相シフトマスク、 1……透明基板、 2……遮光膜、 3……透明導電膜、 4a……位相シフト層、 5a……光吸収層、 6,8……光透過部。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に位相シフト部材を有する位相
    シフトマスクにおいて、 前記位相シフト部材を酸化窒化シリコン部材で構成し、
    この酸化窒化シリコン部材の厚さdを、通過する光の波
    長をλ、その屈折率をnとしたとき、d=λ/{2(n
    −1)}の関係をほぼ満たす値に設定したことを特徴と
    する位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】請求項1記載の位相シフトマスク製造に用
    いられる位相シフトマスクブランクであって、位相シフ
    ト部材用の部材が設けられた位相シフトマスクブランク
    において、 前記位相シフト部材用の部材を酸化窒化シリコン部材で
    構成したことを特徴とする位相シフトマスクブランク。
  3. 【請求項3】請求項1記載の位相シフトマスクの位相シ
    フト部材用の部材を物質源から飛翔する物質を堆積させ
    ることによって形成する際に用いる物質源たる位相シフ
    ト部材形成用ターゲットであって、酸化窒化シリコン部
    材で構成されていることを特徴とする位相シフト部材形
    成用ターゲット。
  4. 【請求項4】透明基板上に光を透過する光透過部と遮光
    部とで形成された所定のパターンを有し、前記遮光部の
    両側に位置する光透過部の一方に位相シフト部材を設け
    た位相シフトマスクにおいて、 前記位相シフト部材の厚さdを、通過する光の波長を
    λ、その屈折率をnとしたとき、d=λ/{2(n−
    1)}の関係をほぼ満たす値に設定するとともに、 前記光透過部のうち、位相シフト部材が設けられていな
    い他方の光透過部に光吸収部材を設けて両側の光透過部
    を透過する光の透過率差を小さくしたことを特徴とする
    位相シフトマスク。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の位相シフトマスクにおい
    て、 前記光透過部と遮光部とを、透明基板の一方の主表面上
    に形成された遮光膜の一部を所定のパターンに沿って除
    去することにより形成するとともに、 前記光吸収部材を、前記透明基板の遮光膜が形成されて
    いない他方の主表面上に形成したことを特徴とする位相
    シフトマスク。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の位相シフトマスクにおい
    て、 前記光透過部と遮光部とを、透明基板の一方の主表面の
    上に形成される遮光膜の一部を所定のパターンに沿って
    除去することにより形成するとともに、 前記遮光膜を、前記位相シフト部材の上に形成したこと
    を特徴とする位相シフトマスク。
  7. 【請求項7】請求項4ないし6のいずれかに記載の位相
    シフトマスクにおいて、 前記光吸収部材をAOx(ただし、AはCrまたはNiとす
    る)で構成し、 このAOxのxの値を選定することにより、光透過部の光
    透過率差を小さく設定したことを特徴とする位相シフト
    マスク。
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