JPH0798493A - 位相シフトマスク及びその製造方法 - Google Patents

位相シフトマスク及びその製造方法

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JPH0798493A
JPH0798493A JP24163993A JP24163993A JPH0798493A JP H0798493 A JPH0798493 A JP H0798493A JP 24163993 A JP24163993 A JP 24163993A JP 24163993 A JP24163993 A JP 24163993A JP H0798493 A JPH0798493 A JP H0798493A
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light
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shift mask
etching
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JP24163993A
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English (en)
Inventor
Yuichi Fukushima
祐一 福島
Toshio Konishi
敏雄 小西
Kinji Okubo
欽司 大久保
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】位相シフト層のウエットエッチング又はドライ
エッチングに対するストッパー層として充分な性能を持
ち、高光透過率で低反射率であり且つ充分な導電性を有
するストッパー層を備え、簡単な工程で、高精度で欠陥
の少ないレベンソン型若しくはハーフトーン型の位相シ
フトマスクを得ることにある。 【構成】透明基板1上に光不透過性若しくは光半透過性
の遮光部4aと光透過部4bと位相シフト部3aと位相
シフト用孔設部3bを備えた位相シフトマスクにおい
て、少なくとも位相シフト部3aの下層に金属酸化物層
又は/及び金属窒化物層からなる高光透過率で低反射率
であり且つ充分な導電性を有するエッチングストッパー
層2を備える位相シフトマスク及び製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI、VLSIをは
じめとした半導体集積回路の製造に代表されるような極
めて微細なパターンを形成する際に、フォトファブリケ
ーション用のパターン露光用の原版として使用される位
相シフトマスク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフォトマスクでは、微細なパター
ンの投影露光に際し、近接したパターンは、マスクの光
透過部を通過した光が回折して干渉しあうことにより、
パターン境界部より出射する光強度を強め合い、感光し
て、ウエハー(感光膜を備えたウエハー)上に投影露光
(投影転写)された微細パターン(ウエハーの感光膜に
感光されたパターン)が良好に分離解像しないという問
題が生じていた。
【0003】この現象は、露光波長以下、又は露光波長
付近のピッチを持った微細なパターンになるほど顕著に
生じ、このことから原理的には上記従来のフォトマスク
と従来の投影露光光学系とによる露光方式では、光の波
長以下の微細パターンを解像することは不可能であっ
た。
【0004】そこで、隣接するパターンを透過する投影
光の波長(露光波長)の位相のずれを互いに1/2波長
分、即ち、該波長の位相差を180°とすることによっ
て、前記のような微細パターンの解像力を向上させると
いう、所謂位相シフト技術を用いたフォトマスク(一般
に位相シフトマスクと称される)が開発された。
【0005】遮光部(光不透過部)と開口部(光透過
部)とにより構成されるフォトマスクパターンにおける
互いに隣接する遮光部により挟まれた開口部を挟んで両
側の開口部に、透明材料よりなる位相シフト部を設ける
ことにより、透過光が回折して干渉しあう際に、露光波
長の位相が反転しているために、境界部の光強度は、前
記の場合と逆に弱め合い強度ゼロとなり、その結果、転
写パターン(露光パターン)は分離解像する。
【0006】さらに、この関係は転写ウエハー面の焦点
前後においても成立しているため、焦点が多少ずれてい
ても解像度は従来露光法よりも向上し、焦点寛容度(ラ
ティテュード)が改善される。
【0007】このような位相シフト技術は、1982年
IBMのLevensonらによって提唱され、例えば
特開昭58−173744号公報に開示されており、ま
た原理としては、特公昭62−50811号公報に開示
されている。
【0008】なお、位相シフト技術の効果を最大に発揮
するためには、該位相のずれを互いに180°にするこ
とが望ましい。このために次式、即ち、 d=λ/{2(n−1)}・・・・・(イ) の関係が成り立つように、膜厚dとなる位相シフト層を
形成すればよい。但しここで、dは位相シフト部の膜
厚、λは露光波長、nは屈折率を示す。
【0009】図7(a)〜(e)は、従来の技術に関わ
るレベンソン型の位相シフトマスク(光不透過性の遮光
部を備えた位相シフトマスク)の製造方法を示し、まず
図7(a)に示すように、透明基板11上にエッチング
ストツパー層12、位相シフト層13、遮光層14をこ
の純に設け、さらにこの上に電子線レジスト15を塗布
形成し、電子線描画装置を用いて所定の露光条件で電子
線描画16を行なう。
【0010】次に、図7(b)に示すように、現像して
得られたレジストパターンをエッチング用マスキングパ
ターンとして、該遮光層14をエッチングし、遮光部1
4a(遮光パターン)を得、残ったレジストを除去す
る。
【0011】次いで、図7(c)に示すように、再度電
子線レジスト17を塗布形成し、その上に導電性高分子
層18を塗布した後、遮光部(光不透過部)と開口部
(光透過部)とにより構成されるフォトマスクパターン
における互いに隣接する遮光部14aにより挟まれた開
口部14bを挟んで両側の開口部14b,14b相当部
に、透明材料よりなる位相シフト部を形成するために、
互いに隣接する遮光部14aにより挟まれた開口部14
b相当部を、所定の露光条件で電子線重ね合わせ描画1
9を行なう。
【0012】この重ね合わせ描画は、下層にある遮光部
14a(遮光パターン)に対して重ね合わせを行なうも
のであり、遮光部14aパターン中に形成されたアライ
メントマークを、描画装置に搭載するアライメントマー
ク読取部が読み取り、これに基づいて位置座標のずれを
補正して、位相シフト層13の描画を行なうものであ
る。
【0013】さらに図7(d)のように、現像してレジ
ストパターンを形成した後に、該レジストパターンをエ
ッチング用マスキングパターンとして位相シフト層13
をエッチングし、位相シフト部13a(位相シフトパタ
ーン)と、位相シフト孔設部13b(光透過孔設部)を
得る。位相シフト層13のエッチングは、一般に緩衝フ
ッ酸によるウエットエッチングか、若しくはトリフロロ
メタン(CHF3 )ガス、ヘキサフロロエタン(C2
6 )ガス等のフロン系エッチングガスを用いるドライエ
ッチングによって行われ、最後に、図7(e)のよう
に、残ったレジストを除去して位相シフトマスクが得ら
れる。
【0014】上記工程において、前記遮光層14の材質
は、一般にクロム、酸化クロム等の金属(あるいは金属
酸化物、金属窒化物)からなり、位相シフト層13の材
質は酸化珪素(SiO2 )あるいは有機塗布ガラスとし
てスピンオングラス(SOG)等の透明材料からなる。
【0015】導電性高分子層18は電子線による描画を
精度良く行なうために設けるものであり、その作用と
は、電子線レジストに対して電子線を照射する際に透明
基板、位相シフト層及び電子線レジストのいずれもが絶
縁性を有するために起こる帯電現象を、該導電性高分子
層16の持つ導電性によって防止するものである。なお
該導電性高分子層は、一般には溶剤又は水への浸漬処理
により除去でき、またレジスト現像液で除去できるもの
である。
【0016】前記位相シフト層13のエッチング方法と
しては、ウエットエッチングあるいはドライエッチング
のいずれでも可能であるが、エッチングストッパー層材
料としては、これらのエッチング方法に応じて耐性の高
い材料を用い、即ち、ウエットエッチングでは、タンタ
ル、窒化珪素、酸化錫、クロム、タングステン、モリブ
デン、インジウム酸化錫(ITO膜)、サイアロン(酸
窒化物系セラミックス)等が用いられる。また、ドライ
エッチングでは、酸化アルミニウム、スピネル(酸化物
鉱物)等が用いられる。
【0017】上記図7(e)に示すような光不透過性の
遮光部14aを備えたレベンソン型の位相シフトマスク
を用いてパターン露光を行なって微細パターンを形成す
る場合は、遮光部14aの隣接する開口部14bの片側
の位相シフト層13に位相シフト孔設部13bを設けて
位相反転させるものであるが、前記遮光部14a相当部
が完全な遮光性を持たない光半透過性の遮光部であっ
て、その上側若しくは上側に位相シフト層を設けた場合
にも同様な解像度向上の効果が得られ、ハーフトーン型
の位相シフトマスクとして広く用いられている。
【0018】図7(a)〜(d)は、従来のハーフトー
ン型の位相シフトマスクの製造方法を示すものであり、
まず、図7(a)に示すように透明基板21上に光半透
過性の遮光層24と、その上に位相シフト層23とを設
け、次に、図7(b)に示すように電子線レジスト層2
7を設け、電子線描画26を行なう。
【0019】続いて、図7(c)に示すように現像して
前記電子線レジスト層27をパターニングしてレジスト
パターン27aを設け、該レジストパターン27aをエ
ッチングマスクとして位相シフト層23をエッチング
し、続いて半透過性の遮光層24をエッチングして、半
透過性遮光部24aと位相シフト孔設部23b(光透過
孔設部)を形成する。
【0020】最後に図7(d)に示すように、レジスト
パターン27aを除去することによりハーフトーン型の
位相シフトマスクを形成するものである。なお、前記位
相シフト層23は、一般に酸化珪素(SiO2 )あるい
はスピンオングラス(SOG)等の透明材料からなり、
エッチング方法としてはウエットエッチングあるいはド
ライエッチングのいずれでも可能である。
【0021】また、前記光半透過性の遮光層24は、一
般にクロムあるいは酸化クロム、窒化クロム等のクロム
金属材料からなり、エッチング方法としてはウエットエ
ッチングあるいはドライエッチングのいずれでも可能で
あるが、前記位相シフト層23のエッチングとはそのエ
ッチング条件が異なり、同一条件ではエッチングできな
い。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記レ
ベンソン型の光不透過性遮光部14aを備えた位相シフ
トマスク(図7(e)参照)の製造方法では、パターン
形成の際に電子線レジスト層形成後、導電性高分子層を
設けるためにリソグラフィ工程が長くなり、且つコスト
が掛かるという不具合があった。このことは、該エッチ
ングストッパー層をなす材質が絶縁性である場合、即ち
酸化アルミニウム、スピネル、窒化珪素、サイアロン等
の場合においては、導電層が必要不可欠であるために避
けられない問題であった。
【0023】さらに、エッチングストッパー層をなす材
質としてタンタルやクロム、タングステン、モリブデン
等の金属を用いる場合には、充分な導電性を有するため
導電層として用いることができるが、これらの金属の薄
膜は透明性が劣ること、及び反射率が高いことのため、
充分な露光透過率を得るためには約5nm以下に膜厚を
薄くしなければならず、膜形成の際に欠陥が発生し易い
という欠点があった。
【0024】また、ハーフトーン型の光半透過性遮光部
24aを備えた位相シフトマスク(図7(d)参照)の
製造方法では、位相シフトマスクのパターン形成工程に
おける位相シフト孔設部23bのパターンエッチング工
程が、透過部としての位相シフト部23aを形成するめ
の位相シフト層23と、半透過性遮光部24aを形成す
るための半透過性遮光層24との2度に亘る異なるエッ
チング条件によるエッチングを必要とるものであり、そ
のためパターンエッチング加工精度が劣化し易いと云う
不具合が生じていた。 また、異なるエッチング条件の
ためにレジストパターン27aに対する損傷が大きく、
欠陥が発生し易くなると云う欠点があった。
【0025】本発明は、以上のような問題点に着目して
なされたもので、その目的とするところは、位相シフト
層のウエットエッチング又はドライエッチングに対する
エッチングストッパーとして充分な性能を持ち、高光透
過率で、低反射率であり、且つ充分な導電性を有するエ
ッチングストッパー層を備えることにより、簡単な工程
で高精度で欠陥の少ない位相シフトマスクを得るととも
に、ハーフトーン型位相シフトマスクにあっては、位相
シフト孔設部の形成と同時に半透過性遮光部を高精度で
パターン形成することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、透
明基板1上に光不透過性の遮光部4aと位相シフト部3
aと位相シフト用光透過孔設部3bとを備えた位相シフ
トマスクにおいて、少なくとも前記位相シフト部3aと
光透過孔設部3bとに亘って前記透明基板1上に金属酸
化物層又は/及び金属窒化物層からなるエッチングスト
ッパー層2を備えたことを特徴とする位相シフトマスク
である。
【0027】また本発明の第1の発明は、前記エッチン
グストッパー層2が、光透過性で且つ低光反射率を有す
る位相シフトマスクである。また本発明の第1の発明
は、前記エッチングストッパー層2が、高光透過率を有
する位相シフトマスクである。また本発明の第1の発明
は、前記エッチングストッパー層2が、帯電防止機能を
有する位相シフトマスクである。
【0028】また本発明の第1の発明は、前記エッチン
グストッパー層2の金属酸化物層が酸化タンタルであ
り、金属窒化物層が窒化タンタルである位相シフトマス
クである。また本発明の第1の発明は、前記位相シフト
マスクの不透過性の遮光部4aが金属若しくは金属化合
物により形成されている位相シフトマスクである。
【0029】また本発明の第2の発明は、透明基板1上
に設けた位相シフト層3上に所望パターン状の光不透過
性の遮光部4aを設け、該位相シフト層3をエッチング
方式にて孔設して位相シフト部3aと光透過孔設部3b
とを設ける位相シフトマスクの製造方法において、透明
基板1と位相シフト層3との間に、反応性スパッタリン
グ法、又はイオンビームアシスト蒸着法若しくはイオン
プレーティング法等のPVD法を用いて、タンタルに酸
素ガスを反応させて成膜した酸化タンタルの金属酸化
物、又は/及び、窒素ガスを反応させて成膜した窒化タ
ンタルの金属窒化物によるエッチングストッパー層2を
用いて、前記位相シフト層3をエッチング方式にて孔設
して位相シフト部3aと光透過孔設部3bとを設けて製
造することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法で
ある。
【0030】また本発明の第3の発明は、透明基板1上
に、位相シフト部3aと、光透過孔設部3bとを備え、
該位相シフト部3a上に光半透過性の遮光部4aを備え
た位相シフトマスクにおいて、少なくとも前記位相シフ
ト部3aと光透過孔設部3bとに亘って前記透明基板1
上に金属酸化物層又は/及び金属窒化物層からなるエッ
チングストッパー層2を備えたことを特徴とする位相シ
フトマスクである。
【0031】また本発明の第3の発明は、前記エッチン
グストッパー層2が、光透過性で且つ低光反射率を有す
る位相シフトマスクである。また本発明の第3の発明
は、前記エッチングストッパー層2が、高光透過率を有
する位相シフトマスクである。また本発明の第3の発明
は、前記エッチングストッパー層2が、帯電防止機能を
有する位相シフトマスクである。
【0032】また本発明の第3の発明は、前記エッチン
グストッパー層2の金属酸化物層が酸化タンタルであ
り、金属窒化物層が窒化タンタルである位相シフトマス
クである。また本発明の第3の発明は、前記位相シフト
マスクの半透過性の遮光部4aが金属若しくは金属化合
物により形成されている位相シフトマスクである。
【0033】また本発明の第3の発明は、前記位相シフ
トマスクの半透過性の遮光部4aが3〜20%の範囲の
透過率を備える位相シフトマスクである。
【0034】また本発明の第4の発明は、透明基板1上
に設けた位相シフト層3上に所望パターン状の光半透過
性の遮光部4aを設け、該遮光部4a相当部以外の領域
の位相シフト層3をエッチング方式にて孔設して、光半
透過性の遮光部4aを積層した位相シフト部3aと、光
透過孔設部3bとを設ける位相シフトマスクの製造方法
において、透明基板1と位相シフト層3との間に、タン
タルに酸素ガスを反応させて成膜した酸化タンタルの金
属酸化物、又は/及び、窒素ガスを反応させて成膜した
窒化タンタルの金属窒化物によるエッチングストッパー
層2を用いて、前記位相シフト層3をエッチング方式に
て孔設して位相シフト部3aと光透過孔設部3bとを設
けて製造することを特徴とする位相シフトマスクの製造
方法である。
【0035】
【実施例】本発明における第1発明の位相シフトマスク
(ストライプ状等の適宜露光マスクパターンとしての光
不透過性の遮光部を備えたレベンソン型の位相シフトマ
スク)の実施例を、図1の側断面図に従って詳細に説明
する。
【0036】第1発明の位相シフトマスクは、透明基板
1上に、金属酸化物、金属窒化物の薄膜による透明性の
ある且つ低反射性のエッチングストッパー層2を備え、
該エッチングストッパー層2上には、投影光の波長の位
相を互いに1/2波長分(180°)ずらすための孔設
部3b(光透過孔設部)を以て規則的なピッチで配列さ
れた酸化珪素(SiO2 )、フッ化マグネシウム(Mg
2 )、有機塗布ガラス(SOG;スピンオングラス)
等による透明性のある位相シフト部3a(位相シフトマ
スクの露光用マスクパターン層)を備える。
【0037】該位相シフト部3aは、電子線描画によっ
て形成される位相シフトマスクパターンにおける後述す
る遮光部4a(光不透過部)と開口部4b(光透過部)
とにより構成されるフォトマスクパターンにおける互い
に隣接する遮光部4aにより挟まれた開口部4bを挟ん
で両側の開口部4b,4b相当部に、重ね合わせ電子線
描画によって設けるものであり、開口部4bひとつ置き
に光透過孔設部3bが形成され、該位相シフト部3aの
形成ピッチ幅は、図1に示す実施例において、例えば遮
光部4aパターン形成ピッチ幅の2倍、若しくは整数倍
であるが、本発明においては、光透過孔設部3bの形成
は、開口部4bひとつ置きに限定されるものではなく、
また、形成ピッチ幅も特に限定されるものではない。
【0038】該各々1個ずつの前記位相シフト部3a両
端部上に、クロム、酸化クロム、モリブテン、タングス
テン、タンタル、アルミニウム、ニッケル、モリブデン
シリサイド等による所定の幅のマスクパターン状の光不
透過性の遮光部4a,4a(光不透明部)を備える。
【0039】本発明の第1の発明の位相シフトマスク
は、金属酸化物、金属窒化物の薄膜による透明性のある
且つ低反射性のエッチングストッパー層2を備え、遮光
部4aを転写露光用マスクパターンの光不透過部とし
て、また、各位相シフト部3a,3a隣接間の光透過孔
設部3b(離間部)と、該位相シフト部3a上の各遮光
部4a,4a隣接間の離間部4b(開口部)とを転写露
光用マスクパターンの光透過部としてそれぞれ備えるも
のである。
【0040】次に上記第1発明の位相シフトマスク(レ
ベンソン型の位相シフトマスク)の製造方法を本発明の
第2の発明として、その一実施例を、図2(a)〜
(e)に示す本発明に係る位相シフトマスクの構成を示
す側断面図に従って以下に詳細に説明する。
【0041】まず、図2(a)に示すように、透明基板
1上に、金属酸化物又は/及び金属窒化物の成膜層によ
るエッチングストッパー層2、酸化珪素(SiO2 )等
の透明材料による位相シフト層3(位相シフト部)、金
属若しくは金属化合物薄膜による光不透過性又は光半透
過性の遮光層4をこの順に設ける。
【0042】次いで、遮光層4上に、電子線レジスト層
5(ポジ型)を塗布形成し、プリベーク処理を行った
後、図2(a)に示すように電子線描画装置を用いて所
定の露光条件の下で電子線描画6(ポジ描画)を行な
い、電子線レジスト層5をアルカリ可溶性に光分解(あ
るいは、図示しないが遮光層4上に電子線レジスト層
(ネガ型)を塗布形成し、電子線描画(ネガ描画)を行
って電子線架橋重合硬化)する。
【0043】このようにして、電子線描画6を行った電
子線レジスト層5を、所定の現像処理によりパターニン
グして、遮光層4上に適宜マスクパターン状のエッチン
グ用レジストパターン(図示せず)を形成する。
【0044】該エッチング用レジストパターンを用い
て、硝酸セリウムアンモニウム液をエッチャントとし
て、金属薄膜による遮光層4のパターンエッチングを行
い、レジストパターンの無い遮光層4部分をエッチング
除去し、レジストパターンを除去することによって、図
2(b)に示すように位相シフト層3上にマスクパター
ンとしての遮光パターン4a(規則的パターン)を形成
する。
【0045】ここで、該エッチングストッパー層2は、
金属に酸素ガス又は窒素ガスを反応させることで得ら
れ、その手段としては、反応性スパッタリング法、イオ
ンビームアシスト蒸着法、イオンプレーティング法等を
用いることができる。
【0046】これらの手段によれば、金属に対する酸
素、窒素の反応量を制御することによって、エッチング
ストッパー層2の光透過率、光反射率、さらに導電性を
制御するものである。即ち、金属を酸化、窒化すること
で、可視域から紫外域に至る波長範囲での金属による入
射光の吸収率が低下して光透過率が向上するとともに、
光反射率も低下する。
【0047】また、酸化や窒化により電気抵抗値は増加
して導電性が低下するが、酸化、窒化の程度がある水準
以下であれば完全な絶縁性とはならずに導電性を保持で
き、前記電子線描画の際に帯電した電子を逃がすための
帯電防止機能が得られる。
【0048】金属酸化物や金属窒化物によるエッチング
ストッパー層2は、エッチング停止性能の他に導電層と
しての性能も兼ね備えることができ、用いられる金属
は、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム等、
あるいはマグネシアスピネル等があるが、特にタンタル
はエッチング耐性が高いものであり、導電層及びエッチ
ング停止層として最も適当である。
【0049】また、前記位相シフト層3、遮光層4は、
それぞれ公知の薄膜形成法を用いて形成でき、例えば、
スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等があるが、
本発明においては特にこれらに限定されるものではな
い。
【0050】例えば、前記位相シフト層3として酸化珪
素(SiO2 )膜を用いて、位相シフトマスクを露光エ
ッチング形成する場合の該酸化珪素の膜厚は、位相シフ
トマスク形成に用いる露光波長λ;365nm、酸化珪
素の光屈折率n;1.47とすると、前記位相シフト技
術における式(イ)より、 d=λ/{2(n−1)}=365/{2(1.47−
1)}≒388nm となり、したがって位相シフト層3に用いる酸化珪素の
膜厚dは約388nmが最適値となる。
【0051】位相反転量180°に対して±10°程度
の範囲内でも位相シフト効果は充分に得られることが確
認されているが、但し、酸化珪素の膜厚dは、370°
nm〜410nm程度の範囲内にあることが望ましいも
のである。
【0052】光不透過性の遮光層4(遮光部)の形成
は、クロム、酸化クロム、ニッケル、モリブデン等が用
いられ、不透過性は、薄膜形成膜厚の厚薄の調整によっ
て行なうことができ、また、遮光層4の膜厚は、特に限
定されないが、例えば20nm〜300nm以上の範囲
内にあることが望ましい。
【0053】遮光層4は、遮光性が充分であればほどん
どの金属材料が使用できるが、マスク工程上、位相シフ
ト層のエッチング及び洗浄に対して耐性を持たなければ
ならない。また、逆に透明基板1上の位相シフト層3に
対して選択的にエッチング可能でなくてはならない。
【0054】このためには光不透過性の遮光層4は、ク
ロム、モリブテン、タングステン、タンタル、アルミニ
ウム、ニッケル、モリブデンシリサイド等を用いること
ができるが、特に、不透過性の遮光層4としては、クロ
ム、酸化クロム等が適当である。また、遮光性を有する
ように一定の光学濃度が必要で、通常2.0〜4.0程
度とし、その場合の遮光層4の膜厚は、一定の光学濃度
とするために、50〜200nm程度とすることが適当
である。
【0055】その後、図2(c)に示すように、遮光パ
ターン4a上より、再度、電子線レジスト7(ポジ型)
を塗布し、プリベーク処理を行った後、所定の露光条件
で、前記電子線描画6と同様のパターンで重ね合わせ露
光露光により電子線描画8(ポジ描画)を行い、現像し
て、図2(d)に示すようにレジストパターン7aを形
成した後、該レジストパターン7a及び遮光パターン4
aをエッチング用マスクパターンとして、緩衝フッ酸を
エッチャントとして用いて、エッチングストッパー層2
まで、前記酸化珪素による位相シフト層3をウエットエ
ッチングすることによって、位相シフト部3aと位相シ
フト用の光透過孔設部3bとをパターン形成する。
【0056】続いて図2(e)に示すように、エッチン
グ用レジストパターン7aを除去することにより、位相
シフト部3aと、位相シフト層3の無いエッチングスト
ッパー層2の露呈するパターンエッチングされた光透過
孔設部3bと、規則的な遮光部4a(遮光パターン)を
備え、前記位相シフト部3aと遮光部4aが、例えば一
実施例としては、1:2(1個の位相シフト部3aが1
個に対してその両端部に備えた遮光部4aが2個)の関
係にある不透過性の遮光部4aを備えたレベンソン型位
相シフトマスクが得られる。なお、本発明においては、
前記位相シフト部3aと遮光部4aとが1:2の関係の
みに限定されるものではない。
【0057】前記透明基板1は、フォトマスク用として
一般的に使用されている合成石英ガラス等の光学的に透
明な材料からなり、その厚さは特に限定はされないが、
通常1.5mm〜7mm程度のものが用いられる。
【0058】位相シフト層3の材料としては、光学的に
透明であることが必要で、酸化珪素(SiO2 )、スピ
ンオンガラス等の有機塗布ガラス(SOG)、フッ化マ
グネシウム(MgF2 )、あるいはフッ素系樹脂等が使
用できるが、マスク工程上で必要とされる特性を条件に
加えると、特に透明性が高く、且つ耐蝕性に富み、耐洗
浄性が充分な材料としては、酸化珪素(SiO2 )が上
記の工程では最適材料として使用される。
【0059】電子線描画の重ね合わせによる電子線描画
8においては、透明基板1上の帯電現象の防止をするた
め導電層を必要とするが、本発明においては、金属酸化
物、若しくは金属窒化物による前記エッチングストッパ
ー層2を導電層として機能させるものである。
【0060】また、本発明においては、前記電子線レジ
スト層5,7としてのレジスト材料としては、電子線レ
ジスト材料の他に、紫外線感光性フォトレジストを用い
ることは可能であり、その場合は、レーザー描画装置を
用いて描画するものである。
【0061】なお、本発明に記載するマスクとは、半導
体集積回路の主要な製造装置のひとつである投影露光装
置若しくは縮小投影露光装置(一般にステッパーと称さ
れる露光装置)に装着して使用される露光用原版を表す
が、一般にはフォトマスクあるいはレチクルと表現する
場合もある。
【0062】次に本発明の第3発明の位相シフトマスク
(適宜露光用マスクパターンとしての光半透過性の遮光
部を備えたハーフトーン型の位相シフトマスク)を、図
3の実施例に従って以下に詳細に説明すれば、透明基板
1上に、金属酸化物、金属窒化物の薄膜による透過性
(透明性)で且つ低反射性のエッチングストッパー層2
を備える。
【0063】該エッチングストッパー層2上には、投影
光の波長の位相を互いに1/2波長分(180°)ずら
すための位相シフト用光透過孔設部3bを以て規則的な
ピッチで配列された酸化珪素(SiO2 )、フッ化マグ
ネシウム(MgF2 )、有機塗布ガラス(SOG;スピ
ンオングラス)等による透過性(透明性)の位相シフト
部3a(位相シフト用パターン層)を備える。
【0064】図3に示す前記位相シフト部3aは、前述
した第1の発明におけるレベンソン型位相シフトマスク
における不透過性遮光部4aパターンに相当する部分で
あって、図3に示す位相シフトマスクパターンにおける
後述する光半透過性(ハーフトーン)の遮光部4a(光
半透過部)と開口部4b(光透過部)とにより構成され
るフォトマスクパターンにおける開口部4b相当部に、
電子線描画によって設けるものであり、該位相シフト部
3aの形成ピッチ幅は、適宜露光用マスクパターンとし
ての前記遮光部4aに整合する同一対応ピッチ幅に設定
される。
【0065】図3に示すように、該各々1個ずつの前記
位相シフト部3a上に、クロム、モリブテン、タングス
テン、タンタル、アルミニウム、ニッケル、モリブデン
シリサイド等による所定の幅のマスクパターン状の光半
透過性(半透明)の遮光部4aを備える。光半透過性
は、薄膜形成膜厚の厚薄の調整によって行なうことがで
き、遮光層4の膜厚は、半透過性であれば特に限定され
ないが、例えば5nm〜50nm程度の範囲内にあるこ
とが望ましい。
【0066】このように本発明の第3の発明のハーフト
ーン型位相シフトマスクは、金属酸化物、金属窒化物の
薄膜による透明性があり且つ低反射性のエッチングスト
ッパー層2を備え、遮光部4aを転写露光用マスクパタ
ーンの光半透過部(露光波長の位相反転部)として、ま
た、各位相シフト部3a,3a隣接間の位相シフト用光
透過孔設部3b(離間部)を、転写露光用マスクパター
ンの光透過部として備えるものである。
【0067】次に上記第3の発明の位相シフトマスク
(ハーフトーン型の位相シフトマスク)の製造方法を本
発明の第4の発明として、その一実施例を、図4(a)
〜(d)に示す本発明に係る光半透過性の遮光部を備え
たハーフトーン型位相シフトマスクの構成を示す側断面
図に従って以下に詳細に説明する。
【0068】まず、図4(a)に示すように、透明基板
1上に、金属酸化物又は/及び金属窒化物の成膜層によ
るエッチングストッパー層2、酸化珪素(SiO2 )等
の透明材料による位相シフト層3(位相シフト部)、金
属薄膜若しくは金属化合物薄膜による光半透過性の遮光
層4をこの順に設ける。
【0069】前記透明基板1は、フォトマスク用として
一般的に使用されている合成石英ガラス等の光学的に透
明な材料からなり、その厚さは特に限定はされないが、
通常1.5mm〜7mm程度のものが用いられる。
【0070】金属酸化物や金属窒化物によるエッチング
ストッパー層2は、エッチング停止性能の他に導電層と
しての性能も兼ね備えることができ、用いられる金属
は、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム等、
あるいはマグネシアスピネル等があるが、特にタンタル
はエッチング耐性が高いものであり、導電層及びエッチ
ング停止層として最も適当である。
【0071】光半透過性の遮光層4は、ほどんどの金属
材料が使用でき、クロム、モリブテン、タングステン、
アルミニウム、ニッケル、モリブデンシリサイド等を用
いることができる。また半透過性を有するような一定の
光学濃度が必要で、通常0.6〜2.0以下程度とし、
約3%〜20%程度の透過率を得るように、遮光層4の
膜厚を調整する。また、遮光層4の膜厚は、一定の光学
濃度とするために、例えば5〜50nm程度とすること
が適当である。
【0072】次いで、遮光層4上に、電子線レジスト層
5(ポジ型)を塗布形成し、プリベーク処理を行った
後、図4(a)に示すように、電子線描画装置を用いて
所定の露光条件の下で電子線描画6(ポジ描画)を行な
い、電子線レジスト層5をアルカリ可溶性に光分解(あ
るいは、図示しないが遮光層4上に電子線レジスト層
(ネガ型)を塗布形成し、電子線描画(ネガ描画)を行
って電子線架橋重合硬化)する。
【0073】電子線描画においては、透明基板1上の帯
電現象の防止をするため導電層を必要とするが、本発明
においては、金属酸化物、若しくは金属窒化物による前
記エッチングストッパー層2を導電層として機能させる
ものである。
【0074】また、本発明においては、前記電子線レジ
スト層5としてのレジスト材料としては、電子線レジス
ト材料の他に、紫外線感光性フォトレジストを用いるこ
とは可能であり、その場合は、レーザー描画装置を用い
て描画するものである。
【0075】このようにして図4(b)に示すように、
電子線描画6を行った電子線レジスト層5を、所定の現
像処理によりパターニングして、遮光層4上に、適宜マ
スクパターン状のエッチング用レジストパターン5a
(非レジスト部5b)を形成する。
【0076】次に、図4(c)に示すように、該エッチ
ング用レジストパターン5aを用いて、ドライエッチン
グ法により半透過性の遮光層4と位相シフト層3とを連
続ドライエッチングして半透過性の遮光部4aと離間部
4b及び位相シフト部3aと光透過孔設部3bをパター
ン形成するか、あるいは硝酸セリウムアンモニウム液を
エッチャントとして金属薄膜による半透過性の遮光層4
のパターンエッチングを行って、半透過性の遮光部4a
と離間部bとをパターン形成した後に、同レジストパタ
ーン5aをエッチングマスク、緩衝フッ酸をエッチャン
トとして、エッチングストッパー層2に到達するまで該
遮光層4より下層の位相シフト層3のパターンエッチン
グを行って、位相シフト部3aと光透過孔設部3bとを
パターン形成する。
【0077】ここで、該エッチングストッパー層2は、
前述した一実施例と同様に、金属(タンタル、タングス
テン、モリブデン、クロム等があるが、特にタンタルは
エッチング耐性が高いものであり、導電層及びエッチン
グ停止層として最も適当である)に酸素ガス又は窒素ガ
スを反応させることで得られ、その手段としては、反応
性スパッタリング法、イオンビームアシスト蒸着法、イ
オンプレーティング法等を用いることができ、金属に対
する酸素、窒素の反応量を制御することによって、エッ
チングストッパー層2の光透過率、光反射率、さらに導
電性を制御し、酸化、窒化の程度をある水準以下に抑え
て、完全な絶縁性とせずに導電性を保持させることによ
って、電子線描画の際に帯電した電子を逃がすための帯
電防止機能が得られる。
【0078】また、前記位相シフト層3、遮光層4は、
前述した一実施例と同様に、それぞれ公知の薄膜形成法
を用いて形成でき、スパッタリング法、真空蒸着法、C
VD法等であり、特にこれらに限定されるものではな
い。なお、光半透過性の遮光層4(遮光部)の形成は薄
膜形成膜厚の厚薄の調整によって行なう。
【0079】位相シフト層3の膜厚は、前述した一実施
例と同様に、透過光線の波長の位相反転量が180°に
相当する膜厚に設定することが望ましく、酸化珪素を用
いた場合には約388nmが最適値であり、370°n
m〜410nm程度の範囲内にあることが望ましく、ま
た、遮光層4の膜厚は特に限定されないが、例えば5n
m〜100nmの範囲内にあることが望ましい。
【0080】続いて、レジストパターン5aを除去する
ことによって、図4(d)に示すように、位相シフト部
3aと光半透過性の遮光部4aが、整合状態で積層され
たハーフトーン型位相シフトマスクが得られる。なお本
発明においては、図4(d)に示す位相シフト部3aと
光半透過性の遮光部4aのそれぞれ幅は必ずしも1:1
である必要はなく、適宜に設定することは可能である。
【0081】位相シフト層3の材料としては、光学的に
透明であることが必要で、酸化珪素(SiO2 )、スピ
ンオンガラス等の有機塗布ガラス(SOG)、フッ化マ
グネシウム(MgF2 )、あるいはフッ素系樹脂等が使
用できるが、マスク工程上で必要とされる特性を条件に
加えると、特に透明性が高く、且つ耐蝕性に富み、耐洗
浄性が充分な材料としては、酸化珪素(SiO2 )が上
記の工程では最適材料として使用される。
【0082】次に上記第4の発明の他の実施例を、図5
(a)〜(d)に示す本発明に係る光半透過性の遮光部
を備えたハーフトーン型位相シフトマスクの構成を示す
側断面図に従って以下に詳細に説明する。
【0083】まず、図5(a)に示すように、透明基板
1上に、金属酸化物又は/及び金属窒化物の成膜層によ
るエッチングストッパー層2、金属薄膜若しくは金属化
合物薄膜による光半透過性の遮光層4、酸化珪素(Si
2 )等の透明材料による位相シフト層3(位相シフト
部)をこの順に設ける。
【0084】前記透明基板1は、フォトマスク用として
一般的に使用されている合成石英ガラス等の光学的に透
明な材料からなり、その厚さは特に限定はされないが、
通常1.5mm〜7mm程度のものが用いられる。
【0085】金属酸化物や金属窒化物によるエッチング
ストッパー層2は、エッチング停止性能の他に導電層と
しての性能も兼ね備えることができ、用いられる金属
は、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム等、
あるいはマグネシアスピネル等があるが、特にタンタル
はエッチング耐性が高いものであり、導電層及びエッチ
ング停止層として最も適当である。
【0086】光半透過性の遮光層4は、ほどんどの金属
材料が使用でき、クロム、モリブテン、タングステン、
アルミニウム、ニッケル、モリブデンシリサイド等を用
いることができる。また半透過性を有するような一定の
光学濃度が必要で、通常0.6〜2.0以下程度とし、
約3%〜20%程度の透過率を得るように、遮光層4の
膜厚を調整する。また、遮光層4の膜厚は、一定の光学
濃度とするために、例えば5〜50nm程度とすること
が適当である。
【0087】次いで、光半透過性の遮光層4上に、電子
線レジスト層5(ポジ型)を塗布形成し、プリベーク処
理を行った後、同図5(a)に示すように、電子線描画
装置を用いて所定の露光条件の下で電子線描画6(ポジ
描画)を行ない、電子線レジスト層5をアルカリ可溶性
に光分解(あるいは、図示しないが位相シフト層3上に
電子線レジスト層(ネガ型)を塗布形成し、電子線描画
(ネガ描画)を行って電子線架橋重合硬化)する。
【0088】このようにして図5(b)に示すように、
電子線描画6を行った電子線レジスト層5を、所定の現
像処理によりパターニングして、位相シフト層3上に、
適宜マスクパターン状のエッチング用レジストパターン
5a(非レジスト部5b)を形成する。
【0089】次に、図5(c)に示すように、該エッチ
ング用レジストパターン5aを用いて、ドライエッチン
グ法により位相シフト層3と遮光層4とを連続ドライエ
ッチングして位相シフト部3aと光透過孔設部3b及び
半透過性の遮光部4aと離間部4bをパターン形成する
か、あるいは、緩衝フッ酸をエッチャントとして、位相
シフト層3のパターンエッチングを行い、位相シフト部
3aと光透過孔設部3bとをパターン形成した後に、同
レジストパターン5aをエッチングマスク、硝酸セリウ
ムアンモニウム液をエッチャントとして、金属薄膜によ
る遮光層4のパターンエッチングを行い、半透過性の遮
光部4aと離間部4bとをパターン形成する。
【0090】続いて、レジストパターン5aを除去する
ことによって、図5(d)に示すように、位相シフト部
3aと光半透過性の遮光部4aが1:1のパターンを備
えたハーフトーン型位相シフトマスクが得られる。
【0091】ここで、該エッチングストッパー層2は、
前述した一実施例及び他の実施例と同様に、金属(タン
タル、タングステン、モリブデン、クロム等があるが、
特にタンタルはエッチング耐性が高いものであり、導電
層及びエッチング停止層として最も適当である)に酸素
ガス又は窒素ガスを反応させることで得られ、その手段
としては、反応性スパッタリング法、イオンビームアシ
スト蒸着法、イオンプレーティング法等を用いることが
でき、金属に対する酸素、窒素の反応量を制御すること
によって、エッチングストッパー層2の光透過率、光反
射率、さらに導電性を制御し、酸化、窒化の程度をある
水準以下に抑えて、完全な絶縁性とせずに導電性を保持
させることによって、電子線描画の際に帯電した電子を
逃がすための帯電防止機能が得られる。
【0092】電子線描画においては、透明基板1上の帯
電現象の防止をするため導電層を必要とするが、本発明
においては、金属酸化物、若しくは金属窒化物による前
記エッチングストッパー層2を導電層として機能させる
ものである。
【0093】また、本発明においては、前記電子線レジ
スト層5としてのレジスト材料としては、電子線レジス
ト材料の他に、紫外線感光性フォトレジストを用いるこ
とは可能であり、その場合は、レーザー描画装置を用い
て描画するものである。
【0094】また、前記位相シフト層3、遮光層4は、
前述した一実施例、他の実施例と同様であり、それぞれ
公知の薄膜形成法を用いて形成でき、スパッタリング
法、真空蒸着法、CVD法等であり、特にこれらに限定
されるものではない。なお、光半透過性の遮光層4(遮
光部)の形成は薄膜形成膜厚の厚薄の調整によって行な
う。
【0095】光半透過性の遮光層4は、上記他の実施例
と同様に、ほどんどの金属材料が使用でき、クロム、モ
リブテン、タングステン、アルミニウム、ニッケル、モ
リブデンシリサイド等を用いることができる。また、半
透過性を有するような一定の光学濃度が必要で、通常
0.6〜2.0程度とし、約3%〜20%程度の透過率
を得るように、遮光層4の膜厚を調整する。また、光半
透過性の遮光層4の膜厚は特に限定されないが、一定の
光学濃度とするために、例えば5〜50nm程度とする
ことが適当である。
【0096】位相シフト層3の材料としては、光学的に
透明であることが必要で、酸化珪素(SiO2 )、スピ
ンオンガラス等の有機塗布ガラス(SOG)、フッ化マ
グネシウム(MgF2 )、あるいはフッ素系樹脂等が使
用できるが、マスク工程上で必要とされる特性を条件に
加えると、特に透明性が高く、且つ耐蝕性に富み、耐洗
浄性が充分な材料としては、酸化珪素(SiO2 )が上
記の工程では最適材料として使用される。
【0097】
【作用】本発明の位相シフトマスクは、酸化タンタル、
窒化タンタル等の金属酸化物、あるいは金属窒化物から
なるエッチングストッパー層2を具備することにより、
エッチングストッパー性能が充分であり、且つ光透過率
が高く、低光反射率であって、且つ帯電防止における充
分な導電性能を有した低欠陥の位相シフトマスクが得ら
れるものである。
【0098】エッチングストッパー層2として用いる酸
化タンタル、窒化タンタル等の金属酸化物、あるいは金
属窒化物は、位相シフト層3をパターンエッチングして
前記光透過孔設部3bを形成するために用いられる緩衝
フッ酸、あるいは遮光層4のパターンエッチングに用い
られる硝酸セリウムアンモニウム液、洗浄に用いられる
熱濃硫酸に対して、充分な耐性を備えているものであ
る。
【0099】また、エッチングストッパー層2として用
いる酸化タンタル、窒化タンタル等の金属酸化物、ある
いは金属窒化物は、例えば約10nmの膜厚でも300
nm以上の波長領域の光線に対して80%以上の光透過
率であり、光反射率は40%以下の値を示すものであ
り、マスク透過領域における露光光線の透過率が高透過
率を示し、又マスク全面での反射率が低反射率を示すも
のとなる。
【0100】このように本発明の位相シフトマスクは、
その光透過領域における透過率、及び、例えば透明基板
側から入射する入射光に対する反射率が低いため、位相
シフトマスクの透過領域と不透過領域との透過率差が増
大し、マスクパターンの濃度コントラスト性能が良い。
【0101】また、エッチングストッパー層2として用
いる酸化タンタル、窒化タンタル等の金属酸化物、ある
いは金属窒化物の導電性は、電気抵抗値(表面抵抗値)
を用いて表すと、1×106 Ω/cm2 以下の値が得ら
れ、帯電現象が発生する1×109 Ω/cm2 に比較し
て問題のない良好な導電性能が得られる。
【0102】以下に本発明の具体的実施例を示す。 <実施例1>透明基板として洗浄済の合成石英ガラス基
板(厚さ2.3mm、サイズ5インチ角)を用い、該基
板上の全面に、スパッタリング装置を用いて、エッチン
グストッパー層として酸化タンタル(膜厚約10nm)
を成膜した。
【0103】成膜条件は、スパッタリング印加電力;1
kWDCパワー、アルゴンガス流量;30cm3 /分、
酸素ガス流量;10cm3 /分として、成膜時間は2分
とした。
【0104】次に、この酸化タンタル成膜上に、位相シ
フト層として膜厚390nmの酸化珪素(SiO2 )を
スパッタリング法にて形成した。
【0105】次いで、この酸化珪素上に、スパッタリン
グ法にて、金属クロム膜と、酸化クロム膜とをこの順に
積層して、低光反射性の光不透過性の遮光層(膜厚;1
00nmの遮光膜)を形成した後、ポジ型電子線レジス
ト(チッソ(株)製、商品名;PBS)を約500nm
の膜厚に塗布し、所定のプリベーク処理を行った。
【0106】次にラスタースキャン型電子線描画装置を
使用して、加速電圧;10keV、ドーズ量;約2.5
μC/cm2 にて、0.3μmピッチの所定の微細パタ
ーンを描画し、現像してレジストパターンを得た。
(C;クーロン)
【0107】さらに、所定のポストベーク処理後、該レ
ジストパターンをマスクとして、前記遮光層をエッチン
グ液(硝酸第二セリウムアンモニウム)を用いてウエッ
トエッチングすることにより遮光パターンを形成し、そ
の後、剥離液を用いてレジストパターンを剥離すること
により、図1(b)に示した構造の遮光性マスクを得
た。
【0108】次に、前記透明基板を所定の方法にて洗
浄、乾燥した後に、その上にポジ型電子線レジスト(東
亞合成化学工業(株)製、商品名;TTCR)を、スピ
ンコート法により約500nmの厚さに塗布し、所定の
ベーク処理後、ベクトルスキャン型電子線描画装置を使
用して、加速電圧20kV、ドーズ量;約10μC/c
2 にて、前記ラスタースキャン型電子線描画装置にて
露光したものと同様の所定のパターンを重ね合わせ描画
し、メチルイソブチルケトンと、n−プロパノールとの
5:5混合液からなる現像液を用いて、所定の条件にて
現像処理を行い、レジストパターンを得た。
【0109】続いて、該レジストパターンをエッチング
用マスキングパターンとして、緩衝フッ酸液を用いて該
位相シフト層のウエットエッチングを行った。エッチン
グは、位相シフト層である酸化珪素(SiO2 )のエッ
チングが前記エッチングストッパー層の表面に到達する
まで行った。
【0110】さらに、残ったレジストパターンを専用の
剥離液(強アルカリ液等)を用いて除去し、最後に洗
浄、乾燥を行って、図1(e)に示した構造の不透過性
の遮光部を備えた位相シフトマスクを得た。
【0111】得られた位相シフトマスクの位相シフトパ
ターン欠陥や欠落等の異常はなく、酸化タンタル層に起
因するとみられる欠陥、帯電現象によるパターンの異常
もなく、高精度のパターン形状が得られた。
【0112】また、エッチングストッパー層の効果によ
り、位相シフト層のエッチング深さのマスク面内での均
一性は良好で、範囲10nm以下の値が得られた。
【0113】さらに、このマスクを用いて、従来用いて
いる紫外線投影露光装置で、所定のウエハー(フォトレ
ジストを塗布したウエハー)上に露光転写(マスクパタ
ーン露光)して現像処理したところ、ウエハー上に形成
されたフォトレジストパターンにおいて、最小約0.3
μmピッチの微細パターンが得られ、従来の最小解像度
である0.5μmピッチに比較して高い解像度の向上効
果が得られた。
【0114】上記実施例1において、電子線レジストに
は、ポジ型のものを用いたが、勿論ネガ型電子線レジス
トを用いても差し支えないものである。
【0115】また、エッチングストッパー層の材質とし
て、窒化タンタル等の金属窒化物を用いることは可能で
ある。
【0116】また、前記位相シフト層のエッチングは、
ウエッチエッチング法を用いたが、ドライエッチング法
とウエットエッチング法とを併用することは可能であ
り、その場合は、位相シフト層のドライエッチングを、
エッチングストッパー層に到達する手前まで行い、その
後に、ウエットエッチング法に切り替えてエッチングス
トッパー層に到達するまで行なうことにより、異方性の
よいエッチング形状が得られ、且つエッチング深さ精度
に優れた位相シフトマスクパターンの形成ができる。
【0117】<実施例2>透明基板として洗浄済の合成
石英ガラス基板(厚さ2.3mm、サイズ5インチ角)
を用い、該基板上の全面に、エッチングストッパー層と
して酸化タンタル(膜厚約30nm)をPVD法により
成膜した。
【0118】次に、この窒化タンタル成膜上に、位相シ
フト層として膜厚370nmの酸化珪素(SiO2 )を
PVD法にて形成した。
【0119】次いで、この酸化珪素上に、スパッタリン
グ法にて、クロム、若しくは酸化クロムを積層して、低
光反射性の半透過性遮光層(膜厚;20nm若しくはそ
れ以下の遮光膜)を形成し、洗浄、乾燥した後に、ポジ
型電子線レジスト(東亜合成化学(株)製、商品名;T
TCR)をスピンコート法にて約500nmの膜厚に塗
布し、所定のプリベーク処理を行った。
【0120】次にベクトルスキャン型電子線描画装置を
使用して、加速電圧;20keV、ドーズ量;約2.5
μC/cm2 にて、例えば0.3μmピッチの所定の微
細パターンを描画し、メチルイソブチルケトンと、n−
プロパノールの5:5重量比混合液からなる現像液を用
いて、所定の条件にて現像処理を行い、レジストパター
ンを得た。(C;クーロン)
【0121】続いて、該レジストパターンをマスクとし
て、ドライエッチング法により、半透過製の遮光層のク
ロム若しくは酸化クロムと、位相シフト層の酸化珪素と
を、連続エッチングしてパターン形成を行った。ドライ
エッチングは、平行平板型反応性イオンエッチング装置
を用いて行い、異方性及び直線性の良いエッチング形状
で、寸法再現性の良いパターンが得られた。
【0122】ドライエッチング条件は、C2 6 ガスと
CHF3 ガスを用い、混合比;C26 :CHF3
5:5、エッチング印加出力;300W、ガス圧;0.
03Torr、エッチング時間;15分として、位相シ
フト層である酸化珪素のエッチングがエッチングストッ
パー層表面に到達するまで行った。
【0123】最後に、残ったレジストパターンを専用剥
離液を用いて除去し、洗浄、乾燥を行って、図4(d)
に示した半透過性の遮光部4aを備えたハーフトーン型
位相シフトマスクを得た。
【0124】<実施例3>透明基板として洗浄済の合成
石英ガラス基板(厚さ2.3mm、サイズ5インチ角)
を用い、該基板上の全面に、エッチングストッパー層と
して窒化タンタル(膜厚約30nm)をPVD法により
成膜した。
【0125】次に、この窒化タンタル成膜上に、スパッ
タリング法にて、クロム、若しくは酸化クロムを積層し
て、低光反射性の半透過性遮光層(膜厚;20nm若し
くはそれ以下の遮光膜)を形成した。
【0126】次いで、この半透過性遮光層上に、位相シ
フト層として膜厚370nmの酸化珪素(SiO2 )を
PVD法にて形成した。
【0127】続いて、該基板を洗浄、乾燥した後に、そ
の上にポジ型電子線レジスト(東亜合成化学(株)製、
商品名;TTCR)をスピンコート法にて約500nm
の膜厚に塗布し、所定のプリベーク処理を行った。
【0128】次にベクトルスキャン型電子線描画装置を
使用して、加速電圧;20keV、ドーズ量;約2.5
μC/cm2 にて、例えば0.3μmピッチの所定の微
細パターンを描画し、メチルイソブチルケトンと、n−
プロパノールの5:5重量比混合液からなる現像液を用
いて、所定の条件にて現像処理を行い、レジストパター
ンを得た。(C;クーロン)
【0129】続いて、該レジストパターンをマスクとし
て、ドライエッチング法により、位相シフト層の酸化珪
素と、半透過製の遮光層のクロム若しくは酸化クロム
を、連続エッチングしてパターン形成を行った。ドライ
エッチングは、平行平板型反応性イオンエッチング装置
を用いて行い、異方性及び直線性の良いエッチング形状
で、寸法再現性の良いパターンが得られた。
【0130】ドライエッチング条件は、C2 6 ガス
と、CHF3 ガスを用い、混合比;C 2 6 :CHF3
=5:5、エッチング印加出力;300W、ガス圧;
0.03Torr、エッチング時間;15分として、位
相シフト層である酸化珪素のエッチングがエッチングス
トッパー層表面に到達するまで行った。
【0131】最後に、残ったレジストパターンを専用剥
離液を用いて除去し、洗浄、乾燥を行って、図4(d)
に示した半透過性の遮光部4aを備えたハーフトーン型
位相シフトマスクを得た。
【0132】
【発明の効果】本発明の位相シフトマスク及びその製造
方法は、不透過性の遮光部、あるいは半透過性の遮光部
を備えた位相シフトマスクとして、その製造時のエッチ
ングストッパー層のエッチング停止性能が充分であり、
エッチング深さが均一で良好なエッチング精度のある位
相シフトマスクパターンが得られ、欠陥の無い位相シフ
トマスクを得る効果がある。
【0133】また、上記エッチングストッパー層には、
金属単体よりも光反射性の低い且つ導電性のある酸化タ
ンタル、窒化タンタル等の金属化合物を使用しており、
従来よりも低光反射性、高光透過性を備え、また導電性
による帯電性能上において充分である。
【0134】また、本発明の位相シフトマスクは、上記
のように光透過領域における透過率が高く、且つ入射光
に対する反射率が低いため、マスクの機能として必要と
されるコントラストが向上でき、ウエハーに対する位相
シフトマスクパターンの投影露光(転写露光)において
従来に無い極めて解像度の高いパターン形成が可能とな
る。
【0135】また特にハーフトーン型位相シフトマスク
においては、半透過性の遮光部と、位相シフト部及びシ
フト用の孔設部とからなるシフターとをエッチング形成
する際に同一条件にて同時に形成でき、従来と比較して
工程の短縮が実現できるとともに、マスクパターンの加
工欠陥部の発生が低減でき、加工精度の向上が図れる等
の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明のレベンソン型の位相シフ
トマスクを説明する側断面図である。
【図2】(a)〜(e)は本発明の第1の発明のレベン
ソン型の位相シフトマスクの製造方法の一実施例を説明
する側断面図である。
【図3】本発明の第3の発明のハーフトーン型の位相シ
フトマスクを説明する側断面図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明の第4の発明のハーフ
トーン型の位相シフトマスクの製造方法の一実施例を説
明する側断面図である。
【図5】(a)〜(d)は本発明の第4の発明のハーフ
トーン型の位相シフトマスクの製造方法の他の実施例を
説明する側断面図である。
【図6】(a)〜(e)は従来のレベンソン型の位相シ
フトマスク及びその製造方法を説明する不透過性の遮光
部を備えた位相シフトマスクの側断面図である。
【図7】(a)〜(d)は従来のハーフトーン型の位相
シフトマスク及びその製造方法を説明する半透過性の遮
光部を備えた位相シフトマスクの側断面図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…エッチングストッパー層 3…位相
シフト層 3a…位相シフト部 3b…位相シフト用光
透過孔設部 4…遮光層 4a…不透過性又は半透過性遮光部 4b…非遮光部
(開口部) 5…電子線レジスト層 6…電子線描画 7…電子線レ
ジスト層 8…重ね合わせ電子線描画 11…透明基板 12…エッチングストッパー層 13
…位相シフト層 13a…位相シフト部 13b…位相シフト用光透過孔
設部 14…遮光層 14a…不透過性遮光部 14b…開口部(離間部)
15…電子線レジスト層 16…電子線描画 17…電子線レジスト層 18…導
電性高分子層 19…重ね合わせ電子線描画 21…透明基板 23…位相シフト層 23a…位相シ
フト部 23b…位相シフト用光透過孔設部 24…半透過性遮
光層 24a…半透過性遮光部 26…電子線描画 27…電
子線レジスト層 27a…レジストパターン

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板1上に位相シフト部3aと光透過
    孔設部3bとを備え、該位相シフト部3a上に光不透過
    性の遮光部4aを備えた位相シフトマスクにおいて、少
    なくとも前記位相シフト部3aと光透過孔設部3bとに
    亘って前記透明基板1上に金属酸化物層又は/及び金属
    窒化物層からなるエッチングストッパー層2を備えたこ
    とを特徴とする位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】前記エッチングストッパー層2は、光透過
    性で且つ低光反射率を有する請求項1に記載の位相シフ
    トマスク。
  3. 【請求項3】前記エッチングストッパー層2は、高光透
    過率を有する請求項1又は請求項2に記載の位相シフト
    マスク。
  4. 【請求項4】前記エッチングストッパー層2は、帯電防
    止機能を有する請求項1乃至請求項3に記載の位相シフ
    トマスク。
  5. 【請求項5】前記エッチングストッパー層2の金属酸化
    物層が酸化タンタルであり、金属窒化物層が窒化タンタ
    ルである請求項1に記載の位相シフトマスク。
  6. 【請求項6】前記位相シフトマスクの不透過性の遮光部
    4aが金属若しくは金属化合物により形成されている請
    求項1に記載の位相シフトマスク。
  7. 【請求項7】透明基板1上に設けた位相シフト層3上に
    所望パターン状の光不透過性の遮光部4aを設け、該遮
    光部4a相当部以外の適宜領域の位相シフト層3をエッ
    チング方式にて孔設して位相シフト部3aと光透過孔設
    部3bとを設ける位相シフトマスクの製造方法におい
    て、透明基板1と位相シフト層3との間に、反応性スパ
    ッタリング法、又はイオンビームアシスト蒸着法若しく
    はイオンプレーティング法等のPVD法を用いて、タン
    タルに酸素ガスを反応させて成膜した酸化タンタルの金
    属酸化物、又は/及び、窒素ガスを反応させて成膜した
    窒化タンタルの金属窒化物によるエッチングストッパー
    層2を用いて、前記位相シフト層3をエッチング方式に
    て孔設して位相シフト部3aと光透過孔設部3bとを設
    けて製造することを特徴とする位相シフトマスクの製造
    方法。
  8. 【請求項8】透明基板1上に、位相シフト部3aと、光
    透過孔設部3bとを備え、該位相シフト部3a上に光半
    透過性の遮光部4aを備えた位相シフトマスクにおい
    て、少なくとも前記位相シフト部3aと光透過孔設部3
    bとに亘って前記透明基板1上に金属酸化物層又は/及
    び金属窒化物層からなるエッチングストッパー層2を備
    えたことを特徴とする位相シフトマスク。
  9. 【請求項9】前記エッチングストッパー層2は、光透過
    性で且つ低光反射率を有する請求項8に記載の位相シフ
    トマスク。
  10. 【請求項10】前記エッチングストッパー層2は、高光
    透過率を有する請求項8又は請求項9に記載の位相シフ
    トマスク。
  11. 【請求項11】前記エッチングストッパー層2は、帯電
    防止機能を有する請求項8乃至請求項10に記載の位相
    シフトマスク。
  12. 【請求項12】前記エッチングストッパー層2の金属酸
    化物層が酸化タンタルであり、金属窒化物層が窒化タン
    タルである請求項8に記載の位相シフトマスク。
  13. 【請求項13】前記位相シフトマスクの光半透過性の遮
    光部4aが金属若しくは金属化合物により形成されてい
    る請求項8に記載の位相シフトマスク。
  14. 【請求項14】前記位相シフトマスクの半透過性の遮光
    部4aが3〜20%の範囲の透過率を備える請求項8に
    記載の位相シフトマスク。
  15. 【請求項15】透明基板1上に設けた位相シフト層3上
    に所望パターン状の光半透過性の遮光部4aを設け、該
    遮光部4a相当部以外の領域の位相シフト層3をエッチ
    ング方式にて孔設して、光半透過性の遮光部4aを積層
    した位相シフト部3aと、光透過孔設部3bとを設ける
    位相シフトマスクの製造方法において、透明基板1と位
    相シフト層3との間に、タンタルに酸素ガスを反応させ
    て成膜した酸化タンタルの金属酸化物、又は/及び、窒
    素ガスを反応させて成膜した窒化タンタルの金属窒化物
    によるエッチングストッパー層2を用いて、前記位相シ
    フト層3をエッチング方式にて孔設して位相シフト部3
    aと光透過孔設部3bとを設けて製造することを特徴と
    する位相シフトマスクの製造方法。
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