JP3625592B2 - 位相反転マスクの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は位相反転マスクの製造方法に係り、特に信頼性のあるパターンを形成しうるパターン形成に使用される位相反転マスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の製造において、シリコン基板の微細な領域に注入される不純物の量を精密に調節し、同時にこの領域等が相互連結されるべきである。この領域等を限定するパターン等は写真蝕刻技術により形成されることは広く知られている。
【0003】
半導体製造工程の中写真蝕刻技術は集積度が増加すると共に隣接パターンとの近接効果(proximity effect)によりパターンに欠陥が発生する問題点が現れた。即ち、通常的な投影露光装置を用いて四角形のパターンを形成する場合、光の回折により四角形のパターンの角が丸められる現象が発生し、半導体装置の集積度が増加することにより、さらに激しく発生する。
【0004】
最近では光学上のコントラストを向上させる方法として、IBMのレベンソン(Levenson)が考案した位相反転マスク(Phase Shift Mask)を用いて解像度を向上させることにより微細パターンを具現する方法が提示されている。(参照文献:IBM 1986,IEEE Trans.Elect .Devices .Vol .ED−29,1982.CP 1828 ;1988,Fall Applied Physics Meeting 4a−K −7 ,8 (p .497 );SPIE,Vol .1463,Optical /Laser Microlithography 5,1991,p .423 −427 ).
前記位相反転マスクは位相シフタ(phase shifter )を含むマスクパターンが透明基板上に形成されている。前記位相反転マスクを用いたパターン形成方法は光の干渉または部分干渉を用いて所望の大きさのパターンを露光することにより、解像度や焦点深度を増加させる。即ち、ライン/スペースのような反復パターンにおいて、隣接する開口部から照射される光の位相を180°反転させると、その間に挟まれた遮光部分の光強度が0となって隣接する開口部が分離されるという原理を利用したものである。
【0005】
具体的に説明すれば、光がマスク基板を通過する時または位相シフタ膜を通過する時、その波長は真空中の屈折率として割った値で短くなる。従って、同じ位相の光がマスクを通過する時位相シフタの有無に応じてその波長に差が生じることになる。
【0006】
この際、光経路差をθとすれば次のようである。
θ=2πt(n−1)/λ
ここで、nは位相シフタの屈折率であり、tは位相シフタの厚さであり、λは露光に使用される光線の波長である。ここで、θがπの場合には位相シフタを通過した光線は反対の位相を有することになる。従って、光透過部のみを通過した光は互いに反対の位相を有するので、位相シフタをマスクパターンの縁部に位置させるとパターンの境界部分ではマスクを透過した光の強度が0となってコントラストが増加することになる。
【0007】
このような原理を用いた位相反転マスクの例として、光遮断部の透過率を0から0でない値に上げたハーフトーン形位相反転マスク(Half Tone Type Phase Shift Mask )がある。
【0008】
前記ハーフトーン形位相反転マスクはデザインの制約なく実際の半導体装置の製造に適用しうるので、ライン/スペースのような反復パターン及びコンタクトホールパターンに効果的に適用しうるマスクとして知られている。
【0009】
前記位相反転マスクを用いたパターン形成方法は、従来の他の微細パターン形成方法とは異なり、新たな装備の追加なくマスク製造方法の変更のみで光の回折を逆利用してマスクの分解能力を30%ほど向上させうるので、次世代の半導体装置製造の有力な量産技術として考慮している。
【0010】
図1は従来のハーフトーン形位相反転マスクの一例を示した断面図である。 部材番号10はガラス基板を、12はハーフトーンの位相シフタを示す。前記マスクで、位相シフタが形成されていない光透過部では100%光が透過され、ハーフトーン位相シフタが形成されている部分では通常6〜12%ほどの光のみ透過する。
【0011】
図2[A]及び図2[C]は従来のハーフトーン形位相反転マスクを用いたパターン形成方法を説明するための断面図である。
図2[A]は前記ハーフトーン形位相反転マスクのパターンが転写される半導体基板20と感光膜パターン22とを示す断面図である。
【0012】
前記ハーフトーンの位相シフタ(図1の12)を通過した若干(6〜12%)の光により半導体基板上に所望しない感光膜パターンの損失が発生するが、このような現象をサイドーローブ(Side−Lobe)とし、図1[B]の部材符号Aで示されている。このようなサイドーローブ現象はベアーウェーハのように平坦な表面上では図2[A]のように無視してもよい水準であるが、実際に素子の形成されたウェーハ上では深刻に発生する。
【0013】
図2[B]は実際に素子の形成されたウェーハ上でのサイドーローブの集中現象を示すための図面であって、ウェーハ20上に電極24及び層間絶縁膜26等に因して段差が大きく形成されている。
【0014】
このように段差の激しく形成されているウェーハ上に形成された感光膜に光が照射されると、示されたように凹部では前記層間絶縁膜26等の反射層により光の乱反射が発生する。この際、反射層で乱反射された光がフォーカシングされ所望しない露光が激しく発生し、結局感光膜パターンの損失が深刻になる。
【0015】
図2[C]はパターンが転写された状態のウェーハを示した断面図である。段差の激しい部分では感光膜パターン22の損失が示されており、感光膜パターンの損失の激しい場合には示されたようにコンタクトホールのない場合にもコンタクトホールのようにホール(部材符号B)が発生して素子の特性が大きく低下される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、半導体基板上にさらに信頼性のあるようにパターンを形成しうるマスクの製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成するための本発明の位相反転マスクの製造方法は、透明な基板上にハーフトーン位相シフタ層と光透過率調節膜を順次に形成する段階と、前記光透過率調節膜の所定部分を露出させる第1感光膜パターンを形成する段階と、前記第1感光膜パターンを用いて前記光透過率調節膜及び前記ハーフトーン位相シフタ層を順次にパタニングする段階と、結果物上にパターンが転写されるウェーハの段差の小さい部位に対応されるマスク部位を露出させるように第2感光膜パターンを形成する段階と、前記第2感光膜パターンにより露出された部位における前記パタニング済みの光透過率調節膜を除去することにより光透過率調節膜パターンを形成する段階を含むことを特徴とする。
【0022】
前記光透過率調節膜パターンはCr、Al、Au、Pt、フォトレジスト、SOG 、CrO 、CrON、MoSix 、MoSiO 、MoSiON、W 、WSix及び有機物よりなるグループから選択された何れか1つであって、光の透過率を減少させるように形成されることが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づき本発明を詳しく説明する。
図3は本発明による製造方法によって製造されるハーフトーン形位相反転マスクを示した断面図である。
部材番号30はガラス基板を、32はハーフトーン位相シフタを、36は光透過率調整膜を示す。
【0024】
段差の相対的に大きな領域、例えば周辺回路部に対応されるマスク領域にはハーフトーン位相シフタ32と光透過率調節膜36とが形成されており、段差の相対的に小さな領域、例えばセル部に対応されるマスク領域にはハーフトーン位相シフタ32のみが形成されている。
【0025】
前記光透過率調節膜36は透過する光透過率を減少させる物質、例えばCr、Al、Au、Pt、フォトレジスト、SOG 、CrO 、CrON、MoSix 、MoSiO 、MoSiON、W 、WSix及び有機物の中何れか1つの物質で形成される。
【0026】
前記マスクによれば、ウェーハ上で段差が激しく形成されフォトレジストの損失が集中される部位に該当するマスクの位相シフタ上に光透過率調節膜が形成される。従って、ウェーハ上で段差の激しい部位に照射される光量が他部に照射される光量より小さくなり段差の激しい部位での光の乱反射によるサイドーローブ現象を減らしうる。
【0027】
図4[A]及び図4[E]は前記図3に示された本発明のハーフトーン形位相反転マスクの製造方法を説明するための断面図である。
図4[A]はハーフトーン位相シフタ層32及び光透過率調節膜36を形成する段階を示した断面図である。
【0028】
具体的に、ガラス基板30上にMoSiONまたはCrONのように透過する光の位相を反転させ所定の透過率を有するようにする位相シフト物質を蒸着してハーフトーン位相シフタ層32を形成した後、前記ハーフトーン位相シフタ層上に光透過率調節膜36を形成する。
前記光透過率調節膜36は透過する光の透過率を減少させる物質、例えばCr、Al、Au、Pt、フォトレジスト、SOG 、CrO 、CrON、MoSix 、MoSiO 、MoSiON、W 、WSix及び有機物の中何れか1つの物質で形成する。
【0029】
図4[B]は第1感光膜パターン38を形成する段階を示した断面図である。
具体的に、前記光透過率調節膜36上に感光膜を塗布した後、前記感光膜を露光、現像して光透過部の前記光透過率調節膜を露出させる形の第1感光膜パターン38を形成する。
【0030】
図4[C]はハーフトーン位相シフタ層32及び光透過率調節膜36をパタニングする段階を示した断面図である。
具体的に、前記第1感光膜パターン(図4[B]の38)を蝕刻マスクとして前記光透過率調節膜36を湿式蝕刻する。次いで、前記第1感光膜パターンを蝕刻マスクとして前記ハーフトーン位相シフタ層32を乾式蝕刻することにより光透過部の基板30を露出させた後、第1感光膜パターンを除去する。
【0031】
図4[D]は第2感光膜パターン40を形成する段階を示した断面図である。
具体的に、前記図4[C]の結果物の全面に感光膜を塗布した後、前記感光膜を露光、現像して光透過率調節膜パターンが形成される部位に第2感光膜パターン40を形成する。この際、前記第2感光膜パターン40はパターンが転写されるウェーハ上で段差の激しくない部位、例えばセル配列部に対応される部分は除去され、ウェーハ上で相対的に段差の激しい部位、例えば周辺回路部に対応される部分にのみ感光膜が残るように形成する。
【0032】
図4[E]は光透過率調節膜パターン36を形成する段階を示した断面図である。
具体的に、前記第2感光膜パターン(図4[D]の40)をマスクとして前記光透過率調節膜をパタニングした後、第2感光膜パターンを除去することにより光透過率調節膜パターン36を形成する。
【0033】
これにより、周辺回路部のようにウェーハ上で段差の激しい部位に対応されるマスクの位相シフタ上に光透過率調節膜パターンが形成されたハーフトーン形位相反転マスクが完成される。
【0034】
図5は図4[A]乃至図4[E]により製造されたハーフトーン形位相反転マスクを用いた微細パターン形成方法を説明するための断面図である。
具体的に、図5で上部に示された断面図は本発明によるハーフトーン形位相反転マスクの一例を示したものであって、部材番号30はガラス基板を、32はハーフトーン位相シフタを、36はハーフトーン位相シフタ上に形成された光透過率調節膜パターンを各々示す。
【0035】
図5で下部に示された断面図は前記ハーフトーン形位相反転マスクによりパターンが転写される段差を有するウェーハを示したものであって、部材番号20はウェーハを、24はゲート電極を、25及び26は層間絶縁膜を、22は感光膜を各々示す。
【0036】
図5を参照すれば、パターンが転写されるウェーハの段差の激しい部分に対応されるマスクの位相シフタ32上に光透過率を減少させる光透過率調節膜パターン36が形成されている。前記光透過率調節膜パターン36を透過した光は透過率が減少されるので、段差の激しい部位の感光膜に照射される光量が他部に照射される光量に比べて低くなる。従って、段差の激しい部位での光の乱反射に因したサイドーローブ現象を防止しうるので信頼性のあるパターンを形成しうる。
【0037】
図6は、ハーフトーン形位相反転マスクを用いたパターン形成方法の他の例を説明するための断面図であって、従来のハーフトーン形位相反転マスクをそのまま用いた場合である。
【0038】
図6を参照すれば、段差の形成されている半導体基板上にパタニングされる被蝕刻層、例えば層間絶縁膜25、26を形成し、この被蝕刻層上に反射防止物質を1000Åほどの厚さで塗布して反射防止層50を形成した後、感光膜22を塗布する。次いで、従来のハーフトーン形位相反転マスクを使用して前記感光膜22を露光及び現像することにより所望の形の感光膜パターンを形成する。このように感光膜22の下部に反射防止層50を形成することにより感光膜の下部に形成された層間絶縁膜等の反射層からの光反射を防止しうるのでサイドーローブ現象を防止して信頼性のあるパターンを形成しうる。
【0039】
前記反射防止層50を形成する物質としては、例えばポリマー、酸化物、窒化物、炭化物、有機物及びフォトレジスト等反射率の低い物質を使用して形成する。
【0040】
【発明の効果】
前述した本発明によれば、ハーフトーン形位相反転マスクに選択的に光透過率調節膜を形成したり、段差の形成されたウェーハ上の被蝕刻層上に反射防止層を形成した後、感光膜を塗布することにより、光の乱反射によるサイドーローブ現象が防止でき、信頼性のある微細パターンを形成しうる。
【0041】
本発明は前記実施例に限定されなく、当分野の通常の知識を有する者により多くの変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のハーフトーン形位相反転マスクの一例を示した断面図である。
【図2】[A]乃至[C]は、図1の従来のハーフトーン形位相反転マスクを用いたパターン形成方法を説明するための断面図である。
【図3】本発明の製造方法によって製造されるハーフトーン形位相反転マスクを示した断面図である。
【図4】[A]乃至[E]は、本発明のハーフトーン形位相反転マスクの製造方法を説明するための断面図である。
【図5】図4[A]乃至図4[E]により製造されたハーフトーン形位相反転マスクを用いた微細パターン形成方法を説明するための断面図である。
【図6】ハーフトーン形位相反転マスクを用いたパターン形成方法の他の例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
20…ウェーハ、
22…感光膜、
24…ゲート電極、
25,26…層間絶縁膜、
30…基板、
32…ハーフトーン位相シフタ層、
36…光透過率調整膜、
38…第1感光膜パターン、
40…第2感光膜パターン、
50…反射防止層。
Claims (3)
- 透明な基板上にハーフトーン位相シフタ層と光透過率調節膜を順次に形成する段階と、
前記光透過率調節膜の所定部分を露出させる第1感光膜パターンを形成する段階と、
前記第1感光膜パターンを用いて前記光透過率調節膜及び前記ハーフトーン位相シフタ層を順次にパタニングする段階と、
結果物上にパターンが転写されるウェーハの段差の小さい部位に対応されるマスク部位を露出させるように第2感光膜パターンを形成する段階と、
前記第2感光膜パターンにより露出された部位における前記パタニング済みの光透過率調節膜を除去することにより光透過率調節膜パターンを形成する段階を含むことを特徴とする位相反転マスクの製造方法。 - 前記光透過率調節膜パターンは光の透過率を減少させるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の位相反転マスクの製造方法。
- 前記光透過率調節膜パターンはCr、Al、Au、Pt、フォトレジスト、SOG 、CrO 、CrON、MoSix 、MoSiO 、MoSiON、W 、WSix及び有機物よりなるグループから選択された何れか1つよりなることを特徴とする請求項1に記載の位相反転マスクの製造方法。
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