JP3415335B2 - 多段エッチング型基板の製造方法 - Google Patents

多段エッチング型基板の製造方法

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JP3415335B2
JP3415335B2 JP20596595A JP20596595A JP3415335B2 JP 3415335 B2 JP3415335 B2 JP 3415335B2 JP 20596595 A JP20596595 A JP 20596595A JP 20596595 A JP20596595 A JP 20596595A JP 3415335 B2 JP3415335 B2 JP 3415335B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多段エッチング型
基板の製造方法に関し、特に、LSI、超LSI及びA
SIC等の高密度半導体集積回路の製造、超微細加工を
必要とするデバイス等の製造に用いられ、位相シフト効
果を利用するフォトマスク等の製造方法に関する。ま
た、本発明は、多種の位相差を持つことにより発生する
光の回折・干渉現象を利用するホログラム、光通信、光
コンピュータ等に使用される光学素子等の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】LSI、超LSI及びASIC等の高密
度半導体集積回路の製造は、従来、シリコンウェハー等
の被加工基板上に電離放射線に感度を有するレジストを
塗布し、そのレジストをステッパーもしくはアライナー
等で露光した後、現象し、所望のパターンに加工し、そ
のパターンをマスクとして基板のエッチング及びドーピ
ング、薄膜の成膜、リフトオフ等のリソグラフィー工程
を利用して製造されている。
【0003】これらの被加工基板上のパターン形成工程
で使用されるパターンの原板をステッパーではレチクル
と呼び、アライナーではマスクと呼んでいるが、両者共
透明基板上に遮光パターンが形成されていて、そのパタ
ーンを光を用いて転写するものであるため、ここでは両
者の総称であるフォトマスクと呼ぶ。また、フォトマス
ク上のパターンは、通常、被加工基板上に転写されるパ
ターンの等倍もしくは5倍のサイズで構成されている。
【0004】近年、半導体集積回路の集積度が上がり、
特に、メモリーの1つであるDRAMは64Mbまで集
積化が進んでいる。この64MbDRAMのパターン最
小寸法は被加工基板上で0.35〜0.20μmになっ
ているため、パターンの原板であるフォトマスクの寸法
の微細化と精度向上の要求が強くなっている。
【0005】上記であげた64MbDRAMのフォトマ
スクのパターン最小寸法は、5倍でも1.75〜1.0
0μmとなる。これらのパターンは、従来のステッパー
露光方法ではレジストパターンの解像限界となってい
る。
【0006】これらのパターンを形成する方法として、
露光光源の短波長化、転写レンズの高NA(開口数)
化、輪帯照明法を代表とする超解像法や、フォトマスク
を使用しない電子線直接描画等が検討されている。しか
し、上記の方法では、露光装置の改造や新規装置の導入
等、コストの上昇を伴う。
【0007】これらの問題を解決するために、例えば特
開昭58−173744号公報、特開昭62−5929
6号公報等に示されているように、位相シフトマスクと
呼ばれる新しいフォトマスクが提案されてきている。こ
のフォトマスクは、フォトマスクを透過する光の位相を
部分的に変化させることにより、従来のフォトマスクよ
り遮光部のコントラストを向上させるものである。
【0008】位相シフトマスクは、透明基板上に遮光膜
が目的の透過部を有するようにパターンニングされてい
るが、従来法のフォトマスクと異なり、1個おきの透過
部の部分に位相シフター層がのっている。この位相シフ
ター層は、透過する電離放射線の波長で位相が180°
反転するように調整されている。基板の後方から入射さ
れた電離放射線は、透明基板を透過し、遮光膜の存在し
ない透過部を透過するが、透過した光は隣接する透過部
で位相シフター層を透過するものと透過しないものに分
かれる。このとき、隣接する透過部相互の距離が非常に
近く、かつ、各透過部の寸法が非常に細いときに得られ
る電磁場強度は、1つの透過部に対応する位置について
みるとき、その透過部を透過した光と隣接する透過部を
透過した光とが相互に逆相となり、相互に干渉し合って
相対的に強度が零の部分が存在するようになる。したが
って、電磁場強度が零の部分が存在するため、遮光膜が
ない透過部からの光強度と遮光された部分の光強度のコ
ントラストが従来のフォトマスクと比較して充分に得ら
れ、解像度を向上させることができる。
【0009】このように、位相シフトマスクは、従来の
フォトマスクと比較して、微細なパターンの解像には非
常に有効であることから、種々な構造が検討されてき
た。以下の説明では、位相シフトマスクの中のレベンソ
ン型位相シフトマスク(特開昭58−173744号公
報)の作製方法を説明する。製造方法は、レベンソン型
の構造によって多少異なるので、先にレベンソン型位相
シフトマスクの構造を説明する。
【0010】レベンソン型位相シフトマスクの構造は、
効果が略同じであるが、位相シフター層の配置の違いに
より大きく3つの構造が存在する。上シフター型、下シ
フター型、下シフター型の1つである基板彫り込み型
(通称:Qzエッチ型)に分かれる。
【0011】上シフター型は、透明基板上に位相シフタ
ー層をエッチングする際に透明基板までエッチングされ
ないようにエッチングストッパー層が存在し、その上に
遮光膜が目的の透過部を有するようにパターンニングさ
れ、遮光膜パターンの交互の透過部の部分に位相シフタ
ー層がのっている構造のものである。
【0012】下シフター型は、透明基板上に位相シフタ
ー層をエッチングする際に透明基板までエッチングされ
ないようにエッチングストッパー層が存在し、その上に
位相シフター層、さらに、位相シフター層の上に遮光膜
が目的の透過部を有するようにパターンニングされ、遮
光膜パターンの交互の透過部の部分の位相シフター層が
エッチングされている構造のものである。
【0013】基板彫り込み型は、透明基板上に遮光膜が
目的の透過部を有するようにパターンニングされ、遮光
膜パターンの交互の透過部の部分の透明基板がエッチン
グされている構造のものである。
【0014】これらの上シフター型及び下シフター型の
位相シフター層の厚さ、及び、基板彫り込み型の透明基
板の彫り込み量は、転写のときに透過する電離放射線の
波長で位相が真空に対して180°反転するように調整
されることを前提としている。
【0015】しかし、位相シフター層をパターンニング
する際に、パターンの関係上、透明基板上で位相シフタ
ーの段差が発生する部分が存在する可能性がある。この
ときに、位相シフターの段差部分で光強度が零になる部
分が発生し、必要でないパターンが転写されてしまう。
そのため、現在では、必要でないパターンを除去する別
のマスクを作製し、そのマスクを用いてその問題を回避
するか、その必要でないパターンを発生する部分の位相
シフターに多段の段差を形成し、位相シフト効果を小さ
くさせ、不必要なパターンの発生をなくすようにしてい
る。
【0016】また、位相シフトマスクとは別に、光通
信、ホログラム等で光の回折・干渉が利用されてきた。
通常は、開口部間の透過光の干渉によって所望のパター
ン等を発生させる等を行ってきたが、近年、光の位相差
を用いた回折・干渉を利用する傾向にある。そのため、
透明基板上に位相の異なる部分を並列するように作製し
ている。典型的には、位相型の計算機ホログラム(CG
H)、フレネルレンズ等がある。これらの光学素子にお
いては、図9に模式的に示すように、隣接するパターン
が多種の位相の変化を持つものとすることにより、より
効果的に光の回折・干渉効果を利用することができる。
このように、近年、透明基板内に多段エッチングをする
必要なものが増えている。
【0017】次に、図5〜図7の製造工程図を参照にし
て、従来の多段エッチングを行う際の工程を説明する。
図5(a)に示すように、光学研磨されたフォトマスク
用合成石英ガラス製の透明基板1上に、従来のフォトマ
スクで使用されている遮光膜2を常法で成膜した。次
に、i線ポジ型レジスト(ヘキスト社製:AZ−520
0)を回転塗布法により均一に塗布し、加熱乾燥処理を
施し、厚さ0.5μm程度のレジスト層3を形成した。
加熱乾燥処理は、ホットプレートを用い100℃で20
分間程度行った。
【0018】次に、図5(b)に示すように、レジスト
層3に常法に従ってレーザ露光装置によってレーザ光4
によりパターン描画を行った。このとき、露光は、i線
積算露光量で40〜60mJ/cm2 で行った。その
後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを主
成分とする水溶性アルカリ現像液で、常温で1分間のス
プレー現像をし、純水流水でリンスを行い、図5(c)
に示すように、所望のレジストパターンを形成した。
【0019】その後、図5(d)に示すように、パター
ンニングされたレジスト層3の開口部より露出した遮光
膜2をドライエッチング法で除去した。エッチング条件
は、圧力0.2mTorr、ガス及び流量CH2 Cl2
−50sccm、O2 −70sccm、電力0.25W
/cm2 で、また、エッチング時間は、遮光膜2のエッ
チングレートから遮光膜2が完全にエッチングされ、か
つ、完全にエッチングされるエッチング時間の10%余
分のオーバーエッチングを含めて行った。
【0020】続いて、図5(e)に示すうように、レジ
スト層3の開口部より露出した透明基板1をエッチング
ガスプラズマ6によりドライエッチングした。エッチン
グ条件は、圧力0.1mTorr、ガス及び流量CHF
3 −93sccm、O2 −7sccm、電力0.2W/
cm2 であり、エッチング量は多段エッチングの目標の
1段であった。
【0021】その後、図5(f)に示すような透明基板
1がエッチングされた基板から、図5(g)に示すよう
に、レジスト層3を溶剤剥離除去した。ここで、剥離
は、エタノールアミンを主成分とする剥離液で60℃、
3分間、超音波下で行い、その後、純水でリンスした。
【0022】次に、図6(h)に示すように、パターン
ニングされた遮光膜2とエッチングされた透明基板1の
上にi線ポジ型レジスト(ヘキスト社製:AZ−520
0)を回転塗布法により均一に塗布し、加熱乾燥処理を
施し、厚さ0.5μm程度のレジスト層3を再度形成し
た。加熱乾燥処理は、ホットプレートを用い100℃で
20分間程度行った。
【0023】さらに、図6(i)に示すように、図5
(b)と同様に、パターン描画を行った。その後、図5
(c)と同様に、現像し、図6(j)の示すように、所
望のレジストパターンを形成した。
【0024】その後、図6(k)に示すように、図5
(d)と同様に、遮光膜2を除去した。続いて、図6
(l)に示すように、図5(e)と同様に、透明基板1
をエッチングした。このときのエッチング量は、多段エ
ッチングの目標の2段であった。
【0025】その後、図6(m)に示すような透明基板
1がエッチングされた基板から、図6(n)に示すよう
に、図5(g)と同様に、レジスト層3を溶剤剥離除去
した。
【0026】次に、図7(o)に示すように、図6
(h)と同様に、レジスト層3を再度成膜した。さら
に、図7(p)に示すように、図5(b)と同様に、パ
ターン描画を行った。その後、図5(c)と同様に、現
像し、図7(q)の示すように、所望のレジストパター
ンを形成した。
【0027】その後、図7(r)に示すように、図5
(d)と同様に、遮光膜2を除去した。続いて、図7
(s)に示すように、図5(e)と同様に、透明基板1
をエッチングした。このときのエッチング量は、多段エ
ッチングの目標の3段であった。その後、図7(t)に
示すような透明基板1がエッチングされた基板から、図
7(u)に示すように、図5(g)と同様に、レジスト
層3を溶剤剥離除去した。最後に、図7(v)に示すよ
うに、残った遮光膜2を、図5(d)と同様に、全面エ
ッチング除去した。
【0028】なお、上記の従来の多段エッチング法は、
最終的に遮光膜を除去する3段エッチングであったが、
エッチング段数3段及び遮光膜がないものに限定される
ものではなく、多段エッチングをさらに多くするには、
図6の(h)から(n)までの工程の回数を増やせばよ
い。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べた従来の方
法では、2段目以降のレジスト塗布の際(図6(h)、
図7(o))、図8に示すように、透明基板1上にある
段差のために、塗布したレジスト層3表面にスロープが
発生する。そのため、段差真際の遮光膜2上のレジスト
膜3及び段差上のレジスト膜3に膜厚に差が生じ、その
ため、レジスト膜3のパターンニング(図6(i)、図
7(p))において、露光で感度の差、つまり、パター
ン寸法の差が発生し、これは段差が大きくなるのに比例
し、寸法の影響も大きくなる。
【0030】この現象は、多段エッチングにポジ型レジ
ストを使用した場合、2段目以降のパターンニグのため
に、遮光膜2上のレジスト膜3を露光することとなる
が、このとき、露光に用いる電離放射線4として光を用
いた場合は、入射光と遮光膜2からの反射光との干渉に
より、光強度が影響を受けることによる。この影響はレ
ジスト膜3の膜厚で決定される。また、電離放射線4と
して電子線を用いた場合は、レジスト膜3での厚さによ
る感度の変動、及び、遮光膜2の有無による後方散乱の
影響を受けることによる。
【0031】また、上記の多段エッチングにネガ型レジ
ストを使用した場合、2段目以降のパターンニングのた
めに、遮光膜2上のレジスト膜3と段差の下の部分を露
光することとなる。このとき、遮光膜2上を露光した場
合は、ポジ型レジストと同様な影響を受ける。また、段
差の下の部分を露光した場合は、遮光膜2上のレジスト
膜3の厚さより段差の下の部分のレジスト膜3の方が厚
くなる(図8)。そのため、遮光膜2上より強い露光を
する必要があり、したがって、遮光膜2上では露光量を
変えて露光する必要がある。
【0032】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、段差近傍で生じ
るレジスト層のスロープによるパターン寸法の変動が起
きず、露光量を変えて露光する必要もなく、また、従来
法と比較して作製工程を大幅に変更することもない位相
シフトマスク等の多段エッチング型透明基板の製造方法
を提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明においては、この
問題の解決のために、レジストとしてネガ型レジストを
使用し、かつ、パターンニングされた側と反対側から全
面露光した後に、膜面側を露光するようにした多段エッ
チング型基板の製造方法である。
【0034】すなわち、本発明の多段エッチング型基板
の製造方法は、基板を複数回のエッチングにより多段に
形成する多段エッチング型基板の製造方法において、基
板上に初期遮光膜パターンを形成すると共に、この初期
遮光膜パターンから露出した基板を第1の深さだけエッ
チングし、次に、初期遮光膜パターン上にネガ型レジス
トを塗布した後、遮光膜上の所定部のネガ型レジストを
露光すると共に、基板側から全面露光し、ネガ型レジス
トを現像してマスクとして、このマスクから露出した遮
光膜をエッチングし、さらにこのマスクから露出した基
板を第2の深さだけエッチングし、同様の工程を所定回
数繰り返すことにより、2段以上の深さに基板をエッチ
ングすることを特徴とする製造方法である。
【0035】この場合、基板が基板彫り込み型位相シフ
トマスクを構成するようにすることができる。
【0036】また、基板として、基板上に位相シフター
層が予め形成された基板を用い、この位相シフター層を
2段以上の深さにエッチングするようにすることもで
き、その場合、基板が下シフター型位相シフトマスクを
構成するようにすることもできる。
【0037】上記の本発明においては、基板側からの全
面露光により、基板にある段差部分つまり遮光膜の開口
部のレジストが感光されるので、遮光膜上の所定部のレ
ジストを露光する際に、露光量を変える必要がない。ま
た、レジストにより保護されエッチングしない部分とこ
れからエッチングする部分との境界は遮光膜上に必ずあ
るため、レジストにはスロープがなく露光に影響を与え
ることはないので、パターン寸法の変動が起きない。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の多段エッチング
型基板の製造方法を実施例に基づいて具体的に説明す
る。図1(a)に示すように、光学研磨されたフォトマ
スク用合成石英ガラス製の透明基板1上に、従来のフォ
トマスクで使用されている遮光膜2を常法で成膜した。
次に、i線ネガ型レジスト(日本化薬(株)製iAG−
1048MP)を回転塗布法により均一に塗布し、加熱
乾燥処理を施し、厚さ0.5μm程度のレジスト層3を
形成した。加熱乾燥処理は、ホットプレートを用い10
0℃で10分間程度行った。
【0039】次に、図1(b)に示すように、レジスト
層3に常法に従ってレーザ露光装置によってレーザ光4
によりパターン描画を行った。このとき、露光は、i線
積算露光量で10〜60mJ/cm2 で行った。その
後、露光後のベークを140℃で5分間ホットプレート
で行った。その後、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイドを主成分とする水溶性アルカリ現像液で、常
温で1分間のスプレー現像をし、純水流水でリンスを行
い、図1(c)に示すように、所望のレジストパターン
を形成した。
【0040】その後、図1(d)に示すように、パター
ンニングされたレジスト層5の開口部より露出した遮光
膜2をドライエッチング法で除去した。エッチング条件
は、圧力0.2mTorr、ガス及び流量CH2 Cl2
−50sccm、O2 −70sccm、電力0.25W
/cm2 で、また、エッチング時間は、遮光膜2のエッ
チングレートから遮光膜2が完全にエッチングされ、か
つ、完全にエッチングされるエッチング時間の10%余
分のオーバーエッチングを含めて行った。
【0041】続いて、図1(e)に示すうように、レジ
スト層5の開口部より露出した透明基板1をエッチング
ガスプラズマ6によりドライエッチングした。エッチン
グ条件は、圧力0.1mTorr、ガス及び流量CHF
3 −93sccm、O2 −7sccm、電力0.2W/
cm2 であり、エッチング量は多段エッチングの目標の
1段であった。
【0042】その後、図1(f)に示すような透明基板
1がエッチングされた基板から、図1(g)に示すよう
に、レジスト層5を溶剤剥離除去した。ここで、剥離
は、エタノールアミンを主成分とする剥離液で60℃、
3分間、超音波下で行い、その後、純水でリンスした。
【0043】次に、図2(h)に示すように、パターン
ニングされた遮光膜2とエッチングされた透明基板1の
上にi線ネガ型レジスト(日本化薬(株)製iAG−1
048MP)を回転塗布法により均一に塗布し、加熱乾
燥処理を施し、厚さ0.5μm程度のレジスト層3を再
度形成した。加熱乾燥処理は、ホットプレートを用い1
00℃で10分間程度行った。
【0044】ここで、図2(i)に示すように、透明基
板1側からi線4により全面露光を行った。このとき、
遮光膜2が存在する部分のレジスト層3は露光されず、
遮光膜2が開口している部分、つまり、透明基板1が1
段にエッチングされている部分のレジスト層3のみが露
光される。このとき、露光は、i線積算露光量で10〜
80mJ/cm2 で行った。
【0045】さらに、図2(j)に示すように、レジス
ト層3に常法に従ってレーザ露光装置によってレーザ光
4によりパターン描画を行った。このとき、露光は、i
線積算露光量で10〜60mJ/cm2 で行った。その
後、露光後のベークを140℃で5分間ホットプレート
で行った。その後、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイドを主成分とする水溶性アルカリ現像液で、常
温で1分間のスプレー現像をし、純水流水でリンスを行
い、図2(k)に示すように、所望のレジストパターン
を形成した。
【0046】その後、図2(l)に示すように、パター
ンニングされたレジスト層5の開口部より露出した遮光
膜2をドライエッチング法で除去した。エッチング条件
は、圧力0.2mTorr、ガス及び流量CH2 Cl2
−50sccm、O2 −70sccm、電力0.25W
/cm2 で、また、エッチング時間は、遮光膜2のエッ
チングレートから遮光膜2が完全にエッチングされ、か
つ、完全にエッチングされるエッチング時間の10%余
分のオーバーエッチングを含めて行った。
【0047】続いて、図2(m)に示すように、レジス
ト層5の開口部より露出した透明基板1をエッチングガ
スプラズマ6によりドライエッチングした。エッチング
条件は、圧力0.1mTorr、ガス及び流量CHF3
−93sccm、O2 −7sccm、電力0.2W/c
2 であり、エッチング量は多段エッチングの目標の2
段であった。
【0048】その後、図3(n)に示すような透明基板
1がエッチングされた基板から、図3(o)に示すよう
に、レジスト層5を溶剤剥離除去した。ここで、剥離
は、エタノールアミンを主成分とする剥離液で60℃、
3分間、超音波下で行い、その後、純水でリンスした。
【0049】次に、図3(p)に示すように、パターン
ニングされた遮光膜2とエッチングされた透明基板1の
上にi線ネガ型レジスト(日本化薬(株)製iAG−1
048MP)を回転塗布法により均一に塗布し、加熱乾
燥処理を施し、厚さ0.5μm程度のレジスト層3を再
度形成した。加熱乾燥処理は、ホットプレートを用い1
00℃で10分間程度行った。
【0050】ここで、図3(q)に示すように、透明基
板1側からi線4により全面露光を行った。ここは、図
2(i)と同様に、透明基板1が1段及び2段にエッチ
ングされている部分のみが露光される。このとき、露光
は、i線積算露光量で10〜80mJ/cm2 で行っ
た。
【0051】さらに、図3(r)に示すように、レジス
ト層3に常法に従ってレーザ露光装置によってレーザ光
4によりパターン描画を行った。このとき、露光は、i
線積算露光量で10〜60mJ/cm2 で行った。その
後、露光後のベークを140℃で5分間ホットプレート
で行った。その後、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイドを主成分とする水溶性アルカリ現像液で、常
温で1分間のスプレー現像をし、純水流水でリンスを行
い、図3(s)に示すように、所望のレジストパターン
を形成した。
【0052】その後、図3(t)に示すように、パター
ンニングされたレジスト層5の開口部より露出した遮光
膜2をドライエッチング法で除去した。エッチング条件
は、圧力0.2mTorr、ガス及び流量CH2 Cl2
−50sccm、O2 −70sccm、電力0.25W
/cm2 で、また、エッチング時間は、遮光膜2のエッ
チングレートから遮光膜2が完全にエッチングされ、か
つ、完全にエッチングされるエッチング時間の10%余
分のオーバーエッチングを含めて行った。
【0053】続いて、図4(u)に示すように、レジス
ト層5の開口部より露出した透明基板1をエッチングガ
スプラズマ6によりドライエッチングした。エッチング
条件は、圧力0.1mTorr、ガス及び流量CHF3
−93sccm、O2 −7sccm、電力0.2W/c
2 であり、エッチング量は多段エッチングの目標の3
段であった。
【0054】その後、図4(v)に示すような透明基板
1がエッチングされた基板から、図4(w)に示すよう
に、レジスト層5を溶剤剥離除去した。ここで、剥離
は、エタノールアミンを主成分とする剥離液で60℃、
3分間、超音波下で行い、その後、純水でリンスした。
【0055】最後に、図4(x)に示すように、残った
遮光膜2を、図3(t)と同様に、全面エッチング除去
した。なお、下シフター位相シフトマスクあるいは基板
彫り込み型位相シフトマスクの場合には、遮光膜2はマ
スクの遮光パターンの一部として用いることもできる。
【0056】本発明の上記実施例は3段エッチングで、
かつ、遮光膜なしタイプであるが、エッチング段数3段
及び遮光膜がないものに限定されるものではなく、多段
エッチングをさらに多くするには、図2(h)から図3
(o)までの工程の回数を増やせばよい。本実施例で使
用したエッチング条件及びレジスト種類等は1例であ
り、条件等を限定するものではない。また、ドライエッ
チング法の代わりにウエットエッチング法を用いてもよ
い。
【0057】以上に実施例に基づいて説明した本発明の
製造方法は、下シフター位相シフトマスク、上シフター
位相シフトマスク、基板彫り込み型位相シフトマスク何
れの製造方法にも用いることができる。下シフター位相
シフトマスクあるいは上シフター位相シフトマスクの場
合は、透明基板1としては、予め位相シフター層が形成
された透明基板を用いる。また、本発明の製造方法は、
他の光学素子、例えばフレネルレンズ、回折格子、位相
板、CGH等の製造方法に用いることもできる。
【0058】以上、本発明の多段エッチング型基板の製
造方法を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこ
れら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の多段エッチング型基板の製造方法においては、レジス
トにネガ型レジストを使用し、かつ、遮光膜がパターン
ニングされた側と反対側から全面露光することにより基
板にある段差部分つまり遮光膜の開口部のみが露光され
る。そのため、遮光膜上の所定部のレジストを表面側か
ら露光する際に、露光量を変える必要がない。また、レ
ジストにより保護されエッチングしない部分とこれから
エッチングする部分との境界は遮光膜上に必ずあるた
め、レジストにはスロープがなく露光に影響を与えるこ
とはないので、パターン寸法の変動が起きない。
【0060】また、本発明の製造方法では、従来法と比
較して、作製工程を大幅に変更することなく、また、工
程増加も各段差のエッチングにおいて基板側からの全面
露光工程が増えるだけである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の多段エッチング型基板の製
造方法を示す工程図の最初の一部である。
【図2】図1の実施例の工程図の次の一部である。
【図3】図1の実施例の工程図のさらに次の一部であ
る。
【図4】図1の実施例の工程図の最後の部分である。
【図5】従来の多段エッチング型基板の製造方法を示す
工程図の最初の一部である。
【図6】図5の製造方法を示す工程図の次の一部であ
る。
【図7】図5の製造方法を示す工程図の最後の部分であ
る。
【図8】段差上のレジストステップカバレッジを示す図
である。
【図9】多段エッチング基板の1例の上面図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…遮光膜 3…レジスト層 4…電離放射線(レーザ光、i線) 5…パターンニングされたレジスト層 6…エッチングガスプラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−130648(JP,A) 特開 平5−165192(JP,A) 特開 平7−306524(JP,A) 特開 平6−27636(JP,A) 特開 平8−21908(JP,A) 特開 平8−187791(JP,A) 特開 平5−346658(JP,A) 特開 平4−345101(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16 G03F 7/00 - 7/24 G03F 9/00 - 9/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を複数回のエッチングにより多段に
    形成する多段エッチング型基板の製造方法において、 基板上に初期遮光膜パターンを形成すると共に、この初
    期遮光膜パターンから露出した基板を第1の深さだけエ
    ッチングし、 次に、初期遮光膜パターン上にネガ型レジストを塗布し
    た後、遮光膜上の所定部のネガ型レジストを露光すると
    共に、基板側から全面露光し、ネガ型レジストを現像し
    てマスクとして、このマスクから露出した遮光膜をエッ
    チングし、さらにこのマスクから露出した基板を第2の
    深さだけエッチングし、 同様の工程を所定回数繰り返すことにより、2段以上の
    深さに基板をエッチングすることを特徴とする多段エッ
    チング型基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基板が基板彫り込み型位相シフトマ
    スクを構成することを特徴とする請求項1記載の多段エ
    ッチング型基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基板として、基板上に位相シフター
    層が予め形成された基板を用い、前記位相シフター層を
    2段以上の深さにエッチングすることを特徴とする請求
    項1記載の多段エッチング型基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板が下シフター型位相シフトマス
    クを構成することを特徴とする請求項3記載の多段エッ
    チング型基板の製造方法。
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