JP3165190B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JP3165190B2 JP3165190B2 JP25030491A JP25030491A JP3165190B2 JP 3165190 B2 JP3165190 B2 JP 3165190B2 JP 25030491 A JP25030491 A JP 25030491A JP 25030491 A JP25030491 A JP 25030491A JP 3165190 B2 JP3165190 B2 JP 3165190B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に係り、
特に特定のアゾ化合物を含有する感光層を設けた新規な
電子写真感光体に関する。
特に特定のアゾ化合物を含有する感光層を設けた新規な
電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式の利用は複写機の分
野に限らず、印刷版材、スライドフイルム、マイクロフ
イルム等、従来では写真技術が使われていた分野にも広
がり、またレーザやLEDを光源とする高速プリンター
への応用も検討されている。従って電子写真感光体に対
する要求も、高度で幅広いものになりつつある。
野に限らず、印刷版材、スライドフイルム、マイクロフ
イルム等、従来では写真技術が使われていた分野にも広
がり、またレーザやLEDを光源とする高速プリンター
への応用も検討されている。従って電子写真感光体に対
する要求も、高度で幅広いものになりつつある。
【0003】これまで電子写真方式に用いる感光体とし
ては、非晶質セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無
機の光導電性物質を主成分とする感光層を有するものが
主体であった。これらの無機物質の感光体は有用なもの
であるが、一方で様々な欠点もある。
ては、非晶質セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無
機の光導電性物質を主成分とする感光層を有するものが
主体であった。これらの無機物質の感光体は有用なもの
であるが、一方で様々な欠点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】近年、これを補うた
め種々の有機物質を用いた電子写真感光体が提案され、
実用に供されている。電子写真感光体は、いうまでもな
くキヤリア発生機能とキヤリア輸送機能とを有しなけれ
ばならない。キヤリア発生物質として使用できる有機化
合物としては、フタロシアニン系、多環キノン系、イン
ジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、アゾ系等数
多くの顔料が提案されているが、実用化に至ったものは
ごく限られている。また、キヤリア輸送物質の選択の範
囲も限定されているので、電子写真プロセスの幅広い要
求に充分答えられるものは少ないのが現状である。
め種々の有機物質を用いた電子写真感光体が提案され、
実用に供されている。電子写真感光体は、いうまでもな
くキヤリア発生機能とキヤリア輸送機能とを有しなけれ
ばならない。キヤリア発生物質として使用できる有機化
合物としては、フタロシアニン系、多環キノン系、イン
ジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、アゾ系等数
多くの顔料が提案されているが、実用化に至ったものは
ごく限られている。また、キヤリア輸送物質の選択の範
囲も限定されているので、電子写真プロセスの幅広い要
求に充分答えられるものは少ないのが現状である。
【0005】そこで、本発明者らは有機電子写真感光体
を改良すべく研究し、下記一般式〔I〕で示されるアゾ
化合物を含有する感光層を設けたものが優れた特性を有
することを見出して本発明に至った。
を改良すべく研究し、下記一般式〔I〕で示されるアゾ
化合物を含有する感光層を設けたものが優れた特性を有
することを見出して本発明に至った。
【0006】本発明の電子写真感光体は、下記一般式で
表されるアゾ化合物のもつ優れたキヤリア発生機能を、
いわゆる積層型、または分散型の電子写真感光体のキヤ
リア発生物質として利用することにより、帯電特性、電
荷保持力、感度、残留電位等の電子写真特性に優れるば
かりでなく、被膜物性が良好で、繰り返し使用による劣
化が少なく、熱、温度、光に対しても諸特性が変化せ
ず、安定した性能を発揮でき、前記公知技術に存する欠
点を改良した電子写真感光体を提供することにある。
表されるアゾ化合物のもつ優れたキヤリア発生機能を、
いわゆる積層型、または分散型の電子写真感光体のキヤ
リア発生物質として利用することにより、帯電特性、電
荷保持力、感度、残留電位等の電子写真特性に優れるば
かりでなく、被膜物性が良好で、繰り返し使用による劣
化が少なく、熱、温度、光に対しても諸特性が変化せ
ず、安定した性能を発揮でき、前記公知技術に存する欠
点を改良した電子写真感光体を提供することにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】前述の目的を達成する
ため、本発明によれば、感光層を有する電子写真感光体
において、前記感光層が下記の一般式〔I〕で示される
アゾ化合物を含有することを特徴とする。
ため、本発明によれば、感光層を有する電子写真感光体
において、前記感光層が下記の一般式〔I〕で示される
アゾ化合物を含有することを特徴とする。
【化9】一般式〔I〕 (式中、Aはフエノール性OH基を有するカップラー残
基、R1 およびR2 は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択される、
m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。)
基、R1 およびR2 は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択される、
m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。)
【0008】
【発明の具体的説明】以下に、一般式〔I〕で示される
本発明に有用なアゾ化合物の具体例を挙げるが、これに
よって本発明のジスアゾ化合物が限定されるものではな
い。
本発明に有用なアゾ化合物の具体例を挙げるが、これに
よって本発明のジスアゾ化合物が限定されるものではな
い。
【0009】
【化10】
【化11】
【化12】
【0010】前記一般式で示されるアゾ化合物は、一般
式〔II〕で示されるジアミンを常法によりジアゾ化し、
次いで対応するカップラーをアルカリの存在下でカップ
リングするか、または、前記のジアミンのジアゾニウム
塩をホウフッ化塩等の形で安定化、一旦単離した後、
N,N−ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中、塩基
の存在下にカップラーとカップリングすることにより容
易に合成できる。
式〔II〕で示されるジアミンを常法によりジアゾ化し、
次いで対応するカップラーをアルカリの存在下でカップ
リングするか、または、前記のジアミンのジアゾニウム
塩をホウフッ化塩等の形で安定化、一旦単離した後、
N,N−ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中、塩基
の存在下にカップラーとカップリングすることにより容
易に合成できる。
【化13】一般式〔II〕 (式中、R1 及びR2 は水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択され
る、m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。)
キル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択され
る、m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。)
【0011】次に本発明で用いるジスアゾ化合物の代表
例について、その合成法を示す。なお、以下の合成例に
おいて「部」または「%」は各々重量部または重量%を
示すが、以下の合成例は本発明の内容を制限するもので
はない。
例について、その合成法を示す。なお、以下の合成例に
おいて「部」または「%」は各々重量部または重量%を
示すが、以下の合成例は本発明の内容を制限するもので
はない。
【0012】合成例(例示化合物1の場合) 4−アミノ−(4′−アミノケイヒ)アニリド 8.9部
を、35%濃塩酸 150部と水 130部から調整した塩酸溶液
に分散させる。この混合物を0℃に冷却、10%亜硝酸ナ
トリウム水溶液60部を−3〜2℃の温度で約15分間を要
して滴下する。その後、同温度で約30分間攪拌後、微量
の未反応物を濾別し、濾液に42%ホウフッ化水素酸35部
を加え、析出した沈澱を濾別、冷水で洗浄した後、乾
燥、13.0部のジアゾニウム塩を得た。(収率82%)
を、35%濃塩酸 150部と水 130部から調整した塩酸溶液
に分散させる。この混合物を0℃に冷却、10%亜硝酸ナ
トリウム水溶液60部を−3〜2℃の温度で約15分間を要
して滴下する。その後、同温度で約30分間攪拌後、微量
の未反応物を濾別し、濾液に42%ホウフッ化水素酸35部
を加え、析出した沈澱を濾別、冷水で洗浄した後、乾
燥、13.0部のジアゾニウム塩を得た。(収率82%)
【0013】次に、N,N−ジメチルホルムアミド 600
部中に、下漬としてナフトールAS8.7部、得られたジ
アゾニウム塩 7.4部を溶解した。次いで10%酢酸ナトリ
ウム水溶液30部を、室温で15分間を要して滴下した後、
同温度で3時間攪拌した。その後、得られた沈澱を濾取
し、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、水の
順に洗浄、乾燥、例示化合物1のジスアゾ化合物15.1部
を得た。(収率83%)
部中に、下漬としてナフトールAS8.7部、得られたジ
アゾニウム塩 7.4部を溶解した。次いで10%酢酸ナトリ
ウム水溶液30部を、室温で15分間を要して滴下した後、
同温度で3時間攪拌した。その後、得られた沈澱を濾取
し、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、水の
順に洗浄、乾燥、例示化合物1のジスアゾ化合物15.1部
を得た。(収率83%)
【0014】本発明の電子写真感光体の物理的組成は、
既知の形態のいずれによっても良い。導電性支持体上に
キヤリア発生物質である上記のアゾ化合物を主成分とす
るキヤリア発生層と、キヤリア輸送物質を主成分とする
キヤリア輸送層とを積層しても良いし、キヤリア発生物
質をキヤリア輸送物質中に分散させた感光層を設けても
良い。これらは中間層を介して設けても良いので次のよ
うなパターンが可能である。 i)支持体/キヤリア発生層/キヤリア輸送層 ii)支持体/キヤリア輸送層/キヤリア発生層 iii )支持体/キヤリア発生物質を含むキヤリア輸送層 iv)支持体/中間層/キヤリア発生層/キヤリア輸送層 v)支持体/中間層/キヤリア輸送層/キヤリア発生層 vi)支持体/中間層/キヤリア発生物質を含むキヤリア
輸送層
既知の形態のいずれによっても良い。導電性支持体上に
キヤリア発生物質である上記のアゾ化合物を主成分とす
るキヤリア発生層と、キヤリア輸送物質を主成分とする
キヤリア輸送層とを積層しても良いし、キヤリア発生物
質をキヤリア輸送物質中に分散させた感光層を設けても
良い。これらは中間層を介して設けても良いので次のよ
うなパターンが可能である。 i)支持体/キヤリア発生層/キヤリア輸送層 ii)支持体/キヤリア輸送層/キヤリア発生層 iii )支持体/キヤリア発生物質を含むキヤリア輸送層 iv)支持体/中間層/キヤリア発生層/キヤリア輸送層 v)支持体/中間層/キヤリア輸送層/キヤリア発生層 vi)支持体/中間層/キヤリア発生物質を含むキヤリア
輸送層
【0015】ここで中間層とは、バリア層あるいは接着
層のことである。上記構成の感光体上に表面保護等の目
的で薄い層を設けることも可能である。
層のことである。上記構成の感光体上に表面保護等の目
的で薄い層を設けることも可能である。
【0016】キヤリア輸送物質には、電子の輸送をする
ものと、正孔の輸送をするものとがあるが、本発明の感
光体の形成にはどちらも使用できる。
ものと、正孔の輸送をするものとがあるが、本発明の感
光体の形成にはどちらも使用できる。
【0017】本発明の電子写真感光体は、有機質の光導
電性物質を使用する感光体の製造において知られている
技術に従って通常の方法で製造できる。例えば、二層構
成の感光層を形成するキヤリア発生層は前記のアゾ化合
物を適当な媒体中で微細粒子とし、必要に応じてバイン
ダーを加え、導電性支持体の上に直接、または中間層を
介して塗布するか、または既に形成したキヤリア輸送層
の上に塗布し、乾燥する。媒体中の微細粒子は径5μ以
下、好ましくは3μ以下、最適には1μ以下にして分散
させる必要がある。
電性物質を使用する感光体の製造において知られている
技術に従って通常の方法で製造できる。例えば、二層構
成の感光層を形成するキヤリア発生層は前記のアゾ化合
物を適当な媒体中で微細粒子とし、必要に応じてバイン
ダーを加え、導電性支持体の上に直接、または中間層を
介して塗布するか、または既に形成したキヤリア輸送層
の上に塗布し、乾燥する。媒体中の微細粒子は径5μ以
下、好ましくは3μ以下、最適には1μ以下にして分散
させる必要がある。
【0018】バインダーを用いる場合特に限定はない
が、疎水性で誘電率が高く、電気絶縁性のフイルム形成
性高分子化合物が好ましい。各種の熱可塑性、または熱
硬化性の合性樹脂が好適に使用できる。容易に理解され
るとおり、前記の媒体はバインダーを溶解する能力を持
つと好都合である。バインダーの使用量は、前記キヤリ
ア発生物質に対し、重量で 0.1〜5倍の範囲から選ぶ。
キヤリア発生層の膜厚は0.01〜20μの範囲、好ましくは
0.05〜5μである。
が、疎水性で誘電率が高く、電気絶縁性のフイルム形成
性高分子化合物が好ましい。各種の熱可塑性、または熱
硬化性の合性樹脂が好適に使用できる。容易に理解され
るとおり、前記の媒体はバインダーを溶解する能力を持
つと好都合である。バインダーの使用量は、前記キヤリ
ア発生物質に対し、重量で 0.1〜5倍の範囲から選ぶ。
キヤリア発生層の膜厚は0.01〜20μの範囲、好ましくは
0.05〜5μである。
【0019】キヤリア輸送層は、キヤリア輸送物質を適
当な媒体に分散あるいは溶解して塗布し、乾燥すること
により形成することができる。キヤリア輸送物質が、ポ
リ−N−ビニルカルバゾールや、ポリ−N−グリシジル
カルバゾールの様なそれ自身でバインダーの役割をも果
たすものを使用する場合を除き、バインダーを使用する
ことが望ましい。バインダーとしてはキヤリア発生層の
形成に使用するバインダーと同様のものが使用できる。
バインダーの使用量はキヤリア輸送物質の0.2〜5重量
倍が適当である。キヤリア輸送層の膜厚は1〜50μ、好
ましくは10〜30μである。一方、分散型の感光体層を形
成するには、上記のキヤリア発生層形成用の分散液にキ
ヤリア輸送物質を分散あるいは溶解し、導電性支持体の
上に塗布すれば良い。キヤリア輸送物質は任意に選べる
が、前述した様なそれ自身バインダーとして役立つもの
を使用する場合は別として、一般にバインダーを使用す
ることが好ましい。導電性支持体上、上記の積層型ある
いは分散型の感光体層との間には中間層を設ける場合、
中間層にはキヤリア発生物質、キャリア輸送物質、バイ
ンダー、添加剤等の一種あるいは二種以上の混合物で、
しかも中間層としての機能を損なわない範囲で常用の材
料を用いることができる。膜厚は10μ以下、好ましくは
1μ以下が良い。
当な媒体に分散あるいは溶解して塗布し、乾燥すること
により形成することができる。キヤリア輸送物質が、ポ
リ−N−ビニルカルバゾールや、ポリ−N−グリシジル
カルバゾールの様なそれ自身でバインダーの役割をも果
たすものを使用する場合を除き、バインダーを使用する
ことが望ましい。バインダーとしてはキヤリア発生層の
形成に使用するバインダーと同様のものが使用できる。
バインダーの使用量はキヤリア輸送物質の0.2〜5重量
倍が適当である。キヤリア輸送層の膜厚は1〜50μ、好
ましくは10〜30μである。一方、分散型の感光体層を形
成するには、上記のキヤリア発生層形成用の分散液にキ
ヤリア輸送物質を分散あるいは溶解し、導電性支持体の
上に塗布すれば良い。キヤリア輸送物質は任意に選べる
が、前述した様なそれ自身バインダーとして役立つもの
を使用する場合は別として、一般にバインダーを使用す
ることが好ましい。導電性支持体上、上記の積層型ある
いは分散型の感光体層との間には中間層を設ける場合、
中間層にはキヤリア発生物質、キャリア輸送物質、バイ
ンダー、添加剤等の一種あるいは二種以上の混合物で、
しかも中間層としての機能を損なわない範囲で常用の材
料を用いることができる。膜厚は10μ以下、好ましくは
1μ以下が良い。
【0020】本発明の電子写真感光体は、この他にも既
知の技術を適用することができる。例えば、感光層は増
感剤を含んでいても良い。好適な増感剤は、光導電性物
質と電荷移動錯体を形成するルイス酸や染料色素等が挙
げられる。また感光体層の成膜性、可撓性、機械的強度
等を向上させるために本発明の目的とする電子写真感光
体特性を損なわない範囲で、必要に応じて可塑剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、滑材、接着促進剤、分散剤、レ
べリング剤等の添加剤を加えても良い。本発明において
は、キヤリア発生層、キヤリア輸送層、さらに中間層、
表面層の形成方法として、浸漬コーテイング、スプレー
コーテイング、スピンナーコーテイング、ビードコーテ
イング、マイヤーバーコーテイング、ブレードコーテイ
ング、ローラーコーテイング、カーテンコーテイング等
のコーテイング方法を用いることができる。
知の技術を適用することができる。例えば、感光層は増
感剤を含んでいても良い。好適な増感剤は、光導電性物
質と電荷移動錯体を形成するルイス酸や染料色素等が挙
げられる。また感光体層の成膜性、可撓性、機械的強度
等を向上させるために本発明の目的とする電子写真感光
体特性を損なわない範囲で、必要に応じて可塑剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、滑材、接着促進剤、分散剤、レ
べリング剤等の添加剤を加えても良い。本発明において
は、キヤリア発生層、キヤリア輸送層、さらに中間層、
表面層の形成方法として、浸漬コーテイング、スプレー
コーテイング、スピンナーコーテイング、ビードコーテ
イング、マイヤーバーコーテイング、ブレードコーテイ
ング、ローラーコーテイング、カーテンコーテイング等
のコーテイング方法を用いることができる。
【0021】本発明の電子写真感光体は、次に掲げる具
体例からも明らかなように帯電特性、感度特性、画像形
成性等において優れており、繰り返し使用における感度
や帯電性の変動が小さく、耐久性に優れる。
体例からも明らかなように帯電特性、感度特性、画像形
成性等において優れており、繰り返し使用における感度
や帯電性の変動が小さく、耐久性に優れる。
【0022】
【発明の実施例】以下の実施例において「部」は重量部
をあらわす。 実施例1 前記例示化合物1)1部と、ポリエステル樹脂(東洋紡
「バイロン200」)1部をテトラヒドロフラン50部中に
入れて、ボールミルで充分に分散させ、分散液をワイヤ
ーコーターでアルミ板上に塗布し、120 ℃の熱風で30分
間乾燥して、膜厚が 0.3μのキヤリア発生層を形成し
た。その上に、P−ジエチルアミノベンズアルデヒド−
N−フエニル−N−ベンジルヒドラゾン5部とポリカー
ボネート樹脂(帝人化成「パンライトL1250」)5部と
を1,2−ジクロロエタン70部に溶解した溶液を塗布
し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚20μのキヤリア
輸送層を形成した。
をあらわす。 実施例1 前記例示化合物1)1部と、ポリエステル樹脂(東洋紡
「バイロン200」)1部をテトラヒドロフラン50部中に
入れて、ボールミルで充分に分散させ、分散液をワイヤ
ーコーターでアルミ板上に塗布し、120 ℃の熱風で30分
間乾燥して、膜厚が 0.3μのキヤリア発生層を形成し
た。その上に、P−ジエチルアミノベンズアルデヒド−
N−フエニル−N−ベンジルヒドラゾン5部とポリカー
ボネート樹脂(帝人化成「パンライトL1250」)5部と
を1,2−ジクロロエタン70部に溶解した溶液を塗布
し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚20μのキヤリア
輸送層を形成した。
【0023】このようにして得られた感光体を25℃、R
H(相対湿度)55%の雰囲気中に放置して調湿した後、
静電紙試験装置(川口電気製作所「SP−428 」)を用
いてスタチック方式で−5KVの電圧でコロナ帯電し、
暗所に10秒間保持した後、タングステンランプを光源と
して、試料面照度が 5.0ルックスになるように露光し、
電子写真特性の評価を行い、次の結果を得た。 Vo(初期帯電電位)=−700ボルト VD10 (暗所における電位保持率)=89% E1/2 (半減露光量)=2.7ルックス・秒
H(相対湿度)55%の雰囲気中に放置して調湿した後、
静電紙試験装置(川口電気製作所「SP−428 」)を用
いてスタチック方式で−5KVの電圧でコロナ帯電し、
暗所に10秒間保持した後、タングステンランプを光源と
して、試料面照度が 5.0ルックスになるように露光し、
電子写真特性の評価を行い、次の結果を得た。 Vo(初期帯電電位)=−700ボルト VD10 (暗所における電位保持率)=89% E1/2 (半減露光量)=2.7ルックス・秒
【0024】実施例2 例示化合物2)を用いた他は、実施例1と同様にして感光
体を作成し、特性を測定したところ、次の結果を得た。 Vo =−700ボルト VD10 = 86% E1/2 = 2.5 (ルックス・秒)
体を作成し、特性を測定したところ、次の結果を得た。 Vo =−700ボルト VD10 = 86% E1/2 = 2.5 (ルックス・秒)
【0025】実施例3 例示化合物3)1部とポリエステル樹脂(東洋紡「バイロ
ン200 」)1部とを1,2−ジクロロエタン 250部中に
入れて、ボールミルで分散させ、分散液をアルミニウム
蒸着させたポリエステルフイルムに塗布し、 120℃の熱
風で30分間乾燥して、膜厚0.5 μのキヤリア発生層を形
成した。
ン200 」)1部とを1,2−ジクロロエタン 250部中に
入れて、ボールミルで分散させ、分散液をアルミニウム
蒸着させたポリエステルフイルムに塗布し、 120℃の熱
風で30分間乾燥して、膜厚0.5 μのキヤリア発生層を形
成した。
【0026】その上に9−エチルカルバゾール−3−カ
ルボアルデヒド−N,N−ジフエニルヒドラゾン10部と
ポリエステル樹脂(東洋紡「バイロン200 」)10部とを
1,2−ジクロロエタン 100部中に溶解した溶液を塗布
し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚19μのキヤリア
輸送層を形成した。この感光体の特性を測定したとこ
ろ、次の結果を得た。 Vo =−690ボルト VD10 = 91% E1/2 = 3.1 (ルックス・秒)
ルボアルデヒド−N,N−ジフエニルヒドラゾン10部と
ポリエステル樹脂(東洋紡「バイロン200 」)10部とを
1,2−ジクロロエタン 100部中に溶解した溶液を塗布
し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚19μのキヤリア
輸送層を形成した。この感光体の特性を測定したとこ
ろ、次の結果を得た。 Vo =−690ボルト VD10 = 91% E1/2 = 3.1 (ルックス・秒)
【0027】実施例4 前記例示化合物5)2部とポリエステル樹脂(東洋紡「バ
イロン200 」)1部をテトラヒドロフラン80部中に入れ
て、ボールミルで分散させ、分散液をアルミニウム蒸着
させたポリエステルフイルムに塗布し、 120℃の熱風で
30分間乾燥して、膜厚約 0.5μのキヤリア発生層を形成
した。
イロン200 」)1部をテトラヒドロフラン80部中に入れ
て、ボールミルで分散させ、分散液をアルミニウム蒸着
させたポリエステルフイルムに塗布し、 120℃の熱風で
30分間乾燥して、膜厚約 0.5μのキヤリア発生層を形成
した。
【0028】その上に次の一般式〔III 〕で示されるヒ
ドラゾン化合物12部とポリカーボネート樹脂(帝人化成
「パンライトL1250」)8部とを1、2ジクロロエタン
90部に溶解した溶液を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥
して、膜厚20μのキヤリア輸送層を形成した。
ドラゾン化合物12部とポリカーボネート樹脂(帝人化成
「パンライトL1250」)8部とを1、2ジクロロエタン
90部に溶解した溶液を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥
して、膜厚20μのキヤリア輸送層を形成した。
【化14】
【0029】このようにして得られた感光体の特性を測
定したところ、次の結果を得た。 Vo =−710ボルト VD10 = 92% E1/2 = 2.8 (ルックス・秒)
定したところ、次の結果を得た。 Vo =−710ボルト VD10 = 92% E1/2 = 2.8 (ルックス・秒)
【0030】実施例5〜26 実施例4における例示化合物5)に代えて、下記の例示化
合物を使用し、その他は実施例4と同様にして感光体を
作成した。各々の特性は下記のとおりである。
合物を使用し、その他は実施例4と同様にして感光体を
作成した。各々の特性は下記のとおりである。
【0031】
【表1】 実施例 例示化合物 V0(ホ゛ルト) VD10(%) E1/2(ルックス・秒) (化合物No.) 5 6 −700 72 2.1 6 7 −690 89 3.6 7 12 −700 87 2.3 8 13 −700 92 3.1 9 17 −700 93 3.5 10 19 −710 75 3.5 11 21 −700 81 2.7 12 22 −690 87 4.2 13 24 −700 86 2.5 14 28 −710 90 4.7 15 29 −700 77 3.8 16 37 −700 81 3.1 17 41 −690 87 2.9 18 44 −700 76 3.7 19 47 −710 93 2.2 20 50 −700 88 4.1 21 54 −710 95 2.4 22 55 −690 80 3.0
【0032】実施例23 実施例1で作成した感光体の帯電、放電を1000回繰り返
し、特性の変化を調べた。結果は次のとおりで、繰り返
し安定性は優れていることが判った。 100回目 1000回目 Vo (ボルト) −700 −700 VD10 (%) 91 90 E1/2 (ルックス・秒) 2.8 2.7
し、特性の変化を調べた。結果は次のとおりで、繰り返
し安定性は優れていることが判った。 100回目 1000回目 Vo (ボルト) −700 −700 VD10 (%) 91 90 E1/2 (ルックス・秒) 2.8 2.7
【0033】実施例24 アルミ貼り合わせポリエステルフイルム(アルミ箔の膜
厚10μ)上に塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体(積水化学「エスレックMF−10」)からなる
厚さ0.03μの中間層を設けた。その上に、例示化合物1)
1部と塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体(ユニオンカーバイド社「VAGH」)1部とを1,4
−ジオキサン60部中に入れてアトライターで分散させた
分散液を塗布し、 120℃の熱風で30分間乾燥して、膜厚
0.2μのキヤリア発生層を形成した。
厚10μ)上に塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体(積水化学「エスレックMF−10」)からなる
厚さ0.03μの中間層を設けた。その上に、例示化合物1)
1部と塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体(ユニオンカーバイド社「VAGH」)1部とを1,4
−ジオキサン60部中に入れてアトライターで分散させた
分散液を塗布し、 120℃の熱風で30分間乾燥して、膜厚
0.2μのキヤリア発生層を形成した。
【0034】その上に2,5−ビス(P−N,N−ジメ
チルアミノフエニル)−1,3,4−オキサジアゾール
10部とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学「ユーピロ
ンS−1000」)10部とを、1, 2−ジクロロエタン90部
に溶解した溶液を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥し
て、膜厚20μのキヤリア輸送層を形成した。このように
して得られた感光体の特性を測定したところ、E1/2 は
2.9ルックス・秒であった。
チルアミノフエニル)−1,3,4−オキサジアゾール
10部とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学「ユーピロ
ンS−1000」)10部とを、1, 2−ジクロロエタン90部
に溶解した溶液を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥し
て、膜厚20μのキヤリア輸送層を形成した。このように
して得られた感光体の特性を測定したところ、E1/2 は
2.9ルックス・秒であった。
【0035】この感光体を暗所で、−6KVのコロナ放
電により帯電させ、面照度30ルックスで像露光した後、
現像、ついで転写を行なったところ、コントラストが充
分で階調性の良い鮮明な画像が得られた。複写試験を 1
0000回繰り返しても、画像は良好で変化は見られなかっ
た。
電により帯電させ、面照度30ルックスで像露光した後、
現像、ついで転写を行なったところ、コントラストが充
分で階調性の良い鮮明な画像が得られた。複写試験を 1
0000回繰り返しても、画像は良好で変化は見られなかっ
た。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明にかかる電子写真
感光体は一般式〔I〕で表されるアゾ化合物のもつ優れ
たキヤリア発生機能を、いわゆる積層型または分散型の
電子写真感光体のキヤリア発生物質として利用すること
により、帯電特性、電荷保持力、感度、残留電位等の電
子写真特性に優れるばかりでなく、被膜物性が良好で、
繰り返し使用による劣化が少なく、熱、温度、光に対し
ても諸特性が変化せず、安定した性能を発揮でき、実用
上極めて有用な感光体である。
感光体は一般式〔I〕で表されるアゾ化合物のもつ優れ
たキヤリア発生機能を、いわゆる積層型または分散型の
電子写真感光体のキヤリア発生物質として利用すること
により、帯電特性、電荷保持力、感度、残留電位等の電
子写真特性に優れるばかりでなく、被膜物性が良好で、
繰り返し使用による劣化が少なく、熱、温度、光に対し
ても諸特性が変化せず、安定した性能を発揮でき、実用
上極めて有用な感光体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 勝 東京都渋谷区代々木5−52−12 (56)参考文献 特開 昭63−155052(JP,A) 特開 平1−191856(JP,A) 特開 昭62−251753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/06
Claims (8)
- 【請求項1】 感光層を有する電子写真感光体におい
て、前記感光層が下記一般式〔I〕で示されるアゾ化合
物を含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】一般式〔I〕 (式中、Aはフエノール性OH基を有するカップラー残
基、R1 およびR2 は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択される、
m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。) - 【請求項2】 感光層が次の基本骨格〔I〕 【化2】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項3】 感光層が次の基本骨格〔II〕 【化3】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項4】 感光層が次の基本骨格〔III 〕 【化4】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項5】 感光層が次の基本骨格〔IV〕 【化5】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項6】 感光層が次の基本骨格〔V〕 【化6】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項7】 感光層が次の基本骨格〔VI〕 【化7】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項8】 感光層が次の基本骨格〔VII 〕 【化8】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25030491A JP3165190B2 (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25030491A JP3165190B2 (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0561221A JPH0561221A (ja) | 1993-03-12 |
JP3165190B2 true JP3165190B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=17205919
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP25030491A Expired - Fee Related JP3165190B2 (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | 電子写真感光体 |
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---|---|
JP (1) | JP3165190B2 (ja) |
-
1991
- 1991-09-04 JP JP25030491A patent/JP3165190B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0561221A (ja) | 1993-03-12 |
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