JP2995425B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JP2995425B2 JP2995425B2 JP3061382A JP6138291A JP2995425B2 JP 2995425 B2 JP2995425 B2 JP 2995425B2 JP 3061382 A JP3061382 A JP 3061382A JP 6138291 A JP6138291 A JP 6138291A JP 2995425 B2 JP2995425 B2 JP 2995425B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に係り、
特に特定のアゾ化合物を含有する感光層を設けた新規な
電子写真感光体に関する。
特に特定のアゾ化合物を含有する感光層を設けた新規な
電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式の利用は複写器の分
野に限らず、印刷版材、スライドフイルム、マイクロフ
イルム等、従来では写真技術が使われていた分野へも広
がり、またレーザやCRTを光源とする高速プリンター
への応用も検討されている。従って電子写真感光体に対
する要求も、高度で幅広いものになりつつある。
野に限らず、印刷版材、スライドフイルム、マイクロフ
イルム等、従来では写真技術が使われていた分野へも広
がり、またレーザやCRTを光源とする高速プリンター
への応用も検討されている。従って電子写真感光体に対
する要求も、高度で幅広いものになりつつある。
【0003】これまで電子写真方式に用いる感光体とし
ては、非晶質セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無
機導電性物質を主成分とする感光層を有するものが主体
であった。これらの無機物質の感光体は有用なものであ
るが、一方で様々な欠点もある。
ては、非晶質セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無
機導電性物質を主成分とする感光層を有するものが主体
であった。これらの無機物質の感光体は有用なものであ
るが、一方で様々な欠点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】近年、これを補うた
め種々の有機物質を用いた電子写真感光体が提案され、
実用に供され始めた。電子写真感光体は、いうまでもな
くキヤリア発生機能とキヤリア輸送機能とを有しなけれ
ばならない。キヤリア発生物質として使用できる有機化
合物としては、フタロシアニン系、多環キノン系、イン
ジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、アゾ系等数
多くの顔料が提案されているが、実用化に至ったものは
ごく限られている。また、キヤリア移動物質の選択の範
囲も限定されているので、電子写真プロセスの幅広い要
求に充分答えられるものは未だ得られていないのが現状
である。
め種々の有機物質を用いた電子写真感光体が提案され、
実用に供され始めた。電子写真感光体は、いうまでもな
くキヤリア発生機能とキヤリア輸送機能とを有しなけれ
ばならない。キヤリア発生物質として使用できる有機化
合物としては、フタロシアニン系、多環キノン系、イン
ジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、アゾ系等数
多くの顔料が提案されているが、実用化に至ったものは
ごく限られている。また、キヤリア移動物質の選択の範
囲も限定されているので、電子写真プロセスの幅広い要
求に充分答えられるものは未だ得られていないのが現状
である。
【0005】そこで、本発明者らは有機電子写真感光体
を改良すべく研究し、下記一般式〔I〕で示されるアゾ
化合物を含有する感光層を設けたものが優れた特性を有
することを見出して本発明に至った。
を改良すべく研究し、下記一般式〔I〕で示されるアゾ
化合物を含有する感光層を設けたものが優れた特性を有
することを見出して本発明に至った。
【0006】本発明の目的は下記一般式〔I〕で表され
るアゾ化合物のもつ優れたキヤリア発生機能をいわゆる
積層型または分散型の電子写真感光体のキヤリア発生物
質として利用することにより、帯電特性、電荷保持力、
感度、残留電位等の電子写真特性に優れるばかりでな
く、被膜物性が良好で、繰り返し使用による劣化が少な
く熱、温度、光に対して諸特性が変化せず安定した性能
を発揮でき、前述公知技術に存する欠点を改良した電子
写真感光体を提供することにある。
るアゾ化合物のもつ優れたキヤリア発生機能をいわゆる
積層型または分散型の電子写真感光体のキヤリア発生物
質として利用することにより、帯電特性、電荷保持力、
感度、残留電位等の電子写真特性に優れるばかりでな
く、被膜物性が良好で、繰り返し使用による劣化が少な
く熱、温度、光に対して諸特性が変化せず安定した性能
を発揮でき、前述公知技術に存する欠点を改良した電子
写真感光体を提供することにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】前述の目的を達成する
ため、本発明によれば、感光層を有する電子写真感光体
において、前記感光層が下記一般式〔I〕で示されるア
ゾ化合物を含有することを特徴とする。
ため、本発明によれば、感光層を有する電子写真感光体
において、前記感光層が下記一般式〔I〕で示されるア
ゾ化合物を含有することを特徴とする。
【化9】 (式中、Aはフエノール性OH基を有するカップラー残
基、R1およびR2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択される、
m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。)
基、R1およびR2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択される、
m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。)
【0008】
【発明の具体的説明】以下に、一般式〔I〕で示される
本発明に有用なアゾ化合物の具体例を挙げるが、これに
よって本発明のトリスアゾ化合物が限定されるものでは
ない。
本発明に有用なアゾ化合物の具体例を挙げるが、これに
よって本発明のトリスアゾ化合物が限定されるものでは
ない。
【0009】
【化10】
【化11】
【化12】
【0010】前記一般式で示されるアゾ化合物は一般式
〔II〕
〔II〕
【化13】 で示されるトリアミンを常法によりジアゾ化し、次いで
対応するカップラーをアルカリの存在下でカップリング
するか、または、前記のトリアミンのトリスジアゾニウ
ム塩をホウフッ化塩等の形で安定化、一且単離した後、
N、N−ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中、塩基
の存在下にカップラーとカップリングすることにより容
易に合成できる。
対応するカップラーをアルカリの存在下でカップリング
するか、または、前記のトリアミンのトリスジアゾニウ
ム塩をホウフッ化塩等の形で安定化、一且単離した後、
N、N−ジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中、塩基
の存在下にカップラーとカップリングすることにより容
易に合成できる。
【0011】次に本発明で用いるトリスアゾ化合物の代
表例について、その合成法を示す。なお、以下の合成例
において「部」または「%」は各々重量%を示すが、以
下の合成例は本発明の内容を制限するものではない。
表例について、その合成法を示す。なお、以下の合成例
において「部」または「%」は各々重量%を示すが、以
下の合成例は本発明の内容を制限するものではない。
【0012】合成例(例示化合物1の場合) 3.5−ビス(P−アミノフエニルカルバモイル)アニ
リン12.6部を35%濃塩酸150部と水130部か
ら調整した塩酸溶液に分散させる混合物を0℃に冷却、
10%亜硝酸ナトリウム水溶液60部を−3〜2℃の温
度で約15分間かけて滴下する。その後同温度で約30
分間攪拌後、微量の未反応物を濾別し、濾液に42%ホ
ウフッ化水素酸50部を加え、析出せる沈澱を濾別、冷
水で洗浄した後、乾燥19.4部のトリスジアゾニウム
塩を得た。(収率84%)
リン12.6部を35%濃塩酸150部と水130部か
ら調整した塩酸溶液に分散させる混合物を0℃に冷却、
10%亜硝酸ナトリウム水溶液60部を−3〜2℃の温
度で約15分間かけて滴下する。その後同温度で約30
分間攪拌後、微量の未反応物を濾別し、濾液に42%ホ
ウフッ化水素酸50部を加え、析出せる沈澱を濾別、冷
水で洗浄した後、乾燥19.4部のトリスジアゾニウム
塩を得た。(収率84%)
【0013】次に、N、N−ジメチルホルムアミド60
0部中に、下漬としてアフトールAS8.7部、得られ
たトリスジアゾニウム塩6.5部を溶解した。次いで1
0%酢酸ナトリウム水溶液30部を室温で15分間かけ
て滴下した後、同温度で3時間攪拌した。その後、得ら
れた沈澱を濾取し、D、N−ジメチルホルムアミド、メ
タノール、水の順に洗浄、乾燥、例示化合物1のトリス
アゾ化合物圧9.5部を得た。(収率80%)
0部中に、下漬としてアフトールAS8.7部、得られ
たトリスジアゾニウム塩6.5部を溶解した。次いで1
0%酢酸ナトリウム水溶液30部を室温で15分間かけ
て滴下した後、同温度で3時間攪拌した。その後、得ら
れた沈澱を濾取し、D、N−ジメチルホルムアミド、メ
タノール、水の順に洗浄、乾燥、例示化合物1のトリス
アゾ化合物圧9.5部を得た。(収率80%)
【0014】本発明の電子写真感光体の物理的組成は既
知の形態のいずれによっても良い。導電性支持体上にキ
ヤリア発生物質である上記のアゾ化合物を主成分とする
キヤリア発生層と、キヤリア輪送物質を主成分とするキ
ヤリア輪送層とを積層しても良いし、キヤリア発生物質
をキヤリア輸送物質中に分散させた感光層を設けても良
い。これらは中間層を介して設けても良いので、次の様
なパターンが可能である。 i)支持体/キヤリア発生層/キヤリア輸送層 ii)支持体/キヤリア輸送層/キヤリア発生層 iii)支持体/キヤリア発生物質を含むキヤリア輸送
層 iv)支持体/中間層/キヤリア発生層/キヤリア輪送
層 V)支持体/中間層/キヤリア輪送層/キヤリア発生層 vi)支持体/中間層/キヤリア発生物質を含むキヤリ
ア輸送層
知の形態のいずれによっても良い。導電性支持体上にキ
ヤリア発生物質である上記のアゾ化合物を主成分とする
キヤリア発生層と、キヤリア輪送物質を主成分とするキ
ヤリア輪送層とを積層しても良いし、キヤリア発生物質
をキヤリア輸送物質中に分散させた感光層を設けても良
い。これらは中間層を介して設けても良いので、次の様
なパターンが可能である。 i)支持体/キヤリア発生層/キヤリア輸送層 ii)支持体/キヤリア輸送層/キヤリア発生層 iii)支持体/キヤリア発生物質を含むキヤリア輸送
層 iv)支持体/中間層/キヤリア発生層/キヤリア輪送
層 V)支持体/中間層/キヤリア輪送層/キヤリア発生層 vi)支持体/中間層/キヤリア発生物質を含むキヤリ
ア輸送層
【0015】ここで中間層とは、バリア層あるいは接着
層のことである。上記構成の感光体上に表面保護等の目
的で薄い層を設けることも可能である。
層のことである。上記構成の感光体上に表面保護等の目
的で薄い層を設けることも可能である。
【0016】キヤリア輪送物質には、電子の輸送をする
ものと、正孔の輸送をするものとがあるが、本発明の感
光体の形成にはどちらも使用できる。
ものと、正孔の輸送をするものとがあるが、本発明の感
光体の形成にはどちらも使用できる。
【0017】本発明の電子写真感光体は有機質の光導電
性物質を使用する感光体の製造において知られている技
術に従って、通常の方法で製造できる。例えば二層構成
の感光層を形成するキヤリア発生層は前記のアゾ化合物
を適応な媒体中で微細粒子とし、必要に応じてバインダ
ーを加え、導電性支持体の上に直接または中間層を介し
て塗布するか、または既に形成したキヤリア輸送層の上
に塗布し、乾燥する。媒体中の微細粒子は径5μ以下、
好ましくは3μ以下、最適には1μ以下にして分散させ
る必要がある。
性物質を使用する感光体の製造において知られている技
術に従って、通常の方法で製造できる。例えば二層構成
の感光層を形成するキヤリア発生層は前記のアゾ化合物
を適応な媒体中で微細粒子とし、必要に応じてバインダ
ーを加え、導電性支持体の上に直接または中間層を介し
て塗布するか、または既に形成したキヤリア輸送層の上
に塗布し、乾燥する。媒体中の微細粒子は径5μ以下、
好ましくは3μ以下、最適には1μ以下にして分散させ
る必要がある。
【0018】バインダーを用いる場合特に限定はない
が、疎水性で誘導率が高く、電気絶縁性のフイルム形成
性高分子化合物が好ましい。各種の熱可塑性また熱硬化
性の合性樹脂が好適に使用できる。容易に理解されると
おり、前記の媒体はバインダーを溶解する能力を持つと
好都合である。バインダーの使用量は、前記キヤリア発
生物質に対し重量で0.1〜5倍の範囲から選ぶ。キヤ
リア発生層の膜厚は0.01〜20μの範囲とする。好
ましくは0.05〜5μである。
が、疎水性で誘導率が高く、電気絶縁性のフイルム形成
性高分子化合物が好ましい。各種の熱可塑性また熱硬化
性の合性樹脂が好適に使用できる。容易に理解されると
おり、前記の媒体はバインダーを溶解する能力を持つと
好都合である。バインダーの使用量は、前記キヤリア発
生物質に対し重量で0.1〜5倍の範囲から選ぶ。キヤ
リア発生層の膜厚は0.01〜20μの範囲とする。好
ましくは0.05〜5μである。
【0019】キヤリア輸送層は、キヤリア輪送物質を適
当な媒体に分散あるいは溶解して塗布し、乾燥すること
により形成できる。キヤリア輪送物質が、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾールやポリグリシジルカルバゾールの様な
それ自身でバインダーの役割をも果たすものを使用する
場合を除き、バインダーを使用することが好ましい。バ
インダーとしてはキヤリア発生層の形成に使用するバイ
ンダーと同様のものが使用できる。バインダーの使用量
はキヤリア輸送物質の0.2〜5重量倍が適当である。
キヤリア輸送層の膜厚は1〜100μの範囲とするが、
好ましくは5〜50μである。一方、分散型のキヤリア
発生−キヤリア輸送層を形成するには、上述のキヤリア
発生層形成用の分散液にキヤリア輸送物質を溶解あるい
は分散させて、導電性支持体上に塗布すれば良い。キヤ
リア輸送物質は任意に選べるが、前述した様なそれ自身
バインダーとして役立つものを使用する場合は別とし
て、一般にバインダーを添加することが好ましい。導電
性支持体上上記の積層型あるいは分散型の感光層との間
には中間層を設ける場合、中間層にはキヤリア発生物
質、キャリア輸送物質、バインダー、添加剤等の一種あ
るいは二種以上の混合物で、しかも中間層としての機能
を損なわない範囲で常用の材料を用いることができる。
膜厚は10μ以下で、好ましくは1μ以下が良い。
当な媒体に分散あるいは溶解して塗布し、乾燥すること
により形成できる。キヤリア輪送物質が、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾールやポリグリシジルカルバゾールの様な
それ自身でバインダーの役割をも果たすものを使用する
場合を除き、バインダーを使用することが好ましい。バ
インダーとしてはキヤリア発生層の形成に使用するバイ
ンダーと同様のものが使用できる。バインダーの使用量
はキヤリア輸送物質の0.2〜5重量倍が適当である。
キヤリア輸送層の膜厚は1〜100μの範囲とするが、
好ましくは5〜50μである。一方、分散型のキヤリア
発生−キヤリア輸送層を形成するには、上述のキヤリア
発生層形成用の分散液にキヤリア輸送物質を溶解あるい
は分散させて、導電性支持体上に塗布すれば良い。キヤ
リア輸送物質は任意に選べるが、前述した様なそれ自身
バインダーとして役立つものを使用する場合は別とし
て、一般にバインダーを添加することが好ましい。導電
性支持体上上記の積層型あるいは分散型の感光層との間
には中間層を設ける場合、中間層にはキヤリア発生物
質、キャリア輸送物質、バインダー、添加剤等の一種あ
るいは二種以上の混合物で、しかも中間層としての機能
を損なわない範囲で常用の材料を用いることができる。
膜厚は10μ以下で、好ましくは1μ以下が良い。
【0020】本発明の電子写真感光体は、この他にも既
知の技術を適用することができる。例えば感光層は増感
剤を含んでいても良い。好適な増感剤は、有機光導電性
物質と電荷移動錯体を形成するルイス酸や染料色素等が
挙げられる。また感光層の成膜性、可撓性、機械的強度
等を向上させるために必要に応じて可塑剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、滑剤、接着促進剤、分散剤等の添加剤
を加えても良く、本発明の目的とする電子写真感光体特
性を損なわない範囲でキヤリア発生物質、キヤリア輸送
物質を加えても良い。本発明においては、キヤリア発生
層、キヤリア輪送層、更に中間層あるいは表面層の形成
方法として通常の塗布方法を用いることができる。
知の技術を適用することができる。例えば感光層は増感
剤を含んでいても良い。好適な増感剤は、有機光導電性
物質と電荷移動錯体を形成するルイス酸や染料色素等が
挙げられる。また感光層の成膜性、可撓性、機械的強度
等を向上させるために必要に応じて可塑剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、滑剤、接着促進剤、分散剤等の添加剤
を加えても良く、本発明の目的とする電子写真感光体特
性を損なわない範囲でキヤリア発生物質、キヤリア輸送
物質を加えても良い。本発明においては、キヤリア発生
層、キヤリア輪送層、更に中間層あるいは表面層の形成
方法として通常の塗布方法を用いることができる。
【0021】本発明の電子写真感光体は、次に掲げる具
体例からも明らかな様に帯電特性、感度特性、画像形成
性において優れており、感光性も良好であり、また繰り
返し使用しても感度や帯電特性の変動が小さく光疲労も
少ないし、耐光性も高い。
体例からも明らかな様に帯電特性、感度特性、画像形成
性において優れており、感光性も良好であり、また繰り
返し使用しても感度や帯電特性の変動が小さく光疲労も
少ないし、耐光性も高い。
【0022】
【発明の実施例】以下の実施例において「部」は重量部
をあらわす。 実施例1 前記例示化合物1)1部と、ポリエステル樹脂(東洋紡
「バイロン200」)1部をテトラヒドロフラン50部
中に入れてボールミルで充分に分散させ、分散液をワイ
ヤーコーターでアルミ板上に塗布し、120℃の熱風で
30分間乾燥して、膜厚が約0.3μのキヤリア発生層
を設けた。その上に、P−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド−N−フェニル−N−ベンジルヒドラゾン5部とポ
リカーボネート樹脂(帝人化成「パンライトL−125
0」)5部とを1、2−ジクロルエタン70部に溶解し
た溶液を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚
14μのキヤリア輸送層を形成した。
をあらわす。 実施例1 前記例示化合物1)1部と、ポリエステル樹脂(東洋紡
「バイロン200」)1部をテトラヒドロフラン50部
中に入れてボールミルで充分に分散させ、分散液をワイ
ヤーコーターでアルミ板上に塗布し、120℃の熱風で
30分間乾燥して、膜厚が約0.3μのキヤリア発生層
を設けた。その上に、P−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド−N−フェニル−N−ベンジルヒドラゾン5部とポ
リカーボネート樹脂(帝人化成「パンライトL−125
0」)5部とを1、2−ジクロルエタン70部に溶解し
た溶液を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚
14μのキヤリア輸送層を形成した。
【0023】この様にして製造した感光体を25℃、R
H(相対湿度)55%の雰囲気中に放置して調湿した
後、静電紙試験装置(川口電機製作所「SP−42
8」)を用いて、スタテイック方式で−5KVの電圧で
コロナ帯電し、暗所に10秒間、保持した後、タンスグ
ステンランプを光源として試料面照度が5.0ルクスに
なる様に露光し、電子写真特性の評価を行なった。次の
成績が得られた。 Vo(帯電の初期電圧)=−850(V) VD10(暗所での10秒間の電位保持率)=90% E1/2(半減露光量)=2.3ルクス・秒
H(相対湿度)55%の雰囲気中に放置して調湿した
後、静電紙試験装置(川口電機製作所「SP−42
8」)を用いて、スタテイック方式で−5KVの電圧で
コロナ帯電し、暗所に10秒間、保持した後、タンスグ
ステンランプを光源として試料面照度が5.0ルクスに
なる様に露光し、電子写真特性の評価を行なった。次の
成績が得られた。 Vo(帯電の初期電圧)=−850(V) VD10(暗所での10秒間の電位保持率)=90% E1/2(半減露光量)=2.3ルクス・秒
【0024】実施例2 例示化合物2)を用いた他は、実施例1と同様にして感
光体を製造し、実施例1と同様にして特性を測定したと
ころ、結果は次のとおりであった。 Vo =−910(V) VD10= 94(%) E1/2= 3.1(ルクス・秒)
光体を製造し、実施例1と同様にして特性を測定したと
ころ、結果は次のとおりであった。 Vo =−910(V) VD10= 94(%) E1/2= 3.1(ルクス・秒)
【0025】実施例3 例示化合物3)1.5部とポリエステル樹脂(東洋紡
「バイロン200」)1部とを1、2−ジクロルエタン
250部中に入れてボールミルで分散させ、分散液をア
ルミニウム蒸留させたポリエステルフイルムに塗布し、
120℃の熱風で30分間乾燥させ、膜厚約0.5μの
キヤリア発生層を設けた。
「バイロン200」)1部とを1、2−ジクロルエタン
250部中に入れてボールミルで分散させ、分散液をア
ルミニウム蒸留させたポリエステルフイルムに塗布し、
120℃の熱風で30分間乾燥させ、膜厚約0.5μの
キヤリア発生層を設けた。
【0026】その上に9−エチルカルバゾール−3−カ
ルボアルデヒド−N、N−ジフエニルヒドラゾン10部
とポリエステル樹脂(前記「バイロン200」)10部
とを1、2−ジクロルエタン100部中に溶解した溶液
を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚15μ
のキヤリア輸送層を形成した。この感光体の特性を測定
して、次の結果を得た。 Vo =−770(V) VD10= 85(%) E1/2= 1.7(ルクス・秒)
ルボアルデヒド−N、N−ジフエニルヒドラゾン10部
とポリエステル樹脂(前記「バイロン200」)10部
とを1、2−ジクロルエタン100部中に溶解した溶液
を塗布し、60℃の温風で3時間乾燥して、膜厚15μ
のキヤリア輸送層を形成した。この感光体の特性を測定
して、次の結果を得た。 Vo =−770(V) VD10= 85(%) E1/2= 1.7(ルクス・秒)
【0027】実施例4 前記例示化合物5)2部とポリエステル樹脂(東洋紡
「バイロン200」)1部とを、テトラヒドロフラン1
00部中に入れて、ボールミルで分散させ、分散液をア
ルミニウム蒸着させたポリエステルフイルムに塗布し、
120℃の熱風で30分間乾燥させ、膜厚約0.5μの
キヤリア発生層を設けた。
「バイロン200」)1部とを、テトラヒドロフラン1
00部中に入れて、ボールミルで分散させ、分散液をア
ルミニウム蒸着させたポリエステルフイルムに塗布し、
120℃の熱風で30分間乾燥させ、膜厚約0.5μの
キヤリア発生層を設けた。
【0028】その上に次の一般式〔iii〕で示される
ヒドラゾン化合物10部とポリカーボネート樹脂(帝人
化成「パンライトL−1250」)10部とを1、2−
ジクロルエタン100部に溶解した溶液を塗布し、60
℃の温風で3時間乾燥して、膜厚15μのキヤリア輸送
層を形成した。
ヒドラゾン化合物10部とポリカーボネート樹脂(帝人
化成「パンライトL−1250」)10部とを1、2−
ジクロルエタン100部に溶解した溶液を塗布し、60
℃の温風で3時間乾燥して、膜厚15μのキヤリア輸送
層を形成した。
【化14】
【0029】この様にして作成した感光板を実施例1と
同様にして特性を測定したところ、結果は以下のとおり
であった。 Vo =−810(V) VD10= 92(%) E1/2= 1.6(ルクス・秒)
同様にして特性を測定したところ、結果は以下のとおり
であった。 Vo =−810(V) VD10= 92(%) E1/2= 1.6(ルクス・秒)
【0030】実施例5〜26 実施例4における例示化合物5)に代えて、下記の例示
化合物を使用し、その他は実施例4と同様にして感光体
を製造した。各々の特性は下記のとおりである。
化合物を使用し、その他は実施例4と同様にして感光体
を製造した。各々の特性は下記のとおりである。
【0031】
【表1】
【0032】実施例27 実施例1で製造した感光体の帯電−放電を1000回繰
り返し、特性の変化を調べた。結果は次のとおりで繰り
返し安定性は優れていることが判った。
り返し、特性の変化を調べた。結果は次のとおりで繰り
返し安定性は優れていることが判った。
【0033】実施例28 アルミ貼り合わせポリエステルフイルム(アルミ箔の膜
厚10μ)上に塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体(積水化学「エスレックMF−10」)から
なる厚さ0.02μの中間層を設け、その上に例示化合
物2)1部を1、4−ジオキサン50部中にアトライダ
ーで分散させた分散液を塗布し、120℃の熱風で30
分間乾燥して、膜厚0.2μのキヤリア発生層を設け
た。
厚10μ)上に塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体(積水化学「エスレックMF−10」)から
なる厚さ0.02μの中間層を設け、その上に例示化合
物2)1部を1、4−ジオキサン50部中にアトライダ
ーで分散させた分散液を塗布し、120℃の熱風で30
分間乾燥して、膜厚0.2μのキヤリア発生層を設け
た。
【0034】その上に2.5−ビス(P−N、N−ジメ
チルアミノフエニル)−1、3、4−オキサジアゾール
6部とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学「ユーピロ
ンS−1000」)10部とを、1、2−ジクロルエタ
ン100部中に溶解した溶液を塗布し、60℃の温風で
3時間乾燥して、膜厚10μのキヤリア輸送層を形成し
た。こうして得た感光体のE1/2を測定したところ、
と2.5ルクス・秒であった。
チルアミノフエニル)−1、3、4−オキサジアゾール
6部とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学「ユーピロ
ンS−1000」)10部とを、1、2−ジクロルエタ
ン100部中に溶解した溶液を塗布し、60℃の温風で
3時間乾燥して、膜厚10μのキヤリア輸送層を形成し
た。こうして得た感光体のE1/2を測定したところ、
と2.5ルクス・秒であった。
【0035】この感光体を暗所で、−7KVのコロナ放
電により帯電させ、最大光量30ルクス・秒で像、露光
した後、現像ついで転写を行なったところコントラスト
が充分で階調性の良い鮮明な画像が得られた。複写試験
を2000回繰り返しても、画像は良好で変化は見られ
なかった。
電により帯電させ、最大光量30ルクス・秒で像、露光
した後、現像ついで転写を行なったところコントラスト
が充分で階調性の良い鮮明な画像が得られた。複写試験
を2000回繰り返しても、画像は良好で変化は見られ
なかった。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明にかかる電子写真
感光体は一般式〔I〕で表されるアゾ化合物のもつ優れ
たキヤリア発生機能を、いわゆる積層型または分散型の
電子写真感光体のキヤリア発生物質として利用すること
により、帯電特性、電荷保持力、感度、残留電位等の電
子写真特性に優れるばかりでなく、被膜物性が良好で、
繰り返し使用による劣化が少なく、熱、湿度、光に対し
ても諸特性が変化せず、安定した性能を発揮でき、実用
上極めて有用な感光体である。
感光体は一般式〔I〕で表されるアゾ化合物のもつ優れ
たキヤリア発生機能を、いわゆる積層型または分散型の
電子写真感光体のキヤリア発生物質として利用すること
により、帯電特性、電荷保持力、感度、残留電位等の電
子写真特性に優れるばかりでなく、被膜物性が良好で、
繰り返し使用による劣化が少なく、熱、湿度、光に対し
ても諸特性が変化せず、安定した性能を発揮でき、実用
上極めて有用な感光体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅崎 哲博 埼玉県越谷市赤山町2−176−1 (72)発明者 昔農 敏文 埼玉県川口市領家4−2−8 (72)発明者 長谷川 勝 東京都渋谷区代々木5−52−12 (56)参考文献 特開 平2−54275(JP,A) 特開 平1−94350(JP,A) 特開 平1−246556(JP,A) 特開 平3−120553(JP,A) 特開 平3−174540(JP,A) 特開 平3−188460(JP,A) 特開 平3−188457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/06 340 - 369 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (8)
- 【請求項1】感光層を有する電子写真感光体において、
前記感光層が下記一般式〔I〕で示されるアゾ化合物を
含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、Aはフエノール性OH基を有するカップラー残
基、R1およびR2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ジ置換アミノ基より選択される、
m=0〜4、n=0〜4の共に整数の基である。) - 【請求項2】 感光層が次の基本骨格〔I〕 【化2】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項3】 感光層が次の基本骨格〔II〕 【化3】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項4】 感光層が次の基本骨格〔III〕 【化4】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項5】 感光層が次の基本骨格〔IV〕 【化5】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項6】 感光層が次の基本骨格〔V〕 【化6】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項7】 感光層が次の基本骨格〔VI〕 【化7】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。) - 【請求項8】 感光層が次の基本骨格〔VII〕 【化8】 で示されるアゾ化合物を含有する請求項1の電子写真感
光体。(式中、Aはフエノール性OH基を有するカップ
ラー残基である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3061382A JP2995425B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3061382A JP2995425B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05188611A JPH05188611A (ja) | 1993-07-30 |
JP2995425B2 true JP2995425B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=13169572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3061382A Expired - Fee Related JP2995425B2 (ja) | 1991-01-09 | 1991-01-09 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2995425B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-09 JP JP3061382A patent/JP2995425B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05188611A (ja) | 1993-07-30 |
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