JP3159902B2 - 工作機械の制御方法および装置 - Google Patents
工作機械の制御方法および装置Info
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Description
マシニングセンタ等の工作機械に関し、更に詳細には、
主軸にエンドミル等の加工工具を装着して工具長、工具
径等の工具寸法を測定する工具寸法測定機能、及び主軸
に測定工具を装着してワークの形状を測定するワーク測
定機能を具えた工作機械に関する。
グの内部に軸受を介して主軸を回動可能にかつ軸線方向
所定位置に位置するように支承している。そして主軸内
にドローバーが配設され、皿バネの安定した付勢力を利
用してドローバーを引き込み、工具や測定ヘッドを主軸
にクランプしている。他方、アンクランプ時には、強力
なシリンダ装置により、皿バネに打ち勝つような作用力
を皿バネ及びドローバーに作用させ、ドローバーを主軸
先端側に前進させることによって、工具等を解放し得る
ようにしている。
プ時に、シリンダ装置によって主軸をハウジング外に押
し出すような作用力が主軸に直接的に作用し、その結
果、主軸を支持する軸受が微視的に歪み、主軸の支持位
置が微小変位する。そして、クランプ時に主軸がこの作
用力から解放されても、軸受内の歪み(変形)は、内部
摩擦等のためにそのまま残留し、主軸は変位したままで
ある。従って、この状態のまま、主軸に取り付けられた
加工工具の寸法測定や主軸に装着した測定工具によるワ
ークの寸法測定等を行っても、精度良い測定結果を得る
ことはできない。
ないしは軸受の残留変形をなくすため、特開平4−57
608号公報に開示のクランプ、アンクランプ装置を提
案した。これは、主軸に装着した工具をアンクランプす
るためにシリンダに圧油を供給すると、ピストンが皿バ
ネ力に打ち勝ってドローバーを押圧する(主軸を前方へ
押圧する)際に発生するシリンダの反作用力を主軸を後
方に押圧するように主軸で受ける構造にし、主軸を前方
へ押圧する力と相殺させるというものである。いわば注
射器の原理であり、注射器の針に負荷を与えずに注射器
のシリンダ部分を引き上げながら注射器のピストンを押
し込む作用と同じである。こうすることによって主軸を
ハウジング外に押し出すような作用力は発生せず、従っ
て主軸の微小変位ないしは軸受の残留変形は生じない。
しかしこの装置は主軸装置の構造が複雑化する問題点を
有している。
ち、非常に簡単な構成ながらも効果的にこの課題を解決
するものであって、工具交換後の工具寸法測定やワーク
等の測定を行うときの測定精度を飛躍的に向上させ得る
工作機械の制御方法及び制御装置を提供する。
に本発明は、工具を装着する主軸が軸受を介して主軸ハ
ウジングに回転可能に支承され、前記主軸の内部に設け
られたドローバーを前記主軸の軸線方向に移動させ前記
主軸に装着した工具をクランプ、アンクランプする工作
機械において、前記主軸に装着されている工具をアンク
ランプして、前記主軸に所望の加工工具または測定工具
をクランプする工具交換を行い、工具交換後に前記主軸
に装着した加工工具の寸法測定または前記主軸に装着し
た測定工具による寸法測定を開始する前に、前記主軸を
所定回転数または所定時間空転させ、前記主軸から前記
工具をアンクランプしたときの前記軸受の弾性変形を解
消するようにしたことを構成上の特徴とする。
機械において、前記主軸に装着されている工具をアンク
ランプして、前記主軸に所望の加工工具または測定工具
をクランプする工具交換を行うように制御する工具交換
制御部と、前記工具交換制御部による工具交換後に前記
主軸に装着した加工工具の寸法測定または前記主軸に装
着した測定工具による寸法測定を開始する前に、前記主
軸を所定回転数または所定時間空転させ、前記主軸から
前記工具をアンクランプしたときの前記軸受の弾性変形
を解消する制御を行う空転制御部と、を具備したことを
構成上の特徴とする。
軸ハウジング外へ出るような押圧力が作用し、主軸を支
承している軸受に大きな力が作用する。すると軸受の残
留変形のため主軸に微小変位が生じ、工具交換後でもこ
の変位は生じたままとなる。しかし主軸を所定回転数ま
たは所定時間空転させることによってこの軸受の残留変
形がなくなり主軸が正規の位置に復帰するのである。そ
の後寸法測定を行うので、正確な測定が行われる。
照して説明する。図1は、本発明に係る工作機械の全体
構成を略示するブロック図、図2は、空転制御の一例の
フローチャート、図3は、工作機械の主軸構造の一例の
要部断面側面図である。
例について簡単に説明する。図3を参照すると、全体を
図示しない主軸台11に組み込まれた中空のハウジング
13の内部には、4つの軸受15(具体的には、中側の
2つのアンギュラ玉軸受15a、15bとその両側の2
つのラジアルころ軸受)によって回動可能に支承された
中空の主軸19が同軸的に配設されている。これら4つ
の軸受15の各内輪は、主軸19に対して、各外輪は、
ハウジング13に対してそれぞれ動かないように強固に
固定されている。
ジング13(主軸台11)に一体接続された主軸モータ
21の出力軸23に対して、軸締結要素25(図示例で
は、ドイツ国リングフェダー社のシュパンリング(商品
名))や関連部品(参照番号を付さず)を介して一体的
に連結されている。主軸19の他端部(主軸先端部)
は、軸線上に工具取付け用のテーパ穴29を具え、これ
と相補的なテーパシャンク部31を有する工具ホルダ3
3(工具自体を図示せず)がテーパ係合する。工具ホル
ダ33に加工工具や測定工具(図示せず)が取付けられ
る。工具ホルダ33の挿入端部のいわゆるプルスタッド
部35は、多数の皿バネ39によって軸線方向後端側に
常時付勢(引き込み)されるドローバー41と連結され
たコレット43によって把持され、これにより、工具ホ
ルダ33と主軸19とは、工具クランプ時に一体的に連
結されることになる。この際、コレット43による把持
力の大きさは、皿バネ39の付勢力(例えば、概ね3t
の力)のみの関数になっている。
ネ39の付勢力に打ち勝ってドローバー41を先端側に
前進させるためにシリンダ機構51(53、55)が作
動する。このシリンダ機構51は、ハウジング13内部
の後端側に一体固定された円筒状のシリンダ53と、シ
リンダ53内を摺動する円筒状のピストン55、とを含
んで成り、ハウジング13の給油口59を介して作動油
が内部に供給されると、ピストン55が前進するように
構成されている。このピストン前進時(工具アンクラン
プ時)には、ピストン55が前進して押圧板61に当接
・係合し、皿バネ39による付勢力に打ち勝つ力で押圧
板61及び押圧板61と一体接続されているドローバー
41を前進させる。これにより、コレット43が開き、
工具交換を行うことが可能となる。
ンダ機構51(ピストン55)によるドローバー41を
前進させる力(換言すると、皿バネ39を圧縮する力)
は、皿バネ39の他方側(主軸先端側)に係合する主軸
19に対して直接作用する。すなわち、この工具アンク
ランプ時のドローバー前進力は、先に記載した工具クラ
ンプ時の皿バネ39による付勢力が主軸19に作用しな
い(影響を及ぼさない)のとは異なり、主軸19に対し
て作用する(影響を及ぼす)。
15(15a〜15d)により、軸線方向既定位置に高
精度且つ高強度に保持されるとは言っても、この工具ア
ンクランプ時に作用する大きな力(例えば3t以上の
力)によって、軸受15(特に、アキシャル方向に機能
するアンギュラ玉軸受15a、15b)自体が内部的に
ミクロン・オーダーで(弾性)変形(歪み発生)し、主
軸19が先端側に微視的(例えば、10μm)に移動す
る。従って、例えば工具交換後の工具クランプ時に、こ
の変形量は摩擦等のために内部残留し、この状態のまま
工具長の自動測定作業を行っても、精度良い測定結果を
得ることはできない。
見事に解決している本願発明に係る工作機械システムの
全体構成につき、図1を参照して説明する。本システム
は、工作機械本体と、NC装置と、制御部、とを含み、
制御部は、測定用プローブからの信号を処理する測定制
御部と、主軸モータを制御する主軸駆動制御部と、自動
工具交換を制御する工具交換制御部と、工具交換後に主
軸を空転させる処理を行う空転制御部、とを含んで成
る。尚、図示構成に何ら限定されるものではなく、これ
と実質的に等価なシステム構成で本願発明を実施できる
ことは言うまでもない。
その一例を示す図2から理解されるように、測定動作が
あり且つ工具交換動作がある場合に、工具交換後に主軸
の空転動作を行う。その際の主軸回転速度としては、最
低回転速度、例えば、15〜20rpm程度とし、少な
くとも1回転させることにする。またはタイマで所定時
間(例えば1秒間)だけ主軸モータを起動する。
により、工具アンクランプ時に軸受内に生じて残留(潜
在)していた(弾性)変形が元に戻り、主軸が軸線方向
既定位置に精度良く復帰する。従って、この状態で初め
て工具長等の高精度な測定作業を行うことが可能にな
り、精度良い測定結果を得ることができる。尚、図示実
施例は、加工工具を主軸にセットして測定作業を行う場
合であるが、反対に測定工具を主軸にセットしてワーク
の測定作業を行う場合も同様な不都合が生じるのであっ
て、上記実施例の場合と同様にそれを解決することがで
きることは言うまでもない。
取・解読を行うステップを含むように制御プログラムが
構成されているが、これに代えて、NCプログラム自体
に空転指令を組み込み、それに基づき制御するような制
御プログラムとすることもできる。以上のように、本実
施例にあっては、工具(加工工具又は測定工具)を手動
工具交換又は自動工具交換にて主軸に装着した後、工具
寸法測定(あるいはワーク測定)を開始する前に、主軸
を少なくとも1回転させるようにしたので、加圧力の作
用により軸受(内輪や外輪)内に生じて残留していた
(弾性)変形等を除去することができる。これにより、
その後に行われる各種測定の精度が向上し得る。
械の制御方法及び装置によれば、非常に簡単な構成なが
らも主軸の軸線方向精度を容易・迅速に回復させること
ができ、工具交換直後であっても加工工具やワークの寸
法測定等を行う場合の測定精度を著しく向上させること
が可能になる。
示するブロック図である。
る。
側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 工具を装着する主軸が軸受を介して主軸
ハウジングに回転可能に支承され、前記主軸の内部に設
けられたドローバーを前記主軸の軸線方向に移動させ前
記主軸に装着した工具をクランプ、アンクランプする工
作機械において、前記主軸に装着されている工具をアンクランプして、前
記主軸に所望の加工工具または測定工具をクランプする
工具交換を行い、 工具交換後に前記主軸に装着した加工工具の寸法測定ま
たは前記主軸に装着した測定工具による寸法測定を開始
する前に、前記主軸を所定回転数または所定時間空転さ
せ、前記主軸から前記工具をアンクランプしたときの前
記軸受の弾性変形を解消させることを特徴とした工作機
械の制御方法。 - 【請求項2】 工具を装着する主軸が軸受を介して主軸
ハウジングに回転可能に支承され、前記主軸の内部に設
けられたドローバーを前記主軸の軸線方向に移動させ前
記主軸に装着した工具をクランプ、アンクランプする工
作機械において、前記主軸に装着されている工具をアンクランプして、前
記主軸に所望の加工工具または測定工具をクランプする
工具交換を行うように制御する工具交換制御部と、 前記工具交換制御部による 工具交換後に前記主軸に装着
した加工工具の寸法測定または前記主軸に装着した測定
工具による寸法測定を開始する前に、前記主軸を所定回
転数または所定時間空転させ、前記主軸から前記工具を
アンクランプしたときの前記軸受の弾性変形を解消させ
るよう制御を行う空転制御部と、 を具備することを特徴とした工作機械の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25394895A JP3159902B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 工作機械の制御方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25394895A JP3159902B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 工作機械の制御方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0994737A JPH0994737A (ja) | 1997-04-08 |
JP3159902B2 true JP3159902B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=17258217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25394895A Expired - Lifetime JP3159902B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 工作機械の制御方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3159902B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP25394895A patent/JP3159902B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0994737A (ja) | 1997-04-08 |
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