JP3157371B2 - 自動車用エンジンへの付属品取付構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車のエンジン近傍
に配置されてクランク軸との連動により回転されるオル
タネーターのような自動車用の付属品をエンジンに対し
て取り付けるための取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車のエンジン近傍に配置される発電
機としては、軽量、小型な上、高速回転に耐えられ、ア
イドリング時などの低回転時でも充分発電できることか
ら、主にオルタネーター（交流発電機）が使用されてお
り、このオルタネーターは、通常、その上下に設けられ
た取付部によりブラケットを介してエンジンに取り付け
られていて、例えば、エンジンに固着する一つの専用ブ
ラケットにオルタネータ ーの上下の取付部を取り付けた
り、エンジンに別々に固着する複数の専用ブラケットの
それぞれにオルタネーターの上下の取付部を別々に取り
付けたり、或いは、エンジンを車体に取り付けるための
マウントブラケットにオルタネーターの上下の取付部を
取り付ける、ということが従来から行われている。

【０００３】また、実開昭５９−９７２４７号公報に
は、エンジンのシリンダブロックに固着する一つの専用
のブラケットにオルタネーター（発電機）の一方の取付
部を取り付け、オルタネーター（発電機）の他方の取付
部をシリンダブロック自体に直接取り付けるということ
が開示され、実開昭５９−１７００１５号公報には、オ
ルタネーターと同様に自動車のエンジン近傍に配置され
てクランク軸との連動により回転される付属品（補機）
である冷房用コンプレッサーについて、その一方の取付
部をエンジンをマウントブラケット（架装用ブラケッ
ト）に取り付け、他方の取付部を専用のブラケット（コ
ンプレッサ支持用ブラケット）を介してエンジンに取り
付けるということが開示され、さらに、実開平３−５９
４３５号公報には、オルタネーター（発電機）の一方の
取付部をエンジン（エンジンブロック）に取り付け、他
方の取付部をマウントブラケットに取り付けると共に、
それらの取付方向を同じ方向にするということが開示さ
れている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な自動車用エンジンへの付属品（オルタネーターやコン
プレッサーのような補機）の取付構造について、全ての
取付部で専用のブラケットを介してエンジンに取り付け
る場合、使用するブラケットが一つ或いは複数の何れに
しても、その取付剛性を高くすることはできず、付属品
の取付状態がエンジンの振動により大きな影響を受ける
という問題がある。

【０００５】また、付属品を全ての取付部でエンジン自
体に直接取り付ける場合、エンジン振動の影響を受ける
ような専用のブラケットが不要となって、エンジンへの
付属品の取付剛性を高めることができるものの、エンジ
ン自体に全ての取付部を形成することで、エンジン全体
の形状が大きく複雑なものになってその加工が困難に な
ると共に、同じエンジンに対して取り付けられる付属品
が別の仕様のものに変更されることが度々あるのに対し
て、エンジンにおける付属品の取付部の形状が固定され
てしまうとこの変更に対応することができなくなる。

【０００６】これに対して、エンジンを車体に取り付け
るためのマウントブラケットに対して付属品を全ての取
付部で取り付けた場合、付属品がマウントブラケットを
介して車体側に固定されることで、エンジンの振動によ
る影響は緩和されるが、やはりエンジンに対する取付剛
性は高くできず、しかも、部品点数が少なくなる反面、
マウントブラケットにより付属品の全てを支えることに
なるため、マウントブラケット自体の形状が大きなもの
となってその加工も困難になってくる。

【０００７】そこで、例えば、実開昭５９−１７００１
５号公報や実開平３−５９４３５号公報に示されている
ように、付属品の一方の取付部をマウントブラケットに
取り付けることで、付属品に対するエンジン振動の影響
が緩和されるようにする一方、付属品の他方の取付部で
は、例えば、実開昭５９−９７２４７号公報に示されて
いるようにエンジン自体に直接取り付けることで、付属
品のエンジンに対する取付剛性を高めるようにするとい
うことが考えられる。

【０００８】しかしながら、実開昭５９−１７００１５
号公報に開示されている構造では、エンジンに対してマ
ウントブラケット（架装用ブラケット）と付属品（コン
プレッサ）をそれぞれ取り付ける時に、エンジンに対す
るマウントブラケットの取付方向と、エンジン及びマウ
ントブラケットに対する付属品の取付方向とが異なるこ
とから、その都度エンジンと作業位置の関係を変えるこ
とが必要となって、取付作業が面倒なものになる。

【０００９】一方、実開平３−５９４３５号公報に開示
されている構造では、エンジンに対するマウントブラケ
ット（エンジン取付用ブラケット）の取付方向と、エン
ジン及びマウントブラケットに対する付属品（発電機等
の補機）の取付方向とを全て同じにしているが、マウン
トブラケットの基部から張出したアーム部に対して付 属
品と車体（ビーム部材）の両方を取り付けているため、
アーム部への荷重が大きなものとなって、そのため、マ
ウントブラケット（アーム部）の剛性を確保するために
補助的な支持部材（ステー部材）を更に設けることが必
要となる。

【００１０】本発明は、上記のような従来の自動車エン
ジンに対する付属品（補機）の取付構造の持つ不都合を
解消することを目的としており、より具体的には、自動
車用エンジンへの付属品取付構造について、エンジンの
振動による影響を受けにくく、エンジンの同じ機種での
付属品の仕様の変更にも対応することが可能なように、
付属品の一方の取付部をマウントブラケットを介してエ
ンジンに取り付けるに際して、マウントブラケットに対
して補助的な支持部材を設けるようなことなく、マウン
トブラケットや付属品を、エンジン対して高い取付剛性
で、且つ、作業性良く取り付けられるようにすることを
目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、自動車のエンジン近
傍に配置されてエンジンに取り付けられることにより設
置される付属品の取付構造において、エンジンを車体に
取り付けるためのマウントブラケットが、エンジンの前
面側でシリンダヘッドとシリンダブロックの両方に跨が
って複数箇所で直接取り付けられるようにエンジンの高
さ方向に長く形成されており、そのようなマウントブラ
ケットのエンジンへの取付部の最上部と最下部の間の高
さ位置において、付属品を取り付けるための取付部が、
エンジンの側方に延出するようにマウントブラケットに
一体形成され、マウントブラケットを車体に取り付ける
ための取付部が、エンジンの前面位置でマウントブラケ
ットに一体形成されていて、エンジンの側方に配置され
た付属品の一方がマウントブラケットに取り付けられ、
他方がシリンダブロック自体に直接取り付けられている
と共に、マウントブラケットのエンジンへの取付方向
と、付属品のマウントブラケットとシリンダブロックへ
の取付方向とが、全て同じ方向になっていることを特徴
とするものである。

【００１２】

【作 用】上記のような構成によれば、付属品の一方を
エンジンと車体の両方に固定されるマウントブラケット
に取り付けていることで、エンジンの振動による付属品
への影響が緩和されると共に、付属品の他方をエンジン
のシリンダブロック自体に直接取り付けていることで、
この部分でのエンジンに対する付属品の取付剛性が高く
なる。また、付属品の一方をマウントブラケットに取り
付けていることで、エンジンが同じ機種で付属品の仕様
だけが変更されて付属品の取付部の位置関係が若干変化
しても、マウントブラケットをそれに合わせて取り替え
るだけで対応することができると共に、エンジンに対し
てマウントブラケットと付属品を取り付ける際に、エン
ジンへのマウントブラケットの取付方向と付属品の取付
方向とを同じにしていることで、それらの取付作業がや
り易いものとなる。

【００１３】さらに、エンジンの高さ方向に長く形成さ
れたマウントブラケットを、シリンダヘッドとシリンダ
ブロックの両方に跨がって複数箇所で直接取り付けてい
ることで、マウントブラケット自体のエンジンに対する
取付剛性が高くなっていると共に、そのようなマウント
ブラケットのエンジンへの取付部の最上部と最下部の間
の高さ位置において、マウントブラケットの車体の取付
部とは離れた位置に付属品の取付部を一体形成している
ことで、付属品の取付による荷重と車体への取付による
荷重とがマウントブラケットの一部分に集中することな
く分散されるため、補助的な支持部材を設けなくても、
マウントブラケットのそれぞれの取付部で必要な剛性を
確保することができて、その結果、マウントブラケット
を介した付属品の取付部についても、補助的な支持部材
を設けるようなことなく、エンジンに対して高い取付剛
性で取り付けられる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の自動車用エンジンへの付属品
取付構造について、自動車の多気筒４サイクルエンジン
に対するオルタネーターの取付構造による一実施例を図
面に基づいて説明する。なお、本明細書中では、エンジ
ンのクランク軸線方向（気筒配列方向）を前後方向と
し、図面に示した側を前側として説明しており、この エ
ンジンの前後方向については、エンジンを車両に搭載し
たときの前後方向（車体の前後方向）とは関係のないも
のである。

【００１５】図１は、多気筒エンジンを気筒列方向から
見たときのエンジンに対する付属品の配置状態を示すも
ので、エンジン１の周辺には、オルタネーター２，パワ
ーステアリング用ポンプ３，エアコン用コンプレッサー
４等の付属品が配置されており、それら付属品を作動さ
せるためのそれぞれの回転軸２１，３１，４１とエンジ
ンのクランク軸１１とは、エンジン１に付設されている
ウォーターポンプ５の回転軸５１と共に、それぞれに設
けられた各プーリー１２，２２，３２，４２，５２に掛
け渡された１本のベルト７によって連動されるようにな
されていて、エンジン１の下方にはフィルター部を有す
るオイルクーラー８が付設されている。

【００１６】図２は、図１におけるエンジン１を示すも
ので、上部にヘッドカバー１３を設けたシリンダヘッド
１４と、前面がチェーンカバー１６によって覆われてい
るシリンダブロック１５（本実施例ではこの部分はシリ
ンダブロック本体とクランクケースとからなる）と、シ
リンダブロック１５の下方に設置されるオイルパン１７
とからなるもので、チェーンカバー１６の表面にはウォ
ーターポンプ５が付設されている。

【００１７】図３は、図２に示されているエンジン１か
らチェーンカバー１６を取り外した状態を示すもので、
シリンダブロック１５の前面には、その上方にウォータ
ーポンプ５へ冷却水を導入するための導入口１８とシリ
ンダブロックのウォータージャケットへ冷却水を導入す
るための開口部１９が開口されており、その下方にオイ
ルクーラー８へオイルを導入するためのオイル通路８３
が開口されていると共に、クランク軸１１に固定されて
いるスプロケット６０と、スプロケット６０に並列に設
けられたそれぞれのチェーン係合歯に噛合するチェーン
６１，６２が配置されている。

【００１８】チェーン６１は、エンジン上部に配置され
ている１気筒当たり吸気３バルブ，排気２バルブの５バ
ルブツインカム（図示されていない）の吸気カム軸６４
と排気カム軸６５にクランク軸１１の回転を伝動するた
めのもので、中間の回転軸６７を介して上段のチェーン
６８により各カム軸６４，６５を回転させる２段式タイ
ミングチェーンの下段チェーンとなるものであり、チェ
ーン６２は、エンジン下部のオイルパン１７内に設置さ
れているオイルポンプ（図示されていない）の回転軸６
３にクランク軸１１の回転を伝動するためのものであ
る。

【００１９】このツインカムバルブの各カム軸６４，６
５を回動させるための２段式タイミングチェーンに対し
て、上段チエーン６８にはシリンダヘッド１４にテンシ
ョナー７１が、下段チエーン６１にはシリンダブロック
１５にテンショナー７２がそれぞれ外部からメンテナン
ス可能なように設置されている。

【００２０】なお、吸気カム軸６４，排気カム軸６５お
よび中間の回転軸６７は、シリンダヘッド１４にテンシ
ョナー７１を設置するためのスペースを確保するため
に、クランク軸１１を通る中心線に対して通常よりも若
干テンショナー７１と反対方向にずらされている。

【００２１】ところで、シリンダブロック１５前面のチ
ェーンカバーとの合わせ面１５ａ，１５ｂは、図４に示
されているように、その横断面の左右方向において段差
が生じるように形成されており、シリンダブロック１５
の突出した合わせ面１５ａの側方には、オルタネーター
２の下方の取付部２３を支持するための支持部１５ｃが
シリンダブロック１５から一体的に突出して形成され、
支持部１５ｃにはオルタネーター２の下方取付部２３を
ボルトで固定するため固着部１５ｄが形成されている。

【００２２】このオルタネーター支持部１５ｃの下方に
おいて、シリンダブロック１５には、図３と図４により
示されるように、テンショナー７２のテンションアーム
７２ａを押圧するためのプッシュロッド７２ｂを外部か
らメンテナンス可能に設置するために、プッシュロッド
のシリンダ７２Ｃを固定するための取付孔１５ｅがシリ
ンダブロック１５を貫通して形成されている。

【００２３】一方、図２に示されているように、シリン
ダブロック１５の前面がチェーンカバー１６で覆われた
状態において、シリンダブロック１５の合わせ面１５ｂ
寄りのチェーンカバー１６の外面には、タービンハウジ
ング５３とウォータージャケット開口部１９への冷却水
通路５４とオイルクーラー８への冷却水通路５５とを形
成するための各部分が一体化されたカバー部材５０がボ
ルトで固着されることにより、ウォーターポンプ５が付
設されている。

【００２４】このウォーターポンプ５は、図５に示され
ているように、そのハウジング部分がチェーンカバー１
６に一体的に形成されていて、このハウジング部分がカ
バー部材５０で覆われることによりタービンハウジング
５３とこれに続く各冷却水通路５４，５５として形成さ
れるもので、タービンハウジング５３内にはタービン５
７が設置されることとなり、タービン５７の回転軸５１
がカバー部材５０の外方にまで延ばされ、その先端にエ
ンジン１のクランク軸１１の回転に連動させるためのプ
ーリー５２が取り付けられて、図７に示されているよう
に、冷却水を循環させるものである。

【００２５】なお、ウォーターポンプ５の冷却水通路５
５からオイルクーラー８への冷却水の流入通路について
は、図６に示されているように、チェーンカバー１６と
カバー部材５０とによって形成された冷却水通路５５の
端部から、チェーンカバー１６に貫通された通路５５ｂ
を経由して、オイルクーラー８の冷却水導入部８１から
オイルクーラー８内に冷却水が導入されるものである。

【００２６】ウォーターポンプ５のオイルクーラー８へ
の冷却水通路５５については、上記の実施例のようなチ
ェーンカバー１６とカバー部材５０とによって形成され
たものだけでなく、例えば、図８に示されているよう
に、オイルクーラー８への冷却水通路５５をチェーンカ
バー１６の裏側に一体的に形成したり、また、図９に示
されているように、オイルクーラー８への冷却水通路５
５をシリンダブロック１５自体に貫通して形成すること
により、ホース等の部材を用いることなくエンジンの構
成部材によって一体的に形成することが可能なものであ
る。

【００２７】何れにしても、シリンダブロック１５前面
のチェーンカバーとの合わせ面１５ａ，１５ｂが横断面
の左右方向において段差が生じるように形成されてお
り、その合わせ面１５ｂ側のチェーンカバー１６部分に
ウォーターポンプ５が形成されることとなるため、シリ
ンダブロック前面とチェーンカバーの合わせ面が面一に
形成されている場合と比べて、ウォーターポンプ５をシ
リンダブロック１５前面からあまり突出しないような状
態で設置することができる。

【００２８】以上に述べたようなエンジン１に対して、
これを車体に固定するためのマウントブラケット９が、
シリンダヘッド１４とシリンダブロック１５の両方に跨
がるように取り付けられ、このマウントブラケット９に
は、図１０に示されているように、マウントブラケット
９を車体に取り付けるための取付部９１と、マウントブ
ラケット９をエンジン１の各部分１０ａ，１０ｂ，１０
ｃ，１０ｄに対してボルトで固着して直接取り付けるた
めの取付部９０ａ，９０ｂ，９０ｃ，９０ｄが設けられ
ていると共に、マウントブラケット９にオルタネーター
２の上方の取付部２４をボルトで固定して取り付けるた
めの取付部９２が設けられている。

【００２９】そして、オルタネーター２は、図１に示さ
れているように、その上方の取付部２４がマウントブラ
ケット９の取付部９２にボルトで固定されると共に、そ
の下方の取付部２３がシリンダブロック１５に一体的に
形成されたオルタネーター支持部１５ｃの取付部１５ｄ
にボルトで固定されることによって、エンジン１に対し
てその上下で取り付けられることとなる。

【００３０】上記のような実施例によれば、オルタネー
ター２は、その下方取付部２３がエンジン１のシリンダ
ブロック１５自体に直接取り付けられていることで、そ
の部分でエンジンへの取付剛性が高いものとなり、その
上方取付部２４がマウントブラケット９に取り付けられ
て車体に対して固定されていることで、その部分でエン
ジン１の振動によるオルタネーター２およびその取付状
態への影響が緩和されることとなる。また、オルタネー
ター２の仕様に変更があった場合には、マウントブラケ
ット９をそれに合わせて取り替えることによりこれに対
応することができると共に、エンジン１に対してマウン
トブラケット９とオルタネーター２を取り付ける際に、
その取付作業を同じ方向から行うことができて、取付作
業がやり易いものとなる。

【００３１】さらに、エンジン１の高さ方向に長く形成
されたマウントブラケット９を、シリンダヘッド１４と
シリンダブロック１５の両方に跨がって複数箇所９０
ａ，９０ｂ，９０ｃ，９０ｄで直接取り付けていること
により、マウントブラケット９自体のエンジン１に対す
る取付剛性を高くすることができ、しかも、そのような
マウントブラケット９のエンジン１への取付部の最上部
９０ａと最下部９０ｄの間の高さ位置において、マウン
トブラケット９の車体取付部９１とは離れた位置にオル
タネーター取付部９２を一体形成していることで、オル
タネーター２の取付による荷重と車体への取付による荷
重とがマウントブラケット９の一部分に集中することな
く分散されるため、マウントブラケット９に対して補助
的な支持部材を設けなくても、マウントブラケットの車
体取付部９１やオルタネーター取付部９２でそれぞれ必
要な剛性を確保することができて、その結果、オルタネ
ーター２の上方取付部２４についても、補助的な支持部
材を設けることなく、エンジン１に対して高い取付剛性
で取り付けることができる。

【００３２】以上、本発明の自動車用エンジンへの付属
品取付構造をオルタネーターについての一実施例により
説明したが、本発明は上記のようなオルタネーター以外
の付属品（補機）についても適用可能なものであること
はいうまでもない。

【００３３】

【発明の効果】以上説明したような本発明の自動車用エ
ンジンへの付属品取付構造によれば、付属品の一方をマ
ウントブラケットに取り付けることで、エンジンの振動
による影響を緩和することができ、同じ機種のエンジン
における付属品の仕様変更にも 対応することができると
共に、マウントブラケットと付属品の取付方向の同じに
することで取付作業を容易に行うことができる。また、
付属品の他方をシリンダブロック自体に直接取り付ける
ことでエンジンに対する付属品の取付剛性を高めること
ができると共に、マウントブラケットを介した付属品の
一方の取り付けについても、補助的な支持部材を設ける
ようなことなく、エンジンに対して高い取付剛性で取り
付けることができるため、付属品のエンジンに対する取
付剛性を更に高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す前面図。

【図２】図１に示された実施例の付属品を除いたエンジ
ン部分を示す前面図。

【図３】図２に示されたエンジンのチェーンカバーを取
り外した状態を示す前面図。

【図４】図２におけるＡ−Ａ線に沿った一部断面図。

【図５】図２におけるＢ−Ｂ線に沿った一部断面図。

【図６】図２におけるＣ−Ｃ線に沿った一部断面図。

【図７】図５に示されたウォーターポンプによる冷却水
の循環状態を示す説明図。

【図８】ウォーターポンプの他の実施例を示すエンジン
部分の前面図。

【図９】ウォーターポンプの更に他の実施例を示すエン
ジン部分の前面図。

【図１０】図１に示された実施例のマウントブラケット
とこれを取り付けるためのエンジンの一部を示す分解前
面図。

【符号の説明】

１ エンジン ２ 付属品（オルタネーター） ９ マウントブラケット１４ シリンダヘッド １５ シリンダブロック ２３ オルタネーターの下方取付部（付属品の他方） ２４ オルタネーターの上方取付部（付属品の一方） ９０ａ （マウントブラケットのエンジンへの）取付部 ９０ｂ （マウントブラケットのエンジンへの）取付部 ９０ｃ （マウントブラケットのエンジンへの）取付部 ９０ｄ （マウントブラケットのエンジンへの）取付部 ９１ （マウントブラケットの車体への）取付部 ９２ （マウントブラケットの付属品の）取付部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F02B 67/06 B60R 16/02 B60K 5/12

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車のエンジン近傍に配置されてエン
   ジンに取り付けられることにより設置される付属品の取
   付構造において、エンジンを車体に取り付けるためのマ
   ウントブラケットが、エンジンの前面側でシリンダヘッ
   ドとシリンダブロックの両方に跨がって複数箇所で直接
   取り付けられるようにエンジンの高さ方向に長く形成さ
   れており、そのようなマウントブラケットのエンジンへ
   の取付部の最上部と最下部の間の高さ位置において、付
   属品を取り付けるための取付部が、エンジンの側方に延
   出するようにマウントブラケットに一体形成され、マウ
   ントブラケットを車体に取り付けるための取付部が、エ
   ンジンの前面位置でマウントブラケットに一体形成され
   ていて、エンジンの側方に配置された付属品の一方がマ
   ウントブラケットに取り付けられ、他方がシリンダブロ
   ック自体に直接取り付けられていると共に、マウントブ
   ラケットのエンジンへの取付方向と、付属品のマウント
   ブラケットとシリンダブロックへの取付方向とが、全て
   同じ方向になっていることを特徴とする自動車用エンジ
   ンへの付属品取付構造。