JP3287961B2 - エンジンの冷却構造 - Google Patents

エンジンの冷却構造

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JP3287961B2 JP27062094A JP27062094A JP3287961B2 JP 3287961 B2 JP3287961 B2 JP 3287961B2 JP 27062094 A JP27062094 A JP 27062094A JP 27062094 A JP27062094 A JP 27062094A JP 3287961 B2 JP3287961 B2 JP 3287961B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体によるエンジンの
冷却構造に関し、特に、冷却水を循環させるためのウォ
ーターポンプ,冷却水によりオイルを冷却するオイルク
ーラー,ウォーターポンプとオイルクーラーを結ぶ冷却
水通路等の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用の4サイクルエンジンにおける
エンジンの冷却構造としては、通常、シリンダーの外側
周囲にあるウォータージャケット内にラジエーターから
の冷却水を循環させる水冷式が採用されており、冷却に
より熱くなった水をラジエーターに導き、ラジエーター
で冷却された冷却水をウォータージャケットに戻すため
の駆動源としてウォーターポンプが使用されている。
【0003】このウォーターポンプは、そのタービンハ
ウジングが冷却水通路を介してウォータージャケットの
開口部と連通できるように、シリンダーブロックに近く
配置され、クランクシャフトの回転に連動して駆動でき
るように、タービンの入力軸に設けられたプーリーとク
ランクシャフトの出力軸に設けられたプーリーとの間に
ベルトが掛け渡されていて、ウォーターポンプの駆動に
より吐出される冷却水の一部はオイルクーラーにも送給
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なウォーターポンプを有する自動車用の4サイクルエン
ジンでは、一般的に、エンジンの前面に設置されている
各チェーン部材を覆うために、シリンダブロックとクラ
ンクケースの前面に渡ってフロントカバー(チェーンカ
バー)が設置されているが、そのために、ウォーターポ
ンプをエンジン本体に付設する場合にその部分を避けて
配置しなければならず、ウォーターポンプがエンジン本
体から幅方向に大きく突出してしまうこととなる。
【0005】そして、ウォーターポンプがエンジン本体
から幅方向に突出することにより、ウォーターポンプか
ら吐出された冷却水をオイルクーラーに送ったり、オイ
ルクーラーからウォーターポンプに冷却水を戻すために
は、ウォーターポンプとオイルクーラーの間に、別途ホ
ース等により、冷却水通路を比較的長く取付けることが
必要となってくる。
【0006】本発明は、上記のような従来のエンジンの
冷却構造の持つ不都合を解消することを目的としてお
り、より具体的には、エンジンの冷却構造について、ウ
ォーターポンプとオイルクーラーとそれらを結ぶ冷却水
通路を、エンジン本体の前面にコンパクトに設置するこ
とができ、別途ホース等を使用することなくウォーター
ポンプとオイルクーラーの間に冷却水通路を形成できる
ようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、シリンダブロックと
クランクケースの前面に渡って、タイミングチェーンを
覆うようにカバー部材が設置されているエンジンにおい
て、冷却水を循環させるためのウォーターポンプが、カ
バー部材と該カバー部材の表面に付設されるアウター部
材とによって形成され、オイルクーラーが、エンジン幅
方向の一方の側で、オイルパンの外側に露出してクラン
クケースの下面に取付けられ、ウォーターポンプとオイ
ルクーラーを結ぶ冷却水通路が、カバー部材とアウター
部材により形成されていると共に、アウター部材が、エ
ンジン幅方向のオイルクーラーが位置する側と同じ側
で、カバー部材の表面に取り付けられ、オイルクーラー
への冷却水通路が、ウォーターポンプのタービンハウジ
ングからウォータージャケット開口部への冷却水通路の
途中から分岐して下方に延び、その下端部でカバー部材
内に入ってから、オイルクーラーの冷却水導入部に接続
されていることを特徴とするものである。
【0008】
【作 用】上記のような構成により、ウォーターポンプ
とオイルクーラーとそれらを結ぶ冷却水通路のそれぞれ
を、カバー部材で覆われたエンジン本体の前面から側方
に突出させることなく、コンパクトな状態でエンジン本
体に設置することができて、ウォーターポンプとオイル
クーラーの間の冷却水通路を比較的短くすることで、ウ
ォーターポンプからオイルクーラーに冷却水を効率よく
送給することができ、別途ホース等の部材を用いること
なく、エンジンの構成部材を利用することによってエン
ジン本体に一体的に配管することができると共に、オイ
ルクーラーの取付や交換の作業を容易に行うことができ
る。
【0009】また、ウォーターポンプをシリンダブロッ
クのウォータージャケット開口部に近接して配置できる
ため、ウォーターポンプからシリンダブロックのウォー
タージャケット内に冷却水を効率よく送給することがで
きると共に、エンジンの前面側に配置される各付属品の
間にウォーターポンプを配置できるため、ウォーターポ
ンプの入力軸端部に固定したプーリーを各付属品の入力
軸端部に固定した各プーリーと同一面上に配置すること
ができて、それらを纏めて1本のベルトによりクランク
シャフトの出力軸端部に固定したプーリーに掛け渡すこ
とができ、ウォーターポンプと各付属品の駆動を1本の
ベルトにより纏めて効率良く行うことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明のエンジンの冷却構造の一実施
例について、図面に基づいて説明する。
【0011】図1は、自動車用の多気筒4サイクルエン
ジンを前方(クランク軸線方向)から見たときのエンジ
ン本体に対する各付属品の配置状態を示すもので、エン
ジン本体1には、その周辺にオルタネーター2,パワー
ステアリング用ポンプ3,エアコン用コンプレッサー4
が配置され、ウォーターポンプ5がエンジン本体1の前
面に配置されていて、フィルターを一体的に内蔵したオ
イルクーラー6がエンジン本体1の下方に配置されてい
る。
【0012】オルタネーター2,パワーステアリング用
ポンプ3,エアコン用コンプレッサー4,およびウォー
ターポンプ5の各入力軸7,8,9,10の端部にはそ
れぞれプーリー12,13,14,15が固定されてい
ると共に、クランクシャフトの出力軸11の端部にもプ
ーリー16が固定されていて、各プーリー12,13,
14,15,16には、テンショナープーリー17によ
って張力が調整された状態で、1本のベルト18が掛け
渡されている。
【0013】さらに、エンジン本体1には、車体にエン
ジン本体1を固定するためのマウントブラケット19が
ボルト締めによって取付けられており、このマウントブ
ラケット19にオルタネーター2の上部が固着されてい
る。
【0014】マウントブラケット19は、図12に示す
ように、車体への取付部19eが形成され、オルタネー
ター2の上部を固着するための固着部19fが形成され
ていて、エンジン本体1の各部分1a,1b,1c,1
dに対してそれぞれ固着部19a,19b,19c,1
9dがボルト締めされることにより、シリンダヘッド2
2とシリンダブロック23の両方に跨がるように取付け
られている。
【0015】図2は、図1に示した状態のエンジンから
各プーリー12,13,14,15,16とベルト18
およびオルタネーター2,パワーステアリング用ポンプ
3,エアコン用コンプレッサー4,マウントブラケット
19等の各付属品(オイルクーラー6とウォーターポン
プ5を除く)を取り外した状態のエンジン本体1を示す
ものである。
【0016】エンジン本体1は、シリンダヘッドカバー
21,シリンダヘッド22,シリンダブロック23,ク
ランクケース24,オイルパン25の各部分からなり、
シリンダブロック23とクランクケース24の前面は、
その両方に渡ってフロントカバー26で覆われており、
更に、フロントカバー26の表面は、ウォーターポンプ
5や冷却水通路55等を形成するために、その一部がア
ウター部材27によって覆われている。
【0017】なお、本実施例では、シリンダブロック2
3とクランクケース24を分割された2部材として形成
しているが、シリンダブロック23部分とクランクケー
ス24部分は一体化されたモノブロックとして形成され
ていてもよい。
【0018】図3は、図2に示されているエンジン本体
1から更にアウター部材27とフロントカバー26を取
り外した状態を示すもので、シリンダブロック23の前
面には、ウォーターポンプ5へ冷却水を導入するための
ウォーターポンプ連結口31と、ウォーターポンプ5か
ら吐出された冷却水をシリンダブロック内のウォーター
ジャケットに導入するためのウォータージャケット開口
部32が開口されており、オイルクーラー6の上方に位
置するクランクケース24の下方前面には、オイルポン
プから送給されてきたオイルをオイルクーラー6に導入
するためのオイル導入路24aが開口されている。
【0019】また、シリンダブロック23とクランクケ
ース24の間に配置されているクランクシャフトの出力
軸11には、並列の重なった2個のスプロケット60,
60が固定されており、各スプロケット60,60の一
方にはチェーン61が他方にはチェーン62がそれぞれ
噛合している。
【0020】チェーン61は、エンジン上部に配置され
ている1気筒当たり吸気3バルブ,排気2バルブの5バ
ルブツインカム(図示されていない)の吸気側カムシャ
フト64と排気カムシャフト65のそれぞれにクランク
シャフト出力軸11の回転を伝動するためのもので、中
間回転軸67と上段チェーン68を介して各カムシャフ
ト64,65を回転させるための2段式タイミングチェ
ーンの下段チェーンである。
【0021】このツインカムバルブシステムの2段式チ
ェーンに対して、上段チエーン68にはシリンダヘッド
22にテンショナー71が、下段チエーン61にはシリ
ンダブロック23にテンショナー72がそれぞれ外部か
ら調整可能なように設置されており、それぞれのテンシ
ョナー71,72を設置するためのスペースを確保する
ために、中間回転軸67は、シリンダ軸線を通るエンジ
ンの中心線に対して各テンショナー71,72と反対方
向にオフセットされている。
【0022】なお、チェーン62は、エンジン下部のオ
イルパン25内に配置されているオイルポンプ(図示し
ていない)の入力軸63にクランクシャフト出力軸11
の回転を伝動するためのものである。
【0023】上記のようなエンジンにおいて、オルタネ
ーター2は、その上方取付部2aがマウントブラケット
19の固着部19fにボルトで固定されると共に、その
下方取付部2bがシリンダブロック23に一体的に形成
されたオルタネーター支持部23cの固着部23dにボ
ルトで固定されることによって、エンジン本体1に対し
て、図1に示されているように、その上下で固着されて
いる。
【0024】オルタネーター2の下方を支持するための
支持部23cは、図4に示すように、シリンダブロック
23からエンジンの幅方向に一体的に突出して形成さ
れ、支持部23cには、オルタネーター2の下方取付部
2bをボルトで固定するため固着部23dが形成されて
いる。
【0025】オルタネーター2は、マウントブラケット
19の固着部19fとシリンダブロック23の支持部2
3cによってエンジン本体に取付けられていることによ
り、その下方取付部2bではエンジンへの取付け剛性が
高いものとなり、上方取付部2aでは、マウントブラケ
ット19により車体に対して固定されるため、その部分
でのエンジンの振動による取付け状態への影響が少なく
なり、また、オルタネーター2の仕様に変更があった場
合には、マウントブラケット19をそれに合わせて取り
替えることによりこれに対応することができる。
【0026】なお、オルタネーター支持部23cの下方
には、下段チエーン61のテンショナー72のテンショ
ンアーム72aを押圧するためのプッシュロッド72b
を外部からメンテナンス可能に設置するために、プッシ
ュロッド72bのシリンダ72cを固定するための取付
孔23eがシリンダブロック23を貫通して形成されて
いる。
【0027】また、上記のようなエンジンにおいて、図
13に示すように、エンジン本体1のシリンダブロック
23とクランクケース24には、オイルパン25に対し
て開口するオイル戻し通路81とブローバイガス通路8
2が形成されており、オイルパン25には、クランクケ
ース24のオイル戻し通路81の開口部81aをオイル
パン25内と隔絶するために仕切壁25aが、オイルパ
ン25の底部から立ち上がって形成されている。
【0028】そして、オイルパン25の底部下方からオ
イル排出用のドレーン孔を形成するための穿孔加工を施
し、その際に仕切壁25aの下方を一部削り取ってか
ら、底部のドレーン孔を外側からプラグ83で塞ぐこと
により、仕切壁25aの下方にオイル戻し通路81の延
長部とオイルパン25内を連通する連通部84が形成さ
れている。
【0029】このようにオイルパン25に仕切壁25a
を設け、この仕切壁25aの下方にオイル戻し通路81
とオイルパン25内との連通部84が形成されているこ
とによって、エンジンの運転中には液面がL1 の位置に
あり、エンジンの停止中には液面がL2 の位置にあるよ
うにオイルが溜まっているオイルパン25に対して、常
にブローバイガスの影響を受けないオイル液面下にオイ
ル戻し通路81が開口されることとなり、それによっ
て、オイルの吹き上げを防止してオイルの還流を促進す
ることができ、戻されるオイルの気泡混入率を下げて、
潤滑性能の向上を図ることができる。
【0030】なお、オイルパン25の底部が浅くなって
いる箇所に対しては、図14に示すように、クランクケ
ース25のオイル戻し通路81の開口部81aから離れ
た位置に仕切壁25bを設けてオイル溜め25cを形成
し、オイル戻し通路81の開口部81aを常にオイル溜
め25c内の液面下に位置させることによって、オイル
戻し通路81の開口部81aを連通孔とするサイフォン
部が形成されて、ブローバイガスの影響を受けないオイ
ル液面下にオイル戻し通路81を常に開口させることが
できる。
【0031】上記のような構成を有する本実施例のエン
ジンにおいて、図2に示すように、シリンダブロック2
3とクランクケース24の前面を覆うフロントカバー2
6の表面には、オイルクーラー6が配置されている側に
寄った状態で、アウター部材27がボルトで固着されて
おり、このフロントカバー26とアウター部材27によ
って、ウォーターポンプ5のタービンハウジング53と
ウォータージャケット開口部32への冷却水通路54と
オイルクーラー6への冷却水通路55がエンジン本体に
一体的に形成されている。
【0032】すなわち、図5に示すように、フロントカ
バー26とアウター部材27によって、ウォーターポン
プ5のタービンハウジング53と冷却水通路54が、ウ
ォーターポンプ連結口31とウォータージャケット開口
部32を連通するように連続して形成されている。
【0033】そして、ウォーターポンプ5のタービンハ
ウジング53内にはタービン52が設置され、タービン
52の入力軸10がアウター部材27の外方にまで延ば
され、その先端にプーリー15が固着されていて、クラ
ンクシャフトの出力軸11の回転により、プーリー1
6,ベルト18,プーリー15,入力軸10を介してタ
ービン52が回転し、ウォーターポンプ5が駆動される
こととなる。
【0034】ウォーターポンプ5からオイルクーラー6
に延びる冷却水通路55は、タービンハウジング53か
らウォータージャケット開口部32への冷却水通路54
の途中から分岐して下方に延びるもので、ウォーターポ
ンプ5のタービンハウジング53や冷却水通路54と同
様に、大部分がフロントカバー26とアウター部材27
により形成されていて、図6および図11に示すよう
に、その下端部55aでフロントカバー26内に入って
から、オイルクーラー6の冷却水導入部6cに接続され
ている。
【0035】なお、アウター部材27は、エンジン幅方
向で一方に片寄ってフロントカバー26にの前面に取付
けられているが、図4に示すように、シリンダブロック
23とフロントカバーの合面23a,23bが、エンジ
ンの幅方向(図面の左右方向)で前後方向の段差が生じ
るように形成され、アウター部材27の取付けられてい
る側でシリンダブロックの合面23bが後方に後退して
いるため、この側でのフロントカバー26とアウター部
材27のエンジン本体1前面からの前方への突出程度が
抑えられている。
【0036】ウォーターポンプ5と冷却水通路55によ
って接続されるオイルクーラー6は、図9に示すよう
に、その内部にクーラー部分6aとフィルター部分6b
を内蔵一体化したもので、オイルパン25の外側で、オ
イルパン25の側面が内側に凹んだ箇所に配置され、ク
ランクケース24の下面に直接取付けられている。
【0037】すなわち、図10に示すように、オイルパ
ン25の前面側方には内側に凹んだ凹部25dが形成さ
れており、それによって、オイルパン25をクランクケ
ース24に連結したときに、クランクケース24の下面
とフロントカバー26の下面が、オイルパン25の凹部
25dの凹み部分で下方に露出されることとなり、オイ
ルクーラー6は、オイルパン25の外側の凹部25dに
嵌まり込む状態で、クランクケース24下面の下方に露
出された部分に直接取付けられる。
【0038】なお、オイルクーラー6の取付部となるク
ランクケース24の下面には、クランクケース24の下
部前面に開口されたオイル導入路24aに連通するオイ
ル導入部24b,オイルクーラー6から上方にオイルを
送給するオイル通路93,冷却水をウォーターポンプ5
に戻す冷却水通路57がそれぞれ開口されており、オイ
ルクーラーと当接するフロントカバー26の下面には、
冷却水通路55の下端部55aが開口されている。
【0039】このようにクランクケース24の下面に直
接取付けられたオイルクーラー6に対して、ウォーター
ポンプ5からオイルクーラー6に送給される冷却水は、
図11に示すように、冷却水通路55を通ってフロント
カバー26の下面からオイルクーラー6の冷却水導入部
6cに送給され、オイルクーラー6内でオイルポンプか
ら送給されてきたオイルを冷却した後、オイルクーラー
6の冷却水導出部6dからクランクケース24の下面を
経て、クランクケース24とシリンダブロック23に形
成されている冷却水通路57からウォーターポンプ5に
戻される。
【0040】一方、オイルポンプ(図示していない)か
らオイルクーラー6に送給されるオイルは、図6に示す
ように、フロントカバー26内に形成されたオイル通路
91からクランクケース24の下端に形成されたオイル
導入路24aを通って、クランクケース24の下面から
オイルクーラー6内に供給され、図11に示すように、
その内部のクーラー部分9aでウォーターポンプ10か
ら送給されてきた冷却水により冷却されフィルター部分
9bで濾過されてから、オイル通路93を通って上方の
メインホール94に送給され、メインホール94からエ
ンジンの各部分に供給される。
【0041】なお、本実施例では、図6に示すように、
オイルポンプ(図示していない)からクランクケース2
4のオイル導入路24aまでのオイル通路91がフロン
トカバー26内に一体的に形成されているが、オイルポ
ンプからオイル導入路24aまでのオイル通路について
は、図7に示すように、別途のパイプ96を用いて、こ
れをクランクケース24の下端に形成されたオイル導入
路24aに接続するようにしてもよい。
【0042】以上に説明したようにウォーターポンプ
5,オイルクーラー6,および,冷却水通路54,5
5,57が形成されている本実施例のエンジンによれ
ば、クランク軸(クランクシャフト出力軸11)の回転
により駆動される各チェーン61,62が設置されてい
るエンジン本体1の前面側で、ウォーターポンプ5とオ
イルクーラー6とそれらを結ぶ冷却水通路55のそれぞ
れを、フロントカバー26で覆われたエンジン本体1の
前面から側方に突出させることなくコンパクトな状態で
エンジン本体1に設置することができ、そのため、ウォ
ーターポンプ5をシリンダブロック23のウォータージ
ャケット開口部32の近傍に配置することで、シリンダ
ブロック23内に冷却水を効率よく供給することができ
ると共に、ウォーターポンプ5とオイルクーラー6を結
ぶ冷却水通路55を比較的短くすることで、ウォーター
ポンプ5からオイルクーラー6に冷却水を効率よく送給
することができる。
【0043】なお、シリンダブロック23およびクラン
クケース24とフロントカバー26の合面23a,23
bがエンジンの幅方向で段差が生じるように形成されて
おり、その後退した合面23b側のフロントカバー26
外面にウォーターポンプ5や冷却水通路54,55が形
成されているため、シリンダブロック23フロントカ
バー26の合面が面一に形成されている場合と比べて、
ウォーターポンプ5や冷却水通路54,55をエンジン
の前面からできるだけ突出させないように設置すること
ができる。
【0044】そして、ウォーターポンプ5の入力軸10
のプーリー15が、エンジンの周辺に配置される各付属
品2,3,4のプーリー12,13,14、およびクラ
ンクシャフト出力軸11のプーリー16と略同じ平面で
それらの間に配置されているため、クランクシャフトか
らウォーターポンプ5への動力の伝達をエンジン周辺の
他の付属品と共に1本のベルト18により効率よく行う
ことができる。
【0045】また、オイルクーラー6は、クーラー部分
6aとフィルター部分6bを一体的に内蔵したもので、
オイルパン25の外側でクランクケース24の下面に直
接取付けられているため、エンジン本体1に対してオイ
ルクーラーとオイルフィルターをコンパクトにまとめて
簡単に設置することができ、オイルクーラーとオイルフ
ィルターの間に配管を設ける必要がなく、オイルクーラ
ー6自体あるいはそのフィルター部分6bのみの交換作
業についても容易に行うことができ、しかも、オイルク
ーラー6に対するオイルポンプからのオイル供給とウォ
ーターポンプ5からの冷却水供給とをバランス良く効率
的に行うことができる。
【0046】さらに、ウォーターポンプ5からオイルク
ーラー6への冷却水供給通路55がフロントカバー26
とアウター部材27によって形成され、オイルクーラー
6からウォーターポンプ5への冷却水戻り通路57がク
ランクケース24とシリンダブロック23に形成されて
いるため、冷却水通路としてパイプやホース等の部材を
使用する必要がなく、部品点数を低減することができ、
冷却水通路の配管作業を簡略化することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したような本発明のエンジンの
冷却構造によれば、タイミングチェーンを覆うカバー部
材が設けられたエンジン本体の前面側で、ウォーターポ
ンプとオイルクーラーとそれらを結ぶ冷却水通路のそれ
ぞれを、エンジン本体の前面か ら側方に突出させること
なく、コンパクトな状態でエンジン本体に設置すること
ができて、ウォーターポンプからエンジン本体のシリン
ダブロックとオイルクーラーのそれぞれに対して冷却水
を効率よく供給することができ、ウォーターポンプとオ
イルクーラーの間の冷却水通路を、別途ホース等の部材
を用いることなく、エンジンの構成部材を利用すること
によってエンジン本体に一体的に配管することができる
と共に、ウォーターポンプと各付属品の駆動を1本のベ
ルトにより纏めて効率良く行うことができる。また、オ
イルクーラーの取付作業やメンテナンスを容易に行うこ
とができると共に、オイルクーラーへのオイルポンプか
らのオイル供給とウォーターポンプからの冷却水供給を
バランス良く効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却構造の一実施例が適用されている
エンジン全体を示す正面図。
【図2】図1に示されたエンジンから付属品を除いたエ
ンジン本体を示す正面図。
【図3】図2に示されたエンジン本体からカバー部材
(フロントカバー)を取り外した状態を示す正面図。
【図4】図2のA−A線に沿ったエンジン本体前部の断
面図。
【図5】図2にB−B線に沿ったウォーターポンプ部分
の断面図。
【図6】図2のC−C線に沿ったオイルクーラー上方の
エンジン本体の一部を示す断面図。
【図7】他の実施例における図6に相当するエンジン本
体の一部を示す断面図。
【図8】図5に示されたウォーターポンプによる冷却水
の循環状態を示す説明図。
【図9】図1に示されたエンジンに取付けられているオ
イルクーラーの構造と配置状態を示す説明図。
【図10】図1に示されたエンジンのオイルパンの前部
の形状とオイルクーラーの取付部を示す下面図。
【図11】図1に示されたエンジンの前部におけるシリ
ンダブロックとクランクケースとオイルクーラーの組付
状態を示す側面図。
【図12】図1に示されたエンジンのマウントブラケッ
トとこれを取付けるためのエンジン本体の一部を示す分
面図。
【図13】図1に示されたエンジンにおいてオイルパン
へのオイル戻し通路とブローバイガス通路が形成されて
いる箇所におけるオイルパンの断面図。
【図14】図1に示されたエンジンにおいてオイルパン
へのオイル戻し通路とブローバイガス通路が形成されて
いる他の箇所におけるオイルパンの断面図。
【符号の説明】
1 エンジン本体 5 ウォーターポンプ 6 オイルクーラー 6c 冷却水導入部 23 シリンダブロック 24 クランクケース 26 カバー部材 27 アウター部材 32 ウォータージャケット開口部 53 タービンハウジング 54 冷却水通路 55 冷却水通路 57 冷却水通路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 5/10 F01M 5/00 F02F 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックとクランクケースの
    面に渡って、タイミングチェーンを覆うようにカバー部
    材が設置されているエンジンにおいて、冷却水を循環さ
    せるためのウォーターポンプが、カバー部材と該カバー
    部材の表面に付設されるアウター部材とによって形成さ
    、オイルクーラーが、エンジン幅方向の一方の側で、
    オイルパンの外側に露出してクランクケースの下面に取
    付けられ、ウォーターポンプとオイルクーラーを結ぶ冷
    却水通路が、カバー部材とアウター部材により形成され
    ていると共に、アウター部材が、エンジン幅方向のオイ
    ルクーラーが位置する側と同じ側で、カバー部材の表面
    に取り付けられ、オイルクーラーへの冷却水通路が、ウ
    ォーターポンプのタービンハウジングからウォータージ
    ャケット開口部への冷却水通路の途中から分岐して下方
    に延び、その下端部でカバー部材内に入ってから、オイ
    ルクーラーの冷却水導入部に接続されていることを特徴
    とするエンジンの冷却構造。
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