JP3148907B2 - 亜鉛メッキ鋼板のガスシールドアーク溶接方法とその溶接機ならびにその溶接方法と溶接機により溶接した亜鉛メッキ鋼製品 - Google Patents
亜鉛メッキ鋼板のガスシールドアーク溶接方法とその溶接機ならびにその溶接方法と溶接機により溶接した亜鉛メッキ鋼製品Info
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Description
を含む合金を溶融メッキ、合金化溶融メッキ、電気メッ
キ等のメッキ処理をした鋼板(以下亜鉛メッキ鋼板とい
う)の溶接方法とその溶接機ならびにその溶接方法と溶
接機により溶接した亜鉛メッキ鋼製品に関する。
性に優れているため自動車用部品、建築用鉄骨部材等に
用いられ、年々その需要量は増加している。
接、MAG溶接などの短絡移行溶接、パルスMAG溶接
が一般に広く用いられており、これらのアーク溶接を行
なうと、鋼板表面にメッキされている鉄より低い融点を
もつ亜鉛が気化する。この蒸気亜鉛は、溶融池および溶
融金属を通過し外部に拡散しようとするが、溶融金属の
凝固速度が速い場合に外部に十分に拡散しきれずに溶接
金属内、および溶接金属表面に気泡として残存しブロー
ホール、ピット(以下、気孔という)等の溶接欠陥の発
生原因となる。
させるだけでなく、その発生が許容されない発生頻度に
至れば、溶接部の手直しが必要となり、手直し不可の場
合にはその部材が廃棄されることもあり、作業能率の低
下、及び著しい不経済をもたらす。
的速度の遅い低速溶接や、鋼板の間隙を開けた溶接等、
主として経験に基づいた施工面での工夫により対応して
いるが、根本的な解決には至っていない。
に、炭酸ガスとアルゴンガス及び、炭酸ガスをシールド
ガスとしてガスシールドアーク溶接する場合の、一般的
な溶接条件を示す。
ットル/分以内である。これは、ガスシールドアーク溶
接では、25リットル/分以内で充分なシールド効果が
あり、それ以上流す必要はないからである。また、亜鉛
メッキ鋼板をパルスアーク溶接すると、アーク中に亜鉛
蒸気等が侵入し、アークを乱すため、パルス毎に溶滴が
移行しない。このためワイヤ先端で溶滴が成長し、短絡
時間が長くなる欠点があった。
うな従来法での亜鉛メッキ鋼板のアーク溶接では、低速
溶接のために能率が低く、鋼板の間隙によって溶け落ち
等の溶接不良が発生し易い。
で、亜鉛メッキ鋼板のアーク溶接に際し、従来よりも高
速度で溶接し、かつ、気孔の発生を抑制するガスシール
ドアーク溶接方法とその溶接機ならびにその溶接方法と
溶接機により溶接した亜鉛メッキ鋼製品を提供すること
にある。
は、炭酸ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスの群から選
ばれた単独またはその混合ガス、あるいは酸素ガスを含
む前記群から選ばれた単独またはその混合ガス、あるい
は酸素ガスを含む前記群から選ばれた単独またはその混
合ガスをシールドガスとして亜鉛メッキ鋼板の溶接をお
こなう消耗電極式溶接方法において、前記シールドガス
のガス流量を十分なシールド効果を奏する値以上の26
リットル/分以上35リットル/分以下とすることを特
徴とする亜鉛メッキ鋼板のガスシールドアーク溶接方法
である。
する発明を実施する溶接機である。また請求項3に記載
する発明は請求項1ならびに2に記載する発明による亜
鉛メッキ鋼製品である。
設け、その出力をガス流量調整器に接続し、ガス流量設
定器の出力に応じてガス流量を調整して溶接することを
特徴とするガスシールドアーク溶接機である。
明による亜鉛メッキ鋼製品である。また請求項6記載の
発明は、パルス電流を重畳して溶接するガスシールドパ
ルスアーク溶接において、短絡時間検出器と、基準時間
設定器と、前記の各々の出力を入力とする比較器と、前
記比較器の出力を入力とするガス流量設定器と、前記ガ
ス流量設定器の出力を入力とするガス流量調整器とを備
え、前記比較器は、短絡時間が基準設定時間より長いこ
とを検知したとき、ガス流量設定器を動作させ、気孔を
抑制するためのガス流量を増加する溶接機である。
発明による亜鉛メッキ鋼製品である。
/分以上で溶接することによって、気孔の発生が抑制さ
れる。また、ガス流量を増加するに伴い、その抑制効果
は顕著になり、高速溶接においても、気孔の発生は抑制
され、良好な溶接金属が得られることが確認されてい
る。
流量設定器とガス流量調整器を備え、ガス流量の設定に
より、気孔の発生を抑制することができる。
接機では、短絡時間検出器で検出した短絡時間と、基準
時間設定器で設定された基準時間を、比較器で比較し、
短絡時間が長いときに、比較器は動作し、ガス流量の設
定値を変化させ、ガス流量を調整することができ、短絡
時間が設定基準時間より長い場合に、ガス流量を増加さ
せ速やかに亜鉛蒸気等を外部へ放出する。これによりア
ークの乱れを抑制し、良好な溶接金属が得られる。
場合の、気孔の発生状態を示す。
の増加に従い、気孔の発生の抑制に顕著な効果を示して
いる。
す。これは、ガス流量設定器1、ガス流量調整器2を備
えた溶接機である。
流量設定器1でガス流量を設定し、ガス流量調整器2で
ガス流量を調整することにより、溶接機で気孔の抑制を
操作できる。
す。同図において、5は短絡時間検出器、6は基準時間
設定器であり、各々は比較器7に接続されている。そし
て、比較器7はガス流量設定器8に接続され、ガス流量
設定器8はガス流量調整器9に接続されている。
ッキ鋼板を溶接したときの溶接電流、溶接電圧波形を示
す。軟鋼溶接時には、1パルス1溶滴のため、短絡が発
生しても短時間で短絡は解除される。一方亜鉛メッキ鋼
板の場合は、亜鉛蒸気等がアーク中に侵入することによ
り、2〜数パルス1溶滴となり、短絡時間Hが長くな
る。この短絡時間Hを基準設定時間と比較し、長い場合
にその差に応じてガス流量を増加し、気孔を抑制する。
発生を抑制することにより、溶接品質の向上、ピード外
観の低下の抑制、及び溶接部の手直し等の作業能率の低
下を解消し、良好な溶接作業性を維持でき、また気孔の
少ない、かつ溶接部分の品質が優れた溶接製品を得る溶
接機ならびにその製品を提供することができる。
形を示す図
接条件
Claims (7)
- 【請求項1】 炭酸ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス
の群から選ばれた単独またはその混合ガス、あるいは酸
素ガスを含む前記群から選ばれた単独またはその混合ガ
ス、あるいは酸素ガスを含む前記群から選ばれた単独ま
たはその混合ガスをシールドガスとして亜鉛メッキ鋼板
の溶接をおこなう消耗電極式溶接方法において、前記シ
ールドガスのガス流量を十分なシールド効果を奏する値
以上の26リットル/分以上35リットル/分以下とす
ることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板のガスシールドアー
ク溶接方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のガスシールドアーク溶接
方法を行う溶接機。 - 【請求項3】 請求項1による亜鉛メッキ鋼板のガスシ
ールドアーク溶接方法または請求項2による溶接機によ
り溶接した亜鉛メッキ鋼製品。 - 【請求項4】 ガス流量設定器を設け、その出力をガス
流量調整器に接続し、ガス流量設定器の出力に応じて、
シールドガスのガス流量を調整する請求項2記載の溶接
機。 - 【請求項5】 請求項4記載の溶接機により溶接した亜
鉛メッキ鋼製品。 - 【請求項6】 パルス電流を重畳して溶接するガスシー
ルドパルスアーク溶接において、短絡時間検出器と、基
準時間設定器と、前記の短絡時間検出器および基準時間
設定器の出力を入力とする比較器と、前記比較器の出力
を入力とするガス流量設定器と、前記ガス流量設定器の
出力を入力とするガス流量調整器とを備え、前記比較器
は、短絡時間が基準設定時間より長いことを検知したと
き、ガス流量設定器を動作させ、気孔を抑制するための
ガス流量を増加する溶接機。 - 【請求項7】 請求項6記載の溶接機により溶接した亜
鉛メッキ鋼製品。
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---|---|---|---|
JP11460293A JP3148907B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | 亜鉛メッキ鋼板のガスシールドアーク溶接方法とその溶接機ならびにその溶接方法と溶接機により溶接した亜鉛メッキ鋼製品 |
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JP11460293A JP3148907B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | 亜鉛メッキ鋼板のガスシールドアーク溶接方法とその溶接機ならびにその溶接方法と溶接機により溶接した亜鉛メッキ鋼製品 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06328253A JPH06328253A (ja) | 1994-11-29 |
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JP11460293A Expired - Fee Related JP3148907B2 (ja) | 1993-05-17 | 1993-05-17 | 亜鉛メッキ鋼板のガスシールドアーク溶接方法とその溶接機ならびにその溶接方法と溶接機により溶接した亜鉛メッキ鋼製品 |
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JP2005219086A (ja) * | 2004-02-05 | 2005-08-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アーク溶接装置及びアーク溶接方法 |
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- 1993-05-17 JP JP11460293A patent/JP3148907B2/ja not_active Expired - Fee Related
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