JP3143521B2 - 電子画像形成装置 - Google Patents

電子画像形成装置

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JP3143521B2
JP3143521B2 JP04157948A JP15794892A JP3143521B2 JP 3143521 B2 JP3143521 B2 JP 3143521B2 JP 04157948 A JP04157948 A JP 04157948A JP 15794892 A JP15794892 A JP 15794892A JP 3143521 B2 JP3143521 B2 JP 3143521B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、用紙上に画像・文字等
を形成する電子画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の例えば電子写真装置では、図13
に示すように、図示されていない露光装置から出射され
たレーザ光33により、帯電器32にて所定電位に帯電
されている感光体31の表面が露光され、感光体31の
表面には露光されて電位の低下する部位と露光されない
で電位が低下しない部位との電位差により静電潜像が形
成される。
【0003】この静電潜像は現像装置34により現像さ
れてトナー像となる。このトナー像は、転写帯電器36
により、図示しない給紙装置から供給された転写紙35
に転写される。その後、トナー像の転写された転写紙3
5は、図示されいない定着装置による定着工程を経て
機外へ排出される。
【0004】一方、転写工程後に感光体31の表面に残
留しているトナーは、クリーニング装置37により感光
体31の表面から掻き落とされる。さらに、感光体31
の表面の残留電位は除電ランプ38により除去され、次
のサイクルに移行する。
【0005】上記の除電ランプ38により、転写工程終
了後に行われる感光体31の残留電位の除去は、必須の
工程であり、もしこの除電工程がないと、感光体31は
スコロトロン帯電器32による再帯電を繰り返すことに
より電位の上昇が続き、ついには過剰な電荷により感光
体の絶縁破壊を引き起こすことになる。
【0006】また上記の除電は、除電ランプまたは書き
込み用の光を使用する時でも、ランプを常時点灯させ一
気に感光体31の表面電位を下げていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、除電ランプ38
のような専用の除電装置を設けることは、装置の小形化
およびコストダウンを阻む原因となる。そこで、専用の
除電装置を設けることなく、例えば、特開昭56−16
155号公報に開示されているように、転写チャージャ
にて除電を行う構成、あるいは特開昭59−10567
3号公報に開示されているように、露光装置から出射さ
れるレーザ光を分割し、このレーザ光により感光体31
の除電を行う構成が先に提案されている。
【0008】ところが、上記従来の構成では、専用の除
電装置を省力化し得るものの、二成分現像剤を用いた反
転現像方式特有の欠点である、画像形成動作終了後にお
ける感光体31へのキャリア上がり、およびトナー付着
という新たな問題の除去が達成されていない。これらの
現象が良好な画像を形成する上での支障となっている。
【0009】上記課題を解決するために、特開平3−2
3471号公報に開示されているように画像形成動作終
了後に、感光体の表面電位を所定のハイレベルにする電
圧が主帯電器に供給された後、感光体の表面を逆帯電さ
せて表面電位をローレベルにする電圧が接触転写帯電器
に供給された後、感光体の表面をキャリア上がりしない
レベルの電位に帯電させる電圧が主帯電器に供給された
後、現像装置の現像バイアスがOFFされるように電源
を制御する制御手段と、上記検出手段により検出された
露光装置の動作タイミングに基づいて、現像バイアスが
OFFされた後、露光装置から出射される光により感光
体の表面電位がグランド電位付近まで低下するように露
光装置を作動させる露光装置制御手段を備えている電子
写真装置が提案されている。
【0010】従来、特開平3−23471号において、
接触転写帯電器がスコロトロン方式のような非接触タイ
プでは問題ないものの、転写ローラ方式のような接触タ
イプでは以下の問題がある。
【0011】現像バイアスがOFFされた後、露光装置
から出射される光により感光体の表面電位がグランド電
位付近まで低下する境界(レーザ光ON直後領域)にお
いて僅かではあるがエッジ効果により現像部でトナーが
感光体に付着する。
【0012】非接触転写の場合、感光体上の上記の僅か
なトナーはクリーニング装置によりクリーニングされる
が、転写ローラータイプのような接触転写の場合は、こ
の転写ローラーに感光体のトナーが付着してしまい転写
紙に裏面汚れを引き起こすという不具合が発生する。
【0013】また表面電位を下げた場合、図14のよう
に現像バイアスを表面電位と完全に一致した状態で切る
のは困難であり、図15−(a)または図15−(b)
のようにズレを生じるのが普通である。そして図15−
(a)の時にはキャリア上がりを、また図15−(b)
の時にはトナー付着という不具合を生じる。このような
不具合の発生は2成分系現像剤の場合においては周知の
事実であり、この不具合は現像剤の減少または消費量の
増大を招く。
【0014】なお、転写部材として転写ローラのような
接触部材を使用した場合、キャリア上がりすると、転写
部材と感光体の間に挟まる事により感光体の損傷を招
く、また、トナー付着するとそのトナーは転写部材に付
着し、さらには次のプリント時の紙の裏汚れの原因とな
る。
【0015】本発明は、上記不具合を解決し、接触転写
システムにおいても転写紙の裏汚れのない良好な印字ま
たは複写を可能とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明の電子画像形
成装置は、画像形成動作時に感光体の表面が主帯電器に
より所定の電位に帯電され、感光体の表面が露光装置か
ら出射されたレーザ光により露光されて静電潜像が形成
され、静電潜像が現像装置により現像されてトナー像が
形成され、トナー像が接触転写帯電器により転写紙に転
写される画像形成装置であって、主帯電器、現像装置お
よび接触転写帯電器の各々に電源を供給する電源装置
と、画像形成動作終了後に主帯電器により感光体の表面
電位を接地電位に対して所定極性のハイレベルの値であ
る第1の値にし次に接触転写帯電器により感光体の表
面電位を所定極性であり第1の値に対して接地電位によ
り近いローレベルの値であってキャリア上がりしない表
面電位である第2の値とした後、さらに主帯電器により
感光体の表面電位を所定極性であり第1の値に対して接
地電位により近いローレベルの値であってキャリア上が
りしない表面電位である第3の値にし、感光体の表面電
位が第3の値の状態で現像部位にある状態で現像装置の
バイアス電圧を遮断するように電源装置を制御する手段
とを有することを特徴とする。
【0017】上記の画像形成装置はさらに装置内部の温
度を検出する温度検出器と、温度検出器の検出した温度
の値によって露光装置から出射されるレーザ光の強度を
予め定められた値に制御する手段とを有することを特徴
とする。
【0018】第2の発明の電子画像形成装置は、画像形
成動作時に感光体の表面が主帯電器により所定の電位に
帯電され、感光体の表面が露光装置から出射されるレー
ザ光により露光されて静電潜像が形成され、静電潜像が
現像装置により現像されてトナー像が形成され、トナー
像が接触転写帯電器により転写紙に転写される画像形成
装置であって、画像形成動作終了後に現像装置のバイア
ス電圧を遮断した後、レーザ光の焦点距離及び/又はレ
ーザ光を通過させるプレートのスリット面積を変えるこ
とにより強度が規制されたレーザ光を感光体に照射させ
て、その表面電位を低下させる手段を有することを特徴
とする。
【0019】第3の発明の電子画像形成装置は、画像形
成動作時に感光体の表面が主帯電器により所定の電位に
帯電され、感光体の表面が露光装置から出射されるレー
ザ光により露光されて静電潜像が形成され、静電潜像が
現像装置により現像されてトナー像が形成され、トナー
像が接触転写帯電器により転写紙に転写される画像形成
装置であって、画像形成動作終了後に現像装置のバイア
ス電圧を遮断した後、露光装置を所定の間隔で明滅させ
て得られるレーザ光を感光体に照射させて、その表面電
位を低下させる手段を有することを特徴とする。
【0020】
【作用】第1の発明の電子画像形成装置においては、画
像形成動作終了後に検出手段により検出された電圧タイ
ミングに基づき、電源が電圧出力制御手段により制御さ
れる。
【0021】従って、まず、主帯電器により感光体の表
面電位が接地電位に対して所定極性のハイレベルの値
ある第1の値に均一に帯電され、接触転写帯電器により
感光体が逆帯電され、その表面電位が所定極性であり第
の値に対して接地電位により近いローレベルの値であ
ってキャリア上がりしない表面電位である第2の値にな
る。また、主帯電器により感光体の表面電位がキャリア
上がりしない所定極性であり第1の値に対して接地電位
により近いローレベルの値であって表面電位である第3
の値に帯電され、その後、感光体の表面電位が第3の値
の状態で現像部位にある状態で現像装置の現像バイアス
がOFFされる。このとき、感光体の表面電位は、予め
キャリア上がりしない電位に設定されているので、現像
バイアスをOFFすることによる感光体へのキャリア上
がりおよびトナー付着を生じない。
【0022】第2の発明の電子画像形成装置において
は、現像バイアスがOFFされた後、検出手段により検
出された露光装置の作動タイミングに基づき、露光装置
制御手段およびパワー制御手段により露光装置の作動が
制御され、露光装置から出射されるパワー制御された光
により一部除電され、その後、通常の画像露光されるパ
ワーで均一に感光体の表面電位かグランド電位付近まで
低下される。
【0023】第3の発明の電子画像形成装置において
は、現像バイアスがOFFされた後、検出手段により検
出された露光装置の作動タイミングに基づき、露光装置
制御手段により露光装置の作動が制御され、露光装置か
ら出射されるレーザ光は所定の間隔で明滅される。この
レーザ光により感光体は一部除電され、その後、通常の
画像露光されるパワーで均一に感光体の表面電位がグラ
ンド電位付近まで低下される。露光装置から出射される
光は境界領域ではパワーが弱められているため電子写真
特有のエッジ効果による僅かなトナー付着は生じない。
【0024】このような状態で感光体を、停止させる
と、感光体の表面電位が除去されているので、残留電位
による感光体の劣化は生じない。
【0025】
【実施例】図1は第1の発明の実施例であり、電子写真
装置の主要機能部をブロック図として表したものであ
る。この電子写真装置は、感光体1の周囲に、感光体1
の表面を所定電位に帯電させる主帯電器としてのスコロ
トロン帯電器2、現像マグネットローラ(以下「MGロ
ーラ」という)4aを有し、図示されていない露光装置
から出射されたレーザ光3により感光体1に形成された
静電潜像を現像する現像装置4、現像装置4の現像動作
により感光体1の表面に形成されたトナー像を転写紙5
に転写する接触転写帯電器6、および転写動作終了後に
感光体1の表面に残留するトナーを除去するクリーニン
グ装置7が配置されている。
【0026】上記のスコロトロン帯電器2は、感光体1
に電荷を供給して帯電させる電極部2aと、電極部2a
と感光体1との間に設けられ感光体1の表面電位を制御
する制御グリッド2bと金属性のケース2cとを有して
いる。制御グリッド2bは、図1に示すように、双方向
ツェナーダイオード8を介してケース2cと接続されて
いる。双方向ツェナーダイオード8は、一定以上の電圧
下において制御グリッド2bとケース2cとの間の電位
差を一定値に保持する。制御グリッド2bの極性は電極
部2aの発するコロナ電圧と同極性である。制御グリッ
ド2bの電圧は通常数百ボルトに設定され、この電圧を
調整することにより感光体1に必要な表面電位を与え
る。また、スコロトロン帯電器2の電極部2aには電源
9の陰極が接続され、ケース2cには電源10の陰極が
接続されている。さらに、現像装置4のMGローラ4a
には電源11の陰極が接続され、接触転写帯電器6の電
極部には電源12の正極が接続されている。上記電源9
〜11の正極および電源12の陰極は、これら電源9〜
12の出力電圧を制御する電圧出力制御回路13と接続
されている。この電圧出力制御回路13にはパワーコン
トロールユニット(以下「PCU」という)14が接続
され、PCU14には関連手段としてのタイマ15と露
光装置16とが接続されている。
【0027】上記のタイマ15は電源9〜12を制御す
るための所定時間と露光装置の作動を制御するための所
定時間とを計時する。PCU14はタイマ15によって
計時された制御タイミングに基づいて、電圧出力制御回
路13および露光装置16の作動を制御する。PCU1
4は電圧出力制御回路13と共に電圧制御手段を構成
し、また、露光装置制御手段を構成している。電圧出力
制御回路13は、PCU14の制御信号に基づき、タイ
マ15により計時された所定タイミングにて、電源9〜
12の出力電圧を制御する。露光装置16は感光体1を
露光するためのレーザ光3を出射する。またレーザ強度
を切り替えられる構成になっている。
【0028】レーザ強度を切り替え手段として機械内部
に温度センサ17等各種の検出器を設置して、検出デー
タに基づいて露光装置16のレーザ強度を制御する。
【0029】図2は上記の構成を有する電子写真装置の
動作のタイミングを表している。画像形成動作の際に
は、先ず、感光体1が回転を開始する。次に、図2に示
すように、タイマ15により時点t1が計時されると、
PCU14の指令により電圧出力制御回路13が作動
し、第1の電源9からスコロトロン帯電器2の電極部2
aに所定の電圧が供給されると共に、第2の電源10か
らケース2cすなわち制御グリッド2bに、感光体1の
表面電位が同図に示すローレベルとする電圧が供給さ
れ、感光体1の表面電位がローレベルとなる。その後、
時点t2にて、第3の電源11から現像装置4のMGロ
ーラ4aに現像動作に要する現像バイアスが印加され
る。更に、時点t3にて、感光体1の表面電位をハイレ
ベルとする電圧が、第2の電源10から制御グリッド2
bに供給され、感光体1の表面電位がハイレベルとな
る。
【0030】上記の感光体1の帯電工程では、感光体1
表面電位が低い場合、スコロトロン帯電器2から供給
される電荷は、感光体1へ優先的に供給されて感光体1
が帯電される。一方、感光体1の表面電位が制御グリッ
ド2bの電位に近づいてくると、スコロトロン帯電器2
から供給される電荷は制御グリッド2bへ優先的に流れ
る。これにより感光体1の表面電位は常に制御グリッド
2bの電位との間において、ある一定の関係に保持さ
れ、制御グリッド2bの電位を制御することにより感光
体1の表面電位を制御することができる。従って、感光
体1の表面電位は常に一定の電位保持され、この関連
を持って画像形成動作の継続が可能となる。
【0031】感光体1の表面電位がハイレベルとなった
後、露光装置16から出射されたレーザ光3が回転する
感光体1の表面に照射され、レーザ光3の照射された部
位の電位が光減衰によって低下する。その結果、感光体
1の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現
像装置4のMGローラ4aから供給されるトナーによっ
て現像されトナー像となる。その後、感光体1がさらに
回転してトナー像が接触帯電器6に達すると、感光体1
の回転と同期して図示しない給紙装置から転写紙5が供
給され、感光体1の表面のトナー像が、第4の電源12
から所定の電圧が供給されている接触転写帯電器6によ
り転写紙5に転写される。この転写工程終了後、感光体
1の表面に残留しているトナーはクリーニング装置7に
より感光体1の表面からかきおとされて回収される。ク
リーニング装置7を通過した時点では、感光体1の表面
には、なお静電潜像が残っているが、次のサイクルで感
光体1の表面はスコロトロン帯電器2によって均一に再
帯電される。また、トナー像の転写された転写紙5は、
図示しない定着装置による定着工程を経て機外に排出さ
れる。
【0032】一方、画像形成動作の終了後には先ず時点
t4にて、感光体1の表面電位をハイレベルの値である
第1の値とする電圧が制御グリッド2bに供給され、ス
コロトロン帯電器2により、感光体1の表面電位が均一
第1の値にされる。その後、時点t5にて接触転写帯
電器6により感光体1の表面は逆帯電され、感光体1の
表面電位はローレベルの値である第2の値に低下され
る。但し、このときの感光体1の表面電位は、キャリア
上がりしない電位であればよく、接触転写帯電器6の電
源12の出力に特に制御を加える必要はない。その後、
時点t6にて逆帯電された感光体1の表面をさらに、ス
コロトロン帯電器2によりキャリア上がりしない表面
である第3の値に帯電させる。即ち、ローレベルにす
る。この時も上述の場合と同様に、制御グリッド2bに
加える電源10の出力電圧を制御することにより行う。
その後、時点t7にて現像マグネットローラ4aに印加
されている現像バイアスをOFFする。このとき、感光
体1の表面電位はキャリア上がりしない表面電位である
第3の値つまりローレベルに設定されているので、現像
バイアスをOFFしても感光体1にキャリアが付着しな
い。また感光体1へのトナー付着も発生しない。その
後、時点t8にて露光装置16により通常露光されるレ
ーザ光3により一つの実施例では弱いパワーを照射し、
また他の一つの実施例では1ラインON、1ラインOF
Fのようなハーフトーン画像光を照射し、感光体1の表
面電位をローレベルとグランド電位付近の中間まで除電
する。その後、レーザ光3を通常の画像露光と同様のパ
ワーで感光体1に照射し感光体1の表面電位をグランド
付近まで除電する。その後、感光体1を停止させる。こ
のときには、感光体1の表面電位が除去されているの
で、残留電位による感光体1の劣化を生じない。上記の
パワー制御されたレーザ光は感光体1の半減露光量E1
/2〜Eが望ましい。また通常画像露光されるときの最
適レーザパワーは、E1/2の3〜5倍が望ましい。
【0033】レーザ強度を制御するための基準データと
して、機械内部に温度センサ17を設置し、機械内部温
度(ドラム温度)の温度を測定して露光パワー制御回路
18により露光装置16のレーザ強度を最適パワ−に制
御する。レーザ強度を制御するための基準データは各種
のある。例えば、機械内部に放置時間タイマを設置して
印字頻度や放置された時間(待機中、または電源オフ)
をモニタする。露光パワー制御回路18はモニタデータ
に基づいて露光装置16のレーザ強度を最適パワーに制
御する。また、検出センサを印字率積算器として印字さ
れたパターン(印字面積)をモニタし、露光装置16の
レーザ強度を最適パワーに制御する。具体的には例えば
全面黒ベタ印字時はレーザ強度を弱くし、また全面白ベ
タ印字時はレーザ強度を強くする等である。その他の基
準データとして、感光体1のドラム製造ロットまたはド
ラムのライフ(印字枚数)により切り替え回路を設け、
露光パワー制御回路18を介して露光装置16のレーザ
強度を最適パワーに設定する。この切り替え設定は初期
値設定とし上述の他のデータと併用することも効果的で
ある。
【0034】第2の発明の実施例を以下に説明する。本
実施例は第1の発明の時点t8において感光体1に照射
するレーザ光の強度の調整に関するものである。図3〜
図7はレーザ強度の切り替え手順を示している。図3に
示すようにレーザプリンタは楕円形のビームスポットを
図示していないポリゴンミラーにより所定の解像度を構
成するようにスキャンさせる。スキャンピッチをビーム
スポットの幅以下とすれば図4に示すように感光体上で
は、ビームスポットが重なり合って均一露光となる。し
かしながら単純にレーザパワーを制御した場合ビーム形
状も変化するため、特にパワーを弱めた場合は図5のよ
うな縞状の露光となる不具合が生じる。本実施例では上
記の不具合を解決するためにレーザパワー制御にビーム
形状をパワー制御と同時に行っている。パワー制御した
時のビームのパワー分布が図6に示されており、ビーム
の焦点深度を図6−(a)から図6−(b)とした場合
にはビームスポットは広がり、感光体上のパワー分布は
弱められる。
【0035】より具体的な手法を次に示す。一般的なレ
ーザユニットは半導体レーザをスリットで選光して回転
するポリゴンミラーに照射し、Fθレンズを通過させた
後に集光してミラー等を介し感光体上に焦点を合わせて
いる。したがって前述のようにビームを大きくするには
この焦点をピンボケ状態にして達成できる。つまり、ス
リットおよびFθレンズを変化させることにより簡単に
達成することが出来る。例としてスリットを変化させた
実施例を図7に示す。スリットは円形のプレートにそれ
ぞれの大きさで明けられており中心で回転可能となって
いる。通常は図7のBスリットが標準であるが、Aスリ
ットの使用によりレーザパワーは強められ、Cスリット
の使用により弱められる。もちろんレーザパワーそのも
のを変化させることと組み合わせれば、上記の3種に限
らず複数のレーザパワーの可変が可能となる。実施例で
はスリットを使用したが、Fθレンズを利用して焦点を
ピンボケ状態にしても同様の効果が得られる。
【0036】第3の発明の実施例を以下に示す。本実施
例のプリンタは図8に示すように、感光体81を備えて
おり、この感光体81はA方向に回転が可能である。感
光体81の周囲には帯電装置820とLEDヘッド82
と、現像装置83と、供給搬送路84と、転写装置82
6と、クリーニング装置86とが配置されている。
【0037】帯電装置820は帯電ローラ821を有し
ている。この帯電ローラ821は感光体81と当接して
設けられ、感光体81のA方向の回転に伴って従動回転
する。LEDヘッド82は、形成すべき画像に対応した
光Rを感光体81上の露光ポイントBに照射し、感光体
81を露光する。現像装置83は、トナータンク83a
と、アジテータローラ83bと、供給ローラ83cと、
ミキサーローラ83d及びマグネットローラ83eを備
えた現像槽83fに送り出し、その後、現像槽83f内
のトナーをミキサーローラ83dにより図示しないキャ
リアと混合攪拌した後、マグネットローラ83eにより
感光体81上の静電潜像に移転、付着させてこれを現像
する。供給搬送路84は、その一端が感光体81と後述
の転写ローラ85との圧接部の近傍に配される一方、他
端側が用紙カセット87の近傍に配されている。給紙搬
送路84には、複数の供給ローラ84aが適当に分散し
て配されている。転写装置826は転写ローラ85を備
え、この転写ローラ85は感光体81に圧接されてい
る。上記クリーニング装置86は、感光体81に当接さ
れたクリーニングブレード86aを備えている。
【0038】感光体81からの印刷用紙の搬送方向に
は、排出搬送路88と、相互に圧接状態に配されたヒー
トローラ89及び圧力ローラ810とが設けられてい
る。そして、転写ローラ85によりトナー像が転写され
た印刷用紙が、排出搬送路88を経てヒートローラ89
と圧力ローラ810との間に挟まれて搬送され、ここで
加熱及び加圧されることで、印刷用紙にトナー像が定着
される。
【0039】本プリンタの下部側には、コントローラ8
11とエンジンコントローラ812とが配設されてお
り、上記コントローラ811が、図示しないホストコン
ピュータからの信号を受けて画像信号及びプリンタエン
ジン制御信号を受けてエンジンコントロールを行うこと
で、上記の各手段の動作を制御する。
【0040】次に感光体停止時の明細な流れを見てみ
る。図9で本発明による信号の流れを見ると、感光体停
止前に、CPU101からLED103に明滅信号がR
OM102に記憶されたパターンに従って送られる。本
実施例では図11に見られるような1ライン毎のオン/
オフ信号のハーフトーン画像が用いられる。またCPU
101からDV(現像)バイアス104にオフ信号、帯
電装置105にオフ信号、そしてモータ制御装置106
にオフ信号が送られる。この時の各信号のタイミング
は、現像位置での表面電位が図10のようになるように
予め測定及び計算で決められている。
【0041】以上を実行したプリンタでは停止時のキャ
リア上がりやトナー付着が消失し、転写ローラに悪影響
を与えることがなくなった。
【0042】なお、上記実施例の他にもレーザを用いた
プリンタや、転写ローラを用いないプリンタでも同様の
効果が得られることは言うまでもなく、除電に使用され
る明滅パターンも上記の実施例に限定されない。レーザ
プリンタはドットの集合であり、ドットの位置を変える
ことにより複数の擬似ハーフトーンを作り出すことがで
きる。図11の1ライン毎のオン/オフパターンを拡大
すれば図12−(a)の形態となる。パワーを落としド
ットを1つおきにすれば図12−(b)に、さらにパワ
ーを落としドットを千鳥とすれば図12−(c)の形態
となる。また1ライン・オン、2ライン・オフやその他
もっと複雑なパターンを使用しても同様の結果が出るこ
とは容易に類推される。
【0043】
【発明の効果】本発明の電子画像形成装置は、専用の除
電装置を省略して装置の小形化およびコストダウンを図
り得る。画像形成動作終了後に感光体を停止させる際の
感光体へのキャリア上がりおよび接触転写帯電器へのト
ナーの付着を防止し得る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例であり電子画像形成装置の
機能ブロックを表した図である。
【図2】感光体の表面電位と現像バイアスとの関係を示
す図である。
【図3】第2の発明の実施例で用いられるレーザビーム
のスキャン動作の概念図である。
【図4】図3のレーザビームによる露光の第1の例を示
す図である。
【図5】図3のレーザビームによる露光の第2の例を示
す図である。
【図6】図3のレーザビームのスポットの形状とパワー
分布の関係を表す図である。
【図7】ビームのパワーを調整するためのプレートであ
り、円形のプレートに3種類の形状の異なるスリットを
設けた第2の発明の実施例を表す図である。
【図8】第3の発明の実施例であり、レーザプリンタの
側断面の機器構成を示す図である。
【図9】図8のレーザプリンタの制御信号の流れ図であ
る。
【図10】図9の制御信号に基づくレーザプリンタの動
作のタイミング図である。
【図11】図10の動作によって得られる感光体表面の
露光の状態を概念的に表した図である。
【図12】図8のレーザプリンタによって得られる、感
光体表面の各種の露光例を示した図である。
【図13】従来技術に基づく感光体回りの構成を示す図
である。
【図14】感光体の表面電位と現像バイアス電位の理想
的なタイミング関係を表す図である。
【図15】図14の理想に対し、従来技術の現実的なタ
イミング関係を表す図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 スコロトロン帯電器(主帯電器) 2a 電極部 2b 制御グリッド 3 レーザ光 4 現像装置 4a 現像マグネットローラ 5 帯電器 9〜12 電源 13 電圧出力制御回路 14 パワーコントロールユニット 15 タイマ 16 露光装置 17 検出器(温度センサ、タイマ、印字率積算器等) 18 露光パワー制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 15/06 101 B41J 3/00 M 21/14 (72)発明者 若原 史郎 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 木戸 栄一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 油井 勇飛 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 吉本 弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−281862(JP,A) 特開 平4−216565(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 303 B41J 2/44 G03G 15/02 102 G03G 15/04 G03G 15/043 G03G 15/06 101 G03G 21/14 G03G 21/00 370 - 512

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成動作時に感光体の表面が主帯電
    器により所定の電位に帯電され、前記感光体の表面が露
    光装置から出射されたレーザ光により露光されて静電潜
    像が形成され、前記静電潜像が現像装置により現像され
    てトナー像が形成され、前記トナー像が接触転写帯電器
    により転写紙に転写される画像形成装置であって、前記
    主帯電器、現像装置および接触転写帯電器の各々に電源
    を供給する電源装置と、画像形成動作終了後に前記主帯
    電器により前記感光体の表面電位を接地電位に対して所
    定極性のハイレベルの値である第1の値にし次に前記
    接触転写帯電器により前記感光体の表面電位を前記所定
    極性であ前記第1の値に対して接地電位により近い
    ーレベルの値であってキャリア上がりしない表面電位で
    ある第2の値とした後、さらに前記主帯電器により前記
    感光体の表面電位を前記所定極性であり前記第1の値に
    対して接地電位により近いローレベルの値であってキャ
    リア上がりしない表面電位である第3の値にし、感光体
    の表面電位が前記第3の値の状態で現像部位にある状態
    で前記現像装置のバイアス電圧を遮断するように前記電
    源装置を制御する手段とを有することを特徴とする電子
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成装置はさらに該装置内部の
    温度を検出する温度検出器と、前記温度検出器の検出し
    た温度の値によって前記露光装置から出射されるレーザ
    光の強度を予め定められた値に制御する手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像形成装置はさらに該装置の放置
    時間を計数するカウンタまたは単位時間の印字回数を計
    数する印字率積算器のいずれかと、前記カウンタまたは
    印字率積算器の計数した値によって前記露光装置から出
    射されるレーザ光の強度を予め定められた値に制御する
    手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の電子
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記画像形成装置はさらに前記感光体の
    特性及び/又は該感光体の使用時間により前記露光装置
    から出射されるレーザ光の強度を切替え設定する手段を
    有することを特徴とする請求項1に記載の電子画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】 画像形成動作時に感光体の表面が主帯電
    器により所定の電位に帯電され、前記感光体の表面が露
    光装置から出射されるレーザ光により露光されて静電潜
    像が形成され、前記静電潜像が現像装置により現像され
    てトナー像が形成され、前記トナー像が接触転写帯電器
    により転写紙に転写される画像形成装置であって、画像
    形成動作終了後に前記現像装置のバイアス電圧を遮断し
    た後、前記レーザ光の焦点距離及び/又は前記レーザ光
    を通過させるプレートのスリット面積を変えることによ
    り強度が規制されたレーザ光を前記感光体に照射させ
    て、その表面電位を低下させる手段を有することを特徴
    とする電子画像形成装置。
  6. 【請求項6】 画像形成動作時に感光体の表面が主帯電
    器により所定の電位に帯電され、前記感光体の表面が露
    光装置から出射されるレーザ光により露光されて静電潜
    像が形成され、前記静電潜像が現像装置により現像され
    てトナー像が形成され、前記トナー像が接触転写帯電器
    により転写紙に転写される画像形成装置であって、画像
    形成動作終了後に前記現像装置のバイアス電圧を遮断し
    た後、前記露光装置を所定の間隔で明滅させて得られる
    レーザ光を前記感光体に照射させて、その表面電位を低
    下させる手段を有することを特徴とする電子画像形成装
    置。
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