JP3139168B2 - クロスロール交換装置における布張力付与方法 - Google Patents

クロスロール交換装置における布張力付与方法

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JP3139168B2
JP3139168B2 JP04268917A JP26891792A JP3139168B2 JP 3139168 B2 JP3139168 B2 JP 3139168B2 JP 04268917 A JP04268917 A JP 04268917A JP 26891792 A JP26891792 A JP 26891792A JP 3139168 B2 JP3139168 B2 JP 3139168B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻き上げ完了したクロ
スロールと空クロスロールとを交換する装置における織
布切断時の布張力付与方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のクロスロール自動交換装置が特
開昭60ー17956号公報及び実開昭60−177
143号公報に開示されている。
【0003】特開昭60ー17956号公報及び実開
昭60−177143号公報におけるクロスロール自動
交換装置は全てクロスロール搬送車側に設置されてお
り、織機上のクロスロールが巻き上げ完了状態になると
クロスロール搬送車が呼出しを受けて織機前方の移載作
業位置へ到着する。クロスロール搬送車が織機前方の移
載作業位置へ到着停止すると、クロスロール自動交換装
置が一連のクロスロール交換動作を遂行し、織機上の巻
き上げ完了したクロスロール(以下、満ロールという)
が搬送車側へ移載されると共に、搬送車上の空クロスロ
ール(以下、空ロールという)が織機側へ移載される。
次いでクロスロール自動交換装置を構成するクロス切断
機構が空ロールと満ロールとの間の織布を切断し、織機
側の織布切断端部が空ロールに巻き付けられると共に、
搬送車側の織布切断端部が満ロールに巻き取られる。
【0004】特開昭60ー17956号公報及び実開
昭60−177143号公報に開示されるクロスロール
交換装置では、クロスロール搬送車側に移載された満ロ
ールを回転して織布に張力を付与し、この張力付与状態
で織布切断が行われる。クロスロール交換中も製織は継
続している。そのため、カッターは織布を斜めに切断し
てゆくことになるが、このような斜め切断は多数本の緯
糸をも切断することになり、カッターの切断性能が短期
間で低下する。しかも、斜め切断ではカッター側面に対
して大きな摺接抵抗が作用し、切断ミスを起こし易い。
【0005】本願出願人は製織を停止することなくクロ
スロール交換動作中の織布切断を確実に行ない得るクロ
スロール交換機構を備えた仮置台車を特願平3−314
854号にて出願している。特願平3−314854号
における図7に示す実施例の装置によれば、織布巻き取
り位置から満ロール仮置位置に移行された満ロールが回
転阻止手段によって回転を阻止されると共に、空ロール
が満ロールから織機側に連なる織布に接触するように空
ロール保持手段によって保持される。この回転阻止状態
及び織布接触状態のもとに空ロールが空ロール回転モー
タによって織布巻き取り方向とは逆方向に回転される。
この回転によって満ロールと空ロールとの間の織布に張
力が付与される。満ロールの回転が阻止されているため
に満ロールと空ロールとの間の織布の移動はなく、不動
状態で張力を付与された織布はカッターによって切断さ
れる。従って、織布が斜め切断されることはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】空ロールは織布巻き取
り位置から満ロール仮置位置に至る満ロールの転出経路
の上方の待機位置で支持アームに支持される。織布切断
時には支持アームの傾動により空ロールが切断経路より
下方の所定位置へ移される。この移動により空ロールが
織布に接触し、織布が下方へ移動する。即ち、空ロール
の移動により織布の経路が変わる。満ロール仮置位置上
の満ロールが回転不能、従って満ロールから織布の引き
出し不能になっていると、織布の経路が直線形状から屈
曲形状に変化するときの経路長変化により織布に生じる
張力が仮置台車を織機側へ引き寄せてしまう。従って、
満ロールから織布を引き出し可能に満ロールを回転可能
にしておく必要がある。又、満ロールを回転可能にして
おいても織布の経路変化の際には空ロールが織布巻き取
り位置から遠ざかる。しかも、支持アームの傾動中は空
ロールが回転されない。そのため、空ロールが織布巻き
取り位置から遠ざかる際の空ロールと織布との摩擦によ
、空ロールと織布との接触位置を中心としたモーメン
トが支持アームに作用する。このモーメントの作用は、
空ロールと織布との接触位置を中心として支持アームの
基端側を仮置台車側から織機側へ回動付勢するように働
き、仮置台車が織機側へ引き寄せられる。即ち、空ロー
ルが織布巻き取り位置から遠ざかる際の空ロールと織布
との摩擦は、仮置台車を織機側へ近づけるように働く。
従って、織布に接触している空ロールが織布巻き取り位
置から遠ざかるように支持アームが傾動する場合には、
仮置台車が織機側へ引き寄せられるおそれがある。仮置
台車が織布切断の際の停止位置から織機側へ移動した場
合、織布切断後に織布巻き取り位置へ空ロールを挿入す
る動作に支障を来すおそれがある。
【0007】本発明の目的は、クロスロール交換の際の
布張力付与を行なうための空ロール移動がクロスロール
交換機構の搭載車の移動を誘発しない布張力付与方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
織布巻き取り位置から満ロール仮置位置に満ロールを移
載するための満ロール仮置手段と、前記満ロール仮置位
置上の満ロールの回転を許容する許容状態と許容しない
非許容状態とに切り換えられる満ロール回転阻止手段
と、空ロールを移動可能に保持するための支持アームを
備えた空ロール保持手段と、前記空ロール保持手段によ
って保持された空ロールを織布巻き取り方向とは逆方向
へ回転するための空ロール回転手段と、満ロール仮置位
置上の満ロールから延出する織布をその幅方向へ切断す
る切断手段とを搭載車に備えたクロスロール交換装置を
対象とし、前記空ロール保持手段を駆動して支持アーム
を移動し、満ロール仮置位置上の満ローラから延出する
織布に前記支持アーム上の空ロールを接触させ、前記満
ロール回転阻止手段を許容状態にして満ロール仮置位置
上の満ロールの回転を許容した状態で、前記切断手段に
より織布を切断する際の所定位置まで空ロールを織布に
接触したまま移動し、少なくともこの接触状態において
前記空ロールが前記織布巻き取り位置から前記満ロール
仮置位置側へ遠ざかるように前記支持アームが移動する
時には、前記空ロール回転手段の駆動により空ロールを
織布巻き取り方向とは逆方向へ回転し、次いで前記満ロ
ール回転阻止手段により満ロールの回転を阻止した状態
前記所定位置における空ロールを織布巻き取り方向と
は逆方向へ回転するようにした。
【0009】
【作用】満ロールが織布巻き取り位置から満ロール仮置
位置に移されると、支持アームが移動される。この移動
により空ロールが待機位置から織布切断の際の所定位置
に移される。この移動により空ロールが満ロールから織
機側に連なる織布を押し下げる。そして、満ロールは回
転阻止手段によって回転を阻止される。この回転阻止状
態及び織布接触状態のもとに空ロールが空ロール回転手
段によって織布巻き取り方向とは逆方向へ回転される。
この回転によって満ロールと空ロールとの間の織布に張
力が付与される。空ロールが織布に接触して織布巻き取
り位置から遠ざかるときには、空ロールは織布巻き取り
方向とは逆方向へ回転される。この回転は、織布と空ロ
ールとの間の接触位置において、搭載車を織布巻き取り
位置側へ引き寄せるように働く摩擦の発生を抑制する
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図6に基づいて説明する。図1に示すように1は織機の
サイドフレームであり、織機の左右両サイドフレーム1
間に架設されたサーフェスローラ2及びプレスローラ3
が織布Wを引き取る。サーフェスローラ2及びプレスロ
ーラ3の協働によって引き取られる織布Wは織布巻き取
り位置P1 上のクロスロール4に巻き取られる。クロス
ロール4の布周面にはクロスガイドバー5が接してお
り、織布Wがクロスガイドバー5によって巻皺防止作用
を受けつつクロスロール4に巻き取られる。クロスガイ
ドバー5は左右一対の支持アーム6によって支持されて
おり、支持アーム6はサイドフレーム1上の固定部1a
によって回動位置を規制される。この回動規制によって
クロスガイドバー5の最下動位置が図3に示す位置に規
制される。
【0011】図2に示すようにクロスロール4のロール
軸は大径軸部4aと小径軸部4bとからなり、クロスロ
ール4は小径軸部4bを介して織布巻き取り位置P1
の装着凹部(図示略)に回転可能に支持される。大径軸
部4aの一端側には歯部4cが刻設されている。織布巻
き取り位置P1 上のクロスロール4の歯部4cは駆動歯
車7に噛合している。駆動歯車7は中間歯車8、スプロ
ケット9、チェーン10及びスプロケット11を介して
サーフェスローラ2に作動連結されている。従って、ク
ロスロール4は、織機駆動モータ(図示略)によって駆
動されるサーフェスローラ2の回転に同期して織布巻き
取り方向に回転する。
【0012】図1及び図2に示すように織布巻き取り位
置P1 上のクロスロール4はクロスロールストッパ12
A,12Bによって常には前記装着凹部からの転出を阻
止されている。クロスロールストッパ10A,10Bは
図示しない復帰ばねによってクロスロール転出阻止位置
に保持されており、クロスロール4の小径軸部4bに当
接している。
【0013】図1に示すように左右のサイドフレーム1
間には仮置台車13が格納されている。仮置台車13は
モータ14の正逆転によって織機の前後方向に走行す
る。仮置台車13には左右一対のスタンド部15A,1
5Bが立設形成されており、スタンド部15A,15B
の上端には満ロール仮置凹部15aが形成されている。
仮置凹部15aの近傍には対ローラ16A,16Bが取
り付けられており、クロスロール4の大径軸部4aが対
ローラ16A,16B上に載置されるようになってい
る。
【0014】一方のスタンド部15Bの上端部にはリミ
ットスイッチ17が取り付けられている。リミットスイ
ッチ17は対ローラ16A,16B上に載置されたクロ
スロール4の大径軸部4aによってONされる。
【0015】図1及び図2に示すようにスタンド部15
A,15Bの上端には蹴り出しレバー18A,18B及
び転出阻止解除レバー19A,19Bが取り付けられて
いる。
【0016】スタンド部15A,15Bには空ロール支
持アーム20A,20Bが回動可能に支持されている。
左右の空ロール支持アーム20A,20Bの先端にはハ
ンド20aが取り付けられている。ハンド20aは円弧
状の板ばね製であり、空ロール4Aの環状溝4dを把持
及び解放可能である。
【0017】図1及び図2に示すように一方の空ロール
支持アーム20の先端部にはトルクモータ型の空ロール
回転モータ21が取り付けられている。又、空ロール支
持アーム20Aの先端部には支軸31が回転可能に取り
付けられており、支軸31には中間歯車33及びウォー
ムホイール34が止着されている。空ロール回転モータ
21の駆動ウォーム21aはウォームホイール34に噛
合しており、中間歯車33はハンド20a上の空ロール
4Aの歯部4cに噛合している。従って、空ロール回転
モータ21の正逆転によってハンド20a上の空ロール
4Aが正逆回転する。
【0018】図2に示すように中間歯車33の近傍には
近接センサ37が配設されている。近接センサ37の検
出領域はハンド20a上の空ロール4Aの歯部4c上に
あり、空ロール4Aの回転に伴う歯部4cの周回速度に
応じたパルス状信号を出力する。
【0019】図2に示すように一方のスタンド部15A
の内側面にはモータ22が取り付けられている。その駆
動ギヤ22aがスタンド部15Aの外側面に配設されて
おり、駆動ギヤ22aには中間歯車23が噛合してい
る。中間歯車23の歯車軸23aは左右両スタンド部1
5A,15B間に架設されている。歯車軸23aの両端
にはスプロケット24A,24Bが止着されている。
【0020】空ロール支持アーム20A.20Bの支軸
20bにはスプロケット25A,25Bが止着されてい
る。スプロケット25A,25Bとスプロケット24
A,24Bとはチェーン26A,26Bを介して作動連
結されている。従って、モータ22の正逆転によって空
ロール支持アーム20A,20Bが回動する。仮置台車
13が図1の格納位置にある場合には空ロール支持アー
ム20A,20Bは織布巻き取り位置P1 上のクロスロ
ール4の上方で空ロール4Aを支持する。
【0021】図1及び図2に示すように空ロール支持ア
ーム20Aの支軸20b上には歯車27が相対回転可能
に支持されており、スタンド部15Aには電磁クラッチ
28が歯車27に隣接して止着されている。電磁クラッ
チ28のクラッチ板28aは電磁クラッチ28のONに
よって歯車27の側面に押接し、この押接作用によって
歯車27がスタンド部15Aに対して相対回転不能とな
る。
【0022】図2に示すように左右のスタンド部15
A,15Bの中間部間にはガイドレール29が架設支持
されている。ガイドレール29の一端部にはカッター駆
動モータ30が装着されている。カッター駆動モータ3
0の駆動スプロケット30a及びガイドスプロケット4
5には無端状チェーン31が巻き掛けられており、チェ
ーン31にはカッター32が連結されている。カッター
32にはスライダ33が止着されている。スライダ33
はガイドレール29にスライド可能に支持されている。
従って、カッター駆動モータ30の正逆駆動によりカッ
ター32がガイドレール29に沿って走行する。カッタ
ー32は常には図2及び図4に示す位置に待機する。
【0023】図3に示すようにガイドレール29にはレ
ールカバー35が支持されている。レールカバー35に
はノズルパイプ36が取り付けられている。図1に示す
ように仮置台車13には4つの近接スイッチ38,3
9,40,41が取り付けられており、織機側に取り付
けられた被検出体42との出会いによってONする。図
6に示すように近接スイッチ38〜41、リミットスイ
ッチ17及び近接センサ37の出力信号はクロス交換制
御コンピュータC1 に取り込まれる。クロス交換制御コ
ンピュータC1 は織機制御コンピュータC0 、近接スイ
ッチ38〜41、リミットスイッチ17及び近接センサ
37からの入力信号に応答してモータ14,21,2
2,30、電磁クラッチ28及びノズルパイプ36用の
電磁バルブ43の作動を制御する。
【0024】織機制御コンピュータC0 は機台回転角度
検出用のロータリエンコーダ44から出力される機台1
回転毎の原点信号をカウントし、このカウント数が所定
数に達するとクロスロール交換信号をクロス交換制御コ
ンピュータC1 に出力する。クロス交換制御コンピュー
タC1 はクロスロール交換信号の入力に応答してモータ
14の正転を指令する。モータ14の正転により仮置台
車13が図1の格納位置から図3の最前進位置まで移動
する。この移動途中に転出阻止解除レバー19A,19
Bがクロスロールストッパ12A,12Bに当接し、ク
ロスロールストッパ12A,12Bが図1に示す転出阻
止位置から下方へずらされる。次いで、蹴り出しレバー
18A,18Bが織布巻き取り位置P1 上の満ロール4
Bの大径軸部4aに当接し、満ロール4Bがスタンド部
15A,15B上の対ローラ16A,16Bに転出載置
される。即ち、対ローラ16A,16Bが満ロール仮置
位置P2 となる。満ロール4Bが満ロール仮置位置P2
上に載置されると、満ロール4Bの歯部4cと歯車27
とが噛合すると共に、リミットスイッチ17がONす
る。
【0025】満ロール4Bを載置した仮置台車13が図
3に示す最前進位置に向けて移動すると、満ロール4B
から織布Wが引き出される。この引き出しにより満ロー
ル4Bが対ローラ16A,16B上で回転する。近接ス
イッチ38と被検出体42との出会いによって近接スイ
ッチ38がONする。クロス交換制御コンピュータC 1
はこのON信号に応答してモータ14の作動を停止す
る。モータ14の停止により仮置台車13が図3の最前
進位置に停止する。
【0026】仮置台車13の停止後、クロス交換制御コ
ンピュータC1 は空ロール回転モータ21の逆転を指令
すると共に、モータ22の所定量正転を指令する。空ロ
ール回転モータ21の逆転により空ロール4Aがハンド
20a上で織布巻き取り方向とは逆方向へ回転する。
又、モータ22の正転により空ロール支持アーム20
A,20Bが図3に仮想線で示す待機位置から実線で示
す位置まで傾動する。この傾動によりハンド20a上の
空ロール4Aが円弧Lを描いて下動し、織機と満ロール
4Bとの間の仮想位置にある織布Wを押し下げる。空ロ
ール4Aが織布Wを押し下げているときには、空ロール
4Aは織布巻き取り位置P 1 から遠ざかる。そして、空
ロール支持アーム20A,20Bの傾動中心、即ち支軸
20bよりも下側において空ロール4Aが織布Wを押し
下げているときには、空ロール4Aは織布巻き取り位置
1 から満ロール仮置位置P 2 側へ遠ざかる。空ロール
支持アーム20A.20B、ハンド20a及びモータ2
2は、空ロールを移動可能に保持する空ロール保持手段
を構成する。
【0027】満ロール4Bから織布巻き取り位置P1
へ連なる織布Wはガイドレール29及びノズルパイプ3
6の上に接した後、空ロール4Aに接した状態でその下
側を通る。仮置台車13が格納位置から離れている状態
においても製織は継続しており、製織布Wはクロスガイ
ドバー5側からハンド20a上の空ロール4A側に送り
出される。
【0028】次いで、クロス交換制御コンピュータC1
は電磁クラッチ28のONを指令する。電磁クラッチ2
8のONによりクラッチ板28aが歯車27に押接し、
歯車27がスタンド部15Aに対して相対回転不能とな
る。従って、満ロール4Bは仮置位置P2 上での回転を
阻止される。即ち、電磁クラッチ28は、満ロール仮置
位置上の満ロールの回転を許容する許容状態と許容しな
い非許容状態とに切り換えられる満ロール回転阻止手段
を構成する。
【0029】電磁クラッチ28のON後もクロス交換制
御コンピュータC1 は空ロール回転モータ21の逆転継
続を指令し、空ロール4Aがハンド20a上で逆転す
る。この逆転により満ロール4Bと空ロール4Aとの間
の織布Wの張力が上昇する。織布Wの張力が所定値以上
になるとトルクモータ型の空ロール回転モータ21の回
転速度が急激に低下する。この急激低下は近接センサ3
7からのパルス数で把握でき、クロス交換制御コンピュ
ータC1 はこのパルス数が所定値以下になるとトルクモ
ータ型の空ロール回転モータ21の逆転を停止する。こ
の状態では満ロール4Bと空ロール4Aとの間の織布W
の張力が切断に適する状態となっている。
【0030】空ロール回転モータ21の逆転停止後、ク
ロス交換制御コンピュータC1 はカッター駆動モータ3
0の所定量正転を指令すると共に、電磁バルブ43の励
磁を指令する。カッター駆動モータ30の正転によりカ
ッター32が空ロール支持アーム20A側から空ロール
支持アーム20B側に向けて走行し、ガイドレール29
及びノズルパイプ36の上を通る織布Wが切断されてゆ
く。この切断と同時に図4に矢印で示すようにノズルパ
イプ36が空ロール4Aに向けてエア噴射する。空ロー
ル4A側の織布切断端部W1 はノズルパイプ36の噴射
作用によって空ロール4Aの周面に巻き掛けられる。カ
ッター32の往動後、クロス交換制御コンピュータC1
はカッター駆動モータ30の所定量逆転を指令し、カッ
ター32が待機位置に復帰する。
【0031】本実施例では、満ロール4Bが電磁クラッ
チ28によって回転を阻止されていると共に、空ロール
回転モータ21の作動が停止している。トルクモータ型
の空ロール回転モータ21自体にはブレーキ機能はない
が、駆動ウォーム21aとウォームホイール34との噛
合作用によって支軸31が回転することはない。即ち、
ハンド20a上の空ロール4Aの回転が阻止されてお
り、かつ満ロール4Bと空ロール4Aとの間の織布Wは
停止状態で切断に適した張力を付与されている。従っ
て、空ロール4Aと満ロール4Bとの間の織布Wが停止
状態で切断され、織布Wが斜め切断されることはない。
故に、織布Wが円滑に切断されると共に、カッター32
の切断性能低下も回避される。
【0032】クロスロールの大径軸部4aの周面は粗面
形成されており、空ロール4Aと織布Wとの間の摩擦力
は大きい。又、切断前の織布Wは空ロール4Aの下側周
面に接してノズルパイプ42の上側周面に接し、次いで
満ロール4Bの下側周面へと連なっており、織布Wの経
路は屈曲形状となっている。この屈曲形状及び空ロール
4Aと織布Wとの間の高摩擦力が織布Wに対する張力付
与を可能としており、織布Wが切断されれば織布切断端
部W1 側の張力が低下する。トルクモータは正逆切り換
えを迅速に行えないが、本実施例では駆動ウォーム21
aとウォームホイール34とのセルフロック機能が存在
するために空ロール回転モータ21の逆転作動によって
布張力を維持する必要がない。そのため、所定の布張力
を付与した後では空ロール回転モータ21の逆転作動を
停止することができ、空ロール回転モータ21の逆転停
止から正転開始までには織布Wを切断するに必要な期間
の余裕がある。従って、織布切断完了後には空ロール回
転モータ21を直ちに正転作動することができ、空ロー
ル4Aが織布切断完了後に直ちに織布巻き取り方向に回
転する。空ロール4Aのこのような迅速な巻き取り開始
により織布切断端部W1 が空ロール4Aに対して良好に
巻き付けられる。
【0033】織布Wの切断後、クロス交換制御コンピュ
ータC1 は空ロール回転モータ21の正転及びモータ2
2の所定量逆転を指令する。モータ22の逆転により空
ロール支持アーム20A,20Bが上動し、空ロール4
aが織布巻き取り位置P1 の高さ位置に合わせられる。
織機側の織布切断端部W1 は空ロール回転モータ21の
正転により空ロール4Aに巻き取られる。この状態から
クロス交換制御コンピュータC1 はモータ14の逆転を
指令する。モータ14の逆転により仮置台車13が格納
位置に向けて後退する。即ち、空ロール4Aは織機側の
織布切断端部W 1 を巻き取りながら織布巻き取り位置P
1 に向かう。
【0034】図3において下動中の空ロール4Aは織布
Wとの接触状態において織布巻き取り位置P1 から遠ざ
かっている。クロスロールの大径軸部4Aの周面は粗面
形成されており、空ロール4Aの周面と織布Wとの間の
摩擦力は大きい。そのため、空ロール4Aと織布Wとの
間に大きな摩擦力が作用した状態で空ロール4Aが下動
すれば、図3の停止位置にある仮置台車13が織機側へ
引き寄せられることになる。仮置台車13が織機側へ移
動すると、空ロール4Aの円弧軌跡Lが織布巻き取り位
置P1 に接近し過ぎ、あるいは干渉する可能性がある。
空ロール4Aの円弧軌跡Lと織布巻き取り位置P1 とが
接近し過ぎ、あるいは干渉すれば、織布巻き取り位置P
1 に対する空ロール4Aの挿入に支障が生ずる。
【0035】本実施例では、空ロール支持アーム20
A.20Bの傾動中、空ロール回転モータ21が逆転し
ており、空ロール4Aが織布Wに接触した状態において
も織布巻き取り位置とは逆方向へ回転している。空ロー
ル4Aの周速度は円弧Lに沿った空ロール4Aの下動速
度よりも若干大きくしてある。そのため、空ロール4A
は織布W上を織布巻き取り位置P1 から遠ざかる方向へ
相対的に転動し、空ロール4Aの回転は織布Wを織布巻
き取り位置P1 側へ若干引き寄せることになる。従っ
て、仮置台車13が織機側へ引き寄せられることはな
く、空ロール4Aの円弧軌跡Lと織布巻き取り位置P1
とが接近し過ぎ、あるいは干渉することはない。
【0036】仮置台車13の後退に伴う近接スイッチ4
0と被検出体42との出会いにより仮置台車13が図5
に示す空ロール挿入位置に停止する。この後退停止によ
りハンド20a上の空ロール4Aが織布巻き取り位置P
1 に挿入される。
【0037】空ロール挿入後、仮置台車13が前進し、
近接スイッチ39と被検出体42との出会いにより停止
する。仮置台車13は満ロール4Bを搭載してこの停止
位置で搬送車の到着を待つ。搬送車は搭載してきた空ロ
ールをハンド20a上に移すと共に、満ロール4Bを受
け取る。満ロール4Bが仮置台車13から離れるとリミ
ットスイッチ17がOFFし、仮置台車13が図1の格
納位置に後退する。
【0038】本発明は図7〜図9に示す実施例も可能で
ある。この実施例ではクロスロール交換装置が全て織機
側とクロスビームストッカーあるいは検反装置等の次工
程との間を移送する搬送車46上に載せられている。搬
送車46上の仮置位置P3 にある空ロール4Aと織布巻
き取り位置P1 上の満ロール4Bとの交換は支持アーム
47の移載動作によって遂行される。図7及び図8に示
すように支持アーム47は支柱48に沿って上下動する
と共に回動し、支持アーム47先端のハンド20aがク
ロスロールを把持及び解放する。
【0039】織布巻き取り位置P1 上の満ロール4Bは
図8に示すように搬送車46上の満ロール仮置位置P2
へ移載され、満ロール4Bの歯部と回り止め阻止用の固
定ギヤ49とが噛合する。この噛合により満ロール4B
の回転が阻止される。次いで空ロール仮置位置P3 上の
空ロール4Aがハンド20aによって把持され、図9に
示すように空ロール4Aはカッター50の切断経路より
も下方へ移される。満ロール4Bと空ロール4Aとの間
の織布Wは空ロール4Aの下側に接すると共に、カッタ
ー50の切断経路に重なる。
【0040】ハンド47aにはトルクモータ型の空ロー
ル回転モータ51が取り付けられており、その駆動ウォ
ーム51aがハンド20a上のウォームホイール52に
噛合している。ウォームホイール52の支軸53には中
間歯車(図示略)が止着されており、中間歯車と空ロー
ル4Aの歯部とが噛合可能である。従って、ハンド20
a上の空ロール4Aが空ロール回転モータ51によって
回転される。中間歯車の近傍には近接センサ54が配設
されており、ハンド20a上の空ロール4Aの歯部の回
転を検出する。
【0041】図1〜図6の実施例と同様に満ロール4B
と空ロール4Aとの間の織布Wが空ロール4Aの回転に
よって切断経路に対して不動状態で張力を付与され、カ
ッター50によって切断される。従って、織布Wが斜め
切断されることはない。しかも、駆動ウォーム51aと
ウォームホイール52とのセルフロック機能の存在によ
り布張力付与のためにトルクモータ型の空ロール回転モ
ータ51の逆転作動を維持する必要がない。
【0042】このような構成のクロスロール交換装置に
おいて、支持アーム47が図8の鎖線位置から図9の実
線位置へ下動する際には空ロール回転モータ51が逆転
し、織布Wに接触する空ロール4Aが織布巻き取り方向
とは逆方向へ回転する。従って、搬送車46が織機側へ
引き寄せられることはなく、織布切断後の空ロール挿入
に支障を来すことはない。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、満ロール
回転阻止手段を許容状態にして満ロール仮置位置上の満
ロールの回転を許容した状態で、切断手段により織布を
切断する際の所定位置まで空ロールを織布に接触したま
ま移動し、少なくともこの接触状態において空ロールが
織布巻き取り位置から満ロール仮置位置側へ遠ざかるよ
うに支持アームが移動する時には、空ロール回転手段の
駆動により空ロールを織布巻き取り方向とは逆方向へ回
転するようにしたので、織布に対して接触しながら織布
切断時の所定位置へ移動する空ロールの前記逆方向への
回転が、織布と空ロールとの間の接触位置において、搭
載車を織布巻き取り位置側へ引き寄せるように働く摩擦
の発生を抑制し、従って、空ロールが織布に対して接触
しながら織布切断時の所定位置へ移動する際にクロスロ
ール交換装置搭載車が織機側へ引き寄せられることはな
く、織布切断後の空ロール挿入を良好に行なうことがで
きるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 仮置台車が格納位置にある状態を示す側面図
である。
【図2】 仮置台車の一部省略要部背面図である。
【図3】 仮置台車が最前進位置にある状態を示す側面
図である。
【図4】 織布切断状態を示す平面図である。
【図5】 仮置台車が空ロール挿入位置にある状態を示
す側面図である。
【図6】 制御ブロック図である。
【図7】 別例を示す側面図である。
【図8】 満ロールが搬送車側に移載された状態を示す
側面図である。
【図9】 織布切断状態を示す側面図である。
【符号の説明】
4A…空ロール、4B…満ロール、13…搭載車となる
仮置台車、20A,20B…空ロール保持手段を構成す
る空ロール支持アーム、20a…空ロール保持手段を構
成するハンド、21…空ロール回転モータ、28…回転
阻止手段を構成する電磁クラッチ、32…カッター、P
1 …織布巻き取り位置、P2 …満ロール仮置位置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−171956(JP,A) 特開 平5−148741(JP,A) 特開 平4−174744(JP,A) 特開 平3−124846(JP,A) 特開 平3−69639(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】織布巻き取り位置から満ロール仮置位置に
    満ロールを移載するための満ロール仮置手段と、前記満
    ロール仮置位置上の満ロールの回転を許容する許容状態
    と許容しない非許容状態とに切り換えられる満ロール回
    転阻止手段と、空ロールを移動可能に保持するための支
    持アームを備えた空ロール保持手段と、前記空ロール保
    持手段によって保持された空ロールを織布巻き取り方向
    とは逆方向へ回転するための空ロール回転手段と、満ロ
    ール仮置位置上の満ロールから延出する織布をその幅方
    向へ切断する切断手段とを搭載車に備えたクロスロール
    交換装置において、 前記空ロール保持手段を駆動して支持アームを移動し、
    満ロール仮置位置上の満ロールから延出する織布に前記
    支持アーム上の空ロールを接触させ、前記満ロール回転
    阻止手段を許容状態にして満ロール仮置位置上の満ロー
    ルの回転を許容した状態で、前記切断手段により織布を
    切断する際の所定位置まで空ロールを織布に接触したま
    ま移動し、少なくともこの接触状態において前記空ロー
    ルが前記織布巻き取り位置から前記満ロール仮置位置側
    へ遠ざかるように前記支持アームが移動する時には、前
    空ロール回転手段の駆動により空ロールを織布巻き取
    り方向とは逆方向へ回転し、次いで前記満ロール回転阻
    止手段により満ロールの回転を阻止した状態で前記所定
    位置における空ロールを織布巻き取り方向とは逆方向へ
    回転するクロスロール交換装置における布張力付与方
    法。
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