JP3124366B2 - 熱可塑性重合体組成物 - Google Patents
熱可塑性重合体組成物Info
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- JP3124366B2 JP3124366B2 JP04106591A JP10659192A JP3124366B2 JP 3124366 B2 JP3124366 B2 JP 3124366B2 JP 04106591 A JP04106591 A JP 04106591A JP 10659192 A JP10659192 A JP 10659192A JP 3124366 B2 JP3124366 B2 JP 3124366B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は相溶性に優れ、さらに透
明性、耐熱性、機械的強度、耐磨耗性が優れた熱可塑性
重合体組成物に関し、さらに詳しくは、ビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物系共重合体と熱可塑性ポリエス
テルエラストマ−および/または熱可塑性ポリアミドエ
ラストマ−に対し、ビニル芳香族化合物−不飽和カルボ
ン酸および/またはその誘導体、あるいはα,β−不飽
和カルボン酸のグリシジルエステルとの共重合体を配合
してなる熱可塑性重合体組成物に関する。
明性、耐熱性、機械的強度、耐磨耗性が優れた熱可塑性
重合体組成物に関し、さらに詳しくは、ビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物系共重合体と熱可塑性ポリエス
テルエラストマ−および/または熱可塑性ポリアミドエ
ラストマ−に対し、ビニル芳香族化合物−不飽和カルボ
ン酸および/またはその誘導体、あるいはα,β−不飽
和カルボン酸のグリシジルエステルとの共重合体を配合
してなる熱可塑性重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化水素溶媒中、アルキルリチウム化合
物を開始剤としてアニオン重合により得られるビニル芳
香族化合物−共役ジエン化合物からなるブロック共重合
体は加硫しなくても高いゴム弾性が得られ、通常の熱可
塑性樹脂の成形機で成形可能であり、安価でかつスクラ
ップの再生が可能であるなどの理由により、近年特に需
要の高い熱可塑性エラストマ−である。しかしこのブロ
ック共重合体は、耐熱性、耐磨耗性、耐薬品性に劣るな
どの欠点も有している。
物を開始剤としてアニオン重合により得られるビニル芳
香族化合物−共役ジエン化合物からなるブロック共重合
体は加硫しなくても高いゴム弾性が得られ、通常の熱可
塑性樹脂の成形機で成形可能であり、安価でかつスクラ
ップの再生が可能であるなどの理由により、近年特に需
要の高い熱可塑性エラストマ−である。しかしこのブロ
ック共重合体は、耐熱性、耐磨耗性、耐薬品性に劣るな
どの欠点も有している。
【0003】一方、熱可塑性ポリエステルエラストマ−
および熱可塑性ポリアミドエラストマ−は、耐磨耗性や
機械的強度、耐油性、耐寒性が優れた材料であり、スポ
−ツシュ−ズ、ホ−ス、チュ−ブ、電線被覆などに多く
利用されている。しかしながら、耐水性などに劣るなど
の欠点も有している。
および熱可塑性ポリアミドエラストマ−は、耐磨耗性や
機械的強度、耐油性、耐寒性が優れた材料であり、スポ
−ツシュ−ズ、ホ−ス、チュ−ブ、電線被覆などに多く
利用されている。しかしながら、耐水性などに劣るなど
の欠点も有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく、ビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体およ
び熱可塑性ポリエステルエラストマ−および熱可塑性ポ
リアミドエラストマ−はそれぞれ有用な性能を持つた
め、従来より両者を組み合わせて、さらに有用な材料を
得る試みがなされてきた。ところが両者は相溶性に乏し
く、そのブレンド物の性能は非常に劣るというのが現実
であった。
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体およ
び熱可塑性ポリエステルエラストマ−および熱可塑性ポ
リアミドエラストマ−はそれぞれ有用な性能を持つた
め、従来より両者を組み合わせて、さらに有用な材料を
得る試みがなされてきた。ところが両者は相溶性に乏し
く、そのブレンド物の性能は非常に劣るというのが現実
であった。
【0005】例えば、特開昭50−82162や特開昭
62−39645では、スチレン−ブタジエン−スチレ
ン共重合体と熱可塑性ポリエステルエラストマ−との単
純ブレンドについて示されているが、前記方法では得ら
れた組成物の引張強度、引張伸びが熱可塑性ポリエステ
ルエラストマ−と比較して十分な物性値とはいえない。
本発明者等は、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物系重合体と熱可塑性ポリエステルエラストマ−および
/または熱可塑性ポリアミドエラストマ−の相溶性を改
善し、さらに物性上有益な組成物を開発すべく鋭意検討
した結果、本発明に至ったものである。
62−39645では、スチレン−ブタジエン−スチレ
ン共重合体と熱可塑性ポリエステルエラストマ−との単
純ブレンドについて示されているが、前記方法では得ら
れた組成物の引張強度、引張伸びが熱可塑性ポリエステ
ルエラストマ−と比較して十分な物性値とはいえない。
本発明者等は、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物系重合体と熱可塑性ポリエステルエラストマ−および
/または熱可塑性ポリアミドエラストマ−の相溶性を改
善し、さらに物性上有益な組成物を開発すべく鋭意検討
した結果、本発明に至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明を詳細に説
明する。
明する。
【0007】すなわち、本発明は「(A)(a−1)ビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロ
ック共重合体、(a−2)ビニル芳香族化合物と共役ジ
エン化合物とのランダム共重合体の水素添加物、および
(a−3)ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との
ブロック共重合体の水素添加物から選ばれた少なくとも
1種、(B)熱可塑性ポリエステルエラストマ−、およ
び熱可塑性ポリアミドエラストマ−から選ばれた少なく
とも1種、ならびに(C)脂環式エポキシ基含有ビニル
単量体とビニル芳香族化合物とを含む単量体の共重合体
であって、数平均分子量が1,000〜500,000
である共重合体からなり、かつ(A)成分2〜98重量
%および(B)成分98〜2重量%からなる合計量10
0重量部に対して(C)成分を1〜150重量部配合す
ることを特徴とする熱可塑性重合体組成物」である。
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロ
ック共重合体、(a−2)ビニル芳香族化合物と共役ジ
エン化合物とのランダム共重合体の水素添加物、および
(a−3)ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との
ブロック共重合体の水素添加物から選ばれた少なくとも
1種、(B)熱可塑性ポリエステルエラストマ−、およ
び熱可塑性ポリアミドエラストマ−から選ばれた少なく
とも1種、ならびに(C)脂環式エポキシ基含有ビニル
単量体とビニル芳香族化合物とを含む単量体の共重合体
であって、数平均分子量が1,000〜500,000
である共重合体からなり、かつ(A)成分2〜98重量
%および(B)成分98〜2重量%からなる合計量10
0重量部に対して(C)成分を1〜150重量部配合す
ることを特徴とする熱可塑性重合体組成物」である。
【0008】(A)中の最初の成分である(a−1)の
ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を好ましくは
5〜95重量%、さらに好ましくは10〜90重量%、
特に好ましくは15〜70重量%含むものであって、そ
の構造は直鎖状、分岐状、放射状のいずれであってもよ
く、特に限定されない。
ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を好ましくは
5〜95重量%、さらに好ましくは10〜90重量%、
特に好ましくは15〜70重量%含むものであって、そ
の構造は直鎖状、分岐状、放射状のいずれであってもよ
く、特に限定されない。
【0009】具体的には一般式 (A−B)n 、(A−B)n A、(A−B)n X 《式中、Aは芳香族ビニル化合物重合体ブロック、Bは
共役ジエン化合物重合体ブロック、Xはカップリング剤
残基、nは1以上の整数である》で表わされる。
共役ジエン化合物重合体ブロック、Xはカップリング剤
残基、nは1以上の整数である》で表わされる。
【0010】ここで、ビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックとは、ビニル芳香族化合物ブロックがビ
ニル芳香族化合物単独、あるいはビニル芳香族化合物を
60重量%以上、好ましくは80重量%以上含有するビ
ニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロ
ック構造をを有するものである。
重合体ブロックとは、ビニル芳香族化合物ブロックがビ
ニル芳香族化合物単独、あるいはビニル芳香族化合物を
60重量%以上、好ましくは80重量%以上含有するビ
ニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロ
ック構造をを有するものである。
【0011】一方、共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックとは、共役ジエン化合物ブロックが共役ジエ
ン化合物単独、あるいは共役ジエン化合物を60重量
%、好ましくは80重量%含有する共役ジエン化合物と
ビニル芳香族化合物との共重合体ブロックであって、ビ
ニル芳香族化合物がランダムに結合、あるいは漸増する
いわゆるテ−パ−ドブロックを1以上有する構造のいず
れでもよい。
体ブロックとは、共役ジエン化合物ブロックが共役ジエ
ン化合物単独、あるいは共役ジエン化合物を60重量
%、好ましくは80重量%含有する共役ジエン化合物と
ビニル芳香族化合物との共重合体ブロックであって、ビ
ニル芳香族化合物がランダムに結合、あるいは漸増する
いわゆるテ−パ−ドブロックを1以上有する構造のいず
れでもよい。
【0012】ビニル芳香族化合物としては、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシ
レン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブ
ロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレン、
p−タ−シャリ−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビ
ニルナフタレンなどがあり、これらは1種または2種以
上が使用される。これらのうちスチレンが特に好まし
い。
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシ
レン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブ
ロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレン、
p−タ−シャリ−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビ
ニルナフタレンなどがあり、これらは1種または2種以
上が使用される。これらのうちスチレンが特に好まし
い。
【0013】共役ジエン化合物としては、1,3−ブタ
ジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,
3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2
−シアノ−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジ
エン化合物、直鎖および側鎖共役ヘキサジエンなどが
る。これらのうち1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエンの使用が特に好ましい。
ジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,
3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2
−シアノ−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジ
エン化合物、直鎖および側鎖共役ヘキサジエンなどが
る。これらのうち1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエンの使用が特に好ましい。
【0014】ブロック共重合体全体の数平均分子量は、
好ましくは10,000〜500,000、さらに好ま
しくは20,000〜300,000である。
好ましくは10,000〜500,000、さらに好ま
しくは20,000〜300,000である。
【0015】ブロック共重合体は1種だけでなく、異な
る構造、異なるビニル芳香族化合物含量のものを組み合
わせてもさしつかえない。
る構造、異なるビニル芳香族化合物含量のものを組み合
わせてもさしつかえない。
【0016】(a−2)のランダム共重合体の水素添加
物および(a−3)ビニル芳香族化合物と共役ジエン化
合物とのブロック共重合体の水素添加物は、ビニル芳香
族化合物を50重量%以下、好ましくは40〜50重量
%含むものである。
物および(a−3)ビニル芳香族化合物と共役ジエン化
合物とのブロック共重合体の水素添加物は、ビニル芳香
族化合物を50重量%以下、好ましくは40〜50重量
%含むものである。
【0017】具体的には下記の一般式 (1) A−B、 (2) A−B−A、 (3) A−B−C (4) A−B1 −B2 (B1 のビニル結合は好ましくは20%以上、B2 のビ
ニル結合は好ましくは20%未満) (5) B、 (6) A/B、 (7) A−A/B、 (7) A−A/B
−C、 (9) A−A/B−A、 (10) B2 −B1
−B2 、 (11) C−B、 (12) C−B−
C、 (13) C−A/B−C、 (14) C−A−B 《式中、A/Bはビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
物とのランダム化合物とのランダム共重合体、Cはビニ
ル芳香族化合物と共役ジエン化合物の共重合体であり、
かつビニル芳香族化合物が漸増するテ−パ−ドブロック
である》を骨格とするジエン系重合体であり、さらにこ
れらの基本骨格を繰り返し有する共重合体などである。
また、それらをカップリングして得られるジエン系重合
体であってもよい。
ニル結合は好ましくは20%未満) (5) B、 (6) A/B、 (7) A−A/B、 (7) A−A/B
−C、 (9) A−A/B−A、 (10) B2 −B1
−B2 、 (11) C−B、 (12) C−B−
C、 (13) C−A/B−C、 (14) C−A−B 《式中、A/Bはビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
物とのランダム化合物とのランダム共重合体、Cはビニ
ル芳香族化合物と共役ジエン化合物の共重合体であり、
かつビニル芳香族化合物が漸増するテ−パ−ドブロック
である》を骨格とするジエン系重合体であり、さらにこ
れらの基本骨格を繰り返し有する共重合体などである。
また、それらをカップリングして得られるジエン系重合
体であってもよい。
【0018】上記(4)のA−B1 −B2 については特
願昭63−285774号、(5)のB、(6)のA/
Bについては特開昭63−127400号に示されてい
る。(7)のA−A/B、(8)のA−A/B−Cにつ
いては、好ましくはビニル芳香族化合物/共役ジエン化
合物の割合が5〜40/60−95重量%、AまたはA
とCのビニル芳香族化合物の合計量が全共重合体の3〜
25重量%、A/B中の共役ジエン部分のビニル結合含
有量が15%以上、特に好ましくは30〜80%であ
る。
願昭63−285774号、(5)のB、(6)のA/
Bについては特開昭63−127400号に示されてい
る。(7)のA−A/B、(8)のA−A/B−Cにつ
いては、好ましくはビニル芳香族化合物/共役ジエン化
合物の割合が5〜40/60−95重量%、AまたはA
とCのビニル芳香族化合物の合計量が全共重合体の3〜
25重量%、A/B中の共役ジエン部分のビニル結合含
有量が15%以上、特に好ましくは30〜80%であ
る。
【0019】本発明において使用される水添ジエン系共
重合体は、上述のジエン系重合体を水素添加することに
より得られる。ジエン系重合体のオレフィン性不飽和結
合の水添率は70%以上、好ましくは90%以上であ
る。
重合体は、上述のジエン系重合体を水素添加することに
より得られる。ジエン系重合体のオレフィン性不飽和結
合の水添率は70%以上、好ましくは90%以上であ
る。
【0020】上述のジエン系重合体の重合方法およびジ
エン系重合体の水素添加方法については、例えば特願昭
63−104256号に示されている。
エン系重合体の水素添加方法については、例えば特願昭
63−104256号に示されている。
【0021】ジエン系重合体のミクロ構造は、1,2
−、3,4−などのビニル結合含有量が好ましくは10
%以上、さらに好ましくは20〜80%、特に好ましく
は30〜60%であり、該ジエン系重合体の数平均分子
量は好ましくは5,000〜1,000,000、さら
に好ましくは30,000〜300,000である。
−、3,4−などのビニル結合含有量が好ましくは10
%以上、さらに好ましくは20〜80%、特に好ましく
は30〜60%であり、該ジエン系重合体の数平均分子
量は好ましくは5,000〜1,000,000、さら
に好ましくは30,000〜300,000である。
【0022】本発明ににおいて使用される水添ジエン系
共重合体の出発原料となるビニル芳香族化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレ
ン、ビニルキシレン、パラ−タ−シャリ−ブチルスチレ
ン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどであり、共
役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、2−メ
チル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエン
などであり、これらのうちビニル芳香族化合物としてス
チレン、共役ジエン化合物として上記に用いられるハ−
ドセグメントである高融点結晶性セグメント(d)の芳
香族ポリエステル単位は、酸成分とグリコ−ル成分とか
ら形成されるが、この酸成分はテレフタル酸、イソフタ
ル酸、フタル酸、2,6−および1,5−ナフタレンジ
カルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、
アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエ−
テルジカルボン酸、4,4´−ジフェニルメタンジカル
ボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などの芳香族ジ
カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シ
クロペンタンジ−1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエンが特に好ましい。
共重合体の出発原料となるビニル芳香族化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレ
ン、ビニルキシレン、パラ−タ−シャリ−ブチルスチレ
ン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどであり、共
役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、2−メ
チル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエン
などであり、これらのうちビニル芳香族化合物としてス
チレン、共役ジエン化合物として上記に用いられるハ−
ドセグメントである高融点結晶性セグメント(d)の芳
香族ポリエステル単位は、酸成分とグリコ−ル成分とか
ら形成されるが、この酸成分はテレフタル酸、イソフタ
ル酸、フタル酸、2,6−および1,5−ナフタレンジ
カルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、
アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエ−
テルジカルボン酸、4,4´−ジフェニルメタンジカル
ボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などの芳香族ジ
カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シ
クロペンタンジ−1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエンが特に好ましい。
【0023】本発明における熱可塑性ポリエステルエラ
ストマ−は、ポリエステルブロック共重合体であり、そ
の重合体連鎖中に芳香族ポリエステル単位から主として
なる高融点結晶性セグメント(d)と、脂肪族ポリエ−
テル単位(f)および/または脂肪族ポリエステル単位
(g)から主としてなる低融点重合体セグメント(e)
とを有する。カルボン酸、4,4´−ジシクロヘキシル
ジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸およびアジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマ−酸などの脂肪
賊ジカルボン酸などが挙げられるが、機械的性質や耐熱
性の点で少なくとも50モル%以上が芳香族ジカルボン
酸の使用が好ましく、特にテレフタル酸の使用が推奨さ
れる。
ストマ−は、ポリエステルブロック共重合体であり、そ
の重合体連鎖中に芳香族ポリエステル単位から主として
なる高融点結晶性セグメント(d)と、脂肪族ポリエ−
テル単位(f)および/または脂肪族ポリエステル単位
(g)から主としてなる低融点重合体セグメント(e)
とを有する。カルボン酸、4,4´−ジシクロヘキシル
ジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸およびアジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマ−酸などの脂肪
賊ジカルボン酸などが挙げられるが、機械的性質や耐熱
性の点で少なくとも50モル%以上が芳香族ジカルボン
酸の使用が好ましく、特にテレフタル酸の使用が推奨さ
れる。
【0024】また上記芳香族ポリエステル単位を形成す
るグリコ−ル成分は、炭素数2〜12のグリコ−ル、す
なわちエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、
1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−
ル、デカメチレングリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ
−ル、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(p−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンなどのビスフェノ−ルおよびそれらの
混合物を用いうるが、特に炭素数2〜8の脂肪族もしく
は脂環族ジオ−ルが好ましく用いられる。
るグリコ−ル成分は、炭素数2〜12のグリコ−ル、す
なわちエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、
1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−
ル、デカメチレングリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ
−ル、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(p−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンなどのビスフェノ−ルおよびそれらの
混合物を用いうるが、特に炭素数2〜8の脂肪族もしく
は脂環族ジオ−ルが好ましく用いられる。
【0025】さらにまた、上記のソフトセグメントであ
る低融点重合体セグメント(e)を構成する脂肪族ポリ
エ−テル単位(f)は、平均分子量が約200〜6,0
00の範囲にあるポリアルキレングリコ−ルで形成され
るが、このポリアルキレングリコ−ルは、例えばポリエ
チレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテ
トラメチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル−ポ
リプロピレングリコ−ルブロック共重合体であり、特に
ポリテトラメチレングリコ−ルが好ましい。
る低融点重合体セグメント(e)を構成する脂肪族ポリ
エ−テル単位(f)は、平均分子量が約200〜6,0
00の範囲にあるポリアルキレングリコ−ルで形成され
るが、このポリアルキレングリコ−ルは、例えばポリエ
チレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテ
トラメチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル−ポ
リプロピレングリコ−ルブロック共重合体であり、特に
ポリテトラメチレングリコ−ルが好ましい。
【0026】これらはその炭素数:酸素数の比が2.0
〜4.5のものであれば、単独ではもちろん混合物とし
て用いることもできる。
〜4.5のものであれば、単独ではもちろん混合物とし
て用いることもできる。
【0027】低融点重合体セグメント(e)を構成する
もう1つの単位である脂肪族ポリエステル単位(g)
は、脂肪族ジカルボン酸とグリコ−ルから主としてなる
が、その主たる酸成分である脂肪族ジカルボン酸は、例
えばコハク酸、アジピン酸、セバチン酸、デカンジカル
ボン酸である。また、上記脂肪族ジカルボン酸のほかに
少量のイソフタ−ル酸などの芳香族ジカルボン酸を併用
してもよい。
もう1つの単位である脂肪族ポリエステル単位(g)
は、脂肪族ジカルボン酸とグリコ−ルから主としてなる
が、その主たる酸成分である脂肪族ジカルボン酸は、例
えばコハク酸、アジピン酸、セバチン酸、デカンジカル
ボン酸である。また、上記脂肪族ジカルボン酸のほかに
少量のイソフタ−ル酸などの芳香族ジカルボン酸を併用
してもよい。
【0028】また、上記脂肪族ポリエステル単位(g)
を形成するグリコ−ル成分は炭素数2〜12のグリコ−
ル成分であり、上記高融点結晶性セグメント(d)の芳
香族ポリエステル単位を形成するグリコ−ル成分として
例示したものと同様のものである。上記脂肪族ポリエス
テル単位(g)は、上記脂肪族ジカルボン酸とグリコ−
ル成分とを通常の方法で重縮合せしめて得られるもので
あり、ホモポリエステルでも共重合ポリエステルでもよ
く、あるいは環状のラクトンを開環重合して得られるポ
リラクトン、例えばポリ−ε−カプロラクトンでもよ
い。
を形成するグリコ−ル成分は炭素数2〜12のグリコ−
ル成分であり、上記高融点結晶性セグメント(d)の芳
香族ポリエステル単位を形成するグリコ−ル成分として
例示したものと同様のものである。上記脂肪族ポリエス
テル単位(g)は、上記脂肪族ジカルボン酸とグリコ−
ル成分とを通常の方法で重縮合せしめて得られるもので
あり、ホモポリエステルでも共重合ポリエステルでもよ
く、あるいは環状のラクトンを開環重合して得られるポ
リラクトン、例えばポリ−ε−カプロラクトンでもよ
い。
【0029】本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル
エラストマ−中のハ−ドセグメントである高融点結晶性
セグメント(d)とソフトセグメントである低融点重合
体セグメント(e)との組成比は、重量比で95/5〜
5/95であることが好ましく、さらに好ましくは70
/30〜30/70である。
エラストマ−中のハ−ドセグメントである高融点結晶性
セグメント(d)とソフトセグメントである低融点重合
体セグメント(e)との組成比は、重量比で95/5〜
5/95であることが好ましく、さらに好ましくは70
/30〜30/70である。
【0030】本発明における熱可塑性ポリエステルエラ
ストマ−として特に好ましく用いられるポリエステルブ
ロック共重合体は、高融点結晶性セグメント(d)とし
てポリテトラメチレンテレフタレ−ト、ポリトリメチレ
ンテレフタレ−ト−2,6−ナフタレ−トを用い、低融
点重合体セグメント(e)としてポリテトラメチレング
リコ−ル、ポリテトラメチレンアジペ−ト、ポリ−ε−
カプロラクトンなどの脂肪族ポリエステルを用いて形成
されるものである。
ストマ−として特に好ましく用いられるポリエステルブ
ロック共重合体は、高融点結晶性セグメント(d)とし
てポリテトラメチレンテレフタレ−ト、ポリトリメチレ
ンテレフタレ−ト−2,6−ナフタレ−トを用い、低融
点重合体セグメント(e)としてポリテトラメチレング
リコ−ル、ポリテトラメチレンアジペ−ト、ポリ−ε−
カプロラクトンなどの脂肪族ポリエステルを用いて形成
されるものである。
【0031】これらの成分からなる熱可塑性ポリエステ
ルエラストマ−の製法は任意であるが、好適な重合方法
の例を低融点重合体セグメント(e)として脂肪族ポリ
エ−テル単位の場合で示すと、ジカルボン酸のジメチル
エステルを過剰モル数、すなわち酸に対し約1.2〜
2.0倍モルの低分子量グリコ−ルおよびポリアルキレ
ングリコ−ルとともに、通常のエステル化触媒の存在下
において約150〜260℃の温度で常圧下加熱反応し
てエステル交換を行ない、メタノ−ルを留出させ、次い
で5mmHg以下の減圧下に200〜270℃で加熱重縮
合させることによって製造することができる。
ルエラストマ−の製法は任意であるが、好適な重合方法
の例を低融点重合体セグメント(e)として脂肪族ポリ
エ−テル単位の場合で示すと、ジカルボン酸のジメチル
エステルを過剰モル数、すなわち酸に対し約1.2〜
2.0倍モルの低分子量グリコ−ルおよびポリアルキレ
ングリコ−ルとともに、通常のエステル化触媒の存在下
において約150〜260℃の温度で常圧下加熱反応し
てエステル交換を行ない、メタノ−ルを留出させ、次い
で5mmHg以下の減圧下に200〜270℃で加熱重縮
合させることによって製造することができる。
【0032】必要に応じ、ポリエ−テルエステルブロッ
ク共重合体に1部化学架橋可能な多官能性の共重合成
分、例えばポリカルボン酸、ポリオ−ル、ポリオキシカ
ルボン酸などが用いられていてもよい。
ク共重合体に1部化学架橋可能な多官能性の共重合成
分、例えばポリカルボン酸、ポリオ−ル、ポリオキシカ
ルボン酸などが用いられていてもよい。
【0033】本発明における熱可塑性ポリアミドエラス
トマ−はポリアミドブロック共重合体であり、その重合
体連鎖中に脂肪族ポリアミド単位から主としてなる高融
点結晶性セグメント(h)と脂肪族ポリエ−テル単位か
ら主としてなる低融点重合体セグメント(i)とを有す
る。
トマ−はポリアミドブロック共重合体であり、その重合
体連鎖中に脂肪族ポリアミド単位から主としてなる高融
点結晶性セグメント(h)と脂肪族ポリエ−テル単位か
ら主としてなる低融点重合体セグメント(i)とを有す
る。
【0034】上記に用いられるハ−ドセグメントである
高融点結晶性セグメント(h)の脂肪族ポリアミド単位
は、炭化水素連鎖の炭素数が4〜14であるラクタムま
たはアミノ酸あるいはジカルボン酸とジアミンとの縮合
生成物とジカルボン酸から形成されるが、このラクタム
成分は、カプロラクタム、ラウリルラクタム、エナント
ラクタム、ドデカラクタム、ウンデカノラクタム、ドデ
カノラクタムなどである。アミノ酸成分としては、11
−アミノ−ウンデカン酸、12−アミノ−ドデカン酸
で、好ましくはカプロラクタム、ラウリルラクタムなど
であり、上記ジカルボン酸とジアミンとの縮合生成物に
おけるジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、ジアミンと
しては、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミ
ンであり、好ましくはアジピン酸とヘキサメチレンジア
ミンの縮合生成物である。
高融点結晶性セグメント(h)の脂肪族ポリアミド単位
は、炭化水素連鎖の炭素数が4〜14であるラクタムま
たはアミノ酸あるいはジカルボン酸とジアミンとの縮合
生成物とジカルボン酸から形成されるが、このラクタム
成分は、カプロラクタム、ラウリルラクタム、エナント
ラクタム、ドデカラクタム、ウンデカノラクタム、ドデ
カノラクタムなどである。アミノ酸成分としては、11
−アミノ−ウンデカン酸、12−アミノ−ドデカン酸
で、好ましくはカプロラクタム、ラウリルラクタムなど
であり、上記ジカルボン酸とジアミンとの縮合生成物に
おけるジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、ジアミンと
しては、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミ
ンであり、好ましくはアジピン酸とヘキサメチレンジア
ミンの縮合生成物である。
【0035】上記ジカルボン酸は、カルボン酸を末端に
有するポリアミドを得るのに必要であり、炭素数4〜2
0の脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ン酸およびドデカンジ酸で、好ましくはアジピン酸であ
る。
有するポリアミドを得るのに必要であり、炭素数4〜2
0の脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ン酸およびドデカンジ酸で、好ましくはアジピン酸であ
る。
【0036】脂肪族ポリアミドの数平均分子量は、通常
300〜15,000、好ましくは800〜5,000
である。
300〜15,000、好ましくは800〜5,000
である。
【0037】上記ソフトセグメントである低融点重合体
セグメント(i)の脂肪族ポリエ−テル単位は、平均分
子量が約200〜6,000の範囲にあるポリアルキレ
ングリコ−ルで形成されるが、このポリアルキレングリ
コ−ルは、例えばポリエチレングリコ−ル、ポリプロピ
レングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポリ
エチレングリコ−ル−ポリプロピレングリコ−ルブロッ
ク共重合体であり、特にポリテトラメチレングリコ−ル
が好ましい。これらはその炭素数:酸素数の比が2.0
〜4.5のものであれば、単独ではもちろん混合物とし
て用いることもできる。
セグメント(i)の脂肪族ポリエ−テル単位は、平均分
子量が約200〜6,000の範囲にあるポリアルキレ
ングリコ−ルで形成されるが、このポリアルキレングリ
コ−ルは、例えばポリエチレングリコ−ル、ポリプロピ
レングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポリ
エチレングリコ−ル−ポリプロピレングリコ−ルブロッ
ク共重合体であり、特にポリテトラメチレングリコ−ル
が好ましい。これらはその炭素数:酸素数の比が2.0
〜4.5のものであれば、単独ではもちろん混合物とし
て用いることもできる。
【0038】これらの成分からなるポリアミドエラスト
マ−を製造するための重縮合反応は、触媒の存在下にお
いて撹拌しながら、0.05〜5mmHg程度の高真空
下、使用した成分の融点よりも高い温度で行なう。前記
温度は、反応成分が流動状態に維持されるように選択す
る。すなわち一般に100〜400℃で、好ましくは2
00〜300℃である。反応時間は一般に10分〜10
時間程度まで変化しうるが、好ましくは1〜7時間程度
である。
マ−を製造するための重縮合反応は、触媒の存在下にお
いて撹拌しながら、0.05〜5mmHg程度の高真空
下、使用した成分の融点よりも高い温度で行なう。前記
温度は、反応成分が流動状態に維持されるように選択す
る。すなわち一般に100〜400℃で、好ましくは2
00〜300℃である。反応時間は一般に10分〜10
時間程度まで変化しうるが、好ましくは1〜7時間程度
である。
【0039】次に(C)成分の共重合体は、脂環式エポ
キシ基含有ビニル単量体とビニル芳香族化合物とを含む
単量体の共重合体であって、ここでビニル芳香族化合物
とは、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロル
スチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フ
ルオロスチレン、p−タ−シャリブチルスチレン、エチ
ルスチレン、ビニルナフタレンなどがあり、中でもスチ
レンが好ましい。
キシ基含有ビニル単量体とビニル芳香族化合物とを含む
単量体の共重合体であって、ここでビニル芳香族化合物
とは、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロル
スチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フ
ルオロスチレン、p−タ−シャリブチルスチレン、エチ
ルスチレン、ビニルナフタレンなどがあり、中でもスチ
レンが好ましい。
【0040】また、脂環式エポキシ基含有ビニル単量体
としては、下記一般式(I) 、(II)で表わされる脂環式エ
ポキシ基含有ビニル化合物などが挙げられる。
としては、下記一般式(I) 、(II)で表わされる脂環式エ
ポキシ基含有ビニル化合物などが挙げられる。
【0041】
【化1】
【化2】 《Rは、水素、またはメチル基、nは、1〜20の整
数》 (C)成分の脂環式エポキシ基含有ビニル単量体とビニ
ル芳香族化合物とを含む単量体の共重合の組成は、ビニ
ル芳香族化合物が30〜97重量%、好ましくは55〜
95重量%、脂環式エポキシ基含有ビニル単量体が3〜
70重量%、好ましくは5〜45重量%であり、該共重
合体の数平均分子量が1,000〜500,000、好
ましくは3,000〜300,000、さらに好ましく
は5,000〜50,000である。
数》 (C)成分の脂環式エポキシ基含有ビニル単量体とビニ
ル芳香族化合物とを含む単量体の共重合の組成は、ビニ
ル芳香族化合物が30〜97重量%、好ましくは55〜
95重量%、脂環式エポキシ基含有ビニル単量体が3〜
70重量%、好ましくは5〜45重量%であり、該共重
合体の数平均分子量が1,000〜500,000、好
ましくは3,000〜300,000、さらに好ましく
は5,000〜50,000である。
【0042】数平均分子量が1,000以下であると相
溶化効果は得られるものの、複合物の界面強度が小さ
く、破壊特性が劣ってくるので好ましくない。また、数
平均分子量が500,000以上であれば相溶化効果が
劣ってくるので好ましくない。また、前述の脂環式エポ
キシ基含有ビニル単量体とビニル芳香族化合物とを含む
単量体の共重合体の製造方法は種々の方法があり、例え
ば溶液重合法、塊状重合法、塊状−懸濁重合法などの公
知の方法によって得ることができる。
溶化効果は得られるものの、複合物の界面強度が小さ
く、破壊特性が劣ってくるので好ましくない。また、数
平均分子量が500,000以上であれば相溶化効果が
劣ってくるので好ましくない。また、前述の脂環式エポ
キシ基含有ビニル単量体とビニル芳香族化合物とを含む
単量体の共重合体の製造方法は種々の方法があり、例え
ば溶液重合法、塊状重合法、塊状−懸濁重合法などの公
知の方法によって得ることができる。
【0043】この共重合体は製造に歳してゴムを配合し
て変性したものでもよい。かかるゴムとしては、例えば
ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、アク
リロニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴ
ムなどである。
て変性したものでもよい。かかるゴムとしては、例えば
ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエ
ンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、アク
リロニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴ
ムなどである。
【0044】本発明の熱可塑性重合体組成物において、
ジエン系共重合体と熱可塑性ポリエステルエラストマ−
および/または熱可塑性ポリアミドエラストマ−の組成
比率は、(A)成分/(B)成分の組成比2〜98/9
8〜2重量%、好ましくは5〜95/95〜5重量%、
特に好ましくは7〜80/93〜20重量%である。
(A)成分が2重量%未満であると耐熱水性、成形加工
性が劣る。
ジエン系共重合体と熱可塑性ポリエステルエラストマ−
および/または熱可塑性ポリアミドエラストマ−の組成
比率は、(A)成分/(B)成分の組成比2〜98/9
8〜2重量%、好ましくは5〜95/95〜5重量%、
特に好ましくは7〜80/93〜20重量%である。
(A)成分が2重量%未満であると耐熱水性、成形加工
性が劣る。
【0045】一方、(A)成分が98重量%を超えると
耐熱性、耐磨耗性が劣る。
耐熱性、耐磨耗性が劣る。
【0046】なお混練方法は、後述するいかなる方法に
よってもよい。例えば各成分を一括混練する方法、もし
くは各成分を逐次混練する方法でもよいが、まず(B)
成分と(C)成分を混練し、その後(A)成分を加え混
練する方法がより相溶性向上の面から好ましい。
よってもよい。例えば各成分を一括混練する方法、もし
くは各成分を逐次混練する方法でもよいが、まず(B)
成分と(C)成分を混練し、その後(A)成分を加え混
練する方法がより相溶性向上の面から好ましい。
【0047】本発明は(C)成分を用いることにより、
(A)成分のジエン系共重合体と(B)成分の熱可塑性
ポリエステル系およびポリアミド系エラストマ−の相溶
性を抜群に改良できた点にある。
(A)成分のジエン系共重合体と(B)成分の熱可塑性
ポリエステル系およびポリアミド系エラストマ−の相溶
性を抜群に改良できた点にある。
【0048】(C)成分が、(A)成分と(B)成分の
合計100重量部に対して1〜150重量部、好ましく
は2〜80重量部であることが好ましい。1重量部未満
であれば相溶性の効果が発揮されず、また150重量部
を超えると(A)成分、(B)成分が本来有するしなや
かさ、ゴム弾性、加工性が劣り好ましくない。
合計100重量部に対して1〜150重量部、好ましく
は2〜80重量部であることが好ましい。1重量部未満
であれば相溶性の効果が発揮されず、また150重量部
を超えると(A)成分、(B)成分が本来有するしなや
かさ、ゴム弾性、加工性が劣り好ましくない。
【0049】また本発明の組成物は、必要に応じて従来
公知の方法により、マレイン化、カルボキシル化、水酸
化、エポキシ化、ハロゲン化、スルホン化などの変性お
よびイオウ架橋、過酸化物架橋、金属イオン架橋、電子
線架橋、シラン架橋などの架橋を行なうこともできる。
公知の方法により、マレイン化、カルボキシル化、水酸
化、エポキシ化、ハロゲン化、スルホン化などの変性お
よびイオウ架橋、過酸化物架橋、金属イオン架橋、電子
線架橋、シラン架橋などの架橋を行なうこともできる。
【0050】(C)を用いた本発明の熱可塑性重合体組
成物は、特に透明性、耐熱性、引張特性が優れる。
成物は、特に透明性、耐熱性、引張特性が優れる。
【0051】本発明の熱可塑性重合体組成物には、通常
の熱可塑性樹脂に用いられる添加剤を必要に応じて添加
することができる。例えば、フタル酸エステルなどの可
塑剤、シリカ、タルク、ガラス繊維などの充填剤または
補強剤、、その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、難燃剤、滑剤、発泡剤、着色剤、顔料、核材、架
橋助剤など、またはこれらの混合物がある。
の熱可塑性樹脂に用いられる添加剤を必要に応じて添加
することができる。例えば、フタル酸エステルなどの可
塑剤、シリカ、タルク、ガラス繊維などの充填剤または
補強剤、、その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、難燃剤、滑剤、発泡剤、着色剤、顔料、核材、架
橋助剤など、またはこれらの混合物がある。
【0052】その他必要に応じてゴム状重合体、例えば
SBR、NBR、BR、EPT、EPR、NR、IR、
1,2−ポリブタジエン、AR、CR、IIR、HSR
などを添加することができる。
SBR、NBR、BR、EPT、EPR、NR、IR、
1,2−ポリブタジエン、AR、CR、IIR、HSR
などを添加することができる。
【0053】また、その他必要に応じて熱可塑性樹脂、
例えばポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ
プロピレン系樹脂、ジエン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、
ポリアセタ−ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリエ−テル系樹脂、ポリスルフォン、ポリ
フェニレンサルファイドなどを配合することもできる。
例えばポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ
プロピレン系樹脂、ジエン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、
ポリアセタ−ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリエ−テル系樹脂、ポリスルフォン、ポリ
フェニレンサルファイドなどを配合することもできる。
【0054】また本発明において、(A)成分、(B)
成分および(C)成分の混合、およびさらに前記可塑
剤、充填剤、ゴム、樹脂などを混合する方法としては従
来公知の方法が使用できる。例えば、押出機(単軸、二
軸)、ロ−ル、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−、ヘンシ
ェルミキサ−など、従来より公知のいずれの方法を用い
てもよい。
成分および(C)成分の混合、およびさらに前記可塑
剤、充填剤、ゴム、樹脂などを混合する方法としては従
来公知の方法が使用できる。例えば、押出機(単軸、二
軸)、ロ−ル、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−、ヘンシ
ェルミキサ−など、従来より公知のいずれの方法を用い
てもよい。
【0055】また、前記の方法で得た熱可塑性樹脂組成
物の成形加工には、従来より公知の方法、例えば押出成
形、射出成形、中空成形、圧縮成形、カレンダ−加工な
どにより実用上有用な成形品に加工することができる。
また、必要に応じて塗装、メッキなどの加工を施すこと
もできる。
物の成形加工には、従来より公知の方法、例えば押出成
形、射出成形、中空成形、圧縮成形、カレンダ−加工な
どにより実用上有用な成形品に加工することができる。
また、必要に応じて塗装、メッキなどの加工を施すこと
もできる。
【0056】本発明の組成物は、優れた耐熱性、耐磨耗
性、加工性、しなやかさ、低温特性、温度依存性、相溶
性、塗装性、印刷性、ホットスタンプ性、接着性、深絞
り性、耐熱水性、ゴム弾性、ゴム感触、可とう性、すべ
り抵抗性、耐ストレスクラック性などを生かして、接着
剤・粘着剤の素材、アスファルト改質の素材、加硫ゴム
の改質材などに利用できる。
性、加工性、しなやかさ、低温特性、温度依存性、相溶
性、塗装性、印刷性、ホットスタンプ性、接着性、深絞
り性、耐熱水性、ゴム弾性、ゴム感触、可とう性、すべ
り抵抗性、耐ストレスクラック性などを生かして、接着
剤・粘着剤の素材、アスファルト改質の素材、加硫ゴム
の改質材などに利用できる。
【0057】例えば、(1)食肉鮮魚用トレ−、青果物
パック、冷凍食品、容器などのシ−ト用途、(2)食品
包装、日用雑貨包装、工業資材包装、各種ゴム製品や樹
脂製品や布帛類や皮革品などのラミネ−ト、紙オムツな
どに用いられる伸縮テ−プなどのフィルム用途、(3)
ホ−ス、チュ−ブ、ベルトなどの用途、(4)スポ−ツ
シュ−ズ、レジャ−シュ−ズ、ファッションサンダル、
皮靴、スキ−靴などの履物用途、(5)テレビ、ステレ
オ、掃除機などの家電用品用途、(6)バンパ−部品、
ボディ−パネル、サイドシ−ルドなどの自動車用内外装
部品用途、(7)ホットメルト型接着剤・粘着剤、コン
タクト型接着剤、スプレ−型接着剤などの素材用途、
(8)道路舗装材、防水シ−ト、配管コ−ティングなど
のアスファルトブレンド用素材用途、(9)その他日用
品、レジャ−用品、玩具、工業用品など幅広い用途に用
いることができる。
パック、冷凍食品、容器などのシ−ト用途、(2)食品
包装、日用雑貨包装、工業資材包装、各種ゴム製品や樹
脂製品や布帛類や皮革品などのラミネ−ト、紙オムツな
どに用いられる伸縮テ−プなどのフィルム用途、(3)
ホ−ス、チュ−ブ、ベルトなどの用途、(4)スポ−ツ
シュ−ズ、レジャ−シュ−ズ、ファッションサンダル、
皮靴、スキ−靴などの履物用途、(5)テレビ、ステレ
オ、掃除機などの家電用品用途、(6)バンパ−部品、
ボディ−パネル、サイドシ−ルドなどの自動車用内外装
部品用途、(7)ホットメルト型接着剤・粘着剤、コン
タクト型接着剤、スプレ−型接着剤などの素材用途、
(8)道路舗装材、防水シ−ト、配管コ−ティングなど
のアスファルトブレンド用素材用途、(9)その他日用
品、レジャ−用品、玩具、工業用品など幅広い用途に用
いることができる。
【0058】[実施例]以下、本発明を実施例を挙げ詳
細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、実施例
に限定されるものでない。
細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、実施例
に限定されるものでない。
【0059】〈ブロック共重合体Aの調製〉洗浄、乾燥
した撹拌機、ジャケット付きのオ−トクレ−ブに、窒素
雰囲気下でシクロヘキサン4500g、テトラヒドロフ
ラン1gを仕込んだ後、内温を70℃とした。次にn−
ブチルリチウム0.4gを含むヘキサン溶液を添加後、
スチレン120gを添加し60分間重合した。
した撹拌機、ジャケット付きのオ−トクレ−ブに、窒素
雰囲気下でシクロヘキサン4500g、テトラヒドロフ
ラン1gを仕込んだ後、内温を70℃とした。次にn−
ブチルリチウム0.4gを含むヘキサン溶液を添加後、
スチレン120gを添加し60分間重合した。
【0060】次いで、ブタジエン360gを添加し、6
0分間重合した。さらに、スチレン120gを添加し6
0分間重合した。なお、重合中は温度を70℃になるよ
うに調節した。重合終了後、2,6−ジタ−シャリブチ
ル−p−クレゾ−ルを添加した後、シクロヘキサンを加
熱除去し、直鎖状ブロック共重合体を得た。
0分間重合した。さらに、スチレン120gを添加し6
0分間重合した。なお、重合中は温度を70℃になるよ
うに調節した。重合終了後、2,6−ジタ−シャリブチ
ル−p−クレゾ−ルを添加した後、シクロヘキサンを加
熱除去し、直鎖状ブロック共重合体を得た。
【0061】このブロック共重合体中の結合スチレン含
有量は40%であり、数平均分子量は18万であった。
これをブロック共重合体Aとする。
有量は40%であり、数平均分子量は18万であった。
これをブロック共重合体Aとする。
【0062】〈ブロック共重合体Bの調製〉前記と同様
のオ−トクレ−ブに、シクロヘキサン4500g、テト
ラヒドロフラン1gを仕込んだ後、内温70℃とした。
次に、n−ブチルリチウム0.8gを含むヘキサン溶液
を添加後、スチレン420gを添加し60分間重合し
た。
のオ−トクレ−ブに、シクロヘキサン4500g、テト
ラヒドロフラン1gを仕込んだ後、内温70℃とした。
次に、n−ブチルリチウム0.8gを含むヘキサン溶液
を添加後、スチレン420gを添加し60分間重合し
た。
【0063】次いで、ブタジエン180gを添加し60
分間重合した。次に、テトラクロロシランを0.5g添
加し30分間放置した。なお、重合中は温度を70℃に
なるように調節した。
分間重合した。次に、テトラクロロシランを0.5g添
加し30分間放置した。なお、重合中は温度を70℃に
なるように調節した。
【0064】重合終了後、2,6−ジタ−シャリブチル
−p−クレゾ−ルを添加した後、シクロヘキサンを加熱
除去し、放射状ブロック共重合体を得た。
−p−クレゾ−ルを添加した後、シクロヘキサンを加熱
除去し、放射状ブロック共重合体を得た。
【0065】この得られたブロック共重合体の結合スチ
レン含有量は70%、数平均分子量は22万であった。
これをブロック共重合体Bとする。
レン含有量は70%、数平均分子量は22万であった。
これをブロック共重合体Bとする。
【0066】〈無水マレイン酸変性ブロック共重合体の
調製〉前記のブロック共重合体A100重量部に無水マ
レイン酸1.5重量部、フェノチアジン0.2重量部を
配合し、押出機で混練して変性反応を行った。この変性
ブロック共重合体の無水マレイン酸付加量は0.6重量
部、トルエン不溶ゲル含量は2重量%であった。
調製〉前記のブロック共重合体A100重量部に無水マ
レイン酸1.5重量部、フェノチアジン0.2重量部を
配合し、押出機で混練して変性反応を行った。この変性
ブロック共重合体の無水マレイン酸付加量は0.6重量
部、トルエン不溶ゲル含量は2重量%であった。
【0067】〈脂環式エポキシ基含有共重合体〉環流冷
却器、撹拌機、温度計および窒素導入管を備えた2リッ
トル容量のフラスコに、イオン交換水1163部および
ポリビニルアルコ−ル(重合度500)5部を仕込み窒
素を吹き込みながら加熱溶解した。冷却後、 スチレン 359部
却器、撹拌機、温度計および窒素導入管を備えた2リッ
トル容量のフラスコに、イオン交換水1163部および
ポリビニルアルコ−ル(重合度500)5部を仕込み窒
素を吹き込みながら加熱溶解した。冷却後、 スチレン 359部
【化3】 267部 《nは約1である》 過酸化ベンゾイル 5部 を加え、撹拌しながら90℃で5時間重合反応を行っ
た。その後反応物を水洗し、減圧乾燥を行い、Mn=1
2300、エポキシ当量740の共重合体を得た。これ
を脂環式エポキシ共重合体Aとする。
た。その後反応物を水洗し、減圧乾燥を行い、Mn=1
2300、エポキシ当量740の共重合体を得た。これ
を脂環式エポキシ共重合体Aとする。
【0068】上記と同様にして、 スチレン 540部
【化4】 160部 からなるMn=13000、エポキシ当量の共重合体を
得た。これを脂環式エポキシ共重合体Bとする。
得た。これを脂環式エポキシ共重合体Bとする。
【0069】[実施例および比較例]上記で得られた各
ブロック共重合体、熱可塑性ポリエステルエラストマ
−、熱可塑性ポリアミドエラストマ−および各スチレン
系樹脂を用い、表−1に示す配合で200℃ブラベンダ
−を用い、60rpmで10分間混練し、これらの圧縮
成形品を得、各物性を測定した。
ブロック共重合体、熱可塑性ポリエステルエラストマ
−、熱可塑性ポリアミドエラストマ−および各スチレン
系樹脂を用い、表−1に示す配合で200℃ブラベンダ
−を用い、60rpmで10分間混練し、これらの圧縮
成形品を得、各物性を測定した。
【0070】なお、表−1に示す材料は以下のものを使
用した。
用した。
【0071】・水素化ブロック共重合体: クレイトン
G (シェル化学製) ・熱可塑性ポリエステルエラストマ−: PIBIFL
EX 46CM(日本合成ゴム製) ・熱可塑性ポリアミドエラストマ−: PEBAX 4
033(アト・ケム社製) ・ポリスチレン: ト−ポレックス525 (三井東圧
化学製) ・スチレンブタジエンゴム: SBR SL552
(日本合成ゴム製) また、各物性は次の方法で測定した。
G (シェル化学製) ・熱可塑性ポリエステルエラストマ−: PIBIFL
EX 46CM(日本合成ゴム製) ・熱可塑性ポリアミドエラストマ−: PEBAX 4
033(アト・ケム社製) ・ポリスチレン: ト−ポレックス525 (三井東圧
化学製) ・スチレンブタジエンゴム: SBR SL552
(日本合成ゴム製) また、各物性は次の方法で測定した。
【0072】・ビカット軟化点: ASTM D152
5(荷重1kg) ・引張特性: JIS K6301に準拠 ・テ−バ−磨耗: ASTM D1044(磨耗輪H
−22) ・透明性: 圧縮成形した1mm厚シ−トを目
視にて判定 透明:○、 半透明:△、 不透明:× ・耐熱水性: 引張りテストピ−スを70℃の温
水に10日間浸漬した後、JIS K6301に従い、
引張ったときの保持率(%)で評価。
5(荷重1kg) ・引張特性: JIS K6301に準拠 ・テ−バ−磨耗: ASTM D1044(磨耗輪H
−22) ・透明性: 圧縮成形した1mm厚シ−トを目
視にて判定 透明:○、 半透明:△、 不透明:× ・耐熱水性: 引張りテストピ−スを70℃の温
水に10日間浸漬した後、JIS K6301に従い、
引張ったときの保持率(%)で評価。
【0073】実施例1〜5は本発明の組成物であり、耐
熱性、引張特性、耐磨耗性の特性に優れており、本発明
の目的とする組成物が得られている。
熱性、引張特性、耐磨耗性の特性に優れており、本発明
の目的とする組成物が得られている。
【0074】本発明の(C)成分を用いない比較例1〜
2は(a)成分と(b)成分の相溶性が十分でなく、引
張特性、耐磨耗性、耐熱水性に劣る。
2は(a)成分と(b)成分の相溶性が十分でなく、引
張特性、耐磨耗性、耐熱水性に劣る。
【0075】比較例3、4は(C)成分が本発明の範囲
を超えているもので、耐熱性は向上するものの、モジュ
ラスが高くなり、かつ透明性、成形性に劣る。
を超えているもので、耐熱性は向上するものの、モジュ
ラスが高くなり、かつ透明性、成形性に劣る。
【0076】比較例5、6は(C)成分に代えて脂環式
エポキシ基を含有していないポリスチレンを用いたもの
で、透明性と耐磨耗性が劣る。
エポキシ基を含有していないポリスチレンを用いたもの
で、透明性と耐磨耗性が劣る。
【0077】比較例7、8は(a)成分が本発明の範囲
未満であり、耐熱水性が劣り、一方、(a)成分が本発
明の範囲を超えている比較例9は、耐熱性、耐磨耗性が
劣る。 比較例10は、スチレン−無水マレイン酸共重
合体の代わりに、本発明の範囲外の無水マレイン酸変性
ブロック共重合体(ブロック共重合体Aに無水マレイン
酸をグラフトさせたもの)を用いたもので、耐熱性、耐
磨耗性、透明性が劣る。
(以下余白) 実施例 1 2 3 4 5 ブロック共重合体A 50 50 50 50 ブロック共重合体B 50 熱可塑性PEE 50 50 30 熱可塑性PAE 50 50 40 脂環式エポキシ共重合体A 40 20 30 20 脂環式エポキシ共重合体B 40 ビカット軟化点(℃) 70 72 70 70 74 300%モジュラス(Kgf/cm2) 140 150 150 160 180 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 205 210 210 200 230 伸び(%) 480 490 490 510 485 テ−バ−磨耗量(mg/1000回) 110 115 120 115 85 透明性 0 0 0 0 0 耐熱水性保持率(%) 82 84 83 80 83 表中のPEEはポリエステルエラストマ−、PAEはポ
リアミドエラストマ−を意味する。
(以下余白) 比較例 1 2 3 4 5 ブロック共重合体A 50 50 50 50 ブロック共重合体B 50 熱可塑性PEE 50 50 50 熱可塑性PAE 50 50 脂環式エポキシ共重合体A 155 160 ポリスチレン 20 ビカット軟化点(℃) 56 53 76 78 59 300%モジュラス(Kgf/cm2) 185 180 240 280 150 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 160 145 290 300 130 伸び(%) 350 310 290 300 315 テ−バ−磨耗量(mg/1000回) 350 325 220 215 360 透明性 × × △ △ × 耐熱水性保持率(%) 80 82 83 85 83 表中のPEEはポリエステルエラストマ−、PAEはポ
リアミドエラストマ−を意味する。
(以下余白) 比較例 6 7 8 9 10 ブロック共重合体A 50 0 0.8 99.5 ブロック共重合体B 50 熱可塑性PEE 100 0.5 熱可塑性PAE 50 99.2 50 脂環式エポキシ共重合体A 20 40 10 ポリスチレン 50 無水マレイン酸共重合体 30 ビカット軟化点(℃) 60 99 96 45 58 300%モジュラス(Kgf/cm2) 140 280 260 190 185 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 160 320 340 270 265 伸び(%) 320 360 350 430 400 テ−バ−磨耗量(mg/1000回) 325 105 120 150 305 透明性 × △ △ △ × 耐熱水性保持率(%) 84 56 59 85 82 表中のPEEはポリエステルエラストマ−、PAEはポ
リアミドエラストマ−を意味する。
(以下余白)
未満であり、耐熱水性が劣り、一方、(a)成分が本発
明の範囲を超えている比較例9は、耐熱性、耐磨耗性が
劣る。 比較例10は、スチレン−無水マレイン酸共重
合体の代わりに、本発明の範囲外の無水マレイン酸変性
ブロック共重合体(ブロック共重合体Aに無水マレイン
酸をグラフトさせたもの)を用いたもので、耐熱性、耐
磨耗性、透明性が劣る。
(以下余白) 実施例 1 2 3 4 5 ブロック共重合体A 50 50 50 50 ブロック共重合体B 50 熱可塑性PEE 50 50 30 熱可塑性PAE 50 50 40 脂環式エポキシ共重合体A 40 20 30 20 脂環式エポキシ共重合体B 40 ビカット軟化点(℃) 70 72 70 70 74 300%モジュラス(Kgf/cm2) 140 150 150 160 180 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 205 210 210 200 230 伸び(%) 480 490 490 510 485 テ−バ−磨耗量(mg/1000回) 110 115 120 115 85 透明性 0 0 0 0 0 耐熱水性保持率(%) 82 84 83 80 83 表中のPEEはポリエステルエラストマ−、PAEはポ
リアミドエラストマ−を意味する。
(以下余白) 比較例 1 2 3 4 5 ブロック共重合体A 50 50 50 50 ブロック共重合体B 50 熱可塑性PEE 50 50 50 熱可塑性PAE 50 50 脂環式エポキシ共重合体A 155 160 ポリスチレン 20 ビカット軟化点(℃) 56 53 76 78 59 300%モジュラス(Kgf/cm2) 185 180 240 280 150 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 160 145 290 300 130 伸び(%) 350 310 290 300 315 テ−バ−磨耗量(mg/1000回) 350 325 220 215 360 透明性 × × △ △ × 耐熱水性保持率(%) 80 82 83 85 83 表中のPEEはポリエステルエラストマ−、PAEはポ
リアミドエラストマ−を意味する。
(以下余白) 比較例 6 7 8 9 10 ブロック共重合体A 50 0 0.8 99.5 ブロック共重合体B 50 熱可塑性PEE 100 0.5 熱可塑性PAE 50 99.2 50 脂環式エポキシ共重合体A 20 40 10 ポリスチレン 50 無水マレイン酸共重合体 30 ビカット軟化点(℃) 60 99 96 45 58 300%モジュラス(Kgf/cm2) 140 280 260 190 185 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 160 320 340 270 265 伸び(%) 320 360 350 430 400 テ−バ−磨耗量(mg/1000回) 325 105 120 150 305 透明性 × △ △ △ × 耐熱水性保持率(%) 84 56 59 85 82 表中のPEEはポリエステルエラストマ−、PAEはポ
リアミドエラストマ−を意味する。
(以下余白)
【0078】
【発明の効果】従来のジエン系共重合体とエステルエラ
ストマ−またはポロアミドエラストマ−との混合物は、
ビカット軟化点、引張強さ、伸びも低く、また磨耗量も
大きく実用に耐えるものではない。また透明性も悪く、
両者が相溶していないものであった。
ストマ−またはポロアミドエラストマ−との混合物は、
ビカット軟化点、引張強さ、伸びも低く、また磨耗量も
大きく実用に耐えるものではない。また透明性も悪く、
両者が相溶していないものであった。
【0079】しかし本発明のごとく、ジエン系共重合体
とポリエステルエラストマ−またはポリアミドエラスト
マ−に、さらに脂環式エポキシ基含有ビニル単量体と芳
香族ビニル化合物からなる共重合体を配合したものはビ
カット軟化点の格段の向上が認められ、耐熱性の高い組
成物である。また引張強さ、伸びも向上し、磨耗値の向
上も認められる。さらに組成物の透明性も優れたものが
得られる。
とポリエステルエラストマ−またはポリアミドエラスト
マ−に、さらに脂環式エポキシ基含有ビニル単量体と芳
香族ビニル化合物からなる共重合体を配合したものはビ
カット軟化点の格段の向上が認められ、耐熱性の高い組
成物である。また引張強さ、伸びも向上し、磨耗値の向
上も認められる。さらに組成物の透明性も優れたものが
得られる。
【0080】本発明の組成物は、上記のような優れた特
性を有する材料であり、ホ−ス、チュ−ブ、履物、工業
部品、自動車内外装部品、玩具、日用品、フィルム、衣
料品、粘着剤、塗料等に好適に使用できるものであり、
工業的に価値の高い材料である。
(以下余
白)
性を有する材料であり、ホ−ス、チュ−ブ、履物、工業
部品、自動車内外装部品、玩具、日用品、フィルム、衣
料品、粘着剤、塗料等に好適に使用できるものであり、
工業的に価値の高い材料である。
(以下余
白)
Claims (1)
- 【請求項1】(A)(a−1)ビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックとからなるブロック共重合体、(a−
2)ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とのランダ
ム共重合体の水素添加物、および(a−3)ビニル芳香
族化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体の水
素添加物から選ばれた少なくとも1種、 (B)熱可塑性ポリエステルエラストマ−、および熱可
塑性ポリアミドエラストマ−から選ばれた少なくとも1
種、ならびに (C)脂環式エポキシ基含有ビニル単量体とビニル芳香
族化合物とを含む単量体の共重合体であって、数平均分
子量が1,000〜500,000である共重合体から
なり、かつ(A)成分2〜98重量%および(B)成分
98〜2重量%からなる合計量100重量部に対して
(C)成分を1〜150重量部配合することを特徴とす
る熱可塑性重合体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04106591A JP3124366B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 熱可塑性重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04106591A JP3124366B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 熱可塑性重合体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05295197A JPH05295197A (ja) | 1993-11-09 |
JP3124366B2 true JP3124366B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=14437429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04106591A Expired - Fee Related JP3124366B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | 熱可塑性重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3124366B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3310333B2 (ja) * | 1991-09-30 | 2002-08-05 | 株式会社クラレ | 樹脂組成物 |
JP2006036812A (ja) * | 2004-07-22 | 2006-02-09 | Mitsubishi Chemicals Corp | 熱可塑性エラストマー組成物並びにそれを用いてなる積層体及び複合成形体 |
WO2019054391A1 (ja) * | 2017-09-15 | 2019-03-21 | 住友精化株式会社 | エポキシ樹脂組成物 |
-
1992
- 1992-04-24 JP JP04106591A patent/JP3124366B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05295197A (ja) | 1993-11-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |