JP3120598B2 - リヤアンダボデー構造 - Google Patents

リヤアンダボデー構造

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JP3120598B2 JP04281835A JP28183592A JP3120598B2 JP 3120598 B2 JP3120598 B2 JP 3120598B2 JP 04281835 A JP04281835 A JP 04281835A JP 28183592 A JP28183592 A JP 28183592A JP 3120598 B2 JP3120598 B2 JP 3120598B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車車体のリヤアンダ
ボデー構造に係り、特にリヤサブフレームを設けたリヤ
アンダボデー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に路面からのタイヤへの入力は、サ
スペンションを経由してボデーに伝達される。特に、車
両が粗面路を走行している場合には、タイヤへの入力が
大きくなり、これによってボデーの振動が大きくなって
ロードノイズを発生させる。
【0003】一方、ロードノイズを低減させるために
は、路面からの入力を遮断すれば良いが、この場合には
操縦安定性が悪化する。また、ボデーの発音する部位に
制遮音材を設定したり、或いはサスペンションのボデー
入力部位の剛性を上げることも考えられ、この剛性を上
げる一例が実開平3−26677号に開示されている。
【0004】図11に示される如く、このリヤアンダボ
デー構造70は、ホイルハウスインナ72の車幅方向内
側に補強ガッセト74を固着し、この補強ガッセト74
の下端をリヤフロアサイドメンバ76に内に埋設して固
着した構造において、リヤフロアサイドメンバ76にお
ける補強ガセット74埋設部位間に、クロスメンバ78
を横設固着するとともに、左右のリヤフロアサイドメン
バ76における補強ガセット74埋設部位の下面部にリ
ヤサブフレーム80を固着している。従って、リヤサブ
フレーム80からの入力を、補強ガセット74を介し
て、ホイルハウスインナ72にも伝達することができる
ため、リヤサブフレーム80の取付剛性を向上すること
ができるとともに、左右のリヤフロアサイドメンバ76
における補強ガセット74の埋設固着部位間をクロスメ
ンバ78及びリヤサブフレーム80で連結結合すること
ができるため、サスペンションのボデー入力部位の剛性
を上げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このリ
ヤアンダボデー構造70では、リヤサブフレーム80の
取付け点Sが、リヤサイドメンバ76の軸心Pを通る主
軸H上にあり、取付け点Sがリヤサイドメンバ76の軸
心Pから下方へLzオフセットしている。このため、リ
ヤサブフレーム80の取付け点Sに発生する水平方向内
側に作用する入力Fy及び垂直方向下側に作用する入力
Fzのうち入力Fyによるリヤサイドメンバ76の軸心
P廻りのモーメントFyLzの影響が大きくなり、図1
1の想像線に示される如く、クロスメンバ78が上方向
に撓みフロアパン82を振動させロードノイズを発生さ
せていた。なお、この振動を低減するために従来は、リ
ヤサブフレーム80上にダイナミックダンパを取付け入
力Fyの低減を行っており、重量増加となっていた。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、重量増加を招
くことなくリヤフロアパンの振動を充分に抑制でき、ロ
ードノイズを充分に低減させることができるリヤアンダ
ボデー構造を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
リヤアンダボデー構造は、車体後下部の車幅方向両端部
近傍に車体前後方向に沿って配置された一対のリヤフロ
アサイドメンバと、車幅方向に沿って配置され車幅方向
両端部が前記一対のリヤフロアサイドメンバにそれぞれ
結合されたクロスメンバと、前記一対のリヤフロアサイ
ドメンバと前記クロスメンバとの結合部近傍に取付け点
を有するリヤサブフレームと、を備えたリヤアンダボデ
ー構造であって、前記リヤサブフレームの取付け点を前
記一対のリヤフロアサイドメンバの各軸心を結ぶ線と前
記一対のリヤフロアサイドメンバの下端面を結ぶ線の間
であって且つ前記一対のリヤフロアサイドメンバの各内
側面位置より車幅方向内側の領域に設けたことを特徴と
している。
【0008】また、請求項2に記載の発明のリヤアンダ
ボデー構造は、請求項1に記載の発明において、前記一
対のリヤフロアサイドメンバの各軸心を結ぶ線から前記
リヤサブフレームの取付け点までの長さを、前記一対の
リヤフロアサイドメンバの各軸心から降ろした垂線から
前記リヤサブフレームの取付け点までの長さよりも短く
設定したことを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明のリヤアンダボデー構造
では、リヤサブフレームの取付け点を一対のリヤフロア
サイドメンバの各軸心を結ぶ線と、一対のリヤフロアサ
イドメンバの下端面を結ぶ線の間であって、且つ一対の
リヤフロアサイドメンバの各内側面位置より車幅方向内
側の領域に設けたので、ロアアームからの入力によりリ
ヤサブフレームの取付け点に対して水平方向内側に作用
する入力によって発生するリヤフロアサイドメンバの軸
心廻りのモーメントと、ロアアームからの入力によりリ
ヤサブフレームの取付け点に対して垂直方向下側に作用
する入力によって発生するリヤフロアサイドメンバの軸
心廻りのモーメントと、が互いに相殺する。このため、
クロスメンバの上下方向の撓みを低減できダイナミック
ダンパを取付けることなく、即ち、重量増加を招くこと
なくリヤフロアパンの振動を充分に抑制でき、ロードノ
イズを充分に低減させることができる。
【0010】また、一般的に、ロアアームからの入力に
よりリヤサブフレームの取付け点に対して水平方向内側
に作用する入力は、ロアアームからの入力によりリヤサ
ブフレームの取付け点に対して垂直方向下側に作用する
入力より大きくなるため、請求項2に記載の発明のリヤ
アンダボデー構造では、一対のリヤフロアサイドメンバ
の各軸心を結ぶ線からリヤサブフレームの取付け点まで
の長さを、一対のリヤフロアサイドメンバの各軸心から
降ろした垂線からリヤサブフレームの取付け点までの長
さよりも短く設定することによって、相殺後のリヤフロ
アサイドメンバの軸心廻りのモーメントをより0に近づ
けることが可能となり、重量増加を招くことなくロード
ノイズをさらに低減させることができる。
【0011】
【実施例】本発明に係るリヤアンダボデー構造の第1実
施例を図1〜図4に従って説明する。
【0012】なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢
印INは車幅内側方向を、矢印UPは車体上方方向を示
す。
【0013】図4に示される如く、自動車車体10の後
下部を構成するリヤアンダボデー10Aには、車幅方向
両端部近傍に車体前後方向に沿って一対のリヤフロアサ
イドメンバ12が配置されている。これらのリヤフロア
サイドメンバ12の前端部は、フロアサイドインナメン
バ13に結合されており、後端部はロアバックパネル1
7に結合されている。
【0014】図1に示される如く、リヤフロアサイドメ
ンバ12の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を
上方へ向けた断面コ字とされており、車幅方向内側壁部
12Aの上端部は、車幅方向内側に向けて屈曲されフラ
ンジ12Bとされ、車幅方向外側壁部12Cの上端部
は、車幅方向外側に向けて屈曲されフランジ12Dとさ
れている。これらのフランジ12B、12Dは、それぞ
れリヤフロアパン14の下面14Aの車幅方向端部に溶
着されている。従って、リヤフロアサイドメンバ12は
リヤフロアパン14とで車体前後方向へ延びる閉断面構
造16を形成している。
【0015】一方、リヤフロアパン14の車幅方向端部
は、上方へ向けて屈曲されフランジ14Bとされてお
り、このフランジ14Bはリヤホイールハウスインナ1
5(図4参照)の下端縁部に溶着されている。
【0016】一対のリヤフロアサイドメンバ12のリヤ
ホイールハウスインナの略中心部となる部位の間には、
略直線上に車幅方向へ延びるリヤフロアクロスメンバ1
8が配置されている。
【0017】図2に示される如く、このリヤフロアクロ
スメンバ18の車幅方向から見た断面形状は、開口部を
上方へ向けた断面コ字とされており、車体前後方向前側
壁部18Aの上端部は、車体前後方向前側に向けて屈曲
されフランジ18Bとされ、車体前後方向後側壁部18
Cの上端部は、車体前後方向後側に向けて屈曲されフラ
ンジ18Dとされている。
【0018】図1に示される如く、これらのフランジ1
8B、18Dは、それぞれリヤフロアパン14の下面1
4Aに溶着されている。従って、リヤフロアクロスメン
バ18はリヤフロアパン14とで車幅方向へ延びる閉断
面構造20を形成している。
【0019】図2に示される如く、リヤフロアクロスメ
ンバ18の車幅方向外側部にはブラケット22が配置さ
れている。このブラケット22の車幅方向から見た断面
形状は、開口部を上方へ向けた断面コ字とされており、
車体前後方向前側壁部22Aの上端部は、車体前後方向
前側に向けて屈曲されフランジ22Bとされ、車体前後
方向後側壁部22Cの上端部は、車体前後方向後側に向
けて屈曲されフランジ22Dとされている。
【0020】図1に示される如く、これらのフランジ2
2B、22Dは、それぞれリヤフロアパン14の下面1
4Aに溶着されている。また、これらのフランジ22
B、22Dの車幅方向内側の下面には、リヤフロアクロ
スメンバ18のフランジ18B、18Dの車幅方向内側
端部に凹設された段部18E、18Fが溶着されてい
る。一方、これらのフランジ22B、22Dの車幅方向
外側端部には、凹設された段部22E、22Fが形成さ
れており、これらの段部22E、22Fはリヤフロアサ
イドメンバ12のフランジ12Bの下面に溶着されてい
る。
【0021】ブラケット22の基部22Gの車幅方向内
側端部には、凸設された段部22Hが形成されており、
これらの段部22Hは、リヤフロアクロスメンバ18の
基部18Gの車幅方向外側端部18Hに溶着されてい
る。また、ブラケット22の車幅方向外側部は、内側部
に比べ深くなっており、ブラケット22の車幅方向略中
間部には、傾斜部22Jが形成されている。ブラケット
22の基部22Gの車幅方向外側端部には、車幅方向外
側へ向けてフランジ22Jが延設されており、このフラ
ンジ22Jは、リヤフロアサイドメンバ12の基部12
Eの下面に溶着されている。
【0022】また、ブラケット22の車体前後方向前側
壁部22Aの車幅方向外側端部は、車体前後方向前側に
向けて屈曲されフランジ22Lとされ、車体前後方向後
側壁部22Cの車幅方向外側端部は、車体前後方向後側
に向けて屈曲されフランジ22Mとされている。
【0023】図1に示される如く、これらのフランジ2
2L、22Mは、それぞれリヤフロアサイドメンバ12
の車幅方向内側壁部12Aに溶着されている。従って、
ブラケット22はリヤフロアパン14とで閉断面構造2
0とリヤフロアサイドメンバ12とを連結する車幅方向
に延びる閉断面構造24を形成している。
【0024】閉断面構造24内には、矩形状とされた補
強プレート26が、略水平に配置されている。
【0025】図2に示される如く、補強プレート26の
車幅方向から見た断面形状は、開口部を上方へ向けた断
面コ字とされており、車体前後方向前側壁部26Aがブ
ラケット22の車体前後方向前側壁部22Aに溶着さ
れ、車体前後方向後側壁部26Bがブラケット22の車
体前後方向後側壁部22Cに溶着されている。また、補
強プレート26の基部26Cの車幅方向外側端部には、
上方へ向けて側壁部26Dが形成されている。この側壁
部26はリヤフロアサイドメンバ12の車幅方向内側壁
部12Aに溶着されており、両端部は、車体前後方向前
側壁部22Aと車体前後方向後側壁部26Bとにそれぞ
れ連結されている。
【0026】補強プレート26の基部26Cの車体前後
方向略中央部には、車体前後方向に所定の間隔を開けて
一対の貫通孔28(図1参照)が穿設されており、基部
26Cの上面には、これらの貫通孔28と同軸的に一対
のナット30が溶着されている。
【0027】これらの一対の貫通孔28と対向するブラ
ケット22の基部22Gの部位には、一対の長孔32が
穿設されており、一対の長孔32はそれぞれ車体前後方
向が長手方向となっている。ブラケット22の基部22
Gと補強プレート26の基部26Cとの間には、一対の
貫通孔28と同軸的に一対のスペーサ34が溶着されて
いる。
【0028】従って、図1に示される如く、ロアアーム
37が取付けられたリヤサブフレーム36のブラケット
22への取付は、取付部36Aに下方から挿入された2
本の取付けボルト38の脚部38Aが、それぞれ長孔3
2、スペーサ34及び貫通孔28を貫通し、ナット30
に螺合することによって行われる。
【0029】図3(A)に示される如く、リヤサブフレ
ーム36のブラケット22への取付け点S、即ち、ブラ
ケット22の基部22Gの下面と取付けボルト38の軸
線38Bとの交点Sは、一対のリヤフロアサイドメンバ
12の各軸心Pを結ぶ線Mと、一対のリヤフロアサイド
メンバ12の基部12Eの下端面を結ぶ線Nの間で、且
つ、一対のリヤフロアサイドメンバ12の各内側面位置
Lより車幅方向内側の、図3(A)の斜線の領域となっ
ている。
【0030】また、図3(B)に示される如く、一対の
リヤフロアサイドメンバの各軸心Pを結ぶ線Mからリヤ
サブフレームの取付け点Sまでの長さLzは、一対のリ
ヤフロアサイドメンバの各軸心Pから降ろした垂線Hか
らリヤサブフレームの取付け点Sまでの長さLyよりも
短くなっている。
【0031】次に、本実施例の作用に付いて説明する。
粗面路走行により振動したタイヤからの入力は、ロアア
ーム37を介してリヤサブフレーム36へ入力される
が、本実施例のリヤアンダボデー構造では、リヤサブフ
レーム36の取付け点Sを一対のリヤフロアサイドメン
バ12の各軸心Pを結ぶ線Mと、一対のリヤフロアサイ
ドメンバ12の下端面を結ぶ線Nの間であって、且つ一
対のリヤフロアサイドメンバ12の各内側面位置Lより
車幅方向内側の領域(図3(A)の斜線の領域)に設け
たので、図3(B)に示される如く、ロアアーム37か
らの入力によりリヤサブフレーム36の取付け点Sに対
して水平方向内側に作用する入力Fyによって発生する
リヤフロアサイドメンバ12の軸心P廻り(図3(B)
において時計回転方向と反対方向)のモーメントFyL
zと、ロアアーム37からの入力によりリヤサブフレー
ム36の取付け点Sに対して垂直方向下側に作用する入
力Fzによって発生するリヤフロアサイドメンバ12の
軸心P廻り(図3(B)において時計回転方向)のモー
メントFzLyと、が互いに相殺する。
【0032】このため、リヤフロアサイドメンバ12の
捩が低減され、リヤフロアクロスメンバ18の上下方向
の撓みを低減でき、その結果ダイナミックダンパを取付
けることなく、即ち、重量増加を招くことなくリヤフロ
アパンの振動を充分に抑制でき、ロードノイズを充分に
低減させることができる。
【0033】さらに、リヤサブフレーム36が短くなる
分、リヤサブフレーム36の断面を小さくしても曲げ剛
性を確保することができるため、さらに重量を低減する
ことができる。
【0034】また、一般的に、ロアアーム37からの入
力によりリヤサブフレーム36の取付け点Pに対して水
平方向内側に作用する入力Fyは、ロアアーム37から
の入力によりリヤサブフレーム36の取付け点Pに対し
て垂直方向下側に作用する入力Fzより大きくなるた
め、本実施例のリヤアンダボデー構造では、一対のリヤ
フロアサイドメンバ12の各軸心Pを結ぶ線Mからリヤ
サブフレーム36の取付け点Sまでの長さLzを、一対
のリヤフロアサイドメンバ12の各軸心Pから降ろした
垂線Hからリヤサブフレーム36の取付け点Sまでの長
さLyよりも短く設定する(Lz<Ly)ことによっ
て、相殺後のリヤフロアサイドメンバ12の軸心P廻り
のモーメントをより0に近づけることが可能となり、ロ
ードノイズをさらに低減させることができる。
【0035】また、本実施例では、補強プレート26を
設けたので、リヤサブフレーム36からの入力をリヤフ
ロアサイドメンバ12に確実に伝達できるようになって
いる。また、スペーサ34を設け取付けボルト38の長
さを長くすることによって、リヤサブフレーム36の取
付け点S近傍の剛性を向上させている。
【0036】なお、図5に示される如く、スペーサ34
を除き、補強プレート26の取付け位置を下げて、ブラ
ケット22の基部22Gと補強プレート26の基部26
Cとを直接溶着させてもよい。
【0037】次に、本発明に係るリヤアンダボデー構造
の第2実施例を図6(A)及び図6(B)に従って説明
する。
【0038】なお、第1実施例と同一部材については、
同一符号を付してその説明を省略する。
【0039】図6(A)及び図6(B)に示される如
く、本実施例のブラケット22においては、段部22H
の車幅方向内側端縁部から車体上方斜め内側へ向けて側
壁部22Nが形成されており、この側壁部22Nの車体
前後方向両端部はそれぞれ車体前後方向前側壁部22A
と車体前後方向後側壁部22Cとに溶着されている。ま
た、側壁部22Nの上端部には、車幅方向内側へ向けて
フランジ22Pが形成されており、このフランジ22P
はリヤフロアパン14の下面14Aに溶着されている。
【0040】従って、図6(A)に示される如く、ブラ
ケット22とリヤフロアサイドメンバ12とリヤフロア
パン14とで形成される閉断面構造24が、車体前後方
向から見た形状においても閉じ断面構造となる。このた
め、第1実施例に記載された補強プレート26を設けな
くても、この部位の結合剛性を向上することができる。
従って、本実施例においても、第1実施例と同等の効果
が得られる。なお、ナット30は直接スペーサ34に溶
着されている。
【0041】また、図7に示される如く、スペーサ34
を除き、ナット30を直接ブラケット22の基部22G
に溶着させても良い。
【0042】次に、本発明に係るリヤアンダボデー構造
の第3実施例を図8に従って説明する。
【0043】なお、第2実施例と同一部材については、
同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】図8に示される如く、本実施例では、リヤ
フロアパン14の一対のリヤフロアサイドメンバ12間
の部位が、下方へ向けて円弧状に湾曲している。また、
ブラケット22の基部22Gの車幅方向内側端部には、
車幅方向内側下方へ向けてフランジ22Jが形成されて
おり、フランジ22Jは、リヤフロアパン14に沿って
下方へ向けて円弧状に湾曲したリヤフロアクロスメンバ
18の基部18Gの車幅方向外側端部18Hに溶着され
ている。
【0045】従って、図8に示される如く、リヤサブフ
レーム80の取付け点Sに水平方向内側に作用する入力
Fyと垂直方向下側に作用する入力Fzが作用した場合
には、リヤフロアサイドメンバ12の軸心Pには、モー
メントFyLz、モーメントFzLyが働く。この場
合、リヤフロアクロスメンバ18がまっすぐであれば、
入力Fy(リヤフロアクロスメンバ18に対して圧縮力
として作用する)によりリヤフロアクロスメンバ18が
容易に変形することはないが、本実施例においては、リ
ヤフロアクロスメンバ18が下方へ向けて円弧状に湾曲
しているため、圧縮力Fyによって、リヤフロアクロス
メンバ18が下方へ撓む。
【0046】この時、リヤフロアクロスメンバ18の変
位(図8の矢印G(Fy))は、入力Fyによって発生
するリヤフロアサイドメンバ12の軸心P廻りのモーメ
ントFyLzによって生じるリヤフロアクロスメンバ1
8の変位(図8の矢印G(FyLz))と逆方向とな
る。このため、モーメントFyLzによって生じるリヤ
フロアクロスメンバ18の変位G(FyLz)を、モー
メントFzLyによって生じるリヤフロアクロスメンバ
18の変位G(FzLy)と圧縮力Fyによって生じる
リヤフロアクロスメンバ18の変位矢印G(Fy)とで
相殺することができる。この結果、取付け点Sを大幅に
内側へずらすことなく、リヤフロアクロスメンバ18の
変形を抑制することができる。
【0047】なお、本実施例では、リヤフロアパン14
の一対のリヤフロアサイドメンバ12間の部位を下方へ
向けて円弧状に湾曲するとともに、リヤフロアクロスメ
ンバ18の基部18Gもリヤフロアパン14に沿って下
方へ向けて円弧状に湾曲したが、これに代えて、リヤフ
ロアの剛性を確保するために、図9に示される如く、リ
ヤフロアパン14は水平とし、リヤフロアクロスメンバ
18の基部18Gのみを下方へ向けて円弧状に湾曲して
も良い。
【0048】次に、本発明に係るリヤアンダボデー構造
の第4実施例を図10に従って説明する。
【0049】なお、第1実施例と同一部材については、
同一符号を付してその説明を省略する。
【0050】図10に示される如く、本実施例では、リ
ヤフロアサイドメンバ12とブラケット22との間に、
リヤフロアサイドメンバブラケット17が介在してい
る。このリヤフロアサイドメンバブラケット17の車体
前後方向から見た断面形状は、開口部を上方へ向けた断
面コ字とされており、車幅方向内側壁部17Aの上端部
が、リヤフロアサイドメンバ12の車幅方向内側壁部1
2Aの下部に溶着されている。また、車幅方向外側壁部
17Bの上端部が、リヤフロアサイドメンバ12の車幅
方向外側壁部12Cの下部に溶着されており、リヤフロ
アサイドメンバブラケット17は、リヤフロアサイドメ
ンバ12とで、閉断面構造16の下側に閉断面構造16
に沿った閉断面構造19を形成している。
【0051】従って、リヤフロアサイドメンバ12のブ
ラケット22を取付ける部位の軸心P1が、リヤフロア
サイドメンバ12の軸心Pより下方となる。このため、
一対のリヤフロアサイドメンバブラケット17の各軸心
P1を結ぶ線M1と、一対のリヤフロアサイドメンバブ
ラケット17の基部17Cの下端面を結ぶ線N1の間
で、且つ、一対のリヤフロアサイドメンバ12の各内側
面位置Lより車幅方向内側の領域(図10の右上がりの
斜線の領域)、即ち、相殺領域が、リヤフロアサイドメ
ンバブラケット17を設けない場合の相殺領域(図10
の右下がりの斜線の領域)に比べて広くなり、取付け点
Sの自由度が大幅に増加する。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の本発明はリヤサブフレー
ムの取付け点を一対のリヤフロアサイドメンバの各軸心
を結ぶ線と一対のリヤフロアサイドメンバの下端面を結
ぶ線の間であって、且つ一対のリヤフロアサイドメンバ
の各内側面より車幅方向内側の領域に設けたので、重量
増加を招くことなくリヤフロアパンの振動を充分に抑制
でき、ロードノイズを充分に低減させることができると
いう優れた効果を有する。
【0053】また、請求項2記載の本発明は一対のリヤ
フロアサイドメンバの各軸心を結ぶ線からリヤサブフレ
ームの取付け点までの長さを、一対のリヤフロアサイド
メンバの各軸心から降ろした垂線からリヤサブフレーム
の取付け点までの長さよりも短く設定したので、相殺後
のリヤフロアサイドメンバの軸心廻りのモーメントをよ
り0に近づけることが可能となり、ロードノイズをさら
に低減させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のリヤアンダボデー構造を
示す車体前方から見た断面図である。
【図2】本発明の第1実施例のリヤアンダボデー構造の
リヤサブフレームの取付け部を示す車体内側斜め前方か
ら見た分解斜視図である。
【図3】(A)は本発明の第1実施例のリヤアンダボデ
ー構造のリヤサブフレームの取付け点の存在領域を示す
断面図であり、(B)は本発明の第1実施例のリヤアン
ダボデー構造の作用説明図である。
【図4】本発明の第1実施例のリヤアンダボデー構造が
適用された車体下部を示す車体斜め前方から見た斜視図
である。
【図5】本発明の第1実施例のリヤアンダボデー構造の
変形例を示す車体前方から見た断面図である。
【図6】(A)は本発明の第2実施例のリヤアンダボデ
ー構造を示す車体前方から見た断面図であり、(B)は
本発明の第2実施例のリヤアンダボデー構造のブラケッ
トを示す車体内側斜め前方から見た斜視図である。
【図7】本発明の第2実施例のリヤアンダボデー構造の
変形例を示す車体前方から見た断面図である。
【図8】本発明の第3実施例のリヤアンダボデー構造を
示す車体前方から見た断面図である。
【図9】本発明の第3実施例のリヤアンダボデー構造の
変形例を示す車体前方から見た断面図である。
【図10】本発明の第4実施例のリヤアンダボデー構造
を示す車体前方から見た断面図である。
【図11】従来例のリヤアンダボデー構造を示す車体前
方から見た断面図である。
【符号の説明】
10 自動車車体 10A リヤアンダボデー 12 リヤフロアサイドメンバ 14 リヤフロアパン 18 リヤフロアクロスメンバ 20 閉断面構造 22 ブラケット 24 閉断面構造 26 補強プレート 30 ナット 36 リヤサブフレーム 37 ロアアーム
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−68971(JP,U) 実開 平2−108672(JP,U) 実開 平3−26677(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/20 B62D 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体後下部の車幅方向両端部近傍に車体
    前後方向に沿って配置された一対のリヤフロアサイドメ
    ンバと、車幅方向に沿って配置され車幅方向両端部が前
    記一対のリヤフロアサイドメンバにそれぞれ結合された
    クロスメンバと、前記一対のリヤフロアサイドメンバと
    前記クロスメンバとの結合部近傍に取付け点を有するリ
    ヤサブフレームと、を備えたリヤアンダボデー構造であ
    って、前記リヤサブフレームの取付け点を前記一対のリ
    ヤフロアサイドメンバの各軸心を結ぶ線と前記一対のリ
    ヤフロアサイドメンバの下端面を結ぶ線の間であって且
    つ前記一対のリヤフロアサイドメンバの各内側面位置よ
    り車幅方向内側の領域に設けたことを特徴とするリヤア
    ンダボデー構造。
  2. 【請求項2】 前記一対のリヤフロアサイドメンバの各
    軸心を結ぶ線から前記リヤサブフレームの取付け点まで
    の長さを、前記一対のリヤフロアサイドメンバの各軸心
    から降ろした垂線から前記リヤサブフレームの取付け点
    までの長さよりも短く設定したことを特徴とする請求項
    1記載のリヤアンダボデー構造。
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