JP3116768B2 - ビスマス層状化合物の製法 - Google Patents
ビスマス層状化合物の製法Info
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Description
等の電子デバイスに用いて有用なビスマス層状化合物の
製法に係わる。
温度を有するビスマス系高温超伝導酸化物、あるいは強
誘電性メモリ用材料等、産業上にも極めて重要な化合物
群をなしている。これらの化合物を強誘電性メモリ素子
等の電子デバイスへ応用する場合には、薄膜化プロセス
の開発が不可欠である。
rTa2 O9 を強誘電体材料として用いた強誘電性メモ
リは、従来の強誘電性メモリ材料であるPZT(PbZ
rTi酸化物)系材料における短所である、書き換えの
繰り返しにより残留分極が減少する現象、いわゆるファ
ティーグ現象を示さないことから、最近注目されてきて
いる。
イスへの応用の試みが行われており、その中で、良好な
強誘電性を示すビスマス層状化合物の薄膜が、MOD
(Metal Organic Deposition)法等スピンコートによる
方法により得られている。
半導体プロセスにおいてはクリーン(清浄)度の要請が
厳しく、上述のスピンコートによる成膜方法では、この
要請を満足させることができない。
になるが、酸化物の薄膜に対しては、超高真空プロセス
(例えば分子線エピタキシー法やレーザアブレーショ
ン)では酸化反応が困難である。また、半導体プロセス
でよく用いられているMOCVD法(有機金属化学的気
相成長法)を適用するには、水素ガスをキャリアとして
用いることができないこと、良好なソース材料がないこ
と等の障害がある。
にアルカリ土類金属については、前述のビスマス系高温
超伝導酸化物の原料であるため、これまでさかんに開発
が進められたが、現在最良と言われているDPM(DiPi
valoylMethanato )錯体においても、アルカリ土類以外
の金属元素に対するMOCVDのソース材料と比較し
て、堆積レートが極度に低いことから、CVD(化学的
気相成長)法による成膜が困難になっている。
から提案されている前述のPZT(Pb(Zr,Ti)
O3 )に対しては、鉛PbとチタンTi、あるいは鉛と
ジルコニウムZrとを1分子中に1:1の比率で含有す
る物質(例えば(C2 H5 )3 PbOTi(O−iP
r)3 やPbZr(O−tBu) 6 等)をソース原料と
して、CVD法による成膜が試みられている(米国特許
第5326892A号参照)。
て、不可欠な成分であるTaやNbにおいては、このよ
うな1分子中に2つのメタルを含有する化合物をCVD
ソースとして用いる例は報告されていない。
いては、書き換えによる劣化が少なく、清浄度の高い、
強誘電性メモリ材料として適したビスマス層状化合物の
製造方法を提供するものである。
ンタルTaもしくはニオブNbとアルカリ土類金属とを
2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を用い
て、化学的気相成長法によりビスマス層状化合物を形成
するビスマス層状化合物の製法である。
ルTaもしくはニオブNbと、アルカリ土類金属とを、
2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料、いわゆ
るバイメタリックソースを導入した原料を用いて化学的
気相成長法によりビスマス層状化合物を形成することに
より、アルカリ土類金属(以下Aサイトとする)とT
a、Nb(以下Bサイトとする)とを組成の比を1:2
に保持したままで、ビスマス層状化合物の合成をするこ
とができる。
造したビスマス層状化合物およびその製法は、まず単分
子中にタンタルTaもしくはニオブNbと、アルカリ土
類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原
料を作製し、これをソース材料として用いて、CVD法
により成膜することにより、所望の組成の、例えば強誘
電性メモリ等の電子デバイスに用いて有用な薄膜等のビ
スマス層状化合物を得るものである。
概要について説明する。
オブのアルコキシド化合物を用意し、これをアルコー
ル、好ましくは無水アルコール中に溶解させる。
子組成で(Ta,Nb):(Sr,Ba,Ca)=2:
1となるように秤量してこのアルコール溶液中に分散さ
せる。
により、目的の組成のバイメタリックのアルコキシド化
合物のアルコール溶液が生成する(S.Katayama et al.,
J.Mater.Chem.,p889-890(1992)およびO.Renoult et a
l.,J.Am.Ceram.Soc.,p3337-3340(1992) 参照)。
によるソース原料を、ビスマス源とともに所定の比率で
用いて、通常のCVD法を行うことにより、所望の組成
のビスマス層状化合物の薄膜を得ることができる。
の製造方法の一具体例について説明する。この具体例
は、組成がBi2 SrTa2 O9 であるビスマス層状化
合物による薄膜を作製する場合の例である。
えばTa(OC2 H5 )5 を選択し、これをアルコール
好ましくは無水エタノールに溶かし、0.5M/l程度
の濃度の溶液を作製する。
r:Ta=1:2となるように秤量して、溶液中に分散
させる。この溶液を数日環流させることにより、目的の
バイメタリックアルコキシドが合成される。
素もしくはアルゴンガス気流中にて行う。このとき、次
式に化学反応を示すように水素ガスの発生を伴うので、
水素の除外に留意して製造を行う。
5 OH→SrTa2 (OC2 H5)12+H2 ↑
rTa2 (OC2 H5 )12とビスマス源を用いて、バイ
メタリックソースとビスマス源との比率が1:2となる
ように調整し、MOCVD法により成膜を行う。成膜条
件は例えば、基板温度を400〜700℃、反応ガス圧
力を0.1〜50torr、キャリアガスを酸素を5%以上
含む酸化性ガス雰囲気によって成膜を行う。尚、ソース
中に酸素を含む場合は、酸化性ガス雰囲気でなくてもよ
いことがある。また成膜した後に、成膜温度以上の温度
の酸化性雰囲気中にて、アニールを行ってもよい。
る組成のビスマス層状化合物の薄膜を形成することがで
きた。MOCVD法により成膜することから、表面被覆
性のよい薄膜を形成できるほか、薄膜の清浄度を高め、
また生産性も高めることができる。
h3 (トリフェニルビスマス)、Bi(O−iP
r)3 、Bi(O−tC4 H9 )3 、Bi(O−tC5
H11)3 、Bi(O−Tol)3 等から選択して用いる
ことができる。
上述のTa(OC2 H5 )5 の他にも、次に挙げるもの
が工業的に生産されており、いずれも純度99.999
%以上のものが入手可能である。例えば、Ta(OCH
3 )5 ,Ta(O−iC3 H7 )5 ,Ta(O−nC3
H7 )5 ,Ta(O−iC4 H9 )5 ,Ta(O−nC
4 H9 )5 ,Ta(O−secC4 H9 )5 ,Ta(O
−tC4 H9 )5 等である。上述のTa(OC2 H5 )
5 の代わりにこれらの化合物を用いても、同様にしてビ
スマス層状化合物の成膜を行うことが出来る。
の製造方法の他の具体例について説明する。
2 SrTa2 O9 なる組成を有するビスマス層状化合物
は、SrサイトおよびTaサイトをそれぞれアルカリ土
類金属およびNbで置換することにより、キュリー点、
誘電体特性等が変化することが知られている(G.A.SMOL
ENSKII et al.,SOVIET PHIYSICS-SOLID STATE,p651-655
(1961)およびE.C.SUBBARAO,J.Phys.Chem.Solids Pergam
on Press,Vol.23,p665-676(1962)参照)。
O9 なる組成を有するビスマス層状化合物を作製する例
であったが、本例はこのビスマス層状化合物のSrサイ
トおよびTaサイトをそれぞれアルカリ土類金属および
Nbで置換する場合、すなわちBi2 (Sra Bab C
ac )(Tad Nbe )2 O9 (a+b+c=1,d+
e=1)なる組成のビスマス層状化合物による薄膜を作
製する場合の例である。
バイメタリックソースを製造したが、本例では、Srと
Taの他にもCa、Ba他のアルカリ土類元素およびN
bによっても、バイメタリックソースを作製する。
が生産されており、前述のTaのアルコキシドと同様に
入手可能である(Nbのアルコキシド化合物はD.C.Brad
leyet al.,J.Chem.Soc.,p4439-4442(1956) 等を参
照)。
5 )5 またはNbのアルコキシド例えばNb(OC2 H
5 )5 と、Sr,Ba,Ca金属を用いて、先の実施例
と同様のプロセスを経て、例えば次に挙げるバイメタリ
ックソースを合成して得ることができる。SrTa
2 (OC2 H5 )12,SrNb2 (OC2 H5 )12,B
aTa2 (OC2 H5 )12,BaNb2 (OC2 H5 )
12,CaTa2 (OC2 H5 )12,CaNb2 (OC2
H5 )12等が合成可能である。
ビスマス源と共にソース材料として用いて、成膜するビ
スマス層状化合物の組成に合わせて、材料の比率を調整
する。これを先の例と同様に、MOCVD法により成膜
することにより、所望の組成のビスマス層状化合物の薄
膜を形成することができる。この場合も先の例と同様
に、表面被覆性のよい清浄度の高い薄膜を形成でき、ま
た生産性も高めることができる。
本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取
り得る。
リックソースとの比率は、所望のビスマス層状化合物の
組成に応じて選定されるものであり、バイメタリックソ
ースのA,B両サイトの金属の組成比が1:2に保持し
たまま、ビスマス組成を成膜条件に合わせて独立に制御
できるものである。
膜が困難であったビスマス層状化合物の薄膜を確実に歩
留まりよく成膜することができる。
ることにより、MOCVD法により製造することから、
表面被覆性のよい薄膜を形成できるほか、薄膜の清浄度
を高め、また生産性も高めることができる。
マス層状化合物は、強誘電性メモリ用のデバイス材料と
して適用して、前述のファティーグ現象を回避でき書き
換え回数を飛躍的に多くできるなど電気的特性の良好な
メモリデバイスとなり、これを記憶装置として用いて各
種の情報機器を形成することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 単分子中にタンタルもしくはニオブとア
ルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコ
キシド原料を用いて、 化学的気相成長法によりビスマス層状化合物を形成する
ことを特徴とするビスマス層状化合物の製法。
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- 1995-04-06 JP JP07081442A patent/JP3116768B2/ja not_active Expired - Lifetime
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