JP3116026B2 - 放射線遮蔽仕切壁 - Google Patents

放射線遮蔽仕切壁

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JP3116026B2 JP09300477A JP30047797A JP3116026B2 JP 3116026 B2 JP3116026 B2 JP 3116026B2 JP 09300477 A JP09300477 A JP 09300477A JP 30047797 A JP30047797 A JP 30047797A JP 3116026 B2 JP3116026 B2 JP 3116026B2
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隆昭 杉江
光雄 堀
徹 滝口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線遮蔽仕切壁に
関し、とくに建物内の放射線治療施設、RI取り扱い施
設、放射性廃棄物保管室等の放射線遮蔽が必要な空間
(以下、放射線室という。)の周囲に設置する放射線遮
蔽仕切壁に関する。
【0002】
【従来の技術】建物内に放射線室を構築する場合は、原
則として、放射線室を大きな重量の放射線遮蔽壁で囲う
必要がある。遮蔽壁の重量は、その遮蔽性能により変化
する。従来比較的低い放射線遮蔽性能(以下、単に遮蔽
性能という。)で足りる場合は、鉛を内蔵させ又は鉛板
を貼り付けた不燃石膏板等のパネル(以下、鉛パネルと
いう。)により遮蔽壁を構築している。
【0003】他方、高い遮蔽性能が要求される病院の放
射線治療施設、RI取り扱い施設等では、放射線室の遮
蔽壁を厚いコンクリート躯体壁又はコンクリート躯体壁
と鉄板との組み合わせにより構築している。コンクリー
ト壁と鉄板とを併用する理由は、一般に鉄板の比重がコ
ンクリートの約3倍であり、例えば厚さ50mmの鉄板によ
り厚さ150mmのコンクリートに相当する遮蔽性能が得ら
れるので、遮蔽壁全体の厚さが極端に厚くなるのを避け
ることができるからである。
【0004】近年医療技術の高度化・機器の進歩等に伴
い、鉛パネルでは遮蔽性能が不足するが、極端に厚い遮
蔽壁による遮蔽性能までは必要としない中程度の遮蔽性
能の遮蔽壁に対する要求が増えている。従来このような
中程度の遮蔽性能の遮蔽壁は鉄筋コンクリート壁、又は
鉄筋コンクリート壁と鉄板との組み合わせにより構築す
ることが多い。
【0005】図11(A)は鉄筋コンクリート造の放射
線室周囲遮蔽壁42の一例を示す。同図の周囲遮蔽壁42は
放射線室の周囲に鉄筋コンクリート壁を設けたものであ
る。従って完成した周囲遮蔽壁42は出入り口46を除きロ
の字形の一体構造となる。鉄板を併用する場合は、鉄筋
コンクリート製遮蔽壁42の内側又は外側表面に鉄板を隙
間なく並べて固定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】病院の高層化や施工期
間の短縮、建設費用の節約等の観点から建築物を鉄骨構
造とする要求も高まっている。しかし鉄骨構造の建築物
は地震時の水平変位が大きく、これに上記鉄筋コンクリ
ート構造の遮蔽壁を有する放射線室を設置することは考
えられていなかった。
【0007】すなわち軟構造である鉄骨造の建築物で
は、地震時の地震力により生じる水平方向の層間変位が
大きいので、放射線遮蔽壁を天端支持梁と床梁とに剛に
固定すれば、当該箇所に応力が集中し、建物にとって良
好とはいえない。極端な応力が集中すれば、その部分が
破壊する原因となりうるからである。こうした危険性を
回避するためには、予めこれらの剛設部分に必要な耐力
を見込んで構造設計をすればよいが、構造体に部材のメ
ンバーアップ、補強が発生し、結果として非経済的な構
造算定結果になりうる。
【0008】建物躯体と遮蔽壁とを剛に固定する構造で
は、図11(B)及び(C)に示すように、層間変位が
生じると建物躯体43、44、45と遮蔽壁41a、41bとの結合
部分が破壊されて遮蔽性能が失われる。
【0009】この状況に対し、鉄筋コンクリート造の遮
蔽壁に替え、例えば鋼製パネルで遮蔽壁を構築すれば、
遮蔽壁が薄くでき施工も簡単になる。しかしこの状態で
は各々のパネルが地震時に動くことになり、隣接するパ
ネルの接合部分で遮蔽性能が確保できなくなる問題点が
ある。層間変位が生じても遮蔽性能を失わない遮蔽壁の
構築方法の開発が望まれていた。
【0010】そこで本発明の目的は、建築物の大きな層
間変位の発生時にも中程度の遮蔽性能が得られる放射能
遮蔽仕切壁を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1から3、図6及び図
の実施例を参照するに、本発明の放射線遮蔽仕切壁
は、床から天端支持梁17に至る高さを有し面方向に突き
合わせて並置される複数の放射線遮蔽パネル4、各パネ
ル4の上下端の一方を当該パネル4の厚さ方向への傾斜
を許しつつ前記床又は天端支持梁17に固定する固定部材
7、前記各パネル4の上下端の他方を当該パネル4の厚
さ方向への傾斜を許しつつ当該パネル4の面方向へ摺動
自在に前記天端支持梁17又は床に係止する案内部材8、
及び隣接するパネル4の各々の突き合わせ端をそれぞれ
隣接パネル側から相互に重畳可能とする如く高さ全長に
亘り折り曲げて形成した折り曲げ部5を備え、折り曲げ
部5により前記パネル4の突き合わせ部分を遮蔽しつつ
連結してなるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1から3は、1枚の遮蔽パネル
4からなる放射線遮蔽仕切壁1を示す。図示例の放射線
遮蔽仕切壁1は、平行な上下端を有する放射線遮蔽パネ
ル4と、パネル4の下端を当該パネル4の厚さ方向への
傾斜を許しつつ床に固定する固定部材7と、パネル4の
上端を当該パネル4の厚さ方向への傾斜を許しつつ当該
パネル4の面方向へ摺動自在に天端支持梁17に係止する
案内部材8とを有する。図1は仕切壁1の斜視図、図3
は正面図、図2は図3の矢印II−IIにおける垂直断面図
をそれぞれ表す。先ず、図1から3を参照して、1枚の
パネル4からなる放射線遮蔽仕切壁1の遮蔽性能につい
て説明する。仕切壁1をパネル製とすることにより、工
場で予め製造したパネルの組み立てにより比較的短期間
で仕切壁1を構築できるので、仕切壁1の工期の短縮が
期待できる。但し本発明の放射線遮蔽仕切壁1の構造は
パネルによるものに限定されない。
【0013】図示例のパネル4の一例は、床から天端支
持梁17に至る高さと2m程度の所定幅と放射線透過が防
止できる1から2cm乃至数十cm程度の十分な厚さとを有
する鉄製パネルである。ここで天端支持梁17は天井梁と
してもよい。またパネル4をステンレスその他の金属製
又は高密度セラミック製としてもよい。但し、従来の鉄
筋コンクリートパネル又はコンクリートパネルと鉄板と
の組み合わせを本発明のパネル4とすることも可能であ
る。パネル4の面方向を天端支持梁17の長さ方向と一致
させ、パネル4の上端を案内部材8により天端支持梁17
へ支持し、パネル4の下端を固定部材7により床埋込板
15へ固定する。
【0014】図示例の固定部材7は、床スラブ梁18(図
2)に固定されパネル4の下端が載置される床埋込板1
5、パネル4の下端を厚さ方向両側から支持する床埋込
板15上の振れ止め金具対12、13、及び振れ止め金具対1
2、13に当接してパネル4の面方向への移動を禁止する
パネル4上の止め金具14を有する。
【0015】床埋込板15は床スラブ梁18に溶接で固定さ
れ、床コンクリート面から少し掘り下げた位置に位置付
けられる。床埋込板15上の振れ止め金具対12、13の間に
パネル4の下端を挟持させることにより、パネル4の厚
さ方向へのずれ移動を防ぐ。振れ止め金具対12、13は、
パネル4の厚さ方向への傾斜の障害とならない程度に十
分低いものとする。但し振れ止め金具対12、13はパネル
4の一定角度範囲内での傾斜時にもパネル4の下端を挟
持するに必要な高さとする。パネル4上の止め金具14
は、振れ止め金具12、13から見てパネル4の面方向両側
に、振れ止め金具12、13に当接させて取り付けられる。
床埋込板15上の振れ止め金具12、13とパネル4上の止め
金具14とが常に当接することにより、パネル4の面方向
への移動は禁止される。この面方向への移動が禁止され
た状態を本発明では固定という。但し本発明の仕切壁1
の上下端の一方の固定方法は図示例の固定部材7に限定
されない。
【0016】なお図示例はパネル4の面方向に2個の固
定部材7を設けているが、固定部材7の数は図示例に限
定されず、固定部材7を1個又は3個以上とすることが
できる。また図3に示すように、パネル4を載置したの
ち床埋込板15上に床コンクリートを埋め戻すことによ
り、パネル4の下端と床コンクリートとの間に間隙が生
じるのを防止することができる。
【0017】また図示例の案内部材8は、天端支持梁17
の底面に固定するネジ穴付き天端プレート16、及びパネ
ル4の上端を厚さ方向両側から係止する天端プレート16
上の振れ止めアングル対10、11を有する。
【0018】天端プレート16は天端支持梁17の底面に溶
接で固定され、振れ止めアングル対10、11は天端プレー
ト16にネジで固定される。振れ止めアングル対10、11の
間にパネル4の上端を摺動可能に係止することにより、
パネル4の転倒を防止しつつパネル4の面方向への移動
を可能とする。振れ止めアングル10、11は、パネル4の
厚さ方向への傾斜の障害とならない程度の高さとする
が、パネル4の一定角度範囲内での傾斜時にもパネル4
の上端を挟持するに必要な高さとする。
【0019】但し本発明の仕切壁1の上下端の他方の係
止方法は図示例の案内部材8に限定されない。また図示
例はパネル4の面方向に2個の案内部材8を設けている
が、案内部材8の数は図示例に限定されず、案内部材8
を1個又は3個以上とすることができる。
【0020】図4(A)は、床埋込板15と天端支持梁17
とが鉛直線上に位置付けられ、放射線遮蔽仕切壁1を天
端支持梁17の底面及び床埋込板15に対し直角に支持した
状態の垂直断面図を図式的に示す。これに対し図4
(B)は、地震時の地震力により仕切壁1の厚さ方向に
層間変位(天端支持梁の床面に対する層間変位をいう。
以下同じ。)xが生じ、天端支持梁17と床埋込板15との
間にずれが生じた状態の垂直断面図を図式的に示す。建
物の躯体に剛に固定される従来の仕切壁41の場合は、層
間変位が生じると図11(C)のように結合部分が破壊
するか又は仕切壁41に応力が集中して仕切壁41自体が破
損しうる。本発明は仕切壁1の上下端をそれぞれ仕切壁
1の厚さ方向への傾斜を許しつつ躯体へ固定又は係止す
るので、図4(B)のように厚さ方向に層間変位xが生
じた場合でも躯体と仕切壁1との結合が維持でき、躯体
との結合が維持できる限り仕切壁1の遮蔽性能も維持で
きる。また本発明は仕切壁1が傾斜して仕切壁1自体に
応力が集中するのを避けうるので、例えば鉄製のパネル
4で仕切壁1を構築した場合でも構造上の問題は生じ難
い。
【0021】図5(A)は、交差させて配置する2枚の
放射線遮蔽仕切壁1a、1bの間に突き合わせ間隙26を設け
た状態を図式的に示す。同図では仕切壁1a、1bの交差角
度を直角としているが、本発明の仕切壁の交差角度は直
角に限定されない。また同図は仕切壁1aの側面図、仕切
壁1bの正面図をそれぞれ表す。これに対し図5(B)は
地震時の地震力により仕切壁1aの厚さ方向及び仕切壁1b
の面方向に層間変位xが生じた状態を図式的に示す。
【0022】上述したように仕切壁1aは厚さ方向の層間
変位xに対して傾斜することにより建物躯体との結合を
維持しつつ仕切壁1a自体への応力集中を避ける。また仕
切壁1bは面方向の層間変位xに対して面方向へ摺動する
ことにより躯体との結合を維持しつつ仕切壁1b自体への
応力集中を避けることができる。傾斜又は摺動に起因す
る両仕切壁1a、1bの衝突は、両仕切壁1a、1bの間に必要
十分な突き合わせ間隙26を設けることで回避できる。突
き合わせ間隙26は後述の補助遮蔽壁30(図6参照)で遮
蔽することができる。なお突き合わせ間隙26の大きさは
放射線遮蔽仕切壁1の構築階の予想層間変位などを考慮
して決定できる。
【0023】なお図2に示す梁付き遮蔽板20は天端支持
梁17からの放射線の透過を遮蔽し、また隙間遮蔽板21は
パネル4と天端支持梁17との間の隙間からの放射線の透
過を遮蔽するものである。但し一般に放射線室の仕切壁
の上部に関しては放射線の人間に対する影響が少なくな
るので、仕切壁の下部ほど高い遮蔽性能は要求されな
い。従って梁付き遮蔽板20及び隙間遮蔽板21は省略可能
である。
【0024】図1から3は1枚の遮蔽パネル4からなる
放射線遮蔽仕切壁1を示すが、複数のパネル4を面方向
に突き合わせて並置し、隣接する各パネル4の突き合わ
せ部分を放射線遮蔽目板6等の連結手段で遮蔽しつつ連
結することにより、長い放射線遮蔽仕切壁1とすること
が可能である。
【0025】図6に示す放射線遮蔽仕切壁1aは、床から
天端支持梁に至る高さを有し面方向に突き合わせて並置
される複数の放射線遮蔽パネル4a1、4a2、4a3、隣接す
るパネル4a1と4a2、4a2と4a3の各突き合わせ部分を遮蔽
しつつ連結する連結手段(図示例の場合は放射線遮蔽目
板6a1、6a2)、各パネル4a1、4a2、4a3の上下端の一方
を当該パネルの厚さ方向への傾斜を許しつつ床又は天端
支持梁に固定する固定部材7a1、7a2、7a3(図1参
照)、及び各パネル4a1、4a2、4a3の上下端の他方を当
該パネルの厚さ方向への傾斜を許しつつ当該パネルの面
方向へ摺動自在に天端支持梁又は床に係止する案内部材
8a1、8a2、8c3(図1参照)を備えてなるものである。
また図6に示す放射線遮蔽仕切壁1b、1c、1dも、複数の
放射線遮蔽パネル4b1〜4b4、4c1〜4c3、4d1〜4d4を連結
して構築したものである。
【0026】連結手段の一例は、図9(D)に示す放射
線遮蔽目板6である。遮蔽目板6は仕切壁1の突き合わ
せ部分の片側又は両側から当該突き合わせ部分を覆うこ
とにより放射線の透過を防ぐものであり、パネル4と同
等の放射線遮蔽性能を有するものである。例えば遮蔽目
板6を前記突き合わせ部分に隣接する両パネル4へ溶接
により結合することができる。
【0027】連結手段の他の一例は、図9(A)に示す
ように、隣接するパネル4の各々の突き合わせ端をそれ
ぞれ隣接パネル側から相互に重畳可能となる如く高さ全
長に亘り折り曲げて形成した折り曲げ部5である。隣接
する一方のパネル4の折り曲げ部5を、隣接する他方の
パネル4側から当該他方のパネル4の折り曲げ部5に重
畳させることにより、隣接するパネル4を連結する。図
9(A)は面方向両端に高さ全長に亘る折り曲げ部5を
形成したパネル4を示し、図9(B)は折り曲げ部5の
重畳により3枚のパネル4a、4b、4cを面方向に連結して
構築した放射線遮蔽仕切壁1の水平断面図を模式的に示
す。
【0028】パネル4の突き合わせ端に折り曲げ部5を
形成する際に重要なことは、折り曲げ部5と折り曲げ部
以外の部分(以下、非折り曲げ部ということがある。)
との間に放射線遮蔽上の意味で隙間が生じないことであ
る。例えばパネル4が鉄板等の金属製である場合は折り
曲げ部5をパネル4の端部の折り曲げにより一体として
加工し、セラミック製である場合は折り曲げ部5と非折
り曲げ部とを一体成形することが考えられる。また折り
曲げ部5をパネル4の端に溶接で接合することも考えら
れる。但し折り曲げ部5は必ずしも物理的に隙間なく
折り曲げ部に接合している必要はない。物理的に隙間が
存在しても、部材の厚さや放射線の入射角度により遮蔽
性能を確保できる場合があるからである。従って折り曲
げ部5をボルトや接着剤などでパネル4の端に結合する
方法も十分可能である。
【0029】折り曲げ部5は、放射線室の遮蔽上重要な
だけでなく、パネル4及びパネル4で構築した遮蔽仕切
壁1の自立を助ける効果がある。パネル4が鉄筋コンク
リート製である場合は十分な厚さがあるので折り曲げ部
5がなくても自立が期待できる。しかし鉄筋コンクリー
ト製のパネル4に図9(B)のように折り曲げ部5を形
成して連結すると、パネル4及び折り曲げ部5にかなり
の面積をとられ、最終的に完成した放射線室が狭くなる
問題点がある。またコンクリートでは放射線遮蔽のため
の折り曲げ部5が精度よく作り出せない問題点もある。
パネル4を鉄筋コンクリートより比重が大きく加工精度
が確保し易い鉄板等とすればこれらの問題点が回避でき
るものの、十分な厚さがなくパネル4が自立し難い場合
がある。パネル4が自立できないと、パネル4の上下端
を自立のために床又は天端支持梁に強固に固定する必要
が生じるので、遮蔽仕切壁1が鉄骨構造の層間変位に追
従し難くなる。図9(A)の折り曲げ部5付きパネル4
は自立できるので、床又は天端支持梁へ強固に固定する
必要がない。
【0030】更に折り曲げ部5はパネル4及び遮蔽仕切
壁1の面剛性を増加させる効果がある。さらにパネル4
を鉄板とした場合は座屈に対する対策が必要となるが、
折り曲げ部5によりパネル4の座屈を防止する効果も期
待できる。
【0031】反面、折り曲げ部5の存在によりパネル4
及び遮蔽仕切壁1の厚さ方向への動きが制限される場合
もある。つまりパネル4及び遮蔽仕切壁1は、折り曲げ
部5の存在する方向(以下、折り曲げ方向という。)の
面側への傾斜ができなくなることもある。この場合に図
1から3と同じ案内部材8でパネル4を建物躯体に支持
すると、層間変位に追従できなくなるおそれがある。
【0032】図10は折り曲げ部5による傾斜制限を考
慮した案内部材8の一実施例の垂直断面図を示す。同図
の案内部材8は、パネル4の非折り曲げ部における突き
合わせ端折り曲げ方向側の面に接する摺動面と、非折り
曲げ部の前記折り曲げ方向の反対側の面に所定間隙で対
向する対向面と、当該所定間隙内に介在して前記折り曲
げ方向側の面を前記摺動面方向へ押圧する弾性部材34と
を有し、パネル4に対し弾性部材34の圧縮方向への水平
移動を許したものである。図10の例では摺動面及び対
向面をそれぞれ振れ止めアングル10及び11により形成し
ている。但し摺動面及び対向面は図示例に限定されな
い。
【0033】図10(B)はパネル4が床面と直角に支
持され、且つ弾性部材34の押圧によりパネル4の非折り
曲げ部の折り曲げ方向側の面が案内部材8の摺動面に押
し付けられた地震発生前の平常状態を示す。これに対し
図10(C)は、パネル4の折り曲げ方向と反対側の層
間変位xcが生じた状態を示す。パネル4は折り曲げ方向
と反対方向の面側へは傾斜が許されるので、図4の場合
と同様に、パネル4の傾斜により層間変位xcに追従する
ことができる。他方図10(A)はパネル4の折り曲げ
方向の層間変位xaが生じた状態を示す。パネル4は折り
曲げ方向の面側への傾斜が制限されるが、弾性部材34の
圧縮によりパネル4の天端支持梁に対する厚さ方向の水
平移動が許されるので、パネル4の水平移動により層間
変位xaに追従することができる。弾性部材34が介在する
所定間隙の大きさは、層間変位xaの予想値に応じて定め
ることができる。
【0034】すなわち図10の案内部材8によれば、パ
ネル4に折り曲げ部5が存在する場合でも、層間変位に
対応したパネル4の保持が可能である。ただし図10の
実施例は、パネル4及び遮蔽仕切壁1の一方の面側にの
み折り曲げ部5が存在することを前提とする。また図1
0の実施例では図4の例に比しパネル4と振れ止めアン
グル10の摺動面との間に傾斜を考慮した隙間を設ける必
要がなく、パネル4を摺動面に接触させながら取り付け
ることができる。従って図10の実施例では振れ止めア
ングル10をいわば位置決め材とすることができ、遮蔽仕
切壁1の施工が容易となる。
【0035】折り曲げ部5は仕切壁1の補強リブとして
の効果も期待できる。また図9(C)に示すように遮蔽
目板6による連結と折り曲げ部5による連結とを任意に
組み合わせてパネル4を連結し、長い放射線遮蔽仕切壁
1を構築することも可能である。好ましくは、多数のパ
ネル4の連結により長い仕切壁1を構築する場合には、
遮蔽目板6による連結は数枚以上連続させず、数枚単位
ごとに折り曲げ部5による連結を挿入する。折り曲げ部
5による連結は、長い一面の仕切壁1自体に生じる水平
方向の変形を吸収する効果も期待できるからである。
うして本発明の目的である「建築物の大きな層間変位の
発生時にも中程度の遮蔽性能が得られる放射能遮蔽仕切
壁」の提供が達成できる。
【0036】
【実施例】 図6は、複数の放射線遮蔽仕切壁1a、1b、1
c、1dで放射線室の周囲を囲むことにより放射線遮蔽周
囲仕切壁2とした実施例を示す。図示例の周囲仕切壁2
は、それぞれ突き合わせ間隙26(図7(B)参照)を介
し所定交差角度(図6では90度)で隣接する複数の放射
線遮蔽仕切壁1a、1b、1c、1d、及び隣接する仕切壁の対
(例えば1aと1b)の少なくとも一方(1a)から当該対の
他方(1b)と対向間隙27(図7(B)参照)を介して対
向する如く突出することにより当該対(1aと1b)の突き
合わせ間隙26を遮蔽する補助遮蔽壁(30a1)を備え、複
数の放射線遮蔽仕切壁1a、1b、1c、1dと補助遮蔽壁30
a1、30a2、30c1、30d1とにより放射線室を囲い遮蔽する
ものである。
【0037】従来の放射線室の周囲遮蔽壁42(図11
(A)参照)は、図7(C)に示すように所定交差角度
で突き合わせた隣接仕切壁1a、1bの突き合わせ部分に内
側からアングル材24を溶接し、両仕切壁1a、1bを剛に固
定している。必要に応じて突き合わせ部分に隙間遮蔽板
22を設けて放射線の透過を防止する。すなわち従来の周
囲遮蔽壁42は全体として一体の構造となるため、層間変
位が生じると結合部分が破損し易い問題点がある。図6
の周囲仕切壁2では、各仕切壁1a、1b、1c、1dの相互間
の剛の結合を避けることによりこの問題点を解決する。
【0038】図7(B)は図6の周囲仕切壁2の仕切壁
1aと1bとの交差部分の拡大図を示す。同図を参照する
に、所定交差角度(90度)で隣接させる仕切壁1a、1bの
間に必要十分な突き合わせ間隙26を設ける。突き合わせ
間隙26は地震時の各仕切壁1a、1bの水平変位の相違を吸
収し、両仕切壁1a、1bの衝突を防ぐ。更に一方の仕切壁
1aの突き合わせ端部から他方の仕切壁1bへ向けて補助遮
蔽壁30a1を突出させ、かつ、その補助遮蔽壁30a1を他方
の仕切壁1bと対向間隙27を介して対向させることによ
り、突き合わせ間隙26を遮蔽すると共に補助遮蔽壁30a1
と他方の仕切壁1bとの衝突を防止する。補助遮蔽壁30a1
は仕切壁1a、1bの突き合わせ部分に迷路構造(以下、迷
路式突き合わせ構造ということがある。)を形成するこ
とにより、突き合わせ部分からの放射線の透過を防止す
る。
【0039】補助遮蔽壁30は、例えば図7(B)に示す
ように、一方の仕切壁1aの突き合わせ側端を当該仕切壁
1a、1bの間の所定交差角度(同図では90度)で折り曲げ
て形成したL字形の折り返し壁とすることができる。た
だし補助遮蔽壁30の突出角度は前記所定交差角度(90
度)に限定されない。また補助遮蔽壁30は必ずしも平面
状の壁である必要はなく、例えば図8(C)に示すよう
に曲面状の壁とすることができる。
【0040】また図8(A)〜(E)は補助遮蔽壁30の
他の一例を示し、隣接する仕切壁の対1a、1bの両方から
相互に対向間隙27を介して対向する如く突出することに
より当該仕切壁の対1a、1bの突き合わせ間隙26を遮蔽す
る補助遮蔽壁対30a、30bとした実施例を示す。同図
(A)は各仕切壁1a、1bの各突き合わせ側端を45度で折
り曲げて形成した補助遮蔽壁対30a、30bを示し、同図
(B)は各突き合わせ側端を所定曲率で曲げて形成した
補助遮蔽壁対30a、30bを示す。また同図(D)及び
(E)は各仕切壁1a、1bの突き合わせ側端に溶接等で接
合した補助遮蔽壁対30a、30bを示す。
【0041】図7(A)は図6の周囲仕切壁2の仕切壁
1aと1dとの交差部分の拡大図を示す。同図に示すように
補助遮蔽壁30は、仕切壁1aの突き合わせ端の近傍から所
定交差角度(90度)でT字形に突出させた張り出し壁と
することもできる。本発明では、図7(B)の突き合わ
せ端及び図7(A)の突き合わせ端近傍の両方を含めて
突き合わせ端部という。
【0042】迷路式突き合わせ構造における補助遮蔽壁
30の長さ、厚さなどは周囲仕切壁2の所要遮蔽性能に応
じて定めることができる。また突き合わせ間隙26及び対
向間隙27の大きさは、前記所要遮蔽性能や層間変位の予
想値に応じて定めることができる。例えば層間変位の予
想値から突き合わせ間隙26及び対向間隙27の大きさを定
め、突き合わせ間隙26を通過する放射線が必ず補助遮蔽
壁30と交差するように補助遮蔽壁30の長さを定め、補助
遮蔽壁30と交差する放射線が透過しないように補助遮蔽
壁30の厚さを定める。迷路式突き合わせ構造によれば、
水平方向の層間変位が生じた場合でも周囲仕切壁2の遮
蔽性能を維持できる。
【0043】図6の放射線周囲仕切壁2では、各放射線
遮蔽仕切壁1の平行な上下端の一方を固定部材7(図1
参照)により当該仕切壁1の厚さ方向への傾斜を許しつ
つ床又は天端支持梁に固定し、前記各仕切壁1の上下端
の他方を案内部材8(図1参照)により当該仕切壁1の
厚さ方向への傾斜を許しつつ当該仕切壁1の面方向へ摺
動自在に天端支持梁又は床に係止することができる。図
6の周囲仕切壁2と固定部材7と案内部材8との組み合
わせにより、地震時の水平方向の層間変位が大きい高層
建物内に中程度の遮蔽性能の周囲仕切壁2を例えば鉄製
パネル等によって構築することが可能になる。
【0044】但し図6の周囲仕切壁2は、必ずしも固定
部材7及び案内部材8との組み合わせを必須とするもの
ではない。例えば上述した仕切壁相互間の迷路式突き合
わせ構造を、天端支持梁17と仕切壁との間及び/又は床
と仕切壁との間に応用し、周囲仕切壁2と天端支持梁17
との間及び/又は周囲仕切壁2と床との間を迷路式突き
合わせ構造により結合させることができる。
【0045】なお図6の放射線室内には、放射線遮蔽仕
切壁1b、1c及び放射線遮蔽パネル4e、4fで囲まれた小遮
蔽空間が設けられている。仕切壁1bとパネル4fとの間、
仕切壁1cとパネル4eとの間、及びパネル4eと4fとの間に
もそれぞれ迷路式突き合わせ構造が設けられている。小
遮蔽空間の用途に応じてパネル4b3、4b4、4c1、4e、4f
の厚さを変えることにより、小遮蔽空間の放射線遮蔽性
能の調節が可能となる。また図6の符号32は放射線遮蔽
扉を示す。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放射線遮
蔽仕切壁は、複数の放射線遮蔽パネルの各々の上下端の
一方を当該パネルの厚さ方向への傾斜を許しつつ固定
し、各パネルの上下端の他方を当該仕切壁の厚さ方向へ
の傾斜を許しつつ当該パネルの面方向へ摺動自在に係止
し、隣接するパネルの各々の突き合わせ端をそれぞれ隣
接パネル側から相互に重畳可能とする如く高さ全長に亘
り折り曲げるので、次の顕著な効果を奏する。
【0047】(1)中程度の遮蔽性能の放射線遮蔽仕切
壁を躯体への剛の固定なしに構築できるので、遮蔽仕切
壁に大きな応力が集中するという建物構造上の問題を回
避できる。
【0048】(2)遮蔽仕切壁への応力の集中を回避で
きるので、高い遮蔽性能を有する鉄製パネル等により遮
蔽仕切壁を構築することが可能となる。
【0049】(3)大きな水平方向の層間変位が生じた
場合でも、建物躯体と遮蔽仕切壁との結合部分の破損を
避け、遮蔽仕切壁の遮蔽性能を維持することができる。
【0050】(4)遮蔽仕切壁をパネル製とすることが
できる。パネル製の遮蔽仕切壁により工期の短縮が図れ
る。また既存建物への遮蔽仕切壁の増築等も容易にな
る。大きな遮蔽仕切壁を、搬入容易な小さなパネルの連
結により構築できる。更にパネルの折り曲げ部をパネル
連結手段として利用すれば、パネルの自立性・面剛性
高めることができ、火災発生の心配がある溶接の使用を
省くことができ、長い仕切壁自体に生じる水平方向の変
形を吸収する効果も期待できる。
【0051】(5)交差する複数の遮蔽仕切壁を突き合
わせ間隙を介して隣接させ、かつ、交差する隣接仕切壁
の少なくとも一方から突出させた補助遮蔽壁により突き
合わせ間隙を遮蔽する迷路式突き合わせ構造と組み合わ
せることにより、耐震性のある放射線室の周囲仕切壁が
構築できる。
【0052】(6)迷路式突き合わせ構造によれば、一
部の仕切壁を取り外しても他の仕切壁は自立しているた
め、周囲仕切壁の改修の際の施工が行い易い。またパネ
ル1枚の工事で周囲仕切壁の入り口の位置を容易に変更
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の放射線遮蔽仕切壁の一実施例の斜
視図である。
【図2】は、図1の放射線遮蔽仕切壁の垂直断面図であ
る。
【図3】は、図1の放射線遮蔽仕切壁の正面図である。
【図4】は、放射線遮蔽仕切壁の厚さ方向への傾斜の説
明図である。
【図5】は、放射線遮蔽仕切壁の面方向への摺動の説明
図である。
【図6】は、放射線室の放射線遮蔽周囲仕切壁の一実施
例の説明図である。
【図7】は、交差する仕切壁の突き合わせ構造の一実施
例の説明図である。
【図8】は、突き合わせ構造の他の実施例の説明図であ
る。
【図9】は、放射線遮蔽パネルの連結手段の説明図であ
る。
【図10】は、案内部材の一実施例の説明図である。
【図11】は、従来の放射線遮蔽仕切壁の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…放射線遮蔽仕切壁 2…放射線遮蔽周囲仕切壁 4…放射線遮蔽パネル 5…折り曲げ部 6…放射線遮蔽目板 7…固定部材 8…案内部材 10、11…振れ止めアングル 12、13…振れ止め金具 14…止め金具 15…床埋込板 16…ネジ穴付き天端プレート 17…天端支持梁 18…床スラブ梁 20…梁付き遮蔽板 21、22…隙間遮蔽板 24…アングル材 26…突き合わせ間隙 27…対向間隙 30…補助遮蔽壁 32…放射線遮蔽扉 34…弾性部材 41…遮蔽壁 42…周囲遮蔽壁 43…天井スラブ 44…天端支持梁 45…床スラブ 46…出入り口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04B 2/82 511 E04B 2/82 511J 521 521D E04H 9/06 E04H 9/06 G21F 7/00 G21F 7/00 K (72)発明者 三澤 均 東京都新宿区西新宿3丁目7番1号 佐 藤工業株式会社東京支店内 (72)発明者 阿部 聡 東京都新宿区西新宿3丁目7番1号 佐 藤工業株式会社東京支店内 (72)発明者 杉江 隆昭 東京都品川区東品川2丁目2番4号 佐 藤工業株式会社建築設計本部内 (72)発明者 堀 光雄 石川県能美郡根上町大浜町ヤ25番地 株 式会社富士精工本社内 (72)発明者 滝口 徹 石川県能美郡根上町大浜町ヤ25番地 株 式会社富士精工本社内 (72)発明者 筒井 將泰 埼玉県吉川市中川台2−808番地 (72)発明者 木村 力 千葉県流山市美田103−5番地 (56)参考文献 特開 平7−110395(JP,A) 特開 平2−173600(JP,A) 特開 平11−22076(JP,A) 特開 昭62−215748(JP,A) 特開 平9−13550(JP,A) 特開 平9−209483(JP,A) 実開 平3−42597(JP,U) 実開 平5−17078(JP,U) 実開 昭63−76118(JP,U) 特公 平6−92682(JP,B2) 特公 平5−22026(JP,B2) 特公 平6−92683(JP,B2) 特公 平5−49079(JP,B2) 特公 昭34−5927(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 2/74 541 E04B 2/74 551 E04B 2/74 561 E04B 2/82 501 E04B 2/82 511 E04B 2/82 521 E04B 1/92 E04H 9/06 G21F 7/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床から天端支持梁に至る高さを有し面方向
    に突き合わせて並置される複数の放射線遮蔽パネル、前
    記各パネルの上下端の一方を当該パネルの厚さ方向への
    傾斜を許しつつ前記床又は天端支持梁に固定する固定部
    材、前記各パネルの上下端の他方を当該パネルの厚さ方
    向への傾斜を許しつつ当該パネルの面方向へ摺動自在に
    前記天端支持梁又は床に係止する案内部材、及び隣接す
    前記パネルの各々の突き合わせ端をそれぞれ隣接パネ
    ル側から相互に重畳可能とする如く高さ全長に亘り折り
    曲げて形成した折り曲げ部を備え、前記折り曲げ部によ
    り前記パネルの突き合わせ部分を遮蔽しつつ連結してな
    放射線遮蔽仕切壁。
  2. 【請求項2】請求項1の仕切壁において、案内部材に、
    各パネルの非折り曲げ部の突き合わせ端折り曲げ方向側
    の面に接する摺動面と当該非折り曲げ部の前記折り曲げ
    方向の反対側の面に所定間隙で対向する対向面と前記所
    定間隙内に介在して前記折り曲げ方向側の面を前記摺動
    面方向へ押圧する弾性部材とを設け、当該パネルに対し
    前記弾性部材の圧縮方向への水平移動を許してなる放射
    線遮蔽仕切壁。
  3. 【請求項3】放射線室の周囲を囲う放射線遮蔽周囲仕切
    壁において、それぞれ突き合わせ間隙を介し所定交差角
    度で隣接する複数の放射線遮蔽仕切壁、及び突き合わせ
    隣接する前記仕切壁の対の少なくとも一方の仕切壁の突
    き合わせ端部から当該対の他方の仕切壁と対向間隙を介
    して対向する如く突出することにより当該対の突き合わ
    せ間隙を遮蔽する補助遮蔽壁を備え、前記複数の放射線
    遮蔽仕切壁と前記補助遮蔽壁とにより前記放射線室を囲
    い遮蔽してなる放射線遮蔽周囲仕切壁。
  4. 【請求項4】請求項3の周囲仕切壁において、補助遮蔽
    壁を隣接する仕切壁の対の少なくとも一方から当該対の
    所定交差角度で突出させてなる放射線遮蔽周囲仕切壁。
  5. 【請求項5】請求項3の周囲仕切壁において、補助遮蔽
    壁を、隣接する仕切壁の対の両方から相互に対向間隙を
    介して対向する如く突出することにより当該仕切壁の対
    の突き合わせ間隙を遮蔽する補助遮蔽壁対としてなる放
    射線遮蔽周囲仕切壁。
  6. 【請求項6】請求項3から5の何れかの周囲仕切壁にお
    いて、各放射線遮蔽仕切壁の平行な上下端の一方を当該
    仕切壁の厚さ方向への傾斜を許しつつ固定する固定部
    材、及び前記各仕切壁の上下端の他方を当該仕切壁の厚
    さ方向への傾斜を許しつつ当該仕切壁の面方向へ摺動自
    在に係止する案内部材を備えてなる放射線遮蔽周囲仕切
    壁。
  7. 【請求項7】請求項6の周囲仕切壁において、各放射線
    遮蔽仕切壁を、床から天端支持梁に至る高さを有し面方
    向に突き合わせて並置される複数の放射線遮蔽パネル
    と、隣接する前記パネルの突き合わせ部分を遮蔽しつつ
    連結する連結手段とにより形成し、固定部材により前記
    各パネルの上下端の一方を前記床又は天端支持梁に固定
    し、案内部材により前記各パネルの上下端の他方を前記
    天端支持梁又は床に係止してなる放射線遮蔽周囲仕切
    壁。
  8. 【請求項8】請求項7の周囲仕切壁において、連結手段
    を、放射線遮蔽目板及び/又は隣接するパネルの各々の
    突き合わせ端をそれぞれ隣接パネル側から相互に重畳可
    能とする如く高さ全長に亘り折り曲げて形成した折り曲
    げ部としてなる放射線遮蔽周囲仕切壁。
  9. 【請求項9】請求項8の周囲仕切壁において、連結手段
    を各パネルの突き合わせ端の折り曲げ部とし、案内部材
    に、各パネルの非折り曲げ部の前記突き合わせ端折り曲
    げ方向側の面に接する摺動面と当該非折り曲げ部の前記
    折り曲げ方向の反対側の面に所定間隙で対向する対向面
    と前記所定間隙内に介在して前記折り曲げ方向側の面を
    前記摺動面方向へ押圧する弾性部材とを設け、当該パネ
    ルに対し前記弾性部材の圧縮方向への水平移動を許して
    なる放射線遮蔽周囲仕切壁。
  10. 【請求項10】請求項1又は請求項2に記載の放射線遮
    蔽仕切壁、又は請求項3〜請求項9のいずれかに記載の
    放射線遮蔽周囲仕切壁において、仕切壁を鉄、ステンレ
    ス、又は高密度セラミック製としてなる放射線遮蔽仕切
    壁又は放射線遮蔽周囲仕切壁。
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